株式日記と経済展望

ページを繰り越しましたのでホームページからどうぞ。


市場が混乱する時に、日本円がいわば「安全通貨」として
世界の投資家に買われるのは、なぜなのだろうか。


2016年1月15日 金曜日

円が「安全通貨」である理由 「市場」が苦手な中国共産党  1月14日 山崎元

 年初から世界の資本市場は大荒れとなった。日米共に株価が大きく下がり、株式投資家にとっては散々な新年だ。

 中国共産党は「市場」が苦手科目のようだ。空売りの禁止やサーキット・ブレーカーなど、「売り」を一時的に止める措置は、むしろ「規制するぐらいなのだから、売りの圧力が大きいのだろう」「売れる時に売っておかねば心配だ」と投資家に思わせて不安にさせるだけで、かえって逆効果だ。

 冬場に流行るウイルス性胃腸炎で、下痢だけ止めることが、ウイルスの排出を抑えて逆効果であるのと同様に、売りたい物は売らせてしまうことが回復には必要なのだ。

 この点、1990年代に大規模なバブル崩壊を先に経験している日本の政府は、十分学習済みのはずだが、さて、大丈夫か。

 今回の世界的な市場の混乱で興味深かったのは、通貨の動きだ。

 昨年12月30日時点と今年1月8日時点を比較すると、日経通貨インデックスを構成する25通貨のうち、最も値上がり率が高かった通貨は日本円だった(週間上昇率は3・58%)。次に、米ドル、ユーロと続く。

 逆に同期間の下落が大きな通貨は、第1にオーストラリアドル、第2にブラジルレアルだった。これらは、投資信託の分配金をかさ上げするために使われることが多い高金利通貨だが、年明け早々痛い思いをされておられる投資家もおられよう(注:分配金の大きな投信で、投資家にお勧めできるものは1本もない)。

 下落の大きな通貨の主な変動原因は、資源に支えられた経済で中国経済の減速の影響が大きいことと、原油をはじめとした資源価格が現実に下がったことだと理解される。

それでは、市場が混乱する時に、日本円(または円建ての資産。国債など)がいわば「安全通貨」として世界の投資家に買われるのは、なぜなのだろうか。

 まず、デフレ自体は日本経済の長年の悩みであり、現在脱却に向けて努力中の状況だが、円のインフレ率が他の通貨に比べて低いことは、通貨価値が安定しているということであり、相対的な安全性が高いとみなされる。

 また、日本には巨額の外貨準備があり、しかも主な出自は貿易黒字なので、資本流入の黒字を多額に含む中国の外貨準備よりも対外支払いへの準備としてより盤石だ。

 また、本紙の読者なら高橋洋一氏の連載コラムの解説でもよくご存じだろうが、日本国政府の債務はバランスシートで考えると現在いまだ過大ではないし、国債の9割方が国内で消化されている。

 通貨は国の債務であり、究極的に「国」というものは絶対的信頼に足るものではないが、相対的に日本円はマシなのだ。

 もっとも、現時点での大幅な円高は経済への悪影響が大きいので、頼りにされるのは困ったことだ。 (経済評論家・山崎元)



(私のコメント)

今回の日本株式の下落は、オイルダラーやチャイナマネーの売りであり、石油の暴落や中国株式の下落での換金売りだろう。日本の円を国債で運用するか株式で運用するかの変化も当然ある。これから円高になると思えば株を売って国債を買い、円安になると思えば株を買った方が投資効率はいい。

今までは石油枯渇神話があって、私なども石油は1バレル100ドルからどんどん上がって行くと予想していた。当然世界の投資ファンドも石油の現物を買って石油タンクに貯蔵してきた。しかし今回の暴落で貯蔵するにもコストがかかるから売らざるを得ない。

20ドル台はいくらなんでも下げ過ぎと思いますが、投資ファンドに解約が出れば売らざるを得ない。30ドルで石油生産で黒字なのはサウジアラビアくらいでですがサウジの国家財政は火の車だ。アメリカのシェール・オイルも当然赤字ですが、石油も売り物が尽きるまで売られなければ相場は反転しない。

アメリカのドルも石油にリンクさせてきましたが、最近のサウジは30歳の若い副皇太子が過激な行動をとっている。しかし今までのサウジは石油を売って国家財政を賄ってきましたが、脱石油の目論みは成功するだろうか? ロシアも石油を国家財政の柱にしてきましたが、天然資源は相場の動きが激しくて安定財源とするには難しい。

天然資源は、それを購入する工業国があってこそ価値のあるものであり、日本は石油の消費の少ない車を売って日本のガソリンスタンドは悲鳴を上げている。ハイブリッド車はガソリンスタンドに行く回数を半分に減らした。ソ連が崩壊したのも日本の省エネ技術のせいだと言う説もあるくらいであり、日本の技術は不可能を可能にしてしまう。

天然資源のだぶつきは工業国に富が移転する。世界の投資ファンドも資源国から工業国に投資をシフトして来るだろう。しかし世界の工場と言われた中国の経済がバブルの崩壊で投資が逃げ始めている。残るのは日本とアメリカとEUくらいであり、通貨の動きをみると円とドルが買われている。

このような状況では、日本やアメリカが信用ある通貨をばら撒かなければ世界がカネ詰まりになってしまう。中国にしてもドルを担保に人民元を発行してきましたが、外国からの投資が逃げ始めて外貨準備高が急減している。EUもギリシャ問題や難民問題やVWの排ガス問題など大きな問題を抱えている。

アメリカもそろそろ金融を引き締めなければならない段階に来ており、産油国が石油の暴落で危機的状況では世界にカネをばら撒けるのは日本だけだ。中国ですら日本に対して通貨スワップ協定を持ちかけて来ているのは、中国が将来外貨危機で日本からのドル資金を当てにせざるをえない状況を想定しているのだろう。

このように見れば、日本の円こそ世界の基軸通貨であり、日本の円がドルを支える事で成り立っている。2008年のリーマンショックの時は日本の資金1000億ドルで危機を乗り越えましたが、20012年のユーロ危機では600億ドルの資金で危機を乗り越えた。来るべき人民元危機も日本からの資金援助で助けなければならないのだろうか?




中国の貿易総額が前年比でマイナスとなるのは6年ぶり。
内訳は輸出が2.8%減、輸入が14.1%減だった。


2016年1月14日 木曜日

中国経済の苦境、一段と鮮明に 1月14日 伊藤洋一

貿易には相手が必要。中国の輸出は相手国では輸入と計上され、中国の輸入は相手国では輸出と計上される。比較すればその齟齬が直ぐに分かる。だから国内統計よりもはるかに"実体"(中国経済の)が出る。

 そしてその去年一年分の統計が13日に発表になって 中国政府の目標が「年間6%の伸び」だったのに対して、2015年の種出と輸入を合わせた貿易総額がドルベースで3兆9586億ドル(約470兆円)と前年に比べ8.0%減った。人民元ベースでは前年比7・0%減の24兆5900億元(約440兆円)だった。

 中国の貿易総額が前年比でマイナスとなるのは6年ぶり。内訳は輸出が2.8%減、輸入が14.1%減だった。輸出の落ち込みは人件費の上昇などで中国の輸出競争力は低下したことと、欧州などでの中国製品に対する需要減のため。

 輸出より大きな落ち込みとなった輸入は、原油など資源価格が安くなって代金支払いが落ちたのと、輸出減を見越して輸入が減ったこと。輸出の伸びの落ち込みが輸入のそれより小さかったことから、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支の黒字は5945億ドルとなり、過去最高を記録した。

 収支が大幅黒字になったからといって、これは中国としては喜べない。なぜなら輸出の減少は「中国のこれまでの成長パターン」が明らかに終わりつつある事を示しているからだ。筆者は金融そもそも講座で去年の10月から「中国経済特集」を連載しているのですが、その最新号に「中国経済が抱える一番の問題は、過去の成長パターンが通じ難くなっているのに、新しい成長モデルへの移行ができていない、ということだと思う」と書いた。それが去年の貿易統計ではっきり裏打ちされた。

 20ドルの大台を見た原油価格やその他資源価格が、今後さらに大幅に落ちることはまずないと考えられる。なぜなら20ドル台の原油相場では、アメリカでもそうだが生産者の倒産が続発し、その結果生産量が抑制される可能性が高い。それは他の資源でも同じ事だ。ということは、中国の輸入額の推移は加工のための資源輸入と、消費の為の製品輸入の動向が今後を左右することになる。

 前者を決するのは主に「輸出」だ。輸出が多ければ、中国は原材料をより多く輸入しなければならない。にも関わらず輸出は去年2.8%減少した。そう言われてみると、身の周りの「Made in China」の数が一時よりは減っているように思う。

 中国製製品の競争力が落ちているためだ。その最大の原因は最新号でも書いたが人件費の高騰。最近の報道によると中国の企業でさえ、「この程度の製品を中国で作っていたは競争力がない」と海外(ベトナム、バングラデシュなど)に工場を作るケースも出てきているという

 一番良いのは「高騰した賃金に見合う製品を中国国内作れる産業構造の達成」だが、これはなかなか難しい。そこには創意工夫が必要だが、今の中国の政治体制はそれを一番嫌がる。汚職撲滅で役人も企業幹部も戦々恐々の日々。積極的には動かない。としたら経済構造の脱皮も難しい。では賃金の増加を抑えられのか。無理でしょう。

 興味深かったのは、この中国経済の苦境を示す2015年の貿易統計が出た日に、日本の株が「中国の事はもう結構」とばかりに大幅反発したこと。そりゃそうでしょう。いくら中国の景気が悪いといっても、日本企業の価値が下がり続けるのはおかしい。やっと市場もそれに気が付いた。

 しかし事実として残るのは、中国経済の減速傾向は今後も続く可能性が高いということで、経済政策、金融政策を調整する新しい部局を作っても、またオフショアの人民元市場)CNHと呼ばれる)で長続きしそうもない買い上げをしても、「根本問題が残る限り弥縫策に過ぎない」ということでしょう。あとはマーケットのそれへの注目度次第。



(私のコメント)

今日も株式が大きく下げていますが、石油と中国が原因だ。原因が分かっている暴落は怖くは無く下げの目安も付けやすい。しかし中国は統計数字が信用できないからどんな材料が飛び出すか分からない。中国の統計で唯一信用が出来るのが貿易統計であり相手国があるから誤魔化せない。

貿易統計から推測できることは、中国のGDPがおそらくマイナスになっているのではいないかと書いてきましたが、輸出入共にマイナスでGDPが6,9%成長はあり得ない。内需で嵩上げしていると言っても公共投資には鉄や石油やその他の輸入に反映されるはずだ。要するに輸出も減少しているから輸入も減少している。

中国の輸出は人民元安で伸ばしてきたものであり、わずか20%程度の元の切上で中国の輸出競争力が無くなってしまった。日本みたいに1ドル360円から75円まで480%も切り上がっても輸出競争力は落ちていない。この違いは何処から来るのか、中国製品を見て見れば分かるでしょう。

中国からの観光客が日本で爆買いして行くのも、自国の製品があまりにも粗雑であり、直ぐに故障して食品や化粧品なども信用が出来ない。また中国は高い関税と消費税があるから、日本に来て円安と免税店で買うと非常に安くなる。中国はドルに連動させているから円が80円から120円まで一気に下げたら50%もの円安だ。

日本の円安で一番困っているのは業態がダブっている韓国や中国であり、逆に日本が円高の時は中国や韓国は好景気でウハウハだった。しかし日本からの輸出は円安でもそんなの伸びてはいない。むしろ中国経済の不振で日本の株式が売られているのは過剰反応ではないだろうか?

石油の暴落も日本にとってはプラスであり、これだけ円安になってもガソリン価格が下がっている。鉄や石炭も暴落して資源輸出国はピンチですが、それだけ富が資源国から消費国に移っている。去年頃までは中国による石油爆食と言われていましたが、輸入が14%も減っているという事は石油も減っているのだろう。

中国は、人民元の買い支えをしているようですが、元安株安による外国からの投資資金が逃げるのを食い止めようとしている。元が安い方が輸出に良いのではないかと思うのですが、新興国やEUの景気が悪くなって輸出も伸びない。比較的いいのはアメリカくらいで金利を上げ始めている。

中国が経済発展しても近代国家になれないのは文化に問題があり、近代国家とは相いれない価値観があるからだ。中国は法治国家では無く契約の約束も守らない。共産党の幹部は私腹を肥やし放題で賄賂は謝礼であり悪い事とは思っていない。戸籍も都市戸籍と言う特権階級と農村戸籍と言う奴隷階級に分かれており、何のための共産主義革命だったのか分からない。

しばらくは中国関連で大混乱が起きて日本もそれに巻き込まれるのでしょうが、北朝鮮のように独裁者が強権で混乱を抑えられるか、注意して見て行かなくてはなりません。ソ連を見れば分かるように近代国家と独裁国家とは相いれない。情報の自由化と政治の民主化が無ければ近代国家にはなれない。




今のような市場環境で、『上司の命令には絶対服従』
なんてやったら、没落の運命は決まったようなものだ。


2016年1月13日 水曜日

東芝に見る日本の企業組織の危機/下落する日本を反転させるには 1月13日 SeaSkyWind

?大企業ほどうまくいかない

歴史のある大企業は、優秀な人材を数多く抱え、過去の成功体験も多く、資金も潤沢だ。経営環境の変化にも本来対処できる能力も高いはずだが、必ずしもそうはなっていない。むしろ、大企業ほどうまくいかない、という事例が実際に非常に多くなってきている。これはどうしてなのか。実のところこれはすでに語り尽くされてきた感のある論点であり、私自身も何度も取り上げて書いてきたことでもあるのだが、あらためてそれをきちんと言語化して総括しておくべき時期なのかもしれない。その補助線として、今回は経営学者の入山章栄氏の新著『ビジネススクールでは学べない世界最先端の経営学*1を利用させてもらおうと思う。以下、本書を参照して用語を借りつつ、市場で起きたことをたどってみる。

上記に例にあげた、東芝、シャープ、パナソニック、ソニー等の企業の主戦場である(あった)IT・電気業界は、かつてはこうした日本企業が世界の市場を寡占し牛耳っていたが、2000年代の半ばともなると、小規模でもスピードと変化への順応性に富みイノベーションを起こす能力のある会社が、新しい製品やサービスを次々に持ち込んで激烈な競争にしのぎを削る場に変わった。

旧来の市場の勝利条件は、改善による製品品質や能力の向上、大規模な生産によるコスト競争力等であり、日本企業はそれぞれの得意な分野でこの競争を勝ち抜くための組織を精緻に作り上げた。だが、その結果社内等の身内に限定した『身近な知』だけを活用しがちになり、企業を超えた交流は軽視されるようになった。(そして、それを『選択と集中』と称して正当化する。) その方が余計な活動に資源を使わないという意味で、当時は合理的な企業行動とも言えた。

ところが、現代の市場における製品やサービスは、従来のカテゴリーを軽々と飛び越え、様々な要素の新しい組み合わせによる妙を競うようになった。しかもそれがものすごいスピードで入れ替わっていく。そこで勝つために不可欠なのは不断のイノベーションということになった。イノベーションは『知』と『知』の組み合わせから生まれてくるから、新鮮な組み合わせを志向すればするほど従来の自分たちでは知らなかった遠い分野の『知の探索』が必要になる。会社内だけではもちろん足りず、広く社外との『知』の交流が不可欠であり、そのような志向を持つ社員を多く抱える必要がある。それどころか、経営者自身も新しい経営の仕組みや手法を求めて広く交流し、自ら蓄積してきたものを棚卸し、常に新しく入れ替えていく姿勢が必要になった。こうなると社内で精緻に作り上げられた組織はむしろ阻害要因になってしまう。

?没落が運命づけられている

東芝に限らず、過去の成功体験を金科玉条としてしがみつく上司が組織に君臨し、上司の命令には絶対服従というような体制では、少なくともイノベーションの絶えざる更新が必要な市場では勝てないのは当たり前だ。成功体験も失敗体験もその後の企業のパーフォーマンスを上げる効果があることは一般に認められている。だが、『ビジネススクールでは学べない世界最先端の経営学』では、米ブリガム ・ヤング大学のピ ータ ー ・マドセンと米コロラド大学デンバ ー校のヴィニット ・デサイの共同研究論文を引用して、より効果があるのは、失敗体験であるとする。というのも、組織は『新しい考え方 ・アイデア ・知見 ・情報などを常に探す 』(サーチ行動)によって学習していくが、失敗体験を重ねるほどサーチ行動拡充したり、深化するようになり、長い目で見ると学習効果が上がって成功確率が上がっていく。ところが成功体験ばかりだと『自分は正しい』と認識するから、いつの間にかサーチ行動を取らなくなるからだという。 

硬直した日本企業の組織では、成功体験(=成果)だけを基準にして出世競争するようなことはまずない。成功体験以上に、上司や社内での受けが良い人がヒエラルキーを上がるケースが多い。そんな仕組みの中で組織の上層部に上がる人が継続的なサーチ行動を重ねて研鑚を続けることは期待薄だ。それどころか自らの成功体験を批判する部下を排除してでも、自分の過去の成功体験という『神話』を守ろうとする。あるいは、自らの上司の成功体験の神話を守ることで生き残る。もちろん日本企業に個人として優秀な人は沢山いる。だが、成功体験で目立つ人は困ったことに『嫉妬』の対象になりがちだ。そういう人は組織の上に登るのではなく、優秀な構成員として組織の実質的な競争力を担保する役割にまわることが多い。これが帝国陸海軍の時代から続く日本の組織の特徴とも言え、それは21世紀の現代でも連綿と続いている。こんな組織で、しかも今のような市場環境で、『上司の命令には絶対服従』なんてやったら、没落の運命は決まったようなものだ

もちろん、中にはまだ改善とコスト低減が重要な競争条件となっている業界や市場も少なくないがのは確かだが、現代の技術革新とその行方を探求していると、ほどなく新しい競争条件(イノベーションが不可欠)でほとんどの市場が塗り替えられていくことは確実と言わざるをえない。してみると、東芝タイプが多い日本企業各社は、没落、解体が避けられないということになる。加えて、『知の探求』や『サーチ行動』は成功のための必要条件であっても、十分条件ではない。Googleで華麗な業績を重ねた、マリッサ・メイヤーがYhaoo!のトップなって、失敗を重ねている事例に見る通り、現代の先端の競争は本当に過酷だ。(後略)



(私のコメント)

最近は大手一流企業の不祥事が相次いでいますが、『上司の命令には絶対服従』といった社内風土があるようだ。しかし不祥事が発覚して業績が大きく落ち込んでリストラされるのは一般社員たちであり、東芝も10000人の大リストラが行われる。

経営幹部の責任を何で一般社員が負わなければならないのだろう。経営幹部たちも社長の暴走をなぜ止められなかったのだろう。ばれれば自分たちにも跳ね返って来るのに、『上司の命令には絶対服従』と言った社内風土は間違っている。これは東芝だけではなく他の大企業にも言える事だ。

私自身も二十数年間のサラリーマン経験があるが、会社は一つの村であり閉ざされた組織社会だ。その中で上司や経営幹部に意見を言う事は憚られる事であり、反抗的だと烙印を押されかねない。直属の上司に意見を言っても「仕方がない」とか「我慢しろ」と言った言葉が返って来るだけであり、結婚して所帯を持つようになるとそれすらできなくなる。

東芝の粉飾決算にしても社長直々の命令であり、社員の誰もがばれたらえらい事になると思っていたはずだ。監査法人にしても知らなかったはずが無く、あれほど大規模にやっていれば気がついていたはずだ。株主に至っては怒り心頭であり2兆円の時価総額が1兆円にまで減ってしまった。

シャープにしても株券がただの紙切れになるかも知れない。日本の株式市場が明けてから1800円も下げたのは中国や石油のせいばかりではない。日本の電気業界は内向きであり、携帯電話もガラパゴス携帯と呼ばれるようになり、世界市場での勝負に消極的だった。テレビにしてもBCASカードで外国企業の参入を排除してきた。

更にVHFからの地デジ移行もBS放送があるのだからBSに移行すればいいものを、地デジに移行させた。BSなら日本全国に放送されるから地方のテレビ局が無くなってしまう。だからわざわざ地デジ放送に移行させた。それによって強制的にVHFテレビから地デジテレビに買い替えざるを得なくなった。

このような業界本位の消費者無視のテレビ放送行政にも電気業界への過保護体質があり、それが今日の電機各社の経営危機に繋がっている。これからも4Kテレビや8Kテレビに移行させようとしていますが、その度にテレビを買い替えさせるつもりなのだろう。

しかし最初からVHF放送帯をH264で高画質化すればいいだけの話であり、チューナーだけ交換すれば見られるようになる。携帯電話も日本独自の規格で囲い込んでしまいましたが、結局はアップルのアイフォーンにしてやられてしまった。このような電気業界本位の行政が電気業界をダメにした元凶だ。

パソコンにしても、NHCがPC98で大儲けしましたが、そのおかげでウィンドウズパソコンに一気に席巻されて日本のパソコン業界はダメになってしまった。ソフト屋さんもPC98のソフトは書けてもDOS/Vのソフトは書けない状態が続いた。一般企業も大型汎用機を使い続けてパソコンを業務に使うような状況ではなかった。

要するに電気業界の基本戦略が間違っていたのであり、ガラパゴス化した経営体質が今日の電気業界の経営破たんの原因であり、東芝やシャープの問題は氷山の一角に過ぎない。政府の産業行政もどうしても業界本位になりがちであり、一般消費者の声が届かない。

東芝は、電力業界にもシフトして原発に参入しましたが、アメリカでは原発の新設はストップしてしまっていた。それを東芝が買収して原発を経営の柱にしようとして失敗した。しかし軽水炉型原発は時代遅れであり解体するのもままならぬものであり、作るにしても事故を起こさない新世代の原発に切り替えるべきだろう。

大企業の問題は経営幹部の無能化の問題であり、年功序列で社長になれた社長では従来通りの事は出来ても、全く新しい事は出来ない。大企業であっても社長一人の判断ミスがシャープや東芝のように経営危機に繋がる。伊藤忠の中国への6000億円もの投資も、中国の破綻で失敗するだろうし、日本の総合商社によるシェールガスへの投資も軒並み失敗した。

思いつくままに書いても日本の大企業は何をやっているのだろうと呆れるばかりですが、結局は経営トップの資質が悪すぎるのだ。年功序列社長では無理なら、実績のあるたたき上げの社長をスカウトしてやらせないと無理なのだろうか? 




2009年以降、米国の会社は2兆ドルもの自社株買戻しを行ってきた。
実は、米国株の上昇の原因の殆どは、この自社株買戻しだ


2016年1月12日 火曜日

信用市場は株式市場を道連れにするのか? ブルームバーグの秀逸な解説 1月12日 Market Hack

年初から神経質な相場展開が続いています。
そこでしばしば議論されることは、中国経済の減速が世界に与える影響です。これについては別のところに書いておきましたので、そちらを読んでください。

「中国発の世界同時株安で始まった2016年の相場、1990年の日本のバブル崩壊との類似性、そして今後の米国株と日本株の行方は?」

むしろ今日紹介したいのは、債券市場と株式市場の接点において、いま何がおきているか? という問題です。

これについては下のブルームバーグの動画が、たいへん秀逸にいまの状況をまとめています。

登場するのはトレーシー・アロウェイ記者、インヤン・ファン記者、そしてアンカーのアリックス・スチール(ピンクの服の人)です。

はっきり言って、トレーシー・アロウェイが目立ちはじめると、それはマーケットが危機に瀕していることを暗示していると思います。なぜなら彼女はクレジット市場の配管部分を解説させたら、ピカイチだからです。いわばマニアックな裏方というわけです。

その彼女の説明を、市場が必要としているということは、とりもなおさず、クレジットというキカイの、ご機嫌が斜めだということに他ならないのです。

トレーシーはフィナンシャル・タイムズ出身です。お堅いフィナンシャル・タイムズとは思えないShooting from the hip(曲撃ち)のスタイルで、ヘッジファンドの動向をカバーするブログ、FTアルファヴィルを立ち上げたメンバーのひとりです。リーマンショックで世界がひっくり返っていた当時、切れ切れのレポートで「アジェンダ・セッター」の役目を果たしました。

残念ながら、その後、オリジナルのFTアルファヴィルの執筆メンバーは離散し、それに伴ってイケイケだったFTアルファヴィルも精彩を失ってゆきました。

ついでに説明すれば動画に登場するキャスターのアリックス・スチールは、元ジム・クレイマーのザ・ストリート・ドットコム出身で、今、注目すべきキャスターのひとりだと思います。

全般的に、ブルームバーグのチームは切れ味が良くなっている印象があります。とりわけコンテクスチュアライゼーション(文脈の意味づけをすること)が素晴らしいです。

前置きはそのくらいにして動画で議論されていることを要約します。(収録は12月25日)

トレーシー:「ジャンク市場の破壊」というのは、少し言い過ぎだ。市場参加者にとって大きな懸念は、ジャンク市場の変調が投資適格債にも飛び火するのではないか? という不安だ。投資適格の格付けを受けた企業の発行する社債は、普通、安全だと考えられているので、そこが毀損しはじめると、これは大騒ぎになる。実際、最近、投資適格債の投信市場からは資金の流出が続いている。バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチのデータによれば、直近の週で35億ドルの流出となっている。

アリックス:沢山の会社が社債を発行し、調達したおカネで、自社株を買い戻している。ゴールドマン・サックスの「自社株買戻し指数」とS&P500指数を重ねてみると、それらの線はピッタリ一致している。もし企業が社債を発行できなくなると、一体、どうなってしまうのか?

インヤン:2009年以降、米国の会社は2兆ドルもの自社株買戻しを行ってきた。実は、米国株の上昇の原因の殆どは、この自社株買戻しだと主張する投資家も多い。

アリックス:それは投資家が以前より企業のバランスシートに注意を払うようになっているという意味か?

インヤン;そうだ。投資家はバランスシートの強い企業を求めている。それと同時にキャッシュをどのような使い道に投入しているかを精査するようになっている。

トレーシー:過去5年ほど、投資家は株主還元を優先する企業の株を好んで買ってきた。株の投資家は、企業が社債を発行して債券の投資家からおカネを集め、それでもって自社株を買い戻してくれるという行為に無上の喜びを感じてきた。だが、そのような行為を歓迎するムードに変化が出始めている。投資家は企業のバランスシートの質(クオリティー)により注意を払い始めている。先ほどのグラフで示したように、投資適格債投信は不人気になり始めているのだから、このゲームはそう長く続かないかもしれないという懸念を市場関係者は抱き始めている。

アリックス:BBB格付けの企業でアウトルックが「ネガティブ」な企業(堕ちた天使)と、逆に格上げ候補の企業(ライジング・スター)の数を追ったグラフをみると、落ちた天使の数が増え、ライジング・スターとのギャップが拡大しつつある。

トレーシー:最近、サード・アベニュー・クレジット・ファンドが閉鎖に追い込まれた。あれと同様のことが投資適格債のファンドマネージャーにも起こりはじめたら、たいへんなことになる。

インヤン:投資家は質を求めると同時に成長を探している。去年、M&Aが盛んだったのは、そのためだ。

トレーシー:2008年の金融危機のときはTEDスプレッドが随分話題になった。当時、スプレッドが急拡大したのだが、今回もそれが拡大しはじめている。TEDスプレッドとは、米国政府が3か月物のTビルを発行する際のコストと、米銀がLIBOR(銀行間貸借市場)で借金する際のコストとの差(スプレッド)のことを指す。それは言い換えれば、どれだけ銀行がおカネを借りにくくなっているか?という尺度だ。普通、これが拡大すると銀行にストレスがかかっていることを示唆する。しかし今回はちょっと違う。たしかにLIBORは上昇したが、これはFRBが利上げしたからだ。むしろTビルの利回りが上昇しなかったという点の方が異常なコトだ。その理由だが、リーマンショック以降、行政はメガバンクや投資銀行に対し、Tビルに代表される安全な短期資産を多目に持つよう仕向けてきたことにあると思われる。だから今回、TEDスプレッドが拡大しているのは、かならずしも銀行にストレスがかかっているからではない。
(以下略)


(私のコメント)

2008年のリーマンショックは、アメリカの格付け会社がつけたAAAの最高格付けの債券が紙切れになっってしまった事であり、そのおかげでアメリカの投資銀行全部が吹き飛んでしまった。紙切れとなった多くが不動産担保証券ですが、サブプライムローンが組み込まれていた。

2016年に起きるショックはチャイナショックであり、アメリカのファンドは中国関連に多額の投資をしてきた。つまり中国は外国から多額の資金を借り入れて経済成長してきましたが、中国の外貨準備高は外国からの投資の残高が積み上げられている。

それが最近になって急速に減り始めている。日本企業もアメリカ企業も中国からお撤退が続いていますが、EUのドイツは中国に多額の投資を集中させている。フォルクスワーゲン社の売り上げの4割が中国市場のものだ。しかし中国のバブル崩壊によって車が売れなくなり在庫の山が出来ている。

中国は外貨の流出を規制しているからファンドが中国から逃げようとしてもなかなか逃げ切れない。いずれ中国政府はデフォルト宣言をして外国から投資された資金を帳消しにするだろう。そうなれば中国がらみの債券や投資ファンドは紙切れとなり金融パニックが起きる。

つまりAAAの最高格付けの債券が紙切れになったような混乱が起きるのであり、逃げ切れなかった企業や投資ファンドが倒産する。だからそれを先取りして日本の株式も売られていますが、「株式日記」では中国への投資は直ぐに逃げられるように警告してきました。

伊藤忠商事なども6000億円も中国に出資しましたが、リターンも大きくて業績を上げましたが目先だけであり、信用不安が生ずれば6000億円ははかなく消えてしまうだろう。中国企業の大手企業の多くは国有企業であり倒産はありえないと考えられてきましたが、政府も支えきれなければ国有企業も実質的に倒産する。

日本企業は内部留保に300兆円も貯めこんでいますが、常識的に考えればアメリカ企業のように自社株買いをして株主還元をするのが常識だ。ところが日本企業はGPIFに株を買わせて自社株買いをあまりしていないようだ。しても償却せずに抱きかかえている。

日本企業はバブル崩壊で現金しか信用しなくなり、短期国債のような現金に等しいものにしか投資しなくなっている。だからゼロ金利になってしまった。日本の円も久しぶりに116円台の円高になりましたが、高金利の新興国債券への投資が日本に逆流しているからだ。

今現在で安心して買えるのは日本国債か米国債くらいであり、チャイナショックの影響はどれだけ大きくなるか分からない。中国政府が発表する数字は当てにならず外貨準備高すら本当はどれくらいあるのか分からない。GDPの数字も当てにならず大本営発表を繰り返している。

中国はAIIBを立ち上げて債券を発行しようとしましたが、格付けランク外であり韓国にAIIB債券を売りつけてカネを巻き上げている。韓国政府はその尻拭いを日本に押し付けようと外貨スワップ協定をまた持ちかけてくるようだ。もちろん応じてはならず韓国に渡したドルは二度と戻ってこない。

アメリカにしても日本にしても金利を上げたくても出来ない状況であり、上げれば世界がショック死する。アメリカも少し金利を上げても今回の中国に影響が出てきてこれ以上上げられず、まだゼロ金利に戻してQEも再開されるかもしれない。

中国に並んで心配なのがサウジアラビアであり、サウジも情報を閉鎖して何が起きているのか分からない。石油が1バレル100ドル以上に売れていたのに今では30ドルそこそこだ。だからサウジは当座の資金は株などを売って用立てなければならず、世界中の株が売られている。

日本政府は庶民から税金を吸い上げて世界にばら撒いていますが、国債の発行で資金を調達してばら撒くのが筋だ。日本国債は引っ張りだこであり、だからゼロ金利でも売れるし円は116円にまで上がっている。世界は信用できる通貨にリターンしておりドルと円が買われる。




物理的なモノは今でも圧倒的に船で移動させられており、海洋
貿易はその重量と数量で、世界貿易の90%
を占めているのだ。


2016年1月11日 月曜日

シーパワー論のまとめ:前半 1月8日 地政学を英国で学んだ

シーパワー:海を支配するのは誰か?

15-10/17 The Economist

●アメリカは次の数日間に、世界のほとんどが注目しないところで、台頭しつつある中国海軍の力に挑戦することになる。その挑戦とは、中国が領有権が争われているスプラトリー(南沙)諸島で建設している人工島の、周囲12カイリと推定される領海内でパトロールを実施する形で実行されるのだ。

●米海軍は2012年以降、中国が領有権を主張する構造物のすぐ近くを自由に航行するという、国際法における権利を行使してこなかった。

●この「航行の自由作戦」は、中国の習近平国家主席がワシントンを訪問して、南シナ海での挑戦的な人工島建設に関するアメリカ側の懸念を払拭するのに失敗したために再開されたものだ。もちろん中国側は抗議するだろうが、現状として彼らができるのはそれくらいであろう。

●この米海軍の動きは、現在でも圧倒的な(ただし挑戦される可能性が出てきた)アメリカのシーパワーの行使である。

●「シーパワー」という概念そのものにはきわめて「19世紀」的な響きがあり、ネルソン提督や帝国の野望、そして砲艦外交を彷彿とさせるものだ。ところがシーパワーの偉大な提唱者で、1914年に死去した海軍戦略家のアルフレッド・セイヤー・マハンの著書は、今でも政治指導者や軍事アドバイザーたちに注目されて読まれている

マハンは1890年に、「海上貿易と制海権による海の支配は、世界での支配的な影響力を意味する。なぜなら、陸地の富の産物がいかに大きくとも、海ほど必要な交換を容易にするものはないからだ」と書いている。

シーパワーは、海軍のような「ハード」なものと、貿易や海洋資源の開発を含む「ソフト」なものの両方から成り立っているのだが、この重要性は今後も高まるばかりだ。

●たしかに情報はデジタルの状態で移動するが、人々はいまだに飛行機で移動している。物理的なモノは今でも圧倒的に船で移動させられており、海洋貿易はその重量と数量で、世界貿易の90%を占めているのだ。

ところが海の航行の自由や、互いが行き来できるような状態というのは、自然に放っておいて実現するものではない。それらはほぼすべての国が自国の利益のためになると考えて同意するような「法の支配」に基づく国際政治体制によって成り立つものだからだ。

そしてここ数十年間は、その体制を警備するための手段とその意志を持っていたのは、同盟国たちとの緊密なパートナーシップをもっていたアメリカだけだったのだ。

●世界の海洋公共財へのアクセスを維持する米国の覇権的な力が挑戦を受けたのは、第2次世界大戦以降ではたった1度だけであり、しかもそれはソ連によるほんの短期間のものであった。

●ソ連は1970年代に壮大な外洋海軍を築き上げたのだが、そのための建造コストがあまりにもかかってしまい、一部の歴史家たちは、その後20年も経たないうちにソ連の体制を崩壊させた要因の1つがこの建造コストだと分析しているほどだ。

●冷戦が終結した時、高い資金を投入して調達した艦船のほとんどは、さびついたまま北極海の軍港に放置されることになった。

●ところがそのような状態は変化しつつある。10月7日にロシアはカスピ海からシリアのターゲットに向かって、大々的に巡航ミサイルを発射している(何発かはイランに落ちたとするアメリカ側の発表は否定している)。

●プーチン大統領はこのミサイル発射のプロパガンダ的な意味をそれほど強調しておらず、「これで専門家たちはわかっただろうが、ロシアがこれらの兵器を所持しており、しかもそれが本当に存在することを初めて目の当たりにしたのだ」と述べている。

西側の軍部の企画担当者たちはこれを受けて、「ロシアが自国の領海から低空飛行する巡航ミサイルでヨーロッパのほぼ全域を狙えることを実証した」という事実に対処しなければならなくなったのである。

●しかしそれよりもはるかに深刻な挑戦が中国から突きつけられている。創設当初はかなり質素だった中国海軍は、まずは純粋に沿岸防衛を狙っていたが、そこから「近海」において強力な艦隊へと発展してきている。ちなみにその「近海」とは、日本からフィリピンへと連なる第一列島線のことだ

●現在もその発展は続いており、しかもそれはかなり野心的なものだ。ここ10年間における中国人民解放軍海軍(PLAN)の遠洋作戦は、その頻度が増しただけでなく、技術的にも高度なものになってきている

●また、インド洋における海賊対処作戦を永続的に維持しつつ、中国は西太平洋のはるか沖合で海上演習を行っている。最近では中国海軍の5隻の艦船が、ロシアと中国の合同演習の後にアリューシャン列島付近を航行した。(後略)


(私のコメント)

海軍力を持つには多大な費用がかかるのであり、海洋国家でも満足な海軍を持つ国は少ない。それは海洋国家であると同時に経済大国でなければ無理だからだ。その条件を満たす国は僅かであり、アメリカ、日本、中国やEUの数か国だ。

アメリカと日本はかつて海洋の覇権をめぐって大戦がありましたが、ソ連も一時アメリカの海洋覇権を脅かした。今はアメリカ海軍の一強であり、原子力空母機動艦隊を持っているのはアメリカだけだ。原子力空母一隻を運用するには年に数千億円の費用がかかる。

なぜそれほど海軍力を持つと費用がかかるのかと言えば、燃料代や船の整備費や高度な技術を持った海軍軍人の人件費がかかるからだ。陸軍にしても小銃を持たせるだけの兵士は過去のものであり、最新兵器を扱うには10年もの訓練を要する。

最近では軍隊の無人兵器の開発が進んできて軍人の数をそろえるよりも開発費に費用と時間がかかるようになって来ている。ロシアにしてもカスピ海型シリアに巡航ミサイルを打ちこみましたが、無人の爆撃機のようなものであり自在に飛んで目標を爆撃する。

海軍の主な役割は、戦時よりも平時における海賊退治であり、ソマリア沖にも海上自衛隊が護衛艦やP3Cを派遣している。海上保安庁も派遣が検討されたが補給などを考えれば海上自衛隊しか対応が出来ない。本格的な戦争ともなれば陸も空も海も無くなりミサイルしか役に立たない。

大東亜戦争でも対艦巨砲の決戦主義から、商船護衛の総力戦に変わっていたのですが、日本海軍は通商破壊作戦を理解していなかったのが敗戦の原因だ。アメリカ海軍はフルスピードで潜水艦を建造して通商破壊作戦を仕掛けて来た。それに対して戦艦大和では燃料バカ食いで何の役にも立っていない。

このように戦略が間違っていれば、国力を総動員しても何の意味も無いのであり、緊張が高まって来た時の海上交通をどのように維持するかが戦略の主目的になる。表題にもあるように海洋貿易は90%も占めており、海上交通をどのように維持するかが日本の戦略になる。

しかし日本の海上自衛隊は遠洋航海用に作られておらず、長期の作戦に耐えられるようにも作られていない。イギリスはフォークランド紛争では半年も軍艦を張りつかせていたが、日本の軍隊は兵站に弱い。相変わらず近海における艦隊決戦的な発想であり、船団護衛用の空母は無く、あるのは対潜用のヘリ空母だ。

全面戦争用には核ミサイルを装備した原子力潜水艦しか役に立たないのでしょうが、平時には威嚇にしか使えない。おそらく想定できることとしては南シナ海における中国の威嚇であり、建設した洋上基地からの通行する艦船への威嚇であり、アメリカ海軍は南シナ海には1隻の軍艦もいない。

何のために日本はアメリカ海軍に幾つもの海軍基地を提供していますが、南シナ海にアメリカの軍艦が一隻もいないと言うのはどういう訳なのでしょうか。台湾海峡も航行する事も無くなりオバマ大統領のアジアシフトは言葉だけだ。なぜならば中国の中距離弾道対艦ミサイルの射程圏内は危なくて航行が出来ないのだ。

アメリカ海軍は長期間インド洋に空母を2隻以上常駐させてきましたが、ISへの爆撃にしてもやる気が無く効果が上がらなかった。ロシアがクリミア半島を占領してもアメリカ海軍は手も足も出せなかった。要するにアメリカ海軍は張子の虎と化して本来の役割を果たしていない。オバマ大統領がそうさせているのだ。

アメリカ大統領候補のトランプが吠えまくっているのは、それに対する鬱積であり、中国の南シナ海の軍事基地建設にもオバマ大統領は見ているだけだった。例外的にイージス艦のラッセンを航行させましたが、アリバイ作りでありポーズに過ぎない。これでは何のために日本はアメリカ海軍に基地を提供しているのか分からない。




中国の外貨準備の過半は多大なる債務を負っている資金、
つまり他国資本なのであり、介入には投入できない。武者陵司


2016年1月10日 日曜日

中国経済のフリーランチ、終わりの始まり 1月9日 武者陵司

(1)市場の反乱に市場規制・市場否定で対応する中国

悪循環再作動へ

?中国で株と人民元の連鎖崩落が止まらない。上海、深セン市場は7%下落リミットとするサーキットブレーカーを1月4日に導入したが即日7%下落でブレーカー作動、3日後の7日には取引開始から30分後にブレーカー作動、終日取引停止になった。

?中国株安に呼応して世界株式も新年に入り急落開始、世界金融不安が急速に高まっている。世界株安の要因としては北朝鮮の核実験、サウジとイランの国交断絶、ロシアトルコ間の緊張など地政学不安の高まりも指摘されているが、世界株安の主因は圧倒的に中国であろう。株式ととともに年初早々人民元安も進行している。

?オフショア市場の下落に先導される形で、当局の管轄下にあるオンショア相場も下落、当局の介入はあるものの、人民元の先安観が強まっている。

?また2014年6月にピークを付けた外貨準備高の減少傾向には歯止めかからずむしろ加速、2015年12月は過去最高の単月で1079億ドルの減少になった。中国の最近の経常黒字は月平均200億ドル程度なので、差し引き月間1300億ドル程度の純資金流出が起きているのである。(1)中国人による対外直接投資の増加、(2)外国人による対中投資の回収、(3)中国人の対外資本逃避、等が考えられるが、中心は(2)と(3)、つまり急速に中国から資本が逃げ始めているのである。

(中略)

中国のアキレス腱は巨額の対外資金依存

?市場の否定は当面の危機回避には有効だが、それは中国経済をさらに困難化する。市場経由の資金調達が困難になり、それは中国経済の命取りになりかねない。これまでの中国経済繁栄の最大の鍵が中国への国際資本の集中だったからである。

?中国の経済発展には新興国のキャッチアップ過程で特徴的な(日本や韓国にも存在した)フリーランチが、特に強かったという特質がある。フリーランチは技術獲得、市場アクセスとともに、特に資本取得において顕著であった。世界の余剰資本がこぞって対中投資・融資となって中国に向かい、中国で巨額の外貨準備が形成された。しかし金融鎖国は中国の国際資本調達の道を閉ざすのである。

?中国による高経済成長をけん引した投資は巨額の外貨流入、対外借り入れによって賄われた。対外借入資金の増加が外貨準備の急増をもたらし、それを裏づけとしてなされたマネーの供給が空前の投資を可能にしたと言える。中国の中央銀行である人民銀行の総資産に占める外貨資産は8割に上っていることがそれを如実に示している。対外金融力の象徴とされている外貨準備高も実は過半が他国資本に依存したものであるとすれば、中国の対外金融力は相当に脆弱であると言わねばなるまい。

借金依存の中国外貨準備、ひっ迫する外貨事情

?これまでもレポートしてきたことであるが、外貨準備高の性格が日本と中国ではまるで違うことを知らなければならない。

?外貨準備高とは対外決済や為替市場の安定のために当局が保有する外貨資産である。日本の定義では日銀と財務省が保有する外貨の総額で、その大半はかつての外貨介入によって取得されたものであり、その源泉は全てが過去の経常黒字にある。また2015年11月末残高1.23兆ドルであり、その87%の1.07兆ドルが外国証券、大半は米国債となっている。

?それに対して中国の外貨準備高の源泉は、過去の経常黒字の積み上がりに加えて、海外からの借り入れが大きく寄与していると考えられる。中国は民間や外資企業の外貨保有を厳しく管理しているため貿易収入や対外借り入れなどによって取得した外貨の大半は中央銀行に預託され、その預託額が外貨準備にカウントされていると考えられるのである

?だから日本の対外総資産額に対する外貨準備高の比率は16%に過ぎないが、中国の対外総資産額に占める外貨準備高の比率は61%と異常に高いのである。

?日本の外貨準備はひも付きのない自由な資金だが、中国の外貨準備の過半は多大なる債務を負っている資金、つまり他国資本なのであり、介入には投入できない。ゆえに中国に投融資している華僑系の膨大な資本が回収に転じ始めたら、上げ底の過大表示されている外貨準備高では到底足りなくなるという事態もあり得るのである。詳しくはリンク先の「図表4?中国の対外資産負債残高推移」を参照されたい。



(私のコメント)

昨日は町会の新年会に行ってきましたが、私は前にも書いたように宴会が苦手であり、区議会議員の付き合いで参加しました。絵にかいたようなダサい新年会で、狭苦しくてうるさくて隣の人との話もままならない。仕方がないので食べるだけ食べて帰ってきましたが、町会組織も硬直化して老人の集まりになってしまって若い人が集まらない。

忘年会や新年会も居酒屋の座敷では時代に合わないし、私なら洋風か中華のバイキングかなんかにして、若い人も参加できるようなものにしたい。しかし町会長も役員も時代遅れの人ばかりだ。だから町会組織も形ばかりになって機能しなくなってきている。

昨日は、国家の情報管理について書きましたが、対応が拙ければベッキーのような事になってしまう。芸能事務所にはそのような情報管理のプロがいないようだ。大手の芸能事務所のようにヤクザを使ってマスコミやテレビを黙らせることが出来ればいいのだろうが、このような事があるから芸能界とヤクザの結びつきが出来る。

しかしヤクザもネットまでは管理が出来ないが、関東連合がらみで何件か削除を要請された。しかしネット上にはコピぺが出回ってしまっている。これではヤクザのしのぎも出来なくなって、山口組も分裂した。外国からのプロパガンダ攻勢も朝日新聞などカネの力で動かしても、ネットで反撃されて一部誤報を認めざるを得なくなっている。

中国の経済もかなりおかしくなって来ていますが、テレビでは詳しい事が分からない。ネットなどでは中国のゴーストタウンの写真が見る事が出来ますが想像を絶するものだ。しかしテレビでは断片的にしか報道されない。中国の土石集積場の大事故も中国政府が情報統制して詳しい事が分からない。

「株式日記」でも早くから中国の経済成長率や外貨準備高のインチキを書いてきましたが、ようやく経済の専門家もその事を指摘し始めています。実際には経済成長率もマイナスだし、外貨準備高も外国からの投資も含まれており日本のような経常黒字の集積残高ではない。

中国は金融も自由化されていないから政府は金融市場をコントロールできると見ていたのでしょうが、最近のような規模になると株式市場すらコントロールが出来ない。自由な売買が出来なければ外国からの投資も出来ず、香港を通じて買っても売買停止では売り逃げも出来ない。

アメリカやイギリスは、その事は分かっていても見て見ぬふりをしている。中国から金をふんだくるだけふんだくって中国を破綻させるのだろう。ロシアは破綻させられたばかりだから用心しているのでしょうが、石油暴落で長くは持たないだろう。私がプーチンならIS攻撃を口実として油田や製油所を破壊して石油相場を上げさせる。

中国は、97年のアジア金融危機の時は影響を免れましたが、国際金融資本はアジアから中国への資金シフトが起き始めていたから起きた事だ。中国はすでに大幅な元の切り下げを行っており、1ドル2元から1ドル8元にまで切り下げていた。それに加えて改革開放政策を行っていたから資金シフトが起きた。

人民元は今でもドルにリンクさせており、だからドルが逃げ始めると人民元を買う為に外貨準備のドルを売らなければならない。外国資本が逃げる時は元を売ってドルに代えなければならないが、外貨準備高から崩さなくてはならない。それが出来なくなれば元の暴落が起きる。外国の投資家たちはそうなる前に逃げなければならない。

日本企業は中国のコスト高でアジアにシフトしていますが、97年のアジア金融危機の裏返しが起きているのだろう。ベトナムやミャンマーなどが投資ブームで沸き返っている。中国は中進国の罠にかかっているのだろう。中進国から先進国になるには高付加価値のある産業が育たなければなりませんが、中国にはブランド企業が無く海外メーカーの下請け工場だ。

先進国になるには情報の自由化と政治の民主化が必要であり、中国には両方とも無い。経済統計などもデタラメであり政治的に決められた数字を発表している。これでは市場経済が出来るわけがない。中国は在庫調整も機能せず製鉄所は鉄を作り続けている。天津の大爆発も在庫の薬品が爆発したのだ。




「写真週刊誌とテレビだけを押さえておけば勝手に国民は
【バカだから】忘れてしまう」という時代は過ぎ去っています。


2016年1月9日 土曜日

ベッキーさんの「一方的ウソつき記者会見」は最悪の対応 1月8日 長谷川豊

私自身の体験から

ネットが普及してしまい、今までのように「写真週刊誌とテレビだけを押さえておけば勝手に国民は【バカだから】忘れてしまう」という時代はとうの昔に過ぎ去っています。今はリスクに対して『正しい対応』をしなかった場合、致命傷を受ける可能性のある時代です。古い芸能界の事務所には、まだそれを理解していない事務所がわずかですが残っています。

私事になりますが、私自身、過去に情けない事態を引き起こし、マスメディアに大きく取り上げられたことがありました。その大半は事実と反するものでしたが、ニュースでも全局で報じられました。
しかし現在、私はありがたいことに多くのテレビレギュラーだけでなく、月に30本近いコラム連載の仕事を頂き、大変充実した毎日を送らせてもらっています。今の私がいるのも、あの時の『対応』でミスをしなかったためと考えています。

当時の私が、マスメディア対応で絶対に「これだけは貫こう!」と決めていたのが実は2点だけです。
1、格好悪くてもいいので、評判を下げてもいいので「ウソだけは付かない」こと
2、取材やインタビューは一つたりとも「断らない」こと
この2点、私は現在における多くの「リスク」に対応するための、最も大切なファクターではないかと考えています

私は、一切の隠し事をしないように、5万文字にわたるブログ文章と12万文字を超える本を出版し、丁寧な説明を心掛けました。出来るだけ客観的にも事実であることが分かるように、当時交わした証拠となるメールの文章も、全文載せるようにしました。
また、今まで40件以上に及ぶ、当時の案件に対する取材依頼を受けましたが、その全てに相手の質問が尽きるまで対応をしてまいりました。丁寧に説明すれば、ほとんどの記者の方々はご理解してくださいました。

さて、しかし今回のベッキーさんの会見はその視点から見ると、少々彼女の今後に対して心配なものだったと言わざるを得ない気がします。

彼女の会見の特徴は2点です。

1、会見をする、と言って取材陣を集めておきながら、一切の質問を許さなかったこと。
2、「世間は誤解している」・「お付き合いはしていない」と発言したこと


ベッキーさん、いや、ベッキーさんの事務所であるサンミュージックさんは、長らく日本の芸能界を支えてきた歴史と伝統ある芸能プロの一つです。なので、理解できなくもないのですが、どうか分かっていただきたい。

もう、そんな時代ではないのですよ。

ボタン一つで、スマホの画面はキャプチャーができる。到底言い逃れできない『圧倒的な証拠』があるからこそ文春さんは「新春スクープ」に選んでいるのです。

裏事情を一つだけ言っておくと、そもそもこの話は、もっと以前からリークされています。しかし
「せっかくのデカいタマなので…」
と言うことで新春の一発目スクープになるように先延ばしにしていたのです。もちろん、新春号にすれば、「ベッキーの不倫相手はあの『紅白出場歌手』」とタイトルを打てるのも魅力だったことでしょう。それだけ時間をかけて取材をし、あれだけの証拠を突きつけられてなお…

見苦しいウソは絶対にやめた方がいいのです。

週刊文春さんに載せられたあの写真、あのラインのやり取り。
あれで本当に男女の仲でなかったのであれば、逆に驚きです。男女の仲でなく、ホテルで朝まで過ごして「離婚が成立したら(文中では「卒論」と表現)いっぱいわがまま聞いてもらおうっと」とか言ってるのであれば、一度病院にかかられた方がいい。

そんなわけないのです。

ベッキーさんは何とかという歌手グループのボーカルと男女の仲になったのです。一部スポーツ紙が「ベッキーは最初、妻子持ちと知らなかったようだ」と報じていました。あのスポーツ紙は芸能事務所の情報をそのまま書くことでよく知られるスポーツ紙です。要は、少しでもダメージを減らそうと、そのスポーツ紙に記事を書いてもらったというのが裏事情でしょう。

全部裏目です。一番ダメな対応です。

文春さんは適当な記事なんてほとんど書きません。相手が大手の事務所であればなおさらです。私のくだらない記事が世間を席巻したときでも、奈良県にある私の実家にまで取材に来て下さり、
「ハセガワの父親は『息子は絶対にそんなことをしていないと言っている』と語った」
と記事にしてくださったのは、文春さんだけでした。足を使い、汗をかく。取材の基本を分かっている記者さんたちが集う週刊誌です。なので、ここまで他誌を圧倒的する部数を記録しているのです。

質問には答え、ウソは付かないべきだった

マスメディアを集めたにもかかわらず、なぜあんな『100%ばれるウソ』をつかせたのか?
わざわざ記者に集まってもらったにもかかわらず、なぜ質疑を受け付けなかったのか?

あそこでは全てをさらけ出すべきだったと思います。これは私の個人的予測ということで読んでいただきたいのですが…まぁ、ほとんどの日本人が同じように感じているんでしょうけど…


・結婚の事実を隠したままで口説かれる
      ↓
・ある程度親密になった段階で結婚してたことを打ち明けられる
      ↓
・でも、離婚をちらつかせられて交際をズルズル続ける
      ↓
・男は誠意を見せるためになどと言って実家などに連れていき、さらに交際を続ける

ってとこでしょ?どうせ。まさにリアルゲス。
こういうことって、結局、今の時代は全部筒抜けになっちゃうんです。ラインのやり取りまで出されたらしょうがないんですって。そこは昔と全然違うところです。逆に、徹底的に謝った方が絶対にいい。そして、芸能リポーターの皆さん方に、泣かされるまで厳しい質問を浴びまくって、最後までそれに答えるべきでした。なぜ、その方がいいかと言うと、まず、芸能リポーターの質問は必要以上に厳しいことも多いので…「芸能人に同情が集まるときが多い」からというのと、もう一点はそうしないと「傲慢に見える」からです。

「なんだよ?わざわざ取材にいったのに、質問にも答えないのかよ」

って言われる可能性が出てきてしまいます。

時すでに遅しで、結局、昨日も今日も、ワイドショーと言うワイドショーは久しぶりにいいエサを与えられた感じで、大喜びでこすりまくっています。北朝鮮であんなことになったにもかかわらず、何十分時間を割いてんだか。

今回の件、ベッキーさんは相当のダメージです。でも彼女はいい子です。私も2度ほど仕事を一緒にしていますが。今後が心配です。

むしろ、深刻なのは相手のゲスのなんとかというバンドの方。
ベッキーさんはナベプロさんやジャニーズさん、バーニングさんなど、大手芸能事務所のお偉方にも高評価で知られるタレントさん。その子にこういうミソをつけて、平気でいられる世界じゃあない。厳しいことを言いますが、もうアウトじゃないかな。しばらくは。

ま、自業自得か。


(私のコメント)

現代の戦争は「超限戦」の時代であり、中国や韓国は日本に対して「歴史戦」を仕掛けて来ています。従軍慰安婦問題や南京大虐殺問題などですが、日本人に精神的ダメージを与えて、非戦闘行為によって日本を丸ごと乗っ取ってしまうような戦略です。

戦後アメリカがやってきた事を中国や韓国は日本に対して行っているのです。だから東京裁判史観が日本に定着してしまいました。アメリカが行ってきた世論工作は新聞やテレビマスコミを抑える事であり、それさえ抑え込んでしまえば日本国民の世論などは簡単に左右できた。

しかしネットの時代に入ると世論の流れが変わり始めて来て、事実はどうしてもネットに漏れて来て広まってしまう。もちろん朝日新聞などは30年にわたって従軍慰安婦問題で頑張り続けましたが、ついに一部誤報であることを認めました。

このようになると今までやってきた事の倍返しのようになってしまって、プロパガンダを流したほうのダメージが大きくなります。アメリカはその事が分かっているからWGI(ワーギルトインフォメーション)を自ら暴露して幕引きをしています。今までは歴史修正主義と言えば収まったのに、ネットで嘘がばれ始めている。

プロパガンダ戦争が有効なのは、情報を封鎖している国に対してであり、政治家やマスコミを抑え込んでしまえば世論は誘導できる。独裁者は情報を封鎖して一方的な情報を流して国民を動かす。独裁者が正しければいいが間違っていても誰もそれを正せない。それで自滅してしまう。

北朝鮮の水爆実験も、日本ではベッキーの不倫発覚騒動で吹き飛んでしまった。本当に水爆なら少なくとも数十倍の爆発規模でなければならないのに、今までよりも小さかったからウソがバレバレだ。それよりも破壊力が大きかったのはベッキーの嘘がバレバレの記者会見であり、朝から晩までテレビはベッキーの記者会見を放送し続けた。

正月はニュースネタの枯れる時期でもあり、テレビはそれに飛びついた。所属する芸能プロダクションは今まで通りの手を打ったのでしょうが、サンミュージックの対応は酒井法子もそうだし岡田由希子の自殺にしても対応が拙い。タレントは商品だからタレント管理は所属事務所が十分にスキャンダルにならないような手を打つべきですが、事務所の情報管理の仕方が拙い。

ベッキーも31歳だから、ガチガチに管理するのではなくて遊び方を教えるべきなのですが、大手芸能プロダクションはタレントを管理下で遊ばせてマスコミに完全に漏れないようにする。しかし中小の事務所ではそれも無理だからタレントスキャンダルは防げない。スポーツ新聞にウソ記事を書かせてダメージの軽減を図りましたが、そんな時代ではない。

サンミュージックは岡田由希子や桜田淳子や酒井法子などタレント管理に甘い所があり、私生活は放任だったようだ。しかしタレントは仕事と私生活が一体でありプライバシーを売って生きている。ちゃんとした芸があれば私生活がスキャンダルまみれでも関係ないと言えますが、芸の無い人気商売は別だ。

女優の香里奈というモデル出身のタレントがいましたが、ハワイでの御開帳写真で一気に人気が落ちてしまった。演技派女優でないから男は芸の肥やしと言う訳にもいかず、再起を図っても演技力が無ければ再起は難しい。ではベッキーはどうすればよかったのだろうか? 長谷川豊氏が書いているようにべた折れして記者会見で事実を認めて「私がバカでした」と泣き崩れて見せれば同情も集まっただろう。

もちろんCMも何本かは降ろされるでしょうが、番組も何本かは降ろされるだろう。不倫騒動だから「31歳の女性だから恋の一つや二つ」と言って言い逃れる事も出来ない。バラエティーではハーフタレントが花盛りだから、ベッキーの後の座を狙うハーフタレントはいくらでもいる。

テレビの視聴者の多くは専業主婦が多いから不倫騒動には厳しいだろう。ネットで調べても不倫スキャンダルを起こした女性タレントの行方は厳しい。




カーター米国防長官は、サウジを名指しこそしなかったものの、対IS
作戦に実のある貢献をしないサウジアラビアに対する批判を強めた。


2016年1月8日 金曜日

米国の「イランびいき」に苛立つサウジ 1月8日 菅原 出

米主導のシリア和平プロセスへの不満

 次に現在サウジアラビアが置かれている戦略的な状況を国際政治の文脈からみてみよう。

 「サウジには事前に米政府の懸念を伝えていたが心配した通りの結果になった。(サウジとイランの対立は)米国の国益に打撃を与える」。アーネスト米大統領報道官は1月4日の記者会見でこう述べた。オバマ政権は不満を露わにしている。

 今回のサウジの行動は、米国から見れば最悪のタイミングだった。オバマ政権が最も懸念しているのは、シリア和平プロセスへの影響であろう。

 昨年12月18日に国連の安全保障理事会が、シリア内戦の終結を目指す決議を全会一致で採択した。米国が主導してまとめたこの決議は、今年1月に国連の仲介でアサド政権と反政府勢力の対話を実現し、6カ月以内に各宗派などが参加する統治体制を発足させ、新憲法制定の手続きを始め、18カ月以内に国連による監視の下で民主的な選挙を実施するという内容だ。

 この決議では、ロシアと、米欧やサウジアラビアとの対立を先鋭化させないため、米国がロシアと妥協して「アサド問題」を棚上げにした。ロシアはアサド大統領を支持している。一方、米欧やサウジは、アサド大統領の退陣を和平交渉の条件としてきたシリア反政府勢力を支援してきた。

 ここでロシアに歩み寄ったのは米側だ。オバマ政権はこれまで、アサド大統領が暫定的に残留することにも反対していた。にもかかわらず、この安保理決議の直前にモスクワを訪れたケリー国務長官は、「シリアで体制転換(レジーム・チェンジ)を目指さない」と明言し、「シリアの将来はシリア人自身が決めること」に同意した。

 アサド退陣を条件とする反体制派を支援してきたサウジアラビアが、この流れに不満を募らせていたのは間違いない。サウジアラビアはこの国連安保理決議に先立つ12月9、10の両日、シリア反体制派の主要勢力をリヤドに集めて会合を開催。来る和平プロセスに向けて分立する反体制派の結集をはかり、アサド政権側と協議をするための統一組織づくりを目指した。

 会議に参加した反体制派組織は、「内戦終結に向けた移行政権にアサド大統領が参加することは認めない」として、和平プロセスの条件としてアサド大統領が退陣することを改めて要求した。

 ところが、12月25日にシリアのアサド政権軍(もしくはロシア軍)が「イスラム軍」の秘密基地を空爆した。「イスラム軍」は反体制派の一つでサウジアラビアが支援している。この空爆で、ザフラーン・アッルーシュ指導者を含む「イスラム軍」の幹部が殺害された。アッルーシュ指導者はリヤドで開催された反体制派の会合にも出席していた反体制派の有力者の一人だ。その人物がアサド=ロシア=イラン連合に抹殺されてしまったのである。

 ただでさえシリア反体制派はまとまりが悪く、一致団結して和平プロセスに臨むのが困難な状況だ。加えて、サウジが支援するアッルーシュ氏が殺害されたことで、反体制派はますます不利な立場に置かれることになった。それにもかかわらず、シリア和平プロセスは1月下旬にスタートする予定である。この状況をサウジ政府が面白く思っているはずはない。

米国はサウジに圧力ばかりかけてくる

 対IS作戦をめぐっても、欧米諸国が最近、サウジアラビアをあからさまに批判するようになっていた。特にドイツによるサウジ批判が目立つ。ドイツの情報機関BNDが昨年12月2日に、サウジアラビアの体制の先行きへの不安を示す「異例」の発表を行った。12月6日にはドイツの経済相が「サウジアラビア政府は宗教過激主義者に対する資金提供を停止すべきだ」と公言した。

 同時期にオバマ政権も、対IS作戦へのサウジアラビアの取り組みが不十分だとするコメントを多く出すようになった。カーター米国防長官は、「イランがこの地域でやっていることは面白くないが、彼らは少なくとも戦場に人を送りゲームに参加している。それに引き換え湾岸アラブ諸国は3万フィート上空にいるだけだ。彼らは効果的な特殊部隊を作ったり派遣したりすることよりも、最新の戦闘機を購入することにばかり興味があるようだ…」と述べた。サウジを名指しこそしなかったものの、対IS作戦に実のある貢献をしないサウジアラビアに対する批判を強めた。

 サウジ政府が対IS作戦に消極的に見えるのは、スンニ派過激派であるISよりも、イランや彼らが支援するシーア派諸勢力の方がはるかに大きな脅威と考えているからだ。シリアでISだけを弱体化させてもアサド政権や同政権を支えるイランを利するだけ。またイラクでISを倒しても、ISが支配するスンニ派地域を、イランの「代理勢力」であるイラクのシーア派勢に取られるのであれば、結果としてイランの影響力が拡大するだけである。

 サウジ国内のスンニ派保守派の中には、ISやアルカイダに同情的な人も多くいる。このため、イランを利することになる対IS作戦に本腰を入れることは、内政面においてもサウジ政府にとってメリットはない。

 米国はイランとの核合意を進めることや対IS作戦でイランの協力を得ることを優先させており、サウジには圧力をかけてくるばかりで、サウジの国益は軽視されている――サウジ政府がそのように考えても不思議ではないだろう。

イランの「機嫌を取る」米国への牽制

 オバマ政権は昨年12月30日、米議会に対し、イランの弾道ミサイル開発をめぐる新たな対イラン制裁の発動を延期すると発表した。米議会やホワイトハウスに対するロビー活動を展開していたサウジ政府は、またしても敗北感を味わった。敵対するイランが、弾道ミサイルをいくら発射しようが米国はイランに圧力をかけることはない。間もなく対イラン制裁は解除され、彼らは国際社会に正式に「復帰」することになる。

 イランはますますパワフルになり、シリアのアサド政権、イエメンのフーシー派、イラクのシーア派政権、それにバーレーンの反政府勢力やサウジ国内のシーア派反政府勢力に対する支援を拡大させるに違いない…。サウジがこのように猜疑心と危機感を募らせたとしても不思議ではない。そしてこのような国際環境が出来上がっていくことに対して、何もできないサウジ政府に対する国内の不満が強まるリスクも高まる(後略)



(私のコメント)

アメリカとサウジの関係が微妙になって来ていますが、複数の要因が絡み合っている。アメリカ国内ではシェール・オイルの生産が拡大して貯蔵タンクが満杯になるほどになっている。今までアメリカはサウジの石油の為に多大な協力関係を気づいてきたが、ご都合主義のアメリカはサウジがうざくなってきたようだ。

サウジアラビアは「イスラム国」を支援してきましたが、残虐な行為が国際的な非難を浴びており、暗にISを支援してきたサウジが悪者になっている。アリバイ的にサウジはISを空爆したが形だけのものだ。アメリカも形だけの空爆をしてきたが、オバマ大統領はロシアのISへの空爆を容認して状況は一変した。

結果的に見れば、中東諸国の独裁者を排除しても混乱をもたらすだけであり、中東諸国が民主化することは難しい。同じように北朝鮮や中国の独裁者を排除しても同じであり、国内が政治的に混乱して周辺にも影響を及ぼすようになる。だから中国や北朝鮮は生かさず殺さずがいいのであって、独裁者を排除する事は日本のプラスにならない。

中東の独裁者が排除されたのはアメリカよりもイスラエルやサウジの御都合であって、シリアのアサド体制もイスラエルやサウジにとっては脅威だった。しかしイラクにしてもエジプトやリビアにしても独裁者を排除しても国内政治的外交的混乱を招いただけだった。

アメリカにとってサウジと日本はもっとも重要な同盟国ですが、石油が国内にたっぷりとあるのでサウジの重要性は低くなり、アメリカはイランとの関係の修復に動いた。ISのテロを止めさせるにはイランの協力が必要であり、サウジはISを陰で支援してきた。それがサウジの命取りになった。

日本もアメリカにとってはソ連との冷戦が終われば御用済みであり、90年代になって露骨に日本叩きにきた。中国は改革開放政策をとるようになりアメリカは中国との経済同盟を組んで日本を封じ込める政策を打ってきた。ちょうど今のサウジと同じような関係だった。

日本は打つ手が無く、失われた20年を受けざるを得なくなり死んだふりで耐えるしかなかった。しかし台頭してきた中国は、アメリカの言う事を聞かなくなり軍事的にも経済的にもアメリカに対して挑戦してくるようになった。アメリカは慌てて日本に対してテコ入れをするようになったが、アメリカの御都合主義外交は健在だ。

日本はいまだに「連合国」にとっては「敵国」であり、この辺のアメリカの出方を待つべきであろう。中国や韓国は戦勝国と言っているが1945年には存在していなかった国だ。日本はアメリカに対して「東京裁判史観」の見直しと国連の敵国条項を廃止するまでは死んだふりをして見守るしかない。

そうしなければ中国が仕掛けて来た「歴史戦」を跳ね返す事は難しい。最近になってアメリカから興味深い本が相次いで出版されているが、先日紹介した「人種戦争」もその一つでありフーバー大統領の著書も相次いで出版されている。日本は連合国憲章が改定されない限り国連軍の一員にはなれない事を主張すべきだ。NATO軍としてアフガンに兵を出したドイツはバカだ。




武力ではなく、まず知力によって敵対者と対抗する。
敵性国家の弱点を早期に発見し、必要な準備をしておく。


2016年1月7日 木曜日

94歳まで国防省に尽くした戦略家 --- 中村 仁 1月6日

今こそ敵性国家の弱点の発見を

書店であまり期待もせずに、昨年末に買って読んだ本の題名は、「日本の敵 よみがえる民族主義に備えよ」でした。元外交官の宮家邦彦氏の新書です。よくあるタイトルです。「聞き飽きた指摘、主張だろう」と思いながら、読み始めてみると、趨勢分析に基づく長期的戦略思考の重要性をくどいほど繰り返しています。

そこへ北朝鮮が核実験(水爆)を実施したとの発表がありました。政権、言論界、メディアをあげて、激しい批判の嵐が大展開されるでしょう。私は今こそ、長期的視点に立ち、北朝鮮を含め、政権の意向に左右されずに、日本の敵性国家の将来を見通すことがもっと大切であると思います。

この本の冒頭に、印象的な人物が登場します。94歳になる米国随一の戦略思考家、アンドリュー・マーシャル氏です。「73年以来、足かけ43年間、米国の脅威となり得る国との戦略的対立、競争の長期的趨勢ついて、軍事に限らず、総合的視点から分析、評価し、国防長官に提供してきた」とあります。

国防総省に総合戦略評価室

「足かけ43年」、「いま93歳」というから驚きます。さらに「長期的趨勢」、「総合的視点」といいます。日本の政治、外交、学会、メディアに欠けている視野です。国防総省にネットアセスメント室(ONA)という部局があり、つい最近までそのトップを務めてきました。

ネットアセスメントは翻訳しても日本語になじみません。筆者は「総合戦略評価」と訳します。当たり前すぎてピンときません。ぴったり当てはまる政治・外交の概念が日本が日本にないからでしょう。外交青書、防衛白書とも違いますね。これらは現在における分析、課題が主で、しかも読まれることを前提していますし、さらに政権や政府の政治的な意図が背景になっています。

マーシャル氏は分析を絶えず更新したといいます。公表を前提とせず、国家の指導者層が政策判断をする場合に役立つように書いた内部文書なのでしょうか。指名争い向け進行中の大統領選では、トランプ氏の過激で感情的、排他的な発言が注目され、米国の歯車はついに狂ってしまったのか、ですね。その一方で、米国には長期的な総合分析を冷徹に行う組織があり、すごい仕組みを持っているのだな、という思いがしてきます。

日本に欠ける長期、総合的な視野

この本はロシア、中東、中国、韓国など多くの地域、国を扱っています。それらに言及しながら、この本は「日本にも米国流の総合戦略評価部局を設けよ」と、強調したかったのだろうと、私には思えます。筆者が所属するシンクタンクがいずれ提言を政府に提出する、との話を聞いたことあります。官邸に設置されている国家安全保障局は当面する政策立案、情報収集で手一杯だろうし、内閣情報調査室は警察官僚系の組織で、かなり色合いが違いますね。

筆者によると、米国のこの組織には歴史、文化、地政、経済、人口、統計分析などの専門的知識を駆使できる人材が集められ、武力ではなく、まず知力によって敵対者と対抗するのだそうです。正しい予測に基づき、敵性国家の弱点を早期に発見し、必要な準備をしておくといいます。

そんなことができるのか。この組織が評価されたのは、冷戦時代のソ連の経済力の分析といいます。当時、CIA長官はソ連経済を過大評価していたのに対し、マーシャル氏は統計学、経済学なども駆使し、ソ連経済の脆弱性を主張し、その正しさがソ連崩壊で証明されたそうです。

ソ連、中国の弱点を把握し対応策

冷戦終了後は、マーシャル氏の関心は中国に移り、人民解放軍の軍事的評価、経済、社会、人口の動向まで調査対象を広げ、対中戦略の判断材料を提供してきました。何かあったら、激しい対中批判を繰り返すことが中国政策の基本にすりかわる日本とは違うのですね。中国がどう動くのか、どうなるのかを事前に予想し、対応策を想定しておくことは大切ですね。

北朝鮮が核実験(水爆)を実施しました。日本は猛然と抗議していくばかりではいけません。北の経済、政治、軍事などを長期的に分析し、たとえば「国民生活を犠牲にして、こんなことを続けている金正恩体制が転覆することはないのか、転覆するとすれば、いつなのか」、「難民が発生したら、どこが受け入れ国なるのか、日本はどう対応するのか」、「将来、南北が統合され、北の核兵器を南が保有し、南が核保有国になったらどうなるのか、どうするのか」など、検討課題はいくらであります。政府として公表はできない課題でしょう。

意味のない質問に対する「偉大な回答」は無用

日韓外相会談で決まった慰安婦問題では、メディアなどでは「大使館前少女像の移動と被害者救済問題の関係」、「最終的かつ不可逆的な解決という合意の動揺」など、目先の課題に視線が集中しがちですね。そうしたことよりも、北朝鮮の将来を展望し、日韓にはどのような協力関係が望まれるのか。北の核実験からくみ取れるのは、こうした長期的な分析の重要性だと思うのです。

マーシャル氏は「正確な診断こそが適切な戦略的処方を考えるうえで鍵を握る」と、いいます。さらに「意味のない質問に対する偉大な回答より、正しい質問に対するそれなりの回答」を重視していたそうです。なるほど。あまり意義を持たない質問(問題意識)に対する「偉大な回答」は、学者、論壇、新聞社説などになんと多いことか。「偉大な回答」より、「正しい質問」を求める同氏の指摘は、日本に対して痛烈な意味を持っていますね。



(私のコメント)

北朝鮮が水爆実験をしたそうですが、中国に予告をする事も無く行われました。アメリカは北朝鮮の核爆弾の存在を疑っていますが、爆発の規模が小さくて実験の失敗なのか、それほど小型の核爆弾かの違いも分からない。世界各国はスパイ情報機関を持っていますが、北朝鮮に対しては007を送り込んでいないのはなぜなのか?

特に韓国が北朝鮮にスパイを送り込んでいないのは不思議でならない。韓国には北朝鮮のスパイが数千人単位でいるようだ。独裁国家は鎖国状態にすることで外国からの諜報活動を阻止していますが、それだけ国家の脆弱性があるから情報の鎖国状態にする。

日本は正反対に国家のスパイ機関は無く、スパイを取り締まるスパイ防止法も無い。日本政府の外交と防衛がアメリカに丸投げだからできる事ですが、日本国民は安保法案にすら拒否反応を示す人たちがいる。ある意味では日本の政治家ほど気楽な商売は無く、国会議員一人につき年間1億円も使われている。

それだけ国家としての危機意識が無く、戦略を立てる必要も無いのかもしれませんが、間違った戦略を立てるよりも行き当たりばったりでいいのかもしれません。憲法9条と日米安保は一つの戦略なのでしょうが、戦後のアメリカの戦略に組み込まれてしまった。しかしソ連との冷戦が終了してしまうとアメリカの戦略も変化してきた。

日本は90年代になってアメリカに対日戦略の変化に早く気がつくべきでしたが、日本の政治家は脳天気にアメリカに頼ったままでいる。日本としてはアメリカや中国やロシアや韓国などの国の戦略をよく分析して、それに対する戦略を打ち出すべきですが、それを分析する機関すらない。

外務省や防衛省などは白書などを発表していますが、当たり障りのない事ばかりで注目される事は少ない。本当の戦略は公開される事が無く極秘にあるのかもしれませんが、自国すら20年後や30年後を予測する事は難しい。日本が20年以上も経済が停滞する事など90年頃は誰も予想していなかった。

戦略を考えるには歴史、文化、知性、経済、人口、統計分析などの総合的な判断が必要ですが、日本には分野別には専門家がいますが、それらを総合的に分析が出来る「天才的戦略家」がいない。「株式日記」はそれらを総合的に網羅して書いていますが、多方面の分析能力が総合的に問われる。

大戦後においては、核戦争は行われず地域紛争の時代となりましたが、近代兵器が通用しない非対称戦争が行われるようになった。朝鮮戦争やベトナム戦争では核兵器の使用が考えられましたが使われなかった。核兵器があまりにも強力過ぎて人類滅亡につながりかねないからだ。

アメリカにはアンドリュー・マーシャル氏と言う戦略家がいますが、どのような提言を政府にしてきたのかは分からない。はたしてソ連の滅亡や9,11テロなどを予想して来たかもわかりませんが、アメリカ政府がそれに対して動いた形跡はない。

アメリカ政府は、「100年マラソン」の本でも分かるように、中国に対する認識すら最近まで騙されてきた。アメリカ人には日本人と中国人の違いすら分からずに、中国が経済発展すれば洗練された民主国家となると認識されてきた。しかし中国の歴史を見れば民主国家としての経験は無い。王朝の興亡の歴史であり中世時代が無い。

アメリカの中東戦略にも変化が見えますが、シェールガス・オイルの発見によって石油やガスは世界各地に無尽蔵にあり、それがオイル価格が30ドル台にまで暴落している原因になっている。ウォール街やオイルメジャーもシェール・オイルの商業化に成功すると思っていた形跡は見られない。むしろ石油を買い占めていたから慌てて売っているから暴落しているのだ。

アメリカ政府自身もサウジアラビアの石油支配を快く思ってはいなかった。サウジは対抗して石油増産で価格を下げる事でシェール・オイル潰しをしてきましたが、シェール・オイルも採掘技術の進歩でコストが低下している。貯蔵するタンクすら足らなくなりアメリカは輸出を解禁したほどだ。

グリーンスパン議長が言っていたようにアメリカは石油の為にイラク戦争を仕掛けた。しかし今では石油がダブついて掘ればいくらでも出てくる。このように科学技術の進歩は予想外の事が起きて戦略の見直しが避けられない。アメリカ海軍は原子力潜水艦を持っているが通常型の潜水艦は作っていない。

しかしリチウム電池の実用化で通常型の潜水艦も長期間の潜行が可能になり、中国の通常型潜水艦がアメリカの第七艦隊を脅かしている。シェール・オイルやリチウム電池の実用化は私も知らなかった事であり、石油の枯渇でアメリカは衰退すると予測してきた。しかし事態は逆に動いている。

自動車すらリチウム電池で電気自動車が実用化されている。ドローンなどもリチウム電池が無ければ不可能であり、ロボットなどもリチウム電池があるから実用化が急速に進んだ。それらを国家戦略の読みこんで行かなければなりませんが、専門家すら予測できないことが起きている。インターネットなどの普及も大きな影響をもたらしている。

これからの総合的な国家戦略は、このようなイノベーションの変化に柔軟に対応した戦略を立てるべきであり、核兵器すら無力化するような兵器も実用化されるだろう。中国は「超限戦」戦略で世界に手を打ってきていますが、中国のプロパガンダ攻勢は「超限戦」に基づくものであり、情報戦や心理戦が行われている。

従軍慰安婦問題や南京大虐殺問題も中国が仕掛けてきた歴史戦であり、韓国はそのお先棒を担いでいる。アメリカ政府もようやくその事が分かって来て対応していますが、インターネットがその最前線に立っている。中国は国内のネットを遮断しているが国民を信用していないのだろう。

中国の弱点は、国内問題であり経済問題がその中心になる。アメリカは中国に資本投資と技術供与してきたが、その目的は米中による日本封じ込めであり、アメリカは同盟国を敵として、潜在敵国中国と手を組んで同盟国の日本を封じ込めて来た。その主戦場は通貨であり70円台の超円高はアメリカが仕掛けて来たものだ。

問題はそれに気がつくような「天才的戦略家」がいない事であり、政治家は右往左往するばかりでアメリカの日本に対する悪意に気がつくのが遅すぎた。それに対して日本は死んだふり作戦で対応するしかなかった。




ゆがんだ社風や文化に同化した人が、経営陣に上がっていくもの
なのです。だから、創業から30年前後で多くの会社が消えていきます


2016年1月6日 水曜日

上司はいつも部下を潰そうとしている 2015年11月4日 吉田典史

改善がない中で改革はできない

 私は、さらにこんな話をしました。

上司が常に部下を抑えつけると、部下たちは委縮し、意見を言わなくなります。新企画を出したり、新たな仕事をしようとしたりする意欲や情熱が奪われます。日々のルーティーワークをするだけで、『一人前の仕事をした』と思い込むようになります。そこには、PDCAサイクルが回る下地が一切ありません。つまり、改良や改善がないのです。改善がない中で、改革などできるわけがないのです。

 結果として、10年近くも同じようなことを同じ進め方でしている社員がずらりと並び始めます。『これではいけない!』と意見を言う人は、上司だけでなく、その場にいる社員たちが全員で否定するようになります。異端扱いをして、排除するようにもなります。程度の違いはあれ、多くの日本企業にこの傾向が見られます。大企業だけの話ではなく、中小やベンチャー企業でもある話です」

 私の話を聞く男性は、「うちの会社とそっくり」と言います。私は、こんなことも話したのです。

「役員や管理職が部下を抑えつけるところで思考を停止すると、部下たちは見せかけとして1つの行動をとり、チームプレーを演じます。しかし、しょせん、PDCAサイクルなどが回らない以上、成果や実績は目に見える形では上がらず、フラストレーションのみが残ります。

 そのことに不満を募らせる人は、活躍する場を失ったり、昇格が遅れたりして、得てして辞めていかざるを得なくなります。表向きの平穏を装い、その場をとりつくろい、ゆがんだ社風や文化に同化した人が、経営陣に上がっていくものなのです。同世代の中で仕事が多少できて、上司らの評価が抜群に高い人がすいすいと昇格していくようになります。

 当然、このレベルの人が経営陣の一角に食い込んだとしても、会社を変えることはできません。そもそも、その役員にそんな問題意識はないのですから…。社員たちにもありません。ある人は辞めていき、何も考える力がない人が残るのですから…」

 私の目の前にいる男性は、何かを言いたいような目つきでしたが、黙って聞いていました。この言葉には、ため息をついていました。

「しかし、心配はいらないのです。世の中の大多数の会社は、しょせん、このレベル。だからこそ、創業から30年前後で多くの会社が消えていきます。倒産、廃業、吸収合併などで、姿を消します。今後も一定のペースで消えていくはず。特に2020〜2040年頃には、倒産、廃業、吸収合併は信じられないスピードで進むことは、99%間違いがありません。今の体制で、少子化を乗り越えることは不可能なのです。そんな会社という組織に過剰な期待をすること自体が、時代錯誤です」(後略)


◆皆様からお寄せいただいたご意見
  1. 僅か20名の規模の会社の中間管理職です。大事なお取引先様から下ってきた上司(お取引先での役職定年後)が、まさにこのケースです。
    お取引先様での経験値やその延長線上で想像できるもの以外は、すべて否定し、異見とその理由を述べれば、「自分の考えに固執している。人の話に聞く耳を持たない。」とされてしまい、萎縮しそうです。
    まだ組織のカラクリがわからない若い部下たちはフラストレーションが溜まる一方なので、「お取引先様(従業員数千名)は、そういう社風なんだろう。新卒以来、そこしか知らないのだから、仕方がない。」と自分に言い聞かせつつ部下をなだめています。(悩める中間管理職) (2015年11月05日 07:20)

  2. 良く分かります。

    そのような組織が一枚岩になると、東芝、旭化成建材、東洋ゴム工業のような不祥事を起こすのでしょうね。

    ただし、部下は上司のツールなので、経営者や上司が正しい判断をし、部下が上司の方針に従えば組織は最大のパフォーマンスを発揮できます。

    少なからずそのような企業があることが救いです。(匿名希望) (2015年11月04日 18:40)

  3. 悲しいかな、反論の余地がないほど正しいと思います。
    たしかに歴史のある会社ほど、それも大企業より中小企業のほうが、より独自の世界観をもっていて、それにそって盲目的に生きられる人材だけが残っているように感じます。
    そういう会社に違和感を感じるのであれば、淘汰されるまで盲目的に従うか辞めるしかないということですね。(あーゆー) (2015年11月04日 08:37)



(私のコメント)

最近の日本企業の停滞を見ると、企業経営者のサラリーマン化があるのだろう。創業社長がいた頃はエクセレントカンパニーでも、サラリーマンが出世を極めて社長になったような会社は、時代にあった変革が出来ずに世界的な競争社会に敗れて行きます。ソニーやシャープや東芝などパッとしません。

大画面液晶テレビにしてもスマホにしてもタブレットパソコンにしても、お家芸だった製品で外国メーカーに勝てなくなっている。日立や三菱は重電部門にシフトしましたが、選択と集中に失敗して毎年のように大赤字を出している。数千人単位のリストラも年中行事となり、画期的な新製品も出てこない。

サラリーマン社会は優れた人間をすり潰す機械であり、会社の上司たちは優れた人材をすり潰していく。高度成長時代は上手く機能してきた会社組織も、逆風が吹き始めるとなす術も無く大木が立ち枯れて行くようになってしまう。一流大学の優秀な新卒者を大量採用してきた企業がパッとしなくなってしまう。

NHKの紅白歌合戦が年々パッとしないのもサラリーマン社会の宿命であり、前例の踏襲が当たり前となり、まるで懐メロ大会のようになってしまう。これではいけないと思っているNHKの職員もいるのでしょうが、そのような人材は排除されて行って、前例の踏襲が基本パターンとなって行きます。

テレビ局ばかりでなく芸能人も同じであり、たけしがテレビで言っていましたが、タモリ、たけし、さんまを上回る芸人が出てこないのも新しいことが出来る芸人がいなくなってしまったからだ。芸自体は完成されていても新しいものが無いから、たけしを脅かす存在になれない。

サラリーマン社会でも「これではいけない」と問題意識を持った人がいても、上司や同僚はそれを否定してきます。サラリーマンで出世するには自分を殺して上司のゴマをすることが出来る人間が出世できる。サラリーマンは減点法の社会であり、仕事が出来る有能な人間よりも、ミスをしないで手堅い人間が出世する。

「株式日記」では仕事が出来る有能な人材こそ独立起業すべきだと書いてきました。会社には会社を退職して独立起業が出来ない人たちの集団となり、会社の業績は停滞して行くようになります。バブル崩壊後の金融業界でもリストラもままならず、次々と金融再編されて行きましたが、バブル崩壊は誰もがいずれはやって来ると感じていた。

しかしバブル真っ最中に警鐘を鳴らしても誰も聞く耳を持たない。私は悪い予感がしたので買っておいた土地などを処分して、ベンツも半値で売り払ってしまった。円高とデフレが5年も10年も定着してしまって株で儲ける事も出来なくなってしまった。不動産も下がり続けて全国的に空き家が800万棟もある。

少子高齢化と人口の減少は前からわかっていた事であり、サラリーマンの非正規化も続いて今までのサラリーマンの常識も変わって来るだろう。そうなれば上司へのゴマすりよりも、自分の実力だけが頼りの社会になり、この会社はダメだと分かれば直ぐに転職するのが当たり前になるだろう。

会社は決して永遠ではなく、平均すれば30年くらいで倒産や廃業や吸収合併で消えて行きます。このような時代になれば一社にしがみ付いて定年まで勤める事はごく少数になり、数回の転職をしながらキャリアを上げて行くようになるでしょう。転職するには即戦力になる事が必要であり、上司のゴマをする事は意味が無くなる。




「人種戦争」 アメリカにとって日本人が犯した最大の罪は、有色民族
に誇りをいだかせることによって、白人の誇りを貶めたことだった


2016年1月5日 火曜日

人種戦争――レイス・ウォー  ジェラルド・ホーン (著)

香港で破られた「白人の優越」

.香港は、東洋の真珠として知られていた。広さは四二三平方キロ。商業の中心地である香港島と、九龍、新界、周辺の島々からなり、香港島にある大英帝国支配の象徴であるビクトリア・ピークは標高約四〇〇メートル、頂上から、湾や、周囲の島々を一望することができる。

イギリスが香港に触手を伸ばしたのは、アヘン戦争の後の一八四二年だった。一八九八年に、新界を獲得し、守りを固めた。日本軍進攻前の香港の人口は一七〇万人で、一万四〇〇〇人の白人と、七五〇〇人のインド人が住んでいた。裕福だったのは白人で、中国人はアメリカニグロ南部の黒人同様に、人種差別のもとで、絶望的な窮状を強いられていた。

ところが、日本軍が一九四一年十二月に進攻すると、「英領支那」の白人支配層を組み伏せてしまった。

香港から数百マイル南にあるシンガポールは、大英帝国の最も戦略的に重要な前哨地とされていたが、香港はそれ以上の存在価値を、中国市場への入口としての価値を持っているとみられた。イギリスは何十億というマッチや、靴下を売り込めると、夢を描いていた。

香港は同時に、全世界の諜報員が暗躍する、スパイ天国だった。民主主義などにまったく構わなかったのも、魅力だった。中国人はイギリスの支配に、まったく抵抗しなかった。

香港は、貿易の要だった。今日でも人口わずか七〇〇万人の香港が、一〇〇〇億ドルもの外貨を保有している。ブラジル、トルコ、ロシア、アフリカ、ギリシャの人口を合わせると、香港の五〇倍にもなるが、外貨保有額では香港に及ばない〔本書の執筆時点.二〇〇三年〕。

『ファー・イースタン・エコノミック・レビュー』誌によれば、香港は今では「地上で最も裕福な地の一つ」だが、戦前は、「世界で貧富の格差が最もひらいた」ところだった。また、経済的にも、社会的にも、安定していなかった。

イギリスが香港を領有してからおよそ一世紀が経過した一九四一年十二月に、日本軍が香港を占領し、まるで聖書の「黙示録の予言」と、「最後の審判」が同時に起こったかのように、大多数の住民によって熱狂的に迎えられた背景には、人種差別があった。

ある評論家は、「イギリスにとって、軍事的な敗北より、心理的な打撃のほうが大きかった」と、語った。特にシンガポールの陥落は、ジンギスカンの騎馬隊が七世紀以上も前に、ウィーンの城門まで迫った時以来、「アジア人が、大英帝国に与えた最大の衝撃」だった。「白人の優越」という城塞が、あっけなく破られたのだつた。

それは、戦いに敗れたというだけではなかった。白人が有色人種との戦闘で敗北したという事実は、白人に天から付与されたと信じられてきた続治権や、精神の優越までがずたずたにされ、失われたことを意味した。その喪失感は、言いようのないものだった。

イアン・モリソンは、戦争が激しくなると、「極東で白人が持っていた特権は、もはや過去みちのものとなり、元に還ることはない。白人は自らの行く途を、人種とか、肌の色とか、海軍力よへの信仰に拠らずに、各人の能カと資質によって選択せねばならない」と、説いた。

白人は自分たちが有色人種に対して犯してきた罪によって、罰せられる時が到来したことにおび震え上がっただけでなく、新しい人種秩序の中で、最下層に落とされるのではないか、と怯えた。

日本人の白人に対する残虐行為

日本軍は「白人の優越」によって虐げられた人々の感情を、巧みに利用した。日本軍の収容所では、日本人の管理下で働いていた者の「過半数」が、朝鮮人と台湾人だった。彼らの地位が最高で、白人は最低というのが、新たな秩序だった。アジア人が、白人を「劣等で、従属すみなべき人間」と見傲すようになった。

アメリカにとって日本人が犯した最大の罪は、アジア主義の旗を掲げて、有色民族に誇りをいだかせることによって、白人の誇りを貶めたことだった。

極東国際軍事裁判は、なによりも日本が白人上位の秩序によって安定していた、世界の現状を壊した「騎慢な民族主義」を大罪として、裁いた。

事実、日本は白人の既得権益を壊して、白人から見ておぞましい成功を収めた。

パトリック.ハーディーは、一九二八年にボルネオで生まれたユーラシア人(白人とアジア人の混血児)だった。兄弟と、ビーチ・ロードにあった日本軍の登録所に行くと「父はイギリス人か」と尋ねられた。テーブルが二つ置かれ、そうであったら一方のテーブルに、父がユーラシア人なら、もう一つのテーブルにつかされた。

白人を父に持つ者は、収容された。ハーディーは収容されることなく、日本軍の運転手となった。

イギリス統治下で特権を与えられていた白人は、日本軍の進攻によって立場が逆転し、戦後になっても有色人が胸を張って闇歩する状況が続いた。

ジョン.ダワーは「今日のアメリカ人に第二次世界大戦中に、どのように人種差別から残虐行為が行なわれたかと尋ねれば、ナチスドイツによるユダヤ人虐殺を挙げよう。しかし、戦時中に、アメリカ人に対して最もひどい『仕打ち』を働いたのは、ドイツではなく、日本だった。『人種問題』は、アジアで起こった。日本の侵略は、『白人の優越』を転覆して、白人にとってこの世の終わりのような惨状を世界にもたらした」と、書いている。太平洋戦争はイギリス人はもとより、白人に大きな衝撃を与えた。

イギリス軍とニュージーランドの先住民の熾烈な戦いを研究した、学者のジェームズ・ベリチは、「日本軍の『白人への攻撃』が、あまりにもすさまじかったので、イギリス人はまるで悪夢から目覚めた子どもと同じように、何も起こらなかったのだと、自分に言いきかせて、全てを忘れようとした」と、記した。

アメリカの高名なジャーナリストのセオドア・ホワイトは一九七五年になって、戦時中の体験にっいて語った。「アジアで何年も取材したが、アジア人の白人に対する憎悪にっいては、まったく書くことができなかった。アジア人は誰もが、我々白人全員を嫌悪していた。それは歴史をみれば、当然のことだろう」と、アジア人が耐えてきた植民地主義のもとで行なわれた、人種差別の歴史に言及した。

ホワイトはアメリカの友だった蒋介石でさえ、「本心では、白人を嫌っていた。アメリカのなかでは黒人だけが、白人によってアジア人がどれほど苦しめられていたか、理解できるだろう」と、話している。戦前から戦中にかけ、日本はアジア人の白人への敵愾心を利用した。

イギリスは、日本軍による白人に対する「残虐行為」が明らかになると、「ほとんどの中国人が、そのことに関心を示さない」「中国人は日本軍がそのような行為に及んだのは、白人をはずかしひそ辱めて、アジアから追放するためだと思って、むしろ密かに喜んでいる」という、報告を受けていた。

白人側が使った人種差別の宣伝とは

ところが、事実を捻じ曲げて、「日本軍がアジア人に対して、ありとあらゆる『残虐行為』プロパガンダに及んでいる」という、宣伝が行なわれた。日本軍が白人に対して「残虐行為」を行なっていると報告すると、かえって「アジア人のために戦う日本」のイメージを広めかねなかったからだった。

白人と有色人種が平等だという戦後になってからの人種政策や「白人の優越」が否定されることは、日本軍の進攻によってすでに戦時中から明らかになっていた。

アメリカはイギリスよりも、人種問題に敏感だった。先住民を虐殺し、黒人を奴隷にすることによって建国したからだった。

一九四二年半ばに、アメリカの心理戦争合同委員会は、イギリスに「太平洋戦争を、『大東亜戦争』にすり替える日本の宣伝を阻止することが、重要だ」との極秘の提案書を送った。

「アメリカの白人社会に対して、有色人種に対する激しい人種差別を和らげる宣伝を行なうべきである。そうした宣伝は、人種偏見に直接、言及してはならないが、有色人種のよい面を伝えることで、間接的に可能だ」と提言し、「『こびと』『黄色い』『細目の』『原住民』といった表現を避ける」ことや、「アメリカの黒人活動家が、白人を非難する日本の宣伝を受け売りしていること」にも言及した。

戦争が終結に近づくにつれて、後に「ポリティカリー・コレクト」という表現が用いられるようになった戦後の人種への対応が、形成されようとしていた。過去に人種差別を蒙った人々ジム・クロウについて、むしろ国際的な場で「黒人のリーダー」を前面に出すことで、黒人蔑視に対する批判を避けようとした。

オーストラリアでは「人種の優越」に言及することをやめるように、極秘の指令がただくさぴ出された。唯一つ許されたのは、日独間に楔を打ち込むために、ドイツの人種政策を利用することだった。ドイツはかつて「ドイツ民族は全ての民族の中で最も優れ、日本人は奴隷に適している」と、主張していた。また、「インドシナでは黄色人(日本人)がのさばって、白人より優れていることを誇示していた。このために、戦後もベトナムがフランスの植民地に復帰することは困難だ」とする報告もあった。白豪政策を取っていたオーストラリアは、かっての人種差別政策を、表面上、撤廃した。

アメリカもイギリスも、日本の「人種戦争」に、どのように対応すべきか戸惑った。日本の人種政策と一線を画さなければならなかったが、同時に自ら実行してきた人種差別を緩和しなければならなかった。

イギリスは大西洋憲章によって民主主義を高揚したかたわら、アジアやアフリカの植民地では、民主主義を否定していた。特にイギリスは戦時中に起こった人種の地位の大転換に、当惑した。ひとつの対応法は、沈黙を守ることだった。中東でもパレスチナ間題に直面したが、肌の色や人種のような問題に、できるだけ触れないようにした。

結局、大英帝国に対する人種戦争の衝撃が白日の下に晒され、沈黙を続けることができなくなった。さらに事態を複雑にしたのは、第二次世界大戦前に人種差別主義がもたらした罪が、ほとんど問題とされなかったことだった。帝国主義を非難していた評論家さえ、人種差別には批判の眼を向けなかった。

当時は、どのようなイギリス人も、植民地の人々の状況にほとんど関心を抱かなかった。教科書も植民地の状況については言及していなかった。イギリスの下院でも、戦後しぱらく論じられなかった。日本が香港で白人収容者に「残酷な人種差別」を行なったのに、その悲惨な体験は思い出すこと忌まわしいのか、あまりにも苦痛を伴うのか、ほとんど伝わってこなかった。

日本は自衛のために戦った

一八五三年に、マシュー・C・ペリー提督が浦賀にやってきた。日本の二世紀以上に及ぶ鎖国が、破られた。これは、衝撃的な出来事だった。ペリーは上陸すると、背が高い屈強な黒人奴隷を二人伴って行進した。歴史的な舞台に、黒人に一役を担わせた。日本人は蒸気船にも驚いたが、久しぶりに見た黒人に、興味津々だった。

なぜ、ペリーが黒人を連れていたのか。理由はわからない。日本人を黒人のように奴隷にし得ることを、示したかったのかもしれない。理由が何であれ、この黒船襲来が、人類史上に輝く偉業である「明治維新」をもたらし、「白人の優越」を断固拒否する、アジア人の先進国家が建設される道筋をひらいた。(P24〜P31)


(私のコメント)

中国の株式市場が不安定なようですが、今年は中国経済の崩壊が世界経済に大きな影響をもたらすだろう。中東もサウジとイランが国交を断絶しましたが、アメリカの後退によって中東の勢力図が変わろうとしている。アメリカが後退した空白は日本が埋めるべきなのでしょうが、大東亜戦争でアメリカに敗れた事で犯罪国家とされてしまった。

アメリカでは「太平洋戦争」と呼ばれていますが、日本は日米戦争では敗れたが、大東亜戦争では東南アジアの占領地域はほとんど維持されていた。アメリカの植民地だったフィリピンは奪還されたが、イギリスやフランスやオランダの植民地では宗主国は奪還することが出来なかった。だから日本は3勝1敗であり、英仏蘭は本当は敗戦国だ。

特にイギリスはインドと中国と言う大きな植民地を失う事で覇権国家と言う地位を失ってしまった。ポンドも基軸通貨の地位からローカル通貨になってしまった。大英帝国はインド兵を使う事で広大な植民地経営を行ってきましたが、香港もインド兵やインド人を使った統治が行われていた。

香港要塞やシンガポール要塞が簡単に陥落してしまったのは、日本軍が強かったせいもありますがイギリス軍が主力がインド兵によって構成された軍隊であり、日本軍のような正規軍だと寄せ集めのイギリス軍はもろかった。頼みのロイヤルネービーも日本海軍に敗れて海の藻屑となり、「白人の優越」神話は崩壊してしまった。

中国にとっては香港は大英帝国の植民地支配の象徴であり、中国をイギリスの植民地から解放したのは日本であり、その事を中国の歴史では教えていないようだ。むしろ香港でも中国人に対して日本軍は残虐な事を行ったと教えている。満州にいるロシア軍を追い払ったのも日本軍ですが、中国人はその事を忘れている。

毛沢東や蒋介石が日本軍に寛大だったのは中国からイギリス軍やロシア軍を追い払ったのは日本軍であったからだ。フィリピンからもアメリカ軍を追い払いましたが、マッカーサーはフィリピン人にアメリカ軍は日本軍よりも強い事を見せ付ける必要からフィリピンを奪還した。

しかし「白人の優越」神話が崩壊してしまえば、後の祭りであり、戦後になってイギリス軍やフランス軍やオランダ軍が戻って来たが、神話が崩れてしまっては植民地を支配することは出来なかった。連合国は日本を侵略戦争を行った戦争犯罪国家としたが、それが東京裁判史観であり、アメリカは歴史を書き換えてしまった。

しかし戦後70年も経てば、冷静な分析も出来るようになり、それは「人種戦争」と言う本を読んでみれば、アメリカでも歴史の見直しが行われている。しかしこの本の著者が黒人の大学教授であり、戦時中においても黒人はアメリカ軍の中でも警戒された存在であり、黒人の将校は大戦末期になるまで存在しなかった。

戦後になってもアメリカは人種差別の総本山であり、「白人の優越」は50年代の映画を見ても明らかだ。白人のジョン・ウェインによってインディアンがバタバタと殺されている映画がある。オーストラリアでもアボリジニは狩猟の対象であり「駆除」される存在だった。

大戦中では日本人はサルの仲間の類人猿とされてポスターなどに描かれた。白人たちが有色人種をサルの仲間とみなしていた事は知られたくない真実であり、それを変えたのは大東亜戦争における日本人の戦いだ。しかしこのような見方はアメリカでは受け入れられない事実である。




夏のダブルはあたりまえ、3年後もダブルだ
  安倍は、「消費増税再延期」で国民の信を問え


2016年1月4日 月曜日

夏のダブルはあたりまえ、3年後もダブルだ 1月4日 杉浦正章

夏のダブルはあたりまえ、3年後もダブルだ
  安倍は、「消費増税再延期」で国民の信を問え

 安倍長期政権への秘策を新年早々のお年玉として読者に提供する。読者はこれまで通り自分の考えとして講演するなり授業などで講義し、新聞や雑誌で論評しても結構。「いただき」でよい。その秘策というのは「3段ロケット3年噴射」論だ。首相・安倍晋三は年頭所感で「築城3年、落城1日」と名言を吐いたが、築城後は3年ごとに大修理をする必要がある。1段目の噴射は政権獲得で済んだ。2段目の噴射は今年7月の衆参ダブル選挙である。これに圧勝して長期政権の礎を築くが、2020年夏のオリンピックまでにはもう一度総選挙が必要となる。19年に再びダブル選挙を行い第3ロケットを噴射させるのだ。いわばダブル選挙のダブルだ。深読みに深読みを重ねた真田幸村並みの秘策だ。

 新年の新聞の政治記事はまるで天下太平を地で行くように問題意識のない記事ばかりであくびが出た。日本は幸福な国だ。政局記事をご隠居さんの床屋談義のように「今年の政局は・・・」などという書き出しで書くケースは、昔から下手の見本とされてきたが、最近では通用するらしい。悟り顔のテレビタレントのような評論屋が「1票の格差があるからダブルはない」などと悟ったように主張するのもアホらしさが先に立って読んでいられない。大局を読めないのだ。今年の大局とは「解散様」なのであって、「1票の格差」など「小局」が出る幕ではない。大局が小局を動かすのであって、小局が大局を左右することなどない。

 ジャーナリスト以上に時代を言葉で切り取る名人だった福田赳夫は昭和39年(1964年)に「昭和元禄」と唱えたが、その言を借りれば今はさしずめ「平成元禄」だ。しかし昭和はいわば“銭ゲバ”の時代だったが、平成元禄の繁栄は科学技術といい、文化といい昭和元禄とは比較にならぬ「深味」がある。はっきり言ってそれだけでも「安倍治世」の功績は大きい。そんな中で元旦の紙面は、わが“敬愛?”する朝日新聞だけが一面のトップで「首相、衆参同日選も視野」と踏み込んだ。外れれば普通政治部長の首が飛ぶ記事だが、詳しく分析すると安倍自身に探りを入れた上で書いている匂いが漂う。しかし何か自信のなさそうなのはごちゃごちゃ訳の分からぬ写真をトップにいっぱい載せて、記事を小型にした点だ。

読売のドスの利いた編集態度と異なり、朝日の“インテリデスク”が責任逃れにやりそうな姑息(こそく)な紙面作りで、踏ん切りが悪い。プロが見ると内心びくびくしている姿が浮かび上がる。男なら度胸出せと言いたい。逆に産経は安倍と対談をしたまでは良かったが、「解散総選挙は全く考えていない」などと通り一遍の反応しか得られなかった。ほかの全国紙の政局記事は「丸出だめ夫」ばかりであった。どうせ後から時機をうかがって安倍から直に取ったふりをして「首相、同日選を決断」といった具合に書いて、朝日に追いつこうとするに決まっておるのだ。読売も新年はナベツネが対談すれば面白いのだが、二流のつまらぬ対談であった。社説も理屈に走ってなぜか今までの見事な切り口がなかった。

 なぜダブルかは、年末12月1日の「来夏にダブル選がなぜあり得るか」にとっくに筆者が書き込んでいるからそれを読み返せばすぐに分かるが、最大の理由を端的に言えば相乗効果だ。衆院で自民党に投票する人は参院でも「ついでに」自民党と書いてしまうのだ。日本がサミット番の年は選挙に勝てないというジンクスがあるが、中曽根康弘が定数是正の周知期間があるから解散は無理だと思わせた「死んだふり解散・ダブル選挙」の例だけがサミット後に勝っている。その効果を明白に現しているのだ。安倍が「死んだふり」をする場合も「小局」1票の格差があるから解散は無理だと思わせる手もある。

 今回新たに一つのメルクマール(指標)として注意すべきは「消費増税再延期」との絡みだ。意外に思うかも知れないし、安倍も一回目の増税延期に当たって「17年の10%への増税はリーマンショックのような事態が生じない限り延期しない」ときっぱり明言している。しかし、かつてなく低い失業率、賃金の上昇、輸出の活況などデフレ脱却とも言える状況が生じている。こうした世界でもまれに成功しつつある経済政策であるアベノミクス効果は、まだひ弱な側面があり、これにみすみす水をかけるようになるのが10%への再増税である。

 「軽減税率で公明党との調整がついたから来年の再増税延期はない」という見方も大局を外して小局に堕している。ここは安倍が「臆面もなく」増税再延期をすべき時である。盟友・麻生太郎や財務官僚の5人や6人の首をたたき切っても、延期に従わせるべき時である。延期すればアベノミクスは成功し、完成する。その前にわざわざ景気の腰折れを招く必要などまるで無い。

 そして、重要なるポイントはその「増税再延期」を理由に国会を解散することだ。小泉純一郎が参院で郵政法案が否決されたのを理由に衆院を解散・圧勝したのは、めちゃくちゃな政治手法だが、結果論的には天才的な洞察力をもった手法でもあり、安倍はこれを踏襲するのだ。なぜ「臆面もなく」延期するかは、アベノミクス完成のためであり、政党トップとしての大義は十分にある。安倍が解散に当たって「これまで増税延期はないと発言してきたが、ここはアベノミクスの正念場。総仕上げをする時間を頂きたい」と訴えれば、国民は野党には悪いが「やんやの喝采」で自民党を支持する。ダブル選挙は野党の「野合共闘」も粉砕し、空前の圧勝となるだろう。

 ここで注目すべきは逆のメルクマールで増税延期の選択もあることだ。延期をして解散のチャンスを広げるのだ。17年の増税実施だからこそダブルしか選択肢がないのだが、延期すれば可能性が出てくる。解散時期の選択肢が広がるのだ。しかし、これは見え見えの邪道で、「攻めの安倍」にはふさわしくない。参院選も総選挙も個別選挙では敗北必至だ。さらにダブル選挙に公明党が反対するからできないと言うが、過去二つのダブルは公明党票など当てにしていなかった。公明党代表・山口那津男が「選挙協力のエネルギーが制約される」と言うが、鉄の団結の創価学会である。住所移転などしなくてもよい。学会員に衆参4つの選挙で何処に投票すべきかは1日か2日の“学習”で可能になる。ここは山口もおおさか維新に連立を取られないよう頑張るときだ。ただし安倍は通常国会当初は「死んだふり」でも「寝たふり」でも「あっち向いてほい」でもいい。解散を否定し続けるのが常道だ。



(私のコメント)

今日から通常国会が始まりましたが、衆参ダブル選挙が予想されている。衆院選挙で大勝しても、参院選挙で油断して負けるパターンが続いている。参議院では半数の改選だから二回続けて勝たないと過半数はとれない。だから衆参がねじれる事にもなるのですが、ダブル選挙を常態化してしまえばねじれる事も少なくなるだろう。

衆参ダブル選挙は憲法違反だという意見もありますが、二院制は同じ事を二度やっているだけであり意味は無い。かといって憲法改正は難しいからダブル選挙を常態化して実質的一院制にしてしまえばいい。国会議員は委員会を掛け持ちしなければならないほど委員会の数が多くて多忙である。

ならば衆参の委員会を一つに纏めてしまえば、委員会の掛け持ちも少なくなるだろう。選挙費用も600億円もかかるという事であり、ダブル選挙なら選挙費用も少なくすることが出来る。更にダブル選挙なら小選挙区制であっても衆参から1名ずつ選ばれるから与太党内の協力体制も作りやすくなる。

テレビの国会中継を見ていても、衆議院の予算委員会が終わってもしばらくすると参議院の予算委員会で同じ事をやっている。だから衆参合同予算員会にしてしまえば委員の数は半分に減らせる。総理大臣や各大臣が国会審議に時間を奪われて外交などに支障が出てきている。国際会議の数は増える一方であり総理大臣や各大臣も忙しくなるばかりだ。

衆参がねじれ状態にあると、衆議院で可決された法案が参議院で否決されると国会が混乱する。そのようなねじれを少なくするためには3年ごとの参議院選挙の時に衆議院選挙も一緒に行うようにすればいい。そうすれば憲法を改正しなくても実質的一院制に近くできる。

選挙を左右するような重要法案で選挙を戦う場合においては、郵政選挙や消費税延期選挙などで自民党は大勝した。今年のダブル選挙でも消費税増税延期で戦えば自民党は大勝できるだろう。民主党が先手を打って消費税増税延期を言いはじめたら自民党は増税中止で訴えればいい。

国民は憲法改正よりも税制改正の方に関心がある。憲法改正で選挙を戦えば自民党は負ける可能性が出てくる。そうなれば今の衆院の3分の2の議席も無くなってしまう。だから税制で消費増税延期で選挙を戦うべきだ。それでも前回の衆議院選挙の大勝の反動で議席を減らす事もあり得る。自民党が負けたら増税に国民が賛成した事になり10%に増税される事になる。

アベノミクスは8%への消費増税のおかげではっきりとした成果には結びついていませんが、失業と倒産の減少には成果があった。しかし所得の向上とはなっておらず企業の内部留保に貯まったままだ。失業率も3%台であり完全雇用に近いのですが、非正規化の流れも止まらない。

正規も非正規も無くして同一労働同一賃金になれば必然的に非正規でも給与は上がる。問題は非正規雇用の多くが派遣労働者であることであり、ピンハネ率の高さには問題がある。アベノミクスを完成させるにはこのような雇用体制の改革が必要ですが、年功序列体制を変える事は文化そのものを変えるくらいの変革が必要だ。




「孤独であるためのレッスン」 今の子供たちは、スマートフォン
やSNSなどのネットの発達で一段と同調圧力に追い込まれている。


2016年1月3日 日曜日

孤独であるためのレッスン (NHKブックス) 諸富 祥彦 (著)

30〜40代、「友達ゼロ」は人としてダメか 諸富祥彦・明治大学文学部教授に聞く 2013年11月21日 鈴木信行 日経ビジネス

諸富:いやいや、僕に言わせれば、「誰かと絶えずくっつくことで安心感を獲得し、そうでない人間を排除しようとする人たち」こそ、よほど問題だと思いますよ。「1人の時間を過ごせる力」、言い換えれば「孤独力」は、現代をタフに、しなやかに、クリエイティブに生きるための必須能力で、今からの時代、ますます大切になっていきます。その意味では、ビジネスパーソンに限らず、孤独を愛する人は、人生を充実させるうえで強烈なアドバンテージを持っていると言っていい。

でも現実に世間では、「交友関係が狭いのは悪しきこと」という空気が漂っていませんか。何かというと群れたがり、“孤独者”を許そうとはしない人も多い。職場でも、会社によっては「友達がいない人間は価値が低い」「同僚と昼食を取らない人はどこか問題がある」「単独行動が多いのはわがまま」と認定する価値観が色濃く残っています。

諸富:確かに。その結果として「ランチメイト症候群」みたいな現象も出てくる。

昼食を一緒に食べる相手のいない会社員、特に女性社員が、鬱やノイローゼにまでなってしまう現象のことですね。あれなど、本人や周囲が「友達がいないのは人間として問題である」と思い込んでいるからこそ起きるものでしょう。逆に、「友達は多ければ多いほどいい」とばかりに、部員全員で毎日ランチに行くことを事実上強制され、時間やおカネの浪費に頭を悩ませている会社員も存在します。

諸富:いけませんね。お昼休みぐらい「1人の時間」を作らないと、いいアイデアなんて浮かびません。本当に優れた発想というのは、1人で自分の内面と深く会話している時にこそ生まれるものなんですから。

日本人がここまで群れたがる本当の理由

日本人は「孤独は寂しい、良くない」と考え、群れたがる傾向が強い−−。そんな見解を持つ人も少なくないようです。仮にそうだとすれば、その理由はどこにあるのでしょう。

諸富背景には、日本という国全体を覆う「何事も目立たず、周囲と同じことをしなければならない」という同調圧力があるのだと思います。この国では、多くの人が「友達集団や職場集団の構成員と同じ価値観の下、同じ行動をしなければ安定した生活を送れない」と思い込んでいる。そう考える人にとっては「周りと群れて、つるみ、同じことをすること」が最も安全な選択なんです。

なぜ日本社会には、そこまで強い同調圧力が存在するのですか。

諸富:最大の理由の1つは、多くの人が小学校高学年から中学校にかけて体験する集団生活にあると私は考えています。あの時代、クラスの中はいくつかの“排他的集団”に分かれ、子供たちはいずれかの組織に属さなければ平和な学校生活を送れません。そして、安定して集団に属するためには、とにかく「周りと同じであること」が要求される。「周りと違うと、どんな酷い目に遭うか」、この時期に多くの人は、無意識のうちに体に叩き込まれ青年期を迎えるんです。

それでしたら身に覚えがある人もいると思います。「同調圧力」は教師や親からも日常的に掛けられ、口では「個性を磨け」とか「オンリーワンを目指せ」と言いながら、本当に目立ってしまえば、確実に良からぬことが起きる。そんな経験を持つ人も多いのではないでしょうか。スポーツエリートなど、集団から完全に突き抜けてしまう子は、別なんでしょうけど。

諸富:中には、年を取るにつれて、そうした同調圧力の強迫観念から開放される人もいます。しかし、染み付いた価値観を抱え、精神的に幼いまま大人になる人も多い。

なるほど。そうした人にとっては、“自分や周囲に同調しない者”は「おかしな人」であり「変な人」であり「異端」のままなんですね。彼ら彼女らにとっては、「友達が少ない人」はもちろん、「ランチを一緒に取らない人」も、「社員旅行や飲み会に消極的な人」も、みんな“集団に馴染めないかわいそうな人”になる。だからこそ、「友達の少ない人」を哀れむし、一方で、自分自身が孤独になることを恐れ、時にはノイローゼになりながらも「友達」の数を増やそうとする、と。

他人と群れれば、心を麻痺させ、楽になれる

諸富:加えて、今の社会では、たとえ表面的であっても幅広い人間関係を維持し日々に忙殺された方が、かえって楽に生きられる、という側面もあります。生きていれば、誰だって人生の節目ごとに様々な悩みが生じてくる。でも、飲み会やSNSなどで絶えず誰かとくっつき、スケジュールを埋め続けていれば、「自分の心を常に麻痺させること」が可能です。そうすれば、本来なら孤独に自分の心を深く見つめねば解決し得ない問題も先送りできる。「群れる」「つるむ」というのは、日々の不安を打ち消すうえでとても便利な道具なんです。「群れる相手」「つるむ相手」の数が増えるほど、「自分にそれだけ価値がある」と根拠なき自信を持てるようにもなる。

でも先生、そんなことをしていては、人間としてなかなか成長できないのではないかと思うのですが。

諸富:もちろんできません。それどころか、周囲と過剰に同調しようとすることで精神的に追い詰められてしまう人もいます。

先生の著書『孤独であるためのレッスン』(NHKブックス)に、まさにそんな状況に陥った女子中学生が出てきます。「周囲の友達に合わせるのがたいへんで、それでもグッと我慢して、自分を抑え、楽しくもない会話に楽しい振りをして、へらへら笑ってつきあってきた…これ以上我慢していると、自分でも自分のことがワケわかんなくなって、友だちのこと、刺してしまいそう」――。こんな深刻なケースが本当に増えているんですか。

諸富:増えています。特に、今の子供たちは、スマートフォンやSNSなどのネットの発達で一段と同調圧力に追い込まれている。有名になった「メールを3分以内に返信しなければアウト」をはじめ、所属する集団の“掟”にわずかでも背けば、たちまち仲間外れにされてしまう。いわゆる「友だち地獄」です。(後略)



(私のコメント)

年末年始になると忘年会や新年会などの宴会が多くなりますが、私などはほとんどそういった宴席に出る事はありません。サラリーマン時代にも社内旅行や社内の宴会などがありましたが、仕事のうちだからと参加していましたが、最近では不景気で社内旅行や宴会も無くなって来たようです。

特に同調圧力は苦手であり、学生時代から友達同士でグループを作っている事に反発を覚えた。小学生時代も秀才グループと不良グループがあって、私のような天才肌の人間はグループに属さず、登下校なども一人だったことが多い。嫌われていたというのではなく副委員長や班長などには選ばれていて、監督しなければならない立場に立たされることが多かった。

テレビドラマにしても、青春もの等はいつも数人のグループで友人同士の繋がりが描かれますが、友人同士でないと何も出来ないといった事になりかねない。ドラマとしてはその方が作りやすいからでしょうが、知らず知らずのうちに同調圧力が働いて金太郎飴のような無個性な人間になりやすい。

私などは学生時代もサラリーマン時代も個性的と言われてきた。ビートルズやグループサンウズの時代で、誰もが長髪でジーンズをはいていても私はいつも刈上げで服も普通のシャツとズボンだった。最近では男でも髪を染めているのは異常に感じましたが、アイドルやサッカー選手の影響なのでしょうが、これも同調圧力によるものだ。

このような日本的な集団主義は同調圧力が働いて無個性集団になりやすい。遊ぶにしても集団でないと出来ない。誰もが同じ価値観で同じ事をしていれば同じ結果になる。それが正しければいいが間違っていた場合には悲劇になってしまう。誰かがそれは間違っていると水を差せればいいが、日本ではそれが難しい。

学校におけるいじめの問題も集団教育に問題があり、グループのボスが同調しない者に対していじめを行って排除して行く。社内でも同じであり派閥を作って異端者を排除して行く。東芝にしてもシャープにしてもグループのボスが間違った事で暴走しても誰も止められないのは日本の集団主義が邪魔をしているからだ。

外から見れば、このようなグループや派閥を作って異端者を排除する事が異常に見えても、派閥の中にいれば当たり前のことになる。誰とも同じ価値観を持つことで日本人は安心するようだ。しかし異端者がいてこれはおかしいと警告するものがいなければグループや派閥は暴走しても誰も気がつかない。

最近では若い人が、スマホでラインなどで年中メールをやり取りしていますが、私から見ると異常に見える。電車の中でもみんなスマホの画面にくぎ付けだ。本や新聞ならわかりますが、スマホでゲームやSNSで時間を潰している。ゲームやSNSで何か有益な事でもあるのだろうか? 本でも読んでいたほうが有益だと思うのですが、電子書籍すらまだ普及していない。

友達が多い事でそれが自分のプラスになればいいが、悪い事の方に引っ張られやすい。記事には、『「群れること」の弊害はまだまだあります。自分が何をどう感じていて、何を欲しているのか分からなくなることです。こういう人は人生の節目節目、特にレールから外れた時になかなか立ち直ることができません。そんな「自分を持たない人間」が、とりわけ定年を迎えると大変なことになります。』とありますが、自分の意見を持たない無個性人間が孤立していしまうと何も出来なくなる。

このようにグループを作り派閥を作り組織を作っても、困ったことが起きても仲間は誰も助けてはくれない事が多い。「同調圧力を背景に半ば脅迫的につながっただけの関係の相手に、いざという時、親身の支援を期待するのは無理がある」のであり、困った時に助けてくれる人が真の友であり、忠告をしてくれる人が真の友だ。

ネットでの人生相談を見ても、成り行き任せで自分で決められない人が多い事が分かります。自分の意見を持たない無個性人間ほど他人に意見を求めますが、何らかのグループに属さないと何も決められない。あんなにたくさん友達がいても誰も助けてはくれない。面倒な事には巻き込まれたくはないからクモの子を散らすように去って行ってしまうような友達が多い。

日本人は「仲間外れ」とか「村八分」にされる事を異常に怖がります。同じ価値観を持たなければ「仲間外れ」にして制裁を加えます。それが良い価値観ならいいのですが間違った価値観であった場合には悲劇になります。だからどれが正しくてどれが間違っているかを判断する能力を個人個人が持たなければなりません。

その能力を養うには歴史と古典を学ぶことであり、現代の学校ではそれを教えてはくれません。私は歴史書や古典思想書を読むことで学んできましたが、人間は「葉隠」に書かれた「からくり人形」のようなものだろう。




韓国は、日韓基本条約の有効性についてすら半世紀後にイチャモン
をつけてくる。「約束」は近代国家同士の間でしか有効ではない


2016年1月2日 土曜日

「慰安婦」外相会談妥結 安倍外交は堂々の及第点だ 12月29日 泉幸男

 米国に対して「交渉してますよ」というポーズを取っているだけで、実際の合意などとてもできまいと思っていたので、「慰安婦」外相会談の妥結には驚いた。

 おそらく今後も日本大使館前の慰安婦像は移設されないだろうし、韓国の次期政権はまた慰安婦問題を蒸し返すだろう。そのくらいのことは安倍首相も外務省も織り込み済のはずだ。

 「軍の関与の下に」云々のあいまいな言い方も悔しい。
 個々の老女らの名誉と尊厳を傷つけたのも日本国ではなく、彼女らを反日運動の材料として全世界のさらし者にした運動家らやメディアのほうだ。

 しかし冷静に考えれば、今回の妥結で得たものは大きい。苦渋の内容を考えれば安倍外交の「勝利」とまでは言えないが、堂々の及第点だ。

■「金額で決裂」だけは、まずい ■

 韓国側が20億円を要求してきたときは、金額で決裂したらまずいなと思った。なにしろ相手は
「ウェノム(倭奴)どもは銭カネ惜しさで韓国側の誠意を踏みにじりました」
と、またまた全世界に触れて回る人たちだ。

 決裂するとすれば、銭カネ以外の本質的なところでなければならない。となれば当然「文書化するかどうか」が争点になるべきだ。
 ところが韓国は、日韓基本条約の有効性についてすら半世紀後にイチャモンをつけてくる、とんでもない国だ。

 今回の外相会談の妥結内容を文書化することにこだわったところで、どれほどの意味があるのか。交渉にたずさわる外交官たちに、そんな空虚な思いが去来したとしても不思議でない。

 むしろ外相会談の直後に、宗主国の米国から「合意の遵守」を求めるコメントを出させたほうが千倍有効だろう。外交の方法は、相手の成熟度合を見て変えなければならないこともある。
 今回の展開はそういうことだ。


■ 諸外国も「飛び火」は勘弁してくれと ■

 はっきり言って、韓国人らがどう騒ごうが、もうどうでもいい。
 朴槿恵(ぼく・きんけい)の次の大統領、たぶんあの連合国組織のナスビのような事務総長が、「性奴隷」問題を触れて回ろうとも諸外国がこう言い返してくれればいいわけである。

「最終的で不可逆的な解決があったのでしょ
「性奴隷でなく“日本軍慰安婦被害者”なのでしょ」

 軍隊による女性狩りがあったのなら、言い逃れできない犯罪行為だ。
 しかし多方面の研究で今や明らかになっている。「慰安婦」問題とは詰まるところ、「軍人の風俗業利用のための便宜供与や業者監督等の諸施策」だった。

 たしかに小・中学生に向かって全容は語れない。確かなことは21世紀の今日もなお、このレベルで語るなら真っ白けの大国は皆無だろうということだ。

 まして米国のように奴隷制度のあった国は、本当の意味で「性奴隷」がいた。
 白人の主人のために性の奴隷として無償奉仕させられた有色の女性たち。白人と黒人の結婚が禁止されていたにもかかわらず米国に存在する多数の混血者たちこそ、性奴隷の歴史を象徴する「歩く銅像」だ。

 小学校の優等生のような朴槿恵が無邪気に騒ぎ立てた慰安婦問題は、諸外国にとって、飛び火されては困る論点なのである。

■ もっとだいじなことがある ■

 だから中国と北朝鮮を除く諸外国は「最終的で不可逆的な解決」を歓迎するだろう。

 その構図を破綻させるためには、日本の大臣級が失言することが必要だ。だから朝日新聞や共同通信は新しい大臣が就任するたびに、慰安婦について失言をさせるべく、挑発的な質問をするだろう。
 そんなものは「想定問答集」どおりに打っちゃればよいのだ。

 日本には、憲法改正という、もっともっとだいじなことがある。安部内閣が目指す大きな目標を、わたしは強く支持する。


2015年12月30日 兵頭二十八

 ※スーザン・ライスは国務省の人間ではない。ただの側近である。これで察することができる。大使がテロに遭わされた米国務省がこんな案件に熱意を示すはずがなかったのだ。米国務省は日本の馬鹿役人よりも儒教圏人の正体を知っている。これはすべてライスのさしがねなのだ。だとしたらわれわれ日本人にはこのスキームをぶっ壊すチャンスがまだある。
 東京の米国大使館(駐日米国大使閣下)宛に、多数の一般国民が手紙/eメールを出すのが、日本を救う最短の近道であろう。
 大使館の仕事は、その国で収集した「アメリカの評判」をDCの国務省に報告することである。その報告に材料を提供してやる努力が、いままで、日本人には、足りなさすぎたのだ。街頭デモに参加するほどの問題意識をもっているならば、米大使館にメールを送るべきである。
 メールは日本文でもかまわない。大使館にはそれを翻訳するための雇われ人がいるのだ。しかし米政府要人に政策を反省させ再考させるという「威力」の点では、学者や評論家ではない庶民が時間をかけて書いたことがよく伝わる「拙い英文」、それも便箋にまさるものはない。逆にマイナスのインパクトを与えるのは「同一コピペ文」の大量電子発信である。そんなことをするぐらいなら何もしないほうがマシだ。また、DCの国務省やホワイトハウスに直接それを送るのも無駄である。彼らの仕事は他国の庶民の手紙を読むことなどではないからだ。まさにそれを仕事としているのは現地の大使館員なのだ。そしていうまでもなく、米国のマスメディアにも、アマチュアの日本人の意見を斟酌している時間のある暇人はいない。よって差出先は「東京の米国大使館」一択となる。
 何を書くか。
 およそ「約束」は近代国家同士の間でしか有効ではないこと。
 日本人は、儒教圏三国を「近代国家」だとは思っていないこと。
 相手が「近代国家」でない以上、どんな約束も無意味であること。その実例。
 儒教圏国家に一度わずかな譲歩をすると、彼らは二度とこっちの言い分など聞かなくなり、次の理不尽な要求をエスカレートさせること。したがってアメリカの思惑とは逆の方向に事態が進むだろうこと。
 これは儒教圏には「上下」の安定だけがあって、「平等」「対等」は永続しない関係だと儒教圏人が今も信じていることからきていること。
 したがって儒教圏国家相手には寸毫の譲歩もしてはならないこと。その態度こそが自由主義圏による対支抑止力となること。

 韓国からの日本に対する要求は、ただ韓国が米軍に協力したくないための口実に他ならず、その一つを呑めば、翌日に二つ目の要求が出てくるだけであること(これは国務省がライスの壁を突破してオバマに上奏説明したくてたまらないことなので、下手な英文で書いてやれば、大使館員がちゃんと適宜の英文になおしてDCへしっかりと勧告をしてくれる筈だ)。
 日本人は韓国人とは協力ではなく絶縁をしたいと心底願っていること。
 日本人は日本の自衛隊が朝鮮半島で作戦することに反対していること。
 日本人はそもそも自衛隊が韓国軍と協同作戦することにも反対すること。
 日本人は北鮮が核ミサイルなど持ちそうもないと思っていること。
 以下略す。
 日本に些細なものであれ対儒教圏譲歩を強いると、米国はまわりまわって安全ではなくなる――ことを分からせる。大勢の庶民によるその説明が大使館経由でDCに届けば、米国は今後このような愚かしい斡旋を企てないだろう。



(私のコメント)

従軍慰安婦問題は、韓国が騒ぎ立てればたてるほど韓国が前近代国家であることがばれてしまう結果となり、墓穴を掘る事になるだろう。中国や韓国は儒教国家であり「近代国家」では無い以上、外交交渉で約束しても無意味であり、時間が経てばまた蒸し返してくる。

儒教国家に対して一度でも譲歩すれば、彼らはさらに要求をエスカレートさせて来る。日本外交は韓国を近代国家とみなして交渉してきましたが、そして交渉をまとめても儒教国は上下関係だけが全てであり、一度日本が下になれば、中国が韓国にした事を韓国は日本に対して要求してくる。それが10億円だ。

アメリカは、その事が分かっていないから口出ししてきても日韓関係は拗れるばかりだ。日本の戦術としては世界に対して韓国の前近代性を分からせればいいのであり、日本と儒教三国とは異なる事を分からせればいい。しかし欧米から見れば日本人と儒教三国人との見分けは難しい。

福沢諭吉は、朝鮮を何とか近代国家に変えようと努力したが、その期待は裏切られた。近代国家になるには近代国家としてのシステムが機能しなければなりませんが、中国にしても韓国にしても儒教の頸木から逃れることが出来ないようだ。

韓国語においては、一歳でも歳が違えば使う言葉までも変えなければならない。彼らには平等と言う概念が無くあるのは上下関係だけだ。だから男女や夫婦でも対等であるはずが無く、そこに従軍慰安婦に繋がる根本原因がある。韓国の若い女性はアメリカや日本に売春に来るのもそれだけ女性に人権が虐げられているからだ。

韓国が法治国家でない事は一連の裁判騒動でも分かる事ですが、儒教における徳治主義の国家であり、産経新聞記者に対する裁判でも外務省からの指示によって無罪となった。このような事から日本でも韓国人が近代人でない事が分かってきましたが、日本でトラブルを起こすのも近代国家に韓国人が馴染めないからだ。

徳治国家においては賄賂は正当な報酬であり、法律で禁じても何の効力も無い。下の者が上の者に対する貢物は礼儀であり、それがなければ無礼者になる。だから儒教国家は近代国家になりきれない。賄賂が無ければ政府の許認可が下りないのでは腐敗が構造的に発生する。

儒教三国に対しては文書で約束しても何の効力も無く、韓国は50年前の日韓基本条約に対してもクレームをつけるようになった。今回の日韓合意に対しても無効だと国民が言い始めている。しかしアメリカにしてもこれ以上騒ぎ立てられれば、自分に火の粉が飛んで来る。米軍慰安婦問題も裁判沙汰になっておりアメリカは慌てはじめた。

アメリカこそ「性奴隷」の本場であり、アメリカの黒人は「性奴隷」の末裔なのだ。韓国人の従軍慰安婦が20万人もいたのなら、日韓混血児は何処にいるのだろうか? 日本でも米兵との間には日米混血児がたくさん生まれたが、ベトナムでも韓国兵とベトナム女性との間には混血児がたくさん生まれている。

気を付けなければならないのは、日本の政治家には韓国の言いなりになる政治家がおり、わざと暴言を吐いて今回の日韓合意を帳消しにする政治家が出てくる事を警戒しなければならない。朝日新聞の記者にはわざと挑発して失言させて火をつけて回る事が考えられる。

従軍慰安婦問題はもともと朝日新聞が火付け役であり、日本政府に認めさせてカネを出させることが目的だった。カネを出すという事は儒教国家では下に立つことであり、日本が韓国に貢物をする関係になるという事だ。中国に対するODAも中国に対する貢物であり、善意で金を出しても中国や韓国には対等と言う概念が無いのだから誤解されるだけだ。




人民元が米ドルや南アフリカ・ランドを押しのけて流通通貨の大半を
占めるようになったら、国全体を「乗っ取ってしまう」ことにもなります。


2016年1月1日 金曜日

ジンバブエが独自通貨を廃止し「人民元」採用、アフリカに中国の新たな支配地が誕生する!? 2015年12月31日 闇株新聞

独裁者の滅茶苦茶な通貨政策の末路

?アフリカ南部にあるジンバブエが人民元を「通貨」にすると報道されていますが、いったいどういうことなのでしょう?よく考えるととても奥が深い問題なので解説します。

?ジンバブエでは2008年頃に天文学的なインフレに見舞われました。原因は独裁者・ムガベ大統領(91歳!)が白人が保有する農場や工場をタダ同然で取り上げたことにありました。農業技術等を持っていた白人たちはジンバブエを去り、経済活動は完全にマヒしてしまいました。

?さらにムガベ大統領は、軍人や公務員への給与支払いや対外債務の返済など必要が生じると、中央銀行に通貨「ジンバブエ・ドル」をいくらでも印刷させて支払いに充てていました。

 「普通の国の中央銀行」が通貨を印刷するときは必ず市中から(普通は銀行のことです)国債など資産を買い入れるので、それだけではインフレになりません。しかし、ムガベ大統領は何の価値の裏付けもとらないまま通貨を大量印刷したので天文学的なインフレを招いてしまったのです。

?そのため周辺国はおろかジンバブエ国民さえもジンバブエ・ドルを信用せず、国内では米ドルや南アフリカ・ランドが流通するようになっていました。そしてついに2015年6月にジンバブエ政府はジンバブエ・ドルの廃止を正式に決定するに至ったのです。

1ドル=3.5京ジンバブエドル!

?その際、ジンバブエ政府は国内に残るジンバブエ・ドルを、なんと3.5京:1で米ドルに交換してしまいました。つまり1米ドル=35000000000000000ジンバブエ・ドルです。

?それまでジンバブエ国内で「流通」していたドルは、ジンバブエ国民が律儀に3.5京ジンバブエ・ドルを銀行や両替商に持ち込んで1米ドルに交換していたのかというと、もちろんそんなことはありません。ジンバブエの近隣国で手に入れた米ドルをポケットにでも入れて持ち込んでいたのでしょう。

?つまり、ジンバブエ国内で流通している米ドルはジンバブエ・ドルから正式に交換されたものではなく「ジンバブエ国内の資産(あるいは財)と交換されることなく取得された米ドル」ということになります。?簡単に言えば「拾ってきた米ドル」と同じです。

?これからジンバブエでは米ドルや南アフリカ・ランドと並んで人民元が「流通」することになりますが、人民元は米ドルや南アフリカ・ランドと違って近隣諸国からポケットに入れて持ち込めるほどアフリカでは流通していません。?いわば「拾って来ることができない通貨」です。

拾ってきた米ドルと拾ってこれない人民元

?中国人民銀行は、貿易黒字や海外からの直接投資などで中国に流入した外貨(主に米ドル)を一元的に買い入れ、それを準備資産として人民元を発行しています。つまり人民元はジンバブエ・ドルのように「いくらでも印刷した紙切れ」ではなく、一応は「価値の裏付け」のある通貨となります。

?その「価値の裏付け」のある人民元を、どのようにジンバブエ国内で流通させる(持ち込む)のか?

?答えは「あげる(贈与する)」と「貸す」と「何か価値のあるもの(たとえば資源鉱山の利権)と交換する」の三択しかありません。それぞれを組み合わせているような気もしますが、大半が「資源鉱山の利権と交換」であると考えます。

?ジンバブエでは国内の政治・経済が長く混乱していたため、どれほど価値のある資源があるのかわかりませんが、世界有数のダイヤモンド産出国であるボツワナの隣国なので有望な資源はありそうです。

?しかし人民元が米ドルや南アフリカ・ランドを押しのけて流通通貨の大半を占めるようになったら、それは中国がジンバブエを経済のみならず国全体を「乗っ取ってしまう」ことにもなります。

?独裁者のムガベ大統領もあと何年も生きるとも思えないため、チベットやウイグルなど武力だけで征服した支配地ではなく、アフリカに中国の「人民元で征服した」新しい支配地が生まれることになります。



(私のコメント)

あけましておめでとうございます。

新年になったからと言ってどうなるという事でもなくて、単にカレンダーが2016年のカレンダーになるだけでどうなる訳でもありません。にもかかわらず役所は28日から4日迄6日間も休みになります。お医者さんなども休みになりますが、病気の人は不安でたまりません。

コンビニなどの商店などのように一年365日年中無休になっていますが、全国一斉に休みと言う日が少なくなり、交代で休むようになって行くでしょう。それはロボットがどんどん導入されて24時間営業も可能になって来たように、ロボットには休日は必要ないからです。

未来的にはロボットが働いて、人間は遊んで暮らせるようになる日が来るでしょう。現代でも戦争ですらロボットが活躍するようになって来ており、中東ではアメリカの無人兵器がテロリストを殺害している。つまり戦争ですらロボットがする時代となり、戦死者の出ない戦争が行われるだろう。

人間はロボットにインストールされるプログラムを書く事が仕事になり、考える事が主な仕事になります。家庭内ですら家事はロボットがして、セックスすら美女ロボットがお相手してくれるようになります。美女ロボットは絶世の美人であり歳を取らず愚痴をこぼしたりすることもありません。

経営者から見れば労働者はロボットでも人間でもいいわけであり、ロボットの方が生産性が良いだろう。経営者は働きもしないでカネを稼ぐことが出いるようになり、ロボットに給料は要らない。これでは生産性が飛躍的に上がって経営者一人で大量のロボットを使えば無限大に生産性は上がる。

通貨の価値は、労働力と技術力と信用で成り立っており、ジンバブエにはその三つとも無い。にもかかわらず紙幣を乱発したから天文学的なインフレになってしまった。それとは反対に日本には労働力も技術力も信用もあり、中央銀行が紙幣を大放出してもインフレにはならず、デフレ気味だ。

ロボットのおかげで生産性が需要をオーバーしており、それだけ紙幣の供給が足らないのだ。日本は産業用ロボットの世界一の大国であり、中国でも日本の産業用ロボットが働いている。アメリカもコンピューターに打ち込むソフト大国であり、OSのほとんどがアメリカ製だ。

つまり日本が産業用ロボットを作り、アメリカがコンピューター用のソフトを作っている。この事がアメリカのドルと日本の円が強い証明であり、アメリカも労働力と技術力と信用を持っている。中国は世界の工場と言われるようになりましたが、労働力はあるが技術力と信用がまだ足りない。

ジンバブエでは人民元を通貨にするという事ですが、経済が破綻した国ではUSドルしか通用しない事が良くあった。それが世界基軸通貨の証明ですが、人民元もドルとの交換価値で通貨の価値を維持している。だから中国は必死になってドルを貯めこんで世界一の外貨準備を持っている。

人民元が世界の基軸通貨になれるかどうかは、技術力と信用を身に付けなければなりませんが、中国人は世界一の嘘つきだ。中国政府の発表する数字はデタラメでありGDPも中国の総人口すらはっきりと分からない。外貨準備高も米国債分は分かっていても、それ以外の外貨準備高は本当にあるのか分からない。

日本の円も、日本の技術力が中国や韓国のどんどんパクられれば弱くなって行くだろう。日本の電気産業は韓国や中国にどんどん技術を供与してシャープや東芝は潰れかかっている。中国に工場を進出させれば技術もどんどんコピーされてしまう。新幹線も技術を提供したらパクられてしまった。

日本の20年の失われた時代は、韓国や中国に経済力を吸い取られてしまったためであり、電気製品は今や韓国製や中国製に取って代わってしまった。今もなお日本の電気メーカーは技術者をリストラして中国や韓国に追いやっていますが、まさに自殺行為だ。

日本の輸出産業がピンチになったのは円高のせいですが、円高は金融緩和すれば安くできる事がアベノミクスで証明された。バブル崩壊以降では日銀は金融を締めて来たから円高になりましたが、日銀が失われた20年の犯人だ。日銀は頑強にインフレターゲット政策を拒否してきた。デフレを作ったのも日銀であり、日本の経済学者でそれを指摘する人は少ない。日銀と経済学者が馬鹿だからだ。

今日は「朝まで生テレビ」を1時間ほど見ましたが、アベノミクスの成功を分かりやすく説明していた。日銀は雇用を作り出すのが仕事でありアメリカのFRBはそれが分かっていた。日銀官僚はバカだからアベノミクスでそれが証明されたようなものだ。



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