株式日記と経済展望

ページを繰り越しましたのでホームページからどうぞ。


ソニーのようなハイテク企業は、組織のリーダーが技術に疎くては
ダメなんだよ。新しい技術に終わりはなくて、次から次へ進化していく。


2016年5月31日 火曜日

「ソニーも大将が変わればがらりと変わる」 ウォークマンの父、大曽根幸三が鳴らす警鐘 5月31日 宗像誠之

大曽根:ただ、この20年のソニーの歴史を振り返ってもらえば、私が繰り返し主張してきたことの正しさを、よく分かってもらえると思うんだ。ソニーのようなハイテク企業は、組織のリーダーが技術に疎くてはダメなんだよ。新しい技術に終わりはなくて、次から次へ進化していく。それをいち早く理解して、どんな世の中が到来するのか想像できないと、どんな製品やサービスが売れて儲かるのかも分からない。

 勘違いしてもらっては困るんだけど、これは批判ではなく心配なんだ。エレクトロニクス(エレキ)事業でさ、「もう少し何かやりようはないのか」という今のソニーの経営についての心配。事実として言えるのは、大賀さんの後、もう四半世紀近く、ソニーでは技術屋ではない“大将”が続いているということ。

 正確に言うと、大賀さんは声楽家だけど、彼のように一芸に秀でる人間は多芸を理解できるんだ。だから大賀さんは技術も理解できた。井深さんや盛田さんに囲まれて仕事をしていたから鍛えられた面もあるだろう。

 それは私も同じでね。既存製品の延長線上にあるような新製品のアイデアを井深さんに提案したりすると、「もっと飛躍した発想はできないのか」と叱られたりね。私が課長くらいの頃から、井深さんには厳しく鍛えられたよ。

 だから今後のソニーも、大将が変わればがらりと変わる。

 一番心配しているのは、技術が分かった上で経営もできる人材がどのくらいいるのかなってこと。現在は取締役会にも技術系の人材はいないよね。これでソニーの経営を監督できるのかね。

“できる人間”より“できた人間”

ソニーの「社長風(しゃちょうふう)」が変わったことで社員も変わり、次のリーダーになれるような人も育っていない、ということでしょうか。

大曽根:今でこそソニーの業績は回復してきているよ。だけど10年以上リストラがずっと続いてきた。一度辞めた優秀なエンジニアは、多少業績が改善されても、もう戻ってこない。この後遺症は小さくないよ。エレキ事業のあらゆる現場で、こういう優秀な技術者の流出が10年以上も続いてしまった。

 どの技術に投資して、どの事業を伸ばしていくか。逆にどれを縮小するか。こういう経営判断は、技術の先読みができる経営者が一貫性を持ってやってほしいよね。技術の先読みのできない大将の問題だけではなくて、ソニーに入ってくる人も変わっちゃったよね。

 高学歴な人間がどんどん入る会社になってから、ソニーは変わったんだ。大企業になるにつれ、学歴の高い人が集まるようになるのは当然なんだけどさ。

 でも会社というか組織って、そういう頭が良くて優秀な“できる人間”だけを集めても、うまくいかないんだ。彼ら彼女らをうまく機能させるには、人徳や胆力などの人間力で、組織をまとめる能力を身に着けた“できた人間”ってのが必要なんだよ。“できた人間”をきちんと育てて、そういう人が組織を率いるようにすれば会社はうまくいく。

新しい大曽根語録ですね。「“できる人間”を生かすには、“できた人間”が必要」だと。

大曽根:分かりやすく言えばさ、井深さんや盛田さんは“できた人間”だったってことだよ。だからこそ、ソニーにいた“できる人間”は自分の能力をいかんなく発揮し、活躍できた。

 世の中には、“できる人間”はたくさんいるんだ。それはさ、経営が厳しくなった東芝やシャープだって同じだと思うよ。でも“できる人間”をうまく機能させて率いる“できた人間”が組織の上に立たなくなったから、経営破たんや不正会計のように会社が傾く問題が起こっちゃうってことだ。

 “できる人間”ばかりの会社ではダメだし、“できる人間”が組織を率いるようになると、リスクを取らずに安全そうな選択しかしなくなる。結果として、おもしろいものは生まれなくなる。斬新なアイデアがつぶされていくからね。すると、そういうアイデアを持つ社員がやる気を失い、本来の能力を発揮できず“不良社員”のようになって腐ってしまう(後略)



(私のコメント)

パナソニックも、テレビの生産を止めると言うニュースがありましたが、テレビの生産は日本のお家芸であり、日本の輸出の花形だった。とくにソニーのトリニトロンテレビは画質が良く、高級品の代名詞だった。しかし液晶テレビの開発に乗り遅れてからはソニーは普通の電気会社になって行った。

デジタル化の波は、電気製品の差別化が難しくなり、世界のどこで作っても同じものが出来るようになって来た。むしろ電気製品に組み込まれたコンピューターソフトで差がつくようになり、ソフトとハードの逆転が起きつつある。スマホにしても組み込まれたソフトの質で評価されるようになった。

テレビも限りなくパソコンに近くなり、4Kや8Kの高画質化してもテレビ放送局の高画質化がなければ宝の持ち腐れになる。デジタル化でテレビの高画質化は格段に進みましたが、それに対応したソフトが無ければ意味が無い。テレビ放送には放送電波帯域の問題があるから、簡単には高画質化できない。

記事は元ソニーの副社長の大曾根氏のインタビューですが、最近のソニーは管理部門からの社長が続いて、技術者の社長が居ない事で画期的な製品づくりが出来なくなってしまった。ソニーも大企業となり高学歴の社員が多くなって来れば、管理部門にも高学歴の社員が多くなり、そこから社長が選ばれるようになる。

管理部門の社長だと、どうしても冒険が出来なくなり安全第一の経営となり、リストラで業績を上げようとする。技術部門の社員は製品作りに関心が行ってしまって社内政治に疎くなりやすく、管理部門の高学歴エリート社員に社長を奪われてしまう。しかし高学歴のエリート社員は技術には素人だ。

この事は以前からも指摘されてきた事ですが、画期的な新製品が作れなくなったソニーは只の電気会社であり、見る見る間に韓国や台湾や中国の会社に追い越されて行った。たとえ高度な技術であっても、技術開発のスピードが速くてトップの座を維持する事は難しい。

アップルですら、アイフォーンやアイパッドなどの製品も、たちまち類似製品が溢れるようになって独走する事は難しくなっている。アップルやグーグルなどは自動運転車の開発に打ち込んでいるし、アマゾンなどはドローンの開発に打ち込んでいる。しかし日本の電気会社はロボットの開発すら止めてしまった。ソニーもアイボと言うロボット犬を発売していましたが止めてしまった。

ロボットは、開発しても製品化には何十年かかるか分からないようなものであり、管理部門の社長ならそのようなリスクのある開発には手を出さない。むしろ他社の開発した商品をパクって類似品を作って売った方が安全確実だ。「松下電器」はソニーの「真似した電気」と言われてきた。

大曾根氏が開発したのはウォークマンですが、結局はシリコン化に遅れてMP3にも対応が遅れて、アップルのアイポッドに市場を奪われてしまった。ゲーム機のプレイステーションも、スマホのゲームに市場をどんどん奪われている。ゲームソフト会社もスマホにどんどんシフトしてゲーム専用機は廃れて行くのだろう。

日本の電気会社はこれからどうやって生き延びて行くのだろう。管理部門の社長では新製品は作れない。東芝は家電部門を中国に売り払った。将来性のあったメディカル部門も手放した。このように日本の電気会社は部門化してバラバラにして売り払って生き延びて行くのだろうか? ウォークマンと言うブランドも中国に売り払って、経営者たちだけが億単位の報酬で食い逃げするつもりだろう。




米国はたたきのめした相手国にわびることはしないし、
日本も謝罪を求めるような品位のないことはしない


2016年5月30日 月曜日

オバマ大統領広島訪問は中国の歴史「加害者」カードを砕く一撃だった  5月30日 ZAKZAK

 米大統領の被爆地・広島への初訪問は、日米関係を戦争の痛手から強固な同盟に変えた。オバマ氏は自ら被爆地に足を運び、献花した。多くの言葉よりたった一つの行動が、被爆者の悲願を満たし、勝者と敗者の間にある心のミゾを埋めていく。

 オバマ氏は献花後に行った演説で、過去よりも未来への希望を多く語った。「核なき世界」への理想を掲げ、核削減への道が示された。

 オバマ氏は2009年4月に、プラハで「核廃絶」の演説をした。すると、世界中から称賛の嵐が起きて、ノーベル平和賞まで受賞した。だが、核不使用への意識は高まっても、「核ゼロ」につながるほど現実の世界は甘くない。実際、この7年余で核の脅威は逆に増えている。

 政治指導者が国益を背に語る「核廃絶」の理想主義ほど怪しげなものはない。時間がたつうちに国際社会はその真意をいぶかり、隠された意図をめぐる論争が起きた。

 保守の論客、福田恆存が存命なら「悪魔は二度と地下には潜らぬよ」と冷笑したに違いない。米国でも元国防長官のシュレジンジャー氏は「核廃絶を願うのはかまわない」が、核なき世界が実現すると、良心的でない核開発者の影におびえなければならないと厳しい現実を米紙で突いた。

 日本の周辺は腹黒い国家ばかりである。中国はもとより、北朝鮮の核開発、ロシアの拡張主義も止まらない。米国に望むのは、核削減といえども力の均衡を崩さないように減らすこと。米国の「核の傘」に信頼がおけなくなれば、日本は核オプションを論議せざるをえなくなるからだ。

 私自身は演説に盛り込まれた言葉より、献花に訪れたオバマ氏の行動の方がより重要であると思う。それは任期の間際に成し遂げたオバマ氏の外交遺産になり、日本を「米中共通の敵」とする江沢民元中国国家主席の外交遺産を打ち砕く一撃でもあったからだ。

 反日を体制維持に利用する中国指導部には、日本が被害者の立場になっては都合が悪いのだ。中国は主要国の中で、いまも核の増強を続ける唯一の国であり、日本の「被害者イメージ」が高まると、日米分断の切り札にこの「加害者カード」が使えなくなる。

 1989年の天安門事件で、共産主義イデオロギーの●落(ちょうらく)に直面し、江主席が頼ったのがナショナリズムの高揚であった。反日教育を現場に取り入れ、ことあるごとに「日本軍国主義の足音がいまも聞こえる」と繰り返した。以来、反日ナショナリズムは、共産党体制を維持する最強のイデオロギーになった。

 忘れられないのは、江主席が97年訪米に際してハワイに立ち寄り、真珠湾記念館で献花したことである。江主席はこのとき、「真珠湾の教訓を忘れるべきではない」として日本を「米中共通の敵」とする記憶を呼び起こした。戦勝国は正義が邪悪に勝ったとの認識だから、その熱狂が人々を鼓舞するとの狙いである。

 後に、江主席が訪日したときの宮中晩餐会でも、過去ばかり語って日本国民のひんしゅくを買った。以来、彼のいう「日本を戦争犯罪でたたき続けろ」との指示は、中国の外交遺産になった。現在の習近平主席も、二言目には「歴史をかがみに」といって、贖罪意識の強い日本人を金縛りにする外交術は変わらない。

 習氏は過去を語るが、オバマ氏は未来を語った。米国はたたきのめした相手国にわびることはしないし、日本も謝罪を求めるような品位のないことはしない。日米戦争は米国にとっての「義戦」であり、大量殺戮の現場を訪れることは難しかったのだ。だからこそ、オバマ氏の広島訪問によって、日米同盟は感情のくびきから解放され、同盟関係は一段と強化されるのである。(産経新聞特別記者 湯浅博)



(私のコメント)

中国人や韓国人に欠ける一番のものは品位であり、損得しか頭にない彼らには品位と言う言葉が理解できない。中国政府は日本に対して「歴史戦」を仕掛ける事で外交的に優位に立てると考えた。ある時期においては「歴史戦」は有効に働いて、失言した大臣の首を飛ばす事も出来た。

安倍総理ですら、第一次内閣の時は「戦後レジームからの脱却」と言う言葉でアメリカ政府は疑心暗鬼になってしまった。中国も胡錦濤政権まではアメリカの言う事はよく聞いておとなしかったが、習近平政権になってアメリカに対して挑戦的な態度を取るようになった。

アメリカのリアリストたちは中国の正体を見抜いてはいたが、経済的な結びつきが大きく、アメリカにとっては中国は巨大市場に見えた。アメリカにとって日本は中継基地に過ぎず、中国市場を独占すればアメリカに巨額な利益をもたらす筈だった。中国政府も以前はその事を自覚していた。

アメリカ人にしてみれば、日本を民主化したのはアメリカであり、中国も同じように民主化して、自由市場経済で洗練された民主的法治国家となると思って来たのだろう。中国は巨大な日本でありアメリカを上回る超大国になると思われてきた。しかし実際の中国は巨大な北朝鮮であり、金正恩は中国の真似をしているにすぎない。

アメリカ人から見れば、日本人も中国人も同じであり、中国人も日本人のような文明人であるとアメリカ人は考えて来た。日本人は中国人のように過去のことに因縁をつけて謝罪と賠償を求めるような事はしない。中国人や韓国人にとっては時効と言う概念が無く、謝罪と賠償は何度も繰り返して求めることが出来ると考えている。

中国の「歴史戦」においての切り札は南京大虐殺ですが、東京裁判の時に出てきた事柄であり、「株式日記」でも何度か書いてきましたが、多くの中国人兵の俘虜が殺されたのは事実らしい。多くの中国兵は軍服を脱いで平服に着替えたから、民間人への大量虐殺に見えた。しかしそれを国際法で裁くのは無理であり、戦闘に紛れて民間人が巻き添えを食らうのは避けられない。

日本人は、第一次世界大戦での総力戦の恐ろしさを知らなかったから、不用意にアメリカに戦争を仕掛けたのでしょうが、アメリカの大型爆撃機による絨毯爆撃の恐ろしさを知らなかった。知っていれば戦争にもっと慎重になれたのでしょうが、軍部もB29に届くような高射砲も用意していなかった。

原子爆弾に至っては「新型爆弾」と言うばかりで原子爆弾の存在すら知らなかったようだ。無知ほど恐ろしいものは無く、アメリカに戦争を仕掛けるのは狂気の沙汰であり、冷静に考えれば中国から撤兵すればよかっただけだ。しかしそのような国民世論は起きなかった。

ヒロシマ・ナガサキは日本人の軍事技術に対する無知の象徴であり、日本も原子爆弾の研究はしていたが完全に行き詰まっていた。日本人には戦略的な撤退と言う概念は無く、戦争は勝てばいいと言うものではなく、勝つことによってよけいな荷物を背負う事になれば失敗だ。日本は日清日露の戦争の勝つことで朝鮮と言う重い荷物を背負う事になってしまった。

日本人も朝鮮人を教育すれば、日本人のような文明人になれると考えたようですが、歴史も文化も異なり、見かけは似ていても朝鮮人は日本人のような文明人にはなれないようだ。個人的に見れば韓国人や中国人は優秀な人が多いが、商売などをしても法律は守らず契約は守られない事が多い。




管理会社や管理組合、警察にも相談したものの、結局解決せず売却
することに。運の悪さもありますが、もっと下調べをしておくんだった


2016年5月29日 日曜日

【実録】中古マンション購入の21の失敗事例まとめ リプレイスサポート

18.気が付かなかった騒音問題

私は妻と二人で暮らしている20代の会社員です。

結婚を機に現在の賃貸マンションから、中古の分譲マンションを購入することにしました。

いくつかの物件の内見をし、その中でも気に入った大手不動産会社が分譲した中古マンションを購入することにしました。部屋の中はリフォーム済みできれいでしたし、分譲マンションということで静かでした。駐車場や駐輪場の状況もよく確認し、万全の注意をして購入したつもりでした。

しかし、実際に住んでみると、朝と夜に上階から物凄い音と叫び声などが聞こえてくるのです。正体は子供でした。私たちが部屋を見ていたのは日中だったのでちょうど子供が家にいない時間帯だったのです。

平穏に暮らせる状況ではなく、管理会社を通じて苦情出しましたが、改善は見られません。子供を怒るわけにもいかず、住宅ローンを組んでいるのですぐに引っ越しもできず、どうしていいのかわかりません。

(20代男性)

19.上下から騒音が響く築数十年級の中古マンション

立地が良いのに割安な、築何十年の中古マンション物件を見つけて即決。内装にも少し手を入れて、自分好みの環境で新しい生活をスタートしました。

ところがしばらくして気付いたのが、上階の人がトイレで流す水の音がわが家にまで聞こえてくるということ。さらに家の中を頻繁に行き来するライフスタイルのようで、ドスンドスンと足音が響いてきます。

管理会社に相談するべきか、本人に直接掛け合うべきかで悩んでいたところで、また別の問題がふりかかって来ました。下階の部屋に新しい住人が越してきたのを境に、音楽や話し声などが、ありえないほど大きな音量で聞こえるようになったのです。

さすがにびっくりして下階に様子を見に行くと、その新しい住民の方は南米系の外国人でした。

夫婦と小さな子どもの3人家族でしたが、週末になると夫婦の兄弟たちが遊びに来てパーティーを開催。「私たちの国では毎週パーティーをする習慣があるのです」と言い訳するばかりで、騒音は止めてくれませんでした。

管理会社や管理組合、警察にも相談したものの、結局解決せず売却することに。運の悪さもありますが、もっと下調べをしておくんだったと反省しています。

(40代女性)



(私のコメント)

マンションは基本的に借りて住むものであり、分譲マンションを購入するのはリスクが多い。最近のように欠陥マンションだったりすれば目も当てられません。一戸建てなら欠陥住宅でも建て替えることが出来ますが、マンションだと建て替えるには様々な手続きや多額の費用がかかります。

確かに毎月多額の家賃を支払っていると、購入してローンを支払った方がマンションが手に入るから得なような気がします。特に低金利時代で家賃よりもローンの方が安い事もあります。しかしマンションは隣人を選ぶことが出来ず、どんな人が近所に引っ越してくるか分かりません。

マンション建設反対運動が起きるのも、どのような人が引っ越してくるか分からないためであり、最近では外人さんが引っ越してきてトラブルを起こす例が多くなって来ています。賃貸なら環境が悪くなれば引越せばいいのですが、分譲の場合はどうする事も出来ない。損を覚悟で売却して引っ越すしかない。

バブル崩壊前ならマンションでも値上がりする事もありましたが、現在では値上がりするマンションは例外的だ。タワーマンションにしても相続税対策で話題になりましたが、とにかく不便でエレベーターがなかなかやってこない。しかも強風が吹くと構造上揺れるようです。これでは船酔いになりかねない。

私自身はビルに住んでいますが、副都心に住む以上は一戸建てでは無理であり、商業ビルに建て替えた。清掃や戸締りなどの毎日の作業があるから管理人を兼ねて住宅として住んでいる。当初は全階を貸して自分は郊外の一戸で手の住宅に住むと言う方法もありますが、ビルには管理人が必要だ。

とにかくマンションはトラブルのデパートであり、神経質な人はマンション生活には向かない。しかし通勤に便利なマンションに住まざるを得ないから賃貸マンションを借りて住むしかない。しかし家族が増えるとマンションは子供には優しくない。子供の性格形成にも影響があるだろう。

私が子供の頃は、空き地が沢山あって蝶々やバッタを捕まえたりして遊んだ。木造の一戸建てで庭もあったから池や植木を植えて楽しんだ。マンション生活では子供はそのような生活が出来ない。しかし地方には自然がいっぱいあるが仕事が無い。

私は千葉に別荘用の土地を買ったが、交通費が大変なのでアパートを建てて家賃収入が入るようにした。海あり山ありの自然が一杯で川では釣りも出来る。それでも千葉に行くのは月に一度くらいで、週末別荘と言ってもそれなりに問題がある。マスゾエ都知事のように公用車を使えればいいのですが。

これからも都心回帰の流れは続いて、都心のマンションには様々な需要があり、新築や中古物件が沢山出てきますが、買うのは極力避けた方が良いだろう。マンションを買って大震災が起きて、玄関の扉が閉まらなくなっただけで資産価値は無くなる。マンションが歪んだことを示すからだ。




オバマは、欧州と中東の問題を迅速に解決し、米国の
覇権を脅かす中国にターゲットを絞ったのである。


2016年5月28日 土曜日

オバマが偉大な大統領である3つの理由 5月27日 北野幸伯

世界中の敵とあっという間に和解!
ターゲットを中国に絞ったオバマ

 「AIIB事件」とは、英国、フランス、イタリア、ドイツ、イスラエル、オーストラリア、韓国などの「親米国家群」が、米国の制止を無視し、中国が主導する「AIIB」への参加を宣言したこと。参加国の数は、実に57ヵ国に達した。

?オバマは、日本以外のほとんどすべての同盟国が自分の要求を無視し、中国の誘いに乗ったことに大きな衝撃を受けた。ここに至って、米国はようやく「中国は、覇権一歩手前まで来ている」ことを悟ったのだ。

?そして、オバマは変わった。ウクライナ内戦は、15年2月の「ミンスク合意」で停戦が実現していた。米国は当初、「ウクライナに武器を送り、停戦をぶち壊そう」と画策していたが、「AIIB事件」を受けて「停戦容認」に態度を変えた。
?
?15年5月、米国は、13年から始まっていた中国による「南シナ海埋め立て」を突如問題視しはじめ、米中関係は急速に悪化していく。この月、日本のメディアも、「米中軍事衝突」の懸念を報じるようになった。一方、ケリー国務長官は同月にロシアを訪問し、プーチンと会談。「制裁解除もあり得る」と語り、ロシア政府を驚かせた。

?これ以降、米国とロシアの関係は「ウクライナ問題」「イラン核問題」「シリア問題」の共同解決作業を通し、急速に改善してきている。15年7月、米国、ロシア、他4国とイランは「歴史的合意」に達し、「核問題」を解決した。16年1月、対イラン制裁は解除された。16年2月、米国とロシアは「シリア内戦終結」を呼びかけ、アサド政権と反体制派の停戦が実現した。

?こうしてオバマは、「アッ」という間に、「ウクライナ問題」「イラン核問題」「シリア問題」を解決した。そして、中国との和解だけは拒否している(北朝鮮もあるが)。

?この動きを、「戦略的」に見るとどうなるだろう。米国には、戦略的に重要な地域が3つある。すなわち、欧州、中東、アジアだ。

・欧州には、「ウクライナ問題」「ロシア問題」がある。
・中東には、「イラン問題」「シリア問題」「IS問題」などがある。
・アジアには、東シナ海、南シナ海を支配したい「中国問題」がある(北朝鮮問題もあるが)。

?いくら米国が「世界最強」とはいえ、同時に、欧州でロシアと、中東でイラン・シリア(アサド)・ISと、そしてアジアで中国と戦うのは不可能だ。そこで、オバマは、欧州と中東の問題を迅速に解決し、米国の覇権を脅かす中国にターゲットを絞ったのである。(後略)



(私のコメント)

オバマ大統領の広島訪問は、テレビで見ましたが、この広島訪問の意図は何だろうか? 伊勢志摩サミットのついでのような訪問ですが、オバマ大統領の意図はG7サミットよりも広島訪問の方が大きかったのではないだろうか。テレビもライブで放送していましたが、演説も10分の予定が17分になった。

G7サミット自体が、英独仏伊のヨーロッパと、日米加の環太平洋国家の二つに分かれている印象を持ちましたが、これは中国との距離感の違いでもある。英独仏伊にとっては中国は、東欧やウクライナやロシアや中央アジア諸国に隔てられた遠い国であり直接的な軍事的脅威は無い。それに対して日米加は海を隔てて中国と接している。

だからAIIBでも英独仏伊はAIIBに参加したが、日米加は参加しなかった。カナダは将来的には参加すると言うニュースがあったが、AIIB自体がどうなるか分からなくなってきている。しかしこの問題はアメリカの外交力の低下と、中国の外交力の台頭を物語るものである。

「株式日記」でもオバマ大統領を親中派の大統領と書いてきましたが、AIIB事件以降は中国に対する外交スタンスを変えてきたようだ。それと同時に日本の安倍内閣に対する風向きも変わり、安倍総理はアメリカでの議会演説まで許されるまでに変わった。それまでは安倍総理は歴史修正主義者のような扱いだった。

更には中国の習近平主席は、大軍事パレードを行ってアメリカを威嚇するまでになり、南シナ海でも軍事基地建設を進めている。将来的には南シナ海は中国のミサイル原潜の作戦海域になり、対潜哨戒機も入れないように領空化するだろう。しかしフィリピンやベトナムでは中国に対抗が出来ず、対抗できるのは日本だけだ。

オバマ大統領が広島を訪問するのは、中国や韓国が日本に仕掛けてくる「歴史戦」に対する警告であり、暗黙裡にアメリカの謝罪の意味が含まれている。アメリカにとってはロシアや中東は地球の裏側であり、英独仏伊にとってはロシアや中東はお隣の国だ。このように地政学的な影響もある。

オバマ大統領は、中国とのG2でロシア問題や中東問題に対処しようとしたら、中国に裏切られてハシゴを外されてしまった。北朝鮮に対する制裁でも中国は表向きは国際協調姿勢でも裏では北朝鮮を支えている。アメリカはロシアや中東や中国と問題を抱えていますが、丸ごと抱える事はアメリカでも不可能だ。

ロシアや中東問題では英独仏伊に任せることが出来るが、対中国では日本しか対処できる国が無い。韓国は中国に傾きフィリピンやベトナムは中国には非力だ。オバマ大統領の広島訪問はアメリカから来た話であり、日本ではアメリカ大統領が広島を訪問する事は無理だと考えられてきた。いわばAIIB問題に対する謝礼のようなものだろう。




先進国としては、中国を自動的に「市場国」とは認めがたい事情
がある。貿易ルールを無視したダンピング攻勢をかけるからだ。


2016年5月27日 金曜日

中国、「世界ダンピング王」WTOの市場経済国認定で一波乱  5月27日 勝又壽良

米国は不退転の決意で臨む
補助金で輸出する違法商法

中国の過剰設備の解決は生やさしものでない。鉄鋼やセメントでは、世界生産設備の5割を保有している。少しでも市況が回復すると、遊休設備がに稼働し始める。世界中にダンピング輸出をしており、顰蹙(ひんしゅく)を買っている。だが、中国当局は馬耳東風である。各国からの苦情に対して聞く耳持たぬ振る舞いである。世界貿易の問題児だ。

2001年、中国はWTO(世界貿易機関)加盟が認められた。当時、ダンピングが懸念されたので、ダンピング提訴がし易いように、中国は「非市場国」扱いとなった。当時、15年後には、この「非市場経済国」扱いを廃止する約束である。肝心の行状は改まらないのだ。

中国は、アジアで日米と政治的に角突き合わせの関係である。その点、欧州とは地理的に遠いこともあって、良好な関係を維持してきた。中国主導のAIIB(アジアインフラ投資銀行)設立の際、日米が出資しなかったことと対照的に、欧州は次々と出資した。欧中蜜月とも言われる。だが、中国のダンピング輸出に音を上げる欧州は、ついに中国牽制へ踏み出している。

欧州議会は5月12日、中国は「市場経済国」として認める条件を満たしておらず、欧州の産業や雇用を守るため、厳しい反ダンピング(不当廉売)措置がなお必要だとの決議を採択した。EUの執行機関である欧州委員会は、何の対応策もとらずに認めれば、安い中国製品が欧州市場に大量流入し、域内で最大21万人強の雇用を失うとの試算を示した。
中国を巡っては世界貿易機関(WTO)協定で「非市場経済国」と扱う条項が12月に失効する。中国は、自動的に市場経済国へ移行できると主張。このことから、一波乱が予想されるのだ。

先進国としては、中国を自動的に「市場国」とは認めがたい事情がある。貿易ルールを無視したダンピング攻勢をかけるからだ。中国は今後、「L字型景気」になると自ら言い始めている。過剰債務と過剰設備を背景に、国内不況乗り切り策として、さらに輸出へ活路を求める公算が強まる。そうなると、この「暴れ将軍」をどのように制御するか。先進国には頭が痛い。昨日閉幕したG7首脳会議でも、この問題が議論されているはずだ。

米国は不退転の決意で臨む
『フィナンシャル・タイムズ』(5月11日付)は、「米、WTOに中国を提訴、多方面から貿易圧力」と題して、次のよう論じた。

確かに、中国の輸出攻勢は異常である。巧妙な輸出補助金をつけており、中国経済の矛盾のハケ口として輸出を利用している。「社会主義市場経済」という政治干渉の経済システムは、世界の経済システムとは相容れない「異質」なもの。中国は、その自覚もなく輸出攻勢を掛けてくるから問題が発生する。

米国は、TPP(環太平洋経済連携協定)が早期発効となれば、この「暴れん坊」からの輸出を遮断できると主張している。TPPの重要性をPRしている感もあるが、ともかく超安値の中国輸出によって、国内産業が荒らされることは明らかである。それだけに、米国側の防戦は必死である。

(1)「米共和党の大統領候補指名を確実にしたドナルド・トランプ氏は、中国に貿易戦争を仕掛けると脅かしているようだが、米中両国はすでに小競り合いを始めている。米国は5月10日、自国の鶏肉に対する中国の反ダンピング関税を世界貿易機関(WTO)に提訴した。オバマ政権の中国の提訴は12回目で、これまでの政権では最多だ」。

(2)「オバマ政権を駆り立てているのは、来年1月のオバマ大統領の退任前に環太平洋経済連携協定(TPP)の議会承認を得たいという熱意だ。同政権では、日米など中国を除く環太平洋諸国12カ国が参加するTPPは、同地域の通商を支配しようとする中国への重要な戦略的対応であると主張する。トランプ氏らが言うように中国が問題なら、同氏が提案している関税そのものではなく、TPPこそが完全な対応になると米政府高官は話す」。

オバマ政権は、12回目の反ダンピング関税をWTOに提訴した。過去の米政権では最多という。オバマ政権が、中国製品に対して監視を強めているのは、間接的にTPPの早期発効を米議会に求めているという事情もある。TPPが発効すれば、非加盟国の中国製品は高い関税によって遮断できる。いちいちWTOに反ダンピング関税の提訴をする煩わしさが省けるのだ。「一石二鳥」とはこのことを言うのであろう。米国にとって、中国の安値輸出攻勢はうっとうしいのだろう。中国も米国から嫌われたものである。そうとは知らずに、中国は「米中G2論」を振りかざしている。空気を読めない「KY国」に成り下がったのだ。

(3)「中国の新たな経済ナショナリズムや、それが米国の農産物輸出やハイテク企業、世界の鉄鋼業界などにどのような影響を及ぼすかに対し、経済界も不安を強めている。商務省は中国のハッカー攻撃と知的財産権の侵害に対する制裁として、中国からの鉄鋼輸入の禁止を求めるUSスチールの申し立てについて、受理するか否かを5月末までに判断する見込みだ。夏の終わりまでには中国の一部鉄鋼製品に最高266%もの懲罰関税が科される可能性がある」。(後略)


(私のコメント)

中国が経済成長して、世界第二位の経済大国となっても、中国人の本質は変わらず発展途上国のままだ。発展途上国のまま経済規模だけが大きくなり、中国人の大国意識だけが独り歩きをしている。周辺諸国への威嚇は激しくなり、アメリカとの大国意識の衝突が避けられなくなってきた。

中国の経済成長は、自律的なものではなく、毛沢東の「自力更生」は失敗して、ケ小平は「改革開放路線」に切り替えた。つまり経済だけ自由化して先進国からの投資で経済成長しようとするものだ。資本や技術を先進国から受け入れて中国は土地と労働力を提供する事で、いわゆる開発独裁国家となった。

アメリカの戦略家たちは、中国が経済成長すれば洗練された法治国家となり、先進国の仲間入りできると考えた。しかし40年近く経っても中国は暗黒大陸のままであり、共産党独裁体制はますます強化されている。軍事力も強化されてアメリカに対する軍事的対抗意識すら持ち始めている。

2001年のWTO加盟も、15年後には国際ルールを守る洗練された国家となる事が予定されていたからですが、中国人の中華意識が強化されただけで、諸外国に対する外交は傲慢そのものだ。つまり中国人の意識は18世紀の頃そのままであり、国際ルールも守られない。

逆に言えば、中国のような国は強固な独裁体制でなければ国は纏まらないのであり、中国が民主国家となれば、その途端に中国はバラバラになり内乱状態に舞い戻ってしまう。中東の様に中国からの難民が日本にも押し寄せて来るだろう。90年代頃までは中国からの難民が絶えなかった。

経済の自由化は、統制のとれないものとなり、過剰な生産をコントロールすることが出来ていない。独裁国家なのだから政府の方針でコントロールできると思うのですが、国営会社を潰す事が出来ない。共産党の幹部たちが会社の幹部となっているからだ。

中国にとっては経済成長は国家的な方針であり、地方政府は中央政府の計画目標を達成しなければならず、必要も無いマンションや道路を作り続けて鬼城やゴーストタウンを作り続けて経済を膨らませている。だからバブルが潰れかかると政府は公共投資として金をばら撒いている。つまり日本と同じ事をやっている。

自由市場経済なら、採算に合わない事をしていれば不良債権化して会社は倒産しますが、中国の国営企業は潰すに潰せない。不良債権を抱えた銀行は政府によって救済されてきましたが、政府のカネは何処から出てきたのだろうか? それは外貨準備高から供給されてきた。しかしその外貨準備高も空洞化して実質的な外貨はどれ位だかわからない。

中国は資本主義国家のルールが守られず、発展途上国のままのルールが適用されている。BIS規制も中国の銀行には関係が無い。中国は「後進国」だから2025年まで規制から除外されている。IMFはそれを受け入れていますが、中国の国有銀行はやりたい放題だ。




学習能力のあるコンピューターとロボットの時代がやって来る。
ロボットをどのようの育てるのかはあなた次第になるだろう


2016年5月26日 木曜日

ソフトバンクはグーグルの軍門に下ったのか ペッパーがアンドロイドに対応、その真意は 5月26日 東洋経済

――今年度内にアンドロイド対応ペッパーを一般発売するが、一般の人が開発することを想定しているのか?

いい質問ですね。そういうのは面白いと思う。僕が子供の頃にパソコンが出始めて、ちょこちょこショールームに行って、パソコンのキーボードを叩き、(プログラム言語の)「ベーシック」でプログラムを書いて動かす。それだけで楽しくて、感動していた。

そういうのに近くて、お子さんとかがペッパーのプログラムを書いたりすれば面白い。今まで強調してこなかったが、今後は本腰を入れて訴求していこうと話している。「ロボットを作ろう」みたいな。

今は「作る人」と「使う人」がはっきり分かれているが、これからは「使う人」も「趣味で作ってみよう」と思わせるような見せ方とか、ツールを年内にも提供していこうかなと考えている。

――アンドロイド対応が受けたとして、ペッパーの製造は追いつくのか。

コストを下げつつ、品質をよくしなければいけないが、構造が複雑なのでバンバン造るのは難しい。ペッパーは製造ラインで造っている。中国の山奥で何百人という人員が造っている。行ったことはないが。ハードとしての改良はモーター系、タブレットもセンサー系も色々やっている。

人に寄り添うロボットを作れるか?

――ペッパーの胸元からタブレットがなくなることはある?

フランスの開発会社でもその議論になる。「そもそもタブレットはあるべきではない」という哲学的な意見もある。しかし、タブレットをなくすのは時期尚早だ。会話に関して表現力が限られており、足りない部分を補っている。たとえば、法人用途だと個人情報のやりとりを音声でやるのは気持ちが悪い。そういうのをタブレットでやっている

――棋士の羽生善治名人が出演したNHKのペッパー特集が好評だった。感情の変化を「見える化」していた。

他社がまねできない仕組みだ。孫正義社長がもっとも注視しているのが「感情」。人間と共生するには「人間と同じ感情を持たないと真の意味での共生はない」という発想を持っている。

――ソニーのペットロボット犬「AIBO」のイメージが強烈で、「ロボット=おもちゃ」という印象が日本では強い。

「AIBO」がおもちゃかどうかはさておき、始めるときにそのイメージが孫社長にあって、それで「小さいロボットではしょうがない」と。生みの親である孫社長は、「人に寄り添う本格的なヒューマノイド」が実現できると、本気で思っている。



NHKスペシャル 5月15日 160515 天使か悪魔か 羽生善治 人工知能を探る


(私のコメント)

NHKスペシャルで「天使か悪魔か羽生善治人工知能を探る」と言う番組を放送していましたが、コンピューターに学習能力がついて、「ブロック崩し」のゲームをコンピューターに「高得点を取れ」と命ずるだけで、コンピューターは学習して「ブロック崩し」を4時間でマスターしてしまった。

囲碁でも世界の名人に挑戦して4勝1敗でコンピューターが勝った。囲碁ですら学習させてここまで強くすることが出来る。人間らしい感情ですら学習する事で身に付けることが出来る。この事でコンピュータとも会話を楽しむことが出来るようになる。

ペッパーと言うロボットは、ソフトバンクが始めていますが、日本の電気会社はロボット開発を止めてしまった。ロボットは自動車を上回る主要産業になると思うのですが、日本電気会社の社長はソフトバンクのような創業社長ではないから思い切った投資が出来ないのだ。

ペッパーをインターネットにつないで、様々な分野での利用が考えられますが、それにはアンドロイドをOSにしてプログラムを組む必要がある。アンドロイドのプログラマーは世界に沢山いるから、様々なプログラムが開発されて行くだろう。昔のパソコンが今はロボットに変わって来ている。

しかしロボットのレベルは用途が限られたものしかできないが、ソフトの高度化で人間に近いことが出来るようになるだろう。そうなれば受付嬢や案内係は要らなくなり、病院などでも看護師の仕事がロボットに代えられていくかもしれない。

ロボットにどんどん職業が侵食されていって、失職する専門職業も出てくるかもしれない。政府は若年人口減少で海外から労働力を輸入しようとしていますが、ロボットの活用で穴は埋められるのではないだろうか? 農作業もロボットがすればきつい作業も可能だ。

デリヘル嬢を呼んだらロボットのデリヘル嬢が来て、中だしエッチもしても妊娠も心配ないし、病気の心配もいらなくなる。しかもテクニックも抜群でマグロを抱くような人間の女性のような事は無い。このような事はそう遠くない将来に実現するだろう。家庭には一台の家政婦ロボットが家事をこなしてくれる。

これらのロボットには学習能力があるから、顧客の要求を次々インプットすれば、何も言わなくても意思が通じ合えるようになるのではないだろうか?原子力発電所の解体作用も、ロボットでなければ放射能の危険性があり出来ない作業だ。ロボットならばいら放射能を浴びても問題は無い。

問題は軍用のロボット兵器であり、この軍用ロボットが学習機能があって人間の手に負えないような能力を持つロボットが出現したら、映画の「ターミネーター」の世界になってしまう。人間の学習能力には限界があるが、ロボットの学習能力には限界が無い。 




米国が日本との同盟を強化しようとしている時に、日米離間
を必死で図る韓国は異様な目で見られたのです。


2016年5月25日 水曜日

日本の「被害者なりすまし」を許すな 「ヒロシマ」で大騒ぎの韓国 5月25日 鈴置高史

韓国メディアがざわめく。「米国と日本がますます仲良くなる」と勘違いしたからだ。

韓国は大損

オバマ(Barack Obama)大統領が広島を訪問するというので、韓国紙が大騒ぎしています。

鈴置:5月26日から開かれる主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)に出席した後、翌27日に現職の米大統領として初めて広島平和記念公園を訪れます。

 オバマ大統領はそこでスピーチしますが、米国が核兵器を使ったことに関する「道義的責任」にも触れると見られます。

 韓国メディアはこの計画が正式に発表される前から一斉に反発し、大統領の広島訪問に強い懸念を表明してきました。

なぜ反発するのでしょうか。韓国は今、北朝鮮の核の脅威に直面しています。そんな中、オバマ大統領が「核なき世界」を呼び掛けるため広島を訪問するというのに……。

鈴置:日本が外交的得点を稼ぐ一方、自分が大損とすると考えたからです。

つけ上がる日本

なぜ「日本が得して韓国が損する」のでしょうか。

鈴置:韓国人の目にはそう映るのです。彼らは独特の外交観を持っています。それを基に日本に奇妙な外交戦を仕掛け、しばしば自滅します。

 2015年に安倍晋三首相の米上下両院演説を阻止しようと国を挙げて取り組んだのがいい例です。この時も日本が得をし、韓国が損をすると彼らは危機感を深めたのです(「『アベの議会演説阻止』で自爆した韓国」参照)。

 結局、阻止できなかったばかりか、米国との関係も悪化しました。米国が日本との同盟を強化しようとしている時に、日米離間を必死で図る韓国は異様な目で見られたのです。米外交関係者は「韓国疲れ」(Korea Fatigue)などと上品な言い方で表現していましたが。

被害者に化ける

今回も勘違いしているのですか?

鈴置:その通りです。オバマ広島訪問に関する韓国メディアの論調を紹介します。保守、左派にかかわらず「大統領の広島訪問により、米国は加害者たる日本を被害者に認定することになる。日本をつけあがらせるな」という主張で共通しています。

 正式発表が5月10日深夜(日本時間)。朝鮮日報の社説(5月12日、韓国語版)は見出しからして韓国の空気を率直に語りました。「広島に行く米大統領、日本の『被害者なりすまし』と一線を画せ」です。ポイントは以下です。

 中央日報の社説「オバマ大統領の性急な広島訪問は遺憾=韓国」(5月12日、日本語版)も「日本を被害者にするな」でした。以下です。

歴史カードを取り上げられた

日本のメディアは書き方まで注文を付けられてしまいましたね。

鈴置:「オバマ訪問で『勝った、勝った』といい気になるなよ」ということでしょう。どの社説にも、韓国が駆使してきた「歴史カード」を米国から取り上げられるのではないか、との恐怖がにじみ出ています。

 韓国人は苦い思いをしたばかりです。2015年12月28日の「日韓慰安婦合意」で「韓国はこの問題を二度と蒸し返さない」と約束させられました。

 多くの韓国人が「歴史カード」の1枚を放棄させられたこの合意の背後に米国の存在を感じ取っています(「掌返しで『朴槿恵の親中』を批判する韓国紙」参照)。

「歴史カード」に関わる戦いで、韓国の2連敗、ということですか?

鈴置:勝ち負けで言うなら「3連敗」に思えるのでしょう。2015年4月に安倍首相は米上下両院で演説しました。同年初めから韓国は国を挙げてその阻止に取り組みました(「『安倍演説阻止』に向けた韓国の動き」参照)。

 阻止運動のスローガンは「米国がもし安倍の議会演説を許せば、日本は戦犯国家の烙印を消せる。米国は免罪符を与えるな」でした。韓国人とすれば、この歴史戦でも負けたことになります。

「戦犯国家」はひれ伏せ

「戦犯国家」とはあまり聞きなれない言葉ですが。

鈴置「日本は戦争を起こした国だ。韓国の前で永遠にひれ伏さなければならない」という主張を具現化した単語です。2010年頃から韓国人が使い始めました。私が初めに見たのは朝鮮日報だったかと思います。

 国際社会で日本より優位に立つため、官民挙げて「歴史カード」を磨くのが韓国の基本戦略でありまして「戦犯国家」はその一環です。しかし今、韓国人はそのカードが、相次ぐ「外交敗戦」で磨滅しかけたのではないかと不安にかられています。

 だから、各紙とも「歴史カード」を維持すべく「まだ日本は韓国に謝罪していない。だからオバマ大統領も謝罪すべきではない」と叫んでいるのです。オバマ大統領が謝罪したら完全に「日本に免罪符を与える」ことになると理解しているからです。

 韓国紙の「オバマ謝罪」へのこだわり方は異様です。東亜日報の社説「米大統領の初の広島訪問を見る韓国人の目」(5月12日、日本語版)をご覧下さい。

 米政府が「謝罪ではない」と言っているのに「でも、日本は謝罪を得たとして威張り出すに違いない」と心配したのです。

 先ほど引用した中央日報の社説「オバマ大統領の性急な広島訪問は遺憾=韓国」の「我田引水式の解釈や過度な意味付けを自制しなければいけない」とのくだり。

 日本の政府とメディアに対し「謝罪と認識したら許さないからな」と威嚇したわけで、韓国人がいかに気にしているかを示しています。(後略)



(私のコメント)

韓国が日本に仕掛けている「歴史戦」は、もともとはアメリカがWGPに基づくものであり、時間が流れるにしたがって、東京裁判史観と言ったものにも見直しの動きが日本国内に出てきた事に対する警戒感がアメリカにあった。時代が経てば当事者が居なくなり冷静な目で見る事が出来るようになる。

しかし韓国人や中国人には歴史は政治そのものであり、史実と政治を分けて考えることが出来ない。だから中国や韓国では政権が代わる度に歴史が書き換えられて、前任者の大統領は批判されて投獄される事になる。中国は共産党一党独裁だから今のところありませんが、共産党政権が倒れれば歴史の書き換えが当然行われる。

しかし歴史を書き換える事は、今までの歴史資料などを抹消してしまわなければならないから、そんな事を繰り返していたら過去の歴史の真実が分からなくなる。歴史の真実が分からなければ、これからの事に対する判断も誤る事につながりかねない。戦前における「日本は神国だ」と言った認識も史実ではなかった。

もちろん昔に遡ればのぼるほど史実は不明確になって行きますが、手紙や遺跡などの発見などがあれば、それを検証して真実を見つけて行くことが出来る。しかし中国や韓国では自分たちに不愉快な真実は隠されて、自分たちに有利な歴史を作り上げて国民に教育をしている。戦前の日本もそういう面があった。

中国や韓国が仕掛けてきた「歴史戦」は、米中蜜月時代には効果がありましたが、米中対立時代になるとアメリカが「歴史戦」から離脱して、やりすぎている韓国を諌めるようになった。アメリカや中国は現実的なところがあるから、状況が変われば態度も変えますが、韓国人は執拗に続けようとします。

韓国人が状況判断を誤るのは、教えられてきた歴史が間違っている事に気がつかないからであり、学校で教えられてきた歴史を真実と信じている。中国人は政府を信じていないから、政府の言っている事も信じていない。だから南京大虐殺も政府がいくら宣伝しても効果は無いだろう。

アメリカ人はもっと現実的だから、状況が変化すればそれに合わせた対応を取ってくる。オバマ大統領が広島を訪問するのも現実的な判断からであり、日本人がオバマ大統領に謝罪を求めないのも現実的な判断からだ。しかし執念に凝り固まったバカな韓国人にはそれが分からない。

韓国のマスコミには、エリートが集中していますが、現状認識に違和感があり、韓国国民をミスリードしている面がある。それを国内向けだと解説する人もいますが、パククネ大統領やビョンセ長官のやっている告げ口外交を見るとそうだとは思えない。パククネ外交もトンチンカンなものでありパククネ大統領の無能さが気の毒でならない。




人間が一コマで集中できる時間は1-2時間が限度とされます。
大学の授業が90分、映画やスポーツ、観劇は2時間が目途でしょう。


2016年5月24日 火曜日

社長はなぜ週7日働けるのか? --- 岡本 裕明 5月23日

ビジネス雑誌を読んでいると時々見かけるモーレツ社長の紹介記事。週7日働く、正月も働く、終電まで働く…など様々です。労働基準監督署は企業の残業実態に目を光らし、人事部はいかに残業を減らそうかと努力しているのですが、案外社長さんが一番働いているケースもあります。いったいどうなっているのでしょうか?

私もしがない零細企業の社長ですが、週何日働くかといえば、土日も部分的には仕事をしていることが多く、「今日は完全安息日」という一日解放される日はまずありません。更に時差の関係で日本とカナダをまたぎますから日本にいれば朝の5時、6時から、バンクーバーにいれば夕方からもうひと頑張り、ということも往々に起こりえます。

それでも大丈夫なのは仕事の内容がどんどん切り替わることで気分転換できるからでしょうか?一つの作業や事象に集中するのはせいぜい1時間か長くても2時間。その細切れの業務が延々と続くわけです。その中にはデスクワークもあれば現場での作業もあるし、外に出ていくこともあるでしょう。営業の仕事もあれば、経理の仕事、更に経理の数字をベースにした経営分析もするし、法務の関係もあります。(簡単な契約書など法務文書は英語も日本語も自分で全部作ります。)

人間が一コマで集中できる時間は1-2時間が限度とされます。大学の授業が90分、映画やスポーツ、観劇は2時間が目途でしょう。仕事でも遊びでもこれ以上長くなるとダレてしまうのです。ホテルの仕事をしていますからコンベンションなどの細かいスケジュールを把握していますが、終日会議のお客様の場合、午前10時のブレイク、午後3時のブレイクが組み込まれていることが多いのですが、これも2時間という括りがあるからなのでしょう。

では1日なら何時間仕事が出来るか、ですが、私はこの2時間のコマが4つから5つが限界だと思います。つまり、8-10時間です。なぜなら多くの一般従業員の場合、自分の仕事は一つの狭いエリアの業務に限定されています。総務でも経理でも研究部門でも現場でも自分の特定責任範囲の業務だけを延々と続けるわけです。かつてはこなしていた私でも今はもう出来ないと思います。

言い換えれば仕事の中身を切り替えることが出来るポジションの人は長く働けるのですが、それ以外の人は極力残業は減らす方針にした方が作業効率は確実に上がります。少し前の日経の記事に興味深いくだりがあります。「米スタンフォード大学経済学部のジョン・ペンカベル教授は2014年、『週50時間以上働くと労働生産性が下がり、63時間以上働くとむしろ仕事の成果が減る』という調査をまとめた。70時間、100時間働こうと、その成果は63時間の労働より少なくなるというわけだ。」

週50時間労働を超えると1単位の仕事をするのに投じる労働時間が1時間から1時間半、2時間とだんだん効率が下がる、ということを言っています。週50時間労働とは1日10時間ですから私が主張する一コマ2時間一日最大5コマと一致するわけです。

では、皆さん、そんなに仕事をしているのでしょうか?先日、日経ウーマンをちらちらみていたところ「私の一日の仕事がA社に電話5分、B社の件で課長に確認20分、会議資料作成2時間、請求書10通作成30分、交通費精算30分」となっています。これ、全部足しても3時間25分にしかならないのです。つまり一般的には午前中だけの仕事量を一日分に引き延ばしているということなのでしょうか?

日本の労働生産性はOECDの中では2013年の調査で34カ国中22位。主要先進国では94年以来最低ランクが続きます。なぜ改善しないのか、ですが、日本の集団合議制の体質は大きいと思います。一つのことを決めるのに会議、そこには本当に会議に出席しなくてはいけないのかと思われる人もいます。例えば10人が1時間の会議をすると延10時間で一人が一日仕事をするのと同じ労働量になります。会議でそれだけの成果があればいいですが、私の知る限りそんなにコトはうまく運んでいないはずです。

もう一つは稟議制度。これも効率が悪い制度の一つとされます。今は電子化されスピードアップしていますが、結局、一介の社員にはモノを決める権限はないということです。欧米でMBAの社員が重宝されるのはモノを決める判断能力を備える基礎を持っているからでしょう。欧米に稟議はありません。担当が担当の責任で決め、うまく行けば昇進、ダメならクビです。

社長はなぜ、長時間働けるのか、といえば多くの大企業の社長は実務をしないことも理由の一つです。会議や打ち合わせが主体。つまり、人と過ごす時間が圧倒的に多く、社長室に籠ってパソコンで書類をつくったり、ボールペンを握って何か書く作業をする社長さんはあまりお見かけしません。永守重信日本電産社長は週末、社員からのメールをチェックし、それに返信をしているそうです。しかし、それも人と過ごす時間がパソコンを通じて行われている意で真の意味の作業ではないでしょう。

とすれば、私も含めた社長の長時間労働そのものが果たして高い労働生産性を維持しているのか、とも言えます。少なくとも日本の中小企業は社長から新入社員まで一気通貫の風通しの良さ、一方欧米の社長は社員には無縁。そういう意味では日本の社長は社内潤滑剤として長時間働くことにこそ存在価値があるということかもしれません。

こんなこと書くと「社長にだけはなりたくない」と思う若者も多くなるかもしれませんが。



(私のコメント)

人間が一つの事に集中できるのは、二時間くらいが限度だという事は体験的に分かりますが、ブログを書く時間もそれくらいが限度です。どうしても続けなければならない時は休憩時間を設けなければなりません。いったん席を外してお茶などを飲むようにしなければなりません。

二時間以上続ければ集中力が切れて能率は落ちます。映画もコンサートも二時間程度が普通であり、屋外コンサートなどは一日中やっている事もありますが、やはり休憩時間が入る。読書時間も二時間くらいが限度であり、電車に乗っている時間も二時間くらいがいいのでしょう。

来客にしても、長居しても二時間くらいで切り上げるのが礼儀であり、丸一日中だと孫を預かっても往生するでしょう。恋人とのデートなども二時間くらいがいいのでしょうか? 夫婦が危機的な状況になってしまうのも丸一日中一緒にいるからであり、変化をつけるべきなのでしょう。

経営者の仕事は変化に富んでおり、決断を下すのが仕事であり、サラリーマン社長だと決断することが出来ずに会議ばかりやっている社長もいます。稟議制度も責任分散のためであり、連帯責任で責任が分散されます。日本企業の弱点は即断即決できる経営者が居ないためであり、問題が起きても先送りにされて経営が袋小路に嵌って行く。

欧米企業のような、担当者が担当の事を決めて行くシステムが、日本企業では連帯責任で責任が分散されて、誰が責任者か分からなくなります。担当分野が曖昧だから能力主義も曖昧になり、能力評価も曖昧になる。言い換えれば日本では、中小企業では社長が末端社員との打ち合わせをしたりして現場との風通しの良さがありますが、大企業になるとそのような事が難しい。

欧米企業では中小企業でも経営者と従業員との身分格差があり、社長室と従業員との部屋が分かれており、大部屋で一緒に仕事する事が無い。しかし大企業ともなれば担当分野を決めて、会社の責任体制をはっきりさせないと大企業は機能しなくなる。個人個人の担当もはっきりと規定で決まっており、だから中途入社でも直ぐに適応が出来る。

私のサラリーマン時代でも、担当がはっきりとせず、有能な者が無能な者の担当をカバーしたりして全体責任で仕事をして行く。欧米ではそのような連帯責任は取られない。学校教育でも優秀な生徒は無能な生徒の面倒をみさせられて、連帯責任をとらせる教育をしている。

私の場合は、自営業だから自分一人で何でも決めて行かなければならない。しかし大企業のサラリーマンは、自分で判断して決めることが出来ずに何でも稟議にかけられる。これでは優秀な経営者が育つ訳がない。




電気自動車はスマホと同じだから、コスト競争力のある中国が勝つのか?
それとも、インテグレーションで勝る韓国か?もの作りドイツ・日本か?


2016年5月23日 月曜日

電気自動車を巡る世界大競争に日本は勝ち残れるか 5月23日 Nick Sakai

今、官民をあげて、電気自動車を巡る世界大競争が勃発しています。

アメリカでは、「テスラが日本の自動車・電機メーカーを破壊する日」で述べたように、業界の異端児イーロンマスクが2016年3月にモデル3を発表し40万台近くの予約を獲得しました。ただ、本当に作れるのか疑問の声がわき上がっていますが、しかし、自動車メーカーに火を付けたのは事実です。老舗GMシボレー・ボルトやフォードもこれに追随しています。アメリカ政府も、例えばカリフォルニア州は、ゼロ・ゼロエミッション車(EVまたは燃料電池車)規制(ZEV規制)を強化して、各自動車メーカーに2025年までにこのZEVの販売をカリフォルニア州新車販売台数の15%とする販売義務付けています。その基準が満たせないと規制を満たした他車からクレジットを購入するか、多額の罰金を納入するかといった規定です。

ドイツでは2020年までの100万台の電気自動車普及に向け、PHV向け補助金制度を2016年5月18日に政府が承認しました。BMWは、「もう車は売らない。電気自動車関連のサービスを売る。」とモデルチェンジに躍起です。

韓国では、政府・産業通商資源部は昨年、2030年までの新エネルギー産業戦略を発表し、電気自動車(EV)の累計販売台数を100万台に到達させる目標を立てました。この目標では、韓国では2030年までに市街地を走る3万3000台の路線バスをすべてEVに置き換える、さらに大型の電力貯蔵システム(ESS)のカバー範囲拡大するなどの、全国のEVインフラ建設を加速させるとしています。中国と韓国のリチウムイオン電池製造を巡るつばぜり合いが起きています。

中国は、、グローバル経済の終焉とIoT革命とシェア経済の進展を敏感に察知し、中国のメガバブル崩壊を防ぐべく、ありったけの資源を電気自動車と電池・再生可能エネルギー普及に投下しています。鉄鋼が売れず、スマホが売れなくなったから、あとは電気自動車という訳です。

中国の動画配信大手で、スマホやテレビ生産・販売事業も手掛けるIT企業「LeEco」の創業者兼CEOジア・ユエティン氏。彼は中国産業界のトランプのようなビッグマウスですが、「車は4つのタイヤがあることを除けばモバイル端末と同じだ。本質的にはスマートフォンやタブレットと同じだよ。われわれは(EVで先行する)米テスラを追い抜き、新時代に向けて業界をリードしていきたい」と豪語しています。

スマホと電気自動車は同じ ファラデー・フューチャーCEO吠える

一方、日本ですが、政府は2016年5月19日、産業競争力会議(議長・安倍晋三首相)を開き、新しい成長戦略の素案をまとめました。人工知能(AI)などを活用する「第4次産業革命」を推進し、首相が掲げる「名目国内総生産(GDP)600兆円」を達成したいとのこと。これに対するメデイアの反応は、多くの項目を総花的に並べていて、「迫力不足」と冷ややかです。

しかし、その「総花」のなかに電気自動車やV2Gが一切例示されていませんのが気になるとことろです。燃料電池への配慮なのでしょう。

一方、民間は独自の動きを見せ、例えば、日産自動車は、英国で革新的な分散電力システムを英国で発売開始しています。

さて、欧米、中国、韓国、日本と各馬出走ゲートで鼻息荒く大競争への突入の準備をはかっておりますが、この新しいゲームは最後に誰が勝つのでしょうか。「LeEco」の創業者兼CEOジア・ユエティン氏のように、電気自動車はスマホと同じだから、コスト競争力のある中国が勝つのか?それとも、インテグレーションで勝る韓国か?もの作りドイツ・日本か?頭脳のアメリカか?

その答えを探るためには、この新しいマーケットは次の図のように三層構造にあることを理解することが大事でしょう。

まず、電気自動車の主要部品であるリチウムイオンバッテリーの生産で誰が勝つか?次に、電気自動車の生産でだれが勝つか?最後に電気自動車も部品として組み込まれたEnergy Management System(EMS)で誰が勝つかです。

EMSについては拙稿(中央集権型から分散型へのパラダイムシフト、エネルギーと交通と通信の融合)をご覧下さい。

このうち、電池は価格以外での差別化が難しいコモディティなので、まずは日本がリード、次に韓国に抜かれて、最後に中国が勝つというスマホや半導体が辿ったレース展開を予想します。

次に、電気自動車ですが、これは価格が大いに影響しますが、やはり車は命を載せて走るので、「スマホと同じと」CEOが言い切ってしまうデリカシーのない中国製は、特に日本の消費者は受け入れないでしょう。私はそんなCEOがいる会社の車には乗りません。何かあっても、人の命がもの扱いされそうです。

また、電気自動車をそれ単体として見ると韓国製にも分がありそうですが、アフターダービスも含めたシステムの一部として見たときに、OEM供給はあり得ても韓国ブランドは先進国では浸透しないでしょうね。システムメンテの世界は奥が深いので、きめの細かいおもてなしの日本、質実剛健で堅牢なシステムを売りにするドイツ、奇抜なアイデアであっと言わせるアメリカが三つどもえの争いになるでしょう。

私は日本勢が勝つ可能性はかなりあると思います。ある意味で、政府が燃料電池に傾注してくれて、電気自動車に関して民間企業にちょっかいを出さない今の状況はいいかもしれません。トヨタ・日産・ホンダが欧米でシステム構築の武者修行して、2017年を目途に完全電力自由化の中でEMSを逆輸入するというのがベストシナリオですね。


(私のコメント)

電気自動屋は将来性を期待されながらなかなか売れていないようです。以前にも書きましたが、電気自動車は航続距離が短く充電に時間が非常にかかるものであり、急速充電器もありますが、それでも何十分もかかる。なによりも普及を妨げているのは価格の高さであり、ガソリン自動車が二台買えるような高さだ。

リチウムイオン電池が非常に高価であり、爆発する危険性があり、ジェット旅客機にもリチウム電池が採用されましたが、燃え上がる事故が起きている。確かにリチウム電池は非常に高性能であり、現在ではリチウム電池なしには電気自動車は考えられないようになっている。

トヨタやホンダや日産などは、燃料電池自動車を開発しましたが、水素から電気を取り出す電気自動車であり、水素ステーションで水素を補給しなければならない。いわばリチウム電池電気自動車と燃料電池自動車の戦いであり、どちらも一長一短がある。リチウム電池は性能と安全性とコスト低下をして行かなければなりませんが、簡単なようで難しいようだ。

燃料電池自動車は水素ステーションを普及させなければ補給が出来ない。電気自動車も急速充電器を備えたステーションを整備しなければならない。どちらも費用の掛かるものであり、トータルコストからみてガソリン自動車を駆逐するようなメリットは少ない。ガソリン価格も低下して安定しており、燃費の改善も進んでいる。

しかし、CO2問題などでの排ガス対策は求められてきており、燃費に関する関心も高く、先進国などではハイブリッド車の開発が主流になって来ている。日本はハイブリッド車の先進国なのですが、やはりコスト高がネックになって日本を除けば世界各国での普及は進んでいない。

電気自動車の普及は、電池の開発が進まなければ進みませんが、研究レベルでは次世代型の電池開発が発表されている。全固体セラミックス電池などの研究も発表されていますが、実用化などの目途が立っていない。ナトリウムイオン電池やリチウム空気電池、マグネシウム電池、アルミニウム電池なども私にはさっぱりわかりませんが、いろいろと研究はされている。

途上国などでは安いガソリン自動車が使い続けられるだろうし、先進国では排ガスの少ないハイブリッド車の開発が進むだろう。電気自動車も用途を限定すれば実用になりますが、一般向けでは普及はまだ先の話だろう。むしろ自動運転車などの研究が進んできて、無人自動車などでアメリカでの研究が進んでいる。むしろその方が日本にとっても緊急の課題であり、予想外に進歩が速い。




現状分析や見通しの甘さ、元兵庫県議とうり二つといえる
会見中のポーズなどを見ても、舛添氏は演技者として無能である。


2016年5月22日 日曜日

“無能”すぎる舛添都知事 状況判断、情報管理、倫理感すべてがイタい 5月21日 ケント・ギルバート ZAKZAK

 東京都の舛添要一知事(67)のテレビ出演や記者会見が、私の米国帰国中に行われた。日本に戻って動画を見たところ、予想をはるかに超える「痛い」内容だった。

 舛添氏は自分の有能さを信じて疑わないようだが、一連の報道を見る限り、彼は自分自身や家族、そして、なぜか韓国や在日韓国人の利益を優先しながら、都民の利益や意見は軽視してきたように感じる。

 彼がパパとして有能だったとしても、仕事の優先順位を理解できていない以上、都知事としては確実に無能である。

 13日の釈明会見で、舛添氏は何度も「問題ない」と繰り返した。本気で「問題ない」と考えているとしたら、判断能力に相当な問題がある。

 幕引きのつもりで臨んだ記者会見が、火に油を注いでしまった。現状分析や見通しの甘さ、元兵庫県議とうり二つといえる会見中のポーズなどを見ても、舛添氏は演技者として無能である。

 今や追及の手は、週刊誌などのマスコミだけにとどまらない。

 一般市民が舛添氏のものと思われるヤフーIDを特定し、ヤフーオークションを利用した美術品などの購入履歴を世間にさらした。慌ててIDを削除したようだが、後の祭りである。個人情報管理の面でも、彼は無能だと証明された。

 2014年8月に都庁前や銀座で「舛添都知事リコールデモ」があった。安倍晋三政権への抗議デモは喜々として報じるマスコミが、このとき何も報じなかった。何か「大きな力」に守られていたのだろうか。

ところが、今回はテレビや新聞はもちろん、ネット上ですら、舛添氏をかばう人物が現れない。6月に招集される定例都議会は、猪瀬直樹前都知事を辞職させたときと同様、厳しく追及するだろう。

 子供のころは「神童」といわれ、学生時代の成績は抜群だったと聞く。東大助教授の国際政治学者としてテレビに出始め、テレビ朝日系「朝まで生テレビ」などで共演したころは、舌鋒鋭い有能な学者に見えた。

 勉強が出来すぎたせいで「自分は万能だ」と思い込み、一般常識や社会倫理、道徳の重要性を理解する機会に恵まれなかった点だけは同情する。

 騒動の最大の被害者は、舛添氏の2人の子供だろう。家族旅行で宿泊した部屋で重要な政治会議を行ったという釈明は、誰も納得できない。

 結果的に、舛添氏は自分が一番守りたかったものを、一番傷付けたのではないか。非情だが、「パパとしても無能」と言わざるを得ない。



(私のコメント)

東大の助教授まで勤めた男が、どうしてあそこまでバカなのか分かりませんが、政治家としての世論の反応の計算が出来ないのは致命的な欠陥だ。石原元都知事はマスゾエ都知事よりももっと酷い勤務態度だったが、それなりの政治的成果を上げて来た。しかしマスゾエ都知事は豪華外遊ばかりして政治的成果はさっぱりだ。

東京都知事選でも「株式日記」ではマスゾエ候補を批判してきましたが、人格品性はサイテーであり、それは今までの評判を聞けば分かる。それでも政治家として有能なら許容の範囲内ですが、とにかく自民党内でも評判が悪くて最終的には自民党から飛び出してしまった。


舛添要一 に票を入れる前に今日の株式日記をお読みください。彼はいかに都知事にふさわしくないかスキャンダルを紹介します。2014年2月8日 株式日記

(私のコメント)
「都知事に当選しても、スキャンダルでマスコミからの集中攻撃で辞任に追い込まれるといった事も想定できます。政党助成金がらみの不正なども噂になっていますが、選挙前なのでマスコミも記事にしにくいのでしょう。選挙が終われば出てきても東京都知事になれば警察も動かせるし、自民党や公明党も東京地検を抑えにかかってうやむやにしてしまうかもしれません。政治とはそういう世界であり、それを防ぐには彼を当選させない事です。」



と書きましたがその通りになっている。女とカネにはだらしが無くて公私の区別がつかない。確かに頭はいいのでしょうが、やっている事はバカそのものだ。元兵庫県議の野々村議員と同じであり、政治家に対する政治とカネの問題が厳しくなっている状況が判断できていない。要するにマスゾエ都知事はバカなのだ。

プライベートな面に関してもトラブルのオンパレードであり、結局のところ無難に過ごすと言う要領がつかめない男であり、品性と品格が無い。自分の発言がどのような反応を招くかの計算が無く、一方的な論理で「問題は無い」と繰り返す。結果的に社会的な制裁を受ける事になりますが、東京都も巻き添えになりかねない。

問題はそのように評判の悪い男を、東京都知事候補に決めた自民党にも責任があるのですが、それだけ自民党には人材がいないのだろう。マスゾエ都知事を辞めさせても誰が後継候補になるのだろうか?


昨日は、町会の総会があって出席してきましたが、区議会議員も出席して話を聞きましたが、手足となる区議会議員でも分からないらしい。選挙をやり直せば60億円くらいの費用がかかるそうですが、民主主義制度は金と労力のかかる制度であり、アメリカでもとんでもない人物が大統領候補に選ばれるようだ。 




銀行融資を抑えると、たちまち不動産バブルは崩壊し、資本逃避ラッ
シュ人民元暴落の危機が再発。高水準の銀行融資を続けるしかない


2016年5月21日 土曜日

再発する中国不動産バブルの不気味さ 融資増加額200兆円超に 5月20日 田村秀男 ZAKZAK

 5月の連休は、久方ぶりに上海など中国の江南地方を回ってきた。まっすぐに伸びる片側4車線の高速道路、その両側には幅1キロメートル以上はあるかとおぼしき分厚い緩衝緑地帯。その向こうは高層マンション群の建設工事ラッシュだ。

 上海浦東地区では完工したばかりの上海タワー・ビルがそびえ立つ。このビルの高さは632メートルで、東京・浅草地区の東京スカイツリー(高さ634メートル)とほぼ同じ。超高層ビルとしてはドバイのブルジュ・ハリファ(高さ828・9メートル、ビル本体は636メートル)に次ぐ世界第2位である。

 天上の世界に達する建築物を建てようとして、神の怒りを買ったという旧約聖書「バベルの塔」の寓話(ぐうわ)、あるいは画期的な超高層ビルが建つたびにバブル崩壊が起きるという現代のジンクスを思い起こさせる。いったい、中国の不動産市場はどうなっているのか。不動産バブルは崩壊ずみではなかったのか。

 
グラフは上海の不動産平均相場と中国の銀行融資年間増加額の推移である。共産党中央は2008年9月のリーマン・ショック後、党の指令下にある中国人民銀行と国有商業銀行に大号令をかけ、銀行融資をそれまでの3倍以上に増やさせた。地方政府は土地を農民や住民から取り上げ、デベロッパーを招いては不動産開発にいそしむ。中国全土で不動産バブルが起きたが、12年には破裂した。

 グラフが示すように、崩壊前には銀行の新規融資額は大きく減っている。住宅市場の過熱に慌てた当時の胡錦涛政権が冷やしにかかった結果だった。各地で巨大なゴーストタウンが生まれ、現在でも醜悪な姿が野ざらしになっている

 上海、北京、深●(=土へんに川)など沿海部の巨大都市は様相が異なる。不動産市況悪化とともに生じた景気悪化局面を打開しようと、党中央は再び銀行融資のかさ上げを命じた。余剰マネーは主として上海など巨大都市部に集中し、不動産相場を押し上げるようになった。

 何しろ、融資の増加額の規模はすさまじい。最近では日本円換算で200兆円を超えている。年間融資増加額は15兆円に過ぎない日本とはまるで比較にならない。上海の知り合いは今年初めに億ションを買ったが、数カ月で1000万円相当、値上がりしたとほくそ笑んでいた。

 異様な規模の融資の増加は、同時に同規模の債務の膨張をもたらす。不動産開発は鉄鋼、セメントなどモノの需要を押し上げるが、上海など一部地域に集中しており、11年当時の全国規模の開発とはわけが違う。鉄鋼などの過剰生産能力は温存されたままだ。

 銀行融資を抑えると、たちまち不動産バブルは崩壊し、資本逃避ラッシュが起き、人民元暴落の危機が再発しよう。高水準の銀行融資を続けるしかないが、その分だけ不動産バブルが巨大化するだけだ。バブルと債務主導の中国経済は日本を含め世界を巻き込むだけに不気味だ。 (産経新聞特別記者・田村秀男)



(私のコメント)

バブルは先送りしようと思えばできる事は、「株式日記」でも何度も書いてきましたが、金融出動でバブル崩壊は先送りに出来る。しかしバブルはそれだけ膨れ上がる訳であり、破裂した際の衝撃はそれだけ大きくなる。日本もアメリカもバブル崩壊を金融で先送りにしてきましたが、限界が来て崩壊した。

中国にしても、バブルが崩壊しかけては金融で立て直してきた。まだインフラが十分でない時は、資金供給する事で需要を拡大する事は沢山ある。しかし橋も道路も十分に作ってしまえば需要は無くなる。日本も80年代には橋も道路も作ってしまって、新幹線建設にも批判が起きるようになった。

空港なども各県に作られましたが、需要が無いものを作ってもぺんぺん草が生えるだけだ。橋も道路も空港も需要があれば生かされますが、なにも無い所にインフラを整備しても無駄金になり、借金だけが残る事になる。1000兆円の国債残高にもムダ金がかなりある。

地方の人にとっては、高速道路や新幹線が出来れば工場や観光客がやって来ると期待するのでしょうが、逆にストロー現象で人口が大都会に流出してしまう。都市化の流れは止めようがなく、地方に金をばら撒いても砂漠に水を撒くようなものだ。中国でも同じような現象が起きている。

中国は、リーマンショックの2008年には54兆円規模の公共投資で経済を拡大させて危機を乗り切りましたが、鉄やセメントなどの過剰生産体質になって規模の縮小が出来なくなっている。それらの多くは国営企業であり、共産党幹部が経営者だからリストラも出来ない。

だからこそ中国共産党は自滅覚悟でマネーをぶち込んで、バブルの崩壊を先送りにする事を決めた。日本のバブルももう少しソフトランディングさせようとすれば出来たはずだ。しかし10兆円規模の補正予算でテコ入れする程度であり、大蔵省は少し景気が良くなると消費税を増税して潰してしまった。

しかし日本は、90年代から00年代前半は、世界景気が良く輸出産業が日本経済を支えることが出来た。しかし現在では世界経済が停滞して中国のバブル崩壊が起きれば、中国経済を支える産業が無く大クラッシュが起きかねない。

中国経済を支える産業が無ければ、人民元は暴落してソ連崩壊後のような状況が起きるだろう。中国が世界の工場として稼働していれば、人民元の暴落は起きないが、東南アジアの方に工場が移ってしまって、セメントも鉄鋼も生産過剰で在庫を積み上げている。8%経済成長しなければ中国の人口を産業が吸収しきれない。

中国経済がクラッシュすれば、日本もその影響をもろに受けかねませんが、中国からの爆買いにみられるように、中国は輸入に関しては高い関税を課していて、中国国内で生産しないと市場としての価値が無い。もっぱた日本からは資本財などの輸出が多く、その方面の影響が大きいだろう。しかしアジアシフトが前から進んでいるので、逃げ遅れた企業だけが影響を蒙る。




日本の奨学金は、将来の返済能力を考慮せず、数百万円単位の
ローン契約を組む点で、サブ・プライム的な要素も含まれた金融取引だ


2016年5月20日 金曜日

留学する学生を助けるなら貧しい学生も助けてほしい ますます家計を苦しめる教育費、今こそ「給付型奨学金」の実施を 5月20日 小原篤次

日本学生支援機構の奨学金は「教育ローン」

?日本学生支援機構の「奨学金」には、現在、給付型はない。あるのは無利子型と有利子型の貸与型で、いずれも学生本人が卒業の半年後、返済を開始しなければならない。学校教員や研究者になっても免除制度は廃止されている。

?返済義務があるという点では、奨学金というより教育ローンの一種として位置付けられよう。

?民間金融機関の教育ローンは、保護者が債務者として返済していく。貸出対象者は一定以上の収入基準が必要である。これに対して、日本学生支援機構の「奨学金」の対象者は、保護者が一定以下の収入基準となっている。保護者の家計状況を考慮し、在学中の返済を免除している点では確かに「奨学金」の性格がある。

?ただし、返済義務は学生本人に課されているものの、高校生は未成年者である。奨学金を利用するか否かは、高校教員のアドバイスの影響を受けがちである。また、親の収入や貯蓄にかかわらず、子どもが大学進学できるのは一見メリットに見えるものの、子どもの将来の返済能力には不確実性を伴う。景気や雇用情勢の変動など、個人の努力で補えない要因もある。

?また、学生は大学卒業後に高収入の大企業に就職することが保障されているわけではない。大学新卒の就職率には非正規社員も相当、含まれる。

?毎月、10万円を日本学生支援機構から借りれば、4年間で500万円近い借金額になる。返済が遅れれば、クレジットカードや住宅ローンなど他の金融取引にも影響する。将来の返済能力を考慮せず、数百万円単位のローン契約を組む点で、サブ・プライムローン的な要素も含まれた金融取引だと言っても過言ではない。

?以上のように現在の奨学金制度は、学生が将来、長期かつ継続的に高い収入が得られることが前提となっている。この金融取引が成立するためには、若者の給与が将来確実に伸びること、少なくとも返済に苦労しないことが前提となるべきだろう。

「受益者負担の原則」からの根強い反論

?OECD統計の国際比較を見ても、日本の教育機関に対する支出の私費負担割合は韓国や米国などとともに上位にある。家計や大学生の負担の重さが確認できる。

?一方、大学への補助や給付型奨学金に対する批判もある。特に、公共サービスへの投資は受益者が負担すべきだとする「受益者負担の原則」からの反論が根強い。学生が負担するのは当然だというわけだ。

?また、大学の費用を投資に見立てて、投資リターンは個人の利益と論じる向きがある。確かに労働政策研究・研修機構によると、2013年、大学・大学院卒の生涯賃金(男性平均3億1270万円)は高校卒より7300万円高い。

?ただし、周知のように、企業の規模や地域によって給与水準は異なる。高卒でも従業員数1000人以上の大企業と、生涯賃金は2億9180万円で、大学・大学院卒の99人未満の企業と比べると、高卒が大卒の生涯賃金を4870万円上回っている。100人以上かつ1000人未満の大卒の生涯賃金とほぼ変わらない。

?このように企業の規模によって賃金格差が存在する。そもそもすべての大学生が、賃金水準の高い大企業に就職されるわけではない。1990年代半ばから2000年代にかけてのデフレ経済で、大卒就職率も低下し、大学を卒業しても安定した職業を得られなかった学生への対応も忘れてはいけない。

景気後退などで雇用悪化の環境で、高校生が大学に進学するのは、社会安定に貢献する政策となることにも留意すべきだ。

海外留学を支援する給付型奨学金

?実は、すでに国は給付型の奨学金制度を実施している。それは2013年10月から開始された「トビタテ!留学JAPAN」(海外留学用の給付型奨学金)である。

?この制度は「官民協働で『グローバル人材育成コミュティ』を形成し、将来世界で活躍できるグローバル人材をオールジャパンで育成する」という留学促進キャンペーンである。年間1000名の学生を留学に送り出すことを目標に、半年ごとに募集している。大学生は海外留学の目的や活動内容を含む申請書を提出し、面接を受けて給付を受ける。

?海外留学を支援する給付型奨学金の創設が可能であれば、国内大学向けに給付型の奨学金を創設できない理由を探すのは難しい。もし財政赤字を抱えた政府の対応に時間がかかるのであれば、大学・企業・地方自治体が連携して、小規模であっても早急に支援体制の充実を図るべきである。



(私のコメント)

今日は日本の教育行政に対して考えたいと思いますが、政府は国公私立大学に対しては1兆4800億円以上の巨額な補助金を交付して大学経営を支えている。それらは大学教職員に対する人件費補助のようなものだろう。だから大学の数は増える一方だ。

大学の数が増えれば、大学教授の数も増えるわけであり、大学教授には多くの天下り役人や落選した政治家たちも割り込んでいる。だから学生数さえ確保できれば大学経営ほど安定したものはなく、税制などにも多くの特権が認められている。だから宗教団体も大学経営に手を出してくる。

私の経験からして大学教授ほど、気楽な商売は無く、高級官僚なども大学教授になる事が夢のようだ。研究論文などのノルマも無く、月に数回の講座で講義するだけの大学教授もいる。大学教授には競争原理が働かず一旦大学教授になれば定年まで大学教授でいられる。

このように大学が増えれば、質的な低下が避けられず、大学を卒業してもそれにふさわしい職に就ける事が少なくなっている。理工系はともかく大学で学んだことが会社ですぐに役に立つ事は無く、企業では即戦力を求めている。例えば大学を卒業して飲食店チェーンに就職しても、求められるのは体力と根性であり、経済学など何の役にも立たない。

定員割れして何時潰れるか分からないような大学を卒業しても、時間的経済的なロスであり、高卒でも大企業に正社員として入った方が生涯賃金は高い。大企業でも大卒で入社しても高度成長時代と異なりポスト不足で課長にもなれなくなっている。同一労働同一賃金体系になれば、高卒も大卒もやっている仕事が同じならば同一賃金であり、大卒のメリットは無くなり、大学に在籍した4年分損する事になる。

最近では、奨学金の問題が話題になっていますが、500万円もの奨学金を借りて卒業したら返さなければならない。めでたく大企業に就職できれば何とか返せるが、就職に失敗すれば奨学金の返済に困る事になる。まさに記事にあるような日本のサブプライムローンになりかねない。

私が思うには1兆4800億円の補助金を、大学生に直接給付して、大学生を通じて補助金が大学に入るような仕組みにしたらどうだろうか? そうすれば質的に高い大学に学生が集中するようになり競争原理が働く事になる。学生に給付型の奨学金が入って、そこから大学に学費として支払えばいい。直接大学に補助金を配れば、教職員の給料に化けてしまって学生にメリットは無い。




韓国や中国などの企業にも後れを取りつつある。日本のIT
ベンダーがギラギラ、ギトギトを取り戻さないと本当にヤバイ。


2016年5月19日 木曜日

日本はもはや後進国に転落、ガラパゴス化したIT業界の末路 5月17日 日経BP

なんか、危機感が無いんだよね。絶対に追い付こうとか、必死で学ぼうとか、そんながめつさはどこかに消えてしまった。
いつの間にか韓国や中国の企業にも抜き去られたが、それを悔しいとか、これではいけないとかも思わない。
完全な負け犬。というか、日本語という最強の“非関税障壁”に守られて、そこそこ食える呑気な商売ができるので、
「もう、これでいいや」と諦観している感じだ。
 何のことかと言うと、もちろん我らが日本のIT業界のことだ。この「極言暴論」の読者なら誤解は無いだろうけど、
ここで言うIT業界とは狭い意味でのIT業界。かつては主流だったが、今では新興のITベンチャーなどによって脇に押しやられつつある、
コンピュータメーカーなどエンタープライズ系ITベンダーの業界のことである。
 ご存知のようにITに関しては、昔から日本のITベンダーは米国のベンダーに技術面などで圧倒的に後れを取っていた。

まあ、これは自動車など他業界でも同じことだったから仕方が無い。で、自動車メーカーなどと同様、
日本のITベンダーは必死で米国製品を模倣し、米国ベンダーの背中を追っかけた。IBM互換機の開発物語は今でも、
富士通の栄光の歴史として語られるほどだ。
 スーパーコンピュータなど一部では、日本のITベンダーの製品が米国製品を性能面で凌駕するなんていう“逆転現象”も起こった。
で、日米の経済摩擦を過熱させ、大きな政治問題にすらなった。IBM産業スパイ事件では、FBI(米連邦捜査局)のおとり捜査に引っ掛かって
、日本のITベンダーの社員が逮捕される事態にも立ち至った。
 産業スパイ行為はもちろんダメだが、そんな違法行為に走るほど、当時の日本のITベンダーは米国のベンダー、
特にIBMを模倣して追い付こうとギラギラ、ギトギトしていたのである。当時の日本のITベンダーは今で言うと、
米国政府や議会などから警戒されながらも、米国のベンダーを追いかけ、時にはM&A(合併・買収)したりして市場を広げつつある
ファーウェイやレノボといった中国ベンダーの姿に近かった。


そんな過去の姿と比べると、今の日本のITベンダーの“惨状”は目を覆うばかりである。同じように米国企業を追いかけた他業界、
特に自動車業界では、世界最大のメーカーに上り詰めたトヨタ自動車をはじめ、世界のメインプレーヤーとなった企業が数多く育った。
一方、IT業界ではメインプレーヤーが登場するどころか、米国との差が開く一方。サムスンやファーウェイといった
韓国や中国のベンダーにも抜き去られた。

 まあ、IT業界はハコ売りから、ソフトウエア販売、クラウドなどのサービス化へと、ビジネスモデルがコロコロ変わり、
日本のITベンダーが追いかける対象を見失った面はある。だが、それは外国のベンダーでも同じだ。
韓国や中国、そして台湾のベンダーは、自らの強みに特化して世界のメインプレーヤーになったし、
先進国ではドイツのSAPがERP(統合基幹業務システム)で世界を制覇した。
 それに対して、日本のITベンダーは全然ダメ。もちろんグローバル化のご時勢だから、彼らも海外市場の開拓を進めている。
だが、あくまでも顧客を増やし、売り上げを拡大しようというだけの話。技術面や製品・サービスで世界のメインプレーヤーになろうという
覇気はどこにもない。そうなのだ。IBMを追いかけていた頃のギラギラ感、ギトギト感は今の日本のITベンダーには皆無である。
 今や日本のITベンダーは完全に“草食系”の企業ばかりだ。日本語などの“非関税障壁”に守られた、
そこそこ大きな国内市場は極めて特殊な市場だ。日本のユーザー企業は自前の独自システムを作ることにこだわるのに、
内製せずに丸投げしてくれる。COBOLをはじめとする枯れた技術で、客の要求通りのものを作っていれば、
ITベンダーは食える。
今さら技術面や製品・サービスで世界をリードする必要性は全くないのだ。
 日本のIT市場があまりにも特殊なので、私はその特殊性を際立たせるために「SIガラパゴス」と名付けた(関連記事:日本だけ!「SIガラパゴス」に明日はあるか)。
だが、今回の極言暴論のテーマに即して考えると、SIガラパゴスに別の意味合いも出てくる。
つまり、全世界で戦えるように進化することを放棄した負け犬のITベンダーにとっては、
過酷な弱肉強食の世界とは隔絶した“ぬるく”生きていける楽園なのだ。
そう言えば、こんなことがあった。日本の大手ITベンダーのIoT(Internet of Things)関連の発表会での話だが、
そのベンダーの担当者はIoTでもソフトウエアが重要と指摘したうえで、
「当社のパッケージ製品は国内シェアでトップ」と見得を切った。そこで、
「グローバル市場でのシェア拡大に向けて、どんな施策を検討しているのか」と聞いたら、その担当者は「えっ…」だった。
 つまり、世界で戦う気が全く無い。今、IoTを制御する基盤ソフトウエアや、収集したデータを活用す
アプリケーションソフトウエアなどを巡り、米国、そしてドイツなどのITベンダーが自社製品を世界の
デファクトスタンダードにしようと、激しく争ったり協業したりしている。そうした中、日本のITベンダーは蚊帳の
と言うか、日本という小さな楽園に引きこもったままなのだ

 もし、かつてIBMを必死で追いかけていた時のようなギラギラ感、ギトギト感が残っていたならば、
これからの市場であるIoT分野で「世界を獲ろう!」と思うはずである。まあ、日本のITベンダーにとって鬼門にも等しい
ソフトウエア分野だから、実際には無理かもしれないが、少なくともファイティングポーズぐらいは示したことだろう。
 「木村さん、今さらそんなことを言っても仕方ないだろう。日本のITベンダーは負け犬でいいじゃないか」と冷笑する読者もいると思う。
確かに、技術面や製品などで世界の頂点を狙わなくても、国内のSIガラパゴスの中で、要求される通りに
単品のシステムを作っていれば食える。だが、世界に挑戦しようという貪欲さが失われれば、他にも失うものがある。
むしろ、そちらのほうが深刻かもしれない。
 何かと言うと、最先端の技術を貪欲に吸収しようという意識だ。もちろん、大手のITベンダーならシリコンバレー辺りにリサーチ
拠点を設けているだろうし、国内にも最新技術をウォッチする部署もあることだろう。だが、自分たちが新技術を生み出さない、
あるいはOSS(オープンソース・ソフトウエア)での貢献がほとんど無いのならば、最先端の技術に対する感度は、
ユーザー企業レベルに落ちる。
で、日本語の壁の問題が深刻になる。自分たちの市場を守ってくれてきた最大の非関税障壁の日本語は、
シリコンバレーなどで日々誕生している技術に関する情報を遮断する壁としても機能する。
本市場は以前のように“超”魅力的だった頃と違い、今では米国ベンダーなどにとっての優先度が大きく下がっている。
当然、彼らは技術情報を積極的に日本語化しないから、日本語で流通する情報は減少する一方だ。
 この問題を「最新技術に関する情報は日本語に頼らず、原典にあたるべきだ」といった“べき”論や、
「英語をできる人が増えているのだから大丈夫だろう」といった楽観論で考えないでほしい。英語を流暢に話せる優秀な技術者であっても、
最新技術の内容やトレンドに関する情報に頻繁にアクセスしている人はそんなにいない。
日本語の世界にいる限り、日々の業務の中で接することのできる最新技術の情報はごく限られている。

 日本のITベンダーがギラギラ、ギトギトしていた頃は、英語の世界にそれこそ必死で情報を取りに行った。
その結果の大きな勇み足が、産業スパイ事件であったわけだ。当時、英語ができる人は今よりもはるかに少なかったはずだ。
だが、英語ができるかどうかは、本質的にはあまり関係が無い。最新の情報が是が非でも欲しいと思うか
どうかが重要で、そう思わなければ情報は日本語の壁に遮断される。

 そんなわけで、日本のSIガラパゴスは平和だ。日本語の壁の向こう側で繰り広げられる最新技術の開発競争や標準化争い
に心を乱されることもなく、枯れた技術によるシステム開発にいそしんでいられる。米国ベンダーなど
外国勢が得意なパッケージソフトウエアやクラウドサービスなどについては、その領域では決して戦わず、謹んで利用させてもらえばよい。
 だが、そんなことをしているうちに、日本のIT業界は世界から取り残された。
米国はもちろん、韓国や中国、台湾、インドなどにも追い抜かれた。まあ、IT業界だけの話なら、
それも仕方が無い。だが、ユーザー企業のIT活用も、日本のIT業界の“軟弱化”と軌を一にして
欧米企業だけでなく韓国や中国などの企業にも後れを取りつつある。日本のITベンダーがギラギラ、ギトギトを取り戻さないと本当にヤバイ。


(私のコメント)

日本のソフトウエア産業は、ゲームなどを除けば非常に弱体であり、パッケージソフトなどはコンピューターのおまけ扱いだった。なぜそれほどソフト産業が弱いのかと言えば、IT土方と言われるほどソフトウエアのエンジニアの地位が低いからだ。

日本人は組織的な集団作業は得意なのですが、ソフトを開発するのは一人のエンジニアが黙々とプログラムを組んで行かなければならない。最近では大規模ソフトなどでは数万人規模のソフト開発でも、パソコン画面に向かって黙々とと作業する姿には変わりがない。

自動車などのハードウエアなら、基本設計図を基にすり合わせながら設計して行きますが、目に見える作業であり、技術者も設計図を修正しながら仕上げて行く。何か問題が起きても図面で問題点を指摘する事が出来る。しかしソフトは論理展開だから、何か問題が起きても原因が分からない。

コンピュータ言語は英語が基に出来ているから、アメリカ人には理解しやすいのでしょうが、技術解説書なども英語が分からなければ理解が出来ない。技術書を日本語に翻訳していたら開発スピードに間に合わなくなる。プログラムを組むには個人個人の能力が問題になるから、先輩から教わるような作業ではない。

私自身はコンピューター言語については素人であり何もわからない。学校でもコンピューター言語とはどんなものかもやっていないようだ。学校でやっているのはワードやエクセルなどの操作方法などであり、プログラム学習ではない。何故ならばコンピュータプログラムを教える先生がいないし、教わって出来るものでもないようだ。本人のやる気がなければ覚えられない。

インド人やアジア人はハングリーにコンピューター言語を学んで、インドはコンピュータプログラム大国だ。英語や数学に強い人が多くプログラムを学ぶ能力は日本人はかなわない。最近では製品よりも製品に組み込まれたソフトが性能を左右するようになり、日本の家電産業が廃れたのも家電のコンピューター化が進んでいるからだ。自動車もそうなりつつある。

「株式日記」でも学校でコンピュータープログラム学習をすべきと書いたことがありますが、選択科目にして生徒に興味がある人にだけ学ばせるべきなのだろう。英語なども同じであり、本人にやる気がなければいくら教えても覚えない。しかし基本が分かっているだけでも将来的にはかなり差が出るはずだ。

いずれにしても戦後の日本人のハングリーさが無くなり、アジア人に敵わかくなって来ている。恵まれて甘やかされて育てばひ弱になり、社会に出たとたんにショックを受けて立ち直れなくなり引き籠りになる若者が増えた。日本の産業界は日本の若者に見切りをつけて移民を入れようとしている。少しハードな仕事でも日本の若者はへたってしまうが、アジア人は頑張る。

私のビルの飲食店にも、中国やミャンマーの若者が働いているが、日本人の若者は直ぐに辞めてしまう。これでは会社も正社員として雇う事も無いだろう。日本人のタガが一気に外れ始めて崩れかけているようにも見える。戦後の日教組教育の弊害が出てきているのだろう。最近は電車もよく止まるようになり、巨大化したシステムそのものに弊害があるのだろう。




1960年代の後半から民主・共和両党は、そのやり方こそ異なるものの、
中間層の経済的利益について見て見ぬふりを決め込んできた。


2016年5月18日 水曜日

米国の実力主義の終焉 2大政党に無視された白人ブルーカラーの悲哀 5月17日 英フィナンシャル・タイムズ紙

1つの言葉にはどれほどの意味があるのだろうか。「メリトクラシー(実力主義)」という言葉ほど道徳的な熱意が込められている場合、その答えは「たくさん」となる。

?もっぱら自分の実力でのし上がった人は、自分には才能があり努力もしたから成功できたと考えている。運は一切関係ないと信じている。そしてそういう見解を誰にでも、例えばのんびり屋だったり怠け者だったりするために自分の例にならえない人にも話す。問題が生じるのは、唯一、それに異を唱える人が出てくるときだけだ。

?この構図を拡大して人口3億2000万人の国、それも実力主義社会であることを誇りにしている国に当てはめてみよう。質問の仕方にもよるが、国民の半分から3分の2に当たる人々が異を唱えたらどうなるか想像してみてほしい。この人々は、この国のシステムによる断絶は新たに断絶を作る仕組みを備えているから決してなくならない、と考えている。以前はそんな風には考えていなかった。

?もう1つ、実力主義者たちは自分たちが正当な報酬を得ることに魅了されすぎていて、それが見えない想像してみてほしい。彼らが民主党と称する集団と共和党と称する集団とに分かれていることは、この際、どうでもいい。この2つの集団は、混ぜ物を増やして品位を落とした硬貨の裏表だ。遅かれ早かれ何かがダメになる。

?誇張が過ぎるだろうか。本紙(フィナンシャル・タイムズ)の読者にはそう考える方が多いかもしれない。ドナルド・トランプ氏がこの集団の1つ――共和党――の敵対的買収を完了させたことは、誰にとってもショックだ。あの不動産王自身にとってもそうではないだろうか。だが、それ以外のことは意外でも何でもない。

?1960年代の後半から民主・共和両党は、そのやり方こそ異なるものの、中間層の経済的利益について見て見ぬふりを決め込んできた。

?民主党では、1968年にシカゴで開かれた党大会で大混乱が生じたことを受けて作られたマクガバン・フレーザー委員会が、1972年に大統領候補指名のルールを改訂した。これで同党の進路が変わった。新たなルールでは、指名候補を選ぶ代議員の一定の割合を女性や少数民族、若者に割り当てる一方で、働いている男性には割り当てをしなかったのだ。

「あのケネディ家みたいなハーバードやバークレーを出たような連中に我々の党を乗っ取られてなるものか」。米国最大の労働組合連合体AFL-CIO(米国労働総同盟産別会議)の当時のトップはそう言ったが、現実はその懸念の通りになった。

?民主党は、非白人の優遇政策「アファーマティブ・アクション」を金科玉条にすることで、階級に基づく政党から少数民族の連合体への転換を確定させた。実力主義の世界でのし上がる究極の手段である大学入学への支援を受けられるか否かが、経済状態ではなく肌の色で決まることになった。

?驚くまでもなく、中間層の白人が大挙して共和党支持に回った。それから40年になるが、多くの民主党支持者は――とりわけバーニー・サンダースの支持者たちは――このときのことを後悔して苦しんでいる。

?バラク・オバマ氏は大統領になる前、アファーマティブ・アクションの基準は肌の色ではなく所得にする方が公平だと論じ、「私の娘たちは恐らくどの学校の入試担当者からも、かなり恵まれている受験生として扱われるべきだ」と述べている。

?5月初め、オバマ氏の長女マリアさんが父親の母校・ハーバード大学への入学を認められたことが明らかにされた。ハーバードの卒業生を親に持つ受験生(レガシー・アプリカントという)の約3分の1は同校への入学を許されている。

?マリアさんにそんな能力はないとは誰も言っていない。しかし、マリアさんやチェルシー・クリントンさん(スタンフォードとオックスフォードに通った)が生まれたときから手にしていた優位性に恵まれていない低所得層の子供は、黒人にも白人にも大勢いる。

?米国の労働市場は今も見事なぐらい実力主義的だ。しかし、25年後に労働市場に参入する子供たちの身に起こることは、決して実力主義ではない。「世襲制実力主義」などという用語が出てくるのはそのためだ。

?ブルッキングス研究所のリチャード・リーブス氏は、恵まれた子供たちのことを「夢を(自分たちだけで)抱え込む人たち」と表現している。能力で判断するなら、米国の所得順位で上位40%に属する人のほぼ半分は、家庭環境に恵まれていたからそこにいるという。

?例えば、コネで無給のインターン(研修期間)の機会を得ることにどれほど価値があるかを考えてみればいい。もし人生で同じチャンスが与えられれば、所得順位で最下位20%に属する階層からもかなりの数の人が出世を遂げて最上位20%に名を連ねることだろう。

?中間層の白人は共和党に投票したものの、民主党に投票したときを上回る利益は得られなかった。何年もの間、カール・ローブ氏のような戦略家たちは、票を増やすために文化的な恐怖心――自分とは異なる人種への敵意をかきたてるものが多かった――を利用してきた。ホワイトハウスを手に入れた共和党は、富裕層の減税を推進した。

?どちらの党にも無視され、グローバル化の悪影響でも割を食ったブルーカラーの白人たちは意気消沈した。米国では史上初めて、白人の平均寿命が短くなっている。

?傷口に塩を塗るかのごとく、白人の貧困層だけはいまだに物笑いの対象になっている。ポリティカル・コレクトネス(政治的な公正さ)のルールからも外されている。くだらないテレビ番組を――例えば「アプレンティス(見習い)」のようなリアリティー番組を――見ながらあれこれ食べて太ってしまうのはこの人たちだ。

?ドナルド・トランプ氏は、この「アプレンティス」という番組を介して白人貧困層の前に現れた。自分の考えることをそのまま口にし、人をクビにするヤツがいる、変人かもしれないが表裏のないヤツだ、などと彼らは思った。そのトランプ氏は、ある州の予備選挙で勝利した後、「私は教育のない人が大好きだ」と言った。彼は自分の市場がどこであるかをちゃんと把握している。

?ここで、いろいろな意味が込められた例の言葉の話に戻る。1958年の著作『The Rise of the Meritocracy(邦訳:メリトクラシーの法則)』でこの実力主義という用語を作った英国の社会学者マイケル・ヤング氏は、自説の正しさが立証されたと感じることだろう。

?実力主義という言葉の皮肉はすぐに失われてしまったものの、ヤング氏は想像上の未来の支配階級に対する風刺を意図していた。

?2001年には、英国のトニー・ブレア元首相がこの言葉の使い方を誤ったと批判し、実力主義的なエリートは「とんでもないほど独善的になり得る」と述べ、それ以外の人々も「独力で成功を収めた人から気分をひどく害するような調子で見下されることにより、簡単にやる気をなくしてしまうことがある」と指摘した。

?ヤング氏は、実力主義は2033年までに崩壊すると予言していた。恐らく、2016年は乗り切るだろう。今年の実力主義の旗手であるヒラリー・クリントン氏は、11月の本選挙で勝利を収めるように見える。

?だが、白人票については明白な過半数をトランプ氏が取る、と複数の世論調査で予想されている。ちょっと考えてもみてほしい。白人の米国人が望む大統領はトランプ氏なのだ。これが実力に基づく判断だとは、とても思えない。

By Edward Luce



(私のコメント)

格差の拡大は、言い換えれば中間所得層の没落であり、1%の富裕層は巨額な資産をタックスヘイブンに預けて税金を支払わない。大企業も利益をタックスヘイブンの子会社に移して税金を支払なわない。政府は税収不足になりますが、税収を中間所得層に課して税収を賄おうとしている。それが消費税だ。

庶民の支出の多くは食費であり、スーパーに買い物に行くたびに3000円から5000円の支払いが生ずる。それが毎日なのだ。富裕層にしても食費にかける費用な大して変わらないから消費税は富裕層にとっては痛くもかゆくもない。輸出大企業は消費税が還付されてくるのだから消費税増税は大歓迎だ。

アメリカにしても事情は同じであり、富裕層はグローバル経済の波に乗ってタックスヘイブンの投資会社に資金を預けて資産を膨らませています。大企業もタックスヘイブンの子会社に内部留保を貯めこんでいる。これでは政府がいくら公共事業で金をばら撒いても、ゼネコンもタックスヘイブンの子会社に利益を移転してしまって税収の増収は限られる。

建設会社はタックスヘイブンの子会社から高価な資材を購入する事で、日本の本社の利益を減らして赤字にすれば法人税は払わなくて済む。しかしそれは帳簿上の操作に過ぎず、限りなく脱税に近い租税回避なのだ。日本が慢性的な経常黒字国なのは、それだけタックスヘイブンからの資金還流があるからで、豊かな人はますます豊かになっている。税制がそうなっているからだ。

大企業や富裕層は政治献金などで政界とも近く、政界はそれに応えて様々な特別措置をこうじて来た。その事は昨日も書いた事ですが、いつの間にか階級社会となって、東大に入学できる人は親も東大出身者であることが多くなって来ている。東大近くの駐車場には外車が並んでいるそうです。これと同じ事はアメリカでも起きていて、オバマ大統領の長女もハーバード大学に入学する。

いわば「世襲実力主義」と言われるような現象が起きて来ており、有力者の息子や娘はコネで有名大学に入り、コネで有力企業に就職する。大企業には有力者の息子や娘で一杯だ。大学もAO入学が当たり前となり、実力でペーパーテストで入るにしても学習塾などで教育を受けないと入れない。

アメリカの中間層の白人は、民主党に弾き出されて共和党を支持するようになりましたが、共和党も中間層の白人には優しい政党ではなかった。共和党の幹部たちは選挙に勝つことを最優先にして、富裕層の減税を最優先にした。その結果、1%の富裕層と99%貧困層に分かれてしまった。

トランプ氏は貧しいの白人層の意見を代弁する事で支持を集めるようになりましたが、それがそのまま新政権の政策になるとは思えない。トランプ氏が大統領になる事で貧しい白人層のための政策が反映されるような事があるのだろうか?

それはワシントンのエスタブリィッシュ達の支持が得られず、政権内で孤立してしまうだろう。ある意味ではオバマ大統領がやろうとしている事とトランプ候補が目指している事には共通点が多い。エリートが本当に実力で出世したのならともかく、年功序列で出世したにすぎない人が実力で社長になれたと錯覚する。

最近の家電産業のように、攻める所と守る所を間違えれば会社は倒産する。人件費をカットするために正社員を非正規社員に切り替え人件費を削れば、従業員のやる気が喪失するだろう。日本の非正規社員はアメリカの貧しい白人層に状況がよく似ている。おそらく将来は日本にもトランプ的な総理大臣が出て来るだろう。




累進性があると思われている所得税。だが驚くことに、年100億円超
の富裕層の所得税負担率は、たったの「11.1%」だというのだ。


2016年5月17日 火曜日

年収100億円でも税率10%、日本もタックスヘイブンだった? 大企業と富裕層に優しい安倍政権の税制のカラクリ 5月16日 リテラ

タックスヘイブン(租税回避地)のダミー会社やオフショア口座を通じて、所得や資産を隠し、税金を逃れる租税回避行為の存在が「パナマ文書」をきっかけにクローズアップされた。

 だが、富裕層や大企業のみが得をするという歪な構造は、タックスヘイブンの問題だけではない。いま日本では、安倍政権によって、まさに富裕層優遇、庶民無視の“格差助長税制”が推し進められており、その実態がまたひとつ公的な資料から明らかになったのだ。

 まず、一般的に富裕層ほど税負担率が上がる(累進性がある)と思われている所得税。だが驚くことに、年100億円超の富裕層の所得税負担率は、たったの「11.1%」だというのだ。

 この数値は、財務省から公表された「申告納税者の所得税負担率(平成25年分)」に記載されている事実である。民進党の玉木雄一郎衆議院議員の要求により、明らかにされたものだ。

 この資料からは所得税負担率が所得層別にわかるのだが、所得税は総所得として合算されたものに、5%から40%の6段階の超過累進税率が課税される仕組みになっている(2014年まで。2015年からは5%から45%の7段階。平成25年は2013年)。

 このため、本来ならば、お金持ちであればあるほど、負担率が高まるはず。たしかに公表された数字を見ると、合計所得金額1億円までは、ゆるやかに増加している(27.5%)。ところが、1億円を超えるとそれが減少し始め、100億円超となると、なんと11.1%まで所得税負担率が低下してしまうのだ。この所得税負担率は1000万円の階級とほぼ同水準(10.8%)だ。

 この背景には分離課税となっている金融所得が軽課されている現状があると、玉木議員は指摘する。

「株式譲渡や配当、利子などの金融所得は総所得に合算されずに、分離課税になります。その税率は20%です。こうした金融所得が中心の所得階級の税率は20%に近づいていくことになります。株式を保有しているのは圧倒的に富裕層が多く、今回の数字では、1億円を超えると『合計所得金額のうち株式譲渡等の占める割合』が急増しています。こうした富裕層が金融所得分離課税の恩恵を受けているのです」

 2012年末から始まったアベノミクスでは、株高になり株式保有者はアベノミクスバブルの恩恵を受けたとされるが、実際の恩恵を受けたのは、合計所得金額が1億円を超える層で、株式を持つものと持たざるものとの間での格差がますます広がったということがわかるのだ。

 しかも、安倍政権による“格差助長税制”は、この所得税のウソだけではない。企業に対しても、安倍政権が大企業ばかりを優遇し、国の根幹を支えている中小・零細企業を冷遇している現実を同様に「資本金階級別の法人税(国税)の状況(平成25年度)」が明らかにしている。

 なんと、大企業の“本当の法人税”は、たったの「13.6%」だったのだ。

 もともと、日本の法人税は諸外国に比べて高いとされてきた。アジア諸国、なかでもシンガポール(17%)、香港(16.5%)並みの法人税率にすべきだという主張が、財界から大きく喧伝されている。

 これを受けて安倍政権は、企業の国際競争力を高めるために、成長戦略の一環として、32.11%の法人実効税率を、2016年度に29.97%に、2018年度に29.74%へと2段階で引き下げる。

 ところが、こうした法人税改革を進めずとも、実際には、国税だけをみればすでに「15.6%」と、シンガポール(17%)、香港(16.5%)並みの税率になっているというのだ。いったいどのようなカラクリがあるのか。玉木議員が解説する。

「たしかに、名目上の法人実効税率は、国税、地方税あわせて、32.11%で、国税に限れば名目上の法人税率は25.5%ですが、日本の税制には、他国にはない様々な特別な優遇措置、いわゆる『租税特別措置』などが存在します。これら各種の優遇措置を踏まえた『実際の』法人実効税率(国税)は、『15.6%』と低いものだったのです。それでも、シンガポール、香港以上に、下げようというのでしょうか」

 この「資本金階級別の法人税(国税)の状況(平成25年度)」は、玉木議員が財務省に度重なる要求をしてきた末、やっと出てきたもの。これは、法人が実際に負担した法人税率を資本金階級別にしたものだ。

 全企業(課税可能な利益計上法人)平均は、「15.6%」で、「租税特別措置」などの様々な特別な優遇措置が差し引かれていることがわかる。

 たとえば、資本金1億円以下の法人(中小企業)には軽減税率があり、「資本金1000万円以下の単体法人」では「13.6%」、「資本金1000万円超1億円以下の単体法人」では「17.6%」と法人税が軽減されている。軽減税率の効果がなくなる「資本金1億円超10億円以下の単体法人」では「22.3%」と名目上の法人税率にかなり近い数字になっている。ならば、「資本金10億円超の単体法人及び連結法人」では、さらに数字が高くなるはずだ。

 ところが、である。なんと、「資本金10億円超の単体法人及び連結法人」は「14.6%」と、全企業(課税可能な利益計上法人)平均の「15.6%」さえも下回ってしまうのだ。

 この理由を玉木議員はこう分析する。

「租税特別措置のうち、研究開発減税の恩恵を受けられるのは大企業。さらに、子会社段階で法人税が課税されることを踏まえ、二重課税を避ける観点から設けられている『外国子会社配当等益金不算入』の恩恵も子会社を外国に有する大企業ほど恩恵を受けやすくなるのです。当初は財務省も出し渋りましたが、さらに、『資本金10億円超の単体法人及び連結法人』のうち『資本金100億円超の単体法人及び連結法人』の税率を要求したところ、出てきた数字は『13.6%』だったのです。これは『資本金1000万円以下』の中小企業と同じなのです」

 さらに、玉木議員はより詳細な区分の階級別の「実際の」法人実効税率(国税)を要望しているが、今年度の予算が通過したとたん、財務省から資料が出てこなくなったという。

 安倍政権は、法人税を下げろという財界の要望に応え、法人税減税を打ち出すが、消費税は増税の一方だ。まずは、消費増税の前に、法人税や所得税をとるべきところからしっかりとることを優先するべきではないか。

 事実、ノーベル経済学賞受賞者であるジョセフ・スティグリッツ氏(米コロンビア大教授)も、安倍政権の税制について疑義を呈している。スティグリッツ氏は今年3月16日、政府の「国際金融経済分析会合」に出席したのだが、そこで、消費増税の先送りだけでなく、法人税減税へも反対を表明。さらに、所得税の累進性の強化も安倍政権に提言した。安倍政権が一向に省みない格差是正が、経済の成長にとって重要であることを指摘したのである。

 それでも、財界にべったりの安倍政権は、今後も格差助長の税制を推進し続けるだろう。しかし、大企業だけが富を増やしても、実質賃金や消費を増加させるどころかむしろ停滞させてしまっていることは、すでに現実が証明している。

「これからも経済最優先だ」と嘯き続ける安倍首相だが、その本質は、公的資料が示すように“富裕層最優先”=“庶民見殺し”。この政権を一刻でも早く退場させなければ、国民の生活はますます困窮を極めることになるだろう。

(小石川シンイチ)



(私のコメント)

「パナマ文書」問題では、税制に不公正さが問題になっていますが、税制は生活に密着した制度であるにもかかわらず、人々の関心はあまり高くは無い。関心があっても複雑で分かりにくいから、ただ漠然と税金が高いという感じがあるだけだ。

しかし税制に詳しい人の記事を読めば、日本の税制は大企業や富裕層に優しく、一般市民には高い税制になっている事が分かります。これは国会で玉木議員が財務省を追及して出てきた資料で分かる。表向きの所得税は5%から40%の累進税率になっているのですが、これには抜け道がある。金融所得は源泉分離課税になっていて、実際には11%にまで負担率が下がっている。

このようになる仕掛けは、株式配当所得は源泉分離課税になっていて、いくら所得が高くても20%しかかからない。その株式をタックスヘイブンにあるペーパーカンパニーの所有にすれば株式配当所得は0%であることもありうる。しかも相続税が無ければ巨額な株式は相続の際にも税金がかからない。

法人税についても、名目上の法人税は国税地方税合わせて32%ですが、様々な優遇措置があって実際の実効税率は15,6%ほどだという事です。しかしこのような事はニュースではなかなか報道されません。大企業が消費税増税に賛成しているのは、税負担を貧しい庶民に被せて、自分たちは優遇措置でのうのうと低税率で済ませる為の陰謀なのだ。

政治家は大企業や富裕層の味方であり、政治献金もその為に大企業が献金している。1億円の献金で100億円の節税になればこれほど有効なカネの使い道は無い。貧しい庶民に政治献金を呼びかけても献金は集まらないからだ。やるとすれば消費税増税に反対する候補を応援する事であり、増税派の議員には票を入れない事だ。

財務省の役人は、情報をなかなか明らかにしませんが、財政再建の一点張りであり、大企業や富裕層には減税や租税特別措置が取られて税金を支払ってはいない。その分のしわ寄せは消費税増税で賄おうとしている。貧しい庶民はおとなしく税制の事が分からないから、そこから税金を取ってしまおうと言うのだろう。

新聞記事には大きく報道されませんでしたが、記事では「スティグリッツ氏は今年3月16日、政府の「国際金融経済分析会合」に出席したのだが、そこで、消費増税の先送りだけでなく、法人税減税へも反対を表明。さらに、所得税の累進性の強化も安倍政権に提言した。安倍政権が一向に省みない格差是正が、経済の成長にとって重要であることを指摘したのである。」と提言したが、ニュースではほとんど報道されなかった。

しかし「株式日記」でこのように解説しても読者は限られており、世論として広がらない。それはコメント欄を見ても分かりますが、税制の不公平さを訴えても反応はほとんどない。「パナマ文書」はその様な不公平さを告発するものですが、名前の出てきた企業や個人をネットで吊し上げてリンチにかけるべきだ。それくらいの事をしなければ財務省は動かない。




習近平国家主席がモンゴル帝国(元朝)の再現を狙っているの
でしょうか。極東から欧州に至る巨大な勢力圏を築こうとしている


2016年5月16日 月曜日

移民を先兵に領土を奪ってきたリアルな歴史 今、世界史と地政学を学ぶ理由(2) 5月13日 森英輔

一帯一路政策は「モンゴル帝国」の再来

なんともきな臭い話ですね。次にお伺いしたいのは中国が進める一帯一路政策です。これは習近平国家主席がモンゴル帝国(元朝)の再現を狙っているのでしょうか。極東から欧州に至る巨大な勢力圏を築こうとしている。

茂木:その通りです。目的の一つは、長い国境線を接し、潜在的には緊張関係にあるロシアとの間でユーラシア同盟を築きたいということ。同時に、カザフスタンなど旧ソ連圏の中央アジア諸国に投資して影響力を拡大すること。

ロシアはかつて2世紀にわたってモンゴル帝国に支配されました。一帯一路政策が経済的に元を再現するものであれば、ロシアはこれに恐怖を抱いているのではないでしょうか。

茂木:そうですね。ロシアはその2世紀を「タタールのくびき」として暗黒時代と位置づけています 。「タタールがまた来た」という思いかもしれません。

 ロシアは極東でも中国の人口圧力を警戒しています。バイカル湖以東のロシア人口が620万人で千葉県の人口程度しかいないのに対し、国境の南の旧満州には1億人が住んでいます。

米国は移民を先兵にテキサスとハワイを手に入れた

移民を受け入れることは「人道的に正しいこと」というイメージがあります。しかし、現実には移民は“武器”と言えませんか。茂木先生は著書の中で「テキサス共和国」について触れています。米国は、当時はメキシコ領だったテキサスへの移民を拡大。これは合法的なものでした。人口でメキシコ人を上回ると独立を宣言し、米国への加盟を申請し、28番目の州になりました 。

 ハワイでも同様のことをしています。大量の移民を送り込んだ後に「ハワイ革命」を起こし、米国の50番目の州となった 。

茂木:おっしゃる通りです。ロシア系住民が多いクリミアをウクライナから分離してロシアに併合したプーチン大統領も、当然、これらの歴史的事実を意識していたでしょう。

 加えて、一帯一路政策は純粋な経済政策ではないことも、ロシアの恐怖心を高めていると思います。例えば中国企業が、「一帯」の西端に位置するギリシャ最大の港、ピレウス港を買収しました 。ロシアから見ると、ロシア艦隊が黒海から地中海に出る際のチョークポイントを、中国に塞がれる可能性が出てきました。

 同様に中国は、海路である「一路」の通り道であるオーストラリアでも港を抑えています。米海兵隊がローテーションで駐留するダーウィンの港を、中国企業が99年にわたって借りる契約を結びました 。米豪の同盟関係にくさびを打ち込むことが狙いでしょう。オーストラリア経済は、資源を海外に販売することで成り立っています。その最大の貿易相手は中国です。

オーストラリアが、米海兵隊の拠点近くの港を中国に貸し与える判断までしているのでは、日本の潜水艦が選ばれないのも道理ですね(関連記事「豪潜水艦の商談を機に日本の防衛産業を考える」)。

茂木:オーストラリアには中国からの移民が年々増えています。中国傾斜を強めるターンブル政権は彼らの意向にも配慮する必要があったのでしょう。

ここでも移民が重要な役割を果たしているのですね。

 中央アジア諸国は一帯一路政策をどう思っているのでしょう。彼らもモンゴル帝国に支配された記憶を思い出すのでしょうか。

茂木:ロシアほどではないと思います。民族的にも同じ系統ですし。

 例えばカザフスタンの場合、反イスラム過激派ということで中国と利益を共有しています。ナザルバエフ大統領 は旧ソ連時代から政権を維持しており世俗主義をとっています。従ってイスラム過激派とは相容れません。一方、中国はISが新疆のウイグル人独立派に勢力を拡大しようとしているのを警戒しています。「反テロ」で両者の利害は一致します。



(私のコメント)

移民政策は、政界やマスコミは肯定的ですが、一般庶民からすればとんでもない事であり、自分の仕事が奪われる結果を招く。しかし支配階層である政治家や官僚や経営者から見れば、従業員は日本人だろうが外国人だろうがどうでもよくて、安い給料で雇える人なら誰でもいい。

しかし移民は社会問題を引き起こして摩擦を生じさせる。アメリカやオーストラリアのような移民国家とは条件も異なる。移民国家は広大な国土を持ち人手は慢性的に足りませんが、民族構成もだんだん変わってくる。ヨーロッパにしても中東からのイスラム難民が押し寄せていますが、ヨーロッパなどうなるのだろうか? イスラム難民は宗教も文化も異なる。

しかし注意しなければならないのは、中国からの移民であり、漢民族は周辺国に大量の移民を繰り込んできて国土を拡大してきた。満州国も戦前から漢民族が大量に流入してきて満州族の国家では無くなり、中華人民共和国に組み込まれてしまった。

同じような例はテキサス共和国であり、アメリカは大量の移民を送り込んでテキサス共和国を乗っ取ってしまった。ハワイ王国も同じであり、本土から大量の移民を送り込んでハワイ王国を乗っ取ってしまった。ロシアもシベリアに強制的にロシア民族を送り込んできましたが、移民は一種の兵器であり大量であれば国家ごと乗っ取られてしまう。

クリミアがロシアに乗っ取られたのも、ロシア人が多数派を形成していたからであり、その前にはトルコ系の住民が住んでいたがロシア系移民に追い払われてしまった。その意味では米中露は兄弟国家であり、移民を送り込んで国土を拡大させてきた。

オーストラリアもいずれは中国に乗っ取られる可能性がありますが。シベリアも中国からの人口の流入で乗っ取られるのかもしれない。ユーラシア大陸は民族の坩堝であり、国家の興亡は民族の興亡の歴史であり、凄惨な殺し合いが行われてきた。

欧米諸国が日本に対して移民を受け入れろと要求してきていますが、欧米の歴史を見れば「人道的に正しい」と言う事は言えない。日本が移民を受け入れる根拠として人口の減少があげられていますが、中には1000万人の移民受け入れ構想があるそうだ。その1000万人のうち多くが中国人を想定しているらしい。

南シナ海も、中国は岩礁を埋め立てて滑走路や港を作って中国人を送り込んでいる。韓国もそれを真似て竹島に桟橋や建物を建てて韓国人を送り込んでいる。それが彼らの常識であり実効支配したもの勝ちなのだ。中国が狙っているのは沖縄であり、翁長県知事にしてもかなり取り込まれてしまっている。

中国は、オーストラリアに韓国と同じくらいの牧場を購入しようとして政府に断られましたが、日本の土地もあちこち購入しているようだ。しかし油断していればテキサス共和国やハワイ州などのように人口の過半数を占めれば乗っ取られかねない。日本は大量の移民が押し掛けてきた歴史が無い。

朝鮮戦争時に戦乱から逃れてきた朝鮮人が唯一の例外ですが、政府はその存在に手を焼いている。アメリカなどのような移民国家であるならば、徹底した国家への忠誠を求めなければなりませんが、日本は条件さえ合えば帰化が認められる。必ずしも国家への忠誠は求められていない。



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