株式日記と経済展望

ページを繰り越しましたのでホームページからどうぞ。


周恩来も日本留学していたことは、中国に詳しい人以外には
あまり知られていない。短期間だったが明治大学に在籍していた。


2016年10月15日 土曜日

中国人を東大・京大に多数送る「驚異の学校」 10月15日 東洋経済オンライン

 松尾氏が建てたのは東北育才外国語学校という中高一貫校だ。学生数は1学年約200人。中国の都市部では1学年800人以上というマンモス校も珍しくないので、同校は少数精鋭の学校だといえる。「日本への留学」を看板に学生を募集すると、瞬く間に優秀な学生たちが集まってきた。学費は寮費を加えて年間で約30万円。中国の公立高校の学費は(寮費は含まないが)年間で約1万4000円ほどなので、公立高校の20倍以上という高額だが、応募者は絶えないという。

 日本への留学を希望する学生は、ここで高校3年まである程度日本語を習得し、その後、関西語言学院に入学するというルートを構築した。来日後、同学院でさらに日本語を学ぶだけでなく、日本の大学受験に必要な科目の学習を積み重ね、日本の大学を受験するシステムにした。

 このような仕組みを作ったところ、東北育才の評判は一気に高まった。また、関西語言学院は東北育才だけでなく、中国各地にある有名進学校とも提携を結び、高校卒業後に、日本の同学院に入学できるように制度を整えた。提携先の高校には日本語コースや国際コースがあり、それらのコースから選ばれた学生が同学院にやってくるという流れだ。

 中国から一定レベル以上の学力を持つ学生を日本に送り込む制度を採るようになってから、関西語言は「いわゆる普通の日本語学校」とはかなり趣を異にするようになり、日本の難関校へ進学する予備校的の側面を強く持つようになった。それが、同学院や東北育才が、留学生を欲する大学関係者の間で有名になった理由だ。

「あそこからきた学生は優秀ですね」

 関西語言学院の学費は年間で約74万円。ほかに寮費、食費などがかかるが、「ほかの日本語学校とは全然違う。関西語言に通えば、日本の一流大学に入学できる」と夢見る学生が押し寄せている。

 16年3月の合格実績は、有名大学では、東京大学12人、京都大学26人、大阪大学8人、名古屋大学25人、東北大学10人、東京工業大学24人、私立大学では早稲田大学8人、慶應義塾大学17人など。単年度で約600人が現役で日本の大学への合格を果たすという驚異の数字を叩き出している。

 実績がモノをいうのか、まだ来日してもいない東北育才の在学中から、日本の複数の財団が優秀な高校生に奨学金まで出し、“ツバをつけている”というから驚きだ。私も取材の際、東大や早稲田など、日本の有名校の教授の前で東北育才の名前を出してみると、必ずといっていいほど「あそこからきた学生は優秀ですね」という声が聞こえてきた。

 そんな評判が評判を呼び、毎年秋になると、同学院には、冒頭で書いたように有名大学の教授や職員らが学生募集の“勧誘”に訪れるという。「わざわざ京都の日本語学校にまで大学の説明会に来てくれるので、とてもありがたいです。日本では深刻な少子化や理系離れが叫ばれていますが、優秀な学生の確保に、大学の先生方も一生懸命なのだな、と感じます。留学生たちも大学のきれいなパンフレットなどに目を通し、どこの大学に進学しようか、興味津々の様子です」(副校長の大川浩美氏)

 少子化の影響で、全国の大学どこでも優秀な日本人学生の獲得が難しくなってきた現在、各大学が日本語学校にアプローチするという動きがあることを、私は初めて知ったが、同学院の流れを聞いてみれば、さもありなんと納得した。

■松尾氏の切なる願い

 最後にひとつ、取材で感動したエピソードを紹介したい。取材が一通り終わり、雑談をしていたときに、松尾氏が自分の夢を語ってくれた。

 それは第2、第3の周恩来を育てることだ。周恩来といえば、中国建国の父、毛沢東の右腕として長年国務院総理をつとめた人物。中国で最も尊敬される政治家であり、日本でも「日中国交正常化」の立役者の一人として、よく知られている。

 だが、その周恩来も日本留学していたことは、中国に詳しい人以外にはあまり知られていないのではないだろうか。短期間だったが明治大学に在籍していたことがあり、東京で生活していた。それによって彼の日本への理解が深まり、日中関係によい影響を及ぼしたともいわれている。

 「私が作った東北育才外国語学校の姉妹校である東北育才学校は、実は、周恩来元総理も一時期学んだことがある学校なんです。そんなご縁もありますが、日本にやってきた留学生たちが日本の大学で学び、いつか周元総理のように日中の将来に貢献できるようになったらいいですね。若いうちに日本を見て、素直な心で日本社会を見れば、きっと日本が好きになります。勉強だけでなく、私はこの日本語学校で、そんな学生たちを育てていきたいと思っています」

 長年、京都を拠点に中国人留学生の教育に力を注いできた松尾氏の切なる願いだ。



(私のコメント)

日本の大学でも英語で授業をするという流れが一部にありますが、グローバル人材を育てようと言うつもりなのだろう。フランスやドイツでも世界から学生を集めるために英語で授業をする大学が増えている。フランス語やドイツ語では化学や医学や金融やITなどの授業は無理であり、英語で授業しなければならない状況になっている。

しかし非英語圏からの留学生が英語を学んで、英語で大学教育を受けても8割程度しか理解できないのではないだろうか? スウェーデンの医者が英語の論文を読んでも8割程度しか理解できないと言う記事を以前書いたことがあります。やはり母国語でないと10割の理解ができない。

しかし英語の専門用語を、フランス語やドイツ語に訳すよりも英語のまま使う事が多くなり、英語の専門用語だらけのフランス語やドイツ語の論文になってしまう。日本でもIT関係の論文はカタカナで書かれた専門用語だらけになりますが、やはり8割くらいしか理解できないだろう。

スペック     環境状態
マザーボード  パソコンの基盤
カスタマイズ  設定変更
モジュール   部品
インターフェース  操作手法

しかしフランス語やドイツ語は同じアルファベットを使ってるから、英語そのままを使う事になる。ならば英語で講義したほうが良いという事になる。日本語は漢字と言う表意文字を使っているので専門用語も翻訳が可能だ。抽象的な該当する単語がない言葉も漢字を使って日本語に訳してきた。

中国では大量の留学生を欧米に送り込んでいるが、まずは英語から学ばなければならず、十分な英語力が身に付いた人でも専門用語の理解は難しいだろう。英語の医学用語でも専門用語辞典で日本語に翻訳された単語が出てくる。パソコンソフトの翻訳ソフトでも専門用語辞典が別に作られている。

angiokeratoma      被角血管腫。
angiolipoma       血管脂肪腫。
angioma sarcomatosum   肉腫性血管腫。
angioplastisches Sarkom 血管形成性肉腫。
angiosarcoma       血管肉腫。

と言うように、英語だと意味がつかめないが漢字だと意味がつかめる。それが中国人の場合は漢字が分かるから、日本語さえマスターすれば漢字の用語で理解が出来る。英語で「abdominal swelling」と言ってもピンとこないが「腹部膨満」と見ただけで理解が出来る。つまり中国人がアメリカに留学して医学やIT工学を学んでも理解するには苦労するが、日本で医学やIT工学を勉強すれば漢字が理解できるから意味が分かる。

病院の看護士や介護施設の介護士やトラックの運転手など、国家資格も中国人だと日本語を学んだだけで簡単に取れるが、インドネシアやフィリピンなどのアジア人だと漢字が分からないからなかなか国家資格が取れない。東洋経済の記事にもあるように、大阪の日本語学校で日本語を学んだだけで、東大や京大に入学できるのは中国人だから出来るのだろう。

中国は15億人のマンパワーがあるから、日本は中国人のマンパワーを利用して国力を増大できるのではないだろうか。アメリカにしてもEUにしても多くの移民を受け入れて来た。しかしグローバル化が行き過ぎてアメリカではトランプのような人物が出て来たし、EUでも移民排斥の動きが顕著になって来た。

日本は今までは移民に否定的であった。日本にはアメリカやEUのようなキャパが無いから大量の移民は無理ですが、留学生を引き受ける程度の受け入れは可能ではないかと思う。日本の大学は学生集めに苦労しているから留学生を集めようとしている。中国や韓国の富裕層は子供をアメリカに留学させているが、アメリカの大学の学費は二千万円かかる。日本なら500万円程度だ。

記事にもあるように中国を近代化させるには、日本の政治体制などを学んで日本から帰った中国人が中国近代化の中心になるべきだろう。中国の共産主義運動は日本から起きたのであり、ロシアから入って来たものではない。周恩来も蒋介石も日本留学経験があり、中国を近代化させるには第二の周恩来や蒋介石を育てる必要がある。

もちろん私も移民政策には反対ですが、中国人や韓国人のマンパワーを利用する必要があり、日本語を東アジアの公用語とするくらいの構想が必要だ。フィリピンは英語が公用語ですが近代化には少しも役に立ってはいない。タガログ語と英語には大きな断層があるからだ。




12日に東京で発生した大停電は、送電線の老朽化に伴うものであり、
30年も経つと絶縁体が劣化して漏電して火災を起こす危険性がある。


2016年10月14日 金曜日

都内で起きた大規模停電、東京電力は「送電ケーブルの火災が原因」と推測 10月13日 スマートジャパン

 東京電力ホールディングスは2016年10月12日に臨時記者会見を開き、同日に東京都内で発生した停電について謝罪するとともに、原因について説明した。詳しい原因については今後の調査で確認するとしているが、埼玉県新座市にある地中送電ケーブルからの出火が原因ではないかと推定した。

 停電は同日の15時30分頃に発生。東京都新宿区、豊島区、板橋区、練馬区、中野区、北区、文京区など広範囲で最大約37万世帯、延べ58万世帯が停電した(図1)。停電は16時25分時点で復旧した。政府施設や住宅の他、交通機関にも影響が出た。

 東京電力が停電の原因と見ているのが、埼玉県新座市にある洞道(とうどう)と呼ぶ送電線などのメンテナンスを行う地下施設で発生した火災である。この火災の原因は送電ケーブルの漏電(厳密には地絡)によるものではないかと推定している。地下約6.2メートルの地中に埋められたケーブルである。東京電力によれば、午後14時49分に新座変電所に設置してある機器が漏電を検知。その直後に洞道で火災が発生している。

 送電ケーブルが漏電し、火災を招いた原因については以下のように推定している。「何らかの理由で送電ケーブルの導体(電流が流れる部分)を取り囲む絶縁層にヒビのようなものが入り、漏電が発生。大きな電流が漏れ出すことで送電ケーブルの外皮部分に穴があき、漏電により瞬間的に発生したアークによって火災が起こったのではないか」(図2)。

この火災で送電ケーブが断線したことにより、新座変電所とつながる豊島変電所と練馬変電所への送電が止まった。これにより大規模な停電が発生したとしている。なお、これらの変電所には他の変電所から送電を行い、10分後には復旧した(図3)。

なお、火災の原因がこうした送電ケーブルの絶縁体の破損によるものかどうかは現時点では推定であることを協調した。火災は18時30分に鎮圧したものの、すぐに現場には入れない状態であるため、今後詳細を調査するとしている。

 東京電力によれば、同社管内でこうした送電ケーブルの絶縁体の破損を原因とする火災は、2005年に1件確認しているという。今回火災が起きた洞道は35年前に建設されたもので、送電ケーブルは年に1度のペースで点検作業を行っている。2016年は6月に目視検査を行ったが、その際に異常は確認できなかったとしている。

 なお、この洞道は約1.8メートルのフェンスで囲まれており、施錠されている。会見の時点では第三者の侵入などはなかったとしており、こうした火災発生当時の状況も含め、今後原因究明を行い対策を講じるとした。



(私のコメント)

10月5日の「株式日記」で、これからのビル経営には自家発電装置と井戸などを掘って給水設備も自給できるような設備が必要だと書きましたが、これからの東京は停電事故が多発する事が予想されます。送電線は時間が経てば劣化して、30年くらいたった送電線は交換が必要になってくる。

私の経営するビルもそろそろ30年近くたつので、基幹部分の送電線を交換するように電気保安協会の人から言われている。しかし送電線も30年以上も前の送電線と現在の送電線は絶縁部分が強化されて太くなり、現在の配管では通すことが出来ない。その為には送電用配管を新たに設けて新しい送電線を交換する事になる。

末端の電気配線も劣化して交換する必要がありますが、複雑に込み入って配線されているから交換のしようがない。50年60年も経った木造家屋などは電気配線も漏電事故を起こして火災になりかねない。昔の電線は絶縁体が粗末だからいつ漏電事故を起こすか分からない。最近のケーブルは耐久性のある絶縁体を使っているから50年以上は持つだろう。

新座で起きたケーブル火災にケーブルは、紙を巻いて油を浸した絶縁体でありこれでは年数が経てば漏電事故も起こす電線も出てくる。なかには50年以上も経っている高圧送電線も使われているという事ですが、目視点検では絶縁体の劣化は見る事が出来ない。

ビル自体もOA化で電気の使用量は増える一方であり、私のビルでも受電容量の拡大のために、変圧器を交換したりしましたが数百万円もかかった。送電線ばかりでなく、照明器具や家電製品なども20年も経てば交換する必要があり、私のビルでも照明器具をLED化して蛍光灯は全廃した。

これから東京でも停電が頻発するようになれば、自家発電設備も必要になって来るだろう。あるいは大容量バッテリーを備えて短時間の停電に備えなければならない。海外では停電は日常茶飯事であり、停電してもテレビが見られるようにバッテリーを内蔵したテレビも海外ではある。

東日本大震災では、東京でも乾電池があっという間に店頭から消えましたが、家庭でも家庭用大容量バッテリーを備えたり、燃料電池や太陽電池パネルなどを備えて停電に備えるべきだろう。停電になるとテレビも見られなくなり情報が入らなくなる。せめてパソコンくらいは家庭用バッテリーで数日は使えるような備えが必要だろう。




サムスンは、日本企業から多数の技術者を高額の報酬でヘッド
ハントし、使い物にならなくなったと思ったら容赦なく切り捨てる


2016年10月13日 木曜日

最新スマホが販売中止のサムスンに必要なこと 10月13日 佐藤登

9月21日のコラム「なぜサムスンの最新スマホは爆発したのか?」には大きな反響があった。当日のアクセス件数は1位。上位の方に位置するだろうとは思っていたものの、1位となったのは意外であった。また、コメントは19件いただいたが、受け止められ方はまちまちであると感じた。

 コラムを見たフォロワーの方から「続編を書くべき」とも言われ、「サムスン側が原因について言及したら、それを受けては書くことができる」と約束した。しかし、事故が起きてから2カ月近く経つのに、サムスン側からは原因についていまだに明らかにされていない。

 日本経済新聞ソウル支局の山田健一氏が10月7日の夕刊に、「傷ついたブランドイメージを回避するには、発火原因とされるリチウムイオン電池(LIB)の詳細な事故原因を特定し、明らかにすることも求められる」と記している。事故に対したサムスン電子が全世界250万台のリコールを早期に決断したこと、そして新品に交換する手続きなどは極めて早く、その行動には韓国特有のスピードを感じた。対症療法のスピードについては顧客側の満足度を得ているようだ。

 しかし、サムスンSDIのLIBが原因とされてはいるものの、電池の何が問題を起こしたのか、そしてその対策はどうなのかという肝心の部分については何の説明もないままだ。すなわち、原因療法に関する説明がないということは、今後のサムスンSDIのLIBに対する不信感が続くであろう。原因を明確にすることで、早期の信頼回復が必要である。今回も、この点を追究してみたい。

前回コラムのコメントに対して

 本題に入る前に、前回のコラムを読んでいただいた読者からのコメントにいくつかお答えしたい。まず「タイトルの『なぜ』が明確で無いし、最後のパラグラフではご自身の発言を現経営陣がないがしろにしているのが『原因』と揶揄されていますが、結局、何が原因なのかは明らかにされておりません、よね?」というコメントがあった。このコメントに対しては、少々難しいとしかお答えできない。

 なぜなら、LIBの開発段階から製造段階のどこに原因が潜んでいるか、これは当事者しかわからない。しかし、最終的には経営責任が問われるわけで、とりわけ技術経営の責任は免れない。

 材料設計や開発段階の問題であれば、製造部門では原因を特定できないし、逆に製造段階でのどこかに不具合があったとしても、開発に携わる技術者はわかり得ない。筆者のように現時点で非当事者の立場では、考えられる原因について推論することが最大限できることである。

 前コラムでは、筆者なりに想定される原因と事故を起こした背景などについて分析し記述した。このリコール問題に対して、筆者の考察や推論を超えるだけの記事はまだ見ていない。筆者の場合、2004年から12年までサムスンSDIに在籍し、深く技術経営に携わっていたので、ようやく前回の内容を記述できるまでに行き着いた。

また、「読者の大多数は技術的側面にはそこまで詳しくないはずだと考えると、記事の書き方は不親切だと思う。読者が知りたいことは、購入すれば日常的に使うことが当然に想定されるスマートフォンが爆発したという衝撃的な事件を生んだ同社の組織風土ということではないだろうか? 噂によるとサムスンは、この記事の著者を含め、日本企業から多数の技術者を高額の報酬でヘッドハントし、使い物にならなくなったと思ったら容赦なく切り捨てるという人材登用をしていたとか。世界中で強引なダンピング戦略を仕掛け、従業員には熾烈な競争を強い、韓国国内ではシェアを独占して儲ける、そんな『焼き畑農業的』なビジネスモデルと、今回の爆発事故にはどんな関係があったのかという点について、記事を読んでも、いまいちよく理解できなかったのが実態だ」という内容のコメントをいただいた。

 「記事の書き方は不親切だと思う」というご指摘には、読者の方のニーズに応えられなかったことを反省したいと思う。ただ一方では、真の原因まで知りたいと言う筆者と同じ考えを持った方もいるのではないかと考える。続いて「スマートフォンが爆発したという衝撃的な事件を生んだ同社の組織風土ということではないだろうか」とある。もちろん組織風土は携わる経営陣と技術陣によって作られる。しかし今回の事故は電池というハードの領域で起こっており、それが電池のどこの部分で起きたのか、何故起こったのか、再発防止としては今後どうすべきなのか――といった部分は避けるわけにはいかないだろう。(後略)



(私のコメント)

昨日は、中国や韓国の経済に変調が見えるという事を書きましたが、今まで日本やアメリカを追いかけて突っ走ってきた歪が出てくる頃なのだと思う。サムスンのスマホを見ても、主要部品はアメリカ製や日本製であり、リチウムイオンバッテリーも国産化してきた。

ディスプレーも有機ELを使って世界のトップ企業に躍り出た。有機ELはソニーが実用化しましたが、開発を諦めてしまった。それらの技術者たちは韓国に渡って有機ELの実用化に成功して、アイフォーンにも有機ELが採用されるそうです。日本企業は新技術開発部門をリストラして、技術者を中国や韓国に送り出してしまった。

現代の技術は技術の細分化が進んで、技術者を他の分野に転用する事は時間がかかり、即戦力をスカウトして開発チームを作らなければならない。だから液晶一筋の技術者は、企業が液晶製造を諦めれば他のメーカーか中国や韓国のメーカーに転職せざるを得ない。サムスンなどは一チームが丸ごと日本人だったという事もあった。

今では中国韓国に限らず東南アジア各国に広がっているようですが、日本で製造する事を諦めれば、日本人技術者は海外のメーカーに再就職先を探さなければならない。しかし従来の技術を移転させるのは簡単だが、新規開発には時間とコストのがかかる事でもあり、韓国メーカーなどは成果が上がらなければリストラされる。

サムスンはスマホでトップ企業となりましたが、トップ企業となれば今までなかった新技術を採用する必要があり、今までのようなスピード経営が出来ない。サムスンの最新スマホにもリチウム電池などに薄く小型のリチウム電池を開発しましたが、安全性や信頼性の確保が疎かになったようだ。

原因とされたリチウム電池を交換したスマホも発火事故が起きたという事で、ギャラクシーノート7は生産が中止された。電池内部のセパレーターに原因があるようですが、回路設計にも原因がある可能性が出て来たからだ。かつてのような安全性や信頼性を重点に置いて信頼を勝ち得て来たが、韓国式のマネジメントに無理が出たのだろう。

日本のスマホメーカーは細々とスマホを作り続けているが、世界に打って出る気はないようだ。サムスンの開発者たちは自宅にも帰らず会社に寝泊まりして猛スピードで新製品を開発してきた。しかしこのような開発体制ではどこかに無理が出て今回のような事故が起きる。

今までのように日本の技術をパクリながらやっていた時なら、会社に寝泊まりしてのスピード開発でもよかったのでしょうが、全く新しい技術を開発するにはそのようなモーレツ経営では歪が出てしまう。アメリカでもテスラの電気自動車に火災が発生していますが、いったん信用を失ってしまうと莫大な賠償金問題が出るし、自動運転車などもアメリカでは死者まで出てアップルやグーグルは自動運転車の開発は撤退してしまった。

安全性の確認には時間がかかる事であり、家電製品なら欠陥が出ても交換すれば済むといった面がありますが、自動車となるとそうもいかない。リチウム電池は発火しやすいと言った欠点があり、新型ボーイングジェットでもリチウム電池の発火事故が起きた。リチウム電池の安全回路などに欠陥があり発火事故が起きた。セムスンのスマホも電池の安全回路に問題があるのだろう。




中国と韓国の経済状況に注意マークが点灯したようです。
東アジア発の不況などにならなければよいと思います。


2016年10月12日 水曜日

どうなる中韓、不安ネタ満載の先行き 10月12日 岡本裕明

中国と韓国の経済状況に注意マークが点灯したようです。東アジア発の不況などにならなければよいと思います。

まず、韓国GDPの2割をも占めるサムスン社は問題になっていたギャラクシーノート7を製造中止、販売リストから落とす英断を行いました。大変な決断だったと思いますが、これ以上小手先の修理対応では何が起きるか予想がつかず、やむを得ない判断だったと思います。日本では発売されていないので日本の航空機内では警告されているのかわかりませんが、先週乗った国際線や数日前乗ったカナダの国内線ではサムスンノート7は機内で使用、充電をしないで電源を切ってください、とCAから明白にアナウンスされます。

ここまで名指しで否定されると逆マーケティング効果でブランドイメージの遺棄は計り知れないものになるでしょう。仮に更なる対応策をとっても瞬時で広がる情報の罠にサムスン首脳部としては怖くてやりきれない思いがあったと思います。

イ ゴンヒ会長が心筋梗塞で入院したのは14年5月。それから2年半近くたち、長男のイ ジェヨン氏が実質的代表の地位を固め間もなく登記理事に就任する予定です。剛腕の父親の支援が得られないまま、非常に難しい局面に立たされた息子としてここを乗り切るのはたやすくありません。

さらに複雑なオーナーシップと関係会社間の持ち合いなどを通じて少ない株式所有で大きな力を発揮できる仕組みを作り上げている同社グループに再編せよ、という声も出ています。また、10月7日にはアップルとの特許権侵害訴訟で控訴判決でサムソンの全面敗訴で120億円の支払いを命じているほか、今週からデザイン侵害の550億円訴訟の減額審議もあり、泣きっ面に蜂とはこのことでしょう。

かつて、ソウル大学からサムスンに入ることが韓国子弟教育、夢のプランと言われました。今でもそうなのかもしれませんが、輝きは明らかにくすんでいます。ただでさえ、ほかの財閥系企業で問題山積な中、「サムスンよ、おまえもか」では本当にお話になりません。今になって韓国政府がTPPに参加表明したのも危機感以外の何物でもない、ということでしょう。接待も厳しくなった韓国には一足早い空っ風がふいているようです。

では、お隣、中国です。9日に中国の東北特殊鋼集団が経営破たんしました。今年だけで9回も債務不履行をしているのに今まで生き延びてきたいわゆるゾンビ企業の典型であり、中国で最も頭の痛い問題であります。同社は遼寧省ですが、鉄鋼の省、河北省ではいかに鉄鋼を減産するかに取り組んでおり、同省では2020年までに省全体で3割の減産を目指すとされます。同省だけのGDPはマイナスではないかとの観測記事もありました。

一方で住宅建設は再び加速しており、微妙なかじ取りを求められるのでしょう。痛みを伴う再編がうまくいくのか、世界の鉄鋼業界が見守る形となっています。

そんな中、見ないふりをしていた不安材料が頭をもたげ始めました。中国の外貨準備であります。9月は5年4か月ぶりの落ち込みとなる3兆2000億ドル弱。理由はSDRへの組み込みが10月1日に行われるにあたり9月に元を買ってドルを売る作業を進めた結果、外貨の流出が増えた、ということになっています。

問題は今後で元を買う動きが少し緩んだために対ドルで6年ぶりの安値となっているこのトレンドを止めることができるのか、であります。月曜日に攻防とされる6.70のバリアを破った後、元は売られており、火曜日のNYで6.718で張り付いています。仮に元を防衛をするならドルを売らざるを得ず、外貨の流出はさらに進みます。一方、元安の放置もできないところに当局、ひいては習近平国家主席のかじ取りの難しさを如実に表しています。一番怖いのは経済がうまく回らず、国民に不満がたまると外交でかじ取りをしようとする動きが歴史の中ではしばしばみられることです。

そういう意味でもアメリカ大統領選がほぼ終盤に差し掛かってきた今、アメリカの政治的ポジションを見据え、英国のEUとの離脱交渉を注視し、地政学的に北朝鮮の動きをモニターしながらも世界を巻き込んだ大道芸をしないとも限りません。習近平氏は自分を守る動きに出ると思いますので世界情勢を見ながら外交的手段によるはけ口を作ることは大いにあり得ると思います。

そんな中、日本は東アジアの安定化のためにも沈着冷静な行動が求められるのは言うまでもありません。いざというときに余力をもって対応できるよう事前の対策を万全にすることに越したことはありません。新大統領が選ばれるアメリカも盤石ではない今、日本を取り囲む国々は不安定感満載であります。ここは地続きではない独立独歩の日本が作ってきた特徴をうまく生かしてもらいたいものです。



(私のコメント)

最近は、韓国や中国の企業関係の暗いニュースが立て続けに起きています。特に韓国のサムスンのスマホの火災騒ぎによる生産の中止や、現代自動車のエンジンの欠陥騒動など、韓国経済を支える財閥だけに予断を許さない事態になっています。

中国も、鉄鋼企業の経営破たんがありますが、氷山の一角であり、国の経済かじ取りにもぶれが生じています。不動産ブームを今年初めには煽ったかと思えば、頭金を7割に規制するなどの急ブレーキを踏んでいる。このような中国の経済不安を反映して、外貨が逃げ始めている。

人民元が下がると見れば外貨が逃げてしまうので、人民元を買い支えるために外貨のドルで買い支えなければならない。そうすると外貨準備高がそれだけ減ってしまう。以前なら人民元が下がれば輸出が伸びて好材料だったのですが、世界の景気が冷え込んで輸出も伸びる状況ではない。

韓国も、サムスンや現代自動車が輸出の柱でしたが、特にアメリカで火災騒動や欠陥騒動が起きている。サムスンの洗濯機の爆発騒動まで起きていますが、韓国製品全体の信用にまで影響が出かねない。韓国の外貨準備高にも黄色信号がともり始めましたが、日本に外貨スワップの再開を求めている。

中国は国家統制経済であり、いくらでも公的資金を使って国営企業を生き延びさせることが出来るし、株価も売りを統制して上げる事すらもする。しかしいつかは限界が来るのであり、バブルの延長も限界が来ているのだろう。中国のマンション投資は投資目的が多く、花見酒の経済のようなものだ。

北京の70uのマンションが1億円以上もすれば、東京よりも高く明らかにバブルだ。中国には100万人都市が303もあるという事ですが、それだけ都市化が進んでマンションブームが起きた。しかしすでに最終需要の人々には手の届かない価格に跳ね上がってしまった。

問題は対外貿易依存度の大きな韓国であり、サムスンは現代自動車は国内市場が小さいから輸出に頼らざるを得ない。その輸出品に発火騒動が起きて、改修した製品の電池を入れ替えても発火事故は起きた。となると製品そのものの設計に問題があるという事になり製造は中止された。

サムスンが韓国経済に占める割合は大きくGDPの20%を占める。韓国の国策会社のようなものだ。サムスンがこれだけ巨大企業に成れたのも国策会社であり、サムスン=韓国の象徴のようなものだった。更にはサムスンの次世代の主力商品開発に失敗している事であり、スマホに代わる主力商品が出来ない。

サムスンは日本企業を凌駕してスマホでも世界のトップ企業となりましたが、トップを維持し続けるには世界の最先端商品を作り続けなければならない。しかしサムスンは日本が開発した技術や部品などを調達して、開発費を少なくして生産設備に特化した投資をして日本企業に打ち勝ってきた。

現代自動車も日本からの技術導入で輸出産業の主役を担ってきましたが、労働ストの多発や欠陥車騒動などで売れ行きに黄色信号がともっている。サムスンと現代がおかしくなるだけで韓国経済の屋台骨が韓国を支えきれなくなるだろう。日本もアメリカも韓国には優しくは無くなり、頼りの中国も経済が不振であり輸出も低迷するようになった。




実は電通は90年代にも2年目の若手社員が過労自殺するという事案
を残しているのだが、マネジメントの向上につながったようには見えない。


2016年10月11日 火曜日

過労死といかに向き合うべきか 10月10日 城 繁幸

電通の入社一年目の女子社員が月100時間超の長時間残業の末に自殺した件が労災認定されたというニュースが波紋を呼んでいる。事実関係はこれからいろいろ明らかになるだろうが、とりあえず重要な論点だけまとめておこう。

・なぜ長時間残業は防げないのか

これはいつも言っているように、長時間残業は終身雇用下で雇用調整を行うための手段なので無くすのは難しい(そもそも事実上残業時間に上限がない)。本気で無くそうと思えば「残業時間に月○○時間まで」といった上限を設けつつ解雇ルールも明文化し、

繁忙期も長時間残業で対応→繁忙期には新規採用で対応

という風に雇用調整手段を残業増減から採用・解雇に切り替えるしかない。そうなれば暇になったときに誰かがクビになるわけだが、今回のように誰かが死ぬよりは百万倍マシだろう。

ただ、こういう処方箋は何十年も前から提示されているのに、なかなか議論は進まない。現政権の働き方改革は長時間残業の抑制を掲げているので方向性は正しいが、左派や労組は“解雇”には絶対反対だから骨抜きになる可能性が高い。解雇規制を緩和せず残業に上限をつけるだけなら、単にサービス残業が増えるだけだろう。

結局のところ、有権者の多くが「過労死より解雇の方が百万倍マシ」と腹をくくらない限り、なかなか状況は変わらないだろう。

・大企業ほど人は死ぬ

上記のように長時間残業は終身雇用とセットなのでそれ自体はどこにでもある。ブラック企業の定義は「長時間残業などの滅私奉公をしても、将来的な見返りのない会社」である。電通はそれなりに将来的な見返りのある大企業なので、その意味でブラック企業とは言えない。

ここが重要なところで、将来的なリターンが期待できる大手企業ほど、従業員はリターンのために頑張ってしまう傾向がある。

本当のブラック企業なら月100時間超の残業が続けばすぐに従業員は辞めるので、何らかの対策をうって労働環境を改善するインセンティブがある。従業員が逃げ出して店舗運営が出来ず、大幅なオペレーションの見直しに追い込まれたすき家が好例だ。

電通はバブル以前から一貫して就職先として高い人気を誇る優良企業だ。恐らく若手ならどんなに無理をしてでも踏ん張りたいという思いがあって、それが組織として必要なメンテを行うインセンティブを薄めてきたのではないか。

実は電通は90年代にも2年目の若手社員が過労自殺するという事案を残しているのだが、残念ながらそれが何らかのマネジメントの向上につながったようには見えない。

こうした問題に際し「労基署の人員を増やせ」見たいなことを言う人もいるが、現状、月100時間だろうが150時間だろうが長時間残業そのものは合法なので意味がない。人事部門や管理職によるチェック体制もすべてのシグナルを把握できるかというと筆者は限界があると思う。

結局のところ最大のセーフティネットは「限界を感じたらいつでもさくっと転職できる流動的な労働市場」であって、新卒カード使って大企業入ったら石にかじりついてでも耐え抜かないと元が取れないという現状ではそうしたセーフティネットは機能せず、同種の悲劇は繰り返されるように思う。

・現状の枠組みの中でどう対処すべきか

とはいえやはり電通の対応にはかなり問題があるように思う。

終身雇用型組織は一種のムラ社会であり、正社員はムラ人としてムラの掟を全面的に受け入れる必要がある。オリンパスや東芝といった錚々たる大企業の長期に及ぶ不正隠避はそうした掟をムラ人らが受け入れ続けた典型だ。

ただ、そうしたムラの掟と一般社会の常識との間に大きなギャップがあることは企業も百も承知なので、免疫のない若手にはそれなりの配慮がなされるのが普通だ。具体的にいえば、一般的な企業なら、入社3年以内の若手には100時間を超えるような残業は通常させないし、転勤なども命じない。

そういう中で、今回のように一年目の社員に100時間を超える残業をさせていた、管理職も放置していた(ようにSNSからは判断できる)というのは、筆者にはかなり奇異に映る。同社が現状の枠組みの中で対策を取るなら、取り急ぎ入社3年以内の若手は業務負荷を見直し残業は月80時間未満に抑制する、人事部門が全社横断的に勤務状況を厳しくチェックするなどの対応を取るべきだろう。少なくとも91年以降にそうした対応を取っていれば、今回の件は起きなかったに違いない。



(私のコメント)

日本では相変わらず終身雇用、年功序列社会であり、新卒で採用されたら定年まで勤め上げる事がスタンダードになっている。統計的に見れば確かに半数が同じ仕事で定年まで勤め上げている統計がある。しかし年代や職種を分けて統計を取ればかなり違ってくるはずだ。若年者の統計では5年で半数近くが転職している。

私が勤めた銀行でも、同期が5年で半数以上が辞めてしまった。銀行再編などで定年まで勤めた人などごく少数派だ。しかしそれでも終身雇用や年功序列そのものは制度として生き残っているようだ。雇用調整などは派遣社員などの非正規社員で補っている。公務員ですら非正規公務員で雇用調整している。

正社員は相変わらず新卒で採用されて終身雇用、年功序列体制は変わってはいない。その事が逆に城繁幸氏が書いているような、忙しくなれば長時間残業で対応する事がスタンダードになってしまう。今まで二人でしていた仕事を一人でさせるといった事も平気で行われる。当然その人はパンクして悲鳴をあげてしまった。

私自身も2人で回っていた地区を一人で集金するといった事をやらされたが、休憩時間も取れなくなるし昼の食事すらとれなくなってしまった。しかも時間までに入金させなければならない。サラリーマン社会では無理難題を平気で人に押し付ける事が行われている。だから私は結局身体を壊して退職した。

会社は利益が上がらなくなると、二人でやっていた事を一人でやらせるか、賃金を引き下げるしかないが、業務を合理化して整理するといった事はなかなか手を付けない。シャープや東芝なども不採算部門を整理して利益の上がる部門に集中特化する事が求められましたが、特化した液晶部門が大赤字を産んでしまった。

電通もネット化時代に適応が出来ず、人海戦術で業務を行って、残業に次ぐ残業で、過労死自殺する社員まで出している。従来のような新聞テレビの時代とは違って、ネット化時代の広告代理店業務は中抜きの時代に入っており、儲からなくなっている。印刷物なら中継ぎも必要だが、ネット広告資料はコンピューターで集計したほうが効率的だ。

このような仕事はグーグルなどのIT企業の方が得意であり、アナログ時代の電通は時代遅れなのだ。ネット広告ならユーザーを絞って広告が出来て効率的であり、電通のような新聞テレビで広告していたら費用をかけても宣伝効果はネット広告には敵わない。

新入社員の高橋まつりさんが過労死自殺したのは、このような古い企業体質が災いしたのであり、徹夜で資料を作ったところでコンピュータで出来る事を人手がやっても敵わない。若い人はテレビを見なくなってネットで娯楽を楽しんでいるが、広告もネットでの方が詳しく伝えられる。

高橋まつりさん自身も、東大を出た才媛ですがどうして電通に就職したのだろうか。広告業が好きなのなら分かりますが、やはり仕事は自分のやりたい好きな事を仕事にすべきであり、週刊朝日のアルバイト時代の動画などがありましたが、容姿からして東大出を売りにした女子アナかタレントの方が向いていたのではないだろうか。




問題は英国ではない、EUなのだ 」エマニュエル・トッド(著)ロシアは日本
にとって、アメリカとは別の重要なパートナーになりうると私は見ています。


2016年10月10日 月曜日

問題は英国ではない、EUなのだ 21世紀の新・国家論 (文春新書) エマニュエル・トッド(著)

悲観的シナリオしか考えられない

私は、人口学的見地からソビエトの崩壊を予想して以来、「予言者」のように言われることがあります。そんな人生を望んではいませんでしたが、多岐にわたる問題について、人口学的、家族構造的、社会学的な観点から二〇年先を予言することを求められる人生になってきています。しかし、現時点で中国の今後に関する予言はできません。それは数えきれないほどのシナリオが考えられるからです。ただひとつ言えるとすれば、最良のシナリオだけは想像ができないということです。最良のシナリオとは、安定成長を持続し、国内消費が増え、権力は安定し、腐敗も減っていく-こういう素晴らしい未来だけは考えられないのです。したがって、中国の未来の姿は、この最良のシナリオとカタストロフィーのシナリオの間にある。逆に言えば、カタストロフィーのシナリオも考えられるということです。

ですから我々は、中国が抱える矛盾について、今まで以上に関心を払う必要があります。

本来、格差を許容できない中国の価値観

恐るべき速さで進んだ経済成長がもたらしたアンバランスの最たるもの、それが、富裕層と貧困層の間の大きな格差です。ここで強調しておきたいのは、中国における格差は、他の国以上に大きな社会問題になるということです。その理由は、中国の伝統的な家制度に関係があります。

中国では、伝統的に父親の権威が強く、その下で子供たちが一緒に暮らし、子供たちの関係が平等〔平等主義〕な共同体システムが一般的です。強い父親がいて、兄弟たちは平等にその遺産を相続していく。これは、農村の家族形態も、エリート層の家族形態も、同様です。平等主義は、共産主義革命を可能にするポテンシャルにつながります。だから中国や、同じ家族システムを持つロシアやベトナムで共産革命が起こったのは、不思議なことではないのです。しかもこの長い時間をかけて醸成された伝統的なメンタリティーは簡単になくならず、いわゆる資本主義的な社会になった二一世紀の中国にも息づいています。ですから、そうした平等主義が意識の根底にある中国人にとって現在の格差は、他の国の人々が感じるよりも一層、受け入れがたいものになっているのです。そしてこの人民の気持ちとマッチしない現状が、社会全体に大きな緊張感をもたらしています。

一世紀遅れのナショナリズム

そこで中国の指導者たちが採用したのが、ナショナリズムを高揚させるという古典的な解決法でした。外敵を見つけて、ナショナリズムで国内を引き締めようとする。これは非常に危険なことです。ひと口に危険といっても、私が感じているのは漢然とした危うさではありません。中国が歴史の現段階においてナショナリズムを使わなければいけない状況に追い込まれていることが、危険なのです。

というのも、歴史的、文化的な観点から見ると、中国はいま、一九〇〇年ごろのヨーロッパくらいの段階にあると考えられます。その時代の欧州との共通点は、たとえば教育水準です。中国の現在の高等教育への進学率は一七%程度で、これは一九〇〇年ごろの欧州の数字とほぼ同じ。つまり、一定の教育を受けたけれども高等教育には進まない層が、マジョリティを占めている。この状態は、どこの国でもナショナリズムが激しく燃え上がる危険性を秘めているのです。実際に一九〇〇年ごろの欧州では、まさに人々がナショナリズムに没頭していきました。だから、いまの中国は危険なのです。

プラグマティックな姿勢二そ対中政策の鍵

では、そうしたナショナリズム的な情念を日本との関係性に持ち込もうとしている国を相手に、どのような戦略をもって向き合うべきなのか。私のようにパリに暮らす人間が、日本と中国の間に横たわる問題の解決策を持っているとは思えません。しかし、いくつか提案したいことはあります。

まず大事なことは、中国との関係において、シンメトリック〔対称的一な対決の構図に入らないということです。ヨーロッパも日本も、かつてはナショナリズムの時代を経験しましたが、それを克服し、現在はポストナショナリズムの時代にいます。しかしいまの中国はナショナリズムの時代にいる。その古い時代に引きずり込まれることは、断固拒否すべきです。ポストナショナリズムの時代にいる国として取るべき態度とは何か。それは、ブラグマティック、つまり実利を最も重んじる姿勢です。プラグマティックな態度をとることによって、日本の防衛力の強化を、日本の過去と結び付けない、また結び付けられないようにすることが肝要だと私は思っています。

日本は、戦後七〇年経ったいまも、中国との戦争を起源とした諸問題を抱えています。靖国神社や南京大虐殺の問題などは、中国政府に政治的に利用されています。絶え間なく”現在の政治的問題"として使われており、日本は常に歴史法廷の被告席に立たされています。

しかしそこで、ナショナリズムで頭がいっばいになっている人たちの危険なゲームには決して加わってはいけません。日本がとるべきブラグマティックな態度とは、極論すればたとえば靖国神杜の存在を忘れるということ、現実的な話をすれば靖国にこだわらない、当面こちらから棚上げにするということです。そうしてナショナリズムのイデオロギーと結びつけられることを注意深く排しつつ、同時に、防衛力を強化するのです。

プラグマティックな態度のモデルはいくつかあります。ひとつは、日本とアメリカの関係です。アメリカは広島と長崎に原子爆弾を落とし、甚大な被害を日本にもたらしました。しかしアメリカはこのことについて一度も公式に謝罪していませんし、日本のほうから謝罪を求めることもない。意識的にせよ無意識にせよ、解決不能な心理的な衝突を回避することによって、日米の円滑なパートナーシップを優先させているのです。

もうひとつの好例は、ベトナムです。現在のベトナムは、アメリカと緊密な関係にあります。もし私がベトナム戦争の頃に、「将来ベトナムがアメリカと友好関係を結ぷ」と言われても、全く信じられなかったでしょう。ところがいまは過去にこだわらず、良好な関係を構築している。とてもプラグマティックな素晴らしい態度だと思います。

ロシアとのバートナーシップ

日本には中国以外にも、過去を忘れる、あるいはあたかも過去が存在しなかったように考えて、新たな時代の関係を構築した方がいい国があります。それはロシアです。近現代史において日本とロシアが様々な衝突を繰り返してきたことは私も知っています。日露戦争における日本の勝利は、フランス人にとっても大変驚くべきものでした。と同時に、日露戦争は、日本国民を苦しい経済状況に追い込みました。その後、第二次世界大戦の最終局面において当時のソ連は一方的に対日参戦を果たし、北方領土問題もいまだ解決していません。

しかし、こうした歴史的な問題を超えることができれば、ロシアは日本にとって、アメリカとは別の重要なパートナーになりうると私は見ています。中国との地政学上の関係を視野に入れれば、ロシアと友好関係を築くことは、日本の外交上、最優先事項だといってもいいくらいだと思います。

確かにロシアは現在、ウクライナ問題もあって、アメリカやヨーロッパと難しい関係にあり、日本はこの情勢を無視して事を進めるわげにはいきません。しかし、この状態がいつまでも続くとは限りません。私が『「ドイツ帝国」が世界を破滅させる』で指摘したように、ドイツ中心で動くヨーロッパに嫌気が差したアメリカが、ロシアと融和していくというシナリオも考えられる。アメリカは実際に、それまで鋭く対立していたイランやキューバと電撃的に和解したように、ドラスティックな外交関係の変更を行うことがよくあります。現在の国際関係が未来永劫続くと考える必要はどこにもないのです。

日米同盟への軍事的貢献

そして前に述べましたが、私は日本自身の防衛力の強化が不可欠だと考えています。日本は、中国に対して、科学技術上、経済上、そして軍事技術上の優位性を保ち続けていかなければなりません。

日本では現在、アメリカとの集団的安全保障の法制化を巡って、反対デモが起こったり、議論が活発に行なわれているようです。しかし私は、この問題も、感情的ではなく冷静に考えなければならないと思います。アメリカが世界の警察であった時代はすでに終焉しました。それは、世界でのさまざまな紛争に対する姿勢を見れば明らかです。そういった情勢の中で、日本がアメリカとうまくやっていくためには、軍事的にもより協力的になることで、今まで以上に連携を強固なものにしていく必要があります。アメリカと軍事同盟を結んでいるのであれば、アメリカが日本に軍事的に貢献しているように、日本もアメリカに軍事的に貢献しなけれぱならないということです。

日米の安全保障強化を否定的に見る人たちは、軍事的にも産業的にも日本だけがアジアでは唯一の大国で、非常に攻撃的だった一九三〇年代に、すぐに思いを馳せてしまいます。しかし、少子高齢化が進み、人口も減少傾向にある成熟国家となった日本が、他国に対して攻撃的になるはずがありません。現在の日本がいくら軍事力を強化しても、それは守備的なものを越えることはないのです。

私が日ごろから非常に不思議だと感じているのは、日本の侵略を受けた国々だけではなく、日本人自身が自分の国を危険な国家であると、必要以上に強く認識している点です。長い日本の歴史の中で、日本が侵略的で危険な国であったのは、ほんの短い期間にすぎません。しかも日本が帝国主義的で軍国主義的だった二〇世紀の前半は、ヨーロッパの大国も同じことをやっていました。当時の欧州は今とは比べ物にならないくらい帝国主義的、膨張主義的だったのです。当時の情勢を脩鰍してみれば、日本はそういった世界の趨勢に追随したようにしか見えません。ですから、当時の日本の攻撃的な性格はもともとあったもので、日本という国家の決定的な本質であるかのような議論は、まったく非現実的だと思うのです。

いまの日本は平和的な国家であり、一定の軍事力をもって、世界の安定化に積極的に貢献することができる資質を持っています。日本がフランスなどのようないわゆる「普通の国」になっても、何がおかしいというのでしょうか。

そして日本は、中国に対して何らかの助け舟を出す用意をしておく必要があると思います。中国の指導者は口にこそ出しませんが、苦境に立たされているのは明らかです。彼らは単純に経済的な協力を必要としているはずです。そしてこのように困惑し始めた中国の姿を見て、日本は喜んではいけません。こういった時にこそ、中国を支援するべきなのです。中国は斜陽に差し掛かっていますが、巨大な国です。中国経済がダウンすれぱ、世界中が大きなダメージを受けてしまいます。それは何としても避けなけれぱなりません。

目本は孤立への誘惑を克服ぜよ

最後に、人類学的な観点から、日本が取るぺき道を考えてみましょう。

中国やロシア、フランスなどの家族制度には平等主義的な傾向があります。平等主義に加え個人主義的なメンタリティーを持っているのがイギリス〔アングロサクソン〕です。これらの国々は、国際関係を平等なものとして想定し、その前提の上で相手の国と接する傾向があります。

日本の場合は、ドイツと同様に、長子相続の直系家族という家族システムです。そういった国の国民は、家族構造そのものがヒエラルキーになっているがゆえに、国際関係を対等だと考えることも苦手です。したがって、強い国は弱い国を支配し、弱い国は強い国の支配に甘んじるものだと感じてしまうのです。あるいは弱者に転落した国家が従来のヒエラルキーから脱して、あまりかかわらないようにすることも自然だと考えてしまいがちです。

かつて日本は強い国で、アジアの各地に進出しましたが、より強いアメリカに敗れて、ヒエラルキーの頂点に立つのを諦めました。そして戦後はずっと弱い国という立場を受け入れてきました。中国が大きくなったいま、もはや日本がアジアの中で突出し、支配することなど、言うまでもなく到底不可能です。そんな日本が一番乗ってはいけないのが、できるだけ国際情勢と距離を置いて自分だけの世界に閉じこもってしまおうという孤立志向の誘惑なのです。

そういう事態は現実的ではないと感じられるかもしれませんが、日本の伝統的な家族構造のメンタリティーには、こうした誘惑が潜んでいます。日本のような長子相続の国では、長男以外は家族ヒエラルキーの外に出てしまい、一人で生きようとする傾向があるのです。日本はこの伝統的な文化の殻を打ち破り、今後も国際社会の中で積極的に世界の安定化に関与していくべきだと思います。

今回、中国にどう向かい合うべきかということについて、様々な提案をしました。私の提案の実現が非常に困難であることは自覚しています。国際情勢にはパッションが絡むのが常で、国際政治がたいへん複雑なものだということも充分に理解しています。その上で言っておきたいのは、中国を過度に恐れたりヒステリーやパニックに陥ったりすることなく、合理的で理性的でプラグマティックな態度で臨んでほしいということです。これからの日本に最も求められるのは、そういう意味で、自分をうまくコントロールする力ではないでしょうか。(P194〜P204)



(私のコメント)

三連休で、読書の秋ともなりましたが、ここで一番勧めたいのがエマニュエル・トッドの「問題は英国ではない、EUなのだ」を進めたいと思います。本屋のランキングでも1位であり、平積みで並べられていた。現在の安倍外交を見るとロシアとの関係が力が入っていますが、トッド氏の主張にも沿っている。

ロシアは人口が1億4千万人程度の日本と変わらぬ程度の国であり、ソ連共産主義運動の時のような対外膨張政策をとる国ではなくなった。むしろ、NATOの拡大やウクライナのNATO加盟などもロシアは防戦一方だ。石油もシェールオイルの出現で戦略資源とはならなくなり、石油や天然ガスの買い手を求めている。

最近のニュースでは、樺太からシベリア鉄道に繋ぐ海底トンネル構想が上がって来ていますが、宗谷海峡は津軽海峡よりも狭く建設も可能だ。パイプラインも通せば資源価格も安く手に入る。日本もEU並みにロシアとパイプラインで繋がる訳ですが、アメリカに対する牽制にもなるでしょう。

アメリカは中東を支配する事で、アジアやEUを石油で支配権を握ってきましたが、シェールガス・オイルの採掘の実用化で、石油や天然ガスは世界中のどこでも採掘が出来る資源となり、戦略資源とはならなくなった。むしろ消費して買ってくれるところを探さなければならなくなった。

このようになった一番の原因は、電気自動車やハイブリッド車の本格的な普及であり、石油が高騰すれば電気自動車の普及が早くなるだけだ。その意味では日本がリチウムイオン電池を開発した事は、世界の資源戦略に大きな影響を与えた事になる。ソ連を崩壊させたのも日本の省エネ技術であり、それはロシアの専門家がそう言っているのだから間違いはない。

しかしシェールガス大国のアメリカから天然ガスを輸入するには、液化天然ガスにする必要があり輸送コストがかかりますが、ロシアからパイプラインで輸入すれば輸送コストが安く手に入り国際競争力がつきます。日本の失われた25年は石油や天然ガスのコスト高に問題があったのです。株価を持てもアメリカの株価は上がり続けて、日本の株価が低迷したのはエネルギー価格にバブル崩壊の原因があるからです。

エマニュエル・トッド市は人口学者であり、政治評論家でも歴史評論家でもありませんが、家族構成による政治体制の影響はユニークであり、共産主義体制と外婚制共同体家族とが一致する事を発見した。日本は父権が強く長子相続制度であり、それはドイツやスウェーデンなどで見られる。それに対して米英などのアングロサクソンは絶対核家族制度であり、そこから個人主義平等主義が根付いている。

このような家族制度と少子化とも関係があり、日本やドイツなどは父権が強く女性の権限が弱いと少子化につながりやすいが、子育てと仕事が両立しないが、アメリカやイギリスやフランスなどは少子化になっていないのは女性の立場が強いからだと見ている。それに対してドイツや日本などの直系家族は教育水準も高く経済的にも豊かである。

しかし同じ日本とドイツは直系家族であっても、ドイツは外向的直系家族であり日本は内向的直系家族であり、日本は孤立志向が強い。アメリカやイギリスでは絶対核家族であり、妻を夫が支える事も不自然ではないが、日本では妻は夫を支える必要があり仕事とは両立しにくい。だからアメリカでは妻が働き家庭を夫が守る事もある。

中国では父権が強く子は平等に相続する社会であり、日本のような長子相続ではない。だから現在の様な格差社会を受け入れる土壌が無く社会は不安定化している。日本では天皇の皇室典範改正の動きがあるが、日本の家族制度にも影響を与える行為であり、家父長的長子相続制度に米英的な絶対核家族制度が合うのだろうか。




日本は運搬手段を含む核兵器の開発計画を真剣に開始すべきであり、
「北朝鮮への支援は非生産的である」と中国に示す必要がある。


2016年10月9日 日曜日

日韓に核武装をさせよ 10月5日 ジェームス・ヴァン・デ・ヴェルデ 地政学を英国で学んだ

日本は一刻も早く核保有国になるべきだし、韓国も核開発計画を始めるべきだ

北朝鮮は収容所国家である。その政府は非合法なものだし、不安定な全体主義体制だ。そして核兵器の技術の拡散者である。世界には不幸や、南北朝鮮の人々には大量死、そして苦しみや政治不安しかもたらしていないのだ。

おろかなことに、この国家は中国のおかげで存続しており、しかも中国は北が崩壊して朝鮮半島にアメリカのプレゼンスが上がるよりは、その体制を維持するほうがマシだと考えているのだ。

ところがこのような考え方は政治的にも視野の狭いものだ。北朝鮮が崩壊すれば、韓国は北を吸収することになり、アメリカが半島に残るすべての理由を終わらせることができるからだ。米軍は平壌の政権が崩壊すれば、文字通りに韓国を離れることになり、その規模を拡大することはない。

さらにいえば、北朝鮮にアメリカはその同盟国に対する脅威となる弾道ミサイル関連の技術を与えたのは中国自身である。中国は決して北朝鮮を消極的に支えているわけではない。むしろいつものように、北朝鮮の混乱を積極的に支えているのだ。

中国はアメリカをアジアから押し出すため、そして西側の外交を崩して防御的かつ未熟なままにしておくために北朝鮮を使っているのだ。

「不拡散教」の狂信者たちは、核兵器が全体主義国家のみに拡散するようにしているのである。アメリカがあらゆるレトリックを使って果敢な努力の姿勢を見せつつ何もしない合間に、北朝鮮が核兵器を開発していたのは事実だからだ。

中国と北朝鮮に対して「核拡散は得だ」という考えから解放させるにはまだ手遅れではない。日本は運搬手段を含む核兵器の開発計画を真剣に開始すべきであり、これによって「北朝鮮への支援は非生産的であり、戦略的にも浅はかだ」と中国に示す必要がある。

韓国も核兵器開発計画を始めるべきだ。

中国は日本の核保有に強烈に反対していることを踏まえて考えれば、もし日本が「北朝鮮から繰り返される不正で非常に脅威を及ぼす挑発に対処するために核開発計画を開始する意図がある」と宣言すれば、中国は平壌の全体主義体制を崩壊させて韓国に北を吸収させることが自国の利益にかなるとようやく気づくことになるかもしれない。

アメリカは中国に対して「在韓米軍は韓国を守るために駐留しているだけだ」と確約することができるし、日本は中国に対して核開発計画は完全に防御的なものであり、もし北朝鮮が崩壊して半島が完全に非核化されれば完全に中止したいと約束すべきであろう。

日本の核開発計画は、北朝鮮の核開発計画を考えれば、完全に日本の主権の範囲内のものとなる。

アメリカが日本に提供している「核の傘」は、在日米軍の存在(ただし米国の負債の増大と同盟関係の弱体化で低下中)や、当該地域の米海軍の存在(中国に挑戦を受けている)、それに米政府の強いコミットメント(これも最近では疑問を持たれている)によってその信頼性が保たれているのだ。

ところが当然ながら、もし北朝鮮が大陸間弾道ミサイルと核弾頭の開発を成功させて米国本土に到達させることができるようになれば、アメリカの欧州に対する核の傘に対して起こったことが日本や韓国にも起こることになる。北朝鮮はICBMに加えて、日韓両国に対する核攻撃と同時にアメリカを核報復によって抑止する能力を手に入れることになるかもしれない。北の弾道ミサイル開発計画はアメリカの「核の傘」の信頼性に対する脅威となる。日本と韓国は自衛のためのあらゆる権利(というか義務と国連憲章に謳われている権利)を持っているのだ。

端的にいえば、平壌の政権崩壊以外にはこの地域の問題を解決する方法や、地域の未来はない。

北朝鮮のような全体主義国家が発展したような過去の例は全く存在しない。独裁的な国家とは違って、全体主義国家というのは発展できず、内部崩壊するだけだ。望むべき最高の未来(の崩壊)とは、中国にそれを求めさせ、引き起こさせて、管理させるようなものだけだ。

日本の核開発計画は中国を挑発させることになることから、中国は「北朝鮮は、韓国にいる米軍に対するバッファーとしての存在よりも問題が多い」と結論づけるようになるだろうし、最も利益を受けるのは、毎日苦難に直面している北朝鮮の国民自身であろう。

最大の目標は東ドイツの例のように、北朝鮮を平和的に崩壊させることだ。またこれは本物の核不拡散の手段としては最適なものである。北の崩壊がなければ、われわれは全体主義体制の核武装国家、つまり核武装した北朝鮮と永遠に生きていかなければならないことになるからだ。

もし中国が朝鮮半島においてチェスや「三目並べ」を行うつもりであれば、彼らはまず中国側の国境を開放することによって北を(ハンガリーや東ドイツのように)崩壊に追い込み、それから北の政治指導層や将軍たちに一時的な保護を提供し、その後に韓国政府に対して「(米軍のプレゼンスのない)朝鮮半島の非核化」の代わりに北の経済と政治的責任を負うように求めるだろう。

韓国(と日本)はこの交渉に飛びつくはずだ。そして日本の核武装計画は終了することになる。

現時点の中国は、まだ北のばかげた振る舞いや挑発に対して耐えることができると勘違いしているようだが、その理由は「金正恩の政権が大規模紛争を起こすような脅威ではない」と想定しつつ「北朝鮮は在韓米軍を牽制する目的にかなう」と考えているためだ。北はこのような環境の中でも生き残ることできるだろうし、世界に自分たちの政権の正統性を見せつけて、アメリカとの和平交渉と合意を求めることによって西側が仕掛けてくる政権崩壊を防ごうとしているのだ。

われわれは北京政府に「韓国の管理下にある戦略的に中立な統一朝鮮よりも、北朝鮮のほうが戦略的に危険な存在である」と納得させるべきである。韓の核計画は、地政戦略的な状況を中国にとって明らかに不利にするものだ。

現時点での西側の政治家たちは、このような方針を打ち出すにはあまりにも臆病すぎる状態であり、「世界は核兵器を廃絶すべきだ」という狭い議論に固執している。ところがこれは結果として「ならず者国家」たちの核武装につながっているのだ。



(私のコメント)

「株式日記」では自主防衛と核武装を主張してきましたが、このような問題は天才的戦略家でなければなかなか主張出来ない事であり、日本人はとかく周りの空気を読んでしか主張できない。しかし正しい事は正しいのであり、北朝鮮が核武装を進めて行けば、アメリカも日本に核武装を認めざるを得ないだろうという事だ。

ようやくトランプ氏なども日本の核武装を認め始めましたが、近いうちに大陸間弾道弾に核爆弾を積んだアメリカを射程に収めたミサイルを完成させるだろう。そうなれば完全に手遅れであり、アメリカは手の打ちようが無くなる。経済制裁しても中国は人道支援は止めていない。

北朝鮮に核爆弾の技術やミサイル技術を提供しているのは、退職したロシアや中国などの技術者たちだろう。だから北朝鮮は着実に核やミサイル開発の完成度を上げて来ている。パキスタンとも核爆弾の技術交換は行っており、パキスタンもアメリカまで届くようなミサイルを開発するだろう。

近い将来は核武装など当たり前となり、一番安上がりな防衛手段となり超大国の言う事など聞かなくなる時が来るだろう。北朝鮮の核武装とミサイル開発がアメリカでも止められなければ、世界の国が核武装を始めだすだろう。止めさせるだけの力がアメリカにも中国にもない事が北朝鮮で証明されたのだ。

中国は北朝鮮をパイプラインを止めるだけでも崩壊させることが出来るが、それをしないのは北朝鮮が崩壊すれば韓国に統一される事を恐れるからですが、核の無い朝鮮半島を実現できれば在韓米軍も撤退させることが出来る。そうなれば統一された韓国を丸ごと中国の属国にすればいいだけの話であり、朝鮮半島から米軍を撤退させたければ北朝鮮の潰せばいい。

そこまでの決断が中国の習近平主席にはできない。噂としては中国はアメリカの北朝鮮への爆撃を容認すると言う噂があるが、そんな事をするよりも中国がパイプラインのバルブを閉めるだけで北朝鮮の国家機能が全部ストップする。しかし北朝鮮は航空ショーまで開けるほど燃料を中国から手に入れている。

中国としては現状維持の方がいいという考えなのでしょうが、北朝鮮が暴走すればアメリカとしては北朝鮮爆撃に踏み切らざるを得なくなるだろう。その方が中国としても手を汚さずに済む。その代わりに核とミサイル開発は止めさせれば中国としても悪い話ではないだろう。しかしそうはならない可能性が高い。

アメリカとしては日本の核武装を認めると言うカードがあるが、中国が動かなければアメリカとしては日本や韓国の核武装を認める事で中国を動かそうとするだろう。これはソ連に対する西ドイツへの中距離核ミサイル配備でソ連を追い込んだ事と同じであり、韓国や日本に中距離核弾頭を配備すれば、困るのは中国だ。

ここまで中国の戦略家が計算できればいいのですが、北朝鮮を潰して核の無い米軍基地の無い朝鮮半島が出来れば中国にとってもいい話ではないだろうか。北朝鮮の核開発とミサイル開発をご破算にするには北朝鮮の崩壊以外に手段がない。中国がそれを拒否するならば日本の核武装を認めるとすればどうだろうか。




韓国社会に欠落しているのは、真実に対する「知的誠実さ」です、これ
こそがノーベル賞を受賞できない、根源的な問題であると思うのです。


2016年10月8日 土曜日

韓国がノーベル賞をほしいならば、まず慰安婦少女像を撤去せよ  10月7日 木走正水

さて韓国であります。

 もはやこの季節を迎えると“年中行事化”している感が否めないのですが、今年もノーベル賞発表ウィークになり、お隣の国韓国メディアがまたもやアツク盛り上がっているのでございます。

 初日のノーベル医学・生理学賞が、いきなり日本人、東京工業大の大隅良典栄誉教授に授与されるや、韓国では5日付の主要紙すべてが社説でこの日本人のノーベル賞受賞を取り上げるのあります。

 ご存知のとおり、韓国では自国の自然科学系ノーベル賞受賞者がゼロであることもあり、近年の日本人の受賞ラッシュに過激に反応しているようなのですが、各紙報道はこんな感じです。

「世界が賛辞を贈る日本の科学技術の底力を前に、韓国の現実はみすぼらしい」(東亜日報)

「日本の受賞歴がまぶしい」(ハンギョレ紙)

「韓国はノーベル賞シーズンになると萎縮する。受賞どころか候補リストにも挙がっていない。いつまで隣の祭りを羨(うらや)ましがっているだけか」(中央日報)

 うーん、世界広しといえど、自国ではなく関係の無い他国のノーベル賞受賞を受けてメディア全体がセンセーショナルに熱く取り上げることなどおそらく韓国だけの現象でありましょう(苦笑)、その熱意はしかし、これがアメリカ人や英国人など受賞常連国に対してはほぼ無反応であることから、ほかならぬ「日本人」がノーベル賞受賞していることが発火点になっていることは明らかです。

 で、ここから論理の展開のパターンがお決まりなのが、日本がまた受賞したことに、羨みや焦燥感、自虐感を込めつつひとしきり称賛した上でですが、ではなぜ我が韓国はノーベル賞受賞者が出ないのか、誰がいけないのか、と「犯人」探しが始まるわけです。

 各社説は、韓国の研究開発費が国内総生産(GDP)の4・15%を占め世界のトップ水準である点を指摘、にもかかわらず、自然科学分野で受賞がないことをまず問題視します。

 研究開発費に金は十分掛けているはずだ、ではなぜ結果がでないのか、お金の投資の仕方が問題なのではないか、というわけです。

「韓国科学界の風土に問題がある。短期的な成果を重視し、政府の支援金は2?3年内に目に見える成果が期待できる分野を選び分散投資。成果を立証する研究だけが量産されている」(朝鮮日報)

「日本のように長期間の集中投資をし、研究者が自らテーマを決めるようにする風土が必要だ」(中央日報)

 うむ、韓国は短期的な成果を重視しずぎであり、日本のように長期間の集中投資をすべきである、というわけですね、今までの成果を立証する研究だけに集中するお金のかけ方が間違っていたのではという、ある意味ごもっともな指摘ではあります。

 ・・・

 さて、このお隣の国のメディアの”狂騒”から見えてくるもの、それは当ブログに言わせていただければ、「投資」とか金銭的な処方策の優劣だけではなく(それも重要な要素ではありましょうが)、そうではなく、もっと根源的な問題、つまり「真実とは何か」という科学者の持つ知的探究心への国家としての敬意・尊重心の軽重にあるような気がしてなりません。

 問題は科学に掛ける「お金」の絶対額、掛け方ではまったくないと思います。

 当ブログは長年工学系教育機関で学生の指導をさせていただいてきたわけですが、科学研究においてその長期にわたる地味な研究を続けるメンタルな面でのモチベーションの原動力は、あくまでも「真実・事実を解明したい」、「本当のことを知りたい」という知的探究心にこそあると思うのであります。

 科学実験は、極めて地味な失敗の連続から構成されています、多くの場合実験が「成功」という果実を得るまでには、長い年月を費やすことになります。

 科学者たちも人間です、もちろん「成功して特許を取ってお金持ちになりたい」とか「成功して学内で出世して生活を安定させたい」とか、あるいは「成功してあわよくばノーベル賞を獲得し名声を得たい」とか、俗物的な欲望が全くないとはいえないでしょう。

 しかし長期にわたる地味な研究活動を維持するためには、そのような俗物的欲望のみでは絶対に実現できません、そもそも研究の成果が「成功」する保証もないし、「成功」したところで実は多くの研究は科学会で評価されることなく埋もれていきます。

 実験が「成功」してたまたまその「果実」が人類社会に貢献する貴重な科学的成果と評価されることは稀なことですし、さらに結果としてノーベル賞受賞にまでの結果を得ることなど、極めて極めて稀なことです、多くの実験は「成功」したとしても社会的評価はともなわないことが普通なのです。

 科学者が長期的研究をする原動力はもっと心の内側にあると考えます。

 科学者は自分の実験をノーベル賞を取るために続けてはいません、そうではなく「真実・事実を解明したい」、「本当のことを知りたい」という知的探究心に正直であるがためにだけで、研究に没頭しているのです。

 研究を成功させるために真摯に試行錯誤を繰り返しますが、それは「真実・事実を解明したい」という知的探究心がそうさせるのであります。

 真実に対してあくまで謙虚な姿勢、この地味な「知的誠実さ」を尊重する社会風土こそが、極めて大切なことです。

 韓国社会に欠落しているのは、この真実に対する「知的誠実さ」です、これこそが韓国がいまだノーベル賞を受賞できない、根源的な問題であると思うのです。

 ・・・

 韓国は、感情的情緒的にアツク激情するのではなく、地味に「真実・事実を解明する」、その尊い姿勢を社会全体で訓練するべきです。

 まず、日本大使館前の根拠無き慰安婦少女像を撤去してください。

 そして、当時本当は何が起こっていたのか、何が真実だったのか、極めて地味な作業になりますが、これまでの感情に流されることなく、冷静にそして「真実に対して謙虚」に検証作業を続けるべきです。

 その作業の上で、それでも「20万以上の少女を含めた従軍慰安婦が日本軍関係者により強制連行された」事実が明らかになったとすれば、当ブログはその可能性は限りなくゼロに近いと歓談していますがそれはともかく、事実と検証されたならばそのときこそ世界に堂々とこの「惨劇」を韓国は発信すればよろしいでしょう。

 韓国がノーベル賞をほしいならば、まず慰安婦少女像を撤去しなさい。

 話はそこからです。



(私のコメント)

韓国人や中国人には、嘘でも100回繰り返して言えば真実になると言った精神があり、これではノーベル賞とは縁遠くなるのも当たり前でしょう。歴史に対しても真実を追求する精神が必要であり、日本と韓国の政治家同士で話し合って決めるべきものではありません。

学校で教えられている事でも、平気で嘘を教え込むし、韓国の歴史教科書見れば嘘だらけだ。しかしこの事を韓国に指摘しても韓国は受け入れないし、しばらくすれば同じ事を蒸し返してくる。科学技術にしても自分で時間と費用をかけて開発するよりも、日本で開発されたものをいち早く安く作って売った方が儲かる。

台湾ですら4人のノーベル賞受賞者がいるのに、韓国にはノーベル平和賞を貰った金大中がいるだけで、医学・科学部門のノーベル賞受賞者はいない。医学や科学でノーベル賞を貰おうと研究したところで、研究成果は出るものでもなく、地道に10年20年と研究を重ねて行かないと成果は出ない。

金大中大統領が金正日と会談したところで、平和が実現したとはいえずかえって悪化している。金正日と会談が出来たのも巨額な資金が提供してのものであり、金大中のノーベル平和賞はカネで買ったようなものだ。オバマ大統領のノーベル平和賞も政治的な受賞であり、平和賞や経済学賞や文学賞は異論が多い。

科学賞にしても、ノーベル賞級の研究がなされても、北里柴三郎教授のように人種的偏見でもらえなかった人もいる。日本でもノーベル賞をもらっても不思議ではない研究をした人は多くいるのですが、選考がスウェーデンで行われるから欧米がどうしても多く受賞する事が多い。日本人が受賞してもたまたま留学などで欧米にいた事で選考された例が多い。

韓国や中国はアメリカやヨーロッパに大量の留学生や研究者を送り込んでいるから、これから数十年後の将来的には中国人や韓国人のノーベル賞受賞者が出てくることが予想されますが、それはあくまでも欧米での研究が受賞対象となるだろう。しかし韓国での研究でノーベル賞受賞者が出るかと言うと、文化的な問題があり、科学に対する真摯な態度はあまりない。

木走氏が書いているように、韓国における研究開発に対する予算は少なくは無い。しかし韓国における科学や技術に対する態度はパクればいいと言ったものであり、知的な探究心や真実を追求しようとする科学者に対する社会的な目は決していいものではないようだ。

従軍慰安婦に対する著書を書いた韓国のパク教授の「帝国の慰安婦」に対する反応を見ても、実証的な事実を書いただけでも地検によって在宅起訴されるような環境では科学的な研究など出来る訳がない。このような科学分野での研究すら事実を探求する真摯な態度が見られず、政治的に処分されてしまう。

韓国人にとっては、真実や史実よりも国民感情や政治的な権力の方が優先される。これでは研究者も真実を追求しようとする気分も萎えるし、権力者の顔色を見ながら研究するのでは成果も上がるはずもない。政治的な自由と自然科学の研究では関係が無いように見えるが、情報公開が自由に行われなければ最先端の研究など出来るはずがない。




ワシントンやジェファーソンが堯・舜・禹なら、リンカーンは始皇帝
としか言いようがありません。リンカーンによって、事実上建国された


2016年10月7日 金曜日

道徳では必ずとりあげられるリンカーン大統領は極悪人!?◆日本人はアメリカ大統領を勘違いしている@ 10月6日 倉山満

トランプ VS クリントン、第一回の公開討論会が終了。投票日である11月8日も目前のアメリカ大統領選挙。依然、ネガティブなイメージで報道され続けるトランプ候補。かたや健康問題が危惧されるがハト派なイメージで紹介されるクリントン候補。果たしてどちらが、アメリカにとって、そして日本にとって、どちら国益になるのでしょうか? そもそも日本人はアメリカ大統領の実像を知っているのでしょうか? 

主要なアメリカ大統領を採点しながら、日米史を振り返る、絶賛発売中の『大間違いのアメリカ合衆国』。中でも日本人が思い描いているイメージとかけ離れたアメリカ大統領を厳選。倉山先生採点のアメリカ大統領ご紹介します。

奴隷を解放した英雄として紹介されるリンカーンは極悪人! 第16 代 エイブラハム・リンカーン

(1)国益への貢献   5点☆☆☆☆☆(2)世界秩序への貢献 1点    ☆?(3)正気を保ったか  3点☆☆☆

 「アメリカの始皇帝」ことリンカーン。

 ワシントンやジェファーソンが堯・舜・禹なら、リンカーンは始皇帝としか言いようがありません。実際にはワシントン時代のアメリカ合衆国は今のEUみたいなもので、リンカーンによって、事実上建国された様なものだからです。

 また、日本人にとって、一般にリンカーンとは道徳の教科書に出てくる人ですが、実際は極悪人の大?つきでした。

 南北戦争とは、奴隷解放のためなどではなく、単に北部(リンカーン)が南部の「連邦離脱権」をなかったことにするための戦いでした。彼は白人と有色人種が平等であるなどと微塵も思っておりません。興味のある方は拙著『?だらけの日米近現代史』(扶桑社)で書きましたので、ご一読を。

 ただ、事実上のアメリカ建国の祖ですから、国益への貢献は五点。
   南北戦争が嚆矢(こうし)となり世界の戦争は総力戦になっていたので、はた迷惑この上ありませんから世界秩序への貢献は一点。

 正気に関しては、彼の奴隷政策への偽善というのもおこがましい極悪非道の態度は否定したいですが、それでも連邦統一のためには政治家として振る舞ったことを考えると差し引きして三点とします。

 なお、日本との関係で言うと、必ず「南北戦争でアメリカは日本に関われなくなった。戦争終了後、余った武器が大量に日本に流れ込み、幕末動乱で使用された」と語られます。

 後者はともかく、前者は眉唾(まゆつば)です。

 当時の日本にとって最大の脅威はロシアで、英仏(の出先の外交官たち)が食指を伸ばしています。

 ロシアは隣国の大国なので組むと飲み込まれるとの判断で、日本人は誰も組
みません。幕府はフランス、討幕派はイギリスと接近するのですが、アメリカなど南北戦争があろうがなかろうが、英仏露の誰にも対抗できません。 

   そんな力などありはしないのです。だからこそ、幕府は和親条約も修好通商条約も最初にアメリカと結んだのです。
   
   リンカーンの時代のアメリカは、ようやく産声をあげた新興国なのです。

<採点方法>(1) アメリカの国益にどれほど貢献したか(2) 世界の秩序にどれほど貢献したか(3) いつまで正気を保ったか

(1)と(2)は他の国の指導者にも適用可能な普遍的なものです。そこへもうひとつ(3)の基準がどうしても必要なのがアメリカならではです。(1)はアメリカ人から見たときの基準、(2)はアメリカ以外から見た客観的な基準、(3)は自然科学的基準です。各項目五点満点の五段階評価です。

『大間違いのアメリカ合衆国』より抜粋 
明日は、人類に不幸を撒き散らした、最悪の大統領ウッドロー・ウイルソンです。



(私のコメント)

日本の世界史の教科書では、アメリカの歴史はあまり正確には教えられていない。アメリカへの配慮があるからでしょうが、アメリカはイギリスの罪人の流刑地が始まりであり、アメリカ人御先祖をたどって行けば犯罪人に突き当たる。しかし歴史では宗教弾圧から逃れてきた新教徒が先祖と教えている。

だから犯罪者がアメリカ人の祖先だから、インディアンを殺しまくって土地を乗っ取って行くのも当たり前だし、メキシコやカナダから領土を乗っ取って現在の領土にした。ハワイ王国もアメリカ人を送り込んで乗っ取ってしまったし、フィリピンでは原住民を殺しまくってプランテーションを作り上げた。

だから戦前の日本も本当のアメリカを知っていれば、太平洋戦争など仕掛ける事は危険だと国民は気づいたはずですが、アメリカは挑発しては戦争を仕掛けてスペインもアメリカに領土を取られた。ロシアも同じように戦争をしかけては領土を拡大してきましたが、アメリカとロシアは兄弟国家であり、成り立ちがよく似ている。

アメリカもロシアも歴史の浅い国であり、多民族国家で広大な領土を持っている。中国も70年ほどの歴史しかなく多民族国家で広大の領土を持っているから米中露は非常によく似ている。倉山氏の著書にもあるようにアメリカの歴史は、現代のアメリカはリンカーン大統領が建国の祖であり、実質的に南北戦争によって国家を統一した。

それまでのアメリカは合州国であり国家の集まりでしたが、南北戦争によって一つのアメリカ合衆国になった。だから明治維新の頃はアメリカは統一したばかりであり英国やフランスやロシアなどとは対抗が出来なかった。それが1908年になるとグレート・ホワイト・フリートを日本に送り込んで来るまでの国に成った。

しかし日本人の多くは、1908年のグレート・ホワイト・フリートの来訪など知る由もない。その頃のアメリカはスペインからフィリピンを乗っ取ったばかりだから、次は日本がアメリカに乗っ取られると言った恐怖感があふれた。アメリカも日本がロシアに勝った事で威嚇する必要があった。

だから太平洋戦争も、スペインに仕掛けたように挑発して日本に戦争を仕掛けて日本を乗っ取る事に成功した。しかも70年経っても未だにアメリカ軍は日本を占領し続けている。だから日本から軍を引き揚げるトランプこそが日本の希望の星であり、アメリカ大統領として日本の真の独立を認める大統領になるかも知れない。


1908年にローズヴェルトはグレイト・ホワイト・フリート艦隊派遣の発表に全世界は驚愕。フランスでは日米開戦必至と見て日本国債が暴落。 2008年3月8日 株式日記

世界史から見れば、当時は第一次大戦前の大英帝国の最盛期でもあり七つの海はイギリスが支配していた。それに対するアメリカのグレート・ホワイト・フリートの世界一周の大デモンストレーションは大事件だったらしい。1904年から1907年のわずかな間に11隻の戦艦を建造してアメリカは一気に大海軍国家となったのですが、日露戦争で大海軍国家となった日本と共に時代が変わりつつあった。

戦艦16隻からなる大艦隊の世界一周で日本にも1907年10月に来航したのですが、表向きは親善訪問であっても、日露戦争に勝利した日本への露骨な威嚇でもあったのだろう。当時のアメリカはどのような国であったかというと1898年の米西戦争でスペインからフィリピンやグアムやプエルトリコを分捕ったばかりであり、大変ぶっそうな国であった。

アメリカは19世紀の半ばから急速な国力の増大に伴って軍事大国として台頭して来た。1846年〜48年の米墨戦争ではメキシコからテキサスとカリフォルニアなどを分捕って1900年にはハワイを併合している。そんな国の大艦隊が日本にやってきたのだから日本では黒船来襲以来の白色艦隊来襲として危機感が高まった。

そのようなアメリカの歴史から見ればハワイ、フィリピン、グワムの次に狙われるのは日本であることは容易に分析できる。
ところが学校の歴史教育ではこのようなアメリカの歴史を教えてはいない。米墨戦争や米西戦争など歴史オタクしか知らない。その延長から見れば日米戦争は歴史的必然であり、米西戦争と日米戦争とは非常によく似ている。まさに「リメンバー・パールハーバー」なのだ。



(ぜひともトランプ氏が大統領になって、在日米軍を引き揚げてほしいものです。)




韓国のネット掲示板には、「日本の嫌韓感情の悪化は在日が原因。
ヤクザ、パチンコ、売春産業の多くに在日が携わっている」と糾弾


2016年10月6日 木曜日

朴政権の反日封印でネットでは日本批判にかわって在日糾弾 10月6日 NEWSポストセブン

韓国社会には「在日1世は強制徴用で日本に連行された可哀相な人々」との共通認識がある。歴史認識の是非はともあれ、海外に暮らす同胞に特別な心情を抱くのは、同じ民族として当然のことだろう。一方で、韓国が在日に対する差別意識を抱き続けていることもまた事実である。特に、日本生まれの在日2世以降に対する風当たりは強い。

 裏金疑惑で目下、世論とマスコミの袋叩きに遭っているロッテグループの一連の騒動でも、韓国社会における在日差別が露呈した。

 如実だったのは、創業家の“お家騒動”を巡り韓国で会見を開いた重光宏之・昭夫兄弟へのバッシングだ。韓国世論は、在日2世の両氏が日本語と日本訛りの韓国語でインタビューに応じたことを槍玉に挙げ、「まともに韓国語が話せないのか」と噛みついた。昭夫氏の韓国語にわざわざ日本訛りの字幕を付け、笑い者にしたニュース番組もあった。

 50代の韓国人男性が語る。

「私の会社でも、日本で生まれ育った女性が働いていますが、正直なところ彼女の“日本訛り”の韓国語に不快感を抱いている同僚は多い。韓国人は『言葉が違う人間は仲間ではない』という意識が強い上、日本に特別な敵対心があるので、ことさら差別意識が強くなるのでしょう」

 韓国における在日差別意識は、1970年代から1980年代にかけて顕著になったと言われている。日本で成功した在日1世の子弟が続々と韓国に渡り、祖国での生き方を模索し始めた時代だ。在韓ジャーナリストの藤原修平氏は、「在日への差別意識が高まった背景には韓国社会に充満する嫉妬心がある」と分析する。

「当時は日韓の経済格差がまだまだ大きく、韓国人は裕福で身なりが洗練された在日に接するたびにショックを受けていたそうです。それはやがて嫉妬心に変わっていきました。さらに、日本から来た在日が起業やビジネスで成功すると、『自分たちの生活を脅かす目障りな存在』と疎むようになったのです」

 その後、韓国はアジア有数の経済大国になるまでに発展した。しかし、未だ「在日への警戒心は拭えない」と、韓国の大手企業に勤める20代男性が本音を漏らす。

「在日出身者には優秀な人材も多く、韓国人社員を差し置いて重要な役職に登用される者もいます。韓国人はこれが許せない。在日は、私たちにとって“よそ者”であり、自分たちの仕事を奪われるという危機感もある」

 だが、それだけでは“ロッテ血祭り”に象徴される近年の在日差別の苛烈さは説明できない。

 慰安婦問題を巡る昨年末の日韓合意以降、朴槿恵政権は公式の場での「反日」を封じ、今年1月の国民向け年頭談話や、日本からの独立記念日である8月の「光復節」でも歴史認識問題や慰安婦問題に触れることはなかった。

 朴政権が対日関係改善に舵を切らざるを得なかった最大の理由は、1997年のIMFショック以降“最悪”と言われる韓国経済の悪化だ。国内消費は伸び悩み、ウォン高で頼みの輸出も大幅に落ち込んでいる。

 朴政権の反日がトーンダウンしたことで、韓国国民は不満の捌け口を失った。そこで彼らが矛先を向けたひとつが同胞の在日韓国人である。

 韓国のネット掲示板には、「日本の嫌韓感情の悪化は在日が原因。ヤクザ、パチンコ、売春産業の多くに在日が携わっている」「在日どもは韓国籍を捨てないことで吸える蜜が多いので日本に帰化しない」などと、根拠のない理由で攻撃している。これまでの日本批判に代わって在日を厳しく糾弾する書き込みが目立ち始めた。韓国社会の鬱屈した暗い情念が噴出した形だ。



(私のコメント)

国会では民進党の蓮舫代表の二重国籍問題がくすぶっていますが、国際結婚や海外での活動が増えれば、二重国籍の問題は増えるのが当然であり、法的な整備が必要になる。国際結婚で子供が出来れば子供は22歳までにどちらかの国籍を選択しなければなりませんが、どちらかの国籍を取得してももう一方の国籍の離脱手続きをしなければ二重国籍のままだ。

日本人と韓国人の国際結婚でも、子供が出来れば当然二重国籍の問題が起きる。日本に帰化しても韓国の戸籍も残ったままであれば二重国籍になる。しかし日本政府はあえて法律では義務付けてはいても、相手国への照会は行わないようにしている。だから蓮舫議員も台湾との二重国籍のままだった。

しかし二重国籍を放置していれば、脱税や犯罪などに悪用されてしまう。二つのパスポートを悪用すれば追跡調査も出来なくなり、スパイなども二重国籍の方が有利な活動が出来る。犯罪がばれればもう一方の国に逃れれば捕まる事は無くなる。

これも在日特権の一つであり、台湾や韓国での徴兵も日本国籍と言えば徴兵は免れる。日本の免税店では韓国や台湾のパスポートを見せれば免税特権があり8%の消費税課税は免れる。それでも在日韓国人などは在日特権などないと言いふらしていますが、彼らは嘘でも100回繰り返して言えば真実になる。

このような在日特権は韓国でもあるようで、日本で生まれ育った二世や三世が韓国に行って社会進出を果たしている。ソフトバンクの孫社長も韓国へこれから4800億円の投資をするというニュースがありましたが、行動的な二重国籍者は活動も国際的だ。実業家のみならず在日はマスコミでも活躍しており、朝日や毎日など韓国寄りの報道で日本政府を批判している。

ロッテグループの重光家も在日であり、日本で稼いだ資本を韓国での投資で大儲けして韓国でも第五位の財閥グループになっている。ロッテ財閥を血祭りにしたところで、韓国にとって利益になるのだろうか? 韓国のは韓国内部の格差問題で対立を呼んでおり、韓国の国民感情は激烈だからパク大統領も国民感情に流される。

韓国人から見れば、日本で韓国が差別されるのは在日がヤクザやギャンブル産業や売春などで稼いでいるからだという批判も出てきましたが、在日も二世三世ともなると、本国の韓国人と意識のずれも出てくる。それでロッテグループはお家騒動や裏金疑惑で起訴されていますが、在日の巨額な資産を韓国政府は狙っているのだろうか。

韓国と言う国柄は、対外的な問題よりも内部対立が激しく、朝鮮戦争が一番いい例だ。普通なら朝鮮半島からアメリカ軍やソ連軍を追い出すために戦うべきが、南北の朝鮮民族同士が戦争を始めた。おかげで400万人の朝鮮民族が亡くなりましたが、馬鹿げている。歴史的に見ても韓国の王朝は内部闘争に明け暮れて、大韓帝国でも勢力争いが絶えなかった。だから朝鮮民族は反日でしか纏まれないのだ。




デベロッパーの業績は好調だ。アベノミクスの追い風が吹き、2〜3年
の準備期間を経て今になって一斉に新オフィスに移り始めている。


2016年10月5日 水曜日

東京のオフィスを直撃する「2018年問題」 そんなにビル建てて大丈夫? 5月17日 武田健太郎

 オフィスビルを運営するデベロッパーの業績は好調だ。三井不動産と住友不動産の2017年3月期の連結純利益は過去最高。三菱地所も過去3番目の水準を見込む。各社ともに好調の理由とするのが、オフィス賃料の上昇。

 オフィス移転を望む企業が多く、貸し手優位の環境が続く。例えば三菱地所の本拠地である丸の内周辺では、空室率は3月末時点で1.37%と前年同月から0.45ポイント低下、さらに空室は減った。賃料上昇の目安とされる5%を大きく下回る水準だ。

巨大ビルが相次ぎ満室稼働

 2015年に東京23区で新規供給されたオフィスビルは、森ビル調べによると109万平方メートルと前年に比べ25%増。東京ドーム20個分を超える大量供給だが、金融系など大企業の本社移転などの需要が供給を上回った。

 2016年に入っても、4月に完成した三菱地所の「大手町フィナンシャルシティ グランキューブ」は大手町地域で最大級の複合ビルにもかかわらず、三菱UFJモルガン・スタンレー証券や協和発酵キリンが入居し満室稼働。3月完成した住友不動産の「新宿ガーデンタワー」は入居を断るケースもあったという。

 企業全般の業績成長は一服しつつあるが、オフィス需要は旺盛。この背景には以下の2つの理由があるようだ。

 1つめの理由は、各社の“緊縮財政”からの反動。多くの企業はリーマンショック後に固定費削減に動き、多少古くなったオフィスを使っていても移転を先伸ばしにしていた。そこにアベノミクスの追い風が吹き、2〜3年の準備期間を経て今になって一斉に新オフィスに移り始めている。

 もう1つの理由は、大規模災害に備えたBCP(事業継続計画)強化。これが企業の移転を後押しした。東日本大震災を経て、非常用発電などを備えた都心部ビルへの需要が高まったわけだ。

供給過剰への警戒高まる

 入居予定などから見て「堅調なオフィス需要は2017年までは続く」(野村証券の福島大輔マネージング・ディレクター)との見方がもっぱらだ。問題はその後。オフィスの供給が過剰となる「2018年リスク」が業界ではにわかに浮上している。

マイナス金利が資金調達に追い風となることを背景に、デベロッパー各社は開発計画を加速している。住友不動産は今後3年間で六本木や品川周辺などに30棟のオフィスビルを開発すると発表した。

 三菱地所は丸の内、三井不動産は日本橋、森ビルは虎の門と、それぞれお膝元となる地域での再開発に力を入れる。アクセルを緩めると、他社にシェアを奪われるかもしれない。足元の市況が良いだけに、ブレーキが踏めない。

 反面、オフィスの借り手である企業の足腰は弱ってきている。足元の円高傾向で業績は伸び悩む。1〜3月の実質GDP成長率はマイナスに沈む可能も出ている。2018年付近のオフィス移転は、準備期間を考慮するとちょうど今ごろが企業にとっては判断時期だ。不安が残る。

 もう少し長い視点で見ても課題が浮かび上がる。少子高齢化が進むなか、移民の受け入れ問題など労働力確保に向けた制度改革は棚上げされたまま。海外企業も、税制で有利な香港やシンガポールをアジア拠点として選好する傾向は続く。

 日本が抱えている問題は、そのままオフィス市況に直撃する。現状を分析すると、やはりビルを建てすぎとの見方も出来る。五輪が開かれる2020年やそれ以降も市況は維持できているだろうか。オフィスビルは日本の景気を反映するバロメーター。今後も街を注意深く観察していきたい。



(私のコメント)

19年前に「株式日記」を書き始めた当初は、株式投資を通じて経済問題や政治問題を論じていましたが、株式相場から足を洗ってからはビルやアパート経営を通じて経済問題や政治問題を論ずるようになりました。バブルの崩壊は株や不動産を持っていれば地獄への片道切符となった。

優良で堅実な不動産業者でも経営破綻して行きましたが、アメリカのように大規模な金融緩和と80兆円の公的資金などを投入して、日本のような失われた25年は回避することが出来た。日本政府や日銀の政策の誤りが長期にわたる不況をもたらしている。

それがアベノミクスによってデフレから脱却できましたが、2%のインフレにまでは回復していない。少なくとも雇用状況は改善して人手不足が表面化している。建設業界も景気が良くて高賃金でも重機などのオペレーターはなかなか人が集まらない。だから外人を使う話まで出てきている。

しかし一般サラリーマンなどは、非正規社員化が進んで派遣社員やアルバイトなどに切り替えて平均賃金は低下している。現場作業員は不足しているのに事務職などがOA化が進んで事務職の人手は余っているのに、他への職種転換が進んでいない。

ビル経営にしても、リーマンショックから7年経ってビルの空室率が低下して、一部の新築ビルでは入居申し込みを断らなければならない事態が生じている。私のビルでも以前は空室になると2,3ヶ月はなかなか埋まらない事態がありましたが、最近ではテナントも安定して、3階が空いても直ぐに申し込みがあって埋った。

これもアベノミクスのおかげですが、だから安倍内閣の支持率も高い。近所のビルでもいつまでも空室のままと言ったビルは見かけなくなり、空室があるのはエレベーターも付いていないようなかなり老朽化したビルだけだ。そしてうちの近所も再開発が進んで超高層ビル工事があちこちで行われている。

まさにバブル最盛期を上回るようなビル建設ラッシュですが、超金融緩和政策が効いているのだろう。しかしこのような現象は東京などの大都市に限られて地方には波及して行かない。地方は過疎化が進んで限界集落が広がって来ていますが、大都市への集約は進んで行く一方だ。

先日は六本木の東京ミッドタウンを見て来た事を書きましたが、東京の再開発はブーム真っ最中であり、築地市場の移転問題も再開発が目玉になっている。このような超高層ビルラッシュは当分続くのでしょうが、マンションなども超高層マンションがあちこちで建ち始めている。

六本木に行くには地下鉄を乗り換えて行かなければなりませんが、地下鉄も13号線や大江戸線などの開通でかなり地下深く掘って地下鉄を通している。更には首都高などの地下建設が始まっていますが、土木工事技術の進歩やビル建設工事の技術の進歩で再開発に拍車がかかっている。

これからのビルの流れとしては、東日本大震災で長期の計画停電などが予想されますが、六本木ヒルズのような自家発電で電力を供給できるビルが望まれている。東京も大震災に見舞われれば長期の停電や断水が予想されますが、ビルに自家発電設備や井戸などの給水設備を整える必要がある。

私のビルの地下室にも、井戸や自家発電装置などを設置する事を考えていますが、あるいは大規模な蓄電設備を備えた方がいいかもしれない。補助的には屋上に太陽光発電も考えていますが、それを地下の蓄電設備に貯めこむ。東日本大震災は東京にも影響が出ましたが、電気と水は自給できるようなビルがこれからの流れだろう。




日本から何故ノーベル経済学賞受賞者が出ないのか? 財務省
や日銀の言いなりの経済学者では、安倍総理からも信頼されない


2016年10月4日 火曜日

ノーベル経済学賞 また米系? 日本は清滝氏が有力 主流派偏重選考に批判、ピケティ氏ら推す声も 9月28日 産経新聞

2016年のノーベル経済学賞受賞者が10月10日に発表される。例年通り市場の役割を重視する米国主流派の系譜を引く経済学者が有利とみられ、日本人では米プリンストン大の清滝信宏教授が有力視される。ただ、分野の細分化が進み受賞者の正確な予想は難しくなっている。受賞者の多様化を図るべきだとの声も根強く、選考委員会には、仮想通貨ビットコインの正体不明の考案者を推す“極端”な意見も寄せられたとされる。(山口暢彦)

 経済学賞は通常、選考委が前年9月から過去の受賞者や大学教授らに候補者の推薦を依頼する。集まる候補者は数百人規模に達し、何回かの絞り込みを経て、発表当日に多数決で決める。日本人の受賞はこれまで一度もない。

 内閣府経済社会総合研究所の堀雅博上席主任研究官によると、近年選ばれる傾向が強いのは、個人や企業の「最適化行動(制約下で最も合理的な選択を行おうとすること)」をベースとする主流派経済学の考え方をくむ学者だという。分野の創始者的な役割を担った人の20〜30年前の業績が評価されやすい。

 今年も受賞の可能性が取り沙汰されるのは、研究開発投資などの役割を重視する新成長理論を打ち立てたポール・ローマー米ニューヨーク大教授ら、主流派の流れを引く研究者だ。日本人では、経済への小さなショックが生産性低下の循環をどう引き起こすかのモデルなどを描いた清滝氏の名が挙がる。国際的な影響力がどう評価されるかなどが受賞のカギとなる。

 一方、影響力があっても、主流派以外の受賞はほぼ不可能ともされる。

 13年の著書「21世紀の資本」で、先進国で広がる経済格差は「資本主義の宿命」と説いてブームを起こしたフランスの経済学者トマ・ピケティ氏は、一部から「受賞にふさわしいのでは」という声が上がるが、主流派に批判的なため実現しないとみられる。

 昨年11月には、米国の大学教授が、ビットコイン発明者とされる「サトシ・ナカモト」氏を、16年の経済学賞の候補者として選考委に推薦したと明かし、話題を呼んだ。

 経済学賞に関しては、多彩な国から作家を選ぶ文学賞などと違い、あまりに選考が偏っているといった批判が強く、一部では「不要論」すら出始めている。“改革”姿勢がみられなければ、さらに存在意義が問われることにもなりかねない。



(私のコメント)

今年のノーベル医学生理学賞に大隅良典東京工業大栄誉教授に決まりましたが、日本人ではノーベル経済学賞には縁が無いようだ。G7の準備会合にノーベル経済学賞のクルーグマン教授やスティグリッツ教授が招かれたのに、日本の経済学者が招かれなかったのは、あまりにも日本の経済学者のレベルがひどすぎるからだ。

25年前のバブル崩壊以来、日本の経済学者やエコノミストはこれといった対策が打ち出せず、ゾンビ企業は潰せとか、ダメな銀行は潰せとか乱暴な政策が実施された。このような日本のバブル崩壊の例を知っているアメリカでは、リーマンショックではいち早く80兆円の公的資金を投入してリーマンショックの衝撃からいち早く立ち直りましたが、日本でも遅ればせながら黒田バズーカでデフレから立ち直ろうとしている。

一番酷いのは白川日銀総裁時代の金融引き締め政策であり、超円高となり1ドル=75円までの円高にしてしまった。黒田バズーカで超円高から120円台まで円安になりましたが、中央銀行の金融政策によって為替相場が変動する事が証明された。つまり為替相場はコントロールすることが出来る。

マスコミの経済記事もひどいものだらけであり、財務省や日銀からの垂れ流し情報を書くばかりであり、財政再建路線による消費税増税は間違っているにも拘らず主張は今も変わりがない。政府の借金を国民一人当たり800万円などと書きたてているが、デタラメもいいところであり、昨日も書いたように政府の1000兆円だろうが2000兆円だろうが、日銀が所有する国債をゼロ金利の永久債に交換してしまえばいいだけの話だ。

このような話は、「株式日記」では以前から書いてきましたが、ようやく日本でもアベノミクスとして一部採用されるようになりましたが、相変わらずの本の経済学者やエコノミストの多くはインフレになると騒ぎたてている。インフレにならないからインフレになるよな政策をしているのだから、うまくコントロールできれば問題は無い。

ノーベル物理学賞や化学賞や医学賞ではノーベル賞受賞が相次いでいるのに、ノーベル経済学賞は当分は無理だろう。日本はあまりにも経済学の主流からかけ離れてしまってガラパゴス化してしまっている。スティグリッツやクルーグマンなどの記事は「株式日記」でも紹介してきましたが、日本の経済学では異端扱いだ。


日本の基礎科学がどうして強いのかについては様々な理由があるが、私が見るに、日本語で学問をするという点も大きいようだ。韓国日報 2008年10月10日 株式日記

英語教育を普及促進しようとすればするほど、その国の国力が落ちている。

そのいい例が、破綻しつつある韓国ですが、韓国ほど英語教育に力を入れている国は無いだろう。アメリカに留学する韓国人学生の数は異常なものであるし、国内教育においても英語教育に費やされる時間と費用は異常なものだ。これは高度な教育は英語が前提とした教育体制となっており、大学レベルになると英語で授業ができる事が大学教授の条件になっている。

当然使われる教材も全部英語で、英語が分からないと科学も理解できない。自国語の本なら10冊読める時間で、英語の本を読むのに1冊がやっとというのでは科学のレベルも落ちるのが当然だ。なぜ日本のような翻訳して母国語での教育が行なわれないのだろうかという疑問が出ますが、日本では理工系の教育も医学系の教育も日本語で行なわれていますが、日本のような例は希なのだろう。





「日本政府が債務の一部を低利子の永久債と交換する。
これにより、その部分の債務リスクを完全に切り離すことができる。」


2016年10月3日 月曜日

スティグリッツ:日本は債務を永久債と交換しろ 9月30日 フィナンシャル・ポインター

ジョゼフ・スティグリッツ教授が、日本のとるべき経済プランを提案した。
日本はヘリコプター・マネーを含む債務リストラを行うか、国債が国内消化だから大丈夫と信じ込むか二者択一だと指摘した。

経済政策の目的は経済成長ではない

スティグリッツ教授は、常に経済の本質的な目的を忘れることがない。
World Economic Forumへの寄稿で

「経済成長はそれ自体が目的ではない。
私たちは生活水準を重視すべきだ。」

と書いている。
高齢化する先進国の実態を見るには、GDPの成長率を見てもだめという主張だ。
教授は、2008年以降の労働者1人あたりGDPの成長率で見れば、日本は欧米より優れていると指摘する。
それでも、日本は供給と需要の両面、実体経済と金融経済の両面に問題を抱えているという。
これまでの政策は失敗であり、代わりに実行すべき政策を提言している。

スティグリッツ教授は、まず「グリーン・ファイナンス」をともなう大規模な炭素税を提案する。
これが巨額の投資を生み、デフレを終わらせ、財政再建にも寄与すると言う。
あまりにもバラ色の話が語られているのだが、注目すべきはこの部分ではない。
注目すべきは、日本の財政問題への処方箋2法である。

方法1)債務リストラ

「日本政府が債務の一部を低利子の永久債と交換する。
これにより、その部分の債務リスクを完全に切り離すことができる。」

意味のある金額について、「低利」の永久債と既存債務を交換する債権者が本当にいるのかとの疑問が湧く。
この問題の難しい点は、教授の言うように日本の経済・財政が健全化すれば、時期は別として金利が上昇する点だ。
その時、「低利」永久債は激しい減価を迎える。
例えば、永久債の利回りを1%で債権者と合意できたとして、その後、実勢金利が3%となれば、永久債の時価は1/3に下がる。
3%という想定は潜在成長率1%、インフレ率2%というイメージの話である。
ほとんどの投資家が奮えあがるリスクだ。
こうした危惧に対し、スティグリッツ教授は一応の答を用意している。

「(この交換が)インフレを引き起こすと心配する人がいるだろう。
しかし、日本の倒錯した経済では、インフレこそまさに必要なのだ。
私は、金利が突然上昇するという心配はあまりにも大げさだと思う。
しかし、念には念を入れて、過剰なインフレ圧力が発現するまで、政府は債務を毎年5%ずつ交換していけばよい。」

こうした策は確かにある程度有効かもしれない。
しかし、やはりリスクは大きく、たとえGPIFでも大きな額の交換には応じないはずだ。

方法1a)ヘリコプター・マネーも選択肢

結局は、大きく交換に応じるのは日銀だけだろう。
つまりは、ヘリコプター・マネーである。
スティグリッツ教授も、この可能性を意識している。

「代わりに、政府は金利のないお金と債務を交換してもいい。
長く恐れられてきた政府債務のマネタイゼーションだ。
マネタリー・ファイナンスが有利子永久債との債務交換よりインフレを引き起こす可能性が高いとしても、それは悪材料ではない。
よりゆっくりやれという話にすぎない。」

方法2)国内消化だから大丈夫と信じ込む

スティグリッツ教授の2つ目の提案は、債務対GDP比率で考えるなというものだ。
政府の借金の多くが日本人によって保有されているのだからリスクは小さいといういつもの議論である。
この点に一理あるのは認めるが、容易に選択することもできない。

そもそも日本の債務が増えたのは、税収と比べて過大な恩恵を国民に与えてきたことによる。
結果、政府の債務と国民の資産は増えた。
つまり、税収と歳出の線引きを変えれば財政は改善するのだが、日本はそれが下手だ。
スティグリッツ教授が認めるほど実は国が豊かなのに、高々1回限りの2%の消費増税さえ実施できない。
増税の先は長いはずなのに、毎年2%のインフレを目標にしているはずなのに、1回限りの2%ができない。
社会保障改革もほぼ手つかずだ。
こうした国では、政府と国民は同じ国の主体とは考えない方がいい。
政府はギリシャ政府、国民はドイツ人とでも考えればいい。

それなのに、スティグリッツ教授は、需要不足への対策として消費減税・投資減税を挙げている。
財政再建を放置するという方法論は日本がすでに25年間続けているやり方だ。
それが成功したというなら、そろそろやめればいい。
スティグリッツ教授の言うようにそれが失敗したというなら、それは選択肢ではあるまい。
少なくとも、《今回は違う》という論拠を示すべきだろう。

方法2でうまくいかないという確証はない。
しかし、この方法は大きなリスクがあるのにとりあえず何もしないというに等しい。
結局、有効性から言えば、方法1か1aということになるのだろうか。(後略)



(私のコメント)

財務省のバカ役人が、財政再建しないと大変だと騒いでいますが、25年間放置しても何の問題も起きてはいない事を知らないのだろうか? 確かに日銀が年間80兆円までの国債を買いこんでも、ダブついたマネーは銀子の窓口に積まれたままだ。誰も金を借りに来ないからだ。

仕方なしに銀行はまた国債を買うしかない。つまり国債を買いたい人は沢山いるが日銀が買い取ってしまうから買いたくても買えない。だから金利も下がらずゼロ金利状態で一部はマイナスになっている。これほど金利が安くてもカネの借り手は居ない。

バブル崩壊後の銀行によるカネの貸し剥がしや貸し渋りは酷いものであり、これでは金を借りる人がいなくなってしまう。金融庁が銀行を厳しく査定したから銀行は貸し剥がしや貸し渋りをしなければならなかった。その為に銀行と企業との信頼関係は無くなり、銀行への不信感から内部留保を高めているのだ。

金融庁のバカ役人が銀行に対してした事は100害あって1理も無い。不良債権もリスケで優良債権に変える事も出来たのに、強引に回収を急がせた。アメリカのトランプは事業の失敗で多額の負債を出したが、日本の金融庁のように貸し剥がしはさせなかった。だからトランプは立ち直って大統領候補にまでなっている。

私も元銀行員でしたが、金利さえ払ってくれればずっと借りててくださいと言った貸し出しが多かった。ところが金融庁はそのような貸し出しを強引に回収させた。だから借り手はこれに懲りて金を借りなくなってしまった。財務省のバカ役人も銀行のこのような実情が分からないから金融機能マヒにしてしまったのだ。

国債にしても同じであり、金利さえ支払ってくれれば償還は無期限であってもいいのではないかと思う。国債を日銀が全部買い取ってしまって、金利がゼロの無期限国債に切り替えてしまえば、それだけ現金を市場にばら撒いたことになる。これがヘリコプターマネーだ。

もしインフレが発生して金利が上昇する気配が見えれば、日銀が持っている国債を市場に放出して事情のマネーを回収すればいい。それらの調整を財務省や日銀が出来ればいいのですが、バカ役人にはそれが出来ない。スティグリッツ教授が政府の債務を低利の永久債に交換する事を提唱していますが、これが銀行が金利を払えば借り続けることが出来る融資と同じだ。

スティグリッツ教授は、債務対GDP比率で考えるなと提唱していますが、政府にとっては債務でも国民にとっては資産であり、国内でほとんど買われていれば問題は無い。問題なのはドル建てで海外に売らなければならないと言った状況とごちゃ混ぜになっている点だ。外貨不足の国ではドル建債で外貨を集めなければならない国もある。

韓国は日本に5兆円の外貨スワップを申し込んでいるが、実質的には5兆円の韓国のドル建国債を買う予約のようなものだ。しかし韓国は中国と手を組んで反日を仕掛けてきましたが、中国が信用できないのでまた日本に擦り寄って来た。




日本語は、感受性と理解力と創造性を育てる言語
として、将来の世界共通語になる可能性があります


2016年10月2日 日曜日

世界共通語となる可能性を持った日本語 森川林

日本語という言語には、他の言語には見られない特徴があります。

 第一は、外界を人間化してとらえる母音言語という特徴です。日本語では、自然の音を左脳の言語脳で把握します。「雨がザーザー降っている」「セミがミンミン鳴いている」という表現です。音だけでなく、様子についても、「雲がふんわり浮かんでいる」「太陽がぽかぽか照っている」と様態を母音で表します。

 母音を人間世界の音、子音を非人間世界の音とすると、自然の音も含めてすべて母音の含まれる音で表す日本語は、自然そのものを人間的なものとして受け入れる言語だと言えます。日本文化におけるアニミズムは、この言語における自然の人間化と密接な関係を持っています。

 この外界を人間世界と同じようなものとして受け入れる発想から、自然に対する繊細な観察眼が生まれました。日本人は、自然を、人間が征服すべき単なる外界の素材と考えるのではなく、人間に協力してくれる意志を持つ仲間のように考えます。例えば、針供養は、針を道具としてではなく、仕事の協力者として見る発想から生まれました。

 自然や道具に対するこの人間化した見方が、自然や機械と対話する日本文化を生み出しました。日本の工業製品の品質が優れているのは、人間と製品の間に、人間どうしの間に見られるような対話があるからです。その対話の土台となっているものが、日本語の母音性から来るアニミズム的な発想だと思います。


 第ニは、表意文字と表音文字を組み合わせて視覚的な理解を促す漢字かな混じり文という特徴です。日本語における漢字とかなは、脳の異なる部位で処理されています。漢字は、絵と同じようなものとして認識されているので、日本語の文章を読むと、文字が視覚的な映像を伴って処理されます。このため、漢字かな混じり文は、一目で全体を理解しやすいという特徴を持っています。

 アルファベットのような表音文字の場合でも、文章を読む量が増えてくるにつれて、単語という文字の塊を一種の図形のように認識するようになるようです。しかし、図形化の度合いは、もともと表意文字である漢字の方が優れているので、日本語は西欧のアルファベット言語よりも、物事を理解する手段として有利な言語なのです。

 また、漢字が主に名詞として概念を表すのに対して、ひらがなは主に概念と概念をつなぐ媒介としての役割を果たします。中国語が語順によって概念と概念の間にある関係を表すのに対して、日本語は語順ではなく、漢字と漢字の間にひらがなをはさむことによって概念相互の関係を表します。ひらがなが介在することによって、概念を表す漢字の組み合わせ方が自由になるというところに、日本語の発想の豊かさがあります。

 日本語は、表意文字の部分で理解力を高め、表音文字の部分で創造性を高めるという不思議な特徴を持った言語なのです。


 第三は、助詞や助動詞という語尾のニュアンスで微妙な差異を表現する膠着言語という特徴です。英語や中国語と異なり、日本語は、文の最後まで聞かないと、その文を正しく理解できません。例えば、「私は、明日、学校に行く……」まで聞いても、そのあと、「行くでしょう」か、「行くかもしれません」か、「行く気はありません」か、どのように続くか判断できません。

 そのため、日本語は、話し言葉でなかなか句点をつけずに、いつまでも続くような形をとりがちです。「その件については、前向きに善処したいと、このように考えているわけである、と言いたいところですが、やはり、何と申しましても……」というような言い方になると、聞き手は最後まで気を緩めることができません。

 この膠着語における文末の微妙さが、日本文化における微妙な差異に対する関心を生み出しました。そのため、話し言葉では、文末は、しばしばぼかされる形で微妙な雰囲気を相手の受け取り方にゆだねます。「この間は、どうも……」「はい、おかげさまで……」「ちょっと、そこまで……」などという言い方です。

 話し言葉の特徴は、書き言葉にも表れます。書き言葉では、文末をぼかす形がとれないので、言い切らない表現が多様されます。「そうである。」という断定ではなく、「そうであろう。」「そうだと思われる。」「そうだと言える。」「そうだと言いたい。」などという表現です。また、ニュアンスを表すための顔文字や「(汗)」「(笑)」などが多用されるのも、相手の微妙な受け取り方を前提にして文章を書くという日本語の特徴です。

 膠着語は、微妙な差異を生み出せるために、互いに相手の受け取り方に気をつかうという配慮の文化を生み出したと言えます。


 20世紀の世界言語は英語でした。それは、世界共通の言語としてコミュニケーションのツールに役立つ特徴を備えていたからです。

 しかし、今後は人工知能の発達によって、言語は次第に自動翻訳が可能な表現手段になってきます。

 世界に何千もの言語があることを考えると、個人が学習によってそれらの言語に精通することは不可能です。英語が世界の共通語になったのは、言語の習得に時間がかかることから、言わば消去法として選ばれたという事情があります。

 人工知能が世界中の言語の自動翻訳を可能にする時代に、言語に求められる役割は、もはや世界の人々とのコミュニケーションではありません。新しい時代の言語の役割は、コミュニケーションのツールではなく、理解や認識や思考のツールとしての役割です。

 しかし、言語が認識のツールになるためには、その言語が個人の母語になっている必要があります。コミュニケーションのツールであれば、後天的に習得することが可能でした。しかし、ある言語が認識のツールとなるためには、その言語が母語として血肉化されている必要があります。また、バイリンガルの教育法が開発され整備されれば、母語は複数であることも可能です。

 こう考えると、日本語は、感受性と理解力と創造性を育てる言語として、将来の世界共通語になる可能性があります。しかし、このことは、まだ日本人以外には、ほとんどの国の人が気づいていないと思います。


(私のコメント)

日本人が英語をなかなかマスターしないのは、英語を学ばなくてもカネが稼げるためであり、英語が出来て当然のような大学生でもほとんどの学生が英語が話せない。国際討論会でも中国人の大学生が英語で議論しているのに、日本の大学生だけは日本語で議論していた。

中国でも、世界のトップレベルの知識を得るには英語を学ばなければ手に入らないのであり、その為にはアメリカなどに大量の留学生を送り込んできた。それに対して日本からのアメリカへの留学生は減り続けており、中国や韓国などとは対照的だ。

日本ではアメリカに留学して帰って来ても、特に就職に有利になるという事は無い。企業では社内の公用語を英語にすると言った会社も現れてきましたが、楽天などの企業業績は大きく落ち込んでしまった。英語は出来てもビジネスが出来る有能な人だとは限らないからだ。

カナダでは30歳の日本人女性が殺された事件がありましたが、語学留学であり、カナダのホームレスの男性に殺されたらしい。英語を教えてあげると近づいたのでしょうが、カナダやアメリカでは浮浪者でも英語が上手だ。つまり英語が出来れば仕事が出来ると言うのは無茶苦茶な理屈だ。

つまり日常会話の英語と、IT技術や医学用語などの専門用語の英語とは別の世界であり、英語の専門用語を理解するには日本で専門技術を学んだ人の方が理解がしやすい。いくら英会話が上手でもアメリカの大統領と日本の首相の会談を通訳する事は無理であり、双方の政治や文化に精通していなければ誤解を招く。

つまり高校生がアメリカに留学して英語を学ぶよりも、日本で専門知識を身に付けた大学生や社会人がアメリカに留学すれば、アメリカのトップレベルの講義でも理解することが出来るだろう。不思議でならないのは、イチロー選手のようにアメリカで十数年プレーしてても英語を話さない事であり、誤解を恐れるという事ですが、選手仲間とは英語で話をしている。

しかしマスコミや記者会見や公式の席での演説や学術論文などは、英語ネイティブの人に見てもらわないと誤解を招く。とくに外交交渉などは英語の公式文書と日本語の公式文書では少し意味を変えて翻訳している事がある。それで外交トラブルになった事もあり、複雑な日本語の言い回しを英語に翻訳する事は完全には無理だ。

問題は日本語であれ英語であれ、他人が書いた文章を正確に早く理解できることが大切であり、日本語も中途半端で英語も中途半端では何も理解できない。よくバイリンガルと言いますが、日本語も100%、英語も100%の人などまずいない。まずは日本語を100%使いこなせなければ英語も中途半端に終わるだろう。

森川氏の記事にもあるように、将来的にはコンピュータ翻訳技術の飛躍的な進歩により、スマホで同時通訳が出来るようになるのではないだろうか。すでに日常会話程度はスマホで出来るようになっている。むしろ言語による思考レベルが日本語と英語とどちらが有利かの問題となり、語彙の豊富さや複雑な言い回しなどが出来るかの問題であり、政治家レベルになれば黒を白と言い包める位の使い方も出来るかどうかだ。




日本企業トップらで構成する経済界の訪中団は22日、中国から撤退する
場合の手続きを一括で処理する相談窓口の設置を中国側へ要請した。


2016年10月1日 土曜日

経済界訪中団が日本企業撤退手続きの迅速化を要求=「日本は自らボイコットしてくれている」「外資が撤退したら70年代に逆戻り」―中国ネット 9月26日  Record China

2016年9月25日、シンガポールメディアの聯合早報は、訪中した日本の経済界が中国に対して事業環境改善を求める提言を行ったと伝えた。

大手企業トップらで構成する経済界の訪中団は22日、中国から撤退する場合の手続きを一括で処理する相談窓口の設置を中国側へ要請した。中国では撤退する際に行政の認可が必要だが、行政府の中で手続きが複数の部署にまたがっており、撤退に長時間かかり、進捗(しんちょく)状況を確認するのにも難しい現状がある。

記事によると、撤退を検討する日本企業は増えているが、現状が改善されなければ、今後の新規投資にも慎重にならざるを得ないため、中国側に改善を求めたという。

このニュースが中国ツイッター・微博で伝えられると、中国のネットユーザーからさまざまなコメントが寄せられた。

「外資がみんな撤退したら中国は70年代に逆戻りする」
「賭博場で勝った人を帰らせなかったら、この先誰が来るというのだろう」


「これはいいね。日本は自らボイコットしてくれているんだ。愛国者たちが苦労せずに済むじゃないか」
「ああ、良かった。これで失業するから安心して日本製品ボイコットができる」

「日本企業の撤退は、労働コストの上昇と競争力低下が主な原因だ。政治的な理由なんてほとんどない」
「日本は工場を中国に建設し、中国人を雇って中国政府に税金を払っている。日本製品をボイコットしたら誰が先に食べ物に困るようになるだろうか」(翻訳・編集/山中)


(私のコメント)

日本から経済訪中団が行ったそうですが、撤退手続きの迅速化を要求したそうです。中国側にとっては驚きでしょうが、日本企業が撤退すれば中国経済にとって良い事は無い。今まで日本企業はカモがネギを背負って中国に行っていたようなものですが、日本人や日系企業への嫌がらせが尽きないので、日本企業も撤退の動きが加速化している。

それ以外にも、中国におけるインフレやコスト高によって中国進出のメリットは少なくなり、ベトナムやミャンマーなどへの投資にシフトしている。確かに当初は中国の人件費の安さと勤勉さは魅力でしたが、政府の外資への優遇策も無くなり、露骨に外資排斥の動きも出て来た。

しかし中国経済の発展は外資による技術と資本投資によるものであり、自律的なものではない。合弁でスタートして経営が軌道に乗れば露骨に外資を追い出しにかかる。経営のノウハウや技術移転が進めば外資は用済みという事なのでしょうが、流通や軽工業などはそれで上手く行っても、ハイテク産業は技術の進歩は日進月歩で簡単には盗めない。

現在の韓国がいい例ですが、外国の技術や外人の技術者を大量に招き入れて国際的な企業が育ちましたが、これも自律的なものではなく、韓国からの新技術はなかなか育たず、サムスンのスマホも爆発事故を起こして数百万台が回収されている。独自のリチウムバッテリーが欠陥だったのだ。

韓国や中国は日本や欧米で開発されたものを、いち早く導入して安く大量に供給する事で高度成長してきた。そして日本や欧米企業に追いつくにつれて、それ以上の高度な技術が要求されますが、独自の技術で画期的な新製品が作れない。

外資は中国の巨大市場に期待して進出してきましたが、国民の生活レベルが上がらなければ意味は無く、確かに中国の富裕層は1億人以上いますが、その他の10億人以上の中国人は貧しいままだ。日用品などの品質も悪くて日本への爆買いも起きましたが、政府の規制で爆買いは止んだ。

中国も韓国も中進国の壁に突き当たっているのですが、民主化や情報公開や国民のモラルの向上が伴わなければ経済成長も壁に突き当たってしまう。中進国になるまでは独裁体制でいた方がいいのでしょうが、先進国になるには大きな見えない壁がある。

韓国も一時は日本を追い越す程の勢いがあり、電気産業などは完全に韓国にやられてしまった。しかし手本になる日本から技術がパクレないようになると勢いが止まり、韓国の巨大財閥も問題が噴出している。中国も韓国の同じ轍を踏んで、外資を追い出しても自立的発展は難しいだろう。



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