株式日記と経済展望

ページを繰り越しましたのでホームページからどうぞ。


日本の銀行の多くは、なぜかいまだに3時に窓口を閉めてしまいます
銀行がまだそろばんと手書きの帳簿を使っていた時代の慣習の名残です


2017年2月15日 水曜日

日本のサービス業は「1人あたり」でG7最低だ ITに合わせて「働き方」を変える努力を 2月15日 デービッド・アトキンソン

事実として、日本と他の先進国の間で「サービス業の生産性」に開きが生まれたのは、1995年以降のことです。日本の生産性の伸びが停滞する一方、諸外国では生産性の大幅な改善が見られました。そのかなりの部分はサービス業におけるもので、それにはITの活用が関係しています。対価うんぬんより、この点が問題の本質です。

ニューヨーク連邦準備銀行の分析によりますと、1995年からアメリカなどの先進国の生産性が向上している最大の要因は、IT、通信業界の発達だと結論づけています。そのITが最も活用されている業種が、実はサービス業です。1995年以降、ほかの先進国の生産性が大きく向上して、日本の生産性が置いていかれている理由のひとつは、日本のサービス業がITを十分に活用できていないからという結論が導き出されています。

ニューヨーク連銀の報告書には、次の文書が記載されています。

“To successfully leverage IT investments, for example, firms must typically make large complementary investments in areas such as business organization, workplace practices, human capital, and intangible capital.”

簡単に意訳しますと、「IT投資の効果を引き出すには、企業が組織のあり方、仕事のやり方を変更し、人材その他にも投資する必要がある」ということです。ニューヨーク連銀は、それを1995年以前の、ITの効果が予想されるほど出なかった時代の分析から得られた教訓としています。

これを日本のサービス業に当てはめると、非常にしっくりときます。日本のサービス業はITの導入に際して、組織のあり方や仕事のやり方、人材などにそれほど大きな変更は加えてきませんでした。これが、日本のサービス業の生産性が低い最大の理由のひとつだと考えられるのです。

銀行はなぜ3時に窓口を閉めるのか?

わかりやすい例を1つだけ挙げておきましょう。日本の銀行の多くは、なぜかいまだに3時に窓口を閉めてしまいます。これは、銀行がまだそろばんと手書きの帳簿を使っていた時代の慣習の名残です。3時に窓口を閉めて、お札、小切手、小銭を手作業で確認して、帳簿に書いて計算、数字を合わせると、だいたい5時くらいになります。つまり、アナログ時代に、行員たちが5時に終業するための決まりなのです。調べてみたところ、これは明治時代に、海外から輸入されたルールであることがわかりました。

しかし、今はどうでしょう。ATMもあるので窓口の取引は減り、お札や小銭を数える機械もあります。帳簿は手書きではなくシステムが開発され、計算は機械がやってくれます。3時に窓口を閉める理由はないはずです。

さらに驚くのは、ATMを使った振り込みも3時までで締め切って、その後の振り込みは翌日扱いになるということです。システムを使った振り込みですので、支店の営業時間に合わせる意味がわかりません。あまりに気になったので全国銀行協会に尋ねてみたのですが、やはり理由はないそうです。ただ単に昔の名残が、検証されないまま続いているのです。

これは、皆が結婚し、男性は仕事、女性は専業主婦という時代だからこそ許容されていた仕組みでしょう。これなら、奥さんがいつでも銀行に行けるので、問題はありませんでした。

しかし、今はそんな時代ではありません。男性も女性も外で働くことが多くなりましたので、結局、昼休みに銀行窓口の長蛇の列に並ばざるをえないのです。このような光景を見るにつけ、多くの人の生産性が犠牲になっていると感じます。

くだらない例だと思われるでしょうか。しかし、こういった例はたくさんあります。「塵(ちり)も積もれば山となる」のことわざのとおり、日本の生産性を下げる要因は、社会全体に蔓延しているのです。

さらに、Uberが認可されない、駅の券売機でクレジットカードを使えないことが多い、オンラインで予約できないレストランがまだまだあるなど、さまざまな面で日本は取り残されている感じがします。(後略)



(私のコメント)

2000年頃に盛んにテレビなどでは小泉総理や評論家たちが「構造改革」という言葉を連発していましたが、何をどう改革するのかは言わなかった。ゾンビ企業を潰せといった田原総一郎氏などもいましたが、青木建設が倒産して小泉総理は「構造改革が進んでいる」と発言しました。

しかし建設会社を潰した結果、建設労働者がいなくなり東日本大震災では建設労働者がいないために復興が遅れてしまっている。公共事業を減らしてしまった結果、地方経済は衰退してしまった。だから「構造改革」の中身が間違っていたのであり、労働人口が減ることに対する適切な対応がなされていないから、日本の経済が停滞してしまった。

90年代半ばくらいまでは、IT革命も本格化していなかったが、欧米などではサービス業へのIT革命が進んだ。もちろん日本もIT化を進めたが、旧来のシステムは大きくは変えなかったようだ。デービッド・アトキンソンシは一例として銀行を上げているが、確かに未だに銀行は3時になると店を閉めてしまうし、3時過ぎると振込は明日扱いになってしまう。

銀行などは、コンビニに置いてあるATMなら24時間稼働させられるし、銀行店舗でも深夜までの営業はできるはずだ。私が銀行員の頃は、伝票整理と現金の勘定で精算するのに時間がかかったが、今は現金の出し入れはATMで済んでいる。現金の勘定も機械化が進んでいる。

しかしながら銀行の経営の合理化がなかなか進まないのは、金融監督庁や日銀などの監督が厳しくて、経営の合理化がなかなか進まないことだ。大手都市銀行などの支店整理などは進んだが、午後3時に店を閉めてしまうのは理解に苦しむ。手続きなどももっと簡素化できるはずですが、監督官庁がうるさいのだろう。

IT革命のためには組織そのものも改変する必要がありますが、特にサービス業のIT化が進んでいない。組織そのものを改変するにはトップダウンで強力な指導力が必要になりますが、サラリーマン社長ではそれが難しい。規制の緩和もサービス業の生産性向上の妨げになっていますが、評論家たちは規制の緩和が大好きだ。

例えばタクシー料金も安すぎるし、宅配便の料金も安すぎるし、医療費も安すぎるし、ファーストフードの料金も安すぎるものが多い。規制の撤廃で新規参入がしやすくなって値下げ競争で料金が上げられないのだ。昔はタクシーの台数が規制されて料金の値上げもしやすかった。電車などの値上げも監督官庁がうるさくて値上げができない。昔は毎年のように国鉄のストで運賃が値上げした。

一番日本の生産性を下げているのは、日本の専業主婦の割合の多さと、パート労働主婦の割合の多さであり、フルタイムで働いている女性の割合は15%ほどしかない。子育てて忙しいというのも、子育ての合理化が進んでいないためであり、保育所の整備や在宅勤務の普及などが遅れている。

せっかく女性が大学まで出ても、それを生かした仕事についている女性が少ないのも生産性の低さにつながっている。平日の日に母と子が公園で遊んでいるような姿を見かけるのは日本くらいであり、欧米では女性もフルタイムで働いている。そうしないと生活が維持できないからだ。

日本では男性の年収が高くないと結婚できないというのも、女性の専業主婦が前提とされているためであり、出産休暇や子育て休暇を取っても退職せずに勤め続けなければ、再び正規の社員として採用されることは難しいだろう。だから結婚しても出産しても勤めは辞めてはならない。女性の労働のM字カーブが見られるのは日本だけだ。

さらには税制も、専業主婦を前提とした税制であり、扶養控除等も共稼ぎが普通になればいらなくなる。女性のパート労働も生産性の低さの要因であり、だから女性の管理職も少ないままだ。最低賃金の低さもパート労働者の多さが足を引っ張っているのだろう。

最低賃金を引き上げるには、人手不足状態が続かないと上げられない。しかし日本には外国からの低賃金労働者が100万人もいるし、パート主婦労働者もだぶついているから賃金が上がらない。パート主婦がフルタイムで働くようになれば、人手不足で企業は合理化せざるを得なくなり最低賃金も上がるはずだ。




もはや同型の液晶テレビを買うくらいなら、LG社製の
「4K有機ELテレビ」のほうでも割に合う
と判断せざるをえない


2017年2月14日 火曜日

次世代テレビは韓国の勝ちだ --- 山田 高明 2月14日

先日、家電量販店でLG社製の「55型4K有機ELテレビ」を試聴したが、同型の液晶製品が並んでいる中では異彩を放っていた。

おそらく、これまで市販されたすべての家庭用テレビの中で、史上最高と評してもいいほどの画質だと思われる。しかも、単に高画質だけではなく、(今さら感のある指摘だろうが)本体の薄いことにも驚嘆した。ほとんど一枚のパネルに近い。液晶テレビは一定の厚みがあるため、結局「壁掛け」とはいかなかったが、有機ELテレビは近い将来、ボルトで壁に固定する必要のない、本物の「壁掛けテレビ」へと進化するかもしれない。

この品質に加えて、「5年間保障」のケアと「同型の液晶4Kとほとんど違わない価格」ときている。これでもう「テレビは韓国の勝ちだ」と、直感した。

たしかに、同じだけのクオリティは、東芝「レグザ」の大型有機ELテレビも到達している。しかし、価格的にはまったく太刀打ちできない。製品価格はくるくると変わるので具体的な金額は載せないが、性能が同じなら、安いほうがいいに決まっている。

自明のことで恐縮だが、「価格はいくら高くても構わないから最高の性能のモノを」という消費者と、「性能は低くても構わないからとにかく一番価格の安いモノを」という消費者が両サイドにいて、その中間がボリュームゾーンである。当たり前だが、ユーザーの大半は「性能」と「価格」とのバランスで判断するし、私もそうである。

で、その「普通の消費者の視点」で見た場合、もはや同型の液晶テレビを買うくらいなら、LG社製の「4K有機ELテレビ」のほうでも割に合うと判断せざるをえない。つまり、大型の有機ELテレビの市販品として、はじめて「分岐点」に乗った商品がいよいよ市場に出て来たということだ。よって今後の液晶テレビの「買い替え需要」にも十分応じられる。である以上、今後、テレビは着実に有機ELが主流化していくと思われる。

しかも、有機ELの技術はディスプレイの可能性を大きく広げると言われている。試作品レベルでは以前から登場しているが、曲面にしてポスター感覚で使用したり、フィルム状にして巻き取ったりすることも可能だ。私も「スクロールホン」なるものを絵――*デザインがダサいので注意――に起したことがある。つまり、従来型のテレビでは不可能だったことも可能になり、あらゆる場所にディスプレイを普及させる起爆剤になる。

いずれにしても、かつて液晶テレビがブラウン管テレビに取って代わった道筋を、今度は有機ELテレビが辿っていくと思われる。そういう意味で「次の30年」を制する技術と言える。その競争において、一歩先んじたのがLGのようだ。韓国の家電メーカーといえばサムソンばかりが注目されてきたので、このダークホース的展開は面白い。

おそらくLGには、有機ELテレビに“社運を賭けた”経営者がいたのだろう。対して、先日、シャープが液晶テレビの工場をアメリカに新設するというニュースが入ってきた。どちらの決断が戦略的に正しいかは数年後にははっきりしている。私はもちろん「次の30年」を見据えたLGのほうが戦略眼を持っていると確信する。だから「韓国の勝ちだ」という表現はやや大袈裟だとしても、次世代テレビ競争において「韓国が一歩先んじている」くらいのことは言えるのではないかと思う。むろん、ソニーなどの日本勢も有機ELテレビで追撃しているが、今のところ価格競争で負けすぎの感が否めない。

そして戦略的な決断の正しさは、これからの大きな先行者利益へと結びつく可能性が高い。私としてはそれが日本にもたらされて欲しかったが、正々堂々と勝つ分には、韓国に賞賛を惜しまない。おそらく、有機ELは今後、韓国経済にとって貴重な「飯のタネ」となると思う。どうせなら、これから韓国メーカー、否、韓国という国家は、中途半端ではなく、「有機ELといえば韓国」というくらい、徹底的に「有機EL立国」を目指したらどうだろうか。その思い切った「選択と集中」の決断は、きっと「ハイテク国家韓国」のイメージをさらにアップさせ、韓国を真の経済大国へと押し上げるに違いない。



(私のコメント)

常用していたノートパソコンが寿命が来たので、最近は控えのパソコンを常用にしてブログをアップしていますが、1台ではトラぶった時に立ち往生してしまうので、新しいノートパソコンを買いました。ノートパソコンでも拡張性の高い機種でないと使えないので、フロンティアの最新機種を買いました。

フロンティアの最新機種は、外部ディスプレイに4Kやウルトラワイドのディスプレイにも対応しています。今までは4台もマルチディスプレイを使っていますが、4Kなら1台で4つのブラウザーを表示させられるし、ウルトラワイドなら2つのブラウザーを表示できる。

それで4Kかウルトラワイドのディスプレイに買い換えようと大手家電量販店などで、パソコン用のディスプレイを見ていますが、ウルトラワイドのものはLG社製のものが一番いいようだ。4Kだと40インチ以上のものでないと真価が出ないが、机の上では圧迫感が出てしまう。

残念ながらテレビやパソコン用ディスプレイなどは、日本製よりも韓国製の方が品質価格ともに良くなってしまった。テレビでも日本のメーカー製よりもLG社製のテレビが有機ELテレビなどで先行しているように見える。日本のメーカーがもたもたしているうちに韓国のメーカーが大型有機ELテレビを実用化してしまった。

以前はソニーが有機ELテレビを発売していましたが、歩留まりが悪くて有機ELテレビから撤退してしまった。日本の技術力が韓国メーカーに遅れを取るようになりましたが、日本の電機産業が新興国に遅れを取るようになり、シャープや東芝のように潰れかかっています。

シャープは液晶で失敗して東芝は原発で失敗をした。日本の家電産業が衰退してしまったのは経営者が技術者ではなく管理部門出身の社長であり、ソニーもこれから主力となるロボット部門を打ち切ってしまった。ロボットも日本のお家芸と言っていたのに、福島原発で使えるロボットがなかった。

アメリカでは軍用のロボット開発で先行しており、国家プロジェクトで開発しているのに日本では企業任せだ。韓国では情報家電産業は実質的に国営企業であり国家経済を支えているから力の入れ方が違う。日本のメーカーはスマホにも乗り遅れて韓国や中国にも遅れをとってしまった。これでは日本の家電産業で潰れるところが出ても不思議ではない。

家電ばかりでなく、任天堂などのゲーム機業界でもスマホに市場を侵食されてピンチに立っていますが、日本のメーカーはOSもCPUも主導権をアメリカに取られて、単なる端末メーカーになってしまった。アンドロイドなどのOSも頻繁なバージョンアップなどでカスタマイズもままならなくなり、新商品が作れなくなってしまった。

最近のテレビ用OSでもアンドロイド(リナックス)が主流になり、アンドロイドでなければネットテレビにもならない。ウィンドウズもスマホでは敗者となり当然家電用にも手も足も出ない。日本の家電メーカーはOSに関しては蚊帳の外であり、リナックスはオープンソースでありながら、マイクロソフトの圧力でリナックスパソコンを作ろうとはしなかった。

しかしスマホもテレビもアンドロイド(リナックス)が主流になり、ウィンドウズはパソコンの世界に封じ込められてしまった。韓国のサムスンがスマホの覇者になれたのも、早くからアンドロイド・スマホを開発してきたからであり、日本の携帯電話はガラパゴス化してしまった。

液晶パネルも、有機ELパネルに移行しつつありますが、日本のメーカーは有機ELパネルの開発を打ち切ってしまった。新製品の開発には社長などの経営者の判断に委ねられますが、管理部門出身の社長では新製品の技術に疎いから適切な判断がつかない。DRAMなどのメモリーでも、ことごとく判断ミスで韓国に打ち負かされてしまった。

今までは、アップルのアイフォーンには日本の液晶パネルが使われていたが、次期モデルのアイフォーンにはサムスンの有機ELパネルが使われることになった。日本のメーカーの判断ミスがこのようになってしまいましたが、テレビもスマホも有機ELパネルが主力になるが、日本のメーカーは追いつけるのだろうか。




あなたがイノベーティブな人材になりたいと考えるのなら、「あいつ
変わってる」と周囲から評価されるぐらいの人物になる必要があります。


2017年2月13日 月曜日

「いい人」では成功できないこれだけの理由 2月11日 午堂登紀雄

私が独立起業して約12年。起業家や会社経営者をはじめ、数多くのビジネスパーソンに出会ってきましたが、成功(会社員であれば昇進やヘッドハントされる)していく人とそうでない人との間には、大きな違いがあることに気がつきます。そのひとつが「他人の目を過剰に気にして合わせるいい人か、そうでないか」です。

筆者が知る成功者のほとんどは、唯我独尊タイプです。他人からどう思われようと、周囲が何を言おうと気にせず自分の信念や主義主張を貫こうとします。そのため熱烈なファンもいれば、同時に強烈なアンチから批判を受けます。しかし彼らはまったく臆することも、動じることもなく、つねに新しいことにチャレンジしています。

私自身はまだまだ成功と呼べるようなレベルではありませんが、今は毎日が自由で、朝はワクワクしながら目覚め、夜は充実した気分で眠りにつくことができています。

その理由のひとつはやはり、他人からどう思われるかを気にしないようになったからだと思っています。やりたいと思ったら周囲の人間関係に遠慮なく、何でも言えるし何でもできます。

逆に、他人の目を過剰に気にしてしまういい人は、どうしても本音が言いにくくなります。周りに合わせて控えようとしてしまうのです。

いい人はイノベーションを起こせない

スティーブ・ジョブズ、イーロン・マスク、孫正義、鈴木敏文――。革新的な製品やサービスを世に送り出してきた人間は、並の人ではありません。たいてい変人という伝説がセットでついています。

反面、「いい人」にイノベーションは起こせません。彼らは常識人だからです。いい人は、他人からどう思われるかを過剰に気にする傾向があります。それはつまり、自分の価値基準より、他人の価値基準をより重視しているということです。

これは仕事でも当てはまります。価値があるかないかを決めるのは自分ではなく他人という意識があるため、自分の意見やアイデアよりも、他人の評価を優先させてしまいがちです。

そのため、「そんなの無理」「面白くない」「そんなの意味あるの?」「売れるの?」「誰が買うの?」「失敗したらどうするの?」などと周囲から否定・反対されたらすぐにあきらめます。

周囲に同調することを優先してしまうと、周囲と摩擦を起こしてまでも自分の信念を貫くことができません。

たとえば会社の会議などで、話がまとまりかけた場面でも異論を述べる人、「そんな企画アリ?」と周囲が驚くような提案をする人はどういう人か。社内でも「あの人個性強いよね」という評価を受けている人物ではないでしょうか。

「いい人」と思われている人の発言とは

一方で、「あの人、いい人だよね〜」と思われている人から、「絶対にこれをやり遂げたいんです!」などという発言がどんどん出ているでしょうか。

人から「こう思われてはいけない」という縛り、「こう思われるんじゃないだろうか」という不安から、周囲が驚くような大胆な決断や、非常識と思える行動を取ることができません。それではどんなにすばらしいアイデアや意思決定も、新しいことや変化を嫌う人、リスクを恐れる人たちの反対意見に押し切られてしまいます。

しかし、そんないい人をやめると、周囲との軋轢を恐れず、周囲に迷惑をかけてもひるまず、大胆な決断をし、自分の信念を貫くことが可能です。

たとえばコンビニの王者セブン-イレブンも、鈴木敏文前セブン&アイ会長が、周りの反対を押し切って始めたビジネスです。ソフトバンクの創業者である孫正義氏も、周りがびっくりするような事業や買収を仕掛けているのはご存じのとおりです。

また、アップル創業者の故スティーブ・ジョブズ氏も、わがままばかり言って社内を振り回したというのも有名な話です。

最近では、自動車産業や航空宇宙産業に大きなイノベーションを起こした、テスラモーターズとスペースX社のCEO、イーロン・マスク氏が挙げられます。

彼は周囲からの「そんなのは無謀だ」という批判にもひるまず、ロケットの打ち上げに成功しました。また、猛烈な努力を社員に強い、水準に満たない人材は容赦なく切り捨てるそうで、これが日本なら炎上ものでしょう(彼の自伝『イーロン・マスク』にはもっと強い表現で書かれていました)。

社会からたたかれることを恐れず、部下に嫌われることを恐れず、邁進する彼の下には、アップルなどから優秀な人材が入社しているそうです。

だからもし、あなたがイノベーティブな人材になりたいと考えるのなら、「あいつ変わってる」と周囲から評価されるぐらいの人物になる必要があります。しかしこれは、なかなか勇気がいることかもしれません。

最強なのは「恥ずかしさ」を感じない人

では、そんな「変人」などという世間からの評価を気にせず受け入れ、自由で自分らしく生きられる人とは、どのような人種なのか。それは、普通の人が「恥ずかしい」と感じることを、まったくそうとは感じない人です。

たとえば何日も続けて同じ服を着ていても平気。頭がボサボサでも平気。パジャマでウロウロしても平気。スッピンでも平気。自分の発言がその場を凍りつかせても平気。「バカじゃないの?」と言われても平気。自分のアイデアが否定されても平気。プレゼンがうまくいかなくて場がシラけても平気。

もちろんそれはなかなか難しいことではありますが、自分が発する言葉や行為の多くに対して、恥ずかしいと感じなければ、「他人からこう思われたらどうしよう」というおそれとも無縁です。

いきなりは難しくても、自分が感じる「恥ずかしい」のレベルが上がってくれば、それだけ周りの目を気にすることなく、自由に振る舞えます。それは周囲の視線からの解放を意味し、自由に発想できる素地となり、イノベーションを起こす基礎となります。

つまり、恥ずかしさに対してもっと鈍感になること、感じにくくすることです。(後略)



(私のコメント)

日本で金持ちと言われるようになるには、サラリーマンでは経営幹部にでもならなければ無理であり、投資をして成功するか独立起業して成功しなければ難しいだろう。しかし誰もが出来ることではなく、投資や起業して成功する人は「変人」と呼ばれるくらいの個性と意志の強さがなければ難しい。

しかしほとんどの人は、長い学校生活や会社員生活で、牙を抜かれて周りに対して協調的な人生を送ることになる。そのためには他人と違ったことは決してせず、同じことをして仲間を作ることが優先される。ゴルフが流行ればゴルフをして、パチンコが流行ればパチンコをして、月曜日にはそれで話の花が咲く。

学校などでも他人とは違ったところがあれば、それがいじめの原因にもなったりする。私自身も学校でも会社でもごく普通に振舞っているつもりでも、付けられたあだ名は「天才」だったり「変人」だったりしたから、かなり個性的だったのだろう。だから学生生活でも会社員生活でもかなり息苦しかったことは確かだ。

日本人は、とかく他人からどう見られるかを異常なほど気にする人が多くて、他人と同じであることに異常な喜びを感ずる民族のようだ。だから何事も「人並みに」と言ったことが重要視される。だから勉強にしても仕事にしても、出来すぎてもいけないし出来なさすぎてもいけない。仕事が出来すぎれば周りの脅威になるからだ。

銀行に就職して自分に合わない仕事であることは数ヶ月で分かったが、給料がいいので金を貯めるために数年間は勤めることにした。さらにその金を株に投資して最初はもうかったがバブル崩壊に引っかかって株から手を引いた。為替にも投資したがオーストラリアドルで大損して為替からも手を引いた。

株や為替では儲からないから不動産の投資をして現在がありますが、マイホームを買ったりせずにアパートや貸ビルに投資をしてきました。今ではマイホームは負債であり資産でないことがわかりますが、周りの人はマイホームを借金をして買って30年もかけて借金を返し終わったら、誰も住み手のない空家になったでは泣くに泣けない。

アパートや貸ビルは、借り手があれば資産となり不労所得が得られる。このような生き方はサラリーマン社会では異端者であり、マイホームローンを支払いながら結婚をして家庭を持って生きるのがサラリーマンのお手本とされた。しかし一生をかけてローンを支払って得たマイオームは今や空家地獄に陥ろうとしている。

アパートや貸ビルの借金の返済は本当に厳しくて、一時は間違った道にはまってしまった事を後悔した時期もありましたが、なんとか借金を払い終えることができた。これも「変人」だから出来た事であり、給料のいい銀行員を辞めてまで独立したことは間違ってはいなかった。

バブルの頃に言われた「常識」は今では非常識となり、当時の非常識なことが今では常識になっている。記事にもあるように価値があるかないかを決めるのは自分であり他人の評価ではない。人の意見を聞かないと何もできないような人はサラリーマンに向いており、サラリーマン社会では独自の価値観を言ってしまうと「変人」にされる。

スティーブ・ジョブズ、イーロン・マスク、孫正義、鈴木敏文といった人は独自の価値観を持っており、鈴木敏文氏も結局は会社を追われてしまった。日本にはスティーブ・ジョブズ、イーロン・マスク的な人材は、学校時代や会社員で潰されてしまう。しかしアメリカでは人とは違った個性が尊重されて、独立起業する人が多い。たとえ失敗しても立ち直って再起業して成功した。

日本では失敗が許されない世界であり、失敗を恐れる臆病な人が多い。シャープや東芝や東京電力がダメになってしまったのも、失敗をしない人物が出世をして、それは何もしなかったことを意味する。だから決断を下すことができずにズルズルと泥沼にはまっていく。失敗を経験したことがある人なら失敗しかけたらどうしたらいいか分かる。

孫正義氏も数々の失敗をしているが、新たな投資が成功してピンチを切り抜けている。ジョブスも一度はアップルを追われたが再び戻ってアップルを立て直した。東芝やシャープにはそのような人材がいなかった。結局は画期的な新製品を生み出さなければ会社は成長できなくなる。ソニーも出井社長はロボットのアイボを潰してしまった。それに対して孫社長はペッパーというロボットを売り出して大成功した。




経済産業省のバカ役人が原発の安全管理を怠ったために
福島第一原発事故が起きた。しかし誰も責任を取っていない。


2017年2月12日 日曜日

どうなる「東芝」大解体ショー 原発立国を謳った「経産省」の責任は 2月9日 週刊新潮

 子会社である米原発メーカー「ウェスチングハウス(WH)」の巨額赤字を受け、東芝が7000億円に上る損失を明らかにしたのは昨年末のことだった。3月末の決算で債務超過になる恐れが生じているが、そのウラには経産省の責任も見え隠れして――。

 創業78年。連結会社も合わせれば、従業員数は約19万人で、昨期の売上高は約5兆円。過去に経団連会長も2人輩出。東芝が日本のトップ企業の一つであることは論を俟(ま)たない。

 1969年からアニメ「サザエさん」の提供を務めていることも、企業イメージに大きく寄与。東芝はその上品な社風から「お公家集団」と呼ばれた。それが今、なりふり構わず“金策”に走っている姿は、もう見てはいられないのだが、危急存亡の秋(とき)とすれば、それも仕方ない。

 では、東芝はなぜ、このような窮地に追い込まれたのか。東芝だけが悪いのか。

■原発事故で一変

 損失の根源となっているのは、WH社である。

「東芝がこの会社を買ったのは2006年のこと」

 と述べるのは、経済誌の記者だ。

「当時、経産省は、『原子力立国』を掛け声に、国内の原発を増やし、海外に原発を輸出する。そんな計画を立てました。そこに乗ったのが、東芝。売りに出されていたアメリカのWH社を6000億円の高値で手に入れたのです」

 東芝が持っている原発の建設技術は、沸騰水型。日本ではこれが約半分を占める。一方、WH社のそれは海外で主流の加圧水型。東芝はこれで海外販路を狙ったのだ。

 しかし、2011年、福島第一原発の事故が状況を一変させる。これにより、原発の建設事情も一変。原子力産業は曲がり角を迎えるのだ。ここで東芝は方向転換出来れば良かったが、なおも固執。赤字は増大し、今日を招いてしまった。

「こうした背景があるために、官邸や経産省では、東芝の問題に、腫れ物にさわるように接しています」

 と言うのは全国紙の政治部デスク。

「当時、『原子力立国』を高らかに謳い、日本のメーカーに原発の海外輸出を勧めた経産省のメンバーには、現・首相秘書官の今井尚哉さんもいますし、いま経産省の経済産業政策局長を務める柳瀬唯夫さんもいる。万が一、東芝に何かあれば、自らへ批判が向いてくるかもしれない。それは避けたいですが、あまりに一民間企業の救済に政府が関わりすぎるワケにもいかない。そこで現状、様子見をしていますが、内心、ビクビクというところでしょう」

 むろんWH社を放置した東芝が悪いのは間違いないが、その大本が国策的だったのは誰もが認めるところ。東芝は、梯子を外された、とも言えるのである。

■債務超過の可能性は

 責任問題はともあれ、仮に東芝が破綻すれば、20万人近い雇用が失われることになる。国の経済に与える影響も大きい。

 この3月、彼らは実際に債務超過に陥るのか。

「回避は厳しいのでは」

 と述べるのは、経済ジャーナリストの町田徹氏である。

「昨年末、巨額損失の件が発覚してからの東芝の対応を見ていると、残りひと月あまりで、売却にしろ何にしろ、ネゴシエーションできる能力を持っているとは思えない。危機感もあるようには思えない。そもそも、何度もゴタゴタ続きのあの会社には今回の債務超過を解決するのは、難しいでしょう」

 一方で、

「現実には、何とか回避できるのではないか、と見ています」

 と、経済ジャーナリストの松崎隆司氏はこんな見立てだ。

「既に日本政策投資銀行が支援を検討し、三井住友などのメインバンクに加え、地銀もバックアップの方針を決めた。資金繰りの案が上手くいかなかったとしても、彼らも東芝が倒産の危機にでも陥れば、貸金が不良債権化しますから、回避したいはず。最終手段としては、デット・エクイティ・スワップ、つまり、貸し付けたお金を株に換えて、負債を消す……というような形での支援で、債務超過を防ごうとするのではないでしょうか」

 20万人の雇用に万一のことがあれば、アベノミクスどころではない。前述の通り脛に傷もつ政府が、銀行になりふりかまわぬ“指導力”を発揮するというシナリオもうなずける。

■タコが足を…

 ところが、である。

「仮にこの3月末の危機を乗り切れたとしても、その後の東芝の将来は厳しい。断末魔の叫びが聞こえると言っても良いでしょう」

 と言うのは、経済ジャーナリストの磯山友幸氏。

「長らく東芝は、半導体と原発を経営の2本柱としてきた歴史がある。うち現状で収益の見込めるのは半導体部門でした。しかし、この分野を切り離し、採算が取れない原子力発電部門を会社に残している。会社の再建策としては、かなり歪(いびつ)な形となっているのです」

 この事情について言葉を継ぐのは、全国紙の経済部デスクである。

「東芝が買ったWH社は、巨額の損失を抱え、国内に売却するにも引き受け手がいない状況です。かと言って、原子力自体が安保上、極めてセンシティブな事業であるため、中国やロシアをはじめ、安易に外国に売るワケにはいきません。そもそも、原発関連事業については、言わば国策であり、東芝は福島第一原発の廃炉も担っているため、それを潰すこともできないのです」

 東芝は、WH社を抱えたまま、原発事業を継続することになるのか。成長が見込めない事業を抱え込まざるを得なくなっているのである。

「そうすると、何度も債務超過の危機が訪れるでしょう。その損失を埋めるため東芝は、今後も半導体やエレベーターなど、有望分野を売って、資本を増強するしかなくなる。つまりタコが自分の足を食べるようなもので、しかも、そのタコの頭が腐っているのだとしたらどうしようもない。今後の東芝は、こうして次々と会社を切り売りする必要に迫られていく、つまり“解体”されていくことになると思います」(同)

 重から軽まで、あらゆる“電機”に関わって繁栄を極めた東芝。それが原型をとどめないまでに切り刻まれる未来は、現実味を帯びている。シャープの身売りに続き、日本のモノづくりの崩壊が、より一層印象付けられるが、とは言え、日本はそれに代わる未来を未だ見通せていないままだ。



(私のコメント)

日本の官僚組織の一番の問題点は、政策運営に絶大な権限を持ちながらも、失敗しても誰も責任を問われない組織であり、無能な役人であっても絶大な権限を持たせていることが間違いだ。「原発立国」という経済戦略は、石油のない日本では妥当な戦略と思われていたが、安全対策において創造力に欠けていたのは間違いない。

経済産業省は、東京電力や東芝に対して絶大な権力を持っていたが、天下り先であり管理監督に手加減がされやすかった。東京電力に対しても津波対策を指示していたが
、東電の会長は知らなかったと惚けている。直接の責任者は東電だが、管理監督権限は経産省が持っていた。

国会議員たちは原発の素人であり、経産省の役人が安全だと言えばそれを信ずるしかなかったが、経産省の役人自体がバカの集まりであり、原子力発電所の根本的な欠陥について対策を十分にしていなかったことは確かだ。安全対策を講じれば講ずるほどシステムは複雑化してコストが上昇していく。

福島第一原発も、2重3重の安全対策が施されていたが、全停電状態になった時の緊急冷却システムに欠陥があり、操作員はそれを止めてしまった。所長がそれに気がついたときは手遅れであり水素爆発を起こしてしまった。水素爆発のインパクトは世界に衝撃を与えてしまって、建設途中の原発の安全対策でメーカーは大赤字を出している。

東芝の経営危機も、原発の安全対策で大赤字を出しているためであり、フランスのアレバも倒産しかかっている。アレバに対しては三菱がカネを出すようですが、まさに原発ビジネスが危機に直面している。中国やインドなども原発の建設に大規模な建設計画があるようですが、中国でWHが建設している三基の原発がなかなか完成しない。

フランスのアレバの原発もフィンランドの原発建設で大赤字を出した。どの国も原発に関してはおっかなびっくりで、電力は欲しいが原発は怖いということで、原発メーカーは安全対策で大赤字を出している。原発は一発間違えれば大災害になることは福島で証明された。

「株式日記」でも何度も書いてきましたが、原発を民間会社が運用すること自体が間違いであり、フランスのように公社が運用しなければ、利益優先で東電のように安全対策を怠ってしまう。だから一番の責任は国に有り、原発を電力会社に任せたのが一番の責任がある。事故が起きた時のことを考えれば防衛省の外局が運用すべきなのだ。原発がミサイル攻撃の一番の対象にもなるからだ。

私自身は原発再稼働に賛成しているが、安全対策がなかなか進まないようだ。免震重要棟などの建設も遅れている。津波対策の防潮堤も、そもそも何で海沿いの低地に作るのか。女川原発のように高台に作れば津波の被害も防げるはずだ。どの原発も津波を想定していない所に作るから馬鹿だというのだ。

経済産業省も東芝も東京電力も、エリート集団であり高級官僚やエリート経営者の集まるところだ。しかし原発に対する認識度は低く事故が起きればどうなるかの責任感がない。戦前の軍事官僚もどんな失敗をしても必ず復帰してきて出世して戦争までおっぱじめてしまった。戦後の官僚も同じであり天下りをして優雅な生活をしている。


福島原発事故で更迭・辞任の経産省、東電幹部らは今。引責のはずが天下りで悠々自適。融資元の銀行にも天下り(東京) 


東芝も、日本一の名門会社でしたが、経営幹部の暴走を止められず、その後の福島原発の事故の後も、原発事業の推進を図ってきたことが裏目に出てしまった。2000億円程度のWH社を6000億円で買収するなどの不可解なこともありますが、会社経営者が無能なのか何か裏があるのかわからない。

国のエネルギー政策は国家が策定しなければなりませんが、国会議員も霞ヶ関官僚も素人であり、エネルギー政策に詳しくはない。日本にはエネルギー政策の専門家はおらず、いても素人と大して変わりがない。太陽光発電のコストが劇的に下がってきて一番安い電力資源になりつつありますが、シェールガス・オイルの事も誰も知らなかった。

本家のアメリカですら、石油のためにイラク戦争に踏み切りましたが、今では輸出するくらいに石油が余っている。原発がこんなに危険なものだと分かってしまったことで原発の新設は難しいだろう。高速増殖炉にも国は1兆円も既につぎ込んでいますが、国のエネルギー政策は支離滅裂であり、東芝も国に潰されたようなものだ。




「中国のWTO加盟により米国経済は壊滅的な打撃を受けた」
「米国による経済的関与が中国の軍事力の源泉になっている」


2017年2月11日 土曜日

トランプ政権の対中強硬策のかぎ握る日本 1月29日 田村秀男

 トランプ米政権が始動するや否や、口撃の矛先が日本車にも向けられたが、慌てることはない。事実関係を説明すれば済む。新政権の最大の標的は中国であり、通商・安全保障一体の対中強硬策を繰り出そうとしている。この「戦い」の成否の鍵を握るのは日本の対米協調である。
 「米国第一」政策には、なぜ中国について通商と安保が不可分なのか。グラフは中国が世界貿易機関(WTO)に加盟した2001年以降の米国の対中貿易赤字と中国の軍事支出である。グローバルな貿易自由化の恩恵を受けた中国は対米貿易黒字を15年までに4・4倍増やしたのに対し、日本は1倍にも満たない。トヨタ自動車など日本の製造業が米国での現地生産を増強してきたからだ。
 目を引くのは7・7倍にも上る中国の軍事支出の膨張だ。08年のリーマン・ショックの後は、中国の軍事費は対米貿易黒字の約5割相当だ。中国は貿易で稼いだドルを旧ソ連製の空母など、武器購入予算に充当する。人民解放軍のサイバー部隊によるハッカー攻撃が米国や日本を標的にしているが、そのハイテク技術の多くは米国製だ。
 外貨の源泉はもちろん対米貿易に限らない。リーマン後は不動産ブームを演出し、海外からの投資資金を呼び込んできた。中国人民銀行は外国為替市場を管理して人民元相場をドルに対して固定し、その交換レートに基づいて流入外貨をことごとく買い上げ、外貨準備を積み上げてきた。
 軍事支出の膨張は、14年までは外準の急増と軌を一つにしている。15年からは海外への資本流出が激しくなり、外準は縮小しているが、貿易黒字総額は年間6千億ドル前後(対米は約3500億ドル)と高水準を保っている。
 こうした分析から、こと中国については通商と軍事は切り離せないと拙論は本欄などで以前から指摘してきたが、トランプ政権はまさにそこに焦点を合わせている。
 鍵となる人物は、新設される「国家通商会議」のトップに任命されている経済学者のピーター・ナバロ氏だ。英エコノミスト誌は1月21日号で「米国導く対中強硬派、ナバロ氏」という題名で特集記事を組んだ。ナバロ氏は自ら監督した13年製作のドキュメンタリー映画“Death By China”(「中国による死」)の冒頭で、「中国製」と刻まれたナイフが米国本土を刺し血が流れるというアニメ映像を流し、トランプ氏から称賛された。
 「米中もし戦わば」の題名で昨年11月に邦訳された著書(原本は15年11月刊)では、「中国のWTO加盟により米国経済は壊滅的な打撃を受けた」「米国による経済的関与が中国の軍事力の源泉になっている」と断じている。
 トランプ氏は、大統領選中に提唱した中国への45%の報復関税適用には直ちには踏み切らない。北京と話し合う構えだが、北京の「一つの中国」路線を逆手に取って通貨と通商での譲歩を引き出す。
 「一つの中国」論は台湾ばかりか、南シナ海の諸島や尖閣諸島(沖縄県石垣市)まで中国のものだという論理である。次期米国務長官のレックス・ティラーソン氏は、南シナ海で中国が造成した人工島への同国のアクセスを認めないと言明、トランプ氏もティラーソン氏を支持している。
 政経分離の従来の対中政策は廃棄される。上記の国家通商会議はホワイトハウス内に設置され、関係閣僚やスタッフの陣容が整えば、通商問題を外交、軍事、金融に関連付けて対中戦略を練るだろう。米メディアでは、「米中対立、実際の戦争に発展するリスク」(1月18日付ウォールストリート・ジャーナル)を指摘するほど、対立激化の様相だ。軍事面で制約のある日本はどう対応すべきか。
 トランプ政権の対中警戒論を共有し、全面的に協調するかどうかだ。例えば、ワシントンの強硬策に対抗して、北京が米国債売りを仕掛けてくるようだと、米金融市場は不安定になる恐れがある。その場合、カネ余りの日本は対米投資でカバーできる。共産党中央が人民元を管理し、国際通貨に仕立て上げ、それを武器に東アジア全域を中国の影響下に置こうとする習近平政権の野望にも、日米は結束して対抗しなければならない。
 安倍晋三政権はこの際、トランプ政権の国家通商会議に倣った政治主導の横断的チームを設置してはどうか。通商は経済産業省、安全保障・外交は外務省、通貨・金融は財務省といったのでは官僚任せの事なかれ主義に終始しかねず、米国との対話は細分化された特定の分野に限定されてしまうだろう。(編集委員)


(私のコメント)

安倍総理とトランプ大統領との首脳会談が行われていますが、波乱なく行われているようで、トランプ大統領の一連の発言は国民向けの発言であり、首脳会談では一連の発言は出なかったようだ。まだトランプ政権作りの最中であり、実質的な政策のスタートはまだ先の話になる。

トランプ政権で一番問題になりそうなのは対中国政策であり、その中国についての情報は安部総理との会談でゴルフをしながら出るのだろう。オバマ政権では対中国政策は腰の引けたものであり、チャイナマネー目当てに融和的な政策がとられた。しかし中国も外貨危機が起きてきて、アメリカに投資をすることもままならなくなってきた。

そこでアメリカは、対中国政策を大転換して厳しいものになるだろう。融和政策をしても中国からのマネーが来なければ意味がない。むしろ対アメリカ投資マネーについては日本の方が資金がある。首脳会談後の記者会見でもアメリカ国内のインフラ整備の話が出ていましたが、日本からの投資で整備されるようだ。

これは首脳会談に向けたお土産に用意されたものでしょうが、アメリカ国債を一番持っているのは日本になっている。中国は人民元安を買い支えるために外貨が使われてアメリカ国債も売っている。外国からの投資マネーも外貨準備に繰り入れていたから、外資が逃げ出すと外貨準備高も減ってしまう。

今まで決まった政権スタッフの顔ぶれを見れば、対中国政策はかなり厳しいものになるはずだ。オバマ政権の時のような政策を続けていれば、中国はそれこそアメリカを脅かす軍事大国になる。ロシアとの関係を見直すのも中国を睨んでの事であり、オバマ政権のような対中国融和政策は取らない。中国はもはやカネがなく、カネの切れ目が縁の切れ目になる。

それにたいして中国は、ドイツなどのEUからの投資を呼び込んでいますが、EUもイギリスの離脱や移民問題を抱えて、極右勢力が台頭してきて中国に対する政策も変わってくるだろう。中国経済が変調をきたしてきて投資メリットがなくなれば資本を引き揚げるしかなくなる。中国経済の変調はまだ表面化していませんが、6%成長などデタラメだ。

トランプ政権はグローバル経済に批判的であり、中国からの製造業の引き揚げを目指している。今まで中国で生産してきたスマホなどもアメリカで生産する計画が出されている。しかし中国とは違って人件費が高いから製品価格も高くなる。メキシコの自動車生産も国境税がかけられればそれだけ高くなりますが、どうなるのだろうか。

中国は軍事的にも経済的にも日本を上回る大国となりましたが、アメリカにとってどれだけプラスになっているのだろうか。中国からの輸入品が安く売られれば国民にとってはそれだけプラスになるが、アメリカの製造業が衰退して賃金も上がらなくなった。金融が一人勝ちで繁栄を謳歌してきましたが、リーマンショックで大打撃を受けた。

やはりある程度は製造業がなければ経済の繁栄は長続きしない。グローバル経済で繁栄して来たのはBRICSと呼ばれる新興国ですが、先進国からの投資や技術供与によるものであり、自律的な発展には結びつかなかった。新興国がコスト高になればさらなる新興国にグローバル企業は引っ越していく。

中国は軍事経済大国になり、中華思想が復活してアメリカまでも侮るようになり、オバマ大統領が中国を訪問しても、赤絨毯を敷かないで迎えたりしている。中国の愛国運動が加熱してきて反米的なプロパガンダも抑えようが無くなってきた。そんな状況でトランプ大統領の誕生は中国にとっても困惑しているようですが、以前のような米中関係は維持できないだろう。

このようなことを背景に、安倍総理とトランプ大統領はフロリダでゴルフをしながら話し合われるのでしょうが、習金平はゴルフをしない。




100万台の生産に必要なリチウムは約6万トン。もし500万台が生産される
ようなら、年間30万トンが必要になる。2015年の倍に当たる数字だ。


2017年2月10日 金曜日

リチウム高騰!トヨタが7年前に放った“先兵” 2月10日 島津翔

震源は中国、影響は全世界に及ぶ

 リチウムの価格決定メカニズムは以下の通りだ。

 金や銅、ニッケルのようなベースメタルと違って、リチウムはロンドン金属取引所(LME)などの市場での取り引きがない。そのため、リチウム生産会社と商社やユーザーが直接取り引きしている。

 リチウム生産国は南米など数か国に限られ、生産会社もチリのSQMなど数社の寡占が続いていたものの、総需要の伸びが緩やかだったため、この数年リチウム価格は安定的に推移してきた。

 しかし2014年に中国政府がEV(電気自動車)への多額の補助金を投じ始めたことで、事態は一変した。

 補助金の投下で、場合によってはガソリン車より安く変える市場ができあがった。冒頭の証言の通り、不健全な業者もはびこる。毎月高額なオークション価格で取引される自動車のナンバープレートが、EVならすぐに手に入るという補助金以外の政策も影響している。

 中国政府のこうした政策によって、この数年、中国国内のEV販売台数は前年比50%以上の伸び率で急増。一気に世界最大のEV市場になった。EVベンチャーや電池ベンチャーが次々に現れ、リチウム争奪戦が勃発した。南米などのリチウムメジャーもこのリチウム高騰に便乗している状況だ。そのため、「日系メーカーの調達価格もこの1年でかなり上がっている」(日系大手商社の金属部門担当者)。

 中国発のリチウム高騰??。主力車「プリウス」などのHV(ハイブリッド車)に多くのリチウムイオン電池を搭載しているトヨタは、意外にも全く動じていない。なぜか。

トヨタが挙げた「クリティカルな元素」

 2009年、豊田通商の金属調達担当者は南米アルゼンチンで、オーストラリアの鉱山会社の担当者と向き合っていた。リチウムの販売代理権を得るためだ。それまで銅やニッケルといったベースメタルのビジネスを全く行っていなかった豊田通商がわざわざ南米に出向いたのには理由があった。

 その数年前、トヨタグループ内で、自動車を製造する上でこれから危機的な状況になり得る資源の検討が始まっていた。豊田通商もそのメンバーだ。検討の結果、偏在性が高く、産地国の政治リスクが高く、かつ代替技術が現れる可能性が低いコバルトや銅、プラチナ、パラジウム、ロジウム、そしてリチウムを「重要度の高い資源」と位置付けた。

 クルマが電動化していくうえで、鍵になるのは電池とモーター。その2つに必要なのがレアアースとリチウムだ。需要がこれから伸びていくとの目論見もあった。

「トヨタの先兵としてしっかり動く」

 2009年4月、豊田通商に金属資源部が立ち上がった。「トヨタの“先兵”としてしっかり動くことに加え、商社としてリチウムビジネスにチャンスがあると考えた」。豊田通商金属資源部の片山昌治部長は当時をこう振り返る。

 同年、南米調査を開始。目に止まったのがアルゼンチンのオラロス塩湖だった。塩湖の権益を持っていた豪オロコブレと2010年に実現可能性調査の契約を締結。資源量が640万トンだったことが分かった。年間2万トン掘り出したとしても320年間掘り続けられる量だ。

 事業会社の25%の株式と100%の販売代理権を取得。2012年12月に本格建設に着手し、2015年7月、ようやくリチウムの出荷を開始した。初めて豊田通商がアルゼンチンに降り立ってから、約7年が経過していた。

 現在、年間生産量は約1万7500トン。世界需要の約10%のシェアを占める。

 2015年末時点で、リチウムの用途別需要の約40%が電池だが、車載向けは数%にすぎない。セラミックスや医薬品など、電池以外の需要が半分以上を占めるのが現状だ。ただし10年後はがらりと変わる。

 中国政府が目指すのは2025年にEVの年間販売500万台。独フォルクスワーゲンなどEVシフトを一気に進める自動車メーカーも、2025年に100万台の販売を描く。

リチウムは「全く足りない状況になる」

 同社の試算では、100万台の生産に必要なリチウムは約6万トン。もし500万台が生産されるようなら、年間30万トンが必要になる。2015年の電池以外を含めたリチウム世界需要の倍に当たる数字だ。

 豊田通商の片山部長は「2025年までというスパンで考えると、リチウムは全く足りなくなる。年々、足りなくなる危機感がある。(我々は)次の(鉱山サイトの)開発に行く」と話す。

 トヨタがグループで商社を抱えている強みはこうした調達面で効いてくる。オラロス塩湖で生産したリチウムの販売先は、日米欧の電池部材メーカーだけでなく、セラミックやガラスメーカーも含む。車載向けは数%にすぎない。しかし、今後は自動車向けが急増するだろう。

 豊田通商の販売価格も、中国発の値上げに影響されている。ただし、片山部長は「やりたい放題やるわけではない。安定して付き合う顧客の評価を行っている」とした上で、「トヨタのEVが本格化すれば、それなりに重きを置いていく。そのための体力づくりという部分もある」と明言した。

 リチウムが高騰してもなお、トヨタが供給不安に動じないのはこうした理由からだろう。

ホンダの危機感「リチウムはお荷物になる」

 もっとも、トヨタはHVにリチウムイオン電池とニッケル水素電池を使い分けている。HVにリチウムイオン電池しか使っていないのがホンダだ。同社によれば、「自動車メーカーで世界最大のリチウムイオン電池ユーザーは我々だ」。

 その危機感から、2015年にホンダはリチウムイオン電池のリサイクル技術の開発に乗り出した。電池の調達リスクに加えて、リチウムイオン電池が現状では産業廃棄物扱いになる可能性が高く、有価で廃棄しなければならない恐れがあることがその理由だ。

 せっかく調達した電池が、処理コストを増大させる「お荷物」になる可能性があるのだ。

 ホンダは2020年頃からリチウムイオン電池を積んだ廃車が一気に増え始め、2030年にはホンダ車だけで累計30万台に達すると独自に試算している。大量に廃棄されれば、自動車メーカーが持ち出す処理コストがバカにならなくなる。(後略)



(私のコメント)

ヨーロッパの自動車メーカーは、クリーンジーゼル車が排ガス規制に引っかかるので一斉にEV化に賭けているようですが、リチウムイオン電池の高騰が止まらない。リチウム電池の原材料は南米などに偏在しており、リチウムを確保しなければリチウムイオン電池は作れず、EVも作れない。

今のところリチウムイオン電池に代わる、ハイパワーでコンパクトな電池がないからリチウムイオン電池がなければEVは走れない。ハイブリッド車にもリチウムイオン電池が多く使われていて、そろそろ寿命が来て廃車になる車も多くなる。中古車としても電池を新品に替えれば売れるが、リチウムイオン電池は高くてそれだけで新車が買える。

EVは、今のところ問題点が多くて実用性に欠ける車であり売れていない。当面はハイブリッド車が主流になるのでしょうが、欧米のメーカーは高級車としてしかハイブリッド車を生産していない。ハイブリッド車にもいろいろな様式がありますが、トヨタのパラレル方式とノートEパワーのようなシリーズ方式がある。

パラレル方式はトヨタが特許雨を握っているので、シリーズ方式のハイブリッド車が多くなっていくだろう。シリーズ方式のハイブリッド車は基本的にEVであり、電池の代わりにガソリン発電機を積んでいる。この方がリチウムイオン電池よりも安く電源を確保できる。

いずれにしても、リチウム電池を多く搭載する車であり、コスト高になるのは避けられない。中国あたりはEVに多額の補助金を出してEVの普及に努めていますが、まだまだEVの普及には課題が多い。充電時間の長さや航続距離の不足等の基本的な実用性に欠けるからだ。EVではアウトバーンを時速200キロで走ることも意味がない。

最大の問題はリチウム電池のコスト高であり、リチウムに代わる高性能電池の材料が見つかっていない。再生して使いまわすことも難しいようだ。リチウム自身は海水などに数千億トンも溶け込んでおり、海水が濃縮された形である塩湖などにおいて採掘されている。そのような塩湖はチリや中国などに多い。

だからリチウムが海水に多く溶け込んでいるから、海水からの回収技術が進めば問題は解決するかもしれない。それまでは高いリチウム電池を使い続けるしかありませんが、リチウムイオン電池は潜水艦などに使われるようになり、通常型の潜水艦の性能向上は著しい。

先日も宇宙ステーションの電源として日本製のリチウムイオン電池が運び込まれましたが、旅客機などの電源としても使われるようになった。自転車から宇宙ステーションにまで使われるようになり、リチウムイオン電池なしにはパソコンも動かない。それが自動車に大量に使われるようになり、動力電源となり自動車の革命が起きようとしている。

「株式日記」では、ハイブリッド車が当面の主流になると書いてきましたが、EUではEVでないと規制が厳しくて走れなくなるようだ。結果的にこのような規制は自分の手足を縛ることになり、EVやPHEVは当面は自動車の主流にはなりえない。むしろ従来のガソリン車の性能の向上は著しく、ガソリン車の方が安くて高性能な車ができている。燃費の向上も進んできた。

自動車は戦略的商品であり、どの国も自国に有利な規制をしていますが、日本は自動車の関税はゼロだ。EUは色々な規制を設けて自動車を保護していますが、日本のハイブリッド車を排除している。結局のところリチウム電池のおかげでEVの実用化のめどはつきましたが、コスト高が足を引っ張ることになる。

ガソリン車ならスクラップになればそのまま鉄くずにすればいいが、EVはスクラップになってもリチウム電池の処分にコスト高になる。ヘタをすれば爆発炎上するかもしれない。これは水をかけても消せる火災ではない。だから当面はハイブリッド車が主流になると予想している。




日本の高学歴女性のフルタイム就業率は世界でも最低レベルです。
労働力が減っているのに、こんな「ムダ」をしている場合ではないのです


2017年2月9日 木曜日

痛々しすぎる!アラフォー男女「職業別・年収別の未婚率」 パソコン操作員のアラフォー未婚率 男55%女43% 2月8日 舞田敏彦

前々回の記事では、アラフォー男性の年収別の未婚率を出したのですが、稼ぎの少ない層ほど未婚率が高い、という残酷な現実が露わになってしまいました(http://president.jp/articles/-/20926)。誰もが肌感覚で感じていることですが、データで可視化されるとショッキングです。

今の日本では未婚化が加速度的に進んでいますが、社会学をやっていると「結婚できないのは誰か?」という問いを立てたくなります。自由意志で行う結婚も、外的条件に制約されることがしばしばです。意志があっても結婚できない、いや結婚しようという希望そのものが削がれてしまう……。収入などは、結婚チャンスを規定する条件の最たるものです(とくに男性)。

前々回の記事が関心を集めたようですので、調子に乗って、このテーマをもう少し深めてみましょう。

今回は、職業別の未婚率を計算してみようと思います。職業とは社会の中で果たしている役割ですが、それは人間のアイデンティティの源泉で、当人の意識や価値観を強く規定しています。声高には言えませんが、収入や威信にも傾斜がつけられています。当然、未婚率は職業によって大きく異なるでしょう。

2012年の総務省『就業構造基本調査』によると、同年10月時点の35〜44歳の男性有業者は890万2100人で、このうち未婚者は250万9800人。よって未婚率は28.2%となります。最近では、アラフォー男性の3割近くが未婚です。同年齢の女性有業者の未婚率は23.8%で、男性よりも少し低くなっています

しかしこれが、職業別にみると大きく違っている。

私は、35〜44歳男女の未婚率を職業別に計算してみました。図1は横軸に男性、縦軸に女性の未婚率をとった座標上に、64の職業を配置したグラフです。

右上は男女とも未婚率が高い職業ですが、事務用機器操作員は高いですね。男性は55.1%、女性は42.7%です。パソコン操作員や電子計算機オペレーターなどですが、昼夜問わず不測の事態への対応を迫られるので、激務なのでしょうか。

美術家・デザイナー、著述家・記者・編集者、研究者といった創作系の職業も未婚率が高くなっています。仕事へのコミットメントの度合いが高く、生活も不規則(不安定)になりがちだからでしょう。私が関わっている編集者さんでも、未婚の方が結構おられるなあ。

同じ職業でも未婚率に「歴然たる男女差」あり!

斜線より上にあるのは、女性の未婚率が男性より高い職業です。医師は性差が大きくなっています。男性が6.1%なのに対し、女性は28.7%です。高収入ということがあるでしょうが、超激務ゆえに家事・育児との両立が困難なためと思われます(女性)。

聞くところによると、大病院の医局などでは、妊娠した女性医師へのマタハラがすさまじいそうです。仕事か、家庭か。医師は、こうした選択を迫られる度合いが高い職業といえるでしょう。未婚率のジェンダー差、さもありなんです。

経営・金融・保険専門職は、ジェンダー差がもっと大きくなっています。男性は17.8%ですが、女性は50.4%と半分を超えます。公認会計士や税理士などですが、こういう専門職への参入チャンスが既婚女性に開かれていないのは残念です。

右下は男性の未婚率が高いゾーンですが、少数の例外を除くと、サービス職や労務職が多くなっています。

未婚率の職業差をみましたが、これが自由意志の差と考える人はいないでしょう。個々人の意向とは別の、外的条件による制約(拘束)を強く被っていると思われます。

たとえば、年収との相関はどうでしょう。

図1によると、男性の未婚率が最も低いのは高給の医師です。先に書きましたが、収入は結婚チャンスを規定する条件の最たるもの。男性の職業別の平均年収と未婚率の相関図を描くと、図2のようになります。

平均年収は、それぞれの職業の年収分布から独自に計算したものです。全就業者の数値ですが、アラフォー年代の平均年収の相似値とみてよいでしょう。

ドットの配置は右下がりで、職業別の平均年収と未婚率はマイナスの相関関係にあります。年収が高い職業ほど、未婚率が低い傾向です(統計的に有意)。

女性は年収が高い職業ほど未婚率も高い

男性の場合、稼げる職業に就いているほど結婚しやすい。身も蓋もない言い方をすればこういうことですが、男性の年収と未婚率がマイナスの相関関係にあるのは、前々回の記事でも明らかになったこと。

しかるに女性では、構造が違っている。図3は、年収と未婚率の相関図の女性バージョンです。

女性の場合、男性とは逆に年収が高い職業ほど未婚率も高い傾向です。相関係数は+0.4655で、こちらも統計的に有意と判断されます。医師を外れ値として除くと、相関係数は+0.5503ともっと高くなります。

女性にあっては、収入が多い高度専門職は、家庭生活との両立が難しいためと思われます。あと、「結婚したら家庭に入るべし」というジェンダー観が未だに根強いこともあるのでは……。

こんな話を聞いたことがあります。30歳を過ぎて大学教員になった女性で、交際中の彼(この人も研究者)の実家に挨拶に行ったところ、親御さんから「結婚したら仕事を辞めることも視野に入れてほしい」と言われたのだそうです。

30過ぎまで、高いカネと時間をかけて大学院で高度なトレーニングを受け、やっと大学教員になれたのに、「結婚したら辞めろ」などと言われたら、たまったものではありません。アメリカだったら、侮辱罪で訴えられるのではないでしょうか。こういう話を聞くと、専門職の女性の未婚率が高いというのは頷けます。

・男性は、年収が高い職業ほど未婚率が低い。
・女性は、年収が高い職業ほど未婚率が高い。

分かったのは、ジェンダーによる反対の構造です。「男は仕事、女は家庭」「男性が一家を養うべし」という性別役割観は、昔に比して薄れていると言われます。世論調査のデータでも、そうした意識の変化はみられます。

しかし建前は別として、結婚の統計からは旧来のジェンダー観が未だに根強いことが見えてくる。口先の意見ではなく、人間が実際にどう動いているかの統計は、本当に正直です。

ちなみに、働いて家計を支えるのは女性という社会もあるのですよ。第6回『世界価値観調査』(2010〜14年)によると、タイでは、30〜40代の有配偶女性の56.8%が、自分が「主たる家計支持者」と答えています(ドイツは27.1%、アメリカは20.1%)。日本はたったの5.0%です。わが国の常識が普遍的などと考えてはいけません。

リンダ・グラットン教授の『ライフ・シフト』に書いてあったような気がしますが、人生の各ステージにおいて、主たる家計支持者が柔軟にチェンジできるようになればいいですよね。こういうスタイルを普及させることも、未婚化や少子化に歯止めをかける戦略といえましょう。

社会の側にすれば、高度な教育で育て上げた女性のハイタレントを十分活用することにつながります。日本の労働生産性の低さは知られていますが、人口の半分を占める女性の社会進出が制限されていることにもよるでしょう。

回を改めてデータを示しますが、日本の高学歴女性のフルタイム就業率は世界でも最低レベルです。ただでさえ労働力が減っているのに、こんな「ムダ」をしている場合ではないのです。



(私のコメント)

最近は、少子化や労働生産性などの社会問題を書く事が多くなりましたが、構造改革の主題としての労働問題に原因があるのだろう。労働人口の減少は国力の衰退につながる現象であり、高齢化現象は年金や介護などの問題を引き起こします。

財務省などは、だから消費税増税だと主張してきましたが、フルタイムで働く労働人口を増やさないと税収も伸びないし、年金や健康保険などの財政危機を招きます。女性もフルタイムで働き家計を支えなくてはならない時期に差し掛かっている。しかし女性がフルタイムで働くには、それだけの環境整備が必要だ。

アベノミクスによる成果で人手不足が社会問題化していますが、特に建設や運送業などで人手不足が深刻だ。このような現象はバブル期にも見られましたが、今はそれ以上の人手不足のようだ。しかし建設機械のオペレーターや宅配のトラックの運転手などは女性たちはやりたがらない。

医師や弁護士や会計士などの専門職なら女性でも高級が稼げますが、婚姻率が低く家庭生活との両立が難しい。まだ社会的に、女は結婚したら家庭にという意識が高いためだろう。統計的に見ても日本女性が家計を支えている割合は5%であり、ドイツの27%やアメリカの20%に比べると異常に低い。タイなどでは過半数の女性が家計を支えている。

だから夫が失業などすると、妻だけで当面の家計を支える事も少なく家庭が崩壊しやすい。そうなると母子家庭が増えますが、母親だけで子を養っていかなければならない。そうなると生活保護に直結して行政負担が増える結果になる。総合的に見れば妻もフルタイムで働く事が、離婚の減少や母子家庭の生活保護への増加が防げる。

女性の希望職種としては、事務職が圧倒的に多いわけですが、OA化が進んで女性事務職はいらなくなり、サービス業などへのシフトが進まなければならない。女性の大卒者なら弁護士や会計士や医師などの専門職が望まれますが、大学の法学部や経済学部や理数系の学部では女性の割合が少ない。

だからコンピュータープログラマーなどの職種も女性は少なく、事務用機器操作などの単純な低賃金業務に偏っている。しかしこれらもAI化で無くなっていくだろう。このようになる原因としては、大学教育に問題が有り、従来型の職業観や家庭観のままの教育がなされているからだろう。

それで一流企業に就職しても腰掛けであり、総合職として出世を望む女性はわずかだ。願いはエリート男性と結婚して専業主婦になるのが理想らしい。だから結婚したり出産したりすると退職に結びつきやすい。しかし一旦退職すれば元の職業に復帰することは不可能に近い。

最近では若い人のPC離れが話題になりますが、大学生で論文を書くときにPCを使わないのだろうか。まさかスマホで論文を書くわけにはいかないでしょうが、PCを持たない大学生が増えているということは、論文を書かない大学生が多いということなのだろう。

最近のFラン大学では、大学の授業には出てもスマホばかりやって講義を聞いていない。社会を舐めているとしか言えませんが、これで大学を出ても使いものにならず、企業ではPCの使い方から教えなければならない。大学でPCくらいは十分に教える必要があります。

確かに、インターネットがスマホでできるようになって、PCを持たない若者が増えた。スマホだけでも使用料金が1万円もかかるのに、PCに回せる金はないだろう。高収入の職業を目指すには、大学生のうちに司法試験や公認会計士などの資格を取れるくらい勉強する必要があるだろう。私などは宅地建物取引主任を大学を卒業してすぐにとった。

記事にもあるように、「パソコン操作員のアラフォー未婚率 男55%女43%」ということですが、いわゆるIT土方の人たちの事でしょう。これらは男女ともに賃金も低く婚姻率も低い。これらの仕事は長時間労働で昼夜を問わない激務ですが、賃金は低く抑えられてつぶしが効かない。

逆に男女とも婚姻率が高いのは医師であり、高給であり職業も安定しているからでしょう。テレビドラマでも医師ものが多くて、キムタクなども医者を演じている。医師や看護師などの給料がいいのは、健康保険制度などで収入が守られているからですが、女性でも看護婦長などは医師よりも給与が高いことがある。

医師看護師などは同一労働同一賃金が徹底していますが、他の民間業種は男女の賃金格差が大きい。同じ仕事でも正社員と非正規社員の差が出るのでしょうが、女性は特に派遣労働のような低賃金の職業を選びやすい。女性がフルタイムで、高給でもきつい仕事や高いストレスにさらされる職業を選びたがらないのはなぜなのでしょうか。




安倍総理は「云々」を「でんでん」と読んだが、英語教育よりも漢字教育
が大切であり、幼児の知能指数が漢字学習で100から130にも伸びた


2017年2月8日 水曜日

科学も証明。日本の漢字教育が育む、子供の心と高い知能指数 2月1日 伊勢雅臣

複雑でも覚えやすい漢字

どんな子どもでも3歳ぐらいで急速に母国語を身につけ、幼稚園では先生の話を理解し、自分の考えを伝えることができる。この時期に言葉と同時に漢字を学べば、海綿が水を吸収するように漢字を習得していく、というのが石井氏の発見だった。漢字は難しいから上級生にならなければ覚えられない、というのは、何の根拠もない迷信だったわけである。

同時に簡単なものほど覚えやすい、というのも、誤った思いこみであることが判明した。複雑でも覚える手がかりがある方が覚えやすい。たとえば「耳」は実際の耳の形を表したもので、そうと知れば、簡単に覚えられる。「みみ」とひらがなで書くと画数は少ないが、何のてがかりもないのでかえって覚えにくい。

石井氏はカルタ大の漢字カードで教える方法を考案した。「机」「椅子」「冷蔵庫」「花瓶」などと漢字でカードに書いて、実物に貼っておく。すると幼児は必ず「これ、なあに?」と聞いてくる。そこではじめて読み方を教える。ポイントは、遊び感覚で幼児の興味を引き出す形で行うこと、そして読み方のみを教え書かせないことである。漢字をまず意味と音を持つ記号として一緒に覚えさせるのである。

抽象化・概念化する能力を伸ばす

動物や自然など、漢字カードを貼れないものは、絵本を使う。幼児絵本のかな書きの上に、漢字を書いた紙を貼ってしまう。そして「鳩」「鴉」「鶏」など、なるべく具体的なものから教えていく。すると、これらの字には「鳥」という共通部分があることに気づく。幼児は「羽があって、嘴(くちばし)があって、足が2本ある」のが、「鳥」なのだな、と理解する。ここで始めて「鳥」という「概念」が理解できる。

これが分かると「鶯」や「鷲」など、知らない漢字を見ても、「鳥」の仲間だな、と推理できるようになる。こうして物事を概念化・抽象化する能力が養われる

またたとえば「右」、「左」など、抽象的な漢字は「ナ」が「手」、「口」は「くち」、「工」は「物差し」と教えてやれば、食べ物を口に入れる方の手が「右」、物差しを持つ方の手が「左」とすぐ覚えられる。そう言えば、筆者は小学校低学年の時、右と左の字がそっくりなので、どっちがどっちだか、なかなか覚えられなかった記憶があるが、こう教わっていたら瞬時に習得できていただろう。

推理力と主体性を伸ばす

また一方的に教え込むのではなく、遊び感覚で漢字の意味を類推させると良い。石井式を実践している幼稚園でこんな事があった。先生が黒板に「悪魔」と書いて、「誰かこれ読めるかな」と聞いた。当然、誰も読めないので、「じゃあ、教えてあげようね」と言ったら、子供たちは「先生、待って。自分たちで考えるから」。

子供たちは相談を始めて、「魔」の字の下の方には「鬼」があるから、これは鬼の仲間だ…、こうしてだんだん詰めていた。

この逸話から窺われるのは、第一に、幼児にも立派な推理力がある、という事だ。こういう形で漢字の読みや意味を推理させるゲームで、子どもの論理的な思考能力はどんどん伸びていく。第二は、子どもには自分で考えたい解決したいという気持ちがあるということである。そういう気持ちを引き出すことで、子どもの主体的な学習意欲が高まる。そして自ら考えて理解できたことこそ、本当に自分自身のものになるのである。

漢字から広がる世界

石井式の漢字教育と比較してみると、従来のひらがなから教えていく方法がいかに非合理的かよく見えてくる。たとえば、「しょうがっこう」などという表記は世の中に存在しない。校門には「○○小学校」などと漢字で書かれているのである。「小学校」という漢字熟語をそのまま覚えてしまえば、近くの「中学校」の側を通っても、おなじ「学校」の仲間であることがすぐに分かる。「小」と「中」の区別が分かれば、自分たちよりやや大きいお兄さん、お姉さんたちが行く学校だな、と分かる。

こうして子どもは、漢字をたくさん覚えることで、実際の社会の中で自分たちにも理解できる部分がどんどん広がっていくことを実感するだろう。石井氏の2歳の長男も、お父さんが読んでいる本の2つの文字だけでも自分が読みとれたのがとても嬉しかったはずだ。だから、僕も読めるよ、とお父さんに読んであげたのである。

このように漢字を学ぶことで外の世界に関する知識と興味とが増していく。本を読んだり、辞書を引けるようになれば、その世界はさらに大きく広がっていく。幼児の時から漢字を学ぶことで、抽象化・概念化する能力、推理力、主体性、読書力が一気に伸びていく。幼児の知能指数が漢字学習で100から130にも伸びたというのも当然であろう。

漢字学習を通じて、多くの言葉を知り、自己表現がスムーズに出来るようになると、情緒が安定し感性や情操も豊かに育っていく。石井式を取り入れた幼稚園では、「漢字教育を始めて一ヶ月くらいしたら、園児たちの噛みつき癖がなくなりました」という報告がしばしばもたらされるという。子供たちのうちに湧き上がった思いが表現できないと、フラストレーションが溜まって噛みつきという行為に出るが、それを言葉で表現できると、心が安定し、落ち着いてくるようだ。最近の「学級崩壊」、「切れやすさ」というのも、子どもの国語力が落ちて自己表現ができなくなっている事が一因かもしれない。

自閉症児が変わった

NTTと電気通信大学の共同研究では、「かな」を読むときには我々は左脳しか使わないが、漢字を読むときには左右の両方を使っているということを発見した。左脳は言語脳と呼ばれ、人間の話す声の理解など、論理的知的な処理を受け持つ。右脳は音楽脳とも呼ばれ、パターン認識が得意である。漢字は複雑な形状をしているので、右脳がパターンとして認識し、それを左脳が意味として解釈するらしい。

石井氏は自閉症や知的障害を持った子供にも漢字教育を施して成果をあげている。これらの子どもは言語脳である左脳の働きが弱っているため、言葉が遅れがちであるが、漢字は右脳も使うので、受け入れられやすいのである。

石井氏が校長をしていた小学校にはS君という自閉症児がいた。授業中、机に座っていることができずに、廊下に出てはぐるぐると左回りを続けているという子どもだった。校長としてS君を引き取った石井氏は、彼が電車に関心を持っているのを見つけた。絵を描かせると、黄色い電車と新幹線を描く。「黄色いのは総武線で、東京に行くんでしょ」と言って電車のそばに「東京」と書いてやった。新幹線にほうにも「新幹線」と書いてやると、S君は本当に嬉しそうに笑った。

翌日、また絵を描かせると、今度は電車の絵に「東京」「新幹線」という文字に似た模様を書き付けていた。これを生かさない手はない、と思った石井氏は、S君のお母さんを呼んで夏休みの間毎日5分でいいから漢字カードで遊んでやってください、と頼んだ。

休みが終わると、お母さんが200枚もの漢字カードを持って、「あまりにS君の反応が良いので、どんどんやっていったらこんなにできた」という。

夏休み明けのS君にクラスの友だちは驚いた。「S君が授業中ずっと椅子に座れるようになった」「体育の時間に皆と一緒に駆け足をやった」そしてついに「S君が教科書を開いた。」

S君は家でお父さんと一緒にお風呂に入っている時、「学校で勉強頑張るからね」と言った。父親は思わずS君を抱きしめて「頑張れよ」と励ましたそうである。

漢字かな交じり文の効率性

漢字が優れた表記法であることは、いろいろな科学的実験で検証されている。日本道路公団が、かつてどういう地名の標識を使ったら、ドライバーが早く正確に認識できるか、という実験を行った。「TOKYO」「とうきょう」「東京」の3種類の標識を作って、読み取るのにどれだけの時間がかかるかを測定したところ、「TOKYO」は1.5秒だったのに対し、「とうきょう」は約半分の0.7秒、そして「東京」はさらにその十分の一以下の0.06秒だった。

考えてみれば当然だ。ローマ字やひらがなは表音文字である。読んだ文字を音に変換し、さらに音から意味に変換する作業を脳の中でしなければならない。それに対し漢字は表意文字でそれ自体で意味を持つから変換作業が少ないのである。

日本人はこの優れた、しかしまったく言語系統の異なる漢字を導入して、さらにそこから、ひらがな、カタカナという表意文字を発明した。その結果、数千の表意文字と2種類の表音文字を使うという、世界でも最も複雑な表記システムを発明した。たとえば、以下の3つの文章を比べてみよう。

朝聞道夕死可矣

 

あしたにみちをきかばゆうべにしすともかなり

 

朝に道を聞かば夕に死すとも可なり

漢字だけ、あるいは、ひらがなだけでは、いかにも平板で読みにくいが、漢字かな交じり文では名詞や動詞など重要な部分が漢字でくっきりと浮かび上がるので、文章の骨格が一目で分かる。漢字かな交じり文は書くのは大変だが、読むにはまことに効率的なシステムである。

情報化時代になって、書く方の苦労は、かな漢字変換などの技術的発達により、急速に軽減されつつあるが、読む方の効率化はそれほど進まないし、また情報の洪水で読み手の負担はますます増大しつつある。読む方では最高の効率を持つ漢字かな交じり文は情報化時代に適した表記システムであると言える。

漢字教育で逞しい子どもを育てよう

英国ケンブリッジ大学のリチャードソン博士が中心となって、日米英仏独の5カ国の学者が協力して、一つの共通知能テストを作り上げた。そのテストで5カ国の子ども知能を測定したところ、日本以外の4カ国の子どもは平均知能指数が100だったのに、日本の子どもは111だった。知能指数で11も差が出るのは大変なことだというので、イギリスの科学専門誌「ネイチャー」に発表された。

博士らがどうして日本の子どもは知能がずば抜けて高いのか、と考えた所、この5カ国のうち、日本だけが使っている漢字に行き着いたのである。この仮説は、石井式で知能指数が130にも伸びる、という結果と符合している。

戦後、占領軍の圧力や盲目的な欧米崇拝から漢字をやめてカタナカ書きやローマ字書きにしよう、あるいはせめて漢字の数を減らそうという「国語改革」が唱えられ、一部推進された。こうした科学的根拠のない「迷信」は事実に基づいた石井式漢字学習によって一掃されつつある。

国語力こそ子どもの心を大きく伸ばす基盤である。国語力の土壌の上に、思考力、表現力、知的興味、主体性などが花開いていく。そして国語を急速に習得する幼児期に、たくさんの漢字を覚えることで子どもの国語力は豊かに造成されるのである。

石井式漢字学習によって、全国津々浦々の子供たちが楽しく漢字を学びつつ、明日を担う日本人としての逞しい知力と精神を育んでいくことを期待したい。



(私のコメント)

韓国人が感情的になりやすく理知的になれないのは、言語や文字に問題が有り、自分が表現したいことが表現できないことによる、自己表現障害にあるのではないかと思う。イライラなどの感情は原因がわからない不快感が元になりますが、その状態を適切に表現できればイライラはおさまる。

伊勢氏の記事でも自閉症児を漢字教育で治した例がありますが、自分が興味を持つことに対しては子供の理解力は発達していく。小学生の低学年ほど漢字に対する理解力があり、2歳の子供でも漢字を覚えられるようだ。小学校低学年だからと平仮名ばかりでは子供も興味を無くしてしまうだろう。

平仮名は表音文字であり、英語のアルファベットも表音文字であり、子供がいくら覚えやすいといっても表音文字ではすぐに飽きてしまう。だから英語も小学生から教えても上達するわけではないだろう。漢字は無数にあるから覚え方にもコツが有り、関係づけていけば読み方がわからなくても意味がわかるようになる。

感情と知性は相互に関係するものであり、感情的になっている相手に対して知性的に論理建てて説明しても問題がこじれるばかりになることがあります。感情は人間が先天的に持っているものとするならば、知性や理性は教育などによって後天的に身につけていくものであり、すぐに切れるような人物は知性に欠けることが多い。

逆に知性的すぎると、感情を表に出すことが少なくなり、冷たい人物に思われがちだ。感情的な人物は、相手に対しても感情に訴えて分からせようとしますが、知性的な人物には通用しない。知性的な人物を説得するには論理的に説明すればわかってもらえるが、感情的な人物には感情的に訴えかけるようにしないと受け入れられない。

石井氏の言うように、自閉症や知的障害者に漢字教育をして成果を上げた例がありますが、それは左脳に障害があっても漢字は右脳でも理解できる面があるからだろう。右脳などは絵などを理解する脳であり、漢字も絵のように見れば理解しやすいのだろう。

しかし、平仮名やアルファベットは表音文字であるから左脳で理解して右脳は関係がない。漢字は絵画的に理解すれば右脳でも意味がわかるようだ。その事は、道路標識でも認識できることであり、「TOKYO」「とうきょう」はいったん音にして脳で理解する必要があるが、「東京」は読めなくても形を右脳が認識するから理解できる。

逆に、「とうきょう」という音が耳に入ると、一旦脳が漢字変換して「東京」という漢字が浮かんできて、地名の「東京」と理解する。ところが音だけだと前後のつながりがないと同音の単語がたくさんある場合に識別できない。記者なのか汽車なのか貴社なのか帰社なのか、どれかを選別するのは大変だ。

ケンブリッジ大学で日米英米仏の5カ国で知能テストをしたら、日本の子供の知能が一番高かったというテストがありましたが、漢字の存在が大きそうだ。しかし漢字は表意文字だから、漢字の数だけでも数万もの文字がありとても全部覚えられるものではない。私なども読めない漢字がたくさんあるし、パソコンの普及で漢字を書かなくなり、漢字の書き取りテストをすれば落第だろう。

安倍総理が国会答弁で「云々」を「でんでん」と読んだことは「2ちゃんねる」でも祭りになりましたが、自分で答弁を書かないからそうなってしまう。漢字は読むための文字ではなく見て分かる文字であり、漢字の意味は同じでも読み方は国や地方によっててんてんバラバラだ。だから「山」と書いて「マウンテン」と読んでもいい。

戦後においては漢字を諸悪の根源だとして、漢字を廃止してローマ字化を実施しようとしましたが、コンピュータ時代になって日本語のローマ字化は実現している。私が書いているのもローマ字でありそれを漢字変換して書いている。つまり日本語は右脳と左脳と電脳を使う言語体系であり、漢字の書き取りは電脳を使うことで問題を解消している。




男性が結婚しないのは、「自分のためにカネを使いたい」からです。結婚に
感じられるメリットは、もはやほとんどないといっても過言ではありません。


2017年2月7日 火曜日

独身男が「結婚コスパ悪い説」を信奉する理由 女は「カネをよこせ」、男は「カネは渡さん」 2月7日 荒川和久

女性が結婚しないのは、結婚をすると「不自由になり」「友人や家族や職場との関係がなくなる」というおそれがあるからと解釈できます。そのうえで、結婚に対しては「家族という新しい社会を手に入れることができ」「経済的余裕が生まれる」ことを期待しています。

つまり、今までの社会的な関係性を放棄してもいいくらいの経済的な余裕が生まれなければ、女性はあえて結婚するメリットを感じないのです。婚活女性が相手の年収条件にこだわる理由はこういうところに潜在しているといえます。もちろん、すべての女性が夫の財布だけを当てにして、専業主婦をしようとは考えていません。共働きだとしても、ダブルインカムで経済的余裕を持ちたいと考えるのは納得できます。

逆に、男性が結婚しないのは、「自分のためにカネを使いたい」からです。結婚に感じられるメリットは、もはやほとんどないといっても過言ではありません。未婚のままでも、いまや社会的信用を失うわけでもなく、結婚したからといって、生活上の利便性も大して変わらない。「自分のためにカネを使える自由」を捨ててまで、結婚をする必要を感じられないのがおわかりいただけると思います。大抵のソロ男たちが、「小遣いが月3万円なんて生活、絶対に嫌です」と言います。ソロ男にとって消費とは自身の幸福に直結しているものですから、それが制限されるということは「不幸」以外の何物でもないということです。

すなわち、結婚をするうえで女性は相手の収入や経済的安定は絶対に譲れないし、男性もまた結婚による自分への経済的圧迫を極度に嫌います。つまり、結婚に対する意識では、男も女もしょせん「おカネ」なんですが、その意識は相反するわけです。

女は「カネをよこせ」、男は「カネは渡さん」の攻防?

身もふたもない言い方をしてしまうと、女は「カネをよこせ」、男は「カネは渡さん」と思っているわけで、こんな人たち同士がマッチングされるわけがありません。女が結婚したがるのもカネならば、男が結婚したがらないのもカネ。双方譲れないポイントがここでぶつかっているわけで、それでは非婚化が進むのも当然なのでしょう。いくら夫婦は経済活動の一単位とはいえ、あまりに世知辛い結果といえるのではないでしょうか。

若者の未婚化・非婚化の問題について、「結婚できないのはカネがないせいだ」という論調をよく見掛けます。確かに、未婚と貧困の問題は無関係とは言い切れませんし、低年収男性の生涯未婚率が高いこともまた事実です。が、あまりにその部分にフォーカスしすぎると、かえって弊害が出るのではと個人的に危惧しています。

婚活系のネット記事でも、「女性が結婚相手に選ぶ男の年収は○○○万円以上!」などというあおり記事がたくさんあります。未婚男性たちにとって、こうした情報はボディブローのように効いています。仮に、未婚男性が意を決して結婚相談所に行ったとしても、年収が低いと登録さえ断られる場合があるそうです。結婚に向けたスタートラインにすら立たせてもらえないのです。それではますます非婚化に拍車がかかるというものです。

「結婚生活において大事なのは、愛なのか?カネなのか?」――。二者択一の問題ではないと思いますが、こういう質問をソロモンたちと既婚男女に投げかけてみました。すると、「結婚生活において愛よりカネが大事だ」と思う割合は、ソロ男25%、ソロ女37%であるのに対して、既婚男性11%、既婚女性17%と既婚者のほうが圧倒的に低いのです(2016年「ソロ男プロジェクト」調べ。首都圏20〜50代男女。N=520)。

つまり、結婚できている人というのは、「結婚はカネ」という意識がそれほどないわけです。逆にいえば、結婚にコスパを求めるという考え方そのものが、ソロモンたちの未婚状態を継続させている根本要因なのかもしれません。



(私のコメント)

最近のテレビCMで、小池栄子さん演じる主婦が、自由に使えるお金が少ないと悩み、夫に向かい「稼ぎのいい夫に変える」と発言しています。つまり夫はただのATMに過ぎないわけであり、夫の価値は高い年収にあるようです。問題はそれがCMとして流れてもスポンサーやテレビ局に抗議が殺到していないことです。

つまり最近の女は、夫の稼ぎが悪ければ、もっと稼ぎのある男に替えようという意識があるのでしょう。専業主婦で、三食テレビ昼寝つきの優雅な生活をするには、年収が1000万円以上は必要であり、子供が多くて大学まで行かせるにはそれでも足りないでしょう。

年収が1000万円以上ある男性の割合は、すべての年齢でも6%ほどであり、独身男性となると2%程度であり、50回お見合いをして一人ということになります。その50人にひとりの男性があなたを気に入る割合は、50人いて一番の美女でないと難しいでしょう。

このようなことは以前にも書きましたが、夢と現実の乖離がますますひどくなり、若者の低収入が結婚難をもたらしている。600万円以上の年収ですら10人にひとりの割合であり、年収が200万円では結婚相談所でも行くだけ無駄になるでしょう。男女平等なのなら稼ぎのいい女性と低収入の男性とのカップルだっていいはずですが、そのような婚姻はなかなか成り立たない。

欧米などでは、夫婦共稼ぎが当たり前であり、妻もフルタイムで働きますが、日本ではフルタイムの正規雇用で働く妻は15%の割合しかない。女性は一旦結婚や出産などで会社を退職すると、再びフルタイムの正規雇用に戻ることは不可能に近い。だから出産や子育てで退職することは止めたほうがよく、出産休暇や子育て休暇を取れるようにしなければならない。

夫婦共稼ぎで夫婦がフルタイム正規雇用なら、年収が500万円づつなら優雅に暮らせることになる。しかし夫の年収が500万円でも妻が専業主婦だと、夫の小遣いは3万円が限度だろう。子供も一人が限度であり、子供を大学まで行かせれば3000万円もかかる。

問題は記事にもあるように、年収が500万円で小遣いが3万円の生活に我慢ができるかですが、これでは独身のままの方がいいと考える男も多くなるだろう。家庭を持てば家も買わなくてはならず、子どもの教育費が莫大にかかる。妻の経済的な要求もきつくなり、贅沢に慣れた女性を妻に持てば家庭が破綻しかねない。

こうして子供を一人前に育てても、子供は奨学金の返済で手一杯で、両親の老後も面倒見てくれるわけではなく、老夫婦の生活が年金暮らしでは一生浮かばれない。年金が貰えればまだましであり、非正規労働で年金も払っていなければ年金ももらえない。それこそ生活保護一直線になりかねない。

結婚はそれだけリスクが高くなり、失業などで経済破綻する確率が高くなる。私が独身なのもバブルの崩壊で身動きができなくなったためであり、結婚していれば一家離散の悲劇になったところだ。夫が失業しても妻がフルタイムで働いて家計を支えることが当たり前になればいいのでしょうが、失業した夫は何の価値もない。



以上のような事を、テレビCMを見ながら考えてしまいますが、妻に何時稼ぎのいい男と交換されるかもしれない身になれば、結婚も安直にはできなくなった。




安倍首相や二階俊博幹事長は、小池氏との友好関係を演出してきた。いま
小池氏とけんかすれば、都議選で逆風にさらされるのは自民党の方だからだ。


2017年2月6日 月曜日

小池氏「夏」へ着々…都議会の支持加速 2月5日 毎日新聞

5日の東京都千代田区長選は、小池百合子都知事が支援した現職の石川雅己氏(75)が危なげなく5選を果たし、「小池人気」の高さを証明した。すでに都議会では公明党や民進党が小池氏に接近を強め、自民党にも造反の動きがある。このままいくと夏の都議選が小池氏を「主役」に展開されるのは確実だ。自民、公明両党は、党内に動揺が広がれば安倍晋三首相の政権運営にも影響しかねないと警戒している。

 「代理戦争と言われることを恐れて対決姿勢を表に出さなかったことで、力を弱めてしまった。堂々と戦えばよかった」。推薦する与謝野信氏(41)が、圧倒的な大差で石川氏に敗れたことを受け、自民党東京都連幹部は力なく話した。

 今回の区長選で、都連は小池氏が「都議会のドン」と呼ぶ地元選出の内田茂都議を選挙戦から遠ざけた。「票が取れなくなるから表には出るな」。幹部らは「小池対内田」の構図は、大敗した都知事選の再現になると危惧した。

 内部の足並みは、選挙前からそろっていなかった。

 告示を5日後に控えた1月24日。都議会自民を離脱した3人が、新会派を結成した。「小池氏の『東京大改革』をしっかり支えたい」。3人は報道陣に自民とは一線を画すとの主張を繰り返した。小池氏と笑顔で握手するポスターも作り、連携を強調した。

 翌25日には、別の2人が豊洲市場(江東区)の地下水汚染問題の究明を主張する小池氏に同調し、会派の意向に反して都議会に強い調査権限を持つ百条委員会の設置を目指すと宣言した。小池人気を前に自民の内部分裂は、徐々に広がった。

 小池氏への接近は、既に他会派にも広がっている。

 都議会公明は昨年12月、知事報酬半減を受けた議員報酬削減を巡り、反発する自民との連携解消を宣言。区長選にも「保守分裂」を理由に自主投票で臨み、小池氏に協力する姿勢を加速させた。

 民進党は公認予定の元職2人が1月末に小池氏との連携を模索し離党届を提出。離党者増を懸念した都連の松原仁会長は、小池氏に「都政運営を全面的に支持する」と秋波を送った。選挙協力に活路を見いだそうと躍起で、今回はどの陣営にも関わらなかった。都議会民進の幹部は「むしろ存在感が薄れた。『小池対自民』の荒波にのまれて、都議選では埋没するのでは」と危機感をにじませる。

 区長選の結果を受け、小池氏になびく自民議員が相次ぐ可能性は高まった。公明、民進も小池氏支援の姿勢をさらに強く打ち出すと推測される。

 小池氏は都知事選で「都議会冒頭解散」を公約に掲げた。議会が知事の不信任案を可決しなければ解散できないため実現しなかったが、自民の内部分裂、公明と民進の同調により、当初は知事野党が大半を占めた都議会の勢力図は塗り替えられた。知事野党縮小を狙う「都議会冒頭解散」は別の方法で実現しつつある。

 小池氏は都議選の争点に豊洲市場移転問題を掲げた。移転を推進した自民が議席を減らせば、移転中止や再延期を含め、小池氏が出す判断に異を唱えることは難しくなる。

 自民都連幹部は言う。「後に民主党(当時)に政権を奪われる麻生太郎政権時代には都議会で大きく議席を減らした。あの時の二の舞いになる可能性も出てきた」【川畑さおり、柳澤一男、五味香織】

政権、展望なき「融和」

 千代田区長選で小池知事の勢いを見せつけられた安倍政権は当面、小池氏との「融和路線」を継続せざるを得なくなった。自民、公明両党が決別した都議会の構図が仮に国政に波及した場合、連立自体がきしむためだ。ただ、小池氏に譲歩を重ねても都議選の展望が開けるわけではない。

 自民党は、党都連の候補者選考が難航した時点で苦戦を覚悟していた。同党幹部は「今の小池氏には勝てない。党本部は前面に出ないことにしていた」と明かす。都連会長を務める下村博文幹事長代行は5日夜、与謝野氏の事務所に姿を見せなかった。千代田区長選を都議選と切り離し、敗北のショックを抑えようとする意図が透ける。

 安倍首相や二階俊博幹事長は都知事選での対立をわきに置いて、小池氏との友好関係を演出してきた。いま小池氏とけんかすれば、都議選で逆風にさらされるのは自民党の方だからだ。

 都議選は単なる地方議会選ではない。2009年は当時の民主党が第1党に躍り出て、同年の衆院選で政権交代を果たした。13年は自民、公明両党の候補者が全員当選し、続く参院選でも圧勝した。小池氏が「参戦」する今回は、既成政党の勢いを測るバロメーターになる。ここで自民党がつまずくと、今年秋が有力視される衆院解散の先送り論が強まる可能性がある。

 公明党の斉藤鉄夫選対委員長は、千代田区長選の自主投票を決めた1月26日の党会合で「保守が分裂しているため」と説明した。しかし自公両党は13年の前回区長選で石川氏に対立候補をぶつけた。都議選を重視する公明党が今回、小池氏に配慮したのは明らかだ。小池氏との距離を巡って両党にすきま風が吹いている。

 山口那津男代表は「連立政権は微動だにしない」と雑音を封じるが、公明党内には「都議会でここまで『親小池、非自民』を鮮明にすると、国政への影響は出てくる」という声もある。【加藤明子、水脇友輔】



(私のコメント)

「株式日記」では豊洲問題を、2月2日、3日と書いてきましたが、豊洲問題は国政にも大きな影響をもたらすものであり、安倍自民党が小池都知事との関係が今後の政局に影響してくる。夏の都議会銀選挙では豊洲問題が選挙の争点になりますが、ドン内田の東京自民党はどうするのだろうか。このままでは自民党都連は惨敗するだろう。

安倍総理は、自民党都連とは距離を置いており、自民党中央と自民党都連とは一体ではない。小池都知事は、その隙間を突いて都議会における自民党都連との対決姿勢を鮮明にしている。夏の都議会議員選挙は、自民党を揺さぶって自民党分裂選挙になるだろう。民進党などの野党は蚊帳の外になる。

昨日の中央区長選挙では、小池氏が押す石川氏が、自民党都連の押す与謝野氏を3倍以上の大差で圧勝しましたが、浮動票も自民党支持層も小池氏支持に回った。ドン内田の影響力はますます無くなり、小池氏支持に回る都議会自民党銀が増えるだろう。そうしなければ刺客を立てられてしまう。公明党の支持も当てにできなくなる。

豊洲移転問題について「株式日記」では、テナントがガラガラになっては移転は無理だろうと予測しています。既に流通革命が起きており豊洲市場は作る時点で時代遅れになってしまっている。豊洲市場は巨大な「箱もの」であり毎年100億円もの赤字を垂れ流します。既に作った豊洲の建物は用途変更して流通センターとして改築すればいい。巨大なロボット倉庫にするのだ。生鮮食品市場としては無理だ。

そもそも自民党都連は、力を持ちすぎており、国会議員の党の公認権までドン内田氏が握ってしまって、党中央の言うことをきかなくなってしまった。ドン内田氏がそこまで力を持つことになったのは、裏社会との関係があるからであり、対立した議員には不審な死を遂げた人がいる。内田氏は5代目の弟分だった。

このような人物が都政を握ってしまっては、都議会は都知事よりもドン内田の顔を見ながら政治をするようになってしまった。石原慎太郎都知事もドン内田には顔が上がらなくなり、都知事を辞任して国政に戻ってしまった。今回の千代田区長選挙もドン内田と小池都知事の代理戦争となり、小池氏が圧勝した。

東京都に関しては、自民党と公明党とが分裂しており、夏の都議会議員選挙でも公明党は小池氏を支持して自民党候補を応援しない。自民党都連は余計に苦しい。しかしドン内田を切るだけの力もない。自民党都議としてはドン内田と運命を共にするか、手を切るかにかかってきますが、内田隠しをしても小池氏が代理戦争を仕掛けてくるだろう。

豊洲問題で都議会議員選挙が行われれば、豊洲移転賛成派が勝てる見込みはない。豊洲市場は大きな箱ものであり、赤字の垂れ流しになる。その点でも都議会議員の責任は逃れられず、都議会議員も豊洲移転賛成派は一掃されるだろう。これは自民党だけでもなく共産党を除く野党にも責任がある。




中国は今、本音を漏らし始めている。「北朝鮮の核は、韓米による
軍事的脅威に対応する自衛的な性格がある」と言いだした。


2017年2月5日 日曜日

中国、「思惑違い!」韓国虐めは日本接近を促し「逆効果」  2月5日 勝又壽良

ニワトリ(韓国)を殺しサル(米国)を黙らせる狙いか

中国外交は、深慮遠謀と言われるが、現在の「韓国虐め」は度が過ぎる。いくら、旧宗主国といっても韓国に対して節度を欠いてはならない。ところが、最近の言動は眉をひそめさせるようなことまで平気で発言する。韓国社会もようやく中国の「腹黒さ」が分かってきたようだ。

サブタイトルに上げた、「ニワトリ(韓国)を殺しサル(米国)を黙らせる」とは、中国が韓国虐めをすれば、他国も恐れをなして中国を尊敬するようになる。そういう狙いが込められていると指摘する主旨のコラムが、韓国紙に現れたので取り上げた。

『朝鮮日報』(1月29日付)は、コラムで「ニワトリ(韓国)を殺しサル(米国)を黙らせる」と題して、次のように論じた。筆者は、池海範(チ・ヘボム)東北アジア研究所長である。

(1)「最近中国のジャーナリスト、外交官、学者数人と相次いで会った。北朝鮮の核問題について討論し、韓中両国民の認識差があまりに大きいことに驚いた。中国のジャーナリストは『北朝鮮の安全保障懸念も理解すべきだ。北朝鮮の核は韓米による軍事的脅威に対応する自衛的な性格がある。攻撃用ではなく防衛用だ。同じ民族なのに北が南を攻撃するだろうか』と語った」。

マスコミを含めて「反日」熱が燃えさかっていたころは、中国を「神様」扱いしていた。中国は、北朝鮮よりも韓国に親近感を持っていると大真面目に考えていたのだ。こういう記事が現れるたびに、私は地政学的立場から、絶対にそのようなことはあり得ないと指摘してきた。中朝の国境線である鴨緑江まで、民主制度の国家が生まれた場合、中国にとって最大の政治危機となる。その意味で、中国の目的は北朝鮮の政治制度を変えさせないことである。中国の韓国接近は方便である。騙されてはいけない、と強調してきた。韓国は、中国に騙されていたのだ。

中国は今、本音を漏らし始めている。「北朝鮮の核は、韓米による軍事的脅威に対応する自衛的な性格がある」と言いだした。北朝鮮の核開発には中国も反対していたはずだが、今になってみれば屁理屈を付けて容認の姿勢である。最初から、北朝鮮に核を持たせて、中朝が共同で日米韓に対抗する野心を隠していたに過ぎない。

韓国メディアは、この程度の中朝野望を見抜けず、「反日」で現を抜かしていた。日本は、中韓朝にとって共同の敵扱いでもあった。傑作なのは、朴大統領による「南北統一論」で盛り上がった時、次のような話が『朝鮮日報』に掲載されている。「南北統一費用の大半を日本に負担させ、将来は南北が一緒になって日本へ対抗する」と。これは、元・韓国在日本大使の発言である。これに対して、私は猛反撃を加えたことは言うまでもない。要するに、韓国は「反日」で目が眩んでいたのだ。「感情8割、理性2割」の民族とは言え、余りにも自らに都合の良い議論だけをしてきた。その反作用で今、大混乱に陥っている。

(2)「中国の外交・安全保障関係者は、終末高高度防衛ミサイル(THAAD)が対北朝鮮用ではなく、米国の中国包囲網の一環だと固く信じている。中国のベテラン外交官、王嵎生氏は昨年8月、環球時報のインタビューに応じ、『米国のTHAAD配備は韓国を縛り付けるものだが、米日を中心に韓国、オーストラリア、インド、ベトナムまで束ねて、アジア版のNATO(北大西洋条約機構)をつくろうとしている』と語った」。

中国が、米国を中心とする同盟国・準同盟国に包囲されているとの危機感は、自らがつくり出しているものだ。中国は、領土拡張意欲を露わにして、周辺国を軍事威嚇している。こういう状況では、周辺国が協力するのは当然である。とりわけ、中国が南シナ海を自国領などと破天荒な言動をする以上、その侵略性を食い止めるための共同行動が、非難される筋合いでない。

(3)「こうした認識に基づき、THAADに対する報復は韓国だけでなく、アジア各国を怖がらせ、米国と手を結ばせないようにする意図もある。中国国防大戦略研究所の楊毅元所長は、『我々は韓国に強力な反撃を加え、韓国を絶望させなければならない。今回韓国に確実に教訓を与えれば、他国も中国を相手に好き勝手をすれば、厳しい罰を受けるというルールを知ることになる』と指摘した」。

私は、中国のこういった「大言壮語」を聞くと虫酸(むしず)が走るほどの嫌悪感を覚える。この「暴力団」国家をのさばらして置いては、国際正義の道に反するのだ。この野望を食い止めるには時に、トランプ流の強硬手段も不可欠に思える。国際法を平然として無視する国家は、話し合って分かる相手でない。政治体制が異なり、自国領土の拡張が国威発揚と考えている国家に対しては、ガツンと一発噛ませる姿勢を取り続けないと増長するばかりだ。後から手がつけられなくなる。それは、第二次世界大戦を引き起こしたヒトラーを見れば明らかである。「小火」(ぼや)は、最初に消し止めないと「大火」になる。

(4)「環球時報は、このインタビュー記事の見出しに『ニワトリを殺し、サルを黙らせる』という表現を用いた。サル回しのサルが言うことを聞かないのでニワトリの首を落として怖がらせ、言うことを聞かせたという故事に由来する言葉だ。環球時報は韓国をニワトリに、米国と周辺国をサルに例え、韓国人を侮辱した。韓国が北朝鮮の核による脅威に直面しようが、THAADへの報復で苦痛を味わおうが、米中対決で『米国の同盟国・韓国』を踏みにじり、本領を見せてやろうという敵意が中国の新聞にはあふれている。中国は既に韓米相手に『低強度の戦争』を始めた格好だ」。

中国は、世界第2位のGDP大国の座に酔っている。私は、これほど有頂天になっている国家の存在に驚くのだ。ただ、人口が世界一と言うことが幸いして、急速な経済成長を見たに過ぎない。現在抱える難題は、余りにも大きく解決が不可能である。過剰債務の重圧によって、中国経済は明らかに衰退過程に入った。税収の伸び率が、名目GDP増加率の半分しかない(2016年)現状は、さらなる税収の悪化を予告している。税収の弾性値から見ると、中国経済はすでに5%台に落ち込んでいる。この沈み行く巨船にしがみついて、なお「中華の夢」を絶叫する。その姿が、まことに哀れに映るのだ。(中略)

(7)「中国を必要以上に恐れ、日本を無条件で拒否する韓国人の普遍的な感情は、韓国外交戦略の定石にそぐわない。韓国政府は昨年末、南東部・釜山の日本総領事館前に旧日本軍の慰安婦被害者を象徴する少女像を設置する市民団体の計画を知りながらも、国民の非難を恐れてこれを制止しなかった。日本が興奮して過敏に反応していると批判はしても、15年12月の慰安婦合意でソウル・日本大使館前の少女像の撤去(または移転)に向け努力すると約束された日本が、自国公館前に新たな少女像を置かれてどう感じるだろうかと指摘する人はいなかった。大衆迎合主義(ポピュリズム)に走る政治家たちは、世論の反日感情だけを信じ、効力もないことをがなり立てるばかりだ」。

韓国政府は当初、釜山の日本総領事館前の「少女像」設置が国際法に違反することを深刻に考えていなかった。日本が強硬に抗議するに及んで、韓国政府もようやく目が醒めたところである。日本はこの際、安易な妥協をせず、「少女像」がソウルと釜山の両方で撤去されるまで、一切の交渉を封印すべきであろう。「反日」と言えば、すべて許される韓国社会の悪弊を絶たなければならない。

(8)「安保だけでも韓国、米国、日本の3カ国が一貫して同じ姿勢を取っていれば、平壌と北京は決して今のように行動できないはずだ。きちんとした国家戦略もないまま、時流に迎合し、国民感情に便乗して権力を手にしようとする輩(やから)がのさばっている。国の将来が心配だ」。

安全保障体制の確立は、国家存続の基本である。領土は国家の基本条件の一つである以上、その安全を期することが最も重要であるはずだ。日本も長い間にわたり安全保障を口にすると、「右翼」と蔑まされてきた。太平洋戦争敗戦のトラウマである。だが、国際情勢の変化を考えれば、「無防備・中立」という理想論に身を任すわけにいかなくなった。中国が巨大な軍備を備えて周辺国を威嚇し始めた以上、日本の「無防備・中立」という夢はかき消されてしまった。

こうした中で、日本の安保体制を確立するには、日米韓の3ヶ国が協力体制を築くことが不可欠である。「嫌韓論」という日本の感情論で、安保体制という理性問題を議論することは馴染まない。韓国は先ず、日本に対して冷静な対応を取るべきだが、日本も安保面では弾力的に取り組む必要があるように思われる。いかがだろうか。



(私のコメント)
アメリカのマティス国防長官が韓国と日本を訪問しましたが、それだけ極東の軍事情勢が怪しくなりだしているからだ。韓国はこのままだと無政府状態になり、極左政権が出来かねない。以前なら韓国の軍事クーデターが起きてアメリカはこれを黙認したのでしょうが、現在では国民の軍事クーデターに対するアレルギーは強い。

日米から見れば、韓国は軍事独裁政権であってくれた方が韓国は落ち着くのでしょうが、韓国に民主主義を行わせるのが早すぎたのだ。民主主義だと北朝鮮の勢力が入り込んできて、これを取り締まることができない。北朝鮮のプロパガンダとしては、南北朝鮮は同じ民族であり、共同の敵である日米に立ち向かわなければならないと煽られている。

北が民族主義で煽るのは、朝鮮戦争で北朝鮮はアメリカ帝国主義と戦ったが韓国はアメリカに従属した。こう言われると韓国の立場がなくなり、そこを北につけ込まれるのだ。韓国としては日本帝国主義と戦ったと歴史教育で教え込んでいるが、デタラメであり、だから従軍慰安婦で筋違いの民族主義を煽っている。

韓国中に「戦時売春婦」の像を立てて、自らの祖先を卑しめていますが、歴史教育がおかしな教育をしているからそうなってしまう。慰安婦像をよく見れば、身なりのきちんとした女子中学生風なのは何故なのだろうか。日本軍兵士がみんなロリコンならともかく、強制連行したくなるような年齢の女性ではない。

一説には、米軍にひき殺された二人の女子中学生の像が流用されたものという説がある。これをアメリカ大使館前に立てようとして禁止されたものらしい。被害者の写真を見れば確かにおかっぱ頭であるところがよく似ている。だから本来は二人の像であったものが、一人の像は外されて椅子だけ残ったらしい。

いずれ真相はわかるでしょうが、大使館や領事館の前に政治的な像を立てるのは国際条約違反であり、そんなことを許していたらアメリカ大使館の前は像だらけになってしまう。韓国は北に民族主義を指摘されると、独立をアメリカに与えられた弱みがある。韓国人はその恩を仇で返すようだ。

歴史を直視しないという点では日本よりも韓国に問題が有り、朝鮮戦争ですら韓国が北を攻めたと教育されているらしい。あるいは日本との戦争だったと思っている韓国人もいる。韓国の近代史がかなりデタラメに教えられているらしい。同じような状況は南北ベトナムでも行われていて、北ベトナムは南ベトナムに対して民族主義で南ベトナム軍の士気を打ち砕いた。

北朝鮮にしても北ベトナムにしても共産党独裁政権であり、アメリカは韓国や南ベトナムに民主主義を押し付けた。そうしなければアメリカが日本をやっつけてアジアを解放したことにならないからだ。独裁政権と民主国家では統一選挙をしようがありませんが、韓国も南ベトナムも民主主義が定着していなかった。国民国家という意識が希薄だからだ。

朝鮮戦争ではなんとか北を押し返すことができたが、軍事的にはプロパガンダ的に韓国は北に勝てない。在韓米軍がいなくなれば韓国は事実上消えてなくなる。韓国には米軍が駐留しているのに北朝鮮には中国軍が駐留していないのは、中国はいつでも朝鮮半島に攻め込めるが、アメリカ軍はそうはいかないからだ。

北朝鮮が核開発やミサイル開発ができるのも中国の後ろ盾があるからですが、アメリカは韓国に核開発やミサイル開発を許してはいない。これも韓国の北に対する弱みであり北から核攻撃されたらひとたまりもない。そのために米軍は韓国にTHAADを持ち込もうとしているが中国が猛反対している。

中国が、北朝鮮の核開発やミサイル開発を容認しているのは、アメリカをそれで揺さぶるためであり、韓国に対する脅しでもある。中国は表向きは北朝鮮の核開発に反対しているが、経済制裁も人道上として経済援助して制裁は尻抜けになっている。アメリカはそれを見て見ぬふりだ。要するに北を野放しにしている。

韓国のパククネ大統領は中国に唆されて、それに乗ってしまった。中国と手を組めば北朝鮮との統一も夢ではないと中国に唆されたのだ。しかし中国が狙っているのは北による朝鮮の統一だ。それは韓国から米軍がいなくなれば韓国は自動的に転がり込んでくる。パククネは騙されたのだ。

中国は、韓国を見せしめの為につるし上げているのであり、それにたいしてアメリカもTHAADで対抗しようとしているが、韓国の政権が親北派の政権ができればTHAADは消えてなくなる。日本に対しても従軍慰安婦で断裂しているから、韓国は絶体絶命のピンチになってしまった。韓国が北に飲まれるのは時間の問題であり、それは自ら招いたものだ。バカは死ななきゃ治らないのであり、慰安婦像だけが韓国に残されるだろう。




東芝の特別損失は、本来であれば、2011年の福島第一の事故の影響で大幅
に下がったWHの企業価値を反映し、2013年の時点で計上すべきものでした。


2017年2月4日 土曜日

東芝、7000億円特損のデタラメ。「真の理由」を公表できない裏事情 2月1日 中島聡『週刊 Life is beautiful』

http://gansokaiketu.sakura.ne.jp/newsindex3-naiyou.htm#2017-02-02-toshiba-7000okuen-tokusonno-detarame-shinno-riyuuwo-kouhyoudekinai-urajijyou

東芝、7000億円特損のデタラメ。「真の理由」を公表できぬ裏事情

ビジネス2017.02.01 2124 by 中島聡『週刊 Life is beautiful』

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東芝の粉飾決算は、「嫉妬」が生んだ原発スキャンダルだった?

先日、7,000億円の特別損失計上を発表した東芝。日本中に衝撃を与えたこのニュースですが、メルマガ『週刊 Life is beautiful』の著者で世界的プログラマーの中島聡さんは2015年に配信した「またも隠蔽か? 東芝が抱える『原発事業』という時限爆弾」ですでにこの事態を完全に「予言」していました。シャープを傘下に収めた鴻海が事業買収に関心を示していると報じられるなど、まさに大揺れに揺れる東芝。そんな東芝が公にした「7000億円特別損失の理由」について、中島さんは「デタラメ」と一刀両断した上で、安倍政権や霞が関の思惑が複雑に絡み合う「本当の理由」について記しています。

本当は2011年から破綻している東芝

東芝が7,000億円の特別損失を計上することを発表しました。東芝は、2015年の末に(子会社である)ウェスティングハウスが買収したS&Wの資産が大幅に目減りしたことを理由にしていますが、これはとんでもないデタラメです。

この特別損失は、本来であれば、2011年の福島第一の事故の影響で大幅に下がったウェスティングハウスの企業価値を反映し、(それが明確になった)2013〜2014年の時点で計上すべきものでした。

しかし、債務超過に陥ることを何としてでも避けたい経営陣と、「国策」である原発が事業として成り立たないことを認めたくない霞が関との利害関係が一致し、東芝はのれん代の償却を見送ることを決めました。

2015年にパソコン事業の粉飾が判明した時点で、もう一度(のれん代の償却の)チャンスがありましたが、ここでもさらに見送りを決めました。

これに関しては、このメルマガの2015年8月6日号に詳しく書いたので、引用します。

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 東芝の粉飾決済による「水増し利益」は1,562億円と報道されていますが、それよりもはるかに大きな問題が、原発事業を担当するウェスティングハウスの減損処理です。

具体的な数字は Facebookでも紹介した「東芝を圧迫する『巨額のれん代』と迫る「債務超過」危機」に書かれていますが、ウェスティングハウスの買収当時に7,467億円に膨らんだ「のれん代」が、原発事故後にThe Shaw Groupにプットオプションを行使されて買い増しをした結果、今では1兆6,000億円にまで膨らんでいます。

福島第一での過酷事故後、原発ビジネス全体が低迷し、将来性も見込まれないことをちゃんと考慮して「のれん代」を再評価すれば、数千億円規模の減損処理は免れず、東芝の財務状態が非常に不健全であることが明確になってしまいます。
東芝は、ウェスティングハウスの買収の際には、純資産を大幅に上回る価格で買収をしたため、巨額の「のれん代」がバランスシートに計上されることになりました。

本来であれば、福島第一原発の事故で原発ビジネスの低迷が明らかになった2011年の時点で「一括償却」をすべきだったのでしょうが、その年に、ウェスティングハウス株20%を保有していたThe Shaw Groupにプットオプションを施行されて高値で売りつけられることになり、逆にのれん代が膨れ上がることになってしまったのです。

経営陣としては、原発事業の低迷が一過性であることを望んでいたのもあるし、共同出資者に与えてしまったプットオプションが損失の上塗りをしたことを明確にしたくなかったというのもあるでしょう(こんな風に株主に正確な情報を渡さない行動こそが、まさに「粉飾」です)。

1兆円を超えるまでに膨れ上がった東芝ののれん代は、ウェスティングハウスの窮状を正しく反映すれば、たぶん三分の一とか四分の一の価値しかないのです。つまり、1,562億円の粉飾などは氷山の一角でしかなく、実際には数千億円の損失を計上すべき状況に追い込まれているということです

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2015年時点で明らかになった粉飾で東芝の経営陣が誰も刑務所に入らなかっただけで十分不思議ですが、あの時点で、1兆円を超えるまでに積み上がってしまったウェスティングハウスの「のれん代」を一部でも償却しなかったことは、異常でした。日本の資本主義が、米国などのそれに比べて全く未熟であることを証明する良い事例となりました。

その後、安倍政権は、懸命に原発の海外への売り込みを行いましたが、その背景には、破綻してしまった原発事業を何とか復活させたいという霞が関の意向があったのです。米国に引かされたババ抜きのババを、何とか利益を生み出す事業に転換させたいという必死の思いがあったのです。

しかし、それは見果てぬ夢に終わりました。毎年コストが下がっていく風力や太陽光発電と比べて、事故のたびにコストが上がり、厄介な使用済み核燃料を残す原発とでは全く勝負にならないのです。福島第一での事故は、時間の問題でしかなかった原発事業の破綻を大幅に加速したのです。

そんな理由で、1兆円を超えるまでに積み上がったウェスティングハウスの「のれん代」は、「いつかは損失として計上しなければいけない爆弾」として東芝のバランスシートに残っていたのです。

今回の7,000億円の特別損失は、その積み上がっていた「のれん代」を償却しただけのことなのです。

しかし、「損失隠しのために先送りしていた」とは言えないので、「2015年の末に買収したS&Wの資産が大幅に目減りした」と、あたかも「新たな事象」のために今年になって損失を計上することにした、と言っているだけなのです。



(私のコメント)

財務省の消費税増税の強行といい、経済産業省の軽水炉型原発の推進といい、霞ヶ関のバカ官僚たちの暴走が止まらない。財務相は消費税のもたらす弊害がわからず、経産省は軽水炉型原発の危険性を認識していなかった。それが端的に現れたのが2011年の福島第一原発災害であり、その時点で現在の軽水炉型原発は終わった。

軽水炉型原発は、自然停止させられない欠陥商品であり、アメリカはそれがスリーマイル原発災害で分かっていた。安全性を高めるために付加装置をつければ付けるほど複雑になり、現に福島第一原発では緊急冷却装置を止めてしまって、手動でのベント操作もできない事態になってしまった。

経済産業省の原子力安全保安員たちは全員現場から逃げてしまった。安全対策を怠った東京電力は潰れて当然なのですが、経産省は税金を投入して20兆円もの原発解体費用を出すそうです。東京電力の会長や社長は逃げてしまって起訴もされない。経済産業省も原発政策の誤りを認めようともしていない。

東芝は経済産業省のバカ役人に踊らされて、6000億円もの居書きの費用でWHを買収した。アメリカに押し付けられたようなものですが、経産省の後押しで断れなかったのか騙されたのでしょう。アメリカやイギリスは軽水炉型原発を断念したところを、東芝が価格の倍の値段で買ってくれた。

アメリカはスリーマイルの事故以来原発を建設せず、先行きの見通しがなかった。それに飛びついたのが経産省と日本の日立、東芝、三菱の重電メーカーであり、この時点でアメリカの罠であることに気がつくべきであった。イギリスですら逃げ出したものを日本に押し付けたのだ。

ほとんど価値の無くなったアメリカの原発メーカーを、日本の重電会社が数千万円も出して買ってしまった。バブルの頃のロックフェラーセンタービルを三菱が数千万円も出して買ってしまった事と共通している。アメリカは巨額損失が出ると日本に尻拭いさせるのだ。

安倍総理が17兆円も出してアメリカの70万人の雇用を作り出すと言っていますが、これもアメリカの尻拭いであり、17兆円の原資は国民の税金であり年金であり、安倍総理は外国に金をばら撒くのが大好きだ。そのおかげで日本の消費は低迷して、GDPでは外国にどんどん抜かれている。シャープや東芝のような大企業も倒産してしまう。

それもこれも霞ヶ関のバカ官僚が仕組んだことであり、外務省も歴史問題で韓国や中国が騒ぐたびに金をばら撒いていたから癖になってしまった。それが彼らの利権となり、なんとか財団が出来れば彼らの天下り先になる。原発も豊洲市場も彼らの天下り先であり、巨大プロジェクトであればあるほど都合がいいのだ。

そのプロジェクトが失敗しても官僚たちは責任を取らずに民間会社は倒産する。東電のように倒産させずに税金をつぎ込むこともする。それなら霞ヶ関のバカ官僚は何もしないほうがいいのですが、馬鹿な働き者ほど始末におえない者はいない。失敗しても、その失敗を取り返そうとしてより大きな失敗を繰り返す。

中国やインドなどの新興国では、原発を数多く建設しようとしていますが、運転技術が非常に高度で複雑な原発で事故が起きない方がおかしい。アメリカやロシアでも事故が起きた。作るとすれば最悪の事態でも自然停止するような原発でなければ大事故が起きる。そのようなプロジェクトを安倍総理が先頭に立ってやっている。事故が起きたら巨額な損害賠償が日本に要求されるだろう。

しかし日本の政治家にとっては、外国からの損害賠償を支払うことが大好きであり、それが彼らの利権になる。従軍慰安婦問題でも10億円支払いましたが、それがかえって問題をこじらせてしまって、韓国は日韓合意を破棄しようとしている。さらに賠償金を要求してくるだろう。

東芝にしても東電にしても倒産すれば、数万人規模で失業者が出ますが、霞ヶ関の役人たちは失業もしないで責任も取らない。そして何事もなかったかのように退職金をもらって天下りしていく。日本の大学が学生を上回るほど作ってしまったのも大学が天下り先だからだ。原発も同じ構造であり原発を作れば作るほど経産省の天下り先になるからだ。




生鮮の宅配流通はすでに世界では実現され、日本ではスーパーを中心に
展開している。市場から小売り、顧客への面で、新しい流通が始まっている


2017年2月3日 金曜日

豊洲市場って、そもそも必要なの? --- 東 登志文 2016年11月4日

築地を昭和初期のレトロな冷蔵庫にしていたのは誰なのか。

築地の仲卸業者45.76%が経常赤字、債務超過は50.85%だという。

豊洲移転に際して、体力に乏しい仲卸業者の保証や対策が不十分という話であるが、それは果たして豊洲市場の示す本質的な問題であろうか。

築地市場の取扱量は、2000年の60万トン強から、45万トンを割るまでに減少し、これはまさしく近年の肉ブーム化と、それに伴う日本人の「魚離れ」である。

この需要の減少こそが、築地衰退の一番大きな真の理由ではないだろうか。

そのうえで需要の減衰に対し、東京都が大きな公費をかけて公設市場を新たに開設、維持し続けることは、果たして妥当かどうかの方が、今論議すべき、重大な課題と思う。

まず、流通の問題である。

新市場の目玉という配送にいたるまでの一定の温度管理は、やって当然の事なので、決して目新しいものではない。そもそも形状が示す通り、鉄道主体の運輸体系で始まった築地が、現在のトラック主体の運輸へと対応するのが極度に遅れた結果ではなかろうか。

そしてその遅れた対応自体、既に今起こっている流通革命に、後れを取っており、

現状の築地のナカを見てもそれが十分に伺える状況である。

大多数の人々の創造する築地のイメージである活気のある“セリ”であるが、いまや、マグロ、ウニ、活場のみで行われるにとどまり、ほとんどが現地から取引する大卸と、小売りと取引する仲卸とで直接取引の行われる、相対取引にシフトしている。

それは、昭和の取引が主にアジ、サバなどの近海大衆魚と呼ばれるものが求められたのに対し、現在は高級魚や大半がサーモンなどの輸入物等に人々の嗜好が変わったことをよく示している。

この変化に対し、本来市場流通としての最適化は、EOS(企業間の電子取引)の整備や、需要のマーケティング、ブランド魚の供給という面で当然なされるべきであると思うが、現実は自らが得意とする、良いサカナを選ぶ、という方向性が強く表れ、セリ場の縮小につながっているのではないだろうか。

そして、市場の外にもう一つの問題がある。

アメリカ国内やロンドンでは、すでにAmazon Freshの流通が始まっている。

生鮮の宅配流通はすでに世界では実現され、日本ではスーパーを中心に展開している。市場から小売り、顧客への面で、新しい流通が始まっているといえるが、果たして、新しい豊洲市場は対応できているのであろうか。

これも見逃せないポイントだ。

こうした市場の現状を踏まえ、「民間に委託するべき」という意見が出ているのも頷ける。

幸いにして、東京は世界に進んで都市集中が激しく、逆に配送効率という面では有利に働く状況である。

民間に委託した方が、結果的に社会に適応した市場が形成されるのではないだろうか、と私は思う。

観光も含めた千客万来型の大型施設が、かつての各地のレジャー施設のように負の遺産化しないためにも、宅配に対応したBtoC流通センターと、ネット対応のBtoB流通システム両方を整備するような形が、もっとも望ましいのではないのだろうか。

ここから改めて考えていただきたい。

そもそも築地市場が時代遅れになったのは、行政が市場を取り仕切る事自体にこれらの問題の根源があるのではないか。

そして、現在の豊洲市場もまた、行政が取り仕切ることが、安全や施工の諸問題や利権の疑惑を発生させているのではないか。

先項にて述べたように、もともと鉄道運輸をベースに考えられたからこそ、市場形状は扇型であり、温度管理の設備どころか、乗客車両の空調すらない時代に比例した開放型の設備につながったわけであり、本来民間であれば、国内の配送が、交通網の整備と共にトラックなどの陸運にシフトした時点で、その形状も変えて行くことが合理的と判断して実行したはずだ。

近年まで、多大な都の経費をかけて補修を続けていたことはその視点から言えば、まことに非合理的な判断として言わざるを得ないであろう。

そして今回もまた、予定よりはるかに多くの経費を積み上げてしまう構造と、未来への先見の明のなさこそ、この行政主体の運営という事の、合いも変わらない時代遅れの結果だとするなら、小池知事のこの掘り下げの顛末の着地点は民間委託にこそ、ふさわしいのではないだろうか。

今後安全基準の判断ができたのであるならば、運営主体の議論がされることが望ましいと思われるのだ。



(私のコメント)

昨日は豊洲移転問題について、不動産屋的観点から赤字を垂れ流すだけなので止めたほうがいいと書きました。要するに豊洲市場は東京都の役人たちの天下り先であり、天下りを無くさないために6000億円もかけて巨大な建物を建設してしまった。それにたいして都議会議員たちはストップがかけられなかった。

なぜならば建設業界を通じて、6000億円の一部が政界に流れたことが伺える。あまりにも建設コストが高すぎて、当初から採算に合わない建物を立ててしまったのだ。東氏の記事にもあるように、既に流通そのものが変はしており築地市場そのものが時代に合わなくなってきている。

AMAZONは、流通革命を起こしており、市場や店舗を素通りした流通網を作ろうとしている。マグロの刺身をAMAZONで注文すれば2時間以内で自宅に宅配されるようなシステムを作ろうとしている。そのような時に6000億円もかけて豊洲市場を建設する意味があるのだろうか。役人たちの天下り確保のためにしかならない。

東氏は、宅配業者であり流通の当事者でもあるので、現場のことがよくわかるのでしょう。しかし音喜多都議会議員や池田信夫氏など6000億円がもったいないと豊洲移転を主張している。しかし移転したところで仲卸業者も反対して移転しないのならば豊洲の建物は廃墟になる。何もしなくても数十億円の維持費がかかるのだ。

築地名物の市場のせりなども、無形文化財となり東氏が書いているようにマグロなどの一部にしか行われていない。築地市場そのものが時代遅れになり、扱い量が激減している。私が経営するビルの1階も飲食店が入っているが、毎日材料は宅配業者が運び込んでいる。

音喜多都議会議員や池田信夫氏などの学者先生は、経済の現場のことがわからない。昔なら飲食店の店主が、築地まで行って魚を仕入れてきましたが、今では宅配業者が飲食店まで毎日材料を運んでいる。それは流通の時代の流れであり、卸業者や小売業者をバイパスして流通革命が起きようとしている。

東京都にとっては中央卸売市場は、天下り先であり、そこの市場長は東京都の管理職であり流通はもとより魚や野菜のことが分からない。だから流通革命もわからない。1月19日にも流通革命について書きましたが、AMAZONは独自の流通網を作って、流通の全てを支配しようとしている。楽天は既に敗者となりつつあり、自前の流通網の建設に失敗している。

シャープの1兆円もの液晶工場といい、東芝のWHの6000億円もの巨大買収といい、日本の経営者は無駄なことばかりして会社を潰そうとしている。流通大革命が起きようとしているのに、日本の経営者は自前の流通網を作らなければAMAZONにしてやられるだろう。豊洲も結局はAMAZONのロボット流通センターになるという噂もある。




豊洲市場に強行移転しても、テナントとなる仲卸業者が移転
に反対すれば、テナントのがら空きのビルと同じで意味がなくなる。


2017年2月2日 木曜日

100億円の大赤字でも豊洲市場に問題が無い理由。 1月26日 中嶋よしふみ

地下水の汚染で先日から再度話題になっている豊洲市場だが、移転した場合には100億円の赤字が発生すると東京都が公表した。

東京都は25日、築地市場(中央区)からの移転を延期した豊洲市場(江東区)が開場した場合、施設の減価償却費などを含めた収支は年間100億円程度の赤字となる試算を公表した。

出典:豊洲、年100億円の赤字=収支試算を公表―東京都 時事通信 2017/01/25

都の施設で毎年100億円の大赤字、となれば水質汚染以上に大騒ぎになりそうだが、これは一言で説明するなら「気にしなくていい」ということなる。

■100億円の赤字と100億円の支出は意味が異なる。

100億円の赤字と聞くと毎年100億円の現金が出ていくようなイメージを持つかもしれないが、全くそのような状況ではない。この赤字は減価償却費を含んだ赤字だという。

減価償却費とは、建物や車など長期間にわたって使用が出来るものを耐用年数に応じて費用計上することを指す。

例えば企業が400万円で購入した業務用の車があるとする。現金で支払えばお金が出ていくのは買った時点だ。しかし車は長期間にわたって使用が出来る。企業の会計ルールでは「費用と収益(売上)は対応させなければいけない」という大原則がある。この原則が無視されると、年度末の時点で「今年は利益がたくさん出ちゃいそうだから高い車を買って費用に計上して税金を減らしちゃおう」という事が可能になってしまう。

また、買った時点で全額費用を計上してしまうと、今年も来年も再来年も車を使って売り上げが発生しているのに、売上の発生と費用の発生が対応しない事になってしまう。

このような税逃れが出来ないように、そして正しい利益が計算できるように、購入した代金を耐用年数に応じて分割して費用計上する。自動車ならば4年と法律で決まっているので(同じ車でも種類により異なる場合もある)、400万円の車は4年にわたって100万円づつ計上する。

つまり、お金を払ったのは今年だが、費用としては100万円×4年間で計上される。お金の流れと利益の計算にはズレが生じる、ということだ。

■将来の判断に過去のコストは影響しない。

豊洲市場の建物や設備はすでに完成している。今後水質汚染等の対策のために追加支出はあるのかもしれないが、豊洲市場は使おうと使うまいと過去に払ったお金は戻って来ない。これはサンクコスト(埋没原価・まいぼつげんか)という。

当然、損益の計算をする際には減価償却の説明で書いた通り、耐用年数に応じて費用を計上する。しかしこれは「お金の出て行かない費用」であるため、今後赤字が膨らむという表現は正しいが、今後建物や設備が原因でお金がより沢山出ていく、という事はありえない。少なくとも今の時点で完成している建物の支払いは終わっているからだ(未払いであっても支払いを拒否することは当然出来ない)。

今後発生する現金支出は人件費や光熱費などの管理費だけということになる。つまり「今後豊洲市場を使う事が損か得か?」という判断に建物の減価償却を含む必要は無いという事になる。

このような考え方は企業会計における管理会計とか意思決定の分野であり、サンクコストは将来の意思決定に影響しない、という話は常識である。

サンクコストのよくある例え話として、つまらない本を買ってしまった際にもったいないからと最後まで読むことは合理的では無い、なぜなら本の代金は読んでも読まなくても戻って来ないのだから、つまらない本を読むために時間を投じると時間を無駄遣いする分だけ余計に損をする、といった説明になる。つまり過去に払った取り戻せない費用=サンクコストがもったいないからと将来の判断をゆがめると余計に損をする可能性がある、ということだ。

■100億円の赤字は正しいが無視して良い。

赤字に関する都の説明は以下のようになっている。

都は、「経常損益は赤字になるが、減価償却などを控除した収支は、ほぼ均衡する」としていて、現状では、豊洲市場の損益が赤字になった場合、都内11の卸売市場の収支を一元管理する、中央卸売市場会計から補てんするという。

出典:豊洲市場 年間100億円規模の赤字に 築地市場の約5倍 フジテレビ系(FNN) 1/25(水)

言い訳のようにしか読めないと思うが、これは都の説明が正しい。ここまで赤字が大きいという事はおそらく元々収支を黒字にするつもりは無く、収益を目的としない「公共施設」として作ったという事なのだろう。その判断が正しいかどうかは別にして(問題があるならその判断をした責任者を追及すれば良い)、今後はあくまで維持費と市場の利用者から受け取る利用料が均衡するか、という点で今後の豊洲市場の収支を判断すべきだろう。

現金の流れを見る「キャッシュフロー計算書」では損益に現金支出を伴わない減価償却費を足し戻す。この場合は都の説明が正しければ100億円の赤字が消える程度の減価償却費が発生しているようなので、「-100+100=0」という計算になる。

つまり既に説明した通り、今後の現金収支は維持費と利用料の差額で計算するという事になる。都は利益を計算する損益計算書だけでなく、キャッシュフロー計算書も合わせて公開すれば良い。

■実際の損失は4億円程度?

試算では、業者が支払う施設使用料などの年間収入は68億円、減価償却費や都職員の人件費、光熱水費などの支出は166億円。築地と比べて収入は18億円増にとどまる一方、支出が122億円増えることが影響した。

出典:豊洲、年100億円の赤字=収支試算を公表―東京都 時事通信 2017/01/25

時事通信の記事では上記のようにも報じられている。収入が18億円増えて支出は122億円増えるというが、減価償却費は上記の概算で使った100億円が正しければ、現金支出の増加は22億円となり、「18−22=−4」で、赤字は4億円程度となる。現金支出の総額が66億円ならば6%程度のコストカットで対応できる。かなり雑な計算をしているが、説明にウソが無ければ現金収支のマイナスやプラスが発生したとしても誤差の範囲という事になるのだろう。

もちろん、維持費と利用料については赤字(正確には営業キャッシュフローがマイナス)にならない方が良い。この部分で赤字になればいよいよ税金が出ていくからだ。ただ、利用料を値上げすれば魚の値段もあがる。結局は都民だけで赤字を負担するか、日本全国の魚を食べる人が負担をするか、という違いの話になるだろう。

今後100億円の大赤字という話は大きく報じられて政治問題化すると思われるが、経済学者や会計学者に上記のような説明をしてもらって、あくまでこれから出ていくお金の部分で判断をすべき、という正しい解説をしてもらうのが都と都知事の役目ということになる。

※無理矢理アクロバティックな対策を考えるのなら、豊洲市場を高値で売却して他のもっと土地の安い所に建設をして、減価償却費を含んだ損益で赤字を無くすという事は可能かもしれないが、海に面した都内の土地でそんな安くて広い土地は無い。千葉や神奈川が協力すれば別の話だが、さらに話がややこしくなる。水質汚染の判断は別にして、現状では100億円の赤字が出るから使うのは辞めよう、という話は完全に間違いであると指摘しておく。繰り返しになるが建物を使わなくても建設費は戻って来ないからだ。

※現金の動きと損益の計算は違う、という話は以下の記事を参考にされたい。

シャープの本当の問題は、結局どこにあったのか?

※追記

新聞報道等で報じられている通り、減価償却費は都の資料では71億円、結果的に現金収支でも27億円のマイナスとなっている。計算を間違えたか自分の目にした報道内容が間違っていたか、と思ったが豊洲単体では27億円のマイナス、そして他の市場での収支も合わせると全体ではトントン、つまり損失にはならない、という説明のようだ。

また、豊洲移転後には築地市場を4386億円で売却することを見込んでいるという。これだけを見れば今後の現金収支はプラス、豊洲市場にかかった5884億円を考慮してそこから売却額を差し引けば100億円の赤字には到底ならない。

結局100億円の赤字という話は、家の買い替えに例えると「新しい家の取得代金と光熱費だけを考慮して今まで住んでいた家の売却代金を無視して収支を計算している」ということになる。



(私のコメント)

常時使っているノートパソコンがいよいよ寿命が来て、フリーズやブルースクリーンを出すようになってしまった。ファンも悲鳴を上げるようになりCPUも省電力モードになりキビキビと動かなくなってしまった。仕方なく引越しをしていますが、使い込んだ環境を引っ越すのは厄介だ。

引越し用のソフトもありますが、かえって面倒になり最初から一つ一つアプリを入れていったほうがいいようだ。そのほうが使わなくなった余計なデバイスやファイルを削除できる。もともとパソコンは2年に一度くらい引越しをしてクリーンインストールからやり直して、使う機能だけ使うようにしないと、パソコンが重たくなってしまう。


今日は豊洲市場移転問題ですが、ビルの経営者としての観点から見てみたいと思う。既に豊洲ビルを6000億円で建ててしまったが、テナントとして予定していた仲卸業者の理事長が移転慎重派に決まった。決め手になったのは豊洲ブランドのイメージダウンであり、交通アクセスも「ゆりかもめ」1本しかなくて、銀座から歩いていける築地市場とは立地条件が異なる。

それだけでも豊洲にビルを建てる気にはならなくなりますが、そもそも用地買収費から全て含めて既に6000億円も使ってしまっている。築地の用地売却でも4400億円しかならないから1600億円持ち出しになっている。先日のニュースで毎年100億円の赤字になるということですが、償却費を除いても30億円の赤字になるそうです。

これはテナントが全て埋まるという計算であり、そんな計算していたらビル経営などできない。汚染物質が湧き出るような所に生鮮食品の市場を作る神経がわからない。風が吹いただけでも「ゆりかもめ」は止まってしまうし、橋を渡らなければ豊洲には行けないのでは陸の孤島だ。

問題は既に6000億円もかけたビルが出来てしまっていることですが、開業する前から赤字が決まってしまっている。ビルが満室でも赤字というのは計画そのものが破綻していることであり、築地の土地を売り払っても建設費用が賄えないのでは移転する意味がない。本来は築地の土地を売り払って建設費用をまかなえるのが本当だろう。

中嶋よしふみ氏はファイナンシャルプランナーということですが、記事から見る限り不動産経営者としては失格だ。市場は広くなるが市場へのアクセスが悪くなり、豊洲に移るテナントもどれだけ移るか疑問だ。設備がいくら豪華になっても家賃も高くなり、設計も使い勝手が悪いらしい。

今日のニュースでも、建設単価が市場としては非常に高くついているということですが、坪単価が150万円というのは高級ホテル並みであり、おそらくゼネコンもピンはねしてフィクサーに渡っているのだろう。新国立競技場にしても坪単価200万円でありこれも誰かがピン撥ねしている。本来ならば坪単価100万円くらいが相場だ。

豊洲市場は建物全体が冷蔵庫のような作りであり、非常に電気代など運営費用が高くなる。電気水道代だけで70億円もかかるそうですが、築地市場では海水を濾過して使っているから水道代も安い。豊洲では海水が使えない。生鮮食品市場など屋根と柱だけで十分であり、それに保存用の冷蔵庫があれば済むだろう。

では既につぎ込んでしまった6000億円の金をどのように生かしたらいいのだろうか。移転を強行しても現金収支でも30億円の赤字だし、業者が移転反対になれば移転計画そのものが破綻する。結局は豊洲をどこかに売却して6000億円の一部でも回収するのが筋だろう。そして築地を時間をかけて再開発すればいい。




ビルのイメージはトイレによって変わります。最新式のタンク
レストイレにDIYで交換していますが、便器は今や家電になった。


2017年2月1日 水曜日

「暗い」「汚い」今は昔 進化する公衆トイレ 1月30日 読売新聞

繁華街や駅、デパートなど、公衆トイレの快適さが格段に増している。東京五輪を視野に、自治体や企業がイメージや知名度アップを図るため、温水洗浄便座の設置や消臭対策などを進めているからだ。一方、市民や団体も「より快適で不自由のないトイレ社会の到来」を目指し、独自に情報の収集や発信を続けている。(地方部 斎藤健二)

改修と掃除で臭い抑える

JR山手線・恵比寿駅西口に地元の渋谷区が設置した公衆トイレがある。明るく清潔で、嫌な臭いがほとんどしない。2013年に改修され、以来、「カンセイトイレ」との名称を得た。

改修を区から請け負ったのが、下水道管メンテナンス会社の「管清工業」(世田谷区)。改修とその後の清掃業務、さらに命名権購入をセットにして区に提案し、受け入れられた。

「公衆トイレが敬遠される第一の理由は臭い。臭いを抑えるのが何より大事」(同社担当者)と、便器や排水管を自社技術で清掃し、臭いを出にくくした。区が行う毎日2回の清掃以外に週1回の「点検」、高圧洗浄機などを用いた年4回の「大掃除」も行っている。

同社が名乗りを上げた動機は知名度アップ。担当者も「社名と高い技術をもっと知ってもらい、新たな受注につなげたい」と明瞭だ。

整備費用 命名権で確保

渋谷区にはずっと住民や観光客から「公衆トイレが汚い」との苦情が寄せられていた。費用の捻出も難しかったため、09年度以降のトイレ整備から「命名権」を導入。東京五輪を念頭にトイレ整備をさらに進める方針だ。「世界中の人が集まる場所に快適なトイレをつくれば、国際観光都市としてアピールできる」と、区のイメージアップを狙う。

企業名が付いた競技場は多いが、トイレはまだ珍しい。命名権を利用した公衆トイレの改修整備は横浜市、埼玉県和光市などへと広がりを見せる。

香りとBGMで癒やしの雰囲気

駅のトイレもイメージはいま一つ。それがだいぶ変わってきた。西武鉄道は、12年に首都圏の鉄道で初めて温水洗浄便座の全駅設置計画を発表した。

最大拠点の池袋駅のトイレも15年11月に改修が済んだ。着替えのスペースを設けたり、柑橘系の香りとBGMで癒やしの雰囲気を演出したり。同社広報部も「快適なトイレは会社と駅のイメージアップに重要」と、渋谷区と同じ考えだ。

温水便座の有無 市民が独自調査

一般にトイレへの関心は男性より女性が高い。首都圏を中心に各地の公共施設、デパート、飲食店などでの温水洗浄便座の設置の有無を独自に調べた50代の女性が和光市にいる。

15年前、直腸がんを患ったのがきっかけだった。排便の際は外出先でも温水洗浄便座が必要になった。そこでがん仲間らと協力し、飲食店など考えられる外出先にメールなどで問い合わせた。

集まった回答は「データベース」としてインターネットで発表している。女性は「病気の人もそうでない人も、女性はトイレの快適性も観点にお店を評価する。その声を街づくりや店づくりに反映させてほしい」と望む。

行列解消へ利用者のデータ収集

イベント会場でも、女性用トイレには長蛇の列ができる。江東区で昨夏開催した「あみゅ博」。屋外広場にウォータースライダーなどのアトラクションをそろえ、にぎわっていた。

NPO法人「check」(金子健二代表)は仮設トイレメーカーと共同で、女子用仮設トイレの利用者数や使用時間などのデータを集めた。

データは、いろいろなイベント主催者に、規模に応じた仮設トイレの必要数や場所を考えるための参考情報として提供する予定。

金子さんは「データは東京五輪はもちろん災害時など、仮設トイレ設置時に役立つ。実験を重ねれば渋滞予報も出せるようになり、高齢者や頻尿に悩む人も外出しやすくなる」と意義を説明する。

「トイレ弱者」支援へ活動

快適で、必要な数と十分な機能の公衆トイレを望む声は、社会的弱者こそ強い。

NPO法人「日本トイレ研究所」(加藤篤代表理事)は09年から、トイレの環境改善、教育など様々な活動を展開している。

15年には東京五輪を念頭に、外国人をはじめ高齢者、身体障害者らに公衆トイレに関するアンケートを実施した。約2000件の回答から「まだまだ公共のトイレは和式が多いが、高齢者にはきつい」などの問題点をホームページに順次公表している。



(私のコメント)

家やビルや店舗や事務所や学校などには、トイレが必ずありますが、トイレの具合を見る事によって管理が行き届いているかが分かります。レベルの低い学校などではトイレが壊されて使いものになりません。不良グループが壊して回るからですが、学校側はカネが無いから修理も出来ない。

喫茶店などのしゃれた店でも、トイレが汚ければイメージは台無しですが、最近の新店舗などではトイレを豪華に作る事によってイメージを上げている。女性などもトイレの掃除を嫌がりますが、最近ではトイレの便器の材質も変わって汚れが付きにくくなり、自動で清掃をしてくれる便器も発売されている。

私が経営するビルでも、便器が旧式になったので最新式の節水便器に交換していますが、流す水も14リットルから5リットルまで節水が可能になりました。便器の構造もかなり変わって来て渦巻き式に流れて行く。旧式の陶器の便器だと汚れが付きやすくゴシゴシ擦らなければなりませんが、最新式の便器では水に流せる紙で拭けばいいだけです。

タンクレストイレでは、水道に直結でモーターで水を流しているからタンクが要らない。トイレにコンセントが無かったのでコンセントを増設しましたが、再起ではウォシュレットでも電気を使うのでコンセントは必需品になった。

旧式の便器は、電気を使わないタンク方式ですが、ボールタップでタンクの水を流したり止めたりしていた。だから長年使っても故障しないが、狭いトイレに大きなタンクをつけなければならない。タンクレストイレだとタンクが無いだけトイレが広くなり、デザインもすっきりして掃除もしやすい。

使ってみても、スイッチを押すと水がシュポッと流れて気持ちが良い。まさに便器が家電になった事が分かりますが、節水型なのでトイレットペーパーを使いすぎると詰りやすい。ウォシュレットを使えばトイレットペーパーもいらなくなり、お尻も水で洗って温風で乾かす時代になりました。痔などの人も多いから温水洗浄便座は普及して行く事でしょう。

便器の交換は自分で行っていますが、業者に頼むと3万円もかかります。ビルでは便所の数も多いから自分で行う事にしましたが、慣れれば簡単であり配管工事も必要ですが、これで工事代3万円も取るから業者のぼったくりだ。自力でやっても2時間ほどで出来ましたが、トイレの便器が最新式になってビルのイメージも変わるでしょう。

私のビルも、美容室やリラクサロンなどで若い女性の出入りが多くなり、店員さんも若い女性が多いので最新式のトイレに交換する事にしました。しかしトイレの便器も最高級品になると30万円台もしますが、ネットで安く売っているところに注文して便器を仕入れています。ネットだと半値くらいで便器を買えるから、工事も自分でやればかなり安く出来ます。

読売新聞の記事でも、駅のトイレの整備が進んでいるようですが、公衆トイレと言えば汚い臭いの代名詞だった。それが駅のイメージダウンにもなっていましたが、トイレを豪華にする事でイメージアップになる。最近ではトイレの建材の材質も進歩して、床材も変えたかったのですが今回はそのままにした。

トイレの便器が家電化する事で故障が気になりますが、特にウォシュレットの部分が故障しやすい。その点では一体型の便器だとウォシュレットが故障すると便器ごと交換しなければならない。出来れば分離型で故障したウォシュレットだけ交換するタイプの方がいいだろう。最近ではウォシュレットも豪華になって多機能になって、自動でノズルや便器の洗浄もしてくれる。

記事では公衆トイレにも温水洗浄便座を望む人が多くなったという事ですが、一度慣れてしまうと手放せないものになるらしい。確かにトイレットペーパーで手で拭くと言うのは不衛生だ。しかし微妙な操作が必要な道具であり、公衆便所では直ぐに壊されてしまうだろう。要するの便所を見ればその国の民度が分かるほどであり、外国では公衆便所にトイレットペーパーも無く、扉も上下が開いているようなものでないと危険だ。

女性には異常な潔癖症が多くて、他人の座った便座に座れない人もいる。その為にトイレットペーパーを敷く人がいる。だからトイレが詰まる原因にもなりますが、トイレの扉のノブにも触れない人がいる。これではトイレの掃除も出来るはずがない。最新式の便座の最高級品では便座の蓋も人を感知すると自動で開閉するのがあります。



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