株式日記と経済展望

ページを繰り越しましたのでホームページからどうぞ。


核戦争が起こるとすれば、それは0.1〜10キロトンの小型核爆弾になる
確率が高い。広島(15キロトン)、長崎(広島の1.5倍)よりずっと小さい


2017年8月15日 火曜日

きのこ雲が見えたら初動は30分が勝負。核攻撃で放射性降下物を避ける方法をLLNLに聞いてみた 2014年1月20日 GIZMODO

今この瞬間、自分の街に原爆が落ちてきたら、どこに、どれぐらいの時間避難すれば、放射性降下物の後遺症は最小限に食い止められるのか? ローレンス・リバモア国立研究所の大気科学者マイケル・ディロン(Michael Dillon)氏に伺ってみました。

氏は今月これをテーマに英学術専門誌「英国王立協会紀要(Proceedings of the Royal Society A)」に論文を掲載して話題の人。

化学事故、伝染病、核降下物など空気汚染災害時の政府緊急対応の研究一筋で、今回発表したのは既存の核降下物の研究多数を丹念に当たって、市街の核爆発の様々な要素を考慮してまとめた避難プラン。国から地方自治体まで幅広く採用してもらえれば、と考えています。

このプラン最大の特徴は、風向きや爆発規模といった情報から遮断される可能性の高い私やあなたのような一般人でも参考にできることです。「市内に原爆が落ちた」という認識だけでもこのプラン通り動けば被害は最小限にできます。

冷戦時の全面核戦争は非現実的

本題に移るその前にディロン氏が真っ先に断ってきたのは、「まだ理論上のプランに過ぎないからね」ということです。まさか小型核爆弾を現実の街に落として様子を見るわけにもいきませんからね。氏は「ありがたいことに、そういうことは滅多に起こらないんですよ」とも語っていました。

冷戦時の全面核戦争の脅威は去ったものの、テロの脅威は相変わらず残ってます。避難計画は不可欠だし、核攻撃に対する認識もパラダイムの転換が必要です。

現代人の思い描く核攻撃のシナリオは今も冷戦時代のまんまで、数メガトン級の原爆が至るところで爆発して都市焼失、人が大量に死んで、何百km圏内に死の灰が降って、世界が終わる…という『ターミネーター』みたいな認識で止まっていることが多いんですが、今日の国際状況でそんなシナリオが起こる確率は非常に低いんです。起こるとすればそれは0.1〜10キロトンの小型核爆弾になる確率が高い。広島(15キロトン)、長崎(広島の1.5倍)よりずっと小さくて、冷戦時代の兵器に比べたらそれこそ無限小です。

「被害規模でいうと、ハリケーン・カトリーナに近い。都市には生き残る力も残ってる。これはその想定に基いて組んだプランです」(ディロン氏)

以下のチャートは、氏が想定した原爆と冷戦時代の原爆の差を被害範囲で示したものです。被害が一番ひどいのはピンクの領域(psi:重量ポンド毎平方インチ。爆発威力を圧力で示した単位)。ピンクの破線の内側の人は重度のやけどを負うリスクがあり、破線の外側の人は放射線被ばく、やけど、その他爆発によるけがの危険があります。最も重要な点は、今の核の脅威は被ばくリスクのある半径がずっと狭いこと。1キロトンの核弾頭だと爆心から2kmまでなんですね。冷戦時代の10メガトンの核弾頭は40km先まで被ばくが及ぶものでしたが。

つまり今きのこ雲が見えても、おそらく全員即死するとは限らない。市街が元通り復興することも十分考えられるのです。

爆発後の初動:30分で遮蔽物の陰に避難

さて本題。原爆が投下され、最初の爆発で負傷を免れたら、次に考えるのは「死の灰(放射性降下物)をどう避けるか」です。

と言っても冷戦時代ではないので「専用の核シェルターがなくても必要十分な保護は確保できる」とディロン氏。要は「シェルター代わりに使える建物がどんなもので、使えない建物がどんなものか知っておくだけでいい」んです。

緊急時対応要員の間では核シェルターの効き目を「PF」という単位で段階評価しています(FEMAの解説はこちら)。が、近所の建物に片っ端からPF値がデカデカ書かれてるわけじゃないですよね? つまり爆発後最初の30分で「必要十分なシェルター」がどれか自分で見極めなきゃならないのだと言うんですね。

その「必要十分」条件とは何か? 氏はこうアドバイスしています。

とにかく自分と爆弾との間になるべく大量の質量と物質を置くことだよ。爆心から距離を確保するのもいいが、重量を確保するんだ。重いもの、コンクリート、本の山、土の山――そういうものでいい。地下に行けるなら、そこに逃げる。探したいのはコンクリートの屋根、壁。大きな建物のずっと奥に逃げこむだけでもいい。地下は定番の避難場所だ。

む〜なるほど。日本に地下アーケードが多いのは、こういうニュアンスもあるんだろか…。日本の総務省がまとめた「核兵器攻撃時の国民の保護に関する基本指針(pdf)」とも完全一致です。

早速、自分の街のことを少し考えてみましょう。自宅や職場から一番近い「必要十分なシェルター」はどこかな? 地下鉄の駅? コンクリートの壁に本がぎっしり並んでる図書館? 地下室? テナントが多くて仕切りの壁が何重にもある大型ビル? 

ディロン氏は移動は爆発後30分以内に済ませなければならない、と警告していますよ。(論文では「5分以内で移動できるなら外がどんな状況であろうと即刻そこに移動すべきだ」と書いてます)。30分過ぎると体にいろいろ変調が出てきますからね。ただしいくら急ぎでも車はだめ。渋滞で一歩も動けなくなるので。移動は徒歩か自転車にしましょう。

避難場所で半日〜丸1日待機

遮蔽物の中に避難したら、次に考えるのは、「どれぐらい待ったら外に出て安全なのか」です。

映画の世界では数分待機しただけで人探しに外へ出ちゃったり、生き残った人類が何百年も地下で暮らしたり、あり得ないシナリオのオンパレードですが、現実はそのどれとも違う、とディロン氏は話してます。

一番いいのは救助隊到着まで待つこと。小型核爆弾で爆発半径が1マイル(1.6km)程度だとすると、国家機能が麻痺するほどの打撃はないので、そのうち救助隊がきます。

誰も来なかったらどうするか? 氏は「自分なら12〜24時間待ってから外に出る」そうです。でもやっぱり「救助隊を待つ方が、脱出ルートも教えてくれるのでいい」と話してます。シェルターから出て爆心に向かったんじゃ、目も当てられませんからね。

死の灰はどのように起こるのか?

この「12〜24時間」というアドバイスを最初聞いたときは「エエ!?」って感じでした。「そんな、1日も待たないで外に出て大丈夫なの?」と思ったんですが、そうなんですって。

一番怖い初期放射性降下物は、重みに耐えかねて爆発後数時間以内に降ってくる放射性物質。これは風向きと濃度にもよりますが、爆心のかなり近い範囲に降るんですね。

「爆発後、数時間に渡って降るこの巨大粒子が最も危険で最も放射線レベルも高い。浴びたその場で体に不調が現れるのはこれが原因だ」 (ディロン氏)

初期放射性降下物による放射線病は、がんみたいなもので、被曝してから発症までに何年もかかる場合もあるのだそうです。シェルターに隠れても将来くるがんまでは避けられないかもしれないけど、少なくとも被ばくしたその場で即死という事態は避けることができます。

因みに放射性降下物(死の灰)はどこにでも飛んでいって、なんにでも入り込む魔法の物質…ではありません。「高放射性粒子で汚染される物理的なエリアというものがあるので、シェルターから出たらまずそのエリアから出ることだ」(氏)。そこで力を発揮するのが救急隊です。そういうホットゾーンを避ける方法、どこまで逃げたら安全かも、救助隊が教えてくれるはずなので。

もちろん放射性降下物の中には、もっと軽くて空中に長く留まる粒子もあります。が、 こうした粒子は放射線病の症状がその場で出るというものでもありませんからね(初動ではこれを避けることを第一に考えること)。

あとディロン氏が言ってたのは、初期放射性降下物は危険なんだけど「減衰もはやい」ということです。これまた総務省資料p.3「7の法則」にある通りなのですが、「危険ゾーンはみるみる狭まってゆく」ので、爆発の1時間後より「24時間後に外に出た方が格段に安全」なんだそうですよ。

映画も小説もハリケーン・カトリーナ規模の核爆弾を題材として扱ったものはなくて、あるのは1959年の『渚にて(On the Beach)』(第三次大戦の核戦争で北半球が全滅する話)みたいな描写だけ。みんな「核攻撃=世界の終わり」で思考停止するようにしつけられているだけ。でも実際には過酷ながらもサバイブできる状況だったりするわけで、もっとポスト冷戦時代の現実に則した作品も欲しいところですね。

とりあえず暇な時にでも家の周辺と市内を見回して現実に使える避難ルート、シェルターを考えておきましょう。いつも前を通りかかるたびに「だせぇなぁ」って思ってる分厚いコンクリート壁のビルで命拾い…なーんてことが将来あるかもしれませんよ?



(私のコメント)

今日はもし東京が北朝鮮の核攻撃を受けたらという話題になりますが、想定される核弾頭は小さなものであり、東京がまるごと吹き飛ぶような核弾頭とミサイルは持っていない。想定されるのは半径1、2キロの破壊区域であり、直撃でも喰らわない限りは防空壕に避難すれば助かる。

直撃されてもビルの地下なら爆風は防げるし地上の建物が吹き飛ぶくらいだろう。ミサイルが飛んでくる前に避難できればいいが、大抵は核弾頭が爆発してから逃げ場を探すことになるだろう。その場合はコンクリートのビルの地下に避難するのが一番いい。30分もすれば死の灰が降ってくるからだ、

防空壕に避難したら24時間はそこにとどまり、死の灰を被ることを避ける。24時間も経てば減衰も早くて影響は小さくなる。しかしテレビもラジオも無いだろうから逃げる場所を救助隊に聞くことだ。広島長崎の場合は木造の建物が多く火災でやられることがありますが、木造の住宅は避難場所にならない。

庭がある場合は、そこに穴を掘ってコンクリートか鉄板で部屋を作ることで防空壕にできる。24時間程度避難できればいいからそれほどの大工事でなくてもできる。しかしそれを実行する人はほとんどいないだろう。私の場合はビルの地下室が有り、そこで24時間避難すればいい。

映画の「渚にて」などの映画では、米ソの冷戦時代であり地球後滅びるほどの核戦争が想定されていましたが、核弾頭も小型化されてミサイルの精密誘導できるようになったから、メガトンクラスの核爆弾を落とす必要がなく1キロ四方を吹き飛ばすだけで作戦目標が達成できる。

現在想定できる核戦争は、テロリストなどが持ち込む核爆弾であり、北朝鮮のような国の核ミサイル攻撃ですが、単発的なものに終わるだろう。しかし1発でも数万人規模の死者が出る。米中露でも戦略核から戦術核の使用が考えられますが、その区別は曖昧であり、戦術核でも使用はエスカレートして行けば元も子もなくなる。

日本としてはミサイルを打ち落とすことはまだ現実的ではなく、北朝鮮からの核ミサイルは防ぎきれない。国民レベルで出来ることは防空壕を作ることくらいであり、北朝鮮は最後まで核ミサイル開発を続けるだろう。ならば日本ができることは日本も核ミサイルを持つことくらいしか対抗策がない。




EV1台当たりの電池重量が100kgだとすると、現在使える電力は10〜15kWh。
今後数年で第2世代LiBが登場すれば、20〜30kWhが可能になる


2017年8月14日 月曜日

進むEV用バッテリー開発、「1充電で走行距離2倍」「コスト半減」は叶うか? 8月14日 CAR and DRIVER

リチウムイオンから第2世代LiBへ
EV用電池はどう発展するのか?

EV(電気自動車)用電池(バッテリー)は、今後どのように発展していくのだろうか。現在、EV用バッテリーの主流はリチウムイオン電池(LiB)である。そのエネルギー密度は100〜150Wh/kg、つまり電池1kgで100〜150Wの電球を1時間点灯させられる電力だ。現在開発中の第2世代LiBは200〜300Wh/kg、2020年代に実用化が予想される第3世代LiBは300〜350Wh/kgが可能になるといわれる。

 EV1台当たりの電池重量が100kgだとすると、現在使える電力は10〜15kWh。今後数年で第2世代LiBが登場すれば、電池重量はそのままで20〜30kWhが可能になる。バッテリーの改良と同時にモーターの効率が改善されれば、EVの1充電当たりの走行距離は現在の2倍近くになると予想される。

 実際、第2世代LiBの開発現場からは「正極(プラス側)にニッケルを使い、負極(マイナス側)にシリコンを使うというタイプは有望だ」との声がある。高価なコバルトなどの使用量を抑えれば、コストも安くなる。

 ただし、その一方で「化学反応電池の宿命からは逃れられない」といわれている。その宿命とは充電と放電の回数である。どう頑張っても「1500回が限度」だといわれている。電池の極材にもよるが、容量いっぱいに使えるのは充電・放電1000回までで、そこからは次第に充電可能量が減り(電池としての性能が劣化する)、最後は1500回付近で電池としての機能がなくなる。携帯電話などを長期間使っていると、“電池の消費が早くなる”ように感じられる場合があるが、これは充電できる容量そのものが少なくなっているからだ。

 EVのカタログに表記されている走行距離はガソリン車のモード燃費と同じであり、一定の走行パターンで走ったときの目安にすぎない。しかし、充電容量は走行可能距離よりも重要だ。たとえば、満充電で10kWhをためられる電池が、重量はそのままに30kWhためられるようになれば、1000回の充電では1万kWhから3万kWhになる。これを走行1km当たりの電力消費(ガソリン車の燃費になぞらえていえば、電費)で割った数値がそのバッテリーの“寿命”になる。使い方によっては10年の使用が可能になるかもしれない。

 LiBのほかには全固体電池がある。LiBは正極材、負極材、セパレーター、そして電解液が必要である。これは液体であり、固体よりも経年劣化が大きい。全固体電池は、たとえばトヨタが500Wh/kgという性能を目指してパナソニックと共同開発しているように、現在のLiBの3倍以上という蓄電能力が達成される可能性が高い。航続距離を現在のEVと同程度に抑えれば、電池容積(サイズ)は3分の1になり、重量も3分の1程度になる。この効果は大きい。エネルギー量が増えるだけでも有利なのに、軽くなれば走行性能面でもいろいろなメリットがある。

EVが抱えるコスト問題は
電池だけではない

 問題は電池のコストだ。第1世代LiBはGSユアサが大幅なコストダウンに成功し、三菱アウトランダーPHEVの電池価格は4年で半分以下になった。今後登場する電池にも、同じような期待がかかる。また、EV用として使って“クルマを動かすほどのパワーが出せなくなった”電池をほかの用途に用いる、いわば2次利用を図ってコストダウンするという方法もある。

 またEV開発者の間では、モーター内の温度が上昇したときの効率が問題になっている。とくにネオジムとディスプロシウムの使用量を抑えた磁石を使うモーターの場合、磁石の温度が一定以上まで上昇するとモーターの発生トルクが落ちるという。しかし、ネオジムとディスプロシウムをふんだんに使うと、モーターの製造コストが上がる。EVが抱えるコスト問題は、電池だけではないのである。



(私のコメント)

私は電池の専門家ではないので、リチウムイオン電池の将来性もわからない。EVが普及するかどうかは電池しだいですが、専門家に聞いてみないとよくわからない。とりあえずは現在の電池を少しでも高性能にしていく改良が進んでいますが、第二世代のリチウムイオン電池はエネルギー密度が倍になるということです。つまり今のEVの航続距離が200キロだとすれば400キロになるということです。

私自身は電池の高性能化は難しいと見ていましたが、開発現場では第二世代のリチウム電池が開発されているらしい。リチウム電池は大量生産することが難しく、不純物が混ざったりすると火災や爆発事故を起こす。パソコンやスマホ用のリチウム電池などの発火事故が相次ぎましたが、それだけ生産が難しい。

材料も高価な材料を使うからコストも高くつきましが、ニッケルやシリコンを使う安いコストの電池も研究がされている。電池は充電と放電の回数に1500回程度と制約があり、それに電池の寿命が制約されてしまう。だから一回に充電できる容量が大きくなれば充電回数も少なく出来て寿命も長くなる。

いま発売されているEVは電池の性能に問題が有り、毎日1、2回充電していたら4、5年で電池の寿命が来てしまう。現状ではとてもガソリン車やHV車に比べると実用性に問題が有り、下取りに出せば電池の交換が必要だから買い叩かれてしまう。HVなら下取りに出しても電池も小型で安いし、電池がダメでもガソリンだけでも走る。

トヨタは2022年ころに全個体電池を使ったEVを発売するということですが、3倍以上の容量があるらしい。電解液が液体だと液漏れの問題が起きて経年劣化も激しいらしい。これが個体電池だと形状も自由になるし、電池の設置場所も自由にできるようになる。だからトヨタもEVの発売に踏み切るのだろう。

リチウムイオン電池の開発には時間がかかってEVの普及は当分先だろうと見ていましたが、トヨタの発表で全個体電池が大量生産ができればEVもシェアが広がっていくだろう。あとはどれくらいのコストでできるかですが、リチウム自体が高価なのでコストダウンには限界があるだろう。あるいはリチウム以外の電池が開発されるかもしれない。

潜水艦にもリチウム電池が使われるということですが、おそらく全個体電池が使われるのだろう。電解液が液体の電池では潜水艦には危険で使えない。まさにリチウムイオン電池は戦略商品であり、韓国や中国もリチウム電池のシェアを拡大させてきて日本のシェアは低下していた。

全個体電池は液体の代わりにセラミックを使うから熱にも強く、それだけ安全性も高くなる。ボーイングの旅客機もリチウム電池が使われて発火事故を起こしましたが、熱で発火事故を起こしてしまう。それがセラミックを使えば熱で発火することが無くなる。

個体電池の材料が問題になりますが、個体でも高い材料ではコストが高くなるから、安くて高性能な材料の発見には数万通りもの材料の実験がなされたのだろう。しかし実用化にはまだ5年もの先であり、それまではHVの時代が続くし、HVにも全個体電池が使われれば小型化されてトランクスペースも広くできる。

最近は電池を使った防犯カメラをいろいろ試しているのですが、電源を取れない場所に防犯カメラを設置するには電池で作動させなければなりませんが、単三電池を8本も使う。メモリーなどは非常にコンパクトで大容量になったのに、電池だけは昔のままであり、1日で電池を使い切ってしまう。

全個体電池なら大きさも3分の1になり、スマホなどに使われればかなり薄いスマホができるだろう。イギリスやフランスがEVに切り替えるという政策も、トヨタの発表と関連があるのだろうか。テスラも全個体電池に関心を持っているようだ。




スマホなどのIT機器に依存しているために、脳の機能が
低下してしまっている病態を『スマホ認知症』と、呼んでいます


2017年8月13日 日曜日

脳神経外科医が「スマホ認知症」のおそれ指摘、うつ病にも 8月9日 女性自身

岐阜県の「おくむらメモリークリニック」には「もの忘れ外来」もあり、毎日100人以上が来院する。これまでに10万人以上の脳を検診してきた院長の奥村歩先生が、“異変”に気付いたのは5年ほど前のことだった。
 
「『もの忘れ外来』は、認知症が不安になってきた方や、もの忘れの多さが心配になってきた方が来るところですから、ほとんどはお年寄りでした。それが最近、30〜50代の働き盛りの若い世代の来院者が目立って増えてきているのです」(奥村先生・以下同)
 
もの忘れがひどくなったり、判断能力が落ちたりして、家事や仕事に支障をきたすほどに……。口々に症状を訴え、自分は若年性認知症ではないかと心配する患者たち。
 
「しかし私が診断した結果、それらはアルツハイマー病などの認知症の症状ではありませんでした。30〜50代での認知症の発症は、そんなに頻発するものではありません」
 
だが、診療を続けていくと、彼らにはある共通点があったのだ。
 
患者さんたちの多くが、スマートフォン、パソコン、タブレットなどのIT機器を絶えず使用しているような生活を送っていました。またMRIなどで調べたところ、前頭前野がフリーズした状態になっている患者さんも多かったのです
 
前頭前野は、思考・運動・創造などをつかさどる、いわば脳全体の司令塔だ。
 
脳に入ってくるさまざまな情報は、前頭前野で処理されます。この部分がフリーズしてしまったのは、過剰な情報のため脳がオーバーワークで疲弊した状態“脳過労”になったからなのです
 
体が疲れすぎたら過労になるのと同じで、脳も限度を超えて酷使すると過労となる。すると思考力や判断力が低下したり、集中しにくくなったり、もの忘れが増えたりするというのだ。
 
「前頭前野内で情報処理をする際には、大きく分けて次の3つの機能があります。1.浅く考える機能(ワーキングメモリー)、2.深く考える機能(前頭前野の熟考機能)、3.ぼんやりと考える機能(デフォルトモード・ネットワーク)です。私たちが考えたり判断したりする際には、1の浅く考える機能と、2の深く考える機能をバランスよく使わなければいけません。しかし先ほど述べたスマホなどのIT機器のヘビーユーザーたちは、それが非常にバランスが悪い状態にある人が多いのです」
 
なぜスマホを過度に使用すると、脳過労になったり、思考のバランスが悪い状態に陥ったりするのか?
 
毎日何時間もネットサーフィンをしていたり、YouTubeを見続けたり、ネットゲームやネットショッピングにハマっていたりすると、たくさんの情報が脳に流れ込みます。しかしこうした生活をしている人は残念ながら、脳に流れ込んできた情報をため込むだけため込んで、役立てていない傾向も目立ちます。要するにインプットばかり多くて、ろくにアウトプットしていない状態なので、これでは脳にゴミをため込んでいるようなものです。いざ必要な情報があっても、雑然としすぎているために、見つけることができず、『思い出せない』ということになります。これは脳のコンディションとしては、とても不健康な状態です
 
近年では、スマホ依存度が高い人が急激に増えており、それに比例するように、30〜50代で、もの忘れ症状を訴える人も増えているのだ。奥村先生はこの状況を非常に憂慮しており、「スマホ認知症」という言葉を提唱するようになった。
 
私は、スマホなどのIT機器に依存しているために、脳の機能が低下してしまっている病態を『スマホ認知症』と、呼んでいます。もちろんこれは正式な病名ではありません。本来、認知症とは不可逆的状態になることをいうのですが、スマホ認知症はそうではないからです。しかし、あえてこの言葉を使うことによって、人々の脳の機能の低下に警鐘を鳴らしたいと考えています
 
スマホ認知症を放っておくと、もの忘れ以外にも、多くの体調不良を訴えるようになるという。
 
「患者さんを診てきてわかったことなのですが、具体的な症状としては、だるさ、疲労感、頭痛、めまい、不眠、肩こり、食欲不振などです。これらの不調症状は、いくつも重なって起こるケースが多いですね。さらに、こうした不調状態を放置しておくと、うつ病に移行していくことも多いのです」


(私のコメント)

最近はスマホがないと生活ができないような状況の人が多くなりましたが、電話やメールのみならずゲームやカメラやニュースチェックなど欠かせない生活道具になりました。さらに買い物や電車に乗るにもスマホがないと決済ができないような時代が来つつあります。

私はスマホは持っていても持ち歩かないので、歩きスマホはやりませんが、食事中やトイレまでスマホをしている人も出てきました。そうなるとスマホ中毒とも言える状態であり、ひどくなると認知症のような人も出てきているそうです。情報をすべてスマホに依存して人との付き合いすらもスマホ経由で無いとできなくなる。

私自身もパソコンでインターネットに時間を取られていますが、分からないことがあるとネットで検索する癖がついてしまって、自分で考えるとこともネットに依存するようになってきているような気がする。確かにネットで検索してみると本当に便利で、ネットがなければ「株式日記」も書けないほどだ。

おかげで手書きで文字を書く事も少なくなり、漢字もほとんど忘れてしまったような状況になり、これも一種の認知症のようなものだろうか。テレビの普及とスマホの普及は生活に大きな影響をもたらしましたが、テレビの普及と少子化とは大きな関係がある。

テレビのない時代は、夫婦も夜になればすることがないからセックスすることになり子沢山になりましたが、中国でもテレビの普及で一人っ子政策を解除するほどになり、少子高齢化を日本のように迎えつつある。現在人口爆発が起きているようなところも、テレビが普及するくらいの生活レベルになれば人口爆発は収まるだろう。

スマホの普及は、男女関係に大きな影響をもたらしてきている。昔は電話は家に一台しかなく連絡を取るのも大変でしたが、今ではスマホでメールで簡単に連絡ができて不倫がやりやすくなった。スマホがあれば自由恋愛もしたい放題であり、夫婦関係も変わってきつつあるのだろう。

色々と便利なスマホですが、使いすぎれば脳の前頭前野がフリーズ状態になり認知症と同じ症状になるそうです。よく学校の先生などは脳は筋肉ではないから疲れないと言っていましたが、脳も疲れるのであり脳過労になるそうです。スマホを使っているとどうしても情報が絶えず入ってきて脳が整理しきれなくなる。

それは家に沢山の物があふれていて、どこに何があるのかもわからなくなる状態であり、ゴミ屋敷のような状態に脳がなってしまう。最近の若い人のうつ病はスマホの普及に関係があるのだろうか。このような時代だからこそ、たまにはテレビもスマホも見れないような山奥で一日過ごすようにしないと脳がいかれてしまうのかもしれない。




なぜよその国に技術が行ってしまったのか。それは企業の経営者が
無能過ぎるからなんです。今、有機ELではメイド・イン韓国ですね


2017年8月12日 土曜日

有機エレクトロニクスで世界をリードする山形大学 8月10日 山田祥平

 山形大学は産官学連携を積極的に推進する大学として広く知られている。その原動力となるのが同大学6学部を横断的に支援し、学部間の共同研究、連携強化を推進し、イノベーション創出を促すための組織「国際事業化研究センター」だ。同センターは、この春に組織を刷新、元NEC PCで執行役を務める小野寺忠司氏が新センター長に就任した。米沢市にある同大学工学部を訪ね、近況を聞いてきた。

 山形大学工学部は米沢市に1910年にできた米沢高等工業学校がその前身だ。1学年約650名という学生数は工学部としては規模の大きい方だという。繊維研究で知られ、繊維事業者としての帝人も、同校をベースに創業している。以来、米沢は国産化学繊維レーヨンの町として知られてきた。

 一方、現在の工学部大学院は理工学研究科と有機材料システム研究科を擁し、学部生の半数が大学院に進学する。

 「外部資金の受け入れ状況としては約20億円くらいでしょうか。この5年間で50%の伸びとなっています。地方の大学としてはものすごい伸び率ではないでしょうか」(工学部長飯塚博教授)。

 そしていま、米沢は有機エレクトロニクス研究のメッカだ。米沢キャンパスには有機材料システム研究推進本部が設置され、そこに5つのセンターがぶらさがるかたちでさまざまな研究が進められている。

 「地域は大学に無償の技術知見の提供を求めるし、研究者自身も金儲けを考えない。そこをなんとかしなければなりません」(飯塚工学部長)。

 実現不可能と言われていた白色有機ELの発見者として知られる城戸淳二教授は、有機材料システムフロンティアセンター長として、研究とビジネスを両立させる方法論の確立をめざす。

 「有機ELの研究を始めたのは、この米沢に来てからです。ちょうど1989年ですね。平成元年ですから今からほぼ30年前のことになります。それが実用化されたのが20年前です。研究にはそのくらいの時間が必要なのです。

 研究としておもしろかったですね。もともと高分子化学が専門でしたから実験自体が楽しくて仕方がありませんでした。ブラウン管や液晶を持っていない企業が一生懸命協力してくれたおかげでもありますね」(城戸教授)。

 有機ELは一般的な液晶とは違い、自発光する。そのためバックライトを必要としない。当然、極限までの薄型化が可能だ。スマートフォンなどで使われる液晶スクリーンは、今後数年間で、そのほとんどが有機ELにおきかわっていくだろうとされている。

 城戸教授の説明では中型、小型液晶は有機ELに変わっていき、そのカテゴリにおける液晶のミッションは終わる。あと1〜2年らしい。ただ、それだけ有望なデバイスを日本企業の多くがあきらめてしまった。それに伴い、優秀な技術者は海外企業に流れてしまうという結果を生んでしまったのだ。

 「なぜよその国に技術が行ってしまったのか。それは企業の経営者が無能過ぎるからなんです。今、有機ELではSamsungやLGのAMOLED(アクティブマトリクス式有機EL)が知られています。つまりメイド・イン韓国ですね。でも、それは結局メイド・バイ・ジャパニーズなんです。日本は自分のところに実用化のために必要なものが全部あるのに、結局なにもできませんでした。三洋などもすごい技術を持っていたのにです。

 我々はあきらめないで、長期的なテーマとして有機ELに取り組んできました。基盤研究成果はしっかり残っています。いま、材料もプロセスも買ってくれるのは中国がおもですね。Samsungは新しいことをやりたがらず古い技術に頼って製品を作っています。

 こうした苦い経験から、もう大企業に頼っていてはいけない、もうそういう時代ではないのだということがわかります。それをやっていたら、日本列島は沈んでしまうでしょう。大企業偏重の社会を変え、そして成功事例をたくさん作らなければなりません」(城戸教授)。

 いま、有機ELは可視光がホットなトピックスだが、大学での研究は赤外線や紫外線のカテゴリが行なわれているという。10年後の人の暮らしに役立つために、いま、何ができるかを考えるべきと城戸教授はいう。そして、それはすぐには儲からない。企業は儲からないことになかなか手を出しにくいということなのだそうだ。

 「コスト的には液晶よりすでに低くなっています。解決しなければならない問題としては焼き付きがあります。また、青の寿命が短いため、白に黄色がかぶってくる懸念もあります。でも、それは10年経過したときの話であって、数年でライフサイクルを終えるデバイスでは問題ありません。比較的長期間使われるTVにしても、材料の改良でこれからどんどんよくなるでしょう。

 技術立国としての日本は、最先端のものを作るべきです。それがコモディティ化したらものづくりの本場としての中国に委ね、日本は次のことをやるべきです。それができるのが大学という場です」(城戸教授)。

 一方、山形大学国際事業化センター長教授、小野寺忠司氏は、この春から同センター長に就任、山形大学が持つ技術シーズをもとに、知の創造による新産業の創生と既存産業の価値向上に向けた支援活動を実施することで、山形大学を核とした世界に注目される地域作りに挑んでいる。

 早い話が大学の研究室で行なわれている技術シーズを眠らせないで世の中に出していくことがミッションだ。

 「学生はもちろんですが、高校生、中学生まで含めた層に訴求する活動が必要です。シーズを見つけ、価値提案を策定し、それをもとにビジネスプランを練り、その検証を経て事業化に結びつけます。いま、7割の先生方が自分の研究を外に出していません。国際事業化センターは知財管理も重要な仕事なのですが、すごいことになっています。それを眠らせたままにするわけにはいけません。だからこそ、大学が利益を生むようなエコシステムを築く必要があるのです」(小野寺忠司教授)。

 大企業が自前で技術を研究開発して実用化に至るまでにかかるコストは膨大だ。なにしろ実用化されてコモディティになるまで30年間を要するのだ。それを大学が肩代わりすることができれば双方にとってメリットは大きい。

 現在の山形大学には大企業が見限った有機EL研究のエキスパートが集結しているといってもいい。そして、彼らは10年後に人の暮らしに役立つ研究に懸命だ。有機エレクトロニクスで世界をリードする応用実証研究拠点が米沢なのだ。その連携関係を支援し、事業に結びつけマネタイズの道を拓くのが小野寺氏のミッションでもある。



(私のコメント)

サンヨーやシャープや東芝がダメになったのは経営者が無能だからであり、無能だから新製品が作れなくなり、M&A等の投資の失敗で巨額な赤字を産んでしまった。シャープも液晶に次は液晶ということで巨額な投資をして工場を作って大赤字になってしまった。どうして有機EL開発に投資をしなかったのだろうか。経営者が無能だったからだ。

なぜ日本企業に無能な経営者が次々と選ばれるのかは構造的な問題であり、体質を変えるには外資に買収されるしかないのだろうか。政治家にしても有能な人が総理に選ばれることは少なく当選回数で総理になる人が多い。どうしてそうなってしまうのだろうか。それは能力に比べるとプライドの高すぎる人が多いからだ。

日本を代表するような優良大企業が次々と根腐れを起こして倒産して行きますが、会社の持つシステムが時代に合わなくなってきているのだ。日本にしても「構造改革」と政治家や評論家がよく言いますが、何をどのように改革するのかは具体的に言うことができない。

今日は有機ELを例に挙げたいと思いますが、どうして日本のメーカーは有機ELに見切りをつけて商品開発をやめてしまったのだろうか。経営者が先の見通せいない無能経営者だったからだ。無能な経営者がなぜ選ばれるのかはブラックボックスであり、取締役会そのものが機能していないからだろう。

高度成長時代は誰が社長でも成長していきましたが、低成長時代になると自ら市場を開拓していかなければなりません。他社と同じ事をしていれば大きな儲けは無理でしょう。画期的な商品を売り出すまでには10年から30年はかかります。だから有機ELにしてもそれくらいはかかるのですが、ソニーもそれを止めてしまった。

新商品を時間をかけて作るよりも、リストラして正社員を減らして派遣社員に置き換えていけばそれだけでも利益を上げられる。その結果が技術者を解雇して行くことになる。解雇された技術者は韓国や中国のメーカーにスカウトされて行って新商品を生み出している。有機ELがその一例に過ぎない。

日本の家電メーカーは他社を真似していれば良かったのだからダメ社長でも務まったが、低成長時代になると一つの判断ミスが命取りになる。東芝やソニーのような大企業になると社長の判断分野が広がりすぎてしまって、専門外の事にまで判断していかなければならなくなり、判断を間違えることになる。

さらに大企業になると、技術者が社長になることが少なくなり、管理部門出身の社長がなれば新商品を作ることよりもリストラで利益を追求するようになる。日本の家電メーカーはパソコンをおもちゃ扱いして大型汎用コンピューターを作り続けてきた。この事からも日本の家電メーカーのダメ社長ぶりがわかります。

私なども最近は、防犯カメラをネットで買って試していますが、日本性の防犯カメラは高くて技術的にも目新しいものがなくデザインも平凡なものが多い。それにたいして中国製の防犯カメラでは、安い上にデザインも斬新で360度の超広角の防犯カメラが売りに出されている。360度の超広角だからレンズをあちこちに向ける必要もなく、電源も電池でマイクロSDに録画するからレコーダーも必要がない。

パナソニックの防犯カメラは1セットで10万円以上もかかるが、中国製の防犯カメラは1セットで3万円以下で買えて、しかもハイビジョン画質で動作検知機能がついていてWIFIでスマホで画面が確認もできる。日本でこのような面白い新製品が出てこないのはなぜなのだろうか。

日本の家電メーカーが中国製の格安品にやられたのは確かですが、LED照明ランプにしても価格では中国製にとてもかなわない。LEDの40W蛍光灯が日本製だと8000円もするが中国製だと1200円だ。この価格差はどこから来るのだろうか。最近では中国のコストも上がってきて、上海あたりでは人件費も日本と変わらなくなっている。

それに対して日本の生産性の低さが問題になっていますが、工場などでは生産性が高くても事務部門などの生産性が低くて、特に社長クラスの生産性が最低だ。有機ELの開発を続けるかどうかの判断も社長の判断ですが、打ち切ったことで現在では韓国のLGから有機ELパネルを買ってテレビを作っている。社長が生産性を下げてしまった事になる。




米国も北朝鮮を攻撃できない理由がある。北朝鮮に軍事攻撃をしなかった
のは、北朝鮮が攻撃を受けたら、韓国のソウルが間違いなく火の海になる


2017年8月11日 金曜日

北朝鮮が攻撃できない、米国も攻撃できない背景 8月10日 山田敏弘

2017年7月28日、北朝鮮がICBM(大陸間弾道ミサイル)の発射実験を行った。7月4日に続く今回の実験を分析すると、その到達距離は米国本土のニューヨーク辺りにも達すると米国メディアは直後に報じていた。

【トランプ大統領はどうでるのか】

 日米両国はこの実験を受けて、30日に朝鮮半島上空で戦略爆撃機を2機飛行させ、日本の戦闘機と共同訓練を実施。さらに国連の安全保障理事会は8月5日、全会一致で過去最大レベルの制裁措置を決めた。これによって、北朝鮮の収入源になっている石炭や鉄、海産物などの輸出を禁止し、北朝鮮の収入は3割以上減ることになるとみられている。ちなみにドナルド・トランプ大統領はこの「単発で過去最大級の制裁」で北朝鮮には「10億ドル以上」のダメージになるというが、中国がどこまで協力するかがカギになり、それによってインパクトは変わる。

 ただこのニュース、米国の知人に聞けば、本土では大して話題になっておらず、危機感はないという。テレビニュースでもさらっとやる程度で、日本のような大騒ぎにはなっていない(西太平洋のグアムなどでは本土より危機感が高まっているようだが)。脅威の現実度が違うというのが一番大きいのだろうが、米国民にとって北朝鮮問題は結局他人事に過ぎないということだろう。

 日本では、北朝鮮がミサイルを発射するたびに、大きな騒ぎになる。また最近ではテレビなどメディアでも、弾道ミサイルが日本に落下する可能性がある場合に「Jアラート」を通じて緊急情報が流れるという政府広報も行われている。

 8月8日には防衛白書が報告され、北朝鮮のミサイル開発が「新たな段階の脅威となった」と明記されたばかりだが、現実に北朝鮮のミサイルや核の脅威はどれほど差し迫ったものなのか。米政府などの動きや関係者の話を聞くと、どうも日本は必要以上に騒ぎ過ぎのような気がしてならない。しかも問題をあおるメディアもある。

 もちろん、日本のメディアがミサイル問題を重要ニュースとして扱うのは当然である。日本と北朝鮮は米国などと比べても位置的に近いし、米軍基地を抱える日本は北朝鮮の敵国でもあるからだ。

 ただ日本は、国土のほとんどを射程に収める中距離弾道ミサイル「ノドン」が配備されてから、その脅威にずっとさらされており、今さらICBMなどの発射実験が成功しても「脅威」という意味では違いはない。北朝鮮のミサイルに搭載できる核兵器の小型化に成功すればそれこそ本当に大騒ぎするすべきニュースだが、現在のところ小型化には時間がかかると見られている(ちなみに米国防情報局は8日に北朝鮮が核兵器の小型化に成功したとの見方を発表しているが分析は続く)。

 少なくとも、北朝鮮が今日明日、日本や米国などをミサイル攻撃することはまず考えられない。事態はそれほど切迫していないというのが欧米の多くの専門家による見方だと言える。

●瀬戸際外交の遠吠え

 8月5日の安保理決議に対して、北朝鮮は「1000倍で代償を払わせる」と息巻いているが、これもお約束の反応でもはや誰も本気にしていない。過去の挑発発言を見ると、2016年に「帝国主義の米国が私たちを少しでも怒らせたら、核兵器による先制攻撃でやり返すことは辞さない」と言い、2014年には「すべての邪悪の源であるホワイトハウスとペンタゴンに核兵器を放つだろう」と発言、2013年にも国連の制裁に「米国を攻撃するミサイル部隊は『厳戒態勢にある』」と反応している。

 言うまでもなく、どれも瀬戸際外交の遠吠えに過ぎない。

 筆者が取材した元米政府関係者らの話をまとめると、北朝鮮が米国や日本にミサイル攻撃ができない理由は、彼らの最大目標が現在の体制維持だからに尽きる。北朝鮮は日本や米国などにミサイル攻撃を行えば、あっという間に米軍の攻撃で北朝鮮という国が消滅することを分かっている。現体制の維持を考えれば、そんなバカな選択はしないだろうと元米政府関係者らは認識している。

 北朝鮮の核開発も動機は同じだ。以前、朝鮮総連の関係者に話を聞いた際にも、北朝鮮は核兵器なしに国として生き残ることはできないと言っていた。そして米国は核兵器を所有してもよくて、北朝鮮はダメだという不公平な論理は成り立たないと主張していた。北朝鮮がリビアのムアマル・カダフィ大佐の政権が崩壊したのは、核兵器開発を失敗したためだと見ているというのはよく知られている。

 一方、米国も北朝鮮を攻撃できない理由がある。米政府がこれまで北朝鮮に軍事攻撃をしなかったのは、北朝鮮が攻撃を受けたら、韓国のソウルが間違いなく火の海になり、あっという間に大勢が命を落とすことになってしまうからだ、と関係者らは言う。さらには、日本が被害を受ける可能性もある。

 ちなみにメディアはトランプ政権関係者が「全ての選択肢を考慮している」と大層な話のように報じるが、ビル・クリントン、ジョージ・W・ブッシュ、バラク・オバマの歴代大統領も、先制攻撃を検討していた。彼らは上記のような理由もあって、最終的に作戦を決行しなかった。

●米国が攻撃しない背景

 もちろんトランプも先制攻撃は現時点で考えていない。米政府関係者はいろいろな発言をして話題を振りまいているが、実際のところトランプ政権の方針ははっきりしている。北朝鮮に金正恩体制を崩壊させるつもりはなく、とにかく考えられるすべての制裁を科し、圧力を与え、最終的には対話で問題解決したいと考えている。ただ北朝鮮を核保有国だと絶対に認めるつもりはないし、手の内を明かしたがらないトランプが「先制攻撃はしない」と公言することは絶対にない。

 「攻撃しない」もうひとつの理由として、中国の存在がある。米国による北朝鮮攻撃は、中国が何としても阻止すると見られている。北朝鮮が崩壊したら、その空白には韓国が入り、中国のすぐ隣で米軍が陣取ることになる。それは中国としては避けたいからだ。

 こうした話を前提にすると、日本の報道を見ていて違和感をもつことがある。メディアの中には、米国が北朝鮮を軍事攻撃するとあおり、印象操作したい人たちが少なくないということだ。

 雑誌やインターネットの記事でも、「先制攻撃」「Xデー」といった記事をよく見かける。具体的にいくつかの日付を挙げて、先制攻撃が行われると書いている記事もある(ほとんどが何も起きずに過ぎてしまっているが)。インターネットで「北朝鮮 Xデー」と検索すれば、さまざまな日程が指摘されている。

 また米軍が北朝鮮への「先制攻撃準備か」「先制攻撃の準備をしている」といった記事も見かける。米メディアを引用しているものもあるが、米軍は常に他国へ攻撃できる体制があり、日ごろから攻撃の準備をしている。また金正恩委員長を排除する「極秘作戦」も取りざたされるが、これも当然のことながら、どんな作戦をするにしても特殊部隊は準備を怠っていない。もっと言えば、メディアにその極秘作戦が進められているとの情報が漏れるとは考え難い。すでに特殊部隊は韓国に入っているという話もあるが、それがバレているとはあまりにも間抜けだ。100歩譲って、それをわざとメディアに漏らして、北朝鮮を揺さぶっている可能性はあるが。

●日本ができることは少ない

 こんな記事もある。例えば7月22日、時事通信は「北朝鮮の核・ミサイル開発に関連し、米中央情報局(CIA)のポンペオ長官が、金正恩朝鮮労働党委員長の排除を目指す可能性を示唆した」と報じた。この発言はコロラド州で行われた安全保障フォーラムでの発言だが、その「目指す可能性」の根拠となる発言は、ティラーソンの「最も重要なのは、そうした(核)能力から(使用の)意図を持つであろう者を分離することだ」と記事にはある。だが、この発言のどこが、「排除を目指す可能性」なのか。

 実際の発言を聞いてみても、ポンペオは「排除を目指す可能性」は語っていない。「分離することだ」という発言を、かなり拡大解釈したものだと思われる。

 こうした報道のおかげかどうか分からないが、FNNが行った7月の世論調査では米朝の軍事衝突を73.8%の人が懸念していると答えている。確かに筆者も「北朝鮮は日本を攻撃するのでしょうか」と時々聞かれることがある。

 もう1つ言うと、北朝鮮問題に日本はほぼ蚊帳の外だということだ。北朝鮮のミサイル実験が続けられ、日本政府が「遺憾」だと言っても、北朝鮮は日本をちらっと見るだけだろう。国連で声を上げる以外に、日本ができることは少ない。

 ここまで書いた通り、米国と北朝鮮のどちらも先制攻撃を決断する可能性は低い。日本政府もそれは分かっているだろう。一方で、どちらにせよ何もできない日本政府にとっては、北朝鮮によるミサイル攻撃や米軍による先制攻撃の懸念は「使える」。危機の雰囲気が広がれば、憲法改正などで抑止力となる体制作りを検討すべきといった印象を広げることができるからだ。

 もしかすると、4億円近い費用がかかったと言われているJアラートの政府広報CMも、米軍の北朝鮮に対する軍事攻撃や極秘作戦を示唆するような記事も、実は秋の臨時国会でも議論されるとみられる憲法改正に向けた印象操作の一環だったのかもしれない。


(私のコメント)

北朝鮮とアメリカのブラフ合戦は続いていますが、双方とも本気で戦争をするつもりがない。すれば韓国人や北朝鮮人が死ぬことになり、戦争が終わったあとも後始末が大変だ。戦争は戦わずして勝つことが一番の上策であり、アメリカもその方策を模索している。

しかし現状を黙認しているだけでは北朝鮮の挑発行動はやめない。金正恩を抹殺できれば一番いいいが、金正恩は地中深くの防空壕に潜ってしまってどこにいるのかもわからない。ならば軍事パレードの最中に閲兵している金正恩にトマホークをぶち込めばいいのではないかとお思う。

金正日とは違って、金正恩はアメリカを舐めているのだろう。戦争は絶対に仕掛けてこないという計算を金正恩はしているのだろう。韓国のソウル市民が人質になっているからだ。韓国自身も北朝鮮もアメリカも戦争をしないと見ているから、何の反応も見せていない。一番反応しているのは日本だろう。

金正恩は、今度はグアムに向けて打つと言っているが、ミサイルは日本上空を通過する。それに対する迎撃ミサイルは日本には無く見ているしかない。最新型のSM3なら届くらしいのですが、イージス艦によって迎撃するのだろうか。しかしそれはまだ実験レベルであり、日本に落ちてくるわけではないからどうするのだろうか。

北朝鮮への経済制裁は、中国の援助で尻抜け状態であり、あまり効果がない。中国の意図は、アメリカの東アジアでの影響力の低下を示させたいということであり、アメリカは東アジアから最終的には撤退していくと見ているのだろう。だから北朝鮮を使ってアメリカを挑発させているのだ。

アメリカのその意図が分かっているから威嚇するだけが関の山だ。中国が子分の北朝鮮を使ってアメリカを挑発させるなら、アメリカも韓国を使って対抗させるべきなのですが、韓国の政府は親北朝鮮派であり、韓国が北朝鮮に威嚇するということは期待できない。ソウル市民が人質になっているからだ。

北朝鮮に対して動けるとすれば日本くらいしかありませんが、日本には敵基地攻撃能力もなく、北朝鮮からのミサイル攻撃に対抗できる手段は無いに等しい。ならば日本も核ミサイルを持って北朝鮮に反撃できることが唯一の手段になりますが、現実的に難しい。アメリカが日本の核武装を容認すれば別ですが可能性は少ない。

アメリカのニュースでは、北朝鮮は既に小型核弾頭を60発持っているということですが、何の裏付けもないニュースだ。もしかしたら最近のミサイルや核実験などはロシアが援助しているのではないだろうか。ロシアとアメリカは制裁合戦を行っていますが、クリミアに対する反撃として北朝鮮を使ってアメリカを揺さぶっているとも言える。

このように北朝鮮は、中国やロシアにとって可愛い子分であり、鉄砲玉として使っている。それに対して韓国は北朝鮮に対する威嚇手段がなく、韓国でも核武装論が台頭している。韓国は北朝鮮比べれば経済大国であり、質量ともに北朝鮮に勝る軍事能力があるのですが、韓国軍はそれを否定している。

アメリカにしても、北朝鮮の方からミサイル攻撃を仕掛けてくるとは思ってもおらず、単なる威嚇として捉えている。しかしそれを放置しているうちにICBMを完成させてしまった。気がついたら核弾頭もすでに持っていてアメリカの核ミサイルを打ち込む能力も備えるだろう。アメリカはそれでも北朝鮮攻撃を控えるのだろうか。

アメリカの戦略家からすれば、日本をカードにして北朝鮮に対抗するという手段も考えているはずだ。しかし現在の自衛隊はそれだけの戦力がなく、北朝鮮を爆撃できる爆撃機もミサイルも持っていない。逆に北朝鮮は日本を攻撃できるミサイルを200発も持っている。

日本は北朝鮮がミサイル実験や核実験をするたびに「遺憾」とする声明を発表するだけであり、これを変えるには実際に北朝鮮からミサイルが数発落ちてきて、多くの犠牲者が出てこなければ変わることはないだろう。一番東京が狙われますが、東京にはほとんど防空壕がない。70年の太平が日本国民をぼけさせてしまったのだ。




東芝だけで1万4000人くらいリストラされているわけですから、
その数十倍、数百倍の人が路頭に迷うことになるかもしれません


2017年8月10日 木曜日

東芝、以前から子会社の巨額損失を把握か…監査法人が決算承認できない「知られざる理由」 8月8日 深笛義也

東芝の起源は、江戸時代にまで遡れる。日本経済の発展とともに、その先頭を走ってきた。その東芝が8月1日、東証1部から2部に降格し、今後は上場廃止、あるいは消滅の可能性までも取り沙汰されている。

 果たして東芝は崩壊に向かっているのか、そしてもし実際に経営破綻すればどうなるのか。7月に出版された『東芝崩壊 19万人の巨艦企業を沈めた真犯人』(宝島社)の著者で経済ジャーナリストの松崎隆司氏に話を聞いた。

今はまだ、地獄の一丁目の入り口に入ろうとしている段階。仮に東芝の法的整理が行われて、完全に崩壊するようなことになると、日本経済に与えるダメージは大きい。2014年ベースで見ると、取引先は海外も含め約1万社でしたが、その後リストラもあって取引先も減ってるとは思うのですが、それでも数千社はあるはず。日本の会社というのはピラミッド型になっていますから、その頂点が崩壊すれば、ピラミッドがひっくり返って連鎖倒産を引き起こす可能性があります。東芝だけで1万4000人くらいリストラされているわけですから、その数十倍、数百倍の人が路頭に迷うことになるかもしれません」(松崎氏、以下同)

 同書の特徴は、筆者の主観を廃し、具体的な事実を積み重ねて東芝の姿を浮き彫りにしていることだ。

「スクープ自慢みたいなことは避けて、表に出ている資料や記者会見を掘り下げていって、そこに何が見えるのかを追求しました。ニュースリリースを10年分くらい読んでいくと、そこから今まで見えてこなかった事実が、現れてくるのです」

WH買収の背景

『東芝崩壊 19万人の巨艦企業を沈めた真犯人』(松崎隆司/宝島社) 東芝の経営危機は、米原子炉メーカー、ウエスチングハウス(WH)が16年1月に買収したCB&Iストーン・アンド・ウェブスター(S&W)の巨額の損失が直接の原因だといわれている。東芝は買収後に精査した結果、S&Wが受注したサザン電力、スキャナ電力の原発建設で同年12月に巨額損失が発覚したことを強調し、同年度決算での損失計上にこだわってきた。しかし、資料を読み込むことによってまったく違った真相が見えてくるという。

「東芝がWHを買収した06年からさかのぼってリリースを読んでいけば、S&WとWHは東芝がWHを買収する以前からの盟友で、巨額損失を発生させていたとされるサザン電力、スキャナ電力の原発建設は08年にWHとS&Wが共同で受注した工事だったということわかる。これが東日本大震災などの影響で建設コストが急騰し工事がストップしてしまった。行き詰まった工事を先に進めるために、やむを得ずWHがS&Wを買収したわけで、東芝やWHは以前からS&Wがこの工事で巨額の損失を抱えていることを知っていたことが推察できる。東芝が自らつくった資料を使って、問題発覚以降の記者会見などで説明している内容の矛盾を突くことができるわけです。損失の計上も16年度以前に行われていなければならないのではないか、という疑問につきあたるわけです。そこから監査法人のPwCあらたが今、S&Wの損失の計上時期をめぐって東芝と対立し、16年度決算では監査意見を『不表明』としている理由もおのずと見えてきます」

東芝は、重電と軽電の両方を手がけている。原子力、火力、水力、自然エネルギーなどによる発電などが重電、家庭用電気製品などが軽電である。

「かつての芝浦製作所が重電。東京電気が軽電。これが合併して東京芝浦電気となり、東芝となっていくわけですが、重電と軽電の権力争いっていうのが、ずっと流れとしてありました。1990年代に入ってからも家電営業(軽電)出身の西室泰三氏、社会インフラ(重電)出身の岡村正氏、パソコン(軽電)出身の西田厚聰氏と重電と軽電のたすき掛け人事が続くわけです。しかし重電の中核事業である原発建設は反対運動などの高まりで停滞し、成長産業から安定産業になってしまい、重電の人たちの影響力が低下した。原発事業の活路を海外に向けることで重電の人たちが自分たちの復権をかけるという思いが、WH買収の背景にはあると思います」

ライバル・日立との根本的な違い

 東芝が製造してきた原発は、沸騰水型炉(BWR)。WHは加圧水型炉(PWR)である。その背景についても、同書には詳述されている。

「WHの加圧水型が世界の潮流で、東芝はそのままでは世界に打って出ていけなかった。経済産業省は『原子力立国計画』として官民一体となって、原発輸出を推奨する国策を出していたので、その後押しもありました。アメリカでは1979年のスリーマイル島原発事故後、原発の新規発注が途絶えていましたが、ブッシュ政権が05年に原発の新設計画を盛り込んだエネルギー政策法をつくりました。世界でも原発をもう一度稼働させようという『原子力ルネサンス』と呼ばれる動きが出てきていて、それに乗っかろうという思惑も東芝にはあったわけです」

 中国で4基の原発建設の受注を受けるなど、買収の効果はすぐに現れたが、東日本大震災で世界は再び原発建設に慎重になり、WHの価値はなくなってしまった。“再生”を謳っている東芝だが、それは可能なのだろうか。

東芝のライバルは日立製作所ですが、経営に対する考えが根本から違います。危機に陥っても、日立は早い段階で経営を立て直す。日立というのは純粋に合理的な経営というのを考えてやっている。原発もやっているけれども、いの一番に規模を縮小して、自分たちの強い事業にフォーカスしながら経営を立て直していくということを、きちんとやっていける会社です。

 それに対して東芝というのは、“親方・日の丸”の体質があって、経団連の会長の座を虎視眈々と狙っていたりして、財界というものに執着している。どちらかというと経営よりもそういうところに関心を持っている人がたくさんいて、その歪みというのがどこかに出ている。日立というのは、経団連の副会長はやるけど、会長はやらない。そういう依頼が来ても、断るくらいの会社です。東芝は延々とWHに振り回されたあげく、収益源であった東芝メディカルシステムズを売却して、今、唯一の成長エンジンである東芝メモリの売却を進めている。自分の手脚を食って生き延びようとしているようなものです。そんなことをするくらいなら、一度法的整理をして、ゼロベースから立て直すべきです

 東芝崩壊の衝撃が日本経済を直撃する日は来るのだろうか。
(文=深笛義也/ライター)



 日本経済新聞 十字路 2017年8月9日

知人が先日、ある海外投資家と会った時のことだ。その投資家は、日本企業の現預
金の保有残高が多いというデータを示して「とても良いこと」と語ったそうだ。
 日本企業への批判が繰り出されると思っていた知人は驚いたが、投資家は「だって
 日本企業に向かって投資しろ、海外企業でも買収しろと言えば、とんでもない案件
 に資金を注ぎ込んで大損するから」と続けたという。巨額の損失を計上するより、
 何もせずに現金を抱えていてくれた方が良いというわけだ。

 日本企業にとって耳が痛いのは、投資家がさらに続けた「投資が失敗した場合の撤
 退戦略を、全く考えていないように感じる」との指摘だろう。

 投下資本に対する利益率が、5年間のうちに事前に定めた数値を上回らなければ撤
 退する。事業の売却先となる可能性がある企業をリストアップしておき、売却の条
 件も前もって決めておく。投資が失敗した時の撤退条件や方策について具体的なア
 イデアを挙げながら説明する投資家に対し、知人は言葉が出なかったそうだ。
 こうした事前の計画がないため、日本企業は投資に失敗してもずるずると場当たり
 的な対応に終始する。そのため最終的に傷を大きくしてしまうのだろう。



(私のコメント)

東芝が迷走していますが、船が沈没しかけているのに船長が何の判断もできないでいる。とにかく先送りにして状況が変わるのを待っているうちにますます状況が悪化する。この事はシャープの時にも言えたことですが、サラリーマン社長は決断することができず最悪の状況を招いてしまう。

創業社長ならば、会社が大きくなるまでには何度も小さな失敗を繰り返してきたはずだ。小さな失敗も無いということは何もしてこなかったということだ。その意味では私は株式投資で何度も失敗をして、損切りをすることが身に付いた。株式投資する時も思い通りに行かなくて撤退するラインをはじめから決めておくのだ。

一番いけないのが意地を張ってしまってナンピン買いをすることであり、傷口を大きくしてしまって再起不能になってしまう。大東亜戦争の時でも中国からの撤退を日本政府と軍は決断ができなかった。このような戦略的な撤退を決断できたのは天皇陛下なのですが、そうなると軍部に責任問題が起きてそれもできなかった。

戦争を始めるときは様々なシナリオを用意しておいて、戦わずして勝つのが一番の良策ですが、思い通りに行かなくて撤退することも考えておかないと致命傷になってしまう。東芝にしてもWH買収が失敗したと思うことができたのは福島原発事故の時に分かったはずだ。しかし東芝はますます深入りしてしまった。

東芝はWHに社長を送り込んでいたが、丸投げ状態であり東芝本社はWHの経営についてはノータッチ状態であった。WH社から見れば東芝は人の良いスポンサー程度しか考えていなかった。それで1兆円以上が飛ぶようですが、WH社を6000億円ではなく2000億円程度で買っていたのなら損切りで来たかもしれない。相場的には2000億円程度だったのだ。

原発の事故にしても、東芝は第三者ではなく当事者なのですが、安全な商品を売るといった発想ではなく、商売の方を優先してしまったようだ。原発の仕組みや構造は専門家しかわからず、東芝ですら原発は原発村の人にしかわからない伏魔殿だった。訳も分からないものには手を出さないといった発想は無かったのだろうか。

東芝にしても東電にしても日本を代表する大企業なのですが、揃いも揃って経営者がみんなバカだ。これは東芝や東電だけではなく多くの大企業が無能な経営者によって業績を落としてきている。日本の家電メーカーからはこれといった新製品が出なくなり、新製品開発をみんな打ち切ってきてしまったからだ。

有機ELテレビも日本のメーカーは打ち切ってしまったが、韓国のLGが大型有機ELテレビを発売して日本のメーカは後追いをしている。ロボット掃除機も日本のメーカーは後追いで発売していますが、情報家電でもアップルからアイフォーンを出されてデジカメも携帯電話もゲーム機もみんなダメになってしまった。

経営幹部の頭が腐っているからですが、みんな責任を取らずに退職金だけもらってトンズラしてしまった。残されたのは数万人の東芝の社員たちであり、東芝や東電は倒産してもらって人材の再配分に貢献して欲しいものだ。そうしなければ日本の会社の体質改善は進まない。サラリーマン社長を生み出す年功序列で社長を決めていれば東芝のような会社がこれからも出てくるだろう。

サラリーマン社長になると、新製品開発を打ち切って正社員を派遣などに切り替えて、人件費を浮かして利益を多くしようとする。社長は社員たちに対して「チャレンジ」を要求しながら巨額なM&Aをして1兆円もの大損失を出してしまう。これでは社員が浮かばれない。

現在では内部留保が年々貯まり続けて377兆円にまで膨らんでいる。これが投資に回れば日本の景気が良くなるのですが、馬鹿な東芝や日本郵政は海外の会社を巨額な金額で買ったりして大穴を開けている。どうせなら社員に給料として配ってしまえば金回りがよくなる。




ディーゼル逆風の中、波に乗るのがトヨタ自動車だ。今年1〜6月、
欧州でのHV販売が20万台を超え、44%増と高い伸びを見せた。


2017年8月9日 水曜日

「ディーゼル神話」崩壊、ドイツがEVへ急転換 トヨタはハイブリッド車が欧州で絶好調 8月7日 東洋経済

2040年までにディーゼル車、ガソリン車の販売を禁止する──。

フランス、そして英国が7月、内燃機関のみで走る車への抜本的な規制導入の方針を発表し、世界に衝撃が走った。

元凶はディーゼル車だ。力強い走りやハイブリッド車(HV)並みの燃費に加え、税制優遇のメリットもある。「クリーンディーゼル」といううたい文句で、欧州の乗用車販売で半分以上を占めてきた。だが、その虚構性が明るみに出た。

すべてはVWの不正発覚から始まった

始まりは、2015年秋に発覚した独フォルクスワーゲン(VW)のディーゼルエンジンにおける排ガス不正である。規制されている窒素酸化物(NOx)の排出量を、室内での測定試験時のみ抑える違法なソフトウエアを搭載。結果、路上走行では最大で試験値の40倍ものNOxを放出していた。

それから2年弱の間、VW以外にも、ドイツを中心に自動車大手の不正疑惑が相次いでいる。

背景にはVW問題以降、路上走行中の排ガス量に注目が集まったことがある。2015年末から、欧州委員会や各国政府、民間調査機関などで実走行測定が始まった。

従来、試験値と実走行値の乖離は専門家であれば把握していた。だがドイツでは、自国の産業を保護したいロビイストや政治家が多く、見過ごされてきた。「欧州勢は法の網の目をかいくぐって、ディーゼル車を売ってきた」(日系メーカーの技術者)との批判は多い。

ただ欧州委員会は、VWの不正発覚を境に態度を硬化。大気中のNOX量削減を各国に要請し、ドイツには、自国産業への甘さについても警告した。

イメージの悪化により、消費者のディーゼル離れが著しい。2017年1〜3月の乗用車販売に占めるディーゼル車比率は、ドイツや英国で、それぞれ2015年から4〜5%減少した。

シェア低下が顕著なのがフランスやスペインといった小型車がよく売れる国だ。規制強化でかさんだ排ガス浄化部品のコストを吸収できず、車両価格が上昇。税制優遇の縮小なども響いた。

欧州各地でディーゼル規制が強まる

追い打ちをかけるのが、乗り入れ規制や課金制度の導入の動きだ。今年10月から英ロンドンでは、市中心部への一部のディーゼル車の乗り入れに1日10ポンド(約1500円)が課される。

ダイムラー本社のある独シュトゥットガルトでは7月28日、市内へのディーゼル車の乗り入れ制限を支持する判決を地方裁判所が下した。BMWの地元、ミュンヘンでも同様の議論が盛り上がっている。

一連の動きを受け、自動車各社や独政府は8月2日、国内でディーゼル車500万台超の無償修理を行うことに合意した。規制強化の流れに歯止めをかけたいメーカー側の意図が透ける。

ドイツ在住の自動車ジャーナリスト、木村好宏氏は、「来月の総選挙を鑑み、穏便に解決したい独政府の思惑もあった」と分析する。

ディーゼル逆風の中、波に乗るのがトヨタ自動車だ。今年1〜6月、欧州でのHV販売が20万台を超え、44%増と高い伸びを見せた。

「ドイツ勢はトヨタに電動化で遅れたことを深く反省している」(独部品大手の開発担当者)。皮肉にもディーゼル車はもともと、トヨタの「プリウス」に燃費効率で後れを取ったドイツ自動車業界の秘策だった。

燃費規制を乗り越えるにはEVが不可欠

欧州では2021年に、世界で最も厳しい燃費規制が導入される。ディーゼルが凋落した今、電気自動車(EV)などの開発は急務だ。

欧州勢は、中長期的にはEVやプラグインHV(PHV)を競争の軸に据える。過渡的な手段として、足元では停車・発進をモーターが補助する「マイルドHV」の採用を進める。

日本勢が得意なフルHVは避け、マイルドHVで独完成車5社と部品メーカーが協調し、急場をしのぐ。開発資源を将来のEVとPHVに集中させるためだ。

世界を見ると、EVとPHV、FCV(燃料電池車)を指す「排ガスゼロ車(ZEV)」の目標台数の達成を義務づける規制が、米国の一部や中国で2018年にかけて導入される。

日本でも、トヨタやホンダが昨年、EV開発の専門組織を立ち上げ、量産化を急いでいる。「ディーゼル不正の影響で、想定以上に電動化の波が加速した」(ホンダの倉石誠司副社長)。

かつてない逆境の中で欧州勢の必死の大転換は、日本勢も無視できない。



(私のコメント)

自動車産業は国家の戦略産業であり、日本とドイツは自動車大国であり、中国やアメリカの巨大市場でシェアを競い合っています。しかし自動車は排気ガスが社会問題となっており、ドイツの誇るディーゼル車は排気ガスを撒き散らして、ヨーロッパでは大都市がスモッグで覆われている。

環境問題にうるさいヨーロッパ諸国がディーゼル車排除に動き始めました。クリーンディーゼルはドイツの自動車会社の一大詐欺事件であり、日本の自動車評論家たちはクリーンディーゼル車を絶賛しまくっていた。本当にディーゼルエンジンのまやかしに気がつかなかったのだろうか。

フランスやイギリスは全面的にEVに切り替えるということですが、EVでは高速道路を高速で飛ばせないし長距離を走れない。トヨタのプリウスがアメリカを除いてあまり売れなかったのは、やはり高速道路を走るのには向いていなかったせいであり、高速道路を140キロ程度ではアウトバーンはかったるい。

しかしハイブリッド車は、先日も書いたようにモーターとエンジンを合わせれば1000馬力のモンスターマシンも作れて、ポルシェやアウディといった高速車をスイスイ追い抜いていくこともできる。それにはスーパーキャパシタ並みのリチウムイオン電池の開発も必要だし、燃費のいいガソリンエンジンの開発も必要だ。

今以上にガソリンエンジンの燃費をよくしなければ、排気ガスが増えてはエコカーにならない。このようにHVには無限の高性能化が可能ですが、EVでは電池の性能に制約されてしまう。フォーミュラEでは400キロの電池を積み込んでいても30分も走れば電池が上がってしまう。

ポルシェやアウディはWECから撤退してフォーミュラEに参戦するということですが、ハイブリッド車ではトヨタにかなわないと見たのだろう。HVとEVでは全く方向性が異なり、EVは家電製品に近くなりHVはまさにハイテクの塊となり、日本のメーカーしか作れないものになる。またしても車もガラパゴス化するのかと言った意見も出ています。

ルマンで走っているトヨタのTS050は、まさにハイブリッド車の実験室であり、ハイブリッド車の可能性を試すものとなっている。つまりプリウスとTS050は同じ仕組みであり、将来アウトバーンを300キロオーバーで走るにはHVしか可能性は少ない。EVも画期的な電池ができれば300キロオーバーも可能でしょうが、まだ夢物語だ。

たとえそのような高性能な蓄電池ができたとしても、安く大量生産ができるのかは別問題だ。まだ充電も短時間にできるものでないと消費者の支持は集まらないだろう。しかしフランスやイギリスやドイツは政治的判断でHVを排除しましたが、アウトバーンそのものが意味のないものになってしまう。EVでは300キロオーバーでは走れないし、全開で走れば10分でバッテリーが上がってしまう。

トヨタが2022年に全個体電池を搭載したEVを発売するそうですが、全個体電池は熱にも強く急速充電もできるそうです。最近のニュースではトヨタはEVに乗り遅れたと記者達は書きたてていましたが、高性能電池をトヨタはこっそりと開発していた。ドイツのメーカーはそのような電池を開発できるのだろうか。


トヨタ、高性能の全固体電池を開発――2020年にも実車搭載へ 7月26日 TechCrunch

トヨタはバッテリー・テクノロジーにおいて大きな進歩を達成した。これまでリチウム・イオン電池の電解質が可燃性の液体だったのに対し、トヨタの新しい電池は電解質に固体を用いる。Wall Street Journalによれば、トヨタではブレークスルーをもたらす段階にきわめて近づいており、早ければ2020年にも実車に搭載できるだろうという。

新しいテクノロジーはリチウム・イオン電池を小型化、軽量化するだけでなく、充電容量、充電時間も大幅に改良し、電気自動車の後続距離を伸ばし、普及に弾みをつけるものとみられる。

このタイプのバッテリーのもう一つの利点は電池寿命の延長だ。これによってリサイクルのコストも低くなり、また電気自動車以外の用途への応用も促進される(現在でも一部のメーカーはEVバッテリーを一般的な用途のエネルギー源として利用するプロダクトの開発を行っている)。

バッテリーはエンジニアリングの最先端テクノロジーであり、電気自動車の開発で最大のハードルとなっている。狭いスペースを前提とするEV用バッテリーの場合、全固体化はサイズ、容量の面で有利となる。強度部材やインテリア用に開発中の超軽量素材と組み合わせることでEVはいっそう魅力的になるだろう。

トヨタではこのバッテリーがどの車種に搭載される予定か明らかにしていないが、報じられたような進歩が事実なら多くの自動車メーカーが電気自動車こそが将来だという確信を深めるだろう。



(私のコメント)

私が想定するところでは、街中は電気自動車として走り、ハイウェイはモーターとエンジンで走るハイブリッドカーが主流になるだろう。EVは高速走行が効率が悪くガソリンエンジンの方が効率がいい。さらにモータを補助動力として加速に使えば、アウトバーンを300キロオーバーで走れるHVができるだろう。でなければ、高速鉄道や航空路線にかなわなくなるからだ。




優れた古典は、歴史であれ文学であれ、人間と人間が創り出す社会に
対する鋭い洞察に満ち溢れているが故に、私たちの血肉となるのだ


2017年8月8日 火曜日

本から学ぶことの効用と古典の重要性 2012年4月10日 出口治明

読書の効率性

 例えば、アメリカのオバマ大統領に直接会って話を聞きたいと考えた、と仮定する。飛行機のチケットを買ってワシントンに飛び、1ヵ月滞在して毎日ホワイトハウスに通ったとしても、オバマ大統領に会える確率は限りなくゼロに近いだろう。しかし、リンカーンの話は、実は700円も出せば、ゆっくりと聴くことができるのだ。「リンカーン演説集」を買って読めばそれで足りる。このように、読書は人に会うことや旅に出ることに比べれば、経済効率が著しく高いのだ。これが読書の第一の効用である。

 このことは同時に、読書が著者との対話であることを教えてくれる。人に会って話を聴く時は、じっくりと相手の話に耳を傾けなければならない。読書も全く同じである。およそ人との対話に、速読などあり得ない。速読なるものが百害あって一利なしと考える所以である。いうならば、速読は、観光バスに乗って世界遺産の前で10分間停車し、記念写真を撮っては急いで次の世界遺産に向かう旅のようなものだ。どこどこに行って写真を撮ったという記憶は残るかも知れないが、恐らく何を見たかを明確に覚えている人はほとんどいないだろう。速読は読書に対する冒涜に他ならないと考える。

古典の重要性

 確か、恩師、高坂正堯先生の言葉だったと記憶しているが、「古典を読んで分からなければ、自分がアホやと思いなさい。新著を読んで分からなければ書いた人がアホやと思いなさい(即ち、読む価値がない)」と大学で教わったことを今でも鮮明に覚えている。古典は人類の長い歴史の中で選ばれて今日まで残ってきたものであって、いわば市場の洗礼を十二分に受けている。一冊の古典はビジネス書10冊、いや100冊に勝るかも知れない。経済学で言えば、アダム・スムスの国富論は、今でも書店に並んでいる数多の現在のビジネス経済書100冊に優に匹敵するのではないか。

 古典は何故難しいと言われるのか。それは時代背景が異なるばかりではなく、各時代によって同じ言葉であってもその意味するところが異なるからだ。例えば「サクラ」という言葉を聞けば、私たちはほぼ反射的に真っ白なソメイヨシノを連想するだろう。しかし、ソメイヨシノは江戸末期にわが国で人工的に創り出されたごく新しい品種に過ぎない。万葉集や古今和歌集の時代にはソメイヨシノはなかったのである。その時代のサクラは恐らくヤマザクラであったのではないだろうか。

 次に、時代背景が全く異なる古典が、何故現代の私たちの役に立つのか。それは、人間の行動を司る脳が約1万3000年前のドメスティケーション以来、進化していないからである。要するに人間の喜怒哀楽には、変わりがないということだ。どのような時代であっても、人間とその人間が創り出す社会に対する洞察を欠けては、いかなるビジネスであっても成功は覚束ないと考える。

 優れた古典は、歴史であれ文学であれ、人間と人間が創り出す社会に対する鋭い洞察に満ち溢れているが故に、凡庸な現代のビジネス書を遥かに凌駕して私たちの血肉となるのだ。言い換えれば、優れた古典は、歴史も文学も、勝者と敗者を余すところなく描き切る。これに対して、凡庸なビジネス書は、功成り名を遂げた成功者の懐古談の類であることが多い。言うなれば「後出しジャンケン」のようなものである。どちらがより人間とその社会を理解するのに役立つか、一目瞭然ではないだろうか。

思考力をどう高めるか

 運動神経がよほど優れていたとしても、全く練習をしないでテニスやスキーが上手くなるはずはない。同じように、人間の脳も習練を積まなければ賢くはならない。木田元先生の言葉だが、「きちんと書かれたテキスト(即ち古典)を一字一句丁寧に読み込んで、著者の思考のプロセスを追体験することによってしか人間の思考力は高まらない」のである。そうであれば、古典の重要性は容易に理解されよう。スポーツでも芸事でも、名人に教えを受ければ上達が早い。同様に思考力を高めるには、古今東西の名著を紐解くことが一番であろう。

ところで、人の話を聴いていて、途中で分からなくなれば、普通はその場で質問して疑問点を解消しようと努めるものである。読書も全く同じであると考える。途中で分からなくなれば、少し前に戻って、また丁寧に読みなおすべきである。思考力を鍛えるには、極力飛ばし読みを避け、クロスワードを一字一字埋めては1つずつマスをつぶしていくように、テキストを丁寧に読みこなしていくことが一番だと考える。

本をどう選ぶか

 大きな書店に行けば、広い店内にそれこそ本が溢れている。現代の本の洪水の時代の中で、私たちは読むべき本をどう選んで行けばいいのだろう。先ずは、興味を持った本から読むべきだ。きっかけは何でもいい。映画を見て原作を読んでみたいと思った、友人が熱心に薦めてくれた、タイトルに心が魅かれた、とにかく読みたいと思った本から手に取るべきだと考える。一般に興味のあるものは吸収も早いからだ。

 次に、何か古典を読んでみようと思ったら、例えば岩波文庫のコーナーに行き、タイトルを目で追って面白そうなものをいくつか選べばいい。その時のコツは、最初はなるべく薄い本を選ぶことだ。古典は、どれも結構手強いので、最初から分厚い本を選ぶと、途中で挫折する確率が高くなる。一冊読んで興味を覚えたら、同じ著書の著作や傾向の似たものに手を伸ばしていけばいい。

 新著については、原則日曜日に掲載される新聞の書評欄を活用することが、ベストの方法ではないだろうか。私見では、新聞のありとあらゆる記事の中で、書評欄が最も信憑性が高いと思うが、どうか。また、わが国の新聞は中立性や不偏不党といった虚構を信じているので、本の選択が実にバランスが取れている。およそ1つの分野に偏ることがないのだ。以上のように考えれば、古典であれ、新著であれ、本を選ぶことが決して難しくはないことが了解されよう。

 本が好きでない人は、ではどうするか。無理をして本を読む必要はないと考える。人生は人からも学べるし、旅からも学べるのである。その他にも、現実には、テレビや映画、ウェブ等から学べることも多々あるだろう(なお、私見では、これらはすべて書かれたものが土台となっているので、本のバリエーションだと考えているが)。ムハンマドもチンギス・ハーンも読み書きができなかったというが、実に賢い人でもあったことは、歴史が教える通りである。



(私のコメント)

「株式日記」では、エリートは歴史と古典を学ぶべきだと書いてきました。しかし現代の日本のエリートは歴史も古典も学んでいない。だから霞ヶ関のエリート官僚を見ても、一流企業の社長を見ても言っていることが薄っぺらで、読んだ本といえば司馬遼太郎の本などをあげる程度だ。

古典を学ぶとすれば大学生ぐらいの時しか時間も空間的環境もないだろう。大学生の頃は死の恐怖に悩まされましたが、人生とは何なのか、死とは何なのかを考えるには、「老子」や「荘子」や「徒然草」や葉隠などの本を読んで死の恐怖を紛らわせていた。生きている以上は常に死の恐怖が付きまといますが、昔の人もそれで悩んでいた。

明治以前なら、寺子屋などで読み書きなどを習ったのでしょうが、学歴などというものもなく、生徒たちは学びたいことを学んで育ってきた。しかし現代の教育は、あまりにも多くのことを教えすぎていて、受験勉強に追われて本来の学習ができないである。受験勉強などは卒業してしまえば全て忘れてしまう。

私は受験勉強などは高校まではほとんどしなかったし、その時間を読書に費やしていた。多くが歴史モノなどの本であり戦争ものが大好きだった。戦争に使われる兵器などにも興味があったし、兵器のメカニックなどにも興味があってよく本を読んだ。一種の軍事オタクのようなものだった。

歴史ものを読んでいるうちに、マキャベリの「君主論」などが私の古典になりましたが、西欧人の考え方がよくわかる。しかしこのような「老子」や「君主論」などを読んでいたところで、大学の受験勉強とは関係がないから私は一流大学には入らなかった。だから一流企業にも就職しなかった。「老子」の影響があったのだろうか。

大学に入っても図書館に入り浸って本を読んでいましたが、社会人になると時間的な余裕もなくなり、株式投資に夢中になり投資関係の本を読み漁った。株式に関連して経済の本もよく読むようになりましたが、サラリーマン生活が馬鹿馬鹿しくなり、脱サラして独立起業を本格的に考えるようになった。

サラリーマン生活は所詮他人に使われる人生であり、いつの間にか自分自身を失っていってしまう。独立起業にしても100冊のビジネス書を読むよりも一冊の古典を読んだほうが為になるだろう。本多静六氏は貯蓄して投資することの大切さを本に書いていますが、私もそれに習って貯蓄してアパートを建てた。

デール・カーネギーの『人を動かす』と『道は開ける』はビジネス書の古典とも言うべき本ですが、読んだ人は少ないだろう。このような本は学校では教えないし、学校の先生ですら読んではいないだろう。しかし書いてある事を実践することは難しい。




FOXニュースは、「日本の核が北朝鮮の攻撃を止めるか? 北の実験で
弱まる日本のタブー」と題した記事で、日本の核武装の是非を論じている


2017年8月7日 月曜日

「日本に核武装させるべきか?」米メディアに現れ始めた「日本頼み」の論調 8月5日 NewSphere

このところの北朝鮮の相次ぐ大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験成功は、米本土に到達する能力を秘めたものであるだけに、アメリカの危機感を大きく煽ったようだ。しかし、外交的手段は手詰まりで、直接攻撃にも踏み切れない状態だ。これに業を煮やしたような形で、米メディアには、北の核に対する最も有効な抑止力は、「日本の核武装」だとする論調も出始めた。

◆日本のタブーは破られた

 FOXニュース(web版)は、「日本の核が北朝鮮の攻撃を止めるか? 北の実験で弱まる日本のタブー」と題した記事で、専門家の意見を交えて日本の核武装の是非を論じている。冒頭で、「北朝鮮がさらなる長距離ミサイルの実験で核の野望を前進させる中、かつては考えられなかったことが日本でメインストリームになりつつある。非常に不安定な地域で生存するために、日本には核による抑止力が必要だという考えが、議論されているのだ」と書く。

 4人の専門家がFOXニュースのインタビューに答えているが、それぞれ日本の核武装に対して賛成、反対の違いはあるものの、共通しているのは、今の日本には核武装を議論することのタブーがなくなったという認識だ。Center for Non-proliferation Studies(核不拡散研究センター)のアナリスト、マサコ・トキ氏は、世界で唯一の被爆国である戦後の日本には、「政治家が少しでも核武装を論じただけで辞任に追い込まれる」ほどの“核アレルギー”があったことを指摘。しかし、北朝鮮と中国の脅威が急激に増している今は、そのタブーが破れ、「比較的自由に論じられるようになった」と述べている。

 国際戦略研究所のエグゼクティブ・デレクターで『Asia’s Latent Nuclear Powers(アジアの潜在的核戦力)』という著書があるマーク・フィッツパトリック氏は、事態はさらに進んでいて、核武装をするべきだという考えが「主流になっている」と分析する。ポリティカル・リスクのコンサルタント会社を運営するアンダース・コール氏も、「日本では、過去数ヶ月間で核武装を支持する軍事アナリストが急増した」と語る。

◆「日本が核を持てば情勢はさらに不安定に」と反対派

 FOXニュースは、戦後日本の“核のタブー”がなくなった理由に、隣国の中国が核保有国として領土拡大の野心をあらわにしていることと、北朝鮮の相次ぐミサイル発射実験、トランプ米大統領が自国を優先し、日米安保における日本の役割の拡大を望んでいることを挙げている。

 それを十分に認識したうえで、フィッツパトリック氏は核不拡散を提唱する立場から、日本の核武装に「私は、それは非常に危険だと思う。なぜなら、故意であろうが、偶発的であろうが、(極東地域の)軍拡競争と核取引の機会を加速させるからだ」と反対する。また、アメリカは敵対している国に対しても同盟国に対しても、等しく核の不拡散を求めている。その点でも、日本が核武装すれば、アメリカに大きな外交的課題が突きつけられるという見方を示している。

 そもそも日本はアメリカの核の傘に守られているので、独自に核を保有する必要がないと主張する専門家もいる。カーネギー国際平和基金の核政策プログラムの共同ディレクター、ジェームズ・アクトン氏は「日本の核兵器だけではない。アメリカの核兵器もあるのだ」と語り、「これは日本が核を保有すべきだという議論において、見逃してはならないことだ」と強調している。

◆賛成派は「最大にして唯一の抑止力」

 一方、ユダヤ系保守メディアのコメンタリー誌(web版)は、「日本が核武装すべき理由」と題した記事で、日本の核武装を強く推している。相次ぐ北朝鮮のミサイル発射実験に対し、今のところトランプ政権は無策であり、事態は悪い方向に進んでいると同メディアは見る。そして、「大統領選の最中、トランプは日本と韓国には核兵器が必要だと示唆した。後に幅広い層からの批判を受け、自ら撤回したが、日本について言えば、彼は間違っていなかったかもしれない」と書く。もはやアメリカの核抑止力が無視され、外交的手段では北朝鮮の蛮行を止めることができない以上、隣国の日本が核を持つこと以外に解決策はないという考えだ。

 コメンタリー誌は、「日本は既に核兵器を開発可能だ。既に作り方を知っている爆弾を、材料を手に入れて組み立てればいいだけだ」とも書く。また、「日本の核武装の可能性は、中国の高官たちを本当に立ち上がらせ、傾注させるただ一つのものだ」と、中国に対しても絶大な効果を発揮するとしている。Foxニュースのインタビューに答えた賛成派、アンダース・コール氏は、「近年、急速に日本の領空でアグレッシブになっている」ロシアも抑えることができると語っている。

 コール氏は、日本の核武装は東アジアの不安定化を加速させるという反対派の懸念を、「実際には東アジアの緊張を和らげる」と一蹴する。北朝鮮は核開発を中止するし、中国も尖閣諸島を奪取するのをあきらめることになると、同氏は見ている。さらに、韓国と台湾も核武装すれば、東アジアはより安定するという持論を展開する。日本在住のジャーナリスト、ウィリアム・ペセク氏も、韓国の高高度防衛ミサイル(THAAD)設置に対する中国のヒステリックな反応(韓国旅行の禁止、K-POPスターのビザ発給拒否、ロッテの店舗を閉鎖)を引き合いに出し、中国や北朝鮮のような国に対しては武力による抑止力こそが有効だと見ているようだ(フォーブス誌)。

 アメリカの影響力は無視できないとはいえ、最終的に決めるのは我々日本人自身だ。臭いものには蓋をしたままでやり過ごせるほど、日本を取り巻く情勢は甘くはない。結論はどうであれ、核武装について議論を進めること自体は必要なことだと思うが、いかがだろうか?

Text by 内村浩介



(私のコメント)

「株式日記」では、日本の自主防衛と核武装を当初から主張してきましたが、少し前まではとんでもない暴論と片付けられて来ました。しかし北朝鮮の核武装とミサイル開発をアメリカは止められない。インドやパキスタンの核武装も結局は経済制裁どまりであり、イラクへの攻撃は石油ほしさのものであり、最初から大量破壊兵器などなかった。

だから米軍による北朝鮮攻撃は常識的にはありえない。中国も言っている事とやっている事は正反対であり、表では「けしからん」と言いながら裏では「もっとやれ」と言っている。ロシアにしても同じだ。来年には北朝鮮もアメリカまで届く核ミサイルを開発するだろう。だからやるとすれば今年中になりますが、そのような気配はない。

北朝鮮は、国民を飢え死にさせても平気な国であり、経済制裁は効果がない。一番迷惑なのは北朝鮮の国民であり、なぜ北朝鮮の国民は二千万人総決起するよりも、飢え死にすることを選ぶのだろうか。飢え死にするくらいなら筵旗を立てて平壌に乗り込むべきなのだ。二千万人が総決起すれば軍隊でも抑えられない。

中国なども同じことが言えますが、中国人は天安門事件に見るように多少は骨がある。北朝鮮人にしても韓国人しても日本人にしても洗脳されやすい国民であり、マスコミを使えばいくらでも簡単に洗脳ができてしまう。統治者にすればそれだけ扱いやすい国民と言えますが、馬鹿だとも言える。

日本人も戦後は見事にアメリカ軍によって洗脳されてしまって、核武装アレルギーができてしまった。しかし核武装しなければ真の独立はありえないのであり、核武装国家が多くなればそれだけ戦争の可能性は低くなる。インドとパキスタンも犬猿の仲なのですが、核武装したことでかえって紛争は収まっている。インドと中国も年中揉めていますが全面戦争になる可能性はない。

北朝鮮が核武装したことで、韓国との軍事バランスが崩れますが、北朝鮮が核武装すればアメリカとしては日本や韓国や台湾を核武装させれば極東の軍事バランスは保てる。そうなると中国は核武装した国に囲まれることになり、中国にとっても最悪の状況になってしまう。

アメリカの損得計算からすれば、北朝鮮を武力攻撃してリスクを犯すよりも、日韓台に核武装を認めてバランスをとったほうがリスクは少ない。この核武装といっても核の持ち込みであり、中距離核ミサイルをアメリカから持ち込んで管理させる方式であり、ドイツなどNATOでそのような方式をとっている。

万が一、北朝鮮が日本に核攻撃をしても日本も核によって報復するとすれば、核による恫喝も効かなくなる。金正恩も平壌に核ミサイルが飛んでくるような事はできないだろう。アメリカにしてもイラク戦争で泥沼にはまって懲りているからアメリカから先制攻撃することはないだろう。

日米安保は破れ傘だと「株式日記」では書いてきましたが、日本が核武装すれば問題は解決する。中国は打つ手がなくなり北朝鮮に核の放棄をさせるしかない。聞かなければ中国軍が北朝鮮に攻め込む事になる。問題は佐藤総理が打ち出した非核三原則ですが、これは法律でもなく条約でもないからいつでも変えることができる。

アメリカは事実上イスラエルの核武装を容認しているから、必要となれば日本の核武装も認めるようになる可能性がある。アメリカのマスコミでも日本の核武装論が出てくるようになりましたが、北朝鮮に対して打つ手がなければ、一番有効な手段は日本の核武装しかない。




北朝鮮はなぜこうもアメリカを敵視し続けるのか。米メディアは
「朝鮮戦争の負の遺産」「反米教育の影響」「生き残るために敵が必要」


2017年8月6日 日曜日

北朝鮮がアメリカを憎悪する理由 同時に必要ともしている? 8月5日 内村浩介

北朝鮮が7月28日に行った大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験について、朝鮮労働党機関紙、労働新聞は同31日の社説で、アメリカが「わが民族に負わせた苦痛に対しひざまずき謝罪するまで」、米本土を脅かす核・ミサイル能力を誇示し続けると宣言した(韓国・連合ニュース)。

 北朝鮮はなぜこうもアメリカを敵視し続けるのか。米メディアは「朝鮮戦争の負の遺産」「反米教育の影響」「生き残るために敵が必要」などの理由を挙げ、分析している。

◆凄惨を極めた朝鮮戦争

 CNNは、1953年から停戦中の朝鮮戦争はまだ終わっておらず、多数の犠牲を強いられたアメリカに対する憎しみが癒えていないからだと見る。北朝鮮は、アメリカを中心とする国連軍との3年間の戦争で、960万人の人口のうち、130万人を失った。国連軍司令官を務めたダグラス・マッカーサー元帥は後に、朝鮮戦争の凄惨さを「私は、朝鮮半島で続く人々の虐殺に対し、言葉では表現し難い恐怖に震える。おそらく、私は今生きている人間で最も多くの血と悲劇を見ている」と表現している。

 アメリカの攻撃手段の中心は空爆だった。米軍機は、太平洋戦争全体よりも多い63万5000トンもの爆弾を投下し、北朝鮮全土を廃墟にした。戦後の北朝鮮は、これをプロパガンダに利用して、アメリカをまた同じことをしてくる「顔の見えない敵」だと国民に教え込んでいる。韓国の釜山国立大学の政治学者、ロバート・ケリー教授は「それが、恒久的な緊急状態を正当化する政治的なツールになっている。日本の植民地支配も同じように使われている」と分析する。

 核開発についても、北朝鮮政府は国民に「アメリカの侵略を防ぐために不可欠な投資」だと説明しているという。金王朝は、制裁解除のために核開発をあきらめたリビアの独裁者、カダフィ大佐も最終的には追放され殺されたのを見て、ますます核にしがみつく姿勢を強めたとCNNは見る。

◆面と向かって「American bastards!」

 韓国系アメリカ人のシンクタンク研究員、ジーン・H・リー氏は、AP通信のソウル支局長時代に北朝鮮を訪れた際、国民に根付く反米感情を目の当たりにした。彼女は、ニューズウィーク誌が掲載している「北朝鮮の子供たちはいかにアメリカ人を嫌うように教えられているか」と題した記事で、米軍の蛮行を伝える展示をしている「信川(シンチョン)博物館」のことを伝えている。

 信川博物館は、平壌南方の信川村にある戦争博物館。同地は、1950年10月から12月にかけて米軍の占領下にあり、その間、住民の4分の1にあたる3万5000人余りが米軍の手で虐殺されたと北朝鮮は主張している。博物館は、7万点余りの遺物や証拠資料、写真でその悲劇を伝える展示をしている。北朝鮮の学校では、毎年春と夏に同博物館に遠足に行き、子どもたちに反米感情を叩き込むという。1958年に開館した同館は近年、リニューアルされたといい、訪朝時に北朝鮮政府のガイドに連れて行かれたというリー氏は、「反米のメッカ」だと表現する。

 アメリカを徹底的に悪と決めつける展示内容もさることながら、リー氏が驚いたのはガイドを始めとするほとんどの北朝鮮人が、「アメリカ人」と言う時、必ず「American bastards(アメリカのろくでなし野郎)」と吐き捨てたことだという。見た目が同じ朝鮮民族のリー氏ではあるが、相手はリー氏がアメリカ人であることを当然知っているし、白人の同僚も同行していた。それでも、迷うことなく「American bastards」を連発されたという。ただ、当の子供たちは、道端でリー氏一行に出会うと、興味津々な表情で「Hello, how are you?」と英語を使うのが楽しくてしょうがない様子でフレンドリーにあいさつしてきたという。北朝鮮政府のプロパガンダも、純粋な子供たちの心までは完全に支配しきれていないと信じたい。

◆常に敵を必要とするイデオロギー

 この種の分析記事で必ず取りざたされる「反米の理由」の一つに、「北朝鮮は体制維持のために常に敵を必要としている」というものだ。スミソニアン.comは、北朝鮮が主要イデオロギーに掲げる「チュチェ(主体)思想」「先軍政治」と「2つの道」をその典型に挙げる。

「チュチェ(主体)思想」は、初代金日成氏の時代から掲げられている思想で、ソ連・中国の間で社会主義国家として存続するための理由付けとして考え出されたとされる。自主独立、独自の社会主義建設を説くが、実態は金一族の神格化、軍事力による国家建設の正当化に結びついているという見方が強い。「先軍政治」は、金日成の後を継いだ金正日氏が総書記に就任した頃から使われ始めた言葉で、すべてにおいて軍事を優先し、朝鮮人民軍を理想の社会主義建設の主力とみなす思想だ。「2つの道」は、金正恩氏が打ち出したもので、「チュチェ思想」と「先軍政治」の両方の影響を受けている。北朝鮮経済は一般市民向けの消費財の生産と核開発の両輪に集中すべきだという思想だとされる。

 これらのイデオロギーは、いずれも自国を取り巻く大国を意識したものだと言える。また、人民をイデオロギーによってまとめ上げるには、「共感」よりも「憎しみ」の方が効果的だという考え方もあるだろう。建国当初は、戦時中の恨みから日本もアメリカと並んで敵視され、今も広く「血の海」という抗日闘争に身を投じた貧しい農民を主人公にした劇が演じられている。しかし、北朝鮮にとって、最大の「敵」がアメリカなのは、現在の情勢を見ても、過去の歴史を見ても明らかだ。そのアメリカなくして国体を維持できない状況になっているのは、まさに皮肉と言えよう。



(私のコメント)

アメリカ国民にとっては朝鮮戦争は、よくある地域戦争に過ぎないと捉えられていますが、朝鮮人にとってはトラウマになってしまって、またアメリカが攻めてくると北朝鮮国民に教え込んでいる。事実、朝鮮戦争は休戦状態にあるだけであり、いつまた始まるかわからない。

表題の、『北朝鮮はなぜこうもアメリカを敵視し続けるのか。米メディアは「朝鮮戦争の負の遺産」「反米教育の影響」「生き残るために敵が必要」』という文章を『韓国はなぜこうも日本を敵視し続けるのか。日本メディアは「朝鮮戦争の負の遺産」「反米教育の影響」「生き残るために敵が必要」』と置き換えれば、韓国の反日もよく理解できる。

しかし韓国はアメリカあっての韓国であり、アメリカ無しの韓国はありえないから、北朝鮮のようにアメリカを敵視することができないので、アメリカの代わりに日本を使っているだけだ。根底は北朝鮮人と韓国人は同じであり、朝鮮戦争のトラウマで韓国人はアメリカを敵視することはできず日本に置き換えて非難するしかない。

日本は朝鮮戦争には直接関与しておらず、日帝36年の支配でも反乱に対する鎮圧以上のことはしていない。韓国の徹底した反日教育は、北朝鮮の徹底した反米教育の代替品であり、韓国人の反日は容易に反米に転換することができる。日本人や日本の政治家はそれがよくわかっていない。アメリカ人も専門家はわかっても大統領や政治家は分からない。

朝鮮戦争では、400万人が戦争で亡くなったと言われていますが、多くの朝鮮人や韓国人が日本に逃れてきた。しかし日本は朝鮮戦争に直接は関与しておらず、朝鮮戦争の恨みをアメリカや中国にぶつけられないから、日本に八つ当たりをしている。日帝36年とか従軍慰安婦の問題は朝鮮戦争への不満のはけ口に過ぎない。

朝鮮戦争の根本原因はアメリカやソ連や中国にありますが、自立できない韓国朝鮮人にも問題がある。地政学的に見ても朝鮮半島は中国に対抗ができないが、朝鮮半島の南部になると日本の影響が大きくなり、中国王朝は日本との緩衝地帯として朝鮮半島を属国化した。

北朝鮮もロシアや中国の支援なしには存立し得ない国ですが、北朝鮮の核開発やミサイル開発は中露のバックなしにはなし得ない。中露にとっては北朝鮮は可愛い子分であり鉄砲玉だ。中露は北朝鮮にアメリカ挑発をやらせるだけやらせてアメリカを揺さぶらせている。

これに対してアメリカが直接乗り出すのは得策ではない。中露との直接対立になりかねず朝鮮戦争の二の舞になってしまう。アメリカは中国に何とかしろと言っているが、中国が何もするはずがない。それに対してアメリカも経済制裁以上の事はせず、直接攻撃するのはバカバカしい。

中国では「夷をもって夷を制す」という言葉があるが、それが帝国の定石だ。しかし北朝鮮という夷を制する夷がアメリカにはない。本来ならば韓国を動かせればいいのですが韓国軍は北朝鮮軍にかなわない。韓国軍の幹部が言っているのだから間違いはない。

朝鮮戦争の時も韓国軍は武器を置き去りにして逃げるばかりで、まるで役に立たなかった。だからこそ在韓米軍を置かざるを得ず、在韓米軍を補助するために在日米軍が存在している。在日米軍なしに在韓米軍はありえない。日本は在日米軍を撤退させれば在韓米軍は袋の鼠になってしまうから言うに言えない。

韓国人には自主独立の気概がなく、事大主義であり絶えず大国につくといった考えだから大国に弄ばれてしまう。北朝鮮も同じだ。日本は地政学的に自主独立は可能だが、同じ海洋国家のアメリカは敵にできない。海を遮断されればどうすることもできない。

ならばアメリカとしては、日本に核武装させて北朝鮮に対抗させるといった手段が考えられるが、これがまさに「夷をもって夷を制する」という原則に則ることになる。歴史を見れば戦前も同じであり、朝鮮半島に手を焼いたアメリカは日本に任せたが、日本は調子に乗って満州や中国にまで手を出してしまった。日本のバカ軍人は米英のそのような戦略を知らなかったのだ。これがまさに昨日書いた「密約」だ。




なぜ日本の政治家が米国との密約を公開できないのか。アメリカは霞ヶ関
が実権を握っていることを知っており、霞ヶ関が米と密約を結んでいる。


2017年8月5日 土曜日

なぜ日本はアメリカの「いいなり」なのか?知ってはいけないウラの掟 内閣改造でも絶対に変わらないこと 8月5日 矢部宏治

私たちが暮らす「戦後日本」という国には、国民はもちろん、首相でさえもよくわかっていない「ウラの掟」が数多く存在し、社会全体の構造を大きく歪めてしまっているという。

たとえば2016年、安倍晋三首相による「北方領土返還交渉」が、大きな注目を集めたが、日本での首脳会談が近づくにつれて事前交渉は停滞し、結局なんの成果もあげられなかった。なぜ、いつまでたっても北方領土問題は解決しないのか。はたして、この国を動かしている「本当のルール」、私たちの未来を危うくする「9つの掟」とは?

知ってはいけない――隠された日本支配の構造』の著者・矢部宏治氏が、「戦後史の闇」を解き明かす。

事実か、それとも「特大の妄想」か

それほどしょっちゅうではないのですが、私がテレビやラジオに出演して話をすると、すぐにネット上で、「また陰謀論か」「妄想もいいかげんにしろ」「どうしてそんな偏った物の見方しかできないんだ」などと批判されることが、よくあります。

あまりいい気持ちはしませんが、だからといって腹は立ちません。自分が調べて本に書いている内容について、いちばん「本当か?」と驚いているのは、じつは私自身だからです。「これが自分の妄想なら、どんなに幸せだろう」いつもそう思っているのです。

けれども、8月17日発売の新刊『知ってはいけない――隠された日本支配の構造をお読みになればわかるとおり、残念ながらそれらはすべて、複数の公文書によって裏付けられた、疑いようのない事実ばかりなのです。

ひとつ、簡単な例をあげましょう。

以前、田原総一朗さんのラジオ番組(文化放送「田原総一朗 オフレコ!」)に出演し、米軍基地問題について話したとき、こんなことがありました。ラジオを聞いていたリスナーのひとりから、放送終了後すぐ、大手ネット書店の「読者投稿欄」に次のような書き込みがされたのです。

★☆☆☆☆〔星1つ〕 UFO博士か?
なんだか、UFOを見たとか言って騒いでいる妄想ですね。先ほど、ご本人が出演したラジオ番組を聞きましたが(略)なぜ、米軍に〔日本から〕出て行って欲しいというのかも全く理解できないし、〔米軍〕基地を勝手にどこでも作れるという特大の妄想が正しいのなら、(略)東京のど真ん中に米軍基地がないのが不思議〔なのでは〕?

もし私の本を読まずにラジオだけを聞いていたら、こう思われるのは、まったく当然の話だと思います。私自身、たった7年前にはこのリスナーとほとんど同じようなことを考えていたので、こうして文句をいいたくなる人の気持ちはとてもよくわかるのです。

けれども、私がこれまでに書いた本を1冊でも読んだことのある人なら、東京のまさしく「ど真ん中」である六本木と南麻布に、それぞれ非常に重要な米軍基地(「六本木ヘリポート」と「ニューサンノー米軍センター」)があることをみなさんよくご存じだと思います。

そしてこのあと詳しく見ていくように、日本の首都・東京が、じつは沖縄と並ぶほど米軍支配の激しい、世界でも例のない場所だということも。

さらにもうひとつ、アメリカが米軍基地を日本じゅう「どこにでも作れる」というのも、残念ながら私の脳が生みだした「特大の妄想」などではありません。

なぜなら、外務省がつくった高級官僚向けの極秘マニュアル(「日米地位協定の考え方 増補版」1983年12月)のなかに、

○ アメリカは日本国内のどんな場所でも基地にしたいと要求することができる。
○ 日本は合理的な理由なしにその要求を拒否することはできず、現実に提供が困難な場合以外、アメリカの要求に同意しないケースは想定されていない。

という見解が、明確に書かれているからです。

つまり、日米安全保障条約を結んでいる以上、日本政府の独自の政策判断で、アメリカ側の基地提供要求に「NO」ということはできない。そう日本の外務省がはっきりと認めているのです。

北方領土問題が解決できない理由

さらにこの話にはもっとひどい続きがあって、この極秘マニュアルによれば、そうした法的権利をアメリカが持っている以上、たとえば日本とロシア(当時ソ連)との外交交渉には、次のような大原則が存在するというのです。

○ だから北方領土の交渉をするときも、返還された島に米軍基地を置かないというような約束をしてはならない。*註1

こんな条件をロシアが呑むはずないことは、小学生でもわかるでしょう。

そしてこの極秘マニュアルにこうした具体的な記述があるということは、ほぼ間違いなく日米のあいだに、この問題について文書で合意した非公開議事録(事実上の密約)があることを意味しています。

したがって、現在の日米間の軍事的関係が根本的に変化しない限り、ロシアとの領土問題が解決する可能性は、じつはゼロ。ロシアとの平和条約が結ばれる可能性もまた、ゼロなのです。

たとえ日本の首相が何か大きな決断をし、担当部局が頑張って素晴らしい条約案をつくったとしても、最終的にはこの日米合意を根拠として、その案が外務省主流派の手で握り潰されてしまうことは確実です。

2016年、安倍晋三首相による「北方領土返還交渉」は、大きな注目を集めました。なにしろ、長年の懸案である北方領土問題が、ついに解決に向けて大きく動き出すのではないかと報道されたのですから、人々が期待を抱いたのも当然でしょう。

ところが、日本での首脳会談(同年12月15日・16日)が近づくにつれ、事前交渉は停滞し、結局なんの成果もあげられませんでした。

その理由は、まさに先の大原則にあったのです。

官邸のなかには一時、この北方領土と米軍基地の問題について、アメリカ側と改めて交渉する道を検討した人たちもいたようですが、やはり実現せず、結局11月上旬、モスクワを訪れた元外務次官の谷内正太郎国家安全保障局長から、「返還された島に米軍基地を置かないという約束はできない」という基本方針が、ロシア側に伝えられることになったのです。

その報告を聞いたプーチン大統領は、11月19日、ペルー・リマでの日ロ首脳会談の席上で、安倍首相に対し、「君の側近が『島に米軍基地が置かれる可能性はある』と言ったそうだが、それでは交渉は終わる」と述べたことがわかっています(「朝日新聞」2016年12月26日)。

ほとんどの日本人は知らなかったわけですが、この時点ですでに、1ヵ月後の日本での領土返還交渉がゼロ回答に終わることは、完全に確定していたのです。

もしもこのとき、安倍首相が従来の日米合意に逆らって、「いや、それは違う。私は今回の日ロ首脳会談で、返還された島には米軍基地を置かないと約束するつもりだ」などと返答していたら、彼は、2010年に普天間基地の沖縄県外移設を唱えて失脚した鳩山由紀夫首相(当時)と同じく、すぐに政権の座を追われることになったでしょう。(後略)



(私のコメント)

「株式日記」では、霞ヶ関が国政の実権を握っており、その権力の源泉は米軍にあると以前に書いたことがありますが、沖縄の問題ひとつとっても密約だらけであり、そのことは日本の政治家も国民も知らないことが多いようだ。密約を結ぶのは政治家であっても、総理も大臣もコロコロ代わっていくうちに密約のことを知らない政治家ばかりになる。

しかし霞ヶ関には密約の番人がおり、密約を破ろうとすると官僚が動いてスキャンダルを暴露されて失脚するか、不慮の病死で葬り去られる。安倍総理もプーチンとの会談を重ねて北方領土返還に動こうとしたのに、待ったをかけたのは外務官僚であり、米軍との密約で日本のどこにでも米軍基地を作れるという文言があるらしい。

だからプーチンが北方領土には米軍基地を作らせないという約束ができるのかと聞かれて、安倍総理はその密約を知らなかったらしい。でなければ安倍総理が北方領土返還交渉をするわけがない。プーチンの方が日米間の密約のことはよく知っており、そこをプーチンは突いてきたのだ。

安倍総理が憲法改正を言い出した途端にモリカケ問題で振り回されるようになったのも、日米間には日米安保と現行憲法とはセットであるという密約のことを知らなかったのかもしれない。安倍総理の祖父は岸元総理だから誰よりも密約のことは知っているはずですが、密約は密約であり公式の外交条約ではないから守る必要はない。

最近では日韓合意がありますが、これも密約のようなものですが正式な外交条約ではない。だから守らなくてもいいのですが紳士協定のようなものであり、日本は密約を守る国であり韓国は密約を守らないというだけの事だ。外交的に難しい交渉をする時には表向きの条約と裏側の密約とに分かれていることが多く、国民には密約は公開されない。

外務官僚が日本の内閣内部の動きを逐一アメリカに報告しているのは、明らかにスパイ行為ですがウィキリークスでこのような行為が行われていることが暴露された。それに対して日本はアメリカの政府内部の動きを何も掴むことができない。日本にスパイ防止法ができないのもこのような密約があるからだろう。

日本は在日米軍が存在する限りはアメリカの植民地であり、日本の独自外交など存在はしない。逐一外務省がアメリカに日本政府部内の動きを報告しているからだ。そのようなスパイ行為が正々堂々と出来て、日本の政治家がどうすることもできないのは在日米軍が目を光らせているからだ。

だから安倍総理がいくら頑張っても、外交は元外務次官の谷内正太郎国家安全保障局長が行っており、岸田外務大臣は蚊帳の外だった。このように政治家と官僚とのずれが生じるのは、政治家が通訳を介さないと交渉ができないのに対して、官僚は通訳を通さずに交渉ができるから、アメリカは密約を官僚に持ちかけてくる。

矢部氏によれば、「そして残念なことに、そういう掟のほとんどは、じつは日米両政府のあいだではなく、米軍と日本のエリート官僚のあいだで直接結ばれた、占領期以来の軍事上の密約を起源としているのです。」と書いているように、日本の日米交渉は密約だらけで伏魔殿のようになってしまっている。

率直に言えば日本国憲法も占領期間中に作られたものであり、だから無効だと宣言できるのでしょうが、日米安保とセットだからどうすることもできないのは密約によるものだ。日米地位協定も密約の塊であり、日本の政治家は誰も改正を持ち出せない。日本は法治国家ではなく米治国家であり、憲法以上の日米間の「掟」が存在している。




ヨーロッパだけではなく、アジアの主要な都市部の大気汚染は
深刻であり、ディーゼル車の命運は尽きたのではないだろうか


2017年8月4日 金曜日

エンジン車とディーゼル車、世界的に禁止へ…社会的役割が終焉、電動車が主流に 8月3日 舘内端/自動車評論家

再燃する排ガス不正

 ディーゼル車が再び排ガス不正疑惑で揺れている。ドイツ検察はメルセデス・ベンツの100万台に上るディーゼル車に、排ガス浄化装置に関する不正の疑いがあるとみている。また、米国司法省はフィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)に同様の不正があるとして、連邦地裁に提訴した。さらにオランダ当局は、FCAのディーゼル・エンジンを搭載したスズキの車種「エスクード」で排ガス不正があると検察に通報した。

 2015年に発覚したVWの排ガス不正疑惑だが、同様の疑惑はVWにとどまらず、仏ルノー、仏グループPSA、米ゼネラル・モーターズ(GM)、日産自動車、スズキなど、国を超えて広がっている。ディーゼル車の終焉は近い。

ディーゼル車の人気低下
 
 ヨーロッパでは一時50%近くのシェアを誇ったディーゼル車だが、VWの排ガス不正に始まる一連の疑惑で人気は低下し、15年の52%から20年には37%に低下すると野村証券は予測している。

 もちろん排ガス不正の影響はあるが、主要都市の大気汚染の悪化が止まらないこと、それにともなう自動車の都市部への流入規制が実施されていること、軽油税制の見直しが検討されていることなど、ディーゼル車をめぐる大気環境悪化、規制の強化、経済的な利点の消失など、さまざまな問題が起きていることも、ディーゼル車人気に影を落としている。

ディーゼル車禁止政策
 
 さらに、パリの大気汚染に泣くフランス政府は、2040年までに国内のガソリン車とディーゼル車の販売を禁止する。それに先駆けてインドは30年までに、ノルウェー、オランダは25年までに禁止する。また、自動車生産大国のドイツも上院で30年までに禁止すべきという決議をしているなど、中長期的なエンジン車排斥の政策が上程されていることもディーゼル車離れを加速させている。

 こうした政策を実のあるものにするために、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)が税制上優遇される一方で、軽油税が高くなる。ディーゼル車の経済的なメリットは失われ、ディーゼル車離れは加速する。

ディーゼル車のメリット
 
 ディーゼル車には多くのメリットがあった。最大のメリットは経済性の高さである。これは燃費の良さと燃料の税金の安さによる。ディーゼル・エンジンは、排ガス規制が強まる前まではガソリン車に比べて1.5倍ほど熱効率が高かった。これは圧縮比が高いことが主たる要因だ。したがってディーゼル車は燃費が良く、燃料代を安く抑えられる。

 ディーゼル・エンジンを使うトラック、バスなどの運航経費を安く抑えることで、経済を発展させようという政策をとる政府が多く、世界的にディーゼル・エンジンの燃料である軽油税はガソリン税に比べて安かった。

 ディーゼル・エンジンの効率の高さ(燃費の良さ)と安い軽油税のおかげで、ディーゼル車の経済性は高かった。とくに長距離を走るユーザーにとっては大きなメリットだった。

 また、ディーゼル・エンジンは低回転で回転力(トルク)が大きい。ゆっくりとエンジンを回していても力があるので、乗り心地も良く、扱いやすかった。回転数の3乗に比例して多くなる摩擦抵抗も少なく、これもディーゼル・エンジンの燃費の良さを補完していた。

ディーゼル車のデメリットと衰退
 
 ユーザーと社会に多くのメリットをもたらしたディーゼル車だったが、台数の増大によって大気汚染は悪化し、厳しい排ガス規制が施行されることになった。ディーゼル排ガス規制の急先鋒は、米国カリフォルニア州であった。大気を汚染する排ガス中の窒素酸化物と黒煙の原因である微粒子(PM)、なかでも健康被害を増大させる超微粒子のPM2.5については、ほとんど浄化が不能というレベルの規制を施行した。

 日本もこれに近い規制を実施したが、ヨーロッパは日米に比べると規制値が緩く、これがヨーロッパ主要都市の大気汚染を悪化させることになった。メリットが多く、それゆえに台数が増えたディーゼル車だが、台数の増加と共に大気汚染を悪化させたので、当局は排ガス規制値を強めざるを得なくなった。その結果、燃費は悪化し、価格は高くなり、市場での競争力を次第に失っていったのだった。

排ガス浄化システム
 
 ディーゼル・エンジンの特性は、燃費を良くする (二酸化炭素を削減する) と、排ガスが汚くなるというものだ。つまり経済性を高めると環境性が悪化する。また、厄介なのは窒素酸化物を少なくすると微粒子(PM、黒煙)が増え、PMを少なくすると窒素酸化物が増えるという特性である。同時に少なくすることが難しい。また、窒素酸化物は太陽光線を受けるとPM2.5を生じるという厄介な特性がある。

 窒素酸化物とPMを同時に削減するためには、尿素を使った窒素酸化物浄化装置(尿素SCRシステム)のほかにPMをキャッチするDPF(ディーゼル・パティキュレート・フィルター)が必要となる。この2つの浄化装置を一体にしたシステムを採用するメーカーがほとんどとなった。

排ガス不正の温床

 尿素SCRシステムもDPFも、燃料噴射量、装置の作動温度の精密なコントロールが必要であり、作動させるには燃料噴射量を増やしたり、装置に直接燃料を吹いたりしなければならない。そのために余計な燃料が必要で燃費が悪化する。

 また、装置の制御に失敗すると排ガス値が大幅に悪化、装置が壊れて乗用車で数十万円、トラックになると数百万円の修理費がかかる。また、装置が正常であっても走行状態によって排ガス規制値を超えることがある。排ガス浄化システムは必ずしも完璧ではなく、微妙にして精密なコントロールが必要なために、測定の仕方、走行状態によっては、規制値を超える場合がある。

 排ガス値について規制当局と自動車メーカーの見解が一致せず、場合によっては自動車メーカーが当局の提訴に納得せず訴訟になるのは、このような装置の特性によることが多い。現在の排ガス浄化システムは、排ガス不正の温床ともいえ、ディーゼル車の限界を示している。

 ヨーロッパだけではなく、アジアの主要な都市部の大気汚染は深刻であり、ディーゼル車の命運は尽きたのではないだろうか。そこに、PHVという伏兵が現れた。時代はエンジン車から離れ、電動車へと向かっている。
(文=舘内端/自動車評論家)


(私のコメント)

自動車の問題については、「株式日記」でも度々書いていますが、以前は石油エネルギーが枯渇することを問題としていた。しかしそれはシェール・オイル採掘実用化で解決された。しかし環境問題としては可決しておらず、ヨーロッパの大都市などでは自動車の排ガスによる大気汚染が問題になっている。アジアでも同じだ。

ヨーロッパの大都市が排気ガスで汚染されているのは、クリーディーゼルという誤魔化しがあったからですが、排気ガス浄化装置をつければ効果になり燃費も低下する。これに代わるディーゼルエンジンを開発することは不可能だろう。あとはガソリンエンジンの燃費向上で排気ガスの量を減らしていくしかないか、EV化に踏み切るしかない。

燃費を向上させれば、排気ガスの量が減るからCO2問題や大気汚染の対策になりますが、ガソリンエンジンもこれ以上の燃費向上は難しい。本命としてはハイブリッド車ではないかと考えていますが、大衆車でHVを発売しているのは日本のメーカーだけだ。HVはモーターとエンジンの二つを積むから重くなるし高価になる。

しかし燃費を良くするには大容量のバッテリーを積んで電動モーターで動かす部分を拡大していかなければならない。HVよりもさらに電池をさらに多く積んで家庭用電源で充電できるものをPHVとなりますが、欧米ではPHVをエコカーとして認定している。HVは日本でしか作れないから欧米は排除したのだ。

HVにもシリーズ型HVがあるが、GMのボルトや日産のノートEパワーなどがシリーズ型HVであり、比較的単純な大衆車向けのHVもあるのですが、モーターだけで走るから高速道路を飛ばして走るのには向かない。アメリカやヨーロッパで売れる車としては高速で長距離を走れる車でなければ売れないだろう。

しかし電動モーターは低速トルクは強いが高速走行には弱い。EVで全力で高速走行したらあっという間に電池は加熱して電力を消耗してしまう。だからEVはまだまだ実用にはなっておらず、電池のコストダウンと高性能化が必要だ。トヨタのプリウスのようなHVなら長距離の高速走行もできるが、モーターとエンジンの両方のパワーで走っている。

フォーミュラEという電気自動車のレースがあるが、400キロ近い大量の電池を積んでいるが、それでも30分も走れば電池を使い切ってしまって、二台目のレーシングカーに乗り換えてレースを続行している。つまりEVではまともなカーレースもできない。ニキ・ラウダなどはこれはモータースポーツではないとまで言っている。

それに対してルマン24時間では、トヨタのHVのレーシングカーが従来のレーシングカーを寄せ付けない強さを見せていますが、作ろうと思えばポルシェやBMWよりも早いHVを作ろうと思えばできる事を見せている。モーターとエンジンを合わせれば1000馬力にもなりモンスターマシンも作れる。しかし開発にはとてつもない費用が掛かりポルシェやアウディはWECから撤退してしまった。

ポルシェやアウディはフォーミュラEに参戦するということですが、電池が改良されなければカーレースとは言えないようなものになり、30分も走れば電池切れでは意味がない。急速充電しても30分もかかるのでは意味がないからだ。それならば燃料電池フォーミュラカーなら面白いと思うのですが、作れるのは日本のトヨタとホンダだけだ。

ポルシェやアウディがハイブリッドのWECカーの開発をやめてしまったのは金がかかりすぎるからであり、20年の技術蓄積のあるトヨタに追いつけないからだろう。ドイツ政府もHVを排除してPHVをエコカーに認めた。全面的なガソリン車やディーゼル車の排除は政治的なものであり実現は難しい。EVではアウトバーンを満足に走れない。30分も走れば電欠してしまう。

EVに全面的に切り替えるという英仏の判断は、おそらく実現できないだろう。アメリカやアフリカの砂漠地帯で電欠でクルマが止まれば命に関わる。だからとてもガソリン車を切り捨てるわけには行かない。しかしトヨタのHVなら一回のガソリン補給で1000キロ走ることができる。その為にガソリンスタンドが潰れるほどだ。




8月22日に第二次朝鮮戦争が始まる? 安倍おろしの放送を
続ける日本のテレビ局には、北朝鮮のスパイが活動している。 


2017年8月3日 木曜日

「北爆」準備は着々と進む 北朝鮮の反撃に備えを固めた日米 8月3日 鈴置高史

「人間の盾」を予防

米国政府は自国民の北朝鮮旅行も禁止したとか。

鈴置7月21日、北朝鮮への渡航禁止を発表しました。7月27日に施行され、30日の猶予期間を経て発効します。北朝鮮旅行を斡旋してきた中国の旅行社には発表前から通知しており、実質的には7月中旬から渡航を止めている模様です。

 北朝鮮で拘束された米国人青年が6月13日、人事不省の状態で送り返されました。この青年は6月19日、脳の損傷のため亡くなりました。

 米国政府は渡航禁止を発令した理由にこの事件をあげました。が、米朝の軍事衝突を念頭に置いているのは間違いありません。いざ戦争になった際、北朝鮮が米国人旅行者を「人間の盾」に使うのは確実だからです。

 渡航禁止令の発表と同じ日、7月21日にはハワイ州政府が、北朝鮮の核攻撃を想定した市民向け対応マニュアルを公表しました。7月4日に発射したICBMの射程距離が従来の北朝鮮のミサイルよりも長いため、ハワイが核攻撃に晒されると判断したのです。

北朝鮮支援が目的の吹田事件

米国は準備、着々ですね。

鈴置日本も備えを進めています。安倍晋三政権は6月15日、共謀罪の趣旨を盛り込んだ改正組織犯罪処罰法を成立させました。「第2次朝鮮戦争」に伴う日本国内でのテロの防止にも活用する狙いと見られます。

 北朝鮮軍の奇襲攻撃で始まった朝鮮戦争(1950−1953年)。一時は朝鮮半島の東南の片隅に追い込まれた米軍が、態勢を挽回できたのは日本の強大な補給力のおかげでした。

 戦争の真っただ中の1952年6月24―25日、北朝鮮を支持する左派勢力は朝鮮半島に送られる米軍の武器・弾薬を阻止しようと吹田事件を起こしました。

 大阪大学豊中キャンパスを出発したデモ隊は、警官隊から拳銃を奪い、米軍の高級将校に暴行したうえ、国鉄・吹田操車場に突入しました。

 朝鮮半島で再び軍事衝突が起きれば「日本の補給力」を潰そうとするテロが起こり得ます。安倍政権が「共謀罪」を強引に国会で通過させたのも、新たな朝鮮半島有事を意識してのことと思われます。

「北への侵略と共謀罪を許すな」

「共謀罪」が「第2次朝鮮戦争」と関連するとは初耳です。

鈴置:公安関係者には関連付けて考える人が多いのです。逆に、北朝鮮を支援する勢力にすれば、共謀罪は「目の上のたんこぶ」です。

 7月29日、「北朝鮮への侵略戦争を阻止せよ!」をスローガンに掲げ、署名を呼びかける人々が都内で見受けられました。彼らのもう1つのスローガンが「共謀罪を許すな!」でした。自分たちに適用されかねないと懸念しているのでしょう。

 1994年の朝鮮半島の核危機の際、日本には戦争準備が全くないことが露呈し、米国を激怒させました。例えば、日本を守る米海軍の艦船が敵から攻撃を受けても法的に、自衛隊は指をくわえて見ているしかなかったのです。

 そこで安倍政権は2015年9月になってようやく、米艦防御などを可能にする安全保障関連法を成立させました。

 それから2年近く経った2017年7月26日、青森県陸奥湾沖で海上自衛隊は「米艦防御」を実施しました。もちろん、安全保障関連法が根拠です。参加したのは海自の掃海母艦「ぶんご」と、米海軍の掃海艦「パイオニア」(Pioneer)です。

 戦争になったら北朝鮮の流す機雷を、海上自衛隊と米海軍の掃海部隊が一緒になって除去することになります。その訓練を新しい法制の下で実施したのです。

深夜のICBM試射

これだけ準備したとなると、米国は北朝鮮を攻撃するのでしょうか?

鈴置:それは分かりません。準備はあくまで準備です。「いざ」に備えているに過ぎません。ただ、北朝鮮は米国の戦争準備にしっかりと対応しています。7月28日のICBM試射はその好例です。

 北朝鮮が発射した場所は中国国境沿いの慈江道・舞坪里(ムピョンリ)です。「先制攻撃してきたら、国境沿いから核ミサイルで反撃するぞ。中国への誤爆が怖くて、ここは攻撃できないだろう」と、米国を嘲笑したのです。

 発射時刻も28日午後11時42分ごろと、珍しく深夜でした。米国が戦争を開始するのは、真っ暗な新月前後の夜がほとんどです。

 湾岸戦争の「砂漠の嵐」作戦(1991年1月17日開始)も、イラク戦争の「イラクの自由作戦」(2003年3月20日開始)もそうでした。

 北朝鮮は「米国は深夜に攻撃してくるだろうが、いつでもICBMで反撃できるぞ」と言いたかったのだと思われます。7月の新月は23日で、試射の28日はその少し後でしたが。

次の新月は8月22日

次の新月は?

鈴置8月22日です。その前日の8月21日から米韓は合同軍事演習「乙支(ウルチ)フリーダムガーディアン」を始めます。

 「演習を始めると見せかけて兵を集めておき、一気に攻撃してくるのではないか」と北朝鮮は疑っていることでしょう。「米国の先制攻撃」を牽制するため、6回目の核実験など新たな動きに出るかもしれません。



(私のコメント)

北朝鮮情勢が非常に悪化の一途をたどっていますが、日本のテレビ局はモリカケ報道に明け暮れている。それほど日本は能天気なのですが、北朝鮮情勢を詳しく分析した報道がなされないというのは危険だ。万が一の事を考えておくのが戦略家の仕事であり、北朝鮮がいよいよICBMを打ち上げてレッドラインを超えてしまったようだ。

もちろんレッドラインを超えても即攻撃が始まるわけではなく、戦争を始めるには非常に準備もかかり、膨大な作戦計画をアメリカ軍は立てる。湾岸戦争の時も電話帳のような分厚い作戦計画が立てられた。イラクにしても北朝鮮にしてもアメリカから遠く離れているから、補給計画を立てるだけでも膨大なものになる。

大東亜戦争の時の日本は、日本から攻撃を仕掛けたのに、これといった作戦計画はごく初期のものだけで、あとは出たとこ勝負で補給作戦は非常にずさんだった。作戦計画を立てていれば、どのへんで戦争を終わらせるかも考えていたはずだ。常識的にはシンガポール陥落くらいで停戦交渉をしてみるべきだったのでしょうが、イケイケどんどんで行ってしまった。

第二次北朝鮮戦争では、一撃で北朝鮮の反撃を封じる必要がありますが、移動式のミサイルは発見が難しい。さらにソウルを狙う大砲やミサイルは数百門もあって全部は防ぎきれない。首都を北朝鮮の国境近くに置くこと自体が韓国の常識を疑いますが、パク大統領が首都を南に移そうとしても反対されて移せなかった。

アメリカが本当に戦争をはじめるかどうかは、在韓米軍やアメリカ人の動きを見ればわかりますが、在韓米軍はソウルの南に引っ越して北朝鮮の砲撃からの射程圏外に出た。北朝鮮へはアメリカ人の渡航が禁止されましたが、8月半ば以降は戦争が始まる危険性が出てきた。

日本政府も韓国への渡航の危険性を呼びかけるべきでしょうがやらないでしょう。アメリカが攻撃をためらっているように見えるのは、アメリカ軍は地上軍を派遣することが難しいからだ。かと言って韓国軍はあてにならず、国連軍も中国やロシアの拒否権で不可能だ。だから当面は経済制裁でしか打つ手がない。

戦争は戦わずして勝つのが上策であり、始まった時には既に勝敗が決していなければならない。北朝鮮の金正恩はアメリカが攻めてこないと見ているから、次々とミサイル実験を繰り返している。核実験も近いうちにはじめるだろう。アメリカも斬首作戦程度で済めば一番いいのでしょうが、北朝鮮は地下要塞化して徹底抗戦で泥沼になるかもしれない。

日本は、鈴木氏が言っているように共謀罪や集団的自衛権で法整備は済んでいる。横田基地のそばにはバラックが建てられているそうですが、韓国から避難してきた在韓米軍家族を収容するためらしい。日本はアメリカ軍の後方支援しかできませんが、様々なシナリオを下に対策を考えておくべきだ。

しかし国会ではモリカケ問題に終始して、共謀罪も集団的自衛権も予算案もスイスイ通ってしまった。安倍総理の力によるものでしょうが、これで朝鮮半島で戦争が起きた場合の日本の側面支援が可能になった。90年代の時は何の対策もできておらず米軍の側面支援すら不可能だった。中国が何もしないのは日本が何もできないと見ているからでしょう。

株式市場を見ても戦争が近いという動きは出ていない。もし日本に数発のミサイルが飛んでくれば日本中がパニックになるのでしょうが、乾電池やコメなどが一瞬のうちにスーパーから消えるでしょう。日本のインフラがやられる可能性が高いからだ。北朝鮮の工作員は日本にも大勢潜入しており、一斉に破壊工作に出るだろう。

安倍降ろしはその前哨戦であり、防衛大臣が辞任した途端に北朝鮮がICBMを打ち上げた。安倍降ろしに加担しているマスコミや言論人やブロガーたちは北朝鮮の工作員であり、共謀罪を適用して一斉に検挙すべきだ。




経済力と科学技術力という21世紀の総合国力基準かから見ると、
米国の「ダントツ」は当然としても、中露は新興国に分類されている国なのだ


2017年8月2日 水曜日

中国、「軍事大国」豪語も日本の新型「空対艦ミサイル」に衝撃  8月2日 勝又壽良

中国は、本当に自国の力を客観的に見ることなく、相手国を見下す妙な癖がある。それだけ、劣等感が強い証拠だろう。中国が自慢すればするほど、相手はその欠点を衝く戦略を練るもの。そういうリアクションが理解できないのだ。アバウトな国なのだろう。

清朝末期、清朝海軍は英国から輸入した最新鋭軍艦4隻をわざわざ長崎へ二度も回航させて、日本を威嚇した経緯がある。当時の日本には、清朝海軍に対抗できるような艦隊はなかった。そこで、日本はこの威嚇に反発して急遽、艦船の建艦を始めて、後の日清戦争の導火線になった。中国は、このように「見せびらかす」ことが得意な国である。それが、後にどのような結果を生むかについて、後先を考えない衝動的な国なのだ。今また、その悪い「病状」が現れ始めた。

中国が世界の大国だと自慢

『サーチナー』(7月21日付)は、中国メディア『今日頭条』の記事「世界の大国は米中露、日本は経済だけ」を転載した。

この記事は、中国政府が何を目的にして政策運営しているかを示唆している。その点で極めて興味深い。軍事力こそ、「世界の大国」条件としているのだ。これは、新興国である中国の取るべき政策かと言えば完全に間違えている。国内に多くの矛盾を抱え、さらにその矛盾が拡大する一方の中国が、貴重な資源を軍事力に向ける無駄を何ら顧みないのだ。戦前の日本がそうであった。世界五大国の一員とし軍備拡大に努め、最後は自滅した歴史を考えれば、中国もまたその二の舞になることは必至だ。

(1)「中国メディア『今日頭条』はこのほど、自国を「大国」と自称したがる国としては英国や日本、韓国が挙げられると主張したうえで、中国人から見た各国の評価について考察する記事を掲載した。それによると、世界には数多くの国があれども、『世界中の人びとから大国と認められているのは米国とロシア、そして中国だけである』と主張。大国は自称するだけでなれるものではなく、世界の人びとから認められて初めて『大国になるのである』と主張した」

世界の大国は、米中露の三カ国だと言っている。軍事力がベースにした話であろう。だが、経済力と科学技術力という21世紀の総合国力基準かから見ると、米国の「ダントツ」は当然としても、中露は新興国に分類されている国なのだ。20世紀であれば、軍事力がモノをいう国際情勢であったが、現在は単独の軍事力でなく「同盟国」としての総合軍事力が尺度になっている。ヨーロッパではNATO(北大西洋条約機構)が集団防衛で軍事紛争に備えている。ロシアが単独でNATO軍に対抗できるだろうか。

アジアではまだ、NATO軍に匹敵する軍事機構は存在しない。だが、日米軍事同盟を基盤にして、集団防衛の方向に進むに違いない。日米印のほかに、豪州がいずれ参加する。中国の軍事力が増せばますほど、自動的に対中国軍包囲網が形成されると見るのが歴史の流れであろう。いずれ、中国の軍事膨張は中印紛争を激化させる。それは、日米印豪の4ヶ国を同一の軍事同盟に誘う強力な要因になる。再言すれば、中国の軍事的な冒険が自らの反対勢力をつくり出すのだ。

(2)「英国や日本、韓国は決して大国でないにもかかわらず、大国を自称することを好む国であるとし、まず英国について、『国土、人口の両方を見ても大国の範疇にはないが、かつての英国は太陽の沈まない国として世界最大の帝国を築き上げた国』であると指摘。その点から言えば「今も大国と自称しても差し支えない」と主張した。日本については、『非常に長きにわたって中国の歴代王朝の影響を強く受けてきた国だが、近代になってその影響から脱した国』である。英国と同様、日本は国土も人口も大国の範疇にないが、『経済面だけを見れば強国と呼ぶにふさわしい』と指摘した。だが、世界政治における影響力が不足しているためか、『日本も大国ではない』とした」

中国が、英国を低評価しているところに、中国の「成り上がり者国家」というイメージを強くしている。英国は、無血の「名誉革命」(1688年)を成し遂げ、世界の民主主義政治のひな形を提供した。中国は4000年の歴史を持つものの、政権たらい回しの「易姓革命」を経験しただけだ。いまだに民主政治体制を確立できず、人権弾圧を続けている国家である。その中国が、いかなる理由にせよ英国批判をする資格はない。中国は、この現実を受け入れるべきである。劉暁波氏を獄死させた中国に、「大国論」を語れる資格はないのだ。

日本は、かつて新興国の通弊として軍拡に励み手痛い失敗をした国である。中国は、歴史を学ばずに、この日本の失敗の後をなぞっている。軍拡の余力があれば、農村部の疲弊した生活を救うべく資源を振り向けるのがまっとうな政治というものだ。こうした社会的な格差に目をつぶり、二隻、三隻目の空母を建艦して、中国指導部の見栄を満足させる愚を悟るべきなのだ。

もはや、他国が中国へ軍事進出する経済的メリットはない。その点が、かつて列強によって中国が侵略された時代と完全に異なっている。21世紀は科学の時代である。資源に代って科学技術が高く評価される時代になった。中国の保有する資源を獲得する目的で、中国へ戦争を仕掛ける意味はないのだ。よって、中国を侵略する国が現れるはずがない。

中国の軍拡は目に余るものである。南シナ海や東シナ海の領有権を主張しており、平然と他国領海を侵犯している。戦前であれば、一悶着起こっているはずだ。最悪ケースでは戦争になりかねない危険な行動を展開している。日本は、この無謀国家・中国に対してどのように「最小コスト」で防衛すべきかが課題である。最近の流行言葉で言えば、防衛面で最高の「コスパ」(コストパフォーマンス)維持である。(後略)



(私のコメント)

中国人の考える大国とは、単純に大きな国であり、広大な領土と多くの人口と強大な軍事力を持つ国らしい。しかしスペインやオランダやイギリスなどはそれに合致していない。大国と覇権国との違いなのでしょうが、ユーラシア大陸の常識としては大国とは大きな国が大国なのだろう。

覇権国とは海洋国家の理念であり、世界の3分の2の面積の海洋における支配権を持つ国のことであり、スペイン、オランダ、イギリス、アメリカと覇権国が移ってきたのは海軍力の興亡がバロメーターになってきた。ソ連も大海軍国家を目指したことがありましたが、経済的に疲弊して滅んでしまった。

中国も大国から覇権国家となるべく大海軍を建設しようとしている。外から見れば無謀とも見える行為であり、海軍力は量ばかり多くても役に立たず、アヘン戦争の時のようにイギリスの軍艦に清のジャンク船が立ち向かったようなものだ。清は更にイギリスやドイツから最新鋭の戦艦を輸入して日本を威嚇したが、戦艦をうまく操れず戦力の劣る日本艦隊に敗れた。

中国は、ロシアやアメリカのような大国ではあるが覇権国家ではない。大国であり覇権国家と言えるのはアメリカだけであり、中国は海洋進出することで覇権国家を目指している。しかし海軍力を強化するのは時間もかかり膨大な海軍予算が必要だ。中国はそれに耐えられるだろうか。

ソ連が滅んだのは、ゴルシコフの大海軍構想による膨大な軍事予算を費やしたためであり、経済的に破綻してソ連は滅んだ。中国も今の様なスピードで海軍力を拡大して行ったら経済的に破綻するだろう。中国は軍事予算だけは毎年二桁の伸びを示している。しかし大陸軍と大海軍を持つことができる国はない。

アメリカは大海軍国家であり陸軍はさほどの戦力はない。イラクに10万人の兵力を送るのがやっとだった。それに対してロシアや中国は大陸軍国家であり大海軍は持っていない。日本は潜在的大海軍国家であり大陸軍は持つことができない。中国が海洋進出するにはアメリカという大海軍国と衝突しますが、日本とも衝突して日本が海軍力を増強することになるかもしれない。

問題は、アメリカがアジアから引いていけば中国がその空白を埋めることになるだろう。アメリカは北朝鮮のような経済的にも軍事的にも小さな国に手を焼いている。アメリカは中国に何とかしろと言い続けているが、中国は何もせず放置している。中国にとっては北朝鮮は可愛い子分であり、アメリカを撹乱させるのが目的だ。

ロシアも、クリミア問題から欧米の目をそらせるためには北朝鮮に暴れてもらったほうが都合がいい。最近の北朝鮮のミサイル技術の進歩はロシアからの技術供与があるからだろう。もちろん直接ではなく友好国を経由したものであり、核とミサイルで中東などとの国と連携している。

中国は規模から言えば確かに大国なのですが、経済や科学技術などではロシアと同じく新興国であり、ブラジルやインド並の国家なのだ。人間衛星を打ち上げたりして宇宙開発してもそれでも新興国と呼ばれるのは政治経済体制が遅れたままだからだ。言論の自由も認められず民主化も不十分で、通貨も国際的に通用していない。

中国にしてもロシアにしてもジェット戦闘機が作れても満足な乗用車が作れないというのはどうしてなのだろうか。中国ではボールペンすら作れずトイレットペーパーや紙おむつすらお粗末なものだ。このようなアンバランスはどこから来るのだろうか。かつての日本も零戦は作れてもそれを牛や馬を使って引いていた。軍事優先の歪さがそうさせてしまう。




超進学校は親の大きな期待を背負わされ、中高は精神病の子だらけ。異常
な状況でした。中学3年になるとクラスの女子の半分くらいがリストカットした


2017年8月1日 火曜日

超高学歴25歳女性が生活保護に頼る深刻事情 7月31日 中村 淳彦

「進学した中高は精神病の子だらけ。異常な状況でした。中学3年になるとクラスの女子の半分くらいがリストカットして、学校側はリストカットする生徒のリストを作っていたくらい。私、自傷はしないので三者面談で先生が“あなたの娘さんは、精神状態は大丈夫です”みたいなことを言っていました」

■中学の同級生は「精神病の子」ばかり

 
超進学校は親の大きな期待を背負わされ、小学校時代は遊ぶことなく、ひたすら勉強をしてきた子供が多い。毒親育ちの子供が多く、クラスの半分以上が心身の状態が悪かったという。教師の目の届かないところでイジメも蔓延していた。

 「私みたいな重篤な状態ではないですが、中学時代から同級生はほぼ精神病の子ばかり。知っているかぎりは、実家住まいか結婚して専業主婦で、働いている同級生はいないです。恐ろしい環境にいたと思います。たぶん、みんな親からそれなりのモラハラだったり、DVだったりを受けていたんだと思う。だからストレス発散のためのイジメがすごくなる」

 からかわれるだけでなく、無視される、汚物扱いされる、物を隠される、唾をかけられる、暴行を受ける――と、何でもありだった。海外赴任から帰国後も母親の状態は改善することはなく、成績が悪い、行動が気に食わないと、家庭内のDVもひどくなるばかりだった。

 高坂さんは薄く、無に近い表情で淡々と話していた。途中、同行する女性編集者が「男子は高坂さんのこと好きだったんじゃないの」と軽口をたたいた。彼女はその言葉を聞いた瞬間に表情が引きつり、泣き出してしまった。悪気のなかった女性編集者はとっさに謝っている。

 「大丈夫です。はい。好きだったんじゃないの? みたいに軽く流されることが、ずっとキツかった……。イジメは本当にひどくて、相手が男子だといつも“好きなんじゃないの?”って適当に流される。それはツライものがありました。精神が本当に壊れそうだったので先輩に相談したときも、“学費は親が払っているんだから、卒業までは我慢しないといけないんじゃないの?”とか、塾の先生には“それは、どうしたらいいかわかんない。ごめん”って言われたり。何も対策が取れず長期化してしまったのが、病気が悪化したいちばんの原因かと思います」

母親からのDV、学校でのイジメで精神が壊れた。ギリギリのときに何度かSOSを出したが、誰も聞いてくれる人はいない。限界を超えたのは、高校2年のとき。死にたい、死ななければならないという希死念慮が始まり、一度だけ学校の屋上から飛び降り自殺未遂をした。金網を超えて飛び降りようとしたとき、先生と生徒に止められている

 「本格的におかしくなったのは高校生になってからです。死にたいって気持ちが出てきて、それが強固になったのが高校2年くらい。高校3年のときは閉鎖病棟に入院しました。強い薬を投与されて、その頃のことはあまり記憶がありません」

 学校に行けない。登校しても授業を受けられない。授業を受けても薬の副作用で目がかすんで黒板の字が見えない。同級生は続々と東大、京大に進学したが、高坂さんは難易度が低めの国立大学しか合格しなかった。

 「大学時代は病気との闘いで、今とあまり状況は変わらないです。浮き沈みがあって、症状が出ると1カ月間起き上がることができないとか。母親は心からうっとうしそうで、私もとても親とは思えない状態で殺意を覚えたこともあるし、縁を切ることを決めました。それで親と離れるために米国の大学院に進学して、帰国後に人を介して絶縁したい意志を伝えました」

 母親に最後に会ったのは3年前、米国に旅立った日。家を出るとき、母親は見えなくなるまで手を振っていた。大学院修了後、自治体の保健師に相談した。精神病のこと、母親に虐待を受けていたことを伝えた。生活保護の申請をすると、すぐに受給が決まった。

■就職活動をするためのおカネが足りない

 まったく明日が見えない話だったが、彼女はまだ25歳だ。助けてくれる家族がいない中で、あと数十年を生きていかなければならない。

 「父親から金銭的な援助を受けているときは、やっぱり将来的に母親に会わなきゃいけない日がくるんじゃないかと、それが怖かった。だから体調も悪くてしんどかった。生活保護を受けてからホッとして通院もできるようになって、何とか働けるかもって可能性が見えてきました」

 生活保護費は月13万円。家賃、光熱費、携帯代を差し引くと5万〜6万円しか残らない。精神状態が悪化して一歩も外に出ることができない月はおカネは余ったが、就職活動をするようになって足りなくなった。

「私、学生だったのでスーツ持ってなかった。やり直すためにはそれなりの経費が必要で、シャツとかも買わなくてはいけないのでおカネが足りませんでした。たとえば海外だったら、貧困者や受刑者にスポーツメーカーが在庫の売れ残りを提供するとかあるんですよ。日本もそうなればいいなって」

 精神病から解放されて、普通の女性に戻りたい――高坂さんはずっと強く願っている。週3日でも就業するのは早すぎたもかもしれない。解雇になった数日後からボランティア活動に参加して、少しでも外に出る機会を作っている。

 先日、父親から住所を聞いた母親から手紙がきた。差出人の名前をみたとき息をのんで震えが止まらなくなった。封を開けないで捨てた。



(私のコメント)

豊田真由子議員の絢爛豪華な経歴と、異常なパワハラ性格は教育の欠陥から生まれたものだろう。中村氏の記事でも超有名進学校の実態が述べられていますが、過剰な親の期待から子供たちは精神を病んでいる実態が述べられています。うつ病を患っているから表現が大げさなのかもしれませんが、リストカットなどの経験者が多いらしい。

いわゆる勉強はできるが仕事ができない人が大勢いる。小学校から勉強漬けで遊ぶことを知らずに育てば、頭もおかしくなるだろう。物事にはバランスが重要であり、勉強ばかりしていたら本当にバカになるだろう。そうなってしまうのは親に問題が有り、教育パパママが子供をおかしくしてしまう。

電通で過労自殺した東大出の女性も、程度の差こそあれ精神を病んでいたのかもしれない。子供にガリ勉をさせるというのは残酷であり、ガリ勉をさせる両親にこそ問題がある。学校の勉強ができるというのは能力の一部に過ぎず、人の能力には様々な能力が有り、忍耐力とか判断力とか決断力といた様々な能力があるが、これらの能力は学校のテストになじまない。

秘書を怒鳴り散らした豊田真由子議員は、常識的な寛容さに欠けており、両親の躾に問題があったのだろう。中村氏の記事に出てくる女性も、精神を病んだ母親からのDVによって精神を病んでしまった。子供は遊ぶべき時には遊んでおかないと精神を病んでしまう。しかし兄弟もいないような一人っ子家庭では精神を鍛える機会もなく育ってしまう。

私自身の小学校のあだ名は「天才」というあだ名をつけられた。私自身は受験勉強をしたことがなく、読書ばかりしていたから成績に偏りがあったが、勉強しなくてもテストではいい成績だった。しかし英語などの勉強しないとできない科目ではいい成績ではなく、逆に社会科や理科などは勉強しなくても読書のおかげでいい点数が取れた。

所詮いい大学を出てもサラリーマンになれるだけであり、大学者や大政治家になれるわけではない。だからバカな人ほど一流大学に入りたがり、ガリ勉して一流大学に入ったところで卒業したら勉強したことはみんな忘れてしまう。しかし好きでしたことはいつまでも身についているから、それが社会に出てから役に立つことがある。

私自身は、ステレオに凝ってみたりカメラに凝ってみたりパソコンにも夢中になった。みんな学校では教えてくれないことばかりですが、専門書籍や雑誌を買いあさって読んだ。今から考えれば学校の勉強よりも趣味などを極めたほうが役に立つことが多い。学校の勉強など卒業すればみんな忘れてしまう。

超一流進学校では多くの生徒が病んでいるという話は本当なのだろうか。確かに楽しくもない学校の勉強ばかりしていたら精神もおかしくなるだろう。親も親であり子が精神を病んでいてもなおかつ勉強させるのは異常だ。いじめなどの問題も精神的に病んだ結果起きることであり、そのような人間がいい大学を出て一流企業に入ってパワハラ上司になる。

だから日本の超一流企業というものは、超一流進学校と同じような体質を持っており、サラリーマン社内になってもいじめが無くならない。ガリ勉ばかりして精神的に成長が遅れて大人になりきれず成熟しない。学歴的には超一流の学歴でも仕事ができない。成長企業でも東大生が入ってくるようになると成長が止まってしまうというのは、高学歴だが仕事ができない人が多くなるからだろう。

老子のことばに「学を絶てば憂い無し」という言葉がありますが、勉強は病の元であり、老子はさらに「知不知上、不知知病」とも言っている。勉強は他人にひけらかすものではなく、知らなくても知ったふりをするのは病であり、学問には謙虚さが大事であり、学歴を誇るのは老子から見ればバカに見えるだろう。



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