株式日記と経済展望

ページを繰り越しましたのでホームページからどうぞ。


かつて日本企業の強みだった“集団凝集性の高さ”が弱みに逆転しつつある。たとえば
昨今、次々と明るみにでている不祥事の背景には、“集団凝集性の高さ”が影響している。


2017年12月31日 日曜日

日馬富士に同情する人はすぐに目を覚ませ 日本の組織は「身内意識」から滅ぶ 12月30日 新井健一

元横綱・日馬富士の暴行事件を巡って、相撲協会の対応に注目が集まっている。なかには「日馬富士がかわいそうだ」と考える人がいるかもしれない。だが、人事コンサルタントの新井健一氏は、「相撲協会のガバナンス不全が目につく」としたうえで、「日馬富士に同情する人は非常に危険だ」という。どこに問題があるのか――。

法令遵守を最優先するのは当然

連日マスメディアを賑わせている「貴ノ岩暴行事件」。もはや解説は不要だろう。日本相撲協会を取り仕切る一部の理事、横綱と、貴乃花親方が真っ向から対立している。本来であれば、互いに協調し、なにより組織的に対応しなければならないはずだが、そうなっていない。

この事件を人事コンサルタントとして眺めたときに、筆者はある種の違和感を覚えつつ、また別の観点からは日本企業にも大いに通ずる“病巣”を見て取ることができる。

まず、事件をコンプライアンスという観点から整理してみたい。貴乃花親方は弟子のケガを見とめてすぐ警察に駆け込んだ。これは正しい。どう話をこねくり回そうと、法令順守は組織内のルールやマニュアルに優先して当然であり、その逆はあってはならない。

だがその後、同親方が協会からの出頭要請に応じず、危機管理部長の鏡山親方(元関脇多賀竜)の訪問も無視しているという。これは明らかに協会に対する背任行為である。

これらの問題の原因は、相撲協会のガバナンス不全に求めることができるだろう。企業でコンプライアンス教育を受けたビジネスパーソンの目線からすれば、暴行したら捕まる、その上で組織人としての対応に不備があれば背任行為だ、とシンプルに認識できる。なぜこれ程までにややこしく揉めるのだろうと、不思議に思うはずだ。

相撲協会という不思議な組織

ガバナンス不全の真因は、力士(元力士)が協会運営のすべてを取り仕切っていることにある。協会は、いわば三権分立を謳う日本国にある独裁国家だ。つまり、「行政組織」を適切にチェックする機能がない。そして、独裁の頂点には、相撲部屋を取り仕切る親方衆や元横綱がいる。2008年に暴行死事件が起きたのを契機に外部からも監事が登用されたが、一般的な企業に比べて規制力が低いのは、今回の事件を見ても明らかだ。

そもそも、公益法人である相撲協会では、理事が経営責任をとることもない。部屋間の移籍もなく、年寄りまでのキャリア形成が一直線で、流動性は一切ない。「それが伝統だ」と言われるかもしれないが、現代では考えられない、固定化された内向きの組織で、外の社会と折り合いをつけるのはますます難しくなっていく。

(中略)

日本企業の人事は、これらの3要素、特に(2)を中心に高めるよう、企業組織に“疑似家族”の要素を持ちこんだ。

具体的には、日本が奇跡的な経済復興・成長をけん引した人事施策、

「終身雇用制度」
「年功序列型賃金」
「企業内組合」

という三種の神器、施策の存在である。

日本は戦後、経済を立て直すため、働き手を大量にかき集めてずっと雇用していくことを続けた。これは当時の日本企業における最重要の人事施策であり、政府も傾斜生産方式(当時の国家にとって最重要な産業に対して、集中的に経営資源を融通すること)の採用によって後押しした。

そうして戦後の日本企業は、経済による復興を成し遂げる過程で、組織内の個人を集団の中心へと引き付ける力をますます強化していったのである。

「集団凝集性」の高さが強みから弱みに

だが、いま日本企業は折り返し地点にいる。そして、かつて日本企業の強みだった“集団凝集性の高さ”が弱みに逆転しつつある。たとえば昨今、次々と明るみにでている不祥事の背景には、“集団凝集性の高さ”が影響している。

クレーム電話を例に考えてみよう。集団凝集性の高い企業では、たった一本のクレーム電話を受けただけで、「内」と「外」という強固な城壁を瞬時に立ち上げる。自動的に防衛反応のスイッチが入るのだ。

ちなみに、内は同じ組織で“同じ釜の飯を食ってきた”家族的社員、外は(本来であれば最重要視すべき)消費者、取引先などの利害関係者である。

そして内にある組織や集団がすることは何か? それが「かばう」と「隠す」という行為なのである。初動対応でこれをすれば、その後にたどり着く先は最悪の事態しかない。

日馬富士に同情している人よ、目を覚ませ

ここまで読んで、「相撲界も同じだ」と思った人もいるだろう。話を貴ノ岩暴行事件に戻すと、事件現場に居合わせながら適切な対処をしなかった横綱白鵬も言い逃れる余地はない。貴乃花親方が、協会の指示を待っていては、事件がうやむやにされるという判断のもとに動いたのであれば、コンプライアンスの観点からはまずは英断だったと言えるだろう。

「国技」である相撲を取り仕切る日本相撲協会の集団凝集性は、非常に高いということは容易に推察される。そうした集団凝集性の高さは、うまく機能している時にはよいが、裏目に出たときの闇は深い。

かつて、「かわいがり」という名の暴力行為により、弟子を殺した相撲部屋があった。その教訓を「喉元過ぎれば熱さを忘れる」にしてしまってはならない。

いま指導的な立場にあるビジネスパーソンにお伝えしたい。どんな事情があっても、暴力行為は許されない。「指導のためだった」という言い訳は、もう通用しないのだ。

「日馬富士にも言い分があるだろう」。そう考えるは危険だ。そうした考え方には、これまであなたが積み上げてきた輝かしいキャリアのすべてを失いかねないリスクが潜んでいる。その事実を頭の片隅にいれておいてほしい。



(私のコメント)

いよいよ今年最後の「株式日記」となりましたが、今年は日本型組織に対する欠点がいろいろな形で噴出してきた年でもあったのだろう。日本を代表するような企業の不祥事が相次いでいますが、日本のサラリーマンはどうしてこのような行為をしてしまうのだろうか。

一般社会的な常識や法律を何十年にもわたって破るような行為は許されるものではない。粉飾決算やデーターの改ざんは外部に対しての背信行為であり、許されるものではない。それを日本のエリートサラリーマンたちは平気で破るのだ。社会常識で考えても善か悪かの判断はつくはずなのに、隠蔽に走ってしまう。

その組織が、国会であったり軍隊であったり官僚組織であれば、日本にとってとんでもない事になってしまう。日馬富士の暴力事件でもそれと同じ問題を内在している。相撲協会という組織の隠蔽体質は、「かわいがり」で力士が死亡した事件があっても、相撲協会に体質は変わっていない事は、隠蔽に走ろうとしたことでもわかる。

貴乃花親方は、相撲協会に話せば、相撲協会側は示談に持ち込んで不起訴に持ち込むことは目に見えていた。相撲協会は組織防衛に走り、暴力事件を今までのようにうやむやにしようとした。マスコミも相撲協会側の言い分をテレビのコメンテーターを使って連日報道した。

相撲協会にとっては力士は家族の一員であり、日馬富士の暴力も弟子への教育の一環だと日馬富士自身が記者会見で述べている。今までの相撲の世界ではそれが当たり前だったのでしょうが、時津風部屋での力士死亡事件で暴力行為は否定されていたはずだ。日馬富士の行為は密室の集団リンチ事件だ。

荒井氏の記事でも、一般組織と家族の二つの倫理をごちゃまぜにする危険性を指摘していますが、日本型の組織は家族の倫理に置き換えることで強さを発揮してきた。しかし最近では家族社会の倫理の弱点が、日本の大組織の中で行われて不正が隠蔽されるようになった。

その背景となっているのが「終身雇用制度」「年功序列型賃金」「企業内組合」であり、それが日本型組織の長所であるかのように述べられてきた。日本型組織では能力が優れたものよりも組織に忠誠を尽くす人物が出世をするシステムであり、能力のあるものはより忠誠心のある者によって排除されてしまう。

日本型企業で残業がなかなか減らないのも、残業が企業への忠誠心の証になっているのだ。それは私が銀行員時代でも感じたことであり、定時に帰る私は次第に異端者にされていった。私が辞める事になったのも上司の「定時に帰ることは許さないからな」という言葉だった。

良いサラリーマンというのは会社に「滅私奉公」する者であり、そこには一般社会常識が通用しない。サービス残業が当たり前であり社内規則は有名無実であった。相撲協会の態度もそれに共通するものであり、貴乃花親方のとった行動は協会にとって罰則に値する行動だったようだ。だから被害者であるのに逆に罰された。

一般社会組織の倫理と家族内の倫理の違いは、理性と感情の違いでもあり、どちらが善であり悪であることとは言えない。しかし一般社会常識と家族内倫理をごちゃまぜにしてはならないのであり、不正を働いた家族をかばうことと、社内で不正を働いた社員を庇うこととは違うのだ。しかし日本型組織では内部告発は悪とされてしまう。だから貴乃花親方は処分された。




音速で飛ぶ戦闘機に光速で発射されるレーザー兵器を載せ、戦闘機がレーザー兵器
でミサイルを撃ち落とすシステムの開発を、ロッキード・マーティンが進めている。


2017年12月30日 土曜日

米軍の戦闘機は、ついにレーザー兵器を手に入れる──SFのような技術が実用化に向け動き出した 12月27日 WIRED

戦闘機がレーザー兵器でミサイルを撃ち落とすシステムの開発を、ロッキード・マーティンが進めている。音速で飛ぶ戦闘機に光速で発射されるレーザー兵器を載せ、超音速で飛んでくるターゲットを破壊する技術だ。まるでSF映画の戦闘シーンを思わせるが、いかに実現しようとしているのか。

ロッキード・マーティンはつい数カ月前、これまで開発されたなかで最も強力なレーザー兵器を米陸軍に供給した。戦車に損傷を与えたり迫撃砲をやっつけたりする、地上車両搭載のシステムだ。

そしていま、同社のエンジニアたちは米空軍のために、映画『スター・ウォーズ』のパイロットであるポー・ダメロンが夢中になりそうな兵器をつくっている。飛んでくるミサイルを戦闘機が撃ち落とせるレーザー銃を開発しているのだ。

SF作家や映画監督が、殺人ビームが飛び交う世界を想像してから数十年で、現実が追いつきつつある。防衛関連メーカーのレイセオンはこの春初めて、ヘリから発射されるレーザーで標的を破壊してみせた。ニューメキシコ州のホワイトサンズ・ミサイル実験場で、「AH-64アパッチ」ヘリコプターが飛行しながら、1マイル(1.6km)を超える距離にある戦車をさまざまな高度から撃ったのだ。

レイセオンは、レーザーを発射してドローンを撃退するデューンバギーの開発も進めている。ボーイングにも独自の対ドローン・レーザー砲がある。

「こうしたテクノロジーは『やってくる』とされて久しいものですが、実際にはまったく登場せず、もう実現することはないと考えられていました」と語るのは、軍事アナリストのピーター・シンガーだ。「それがいま、実現しつつあります。このアイデアは、出だしで何度もつまずいた末に、やっと本物のブレイクスルーによって実現可能になり始めているのです」

レーザーの技術革新がもたらした「SFの世界」

実現への鍵を握ったのは、電気で動作する固体レーザーの開発だ。先行技術の化学レーザーは、強力なビームをつくり出す反応を起こすために、大量の化学物質を必要とする。米国防総省に属するミサイル防衛局は2012年、機上レーザー実験機を棚上げにした。ICBMを撃ち落とすことを目的にした化学レーザーを搭載した「ボーイング747」だったが、コストがあまりに大きく手に負えなかったのだ。

しかしこの10年で、固体レーザーは威力も効率も向上し、利点も備える実現可能な代案になった。「いまでは目標を狙える強力なビームを生成でき、それを標的に十分な時間あてて無力化することができます」と、レイセオンのトム・ケネディ最高経営責任者(CEO)は語る。「電気がある限り弾倉は無限なのです」

これが戦闘機に搭載されるかどうかは、ロッキード次第だ。この新しいアイデアは、米空軍研究所の自己防衛高エネルギーレーザー実証プログラム(軍の略称の世界は相変わらず柔軟で、SHiELDとも呼ばれる)の管轄下にある。ロッキードは軍事請負業者として、戦闘機でテストできるシステムを21年までに実現することを目指している。

ロッキードは、この新しい2,600万ドル(約30億円)の契約で提示されている課題に対処すべく、陸軍向けに開発したシステムを利用する。これにより、地対空ミサイルや空対空ミサイルに対して戦闘機が自己防衛できるようにすることを目指している。

このプログラムは3つのサブシステムに分かれるが、いずれもかなり無理のある略称がつけられている。ビーム制御を含むシステムは「SHiELD Turret Research in Aero- eFfEcts(STRAFE)」という。「Laser Pod Research and Development(LPRD)」は、戦闘機上でレーザーの電力供給と冷却を担う。そしてレーザー自体は、「Laser Advancements for Next-Generation Compact Environments (LANCE)」と呼ばれている。

急速に進んだ小型化

中核をなす技術はファイバーレーザーだ。光ファイバーを使ってビームの威力を強化するもので、複数のレーザーを束ねることで拡張性のあるシステムができる。これらがひとつになって、飛来してくるミサイルの燃料タンクを加熱してミサイルを爆発させたり、フィンなどの制御面を狙って無力化したりする。

このところ技術的に進歩はしているものの、高速で動く軍用機上でレーザー兵器を稼働させるのは大変な難題だ。「音速で飛ぶ航空機に光速で進む兵器を載せ、超音速で飛んでくる脅威を標的にするのです」と、ロッキードでレーザー兵器システムを担当するシニアフェローのロブ・アフザルは語る。さらに、乱気流や気象条件による動きにも対処する必要がある。「耐環境化は極めて重要です」

レーザーのサイズや重量、消費電力については、小型ジェット機で使える程度に削減しなければならない。ロッキードはかつて、ミサイル防衛局向けに機上レーザー実験機を開発したが、このシステムはボーイング747の胴体のほとんどを占めるものだった。この問題には、固体システムの採用が有効なはずである。

「われわれはサイズや重量、電力を削減して、戦術戦闘機に搭載できるようにしたばかりでなく、ポッドの一部になるまでレーザーを小さくしました」とアフザルは述べる。「ほんの5年前なら、開発には長い時間がかかると言われていたような技術の成熟度です」

非ステルス戦闘機の活躍の場を広げる

ロッキードが納入できれば、同等のミサイルシステムやマシンガンシステムよりも軽く、さらに(おそらくは)安価な兵器を空軍は手にする。加えてこの兵器は、空軍戦闘機の配備方法まで変えるかもしれない。ミサイルを撃退するレーザーを搭載できれば、現状では「F-22ラプター」や「F-35ライトニング」のような極めて高価なステルス技術を必要とするような戦場で作戦を遂行できる。

「ヘリコプターや爆撃機、戦闘機が、飛来してくるミサイルを撃墜したり、十分に損傷させたり、そらしたりできるようになれば、最近までオペレーションが不可能だったところで作戦を行うことができます」と、軍事アナリストのシンガーは指摘する。「将来の戦闘シナリオでは、以前は自己防衛ができなかった非ステルス機に新しい活躍の場を与えられるかもしれません」

検知されないことが多く奇襲に使えるステルス航空機の必要性はなくならないとしても、戦力多重化の役割は果たせる、とシンガーは主張する。さらには、中国が開発していると伝えられている、最もステルス性能が高い航空機も見つけられるという量子レーダーシステムに対する保険にもなる。

敵陣を攻撃し、ミサイルを撃墜しながら空から作戦を遂行し、帰還することがレーザーによって可能になるなら、見つからないことはそれほど重要ではなくなる。少なくとも、敵もレーザーを開発するまでは。

そのあとは、何かはわからないが次に登場するSF兵器にかかっている。次に登場するのはデス・スターかもしれない。



(私のコメント)

「株式日記」は守備範囲の広さで、いろいろ書いていますが、私もかつては兵器オタクでプラモデルもたくさん作ったし、軍事雑誌も読みあさった時期もあります。しかしネット化社会になると、多くの軍事記事がただで見られるようになりました。しかし軍事兵器は関心のある人でないと、時々刻々変化していく兵器について行けない。

現代の戦争はミサイル戦争であり、ミサイルの質と量がものをいう。ミサイルを打ち落とせる手段は限られており、ミサイルをミサイルで打ち落とすのは精度が低く金ばかりかかるものになっている。レーザー兵器が実用化されれば事情は変わってくるのでしょうが、費用がべらぼうにかかってアメリカでもなかなか実用化のメドすら立たないと見られていた。

以前にも大型機に搭載するレーザー兵器のことを書いたことがありましたが、かなり巨大システムになり、開発費用ばべらぼうにかかるのでアメリカでもなかなか開発が進まなかった。それが近年ブレイクスルーが起きて個体レーザーが開発されて小型化の目処が付いたようだ。そうなると兵器としての実用性が飛躍的に高まる。

個体レーザーがどんなものか、ネットで調べてみましたが、工業分野ではレーザーカッターなどが広く使われていますが、光源としてレーザーダイオードなどを使う。原理的にはレーザーエネルギを溜め込んでいて、レベルに達するとレーザーを放出するものであり、多くの発光体を一つにまとめてレーザーを放出する。

太陽光線をレンズやミラーで集めれば大変なエネルギーとなりますが、それを人工光を使ってレーザーを発射する。個体レーザーはレーザーロッドでレーザーを増幅して発射する。しかし実物を見たこともないのでそれ以上は説明もできない。おそらく小型化できたのは、電源となるリチウムイオン電池などの進歩によるものだろうが、従来の電池よりも膨大なエネルギーを貯めることができるようになった。

レーザー兵器は、今までの銃やミサイルに比べると別次元の兵器であり、SF映画のような世界のような様相になるだろう。拳銃すらもレーザ拳銃となってとんでもない事になるだろう。ミサイルですら時代遅れのものとなり、出力を増大化すれば宇宙空間の人工衛星すら打ち落とせるようになる。

兵器は、弓矢の時代から銃の時代となり、さらにミサイルの時代となりましたが、それに代わるレーザー兵器の時代へと代わるだろう。現代ではミサイルを同時に大量に発射されると、迎撃ミサイルでも対処できなくなりますが、レーザー兵器だとミサイルを数百発打たれても打ち落とすことが可能だ。

5年前にはレーザー兵器は開発の目処すら立たなかったのに、それができるようになったのは開発の加速がついているからだろう。もはや核弾頭もミサイルも使えない兵器となるのは時間の問題だ。むしろ戦争は原始化してゲリラ戦やテロが手段となるかもしれない。あるいは「超限戦」で書かれたような、プロパガンダによる心理戦が主戦場になるかもしれない。




中国最大財閥・王健林率いる万達集団、いよいよ経営危機 
万達科学技術の従業員95%をいきなり解雇へ 海航集団いよいよ窮地か


2017年12月29日 金曜日

宮崎正弘の国際ニュース・早読み <<海航集団(「フォーチューン500」の170位)、いよいよ窮地か 12月28日

海航集団(「フォーチューン500」の170位)、いよいよ窮地か
  ANZ銀行子会社、米ソフト企業など、海航集団の買収破談
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 海外の買収案件が一斉に頓挫した。
 フォーチューンの2017年「500社ランキング」で170位(前年は353位)の海航集団は、2000年に海南島・海口で設立された新興の航空会社だが、旅行業界に進出以後は、航空機リース、有名ホテルの買収を手がけて急成長してきた。

 出資者はいったい誰か? 背後に共産党の大物、それも反腐敗キャンペーンのトップだった王岐山一族との深い関係が取り沙汰されてきた。なにしろ世界各地で大型物件のM&Aを仕掛けて、その海外資産は2010年度時点でも3300億円(5兆6100億円)と評価されていた。

 しかし2017年6月頃から、強気の買収案件の殆どが借入金でまかなわれており、償還期限が迫る中で、フィナンスに「システマティックな問題」(英FT紙)が多いとされ、国際的なファンド筋が投資を引き上げ始めた。社債の金利が13%という異常な資金繰りに対して赤信号を灯したのだ。

 全世界に従業員70万人というマンマス企業であり、近年はフランクフルト空港運営会社の買収、ヒルトンホテルチェーンへの25%株主、ドイツ銀行の10%株主という、国際的な企業の大株主としても発言権を強めてきた。とくに中国との取引が多いドイツは、同集団を有望視してきた。

 関連の渤海リースは航空機リース世界五位のアボロンに買収攻勢を仕掛け、また香港の拝啓徳空港跡地40万平方フィートの買収(11億ドル)、NY高層ビル(65階建て)のパークアベニュービル(22億ドル)買収など、欧米の有望物件を次々と買収した。

その強引とも言えるM&Aによる急成長ぶりは、同じく中国の万達集団、復星集団、安邦保険などとともに世界の投資グループが注目した。

 12月6日、S&P社が「期限が近い借入金返済のための社債(3億ドル)」の発行に「投資不適格・以下」の格付け(つまり投資するな)と発表し、金融危機はいよいよ本物とされた。

 ニュージーランドのANZ銀行子会社の買収が頓挫した次に米国では12月11日、NY州地裁が、提訴されていた海航集団の買収失敗案件での株主集団訴訟を受理した。
 これは海航集団が、デジタルエンジニアリング企業のネステクノロジーと、ジャージーHDに買収を持ちかけたが失敗したため、被買収側の株主等が訴訟を起こした事案である。

 同集団の旅行部門トップは「流動性の危機はあるが、盲目的な部門売却はしない」として、噂のあるヒルトンホテルシェーンなどの売却情報を否定したが、国際金融界は、裏読みで同集団関連株の投げ売り、空売りの様相を呈しているようだ。


宮崎正弘の国際ニュース・早読み <中国最大財閥・王健林率いる万達集団、いよいよ経営危機 12月29日

 中国最大財閥・王健林率いる万達集団、いよいよ経営危機
  万達科学技術(子会社)の従業員95%をいきなり解雇へ
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中国最大財閥・王健林率いる万達集団が、いよいよ経営危機に陥った様相である。
夏頃から危機が囁かれていたが、投資家が「危ない」と感得したのは、プライベート・ジェットで、王健林がロンドンへ向かおうとして、空港で足止めされた事件が報じられて以降である。

保有する映画館チェーンと娯楽施設、ホテルチェーンなどを売却しはじめ、回転資金を捻出した。
秋になって香港へ現れた王健林は秘密行動に徹したが、「博訊新聞網」などは、香港で共産党有力者の子弟、親戚が経営する面妖な企業が山のようにあり、海外資産の処分などを協議したのではないか、なぜなら直前に肖建華が滞在中の香港のホテルで拉致された事件が発覚し、当局が必死で、これら新興財閥の海外資金流出を警戒していた時期と重なるからだ。

タイミングが符合する。肖建華は、香港を拠点に、NYへ逃亡した郭文貴らと組んでインサイダー取引をコントロールし、太子党関連の資産運用に関わった。現在、北京で勾留中の人物で、王健林も習近平の姉たち(香港で不動産企業などを経営)と深い絆があったことは知れれている。

さて万達集団の有利子負債およそ13兆円(孫正義とほぼ同額、ダイエーも有利子債務が12兆円前後だった)、このため七月に、保有した77のホテル、13の娯楽施設を急遽、売却し、当座の銀行返済(およそ638億元=1兆円強)に充当した(博訊新聞網、2017年12月29日)。
保有財産の処分、売却が済めば、次は企業規模の圧縮が時間の問題とされた。


事情通によれば、万達集団の子会社「万達科学技術」(未上場)の従業員を6000名から300名に削減するとし、11月末から解雇に踏み切った。突然の解雇を通告され、退職金が給与の弐ヶ月。5%の社員が残るものの、これではテクノロジー開発など出来るわけもなく、いずれ整理に踏み切るだろう。

 習近平の「中国の夢」は一帯一路の挫折で「悪夢」と化しつつあり、王健林の描いた壮大な夢は「邯鄲の夢」で幕引きとなりそう。


(私のコメント)

中国の経済危機説は、何年も前から囁かれていますが、中国は独裁国家であり政府の一存でなんでもできる。だから破綻しかけては緊急対応措置で危機を切り抜けてきた。日本においてもバブルの崩壊から危機が本格化するまでは10年近いタイムラグがあった。

中国におけるバブル崩壊の兆しは、2008年の北京五輪の頃から始まり、いよいよ2018年となり10年経って危機が本格化するだろう。「株式日記」ではバブル崩壊は先送りできると何度も書いてきましたが、10年も経つとその限界が見えてくる。その国を代表するような大企業は、国としても潰すわけにはいかないから借金で危機は切り抜けますが、10年も経つと借金も返済できなくなってアウトになる。

宮崎正弘氏のメルカでも、中国を代表するような大財閥の経営危機が報道されていますが、こうなると国家としても危機を隠蔽ができなくなる。このような大財閥に公的な資金で危機を先送りにしても、借金に借金を重ねるようになれば中国政府としても面倒は見きれなくなる。

国際的に見てもアメリカの金利が上がりつつありますが、大借金を抱えたところを金利高が直撃する。借金が10兆円規模の大財閥が破綻すれば国際的な影響も大きくなり、資金の引き揚げが新興国から起こることになり、新興国は返済資金を手当するために高金利のドルを借りなければならなくなる。

アメリカがゼロ金利でドルをばら撒いている時は、新興国は金を目一杯借りて事業を拡大することができた。中国の大財閥も同じであり、資金を調達して世界の企業を買いあさってきた。日本のソフトバンクも資金を調達して13兆円の有利子負債を抱えているが、金利が上昇したらパンクする。

来年は中国の大財閥が次々とパンクすることが予想される。中国政府はこれを救済すればバブル崩壊は先送りされるが、今度は中国政府自体がパンクしかねないほどになれば救済もできないだろう。中国政府自身の外貨保有も3兆ドルを割り込んで中国政府自身が金を借りて外貨残高を水増ししている。

一昨日の27日には、増田俊男氏が『対中戦略は「豚は太らせて喰う」であるがイランはどうする?』と書いているが、丸々と太った中国は絶好の食べごろになる。破綻した中国の大財閥は買いあさってきた企業や事業を二束三文で売り払い、アメリカのハゲタカたちがこれを買い叩いていくだろう。

最もアメリカ企業自身が、中国に深入りしすぎており、中国経済がパンクしたらアメリカ経済もパンクしかねない。リーマンショック以上のショックになるかもしれない。中国政府が最近は日本に対しても妙におとなしいのは、経済が危機的になってきたからだろう。

日本企業も中国に巨大投資を繰り返してきたが、伊藤忠商事は中国に1、2兆円も貸し込んでいる。もしこれが焦げ付いたら伊藤忠も日本の銀行もパニックになりかねない。中国は世界中から金を集めて高度成長を実現してきた。日米欧は既に巨大投資先に困っており、中国市場に目をつけた。

中国は世界の工場となり世界の成長センターとなった。これがアフリカや中南米ではいくら投資してもザルのように投資資金は消えてしまうが、中国では経済大国となり、まさに「食べごろの太った豚」になりつつある。アメリカが狙っているのは中国のインフラ事業であり、特に通信インフラはグーグルやアマゾンなどが狙っているだろう。

日本でもバブルの頃は、世界中のものを買いあさって世界経済を支配するかのような勢いがあったが、中国の現在もこれにあたる。宮崎氏の記事にもあるように大財閥にリストラの嵐が吹き荒れている。大財閥が借りたのはドルであり、ドルで借りたものはドルで返さなければならない。人民元ならいくらでも印刷ができるがドルはできない。人民元は紙切れになり、そうなれば中国は崩壊する。




これは日馬富士による単なる暴行事件ではなく、大横綱・白鵬の「この生意気な奴に体で分
からせてやれ」という思いを「忖度」した、横綱や力士たちによる「密室の集団リンチ」である。


2017年12月28日 木曜日

貴乃花親方バッシングに見る相撲協会とマスコミの「狂気」 12月28日 窪田順生

マスコミが連日垂れ流す貴乃花親方バッシング。まるで集団リンチのような暴行事件そのものよりも、貴乃花親方の言動の方がはるかに問題だ、とでもいうような風潮が出来上がってしまっている。ここには、日本社会が蝕まれている重大な「病」が潜んでいる。(ノンフィクションライター 窪田順生)

何も語らぬ貴乃花親方に向けた
バッシングが止まらない

 日本型組織の「制度疲労」から来る不正や不祥事が連発した2017年もようやく終わりを迎えようかという年末、最後の最後に日本型組織のクレイジーさを象徴するような「騒動」が起きてしまった。

 今日、日本相撲協会から重い処分が言い渡される貴乃花親方に対し、連日のように行われている「バッシング」である。

 貴乃花親方が何も語らぬのをいいことに、「協会関係者」なる人物たちが好き勝手に貴乃花親方をディスり、それをマスコミがノンフィルターで右から左へ垂れ流すという、見ていてあまり気持ちよくない「印象操作」が続いているのだ。

 わかりやすいのは、貴乃花親方の聴取が行われた翌日、マスコミが報じた「協会関係者」なる人物の主張だろう。「警察から協会に事情を伝えた方が正確だ」という趣旨のことを親方が主張していることに対して、こんな調子で一蹴した。

《「そんな話は世の中に通じないだろう」と述べ、巡業部長としての責任を果たしていないとの認識を示した。》(日テレNEWS24 12月26日)

 翌日になると、この聴取で貴乃花親方が、「自分は間違っていない」とダダッ子のように主張したという情報が相撲協会からリークされ、再び「協会関係者」が登場。誰も頼んでいないのに、ワイドショーのコメンテーターばりに「論点整理」を行っている。

「協会の執行部が事態を把握したあと理事会にすぐに報告しなかった方が問題だ」(日テレNEWS24 12月27日)

貴ノ岩の主張が正しいならば
事件は「集団リンチ」である

 こういう報道ばかりが世に溢れると、素直でピュアな日本人は、なにやらこの騒動の元凶は、非常識で、組織人失格の貴乃花親方にあるような気がしてしまう。事実、ワイドショーに出ている相撲記者歴ウン十年みたいなロマンスグレーのおじさま方や、評論家のおじさんたちは、「こんなワガママは組織人として許されませんよ!」とか声を張り上げている。

 だが、筆者に言わせると、これは完全に相撲協会側の「印象操作」がもたらしたミスリードだ。

 今回の騒動で本当に「問題」なのは、貴乃花親方による報告がなかった云々ではない。

 白鵬という、この世界の絶対的権力者が、日馬富士が貴ノ岩をボコボコに殴っていた間も、ずっとそれを見ていたということ。さらに、現場にいた力士たちと、被害者である貴ノ岩の主張が完全に食い違っているということだ。

 もし貴ノ岩の主張が正しければ、これは日馬富士による単なる暴行事件ではなく、大横綱・白鵬の「この生意気な奴に体で分からせてやれ」という思いを「忖度」した、横綱や力士たちによる「密室の集団リンチ」である。

 このような組織内の絶対権力者が関与した犯罪を、組織内で断罪することが困難を極めるというのは、さまざまな事例が証明している。たとえば、シリコンバレー発の最先端企業Uberでも、「ハイパフォーマー」と呼ばれる超エリート社員にセクハラされた女性が人事部に訴えたところ、「キミのことを切ろうと思えばいつでも簡単に切れる」と逆に脅され、この女性はクビに追いやられた。

 もし貴ノ岩と貴乃花親方が暴行発覚後に協会にすべてを打ち明けても、彼らの主張はネグられ、日馬富士と白鵬という「ハイパフォーマー」を擁護するような対応が行われた可能性が高いのだ。

マスコミはなぜ
相撲協会の思惑に乗るのか?

 なぜ「殴られる理由がない」と主張する貴ノ岩がボコボコにされる間、白鵬はカラオケのリモコンという凶器が登場するまで止めなかったのか。「問題」の根っこはここにあるのではないか。

 今年1月、貴ノ岩は白鵬から初金星を挙げた。そのおかげで、白鵬は優勝を逃している。そのようにメキメキと頭角をあらわしてきた後輩を、説教の末、密室で「かわいがり」を行えば、かねてから囁かれる「モンゴル勢の星の回し合い」が疑われても仕方がない。

 このあたりを追及するために、マスコミが白鵬を連日追いかけ回すのなら分かるが、現実には、マスコミは貴ノ花親方を追いかけ回して、やれ「非常識だ」「態度が悪い」「ここまでくると異常だ」と大騒ぎをしている。

 要するに、大横綱がからむ「集団リンチ」の真相究明ではなく、「組織への報告がない」ことの方が「問題」だというのだ。

 完全に狂っている。では、なぜ狂ってしまうのか。

 相撲協会は興行のドル箱である白鵬や鶴竜という横綱にこれ以上、ネガティブイメージを付けたくないという思惑があるが、マスコミまでが、なぜかその思惑に丸乗りし、貴ノ花親方バッシングに加担をしている。

 バカなのか。いや、バカではない。実は相撲協会とマスコミはある一点で非常によく似ている。それは「極度に閉鎖的なムラ社会」だということだ。「ムラ社会」というのは基本的に、貴ノ花親方のようなタイプの人間は大っ嫌いである。「ムラ」の秩序を乱す者は、組織の総力を挙げて潰さなくてはいけない。

 その逆に、少しくらいの不正、少しくらいの暴行などを行っても、それが「組織のため」という大義名分があれば、「ムラの功労者」として表彰される。後輩をボコボコに殴った日馬富士が「礼儀を教えるため」だと述べたことに対して、「男らしくて立派だ!」「引退なんてしなくていい!」ということをおっしゃる方がいるのが、その証左だ。(後略)



(私のコメント)

大相撲の話題がワイドショーで未だに続いていますが、これはマスコミによるモリカケ騒動と同じで、モリカケ問題は獣医師会や文部科学省の利権を守るムラ社会の掟破りを許さない体質問題だ。相撲協会もマスコミ業界もムラ社会であることに変わりがなく、掟破りに対する者への集団リンチなのだ。

掟とは法律でもなんでもないのですが、組織を守る既成勢力の倫理であり、日本の会社でもその会社の掟が有り、一般社会の倫理が必ずしも通用しない組織なのだ。一般社会常識を会社内で主張しようとすると、会社組織の幹部たちから強烈な拒否反応が起きることがある。

東芝の会社内の粉飾決算も、組織防衛のために長いあいだ隠蔽されてきましたが、会社組織が腐敗し始めて組織が揺らぎ始めると、組織は閉鎖的になって隠蔽体質になっていく。内部告発しようとする者は排除されて組織内組織が会社を支配するようになる。戦前の軍部も同じように組織内組織が軍部を乗っ取り日本を乗っ取ってしまった。

腐敗を防ぐには、風通しを良くして陽の当たるようにしなければなりませんが、組織が腐敗し始めると、組織は閉鎖的になり日を当てようとする内部告発者は排除されて腐敗が進む。相撲協会もムラ社会であり、伝統を守ることはいいことなのですが、利権が生じてくれば腐敗が進みやすい。

利権の公正さを守るには、風通しを良くして日に当てても問題がないようにしなければならない。大相撲は「八百長問題」や「暴力や薬物汚染」問題などで体質の改善が進んだはずなのですが、まだ腐敗を隠蔽しようとする組織体質が残っているようだ。テレビなどでは相撲報道でも「八百長」や「集団リンチ」は禁句になってしまっている。

一般社会常識でも、利権のあるところでは腐敗が進みやすいというのは常識であり、それを防ぐには情報の公開と民主的な組織運営が欠かせない。情報の公開と民主的な運営をすると外部からの批判を受けやすくなり、利権の保有者にとっては不都合になりやすい。本来ならばマスコミが情報公開の機関にならなければなりませんが、利権で買収されてしまえば情報の公開ができなくなる。

モリカケ問題も政治家が獣医師会から金で買収されて、文部官僚は大学の許認可権を特区構想で取り上げられたので安倍降ろしが始まった。マスコミの情報公開も元文部官僚の発言は取り上げるが、特区に賛成の意見は全く無視されている。大相撲も相撲協会側の意見ばかりが報道されて、「集団リンチ」であることは報道されないのは業界の「掟」があるからだ。

大相撲の問題は、11月30日と12月2日にも書きましたが、問題の本質は見え見えであり、モンゴル互助会のボスの白鵬が掟破りをした貴の岩に「集団リンチ」をしたということだ。実行犯は日馬富士ですがボスは白鵬なのだ。モンゴル互助会が単なる親睦会ならいいのですが、「八百長」が絡んでくると利権が絡んでくる。

モンゴル互助会が、白鵬や日馬富士を優勝させるために他の9人もの幕内モンゴル人力士が協力したらどうなるか分かるだろう。白鵬には必ず負けて日本人力士にはガチンコでやれば白鵬が優勝しやすくなる。それがモンゴル互助会なのだ。しかし貴の岩はガチンコで白鳳の対戦して勝って白鵬の優勝を潰してしまった。白鵬はだから貴の岩を呼び出して「集団リンチ」にかけたのだ。




イスラエルはアッバスの希望通りPFLPを全滅することになっている。河野大臣の大嘘で
パレスチナ国の厄介者を消し、ヨルダンのパレスチナ併合方式に歩を一歩進めたのである


2017年12月27日 水曜日

戦後初めて花開く日本の外交 2月26日 増田俊男

河野太郎外相は昨日(12月24日)急いで中東へ旅立った。トランプ大統領のエルサレムのイスラエル首都認定宣言(12月6日)に対してパレスチナはもとより全アラブ諸国が反発、アメリカのエルサレム首都認定撤回を求める決議案が国連安保理に提出されたがアメリカの拒否権で否決され、同決議案は12月21日国連総会で決議されることになった。トランプ大統領は「賛成に回る国には経済援助を打ち切るか削減する」と脅しをかけたが結果は、反対アメリカ、イスラエルを含む9か国、棄権35か国、賛成日本を含む128か国の圧倒的多数で決議された。ある意味ではイスラエルより親米度が高く「アメリカの属国」とまで言われる日本が賛成に回ったのはアラブ諸国にとって驚きであったと同時に対日好感度が上がった。

菅官房長官は、原油や天然ガスを中東諸国に依存している日本は現実的路線をとらざるを得なかったと、核兵器禁止条約をボイコットした際と同じ言い訳をした。賛成国には援助を打ち切るとまで言ったのに日本が賛成に回ったのだから当然トランプは安倍首相に抗議すると思いきやまったく無言。河野外務大臣が中東訪問を急いだのは中東諸国の対日好感度が失せない内にすべきことがあるからである。

12月25日(本日)ネタニヤフ首相(イスラエル)、パレスチナのアッバス大統領(パレスチナ自治政府)、そしてイスラエルとアメリカの為に最も重要な役割を果たす為、26日にジョージタウン大学(ワシントンDC)で共に学んだ学友であるヨルダンのムハンマド(フセイン)国王と会ってある保証をする。ヨルダンはシリア、イラク、パレスチナからの難民の受入れ役を引き受けアメリカ、イスラエル、サウジアラビア、そして日本の支援で成り立っている難民センター国家である。日本は難民受入の為の資金援助と難民の医療、教育、職業訓練など広範囲にわたって支援を続けている。

トランプのエルサレムのイスラエル首都認定宣言で東エルサレムとヨルダン河西岸のイスラエル占領地に居住している約280万人のパレスチナ人はイスラエルにとって不法滞在者になった。今後イスラエルは1,000台の戦車でパレスチナ人をヨルダンに向けて押し出す。当然イスラエルとパレスチナ自治政府との戦争になる。サウジアラビアのサルマン皇太子はトランプのエルサレム首都認定宣言(12月6日)前の11月パレスチナ自治政府大統領アッバスをリヤドに呼びつけ、ガザ(エジプト国境)だけをパレスチナ国としてイスラエルに承認させ、国連承認を経て独立国にする。東エルサレムとヨルダン西岸に居住しているパレスチナ人280万人をヨルダンに移住させ、ヨルダンの国籍を与える。

また難民一家族当たり1万ドルの支度金に相当する約100億ドルをサウジが支払う。280万人がヨルダンの国籍を持てば現在のパレスチナ自治政治勢力30%は50%以上になり、ムスリム同胞団(ハマス)が誓約しているように王制廃止をしないことを誓えば、やがて立憲君主国家ヨルダンの政治をパレスチナ人が制することが出来る。イスラエルと共存など不可能な夢は捨てろと言うサルマン皇太子の説得は成功した。

トランプ大統領がエルサレムのイスラエル首都認定宣言に対してアッバスは激怒し、イスラエルに対してインティファーダ(蜂起)を呼びかけるなど演出し、(不要となった)二国間和平交渉を自らボイコットしたのである。ヨルダン国王の不安はやがて国会で過半数を占めるパレスチナ勢が民主的手法で王政を廃止する可能性である。アメリカとイスラエルは軍事力でヨルダン王政を保障し、サウジアラビアは資金力で保証、日本は不幸なパレスチナ人を幸せにする為に全力を尽くしパレスチナ人をヨルダン人に同化することでヨルダン王政を保証する。トランプとネタニヤフは日本に国連決議案にあえて賛成させ、ヨルダン国王の親友河野太郎をヨルダン説得最後の切り札にしたのである。
続きは明日26日の本誌をお読みください。


イスラエル・パレスチナ和平方式 2月26日 増田俊男

河野太郎外相は12月26日パレスチナ自治政府アッバス大統領に会ってイスラエルとの和平方式は二国方式が妥当であると述べアッバス大統領と意見が一致したと述べたが、アッバス大統領の「身の安全」を考慮した為の発言だ。
パレスチナにはPFLP(パレスチナ解放人民戦線)と言う過激派組織があり、アッバス大統領やマリキ外相に反旗を掲げ両者の写真を焼くなど自治政府にとって頭痛の種になっている。アッバスもマリキも承認している「ヨルダンによる東エルサレムと西岸の併合方式」(昨日の本誌参照)がPFLPに知れたら即刻二人は暗殺される。
河野大臣が敢えて「二国方式」と強調したことで二人の命を救ったのでアッバスは河野大臣の「信頼」(救命)に感謝したのである。
PFLPを抹殺する準備も出来ている。やがてイスラエルの戦車が東エルサレムから西岸に押し寄せてくるのでアッバスはPFLPに大規模な抵抗を要請する。
イスラエルはアッバスの希望通りPFLPを全滅することになっている。
河野大臣の大嘘でパレスチナ国の厄介者を消し、ヨルダンのパレスチナ併合方式に歩を一歩進めたのである。

アメリカにも内紛がある。欧州でのカラー革命、中東の春など民主化運動を扇動、反政府ゲリラなどを支援して政府を転覆させてアメリカの傀儡政権を作ってきたのが軍産複合体(軍産)で、アメリカの事実上の支配者である。
イスラエルの敵、イランやシリアに対してイスラエルもアメリカも安保理の承認なしには戦えない。そこで2005年から5年かけて中東最大の軍事組織ISを仕上げてシリアやイラン民兵と戦わせたのが軍産。しかし軍産が仕掛けたシリアの内戦はロシア主導で和平合意、最早ISに用がなくなった。
そこで作った当の軍産がISを潰すわけにいかないのでロシアに頼み結果ISは壊滅した。
軍産はオレンジ革命以降ウクライナにポロシェンコ傀儡政権を作ったがロシアにクリミア半島を併合され、ロシア支援の東ウクライナが優勢でポロシェンコの敗色が鮮明になってきた。
2003年3月バクダッドを火の海にしてサダム・フセインを倒しイラクを民主化したが、出来た政府はイランの支配下。
セプテンバー・イレブン以来の軍産の中東戦略はことごとく失敗に終わった。

今こそトランプに軍産壊滅のチャンスが訪れたのである。
厄介なイスラエル・パレスチナ問題を解決し、イスラエルの不倶戴天の敵イランを壊滅するにはどうしたらいいのか。
対中戦略は「豚は太らせて喰う」であるがイランはどうする?
30年間もイランに経済制裁を掛けたので豚は痩せているはずだが、、、、?



増田俊男渾身の書き下ろし「目からウロコの中東秘話」について 2月27日 増田俊男

トランプのエルサレムのイスラエル首都認定宣言は従来のイスラエル・パレスチナ二国間和平方式の変更を意味する。
本年2月アブドラ(ヨルダン国王)・トランプ首脳会談(2月2日)、直後(2月15日)のトランプ・ネタニヤフ(イスラエル首相)首脳会談、トランプ中東訪問(5月)、トランプ・サルマン皇太子(サウジ)会談、トランプ・ネタニヤフ会談、サウジ、エジプトその他6か国のカタール(ハマス・モスリム同胞団の資金源)断交(6月)、河野外相とネタニヤフ、ヨルダン国王、アッバス(パレスチナ国大統領)会談(9月)、サルマン皇太子とヨルダン国王会談、アッバス対談(11月)、トランプ大統領エルサレムのイスラエル首都認定宣言(12月6日)、エルサレム首都認定撤回国連決議(12月21日)、12月24日から29日河野外相中東訪問、アッバス大統領、ネタニヤフ首相、アブドラ国王と会談。
イスラエル・パレスチナ問題解決方式は(二国方式ではなく)エルサレム首都に基づくヨルダンによるヨルダン西岸併合方式に決定した!
河野外相、ネタニヤフ、アッバスは二国方式で努力すると決定した方式を曖昧にした。

イスラエル・パレスチナ問題解決は「中東戦争の準備」の為であることまでは私にも分かっていた。
中東戦争が何時になるかはおおよそわかっていたものの明確ではなかった。

この戦争は誰がどんな仕掛けで起こすのかははっきりしていなかった。

「日本経済の米」中東の原油、天然ガスはどうなる?
株価は、為替は、商品は一体どうなる?
すべて想像出来ることであった。

*実は昨夜トニー・シェーファー氏(中東EX-US Spy)と長時間話し合った。
氏はサダム・フセイン(前イラク大統領)を拘束、処刑に導いた中東担当の情報将校だった。
現在は退役中であるが、国家機密厳守の義務があり、誰にも中東の話はしないことになっているが、私が私の想像や想定の正誤を聞けば答えてくれる。
セプテンバー・イレブンの真実については私の比ではない。(当事者だったのかも知れない)
トランプ大統領でさえ想像していないことが起きるようだ。
(ブッシュ大統領は9/11を事前に知らされていなかった)
私がセプテンバー・イレブンを3か月前から知っていたことを思い出して欲しい。
「中東秘話」にはアメリカの国益と身の安全の為制限があるが、ぎりぎりのところまで私の想像として述べるつもり。
30日前になったら(9/11の時のように)はっきり「口頭」でお話しするつもり。



(私のコメント)

23日にトランプの外交政策について書きましたが、トランプはイスラエルのいいなりになりながら、中東における覇権を放棄するという田中宇氏の説を紹介しましたが、トランプ大統領は本当の馬鹿なのか、馬鹿にフリをしたしたたかな大統領なのか全くわからない。

国民の支持率も30%台にまで落ちていますが、選挙中に公約したことを次々実施に移している。エルサレムの首都の承認も選挙中からの公約ですが、これでアメリカは世界中から総スカンに近い反発を受けてる。外交評論家によれば国内の支持を高めるためと解説していますが、支持が高まったようには見えない。

このままでは来年の中間選挙でトランプ政権は負ける公算が大きいのですが、その前に弾劾されるかもしれない。それくらいトランプ大統領の支持率が落ちている。ほとんどのマスコミからは総スカンをくらい、ろれつがうまく回らない認知症の疑いまで出てきていますが、エルサレム首都承認も認知症のせいなのだろうか。

トランプ大統領は共和党保守本流の大統領ではなく、貧しい白人層から選ばれた大統領であり、FBIからもロシアスパイの嫌疑をかけられて、次々と側近たちが辞めさせられている。これではアメリカは大丈夫かと心配になりますが、ティラーソン国務長官まで辞任説が囁かれている。

トランプなら今までの大統領ができなかったことをやりかねない大統領であり、エルサレムの首都承認もその一つだ。北朝鮮に対してもアメリカは手を出しませんでしたが、トランプ大統領ならやりかねない。中東に対する政策でもアメリカはイランに対して手を出しませんでしたが、今回の事でどうなるかわからない。

増田俊男氏の説では、一気にパレルチナ問題も片づきそうな雰囲気ですが、ヨルダンとサウジアラビアの動きが焦点になる。サウジアラビアも内乱の兆しもありますが、まさに中東は火薬庫のような危なさを持っている。それから見れば北朝鮮の問題は単純な問題であり、金正恩を排除すれば片付く。

河野太郎外相が中東を訪問していますが、増田俊男氏の解説では重要な働きをしているようだ。日本がアメリカのエルサレム撤回決議に賛成したのも裏がありそうな話であり、トランプ大統領と安倍内閣との裏取引がありそうだ。中東問題を単純にわかりやすくすることは不可能であり、ISにしてもアメリカにハシゴを外されたのだ。

23日にも書いたようにアメリカには裏も表もある国であり、表が駄目なら裏から交渉しなければならない。日本が中東和平に協力するから北朝鮮をなんとか頼むよという密約があるのかもしれない。中東和平についてはアメリカは仲介役でしたが、エルサレムを首都と承認したことで、仲介役が日本に回ってきた。そして河野外相が中東を走り回っている。

911テロ以来のアメリカの陰謀はことごとく失敗して、トランプ大統領はこれを清算にかかっている。河野外相とヨルダン国王とは学友であり日本が仲介役になってイスラエルとパレルチナを和解させようとしている。しかしこのような解説をしているマスコミはなく、増田俊男氏の書いているようなシナリオになるのだろうか。




子どもたちのライフスタイルは、親の世代とは大きく異なります。多くの家庭が共働き
を選び、交通の便のよい都市部のマンションなどを嗜好するようになっています。


2017年12月26日 火曜日

郊外住宅地の見えない空き家 NHK

“見えない空き家”

都心までバスと電車を乗り継いで1時間半余り。横浜市南部にある郊外住宅地です。昭和40年代に開発が始まり、都心で働く多くのサラリーマンがマイホームを購入して移り住みました。

住宅地を訪ねてみると、広い道路脇に小綺麗な住宅が整然と並ぶ、典型的な日本の郊外住宅地が広がっていました。どの住宅にも広い庭と車庫があり、近くには緑豊かな公園が点在しています。小高い丘の斜面に造成されたため、天気のよい日には遠くに富士山を望むこともできます。正直、一度はこんな家で暮らしてみたいと感じました。

今、この住宅地でも空き家が目立ち始めています。よく見てみると、一見、手入れが行き届いていても、昼間から雨戸を閉ざしたままの住宅があちらこちらに見つかりました。この地区の住宅は合わせて約1500戸。このうち、空き家の数は50戸余りに上るということです。

開発から40年余り。多くの住民が住宅地とともに年を重ねてきました。子どもたちは独立して都心に移り住み、残された夫婦は定年を迎え、60代から70代を迎えています。住宅地では、老人ホームに入居したり、病気になったりして、住み慣れたわが家を離れる人が相次いでいます。また、夫婦2人では広すぎる一戸建てや駅までバスを使わなければならない交通の不便さを嫌って、駅前のマンションなどに引っ越す人も増えています。

転機を迎えた郊外住宅地

「もっと若い人にここに移り住んでもらって、かつての活気を取り戻したい」

私たちが訪ねたとき、多くの住民からこうした声を聞きました。確かに広い庭や緑豊かな公園は、子育てには理想的な環境です。
しかし、いくら空き家があっても、地元の若い子育て世代が簡単に手を出せる価格ではありません。また、厳しい建築協定が結ばれているため、土地を分割して売却したり、アパートなどの集合住宅を建てたりすることもできません。良好な環境を維持するための配慮が、かえって若い子育て世帯が移り住むことを阻んでいるのです。

住民の1人は「地域のスーパーは閉店し、中学校も来年には統廃合されます。今は元気だからまだいいですが、10年後、20年後を考えると、このまま住み続けることができるのかどうか、本当に不安です」と話していました。

明治大学文学部の川口太郎教授は、日本の郊外住宅地は、大きな転機に立たされているといいます。

高度成長期に開発された郊外住宅地は、都心に勤めるホワイトカラーと専業主婦の核家族世帯が移り住み、数々の“郊外神話”を生み出してきました。こうした住宅地では、居住者の高齢化が進み、世代交代の時期を迎えています。しかし、子どもたちのライフスタイルは、親の世代とは大きく異なります。多くの家庭が共働きを選び、交通の便のよい都市部のマンションなどを嗜好するようになっています。『専業主婦と核家族』を念頭に置いた郊外住宅地の設計思想が、ニーズに合わなくなっているのです。

空き家率 過去最高に

「空き家率が過去最高の13.5%に」 ことし7月、空き家に関する国の統計が発表され、新聞やテレビで大きく報道されました。

私たちがイメージする空き家は、国の統計では「その他」に分類されます。「その他」空き家とは、当面、売却や賃貸などで活用される予定がない空き家です。建て替えなどのために取り壊すことになっている一時的な空き家も含まれますが、居住者が死亡したり引っ越したりしたあと、住宅を継ぐ子どもや親族がおらず、売却にも賃貸にもまわせない、使う目的のない空き家が多いとみられています。こうした空き家は、管理が行き届かずに老朽化し、景観や環境などの面で、周辺地域に“リスク”をもたらすおそれがあります。こうした空き家を私たちは“リスク空き家”と呼ぶことにします。

7月に発表された平成25年の「その他」空き家の数は全国で318万戸。率にして5.25%と、それほど深刻な数字には見えません。しかし、その数は「賃貸用」や「売却用」を上回るスピードで増え続けています。

都市部で増える“リスク空き家”

“リスク空き家”というと、多くの人は過疎化が進む地方の風景を思い起こす人が多いかもしれません。

しかし、実際には、“リスク空き家”を含む「その他」空き家の数は都市部に集中しています。最も多いのは大阪府、次いで、東京都、兵庫県と続いています。大阪府の「その他」空き家の数は、最も少ない鳥取県の10倍以上に当たります。

さらに人口の減少が、都市部の“リスク空き家”の増加に拍車をかけることが予想されています。

厚生労働省の平成25年の国民生活基礎調査によりますと、65歳以上の単身・2人世帯の数は、東京都で約137万世帯、大阪府で約100万世帯に上ります。こうした人々が住む住宅が、将来、空き家になれば、“リスク空き家”になるおそれがあるのです。

(中略)

“発想の転換を”

横浜のNPO法人「横浜プランナーズネットワーク」は、7年前から、空き家に関する相談窓口を設けています。

相談を受けた空き家は、交流サロンやデイケア施設などに活用するための橋渡しを行っています。郊外住宅地の空き家問題を解決するには、若い人たちに移り住んでもらうというよりは、今、住んでいる人たちにとって、より住みやすい環境をつくることが、大切だと考えているからです。

事務局の谷口和豊さんは「人口の減少が進み、すべての郊外住宅地に若い人たちが移り住み、かつての活気を取り戻すという考え方はもはや現実的ではなくなっています。空き家問題を本当に解決するには、行政も住民も、これまでの発想を大きく転換することが必要だと思います」と話しています。

野村総合研究所の試算によりますと、今後、何の対策もとられなければ、私たちにリスクを及ぼすおそれのある「その他」空き家の数は、今後10年間で1.5倍余り増え、平成35年には503万戸に増えるとしています。

高度成長期に各地に開発された郊外住宅地は、当時、都市部で働く人たちが、より豊かな住環境を求めて移り住む、いわゆる“住宅すごろく”の“上がり”と位置付けられていました。しかし、今、多くの住民が、必ずしも“上がり”ではなかったことに気づき始めています。私たちの取材に、谷口さんは次のように話してくれました。

20世紀の産物として生まれた郊外住宅地は、まだきちんと着陸できていないんです。郊外住宅地をどんな形で着陸させればよいのか、まだ、はっきりした形は見えていない。21世紀の理想の暮らし方を誰もがまだ見通せていないのだと思います。



(私のコメント)

私は生まれ育ったところでずっと今まで住んできましたが、今も同じ住所に住む小学校や中学校の同級生や同窓生は数える程しかいません。ほとんどの人は就職して結婚するなどして、新居を郊外の住宅地を買って移り住んで行きました。その人たちは今どうしているのでしょうか。私は同窓会にも出ないのでわからない。

多くが、NHKの記事にもあるような郊外の住宅地で生活しているのでしょうが、ほとんどが30年以上もある住宅ローンを借りて分譲住宅を買ったのでしょう。私自身も郊外の住宅を買って住みたがったが、住宅価格は高騰してとても手が出ない水準になってしまっていた。

それに買ったとしても、通勤には1時間以上も掛かり、通勤に費やす時間と体力の消耗は大きな損失になると考えた。結果的には自宅をビルに建て替えて住み続けましたが、結果オーライのような形になってしまった。しかし都会のビルやマンションに住むというのは通勤には便利ですが、生活環境は良くない。

特に最近はビルラッシュで、超高層マンションなどもあちこちに建てられていますが、郊外で生活していた人が住宅を売り払って引っ越してきているのだろうか。私自身は超高層マンションを買う気にはなりませんが、普段はマンションで生活して週末は郊外の一戸建ての住宅で住むのが理想ではないだろうか。

NHKの記事にもあるように、郊外の高級住宅地に空家が増えているということですが、確かにネットで調べても郊外の高級住宅の売り物件がたくさんあります。土地だけだと120坪の土地が200万円で売りに出ている。西武が開発した高級住宅地なのですが、日本版ビバリーヒルズは実現しなかった。

私の若い頃も、都心のマンションがいいか郊外の一戸建て住宅がいいかの論争がありましたが、その頃は専業主婦の目から見れば郊外の一戸建ての方がいいとされた。子供の育つ環境にしても緑の多い郊外の生活は理想的だ。そのために亭主は長時間通勤を余儀なくされた。しかし子供は生まれて団塊ジュニア世代の塊ができたが、団塊ジュニア世代の子供たちの団塊ができなかった。

団塊ジュニア世代は、就職氷河期と重なり結婚難が始まった世代であり、当然生まれる子供は少なかった。会社でもその頃は採用を絞っていた時期であり、今では40歳前後の中堅社員がいなくて会社は困っている。だから団塊ジュニア世代は非正規社員として働いてきたが、キャリアがないから会社に中途採用もされない。

住宅問題は妻たちの意見に左右されることが多く、専業主婦にとっては子供のために郊外住宅を選択したが、子供たちが家を出てしまって夫婦だけになってしまうと、家でゴロゴロしている夫が煩わしく、郊外住宅は買い物も不便だからと都心に戻りたいという主婦が増えたのだろう。郊外でのんびりと庭いじりをしたいと思っていた夫は当てが外れてしまった。

私が考えている、都心にマンション郊外にセカンドハウスといった考えも、主婦にしてみれば家の掃除などの手間が二倍になるだけだ。だからこの考えは主流になることはないだろう。家の清掃や毎日の買い物のことを考えれば、都心のマンションの方がよく、娯楽施設なども整っているから主婦同士のカラオケ大会もしやすい。

このように住宅問題に関しては女性を中心に回っている。しかし買うのは旦那の収入からであり、3000万円以上ものローンの返済は大変だっただろう。最近では土地や住宅価格がもっと下がるという予想が出ていますが、空家が増えるからだろう。私はそのように暴落した郊外の一戸建ての住宅の購入を考えていますが、先日はアパートのとなりの土地を買った。

バブルの頃から見れば投げ売り価格であり、利用価値に変わりがあるわけではない。立地条件が良い物件なら買って賃貸用に利用できるのではないかと考えています。だから投げ売り物件が出たら買えるように資金を貯めておくのがいいだろう。




防衛省が将来的に海上自衛隊のヘリコプター搭載型護衛艦で運用する
ことも視野に、短距離で離陸できるF35B戦闘機の導入を本格的に検討している


2017年12月25日 月曜日

「空母」運用機を本格検討 短距離離陸のF35B導入 12月25日 共同通信社

防衛省が将来的に海上自衛隊のヘリコプター搭載型護衛艦で運用することも視野に、短距離で離陸できるF35B戦闘機の導入を本格的に検討していることが24日、政府関係者への取材で分かった。既に導入を決めた空軍仕様のF35A計42機の一部をB型に変更する案、別に追加購入する案があり、来年後半に見直す「防衛計画の大綱」に盛り込むことも想定している。

 護衛艦であってもF35B戦闘機を搭載すれば軍事的には「空母」と位置付けられ、自衛のための必要最小限度を超えるため攻撃型空母を保有することは許されない、としてきた政府見解との整合性が問題となる。



海自ヘリ空母「かが」就役 F-35Bは結局のところ搭載できるのか? その運用は? 3月23日 乗りものニュース

護衛艦「かが」が就役しました。結局のところ、「かが」や「いずも」といったヘリ空母にF-35Bは搭載できるのでしょうか。搭載できたとして、意味はあるのでしょうか。

護衛艦「かが」就役、海自4艦目のヘリ空母

 2017年3月22日(水)、海上自衛隊の新型護衛艦であるヘリ空母「かが」が就役し、同艦を建造したジャパンマリンユナイテッド磯子工場において式典が実施されました。「かが」はいずも型護衛艦の二番艦であり、海上自衛隊においては「いずも」およびひゅうが型の「ひゅうが」「いせ」に加えて4艦目のヘリ空母になります。

 いずも型はひゅうが型に比べてはるかに大きく、また武装に充実したひゅうが型とは異なり個艦防御用には最小限の20mm機関砲と短射程ミサイルしか搭載しないことから、航空母艦としての航空機運用能力をより重視した護衛艦であるといえます。

 それゆえいずも型に対しては、アメリカ海兵隊において2015年に就役したばかりの最新鋭短距離離陸・垂直着陸戦闘機F-35B「ライトニングII」を艦載する能力について、かねてより議論があります。防衛省が公式の場でF-35Bの艦載について言及したことはありませんが、各種メディアなどではたびたびF-35B搭載論が登場します。

 結論から言うと、いずも型にF-35Bを搭載すること自体には何ら物理的な障害はなく、可能であると推測されます。

戦闘機を運用する上で阻害となる飛行甲板に設置された20mm機関砲「ファランクス」の移転や、必須ではありませんが船首に勾配を設けた飛行甲板「スキージャンプ」を設けるなど、それほど大きくない改修のみで対応は可能とみられます。可能であってもそれを実行しないワケ

 いずも型にF-35B戦闘機を搭載することは可能でしょう。ただ、それだけでは戦力として機能しないので、戦闘機以外にも緊急脱出したパイロットを救助するためのMCH-101やV-22といった救難捜索機または輸送ヘリ・ティルトローター機を3機から4機、さらにMCH-101ないしV-22を原型とした早期警戒管制機3機から4機、加えて既存のSH-60K哨戒ヘリが3機から4機必須であり、また可能ならばV-22空中給油機型が1機から2機欲しいところです。

 以上のように、少なく見積もっても戦闘機以外に十数機程度のヘリを搭載しなくてはならないので、いずも型で実際に運用可能なF-35Bは8機程度、ヘリを減らしても12機が限界となるでしょう。

早期警戒管制機は、海上自衛隊がすでに保有しているMCH-101ヘリコプターに対してタレス社製システムを搭載するだけで比較的安価に手に入る(画像:タレス)。

 ただしこれらはあくまでも物理的な話であり、日本の安全保障においてはいずも型でF-35Bを運用する合理的な理由はまったくありません。なぜならば本国から遠く離れた地に対して戦闘機を派遣する必要が無いからです。

 日本およびその周辺において戦闘機を運用する必要があるならば、陸上の飛行場を使えばこと足ります。たとえば那覇基地から約400km離れた尖閣諸島で有事になったとしても、超音速巡航が可能な通常離着陸型F-35Aならば片道20分で到着できます。

 さらに、海上自衛隊には戦闘機運用の基盤がありません。いずも型に対して8機ないし12機の戦闘機を搭載するならば、60年にわたる戦闘機運用の基盤がある航空自衛隊において、F-35Aを一個飛行隊(約20機)増強するか、KC-767やKC-46といった空中給油機を数機増やしたほうが、はるかにコストパフォーマンスに優れた選択であるといえるでしょう。

 以上はしかし、すべてを合理的に判断した場合の考察です。

合理的ではなくとも可能ならば実行しかねないワケ

「守るも攻めるもくろがねの 浮かべる城ぞ頼みなる」

『軍艦行進曲』でうたわれる「頼みなる城」とは、かつて巨大な戦艦でした。そしていま、城の役割は空母へと移り変わっています。城は純粋に要塞として機能するだけではなく、ときに国家の威信や象徴としても機能します。

 戦闘機を搭載する本格的な空母を導入し一国一城の主となることは、海上自衛隊ひいては日本政府にとって悲願であり、ペーパープランに限っても、古くは1950年代の海上自衛隊創設期にまでさかのぼることができます。また1970年代に入ると、イギリスにおいて実用化された画期的な垂直離着陸(VTOL)戦闘機、ホーカー・シドレー「ハリアー」と空母はセットで語られるようになります。

 これまでこうした計画はすべて潰えてきましたが、安全保障に限らず政府による政策のすべてが合理的であるとは限らないことを考えるならば、「いずも」「かが」という器を手にした日本が、F-35Bという酒を注ぎこむ未来は十分にあり得ると言えるのかもしれません。


(私のコメント)

前々から噂にはなっていたのですが、「いずも」や「かが」にF-35Bを載せる計画があるようです。共同通信の記事は単なる憶測記事ですが、大きな騒ぎにならなければ計画は実現するでしょう。海上自衛隊にとっては空母が欲しいのは悲願であり、しかし自衛隊の制約から空母はなかなか難しかった。

この点では北朝鮮の貢献が大きいのですが、イージスアショアもすんなりと決まり、この調子で行けばF-35Bも採用されて、本格的な空母が実現するでしょう。アメリカの持っているような10万トンクラスの原子力空母とは比較にはなりませんが、海上における制空権の確保のためにはなくてはならないものです。

クラス的には軽空母になりますが、F-35Bも多くても8機積むのがやっとだろう。今の所はヘリを数機積んでいる程度ですが、運用方法が決まるまで現在のままだろう。F-35を積むとなれば、「いずも」「かが」にも小改造が必要になり、早期警戒型のオスプレイや救難用や輸送型のオスプレイも必要になり、空中給油もできるオスプレイも必要になるだろう。

2万トン台の船にそんなに積めるのかが心配になりますが、とりあえずは乗員訓練から始めなければならず、「いずも」「かが」は出来たばかりであり、船としての訓練もまだまだ途中だ。ましてやどのような場面に使うのかも想定できておらず、予算もどれくらいかかるのだろうか。

私自身は、空母などの水上艦船は平時には役に立つが、戦時になれば対艦ミサイルの標的にしかならない。地域紛争には出番があるかもしれませんが、専守防衛用としても使えないだろう。あくまでも平時のパトロール用であり、シーレーンの海賊対策用として使うのだろう。

日本近辺なら、航空自衛隊のF-35Aを使って空中給油で間に合わせたほうが効率的だ。私自身は「いずも」や「かが」を無人戦闘機用の空母にすべきと提案したことがありますが、それならパイロットもいらないし、補助用のオスプレイも減らすことができる。船自体が小型だから無人戦闘機ならF-35Bよりも小型で運用ができる。

しかし、北朝鮮問題に対してもアメリカは空母を3隻も派遣して圧力をかけていますが、外交的には有人戦闘機の方が柔軟な運用ができるから、それなりの利用価値はある。あるいはアメリカの補助的な役割をするには有人戦闘機で参加したほうがいいのだろう。

「いずも」や「かが」はアメリカの強襲揚陸艦とほぼ同じであり、F-35Bが配備されればアメリカの強襲揚陸艦と同じ役割が想定されるだろう。となると日本の野党や中国や韓国などが騒ぐのでしょうが、尖閣諸島や竹島や北方領土に対する牽制にもなるだろう。

兵器や装備は威嚇のために使うものであり、日本も空母を持っていれば中国もうかつには尖閣に手が出せないだろう。竹島も韓国の状況次第では奪回するチャンスが来るかもしれない。ロシアにおいても再び国家崩壊の危機が起きれば、北方領土を合法的に取り返すチャンスがあるかもしれない。それには強襲揚陸艦が必要になる。

実際に役に立つかはわからないが、空母は持っていることに意味が有り、F-35Bもあればそれに越したことはない。航続距離や兵器搭載量はワンランク落ちるが、最先端の戦闘機であり、陸上で運用しても役に立つし、短距離で離着陸ができるので日本中の小空港でも運用ができる。

イギリスも7万トンの空母にF-35Bを搭載しますが、アメリカの海兵隊の部隊が使われる。予算がないということですが、アメリカの原子力空母は金食い虫であり、1隻の原子力空母よりも4隻の強襲揚陸鑑の方が実用的で安くつく。しかし戦略的には非常にメリットが有り、原子力空母は世界中を走り回って酷使されている。




朴正熙がテレビに出ている歌手や女優を見て、「一度、彼女に会いたい」と言えば、
秘書がすぐにKCIAに連絡を取り、KCIAはその歌手や女優を差し出させました。


2017年12月24日 日曜日

「自国民でも殺す」で殺された韓国大統領 12月23日 プレジデントオンライン

1979年、韓国の朴正熙大統領が、実質的な政権ナンバー2に射殺されました。なぜそんな事件が起きたのか。殺害現場には2人の若い女性。大統領が月に数回、若い女性を集めて催す「行事」の最中だったのです。しかも、朴大統領は死の直前、政権への反対デモを封じるため、「自国民でも殺す」と宣言していました――。

■大統領専用の秘密施設

 それは大統領官邸「青瓦台」の西側の一画、鍾路区の宮井洞にありました。レンガ造りの二階建ての建物で、高い塀に囲まれており、要人の私邸のような表構え。政府関係者さえも、多くが秘密施設の存在を知りませんでした。

 後に明らかになったことですが、この建物は当時のKCIA(韓国中央情報部)が管理運営する「安全家屋(安家)」と呼ばれる施設でした。朴正熙(パク・チョンヒ)大統領はいったい、ここで何をしていたのでしょうか。

 宮井洞の安家では、大統領のための酒宴がひんぱんに行われていました。当時のKCIA(中央情報部)の朴善浩(パク・ソンホ)儀典課長の証言によると、大統領、中央情報部長、秘書室長、警護室長などの大統領側近も加わった「大行事」が月2回程度、朴正熙だけの「小行事」が月8回程度。そして朴善浩は、「行事」ごとに同席する女性を2〜3名手配する任務を負っていました。(*1)

■KCIAの「裏の任務」

 朴正熙はタレント志望の学生やモデル、歌手や女優を好みました。また、同じ女性が再度呼ばれることはほとんどありませんでした。夕方頃に、その夜が「大行事」になるか「小行事」になるかの連絡が朴正熙から大統領警護室長にあり、警護室長はKCIAの儀典課長に指令を出し、女たちを大急ぎで確保させていました。

 諜報機関のKCIAがこのような指令に奔走したというのは驚きですが、KCIAは国民の個人情報を一手に握っており、大統領にとって安全な女を選び出すことができました。そして、KCIAは女たちに「秘密施設でのことを口外してはならぬ。お前を見張っている」と半ば脅迫し、大統領の元へ送りました。KCIAには打ってつけの任務だったのです。

 実際に、KCIAを恐れて、口外する女はいませんでした。それでも、娘が母親に告げ、母親が「娘が大統領の慰み者になった」と怒鳴り込んで来たこともありました。この母親は「娘を大統領夫人にするように」と執拗に迫ったそうです。

 朴正熙がテレビに出ている歌手や女優を見て、「一度、彼女に会いたい」と言えば、秘書がすぐにKCIAに連絡を取り、KCIAはその歌手や女優が所属するプロダクションに圧力をかけ、差し出させました。差し出しを拒めば、テレビ局からのオファーが無くなるということもあったようです。その中には、国民の誰もが知っているようなスターたちも含まれ、呼び出された女性は200人を超えたとの話もあります。(*2)

■そして起こった運命の「10・26事件」

 1979年10月26日午後7時40分頃、この秘密施設での「大行事」の最中、朴正熙は暗殺されます。KCIA部長で朴正熙の側近であった金載圭(キム・ジェギュ)が、朴を撃ち殺したのです。

 酒宴の席には、朴正熙、警護室長の車智K(チャ・ジチョル)、秘書室長の金桂元(キム・ケウォン)、タレント志望の女子大生1名と歌手1名、金載圭を入れて計6名がいました。この席で朴正熙は、当時の反朴政権活動に対するKCIAの失態について、金載圭を叱責しはじめました。車智チョルも大統領と一緒になって、金載圭をなじりました。

 すると金載圭は腰から拳銃を取り出し、車智Kに銃口を向け、朴正熙に「閣下、こんな虫けらのようなヤツと一緒に政治ができますか」と叫び、車を撃ちました。そして、「何をしている! 」と怒鳴った朴正熙に向かっても、引き金を引きました。

 朴正熙と車智Kにとどめを刺そうと、金載圭はさらに拳銃を撃とうしますが、拳銃が故障して作動しません。そこで、金載圭は外で待たせておいた部下の朴善浩から拳銃を借り、部屋に戻ります。

 車智Kは腕を撃たれていました。胸を撃たれ意識不明の大統領を置いて部屋から脱出しようとした車智Kは、戻ってきた金載圭に出くわして射殺されます。金載圭はさらに、倒れていた朴正熙に近づくと、頭部を撃ってとどめを刺しました。同席していた秘書室長の金桂元と、2人の女性は逃がされました。(後略)



(私のコメント)

「株式日記」では対馬海峡の向こう側の大陸は暗黒大陸と書いてきましたが、韓国人や中国人は見た目はよく似ているが、大陸という風土は島国の風土とは全く異なるものであり、考え方も政治風土も異なっている。韓国という国も一応は民主国家なのですが、80年代までは軍事独裁国家だった。

朴正煕大統領も、アフリカの独裁者と何ら異なることはなく、残虐非道な政治風土がある。日本や戦後のアメリカ統治時代は平穏だったのに、独立するやいなや南北朝鮮は戦争を始めてしまった。金日成がスターリンに唆されたようですが、朝鮮戦争では400万人の戦死者が出てしまった。

南北朝鮮軍が自国民を殺しまくったからですが、このようなことは韓国の歴史教育では教えられていない。補導連盟事件では100万人規模で国民が殺され済州島でも数万人規模の人が殺された。韓国では軍隊が自国の国民を殺すのだ。そうしないと国家の機能が保てないといった事情もあるのでしょう。

韓国の政治風土は強権で国民を押さえつけないと、暴動が起きてしまって国家が一つにまとまれないようだ。最近でも朴槿恵大統領が大規模デモで大統領から引きずり降ろされましたが、選挙で選ばれた大統領を否定して引きずり下ろすのは、情報が公開されておらず、マスコミすら御用報道で信用できないからだ。

朴槿恵大統領とチェスンシルとの関係も、マスコミの記者は知ってはいても報道されることはなく、噂話として朝鮮日報が書いたものを、日本の産経の記者が日本向けに書いたら産経の記者が逮捕されてしまった。韓国の国民は非常に激情的であり、感情的になりすぎるから政治も過激になってしまう。

それらは従軍慰安婦問題でも感情問題となってしまって解決がつかなくなってしまっている。日本人は現実的に利害損得で割り切るところがあるが、韓国人には通用せず、約束したことでも約束は守られない。利害計算や損得で説得しようにも感情的になってしまった人間には通用しなくなってしまう。

中国人ならある程度は利害計算は通用するが、韓国人は感情的になると自分をコントロールできなくなる。このように書くと日本人だって同じじゃないかという人も必ず出てくるが、程度問題であり、風土や教育などによって違いが出てくるのだろう。

朴正煕大統領の紹介した記事でも、日本の政治家がそんなことをすれば一発でアウトであり首が飛ぶが、韓国では今でも女優やアイドルが政界や財界のVIPの性の対象になっている。それで自殺した韓国女優もいるし枕営業が常態化してしまっている。それにたいして日本ではセクハラ告白がブームになっていますが、それで会社の社長の首が飛んでいる。

日本では政財界人のセックススキャンダルがあれば週刊誌が飛びつきますが、韓国ではKCIAが目を光らせてマスコミは何も書けない。朴槿恵のセックススキャンダルも結局は失脚間際になってようやく出ましたが、マスコミの記者は知っていたはずだ。従軍慰安婦の問題にしても人権問題だとして世界にキャンペーンを張っていますが、国内に目を転ずれば従軍慰安婦並みの人権問題は転がっている。

朴正煕大統領が手をつけた女優は200人あまりだということですが、KCIAが監視していたとしても今までバレなかったのは何故なのだろうか。朴槿恵のセックススキャンダルも最後までバレなかった。チェスンシルの関係は父の時代からであり、朴槿恵もチェ・テミンとの関係も一日中部屋でセックスに明け暮れていた。

このような国家が民主主義国家と言えるのかどうかと思いますが、KCIAは日本にも手を伸ばして政界工作をしている。朴正煕の最後は韓国各地で起きた反政府暴動がきっかけで有りますが、大統領も腐敗してKCIAはマスコミを脅し国民は感情的になって暴発しやすい。それは今でも変わらない。

だから韓国政府は感情的になりやすい国民感情を反日に向けさせていますが、彼らは利害計算や損得では理性的にはなれない。最後は自滅的になるまで行くところまで行ってしまう。韓国は結局は中国や日本やアメリカなどに支配されないと、支離滅裂になって自滅してしまう。なんとも厄介な国だ。




トランプは、東アジアにおいて日本の戦略を、中東においてイスラエルの戦略を、その
まま米国の基本戦略として使っている。トランプは、東アジアの戦略で安倍の言いなり


2017年12月23日 土曜日

安倍とネタニヤフの傀儡を演じたトランプの覇権放棄策 12月20日   田中 宇

1か月ほど前に「安倍に中国包囲網を主導させ対米自立に導くトランプ」と題する記事を書いた。米国のトランプ大統領が11月に日本などアジアを歴訪した際、米政府は、これまで使っていた「アジア太平洋」という地域的な呼び名を「インド太平洋」に変えた。同時に、米国、日本、豪州、インドという「民主主義」の4か国が、独裁的な中国を包囲する中国包囲網的な安保共同体を構成することも打ち出した。しかし、この4か国の中国包囲網を「インド太平洋」の概念として打ち出したのは米国の発案でなく、07年に日本の安倍首相が打ち出したものの焼き直しだった。トランプは、日本の安倍政権の中国包囲網戦略を、そのまま米国の戦略として使い始めている。安倍に中国包囲網を主導させ対米自立に導くトランプ

 今回、1か月前に書いた記事を取り出したのは、12月6日にエルサレムをイスラエルの首都と認めると宣言したことなど、中東和平に関するトランプの一連の動きが、ネタニヤフ政権のイスラエルのパレスチナ占領戦略を、そのまま米国の戦略として使っていることと、やり方が合致しているからだ。トランプが12月6日のエルサレム首都演説で語った内容は、ネタニヤフがこれまでに言ってきたことと、そっくり同じだった。米国がパレスチナ自治政府やアラブ諸国などに提案した中東和平の「クシュナー案」は、ヨルダン川西岸のユダヤ人入植地を撤去せず、残りの地域とガザだけでパレスチナ国家を作るもので、イスラエルが求めてきたこととほとんど同じだ。 (トランプのエルサレム首都宣言の意図

「インド太平洋」4か国による中国包囲網は、トランプ政権の東アジアに対する基本戦略となっている。同様に、エルサレム首都宣言やクシュナー案は、トランプ政権の中東に対する基本戦略だ。トランプは、東アジアにおいて日本の戦略を、中東においてイスラエルの戦略を、そのまま米国の基本戦略として使っている。トランプは、東アジアの戦略で安倍の言いなりで、中東の戦略ではネタニヤフの言いなりになっている。米国は、世界を率いる立場にある覇権国なのに、東アジアと中東において、地域の国の言いなりになり、米国自身が率先して戦略を発案して動くことをしなくなっている。これは異様な状態だ。 (Trump on Jerusalem: a quintessential Netanyahu

 日本もイスラエルも、覇権国である米国を使って、自国の利益になることをやらせようとしてきた。日本は、米国が中国を永遠に包囲して台頭を抑止してくれれば良いと考えてきた。イスラエルは、米国がイスラエルによる西岸占領を容認するとともに、イスラエルにとって最大の脅威となったイランを米国が潰してくれれば良いと考えてきた。だがトランプは、日本やイスラエルの傀儡になるふりを演じつつ主従を逆転させ、日本やイスラエルにとって不利な状況を出現させている。Farewell Uncle Sam, hello Uncle Donald

▼米国抜きなのでおざなりになる中国包囲網

 安倍の戦略である「インド太平洋(戦略ダイヤモンド)」は、07年に米国から、日本も何か中国包囲網的な戦略を作って主導しろと言われ、おざなりで作ったものだ。わざわざ米国が使うようなものでない。日本の願望は永遠の対米従属であり、中国包囲網を主導することでない。しかし11月のトランプ歴訪に際し、トランプは、米国に中国包囲網を作らせたい日本の希望を逆手にとって、昔の安倍が作った「インド太平洋」の中国包囲網戦略を引っ張り出してきて「シンゾーの案に沿って中国包囲網をやろう。シンゾーが4か国をまとめてくれ」と強引に提案し、日本に主導役を押し付けた。Trump gives glimpse of ‘Indo-Pacific’ strategy to counter China

 その後、12月13日に、インドのニューデリーで、インド太平洋の戦略会議が開かれた。だが米国は参加せず、日印豪の3か国会議として行われている。日本は対米従属の一環として、米国に中国包囲網を主導してもらい、日本はそこに追随したかったのに、トランプの謀略によって、日本が米国抜きで、インドと豪州を誘って中国包囲網を主導するかたちをとらされてしまっている。米国は全く参加しないわけでないが、今後もおざなりな参加しかしないだろう。India, Japan & Australia firm up partnership for free and open Indo-Pacific region

 実質的な米国抜きの状態では、日本もやる気が出ないので、3か国で会議を開いても、通りいっぺんの中国批判を表明して終わるだけだ。プロパガンダ機関と化しているマスコミは、4か国の密接な協調、強い中国包囲網の維持を喧伝し、多くの人がそれを軽信し続けるだろうが、現実はそうでない。 (An RIC to nowhere?

 インド太平洋の戦略会議が開かれる直前、同じニューデリーで、定例的なインドとロシアと中国の3か国外相会談が開かれている。ロシアはインドに対し、建設的でない中国包囲網に参加するのをやめて、代わりに中国が主導しロシアが協力する「一帯一路」に参加した方が良いと勧め、国境紛争やパキスタン支援で対立しているインドと中国を仲裁しようとした。ロシアの仲裁を受け、中国とインドは、12月20日に、国境紛争を解決するための話し合いを半年ぶりに再開することにした。 (India, China to hold border talks on Dec 20-21

 インドは、ロシアに勧められたからといって、中国包囲網を離脱するわけでない。中国はインド洋において、モルディブやスリランカといった、もともとインドの影響圏だった島の国々に対して旺盛な経済支援を行い、中国軍が軍港を借り上げたりして、インド包囲網を形成している。インドにとって中国が脅威であるのは確かだ。だが同時に、米国や日本がおざなりに展開してくる中国包囲網の策に乗ることが、インドにとって得策かというと、そうでもない。インドは今後も、中立的な姿勢から脱却しないだろう。 When China woos, it usually wins) (Russia: Russia nudges India to join OBOR, demurs India-Japan-US-Australia quadrilateral

 日本が嫌々ながら中国包囲網を主導させられている現状が今後も続いていくと、中国包囲網は無意味化し、インドは足抜けする傾向が増す(マスコミは人々に別の幻影を見せるかもしれないが)。豪州も似たようなものだ。豪州政府は11月下旬に発表した外交白書で、急速に台頭する中国に対し、米国が十分な抑止策をとれず、豪州は対米依存しない外交戦略をとらざるを得なくなっていると認めている。 (Australia’s 2017 Foreign Policy White Paper offers more wishful thinking than concrete ideas

 日本の安倍首相自身、トランプから「シンゾーが中国包囲網を主導してくれ」と命じられた後にやったことは、中国に対して「日本は中国の敵じゃないですよ」と目立たないように呼びかけることだった。安倍は、6月の演説で、中国の一帯一路と日本主導のTPP11をつなぐことを提案して中国に擦り寄っているし、9月には東京の中国大使館の国慶節の行事に、首相として15年ぶりに参列する「対中しっぽ振り」をやっている。安倍は「トランプから押し付けられて中国包囲網の主導役をやってますけど、これは本心でないです。本心は中国と仲良くしたいのです。日本企業を制裁しないでくださいね」というメッセージを中国に発している。 (中国と和解して日豪亜を進める安倍の日本

 オバマ前政権の中国包囲網も、かなりおざなりなものだったが、それでも米国主導だったので、日本は大喜びで米国に追随していられた。だがトランプになって、日本主導でやれと言われ、おざなりになってしまい、インドや豪州も米国主導時より積極性が低下し、中国包囲網の戦略自体がガタガタになっている。対米従属の諸国を振り落とすトランプの策略は成功している。Canberra voices fears but who will contain the dragon?)(後略)



(私のコメント)

トランプ大統領は相変わらずお騒がせ大統領であり、エルサレムをイスラエルの首都と認める宣言を行いましたが、国連ではアメリカの孤立ぶりが浮き上がってきてしまいました。日本ですらアメリカに反対票を投じましたが、アメリカに従ったのは9カ国で太平洋の小さな島国ばかりだ。

トランプ大統領が、アメリカの恥さらしになるだけの事をするのは何故なのでしょうか。それはトランプ大統領の選挙公約でもあり、それに従っただけという事なのでしょうが、それに対する反発も計算していたはずだ。だからそのあと始末はイスラエルにネタニヤフ首相がする羽目になるかもしれない。

中国包囲網も安部総理の外交戦略に乗るふりをしながら、アメリカはこっそり抜けてしまったが、既視感のあることであり、アメリカはハシゴをいつ外すかわからない国だ。安部総理としてはハシゴをいつ外されてもいいように両睨みの戦略を取らねばならない。

北朝鮮問題も同じなのですが、トランプ大統領は強硬な姿勢を強めながらも、いつ手のひらを返すかわからない。アメリカの直接介入はないのでしょうが、韓国は必死になって直接介入を防ごうとしている。それがアメリカの不信を買うことになってしまう。

田中宇氏によれば、トランプ大統領も隠れ多極主義者で、イスラエルや日本の言いなりになるように見せかけて、アメリカの覇権を中東やアジアから手を引く戦略なのだろうか。あるにはただ単にイスラエルや日本に武器を売りたいだけというのかもしれませんが、アメリカは危機を煽りつつ直接には手は出さないだろう。

TPPもアメリカが主導してきた政策なのに、トランプは真っ先にTPPから抜け出した。日本がTPP11として続けていますが、アメリカが抜けてしまった以上は名前だけのものになりつつある。だから中国包囲網もアメリカはいち早く抜けて名前だけのものになるのだろう。だから北朝鮮制裁もアメリカは電撃的和解を突然するかもしれない。

日本はこれからどのように振舞えばいいのだろうか。アメリカべったりで行こうにも、アメリカが真っ先にハシゴを外してくれば日本だけ馬鹿を見ることになる。トランプのエルサレム首都宣言は、考えてみれば中東の仲介役を放棄するものであり、アメリカが裏切ればイスラエルは孤立しかねない。

アメリカは裏も表もある国であり、いつ手のひらを返されてもいいように手を打っておかなければならない。しかし米中へのどっち付かずは避けなければならず、アメリカの言いなりになるように見せかけなければならない。しかし裏ではアメリカは北朝鮮とも交渉しており、レッドラインに関係なくアメリカは北朝鮮には戦争はしない。

中国が韓国への圧力を高めていますが、韓国は日本からも孤立してアメリカとの亀裂を深めている。韓国は中国の日韓分断工作に乗って日韓関係は最悪だ。北朝鮮よりも韓国のアメリカとの関係悪化で、こちらの方が影響が出てくるだろう。アメリカが韓国から撤退すれば北朝鮮と中国の勝利であり、日本としては最悪の結果になる。

しかしアメリカはそこまで計算しているのだろうか。韓国はもはや親米政権ができる見込みはなく、中国に全面的に屈服せざるを得なくなる。アメリカが北朝鮮に軍事介入すれば状況は全く変わりますが、アメリカにそのような行動は取れないだろう。北朝鮮に介入しても金正恩は中国国境におり、すぐ中国に逃げ込むから正恩の首は取れない。

そうなれば日本にとっては対馬海峡が最前線となり、中国に取り込まれた韓国と対峙しなければならない。在韓米軍の撤退は時間の問題であり、THAAD配備も中止されて米韓の改善の見込みはない。日本はイージスアショアを配備することを決めましたが、これがあれば韓国のTHAADがなくても、北朝鮮や中国やロシアのミサイルを監視することができる。




発音や文法において、日本語は通俗的に考えられているように「特殊」なのではなく、
むしろ逆にごく普通のありふれたタイプの言語であることが分かるのではないでしょうか


2017年12月22日 金曜日

日本語って本当に特殊なの?  2014年8月5日 日本語のチカラ

日本語の特徴については、普段日本語を使っている私たちだからこそ気づきにくかったことを中心にして何度か触れてきました。
(参照:気づかなかった日本語の特徴

その中で、世界の言語の中でも孤立した言語であることも触れてきました。

文字のない時代の「古代やまとことば」においては、その成り立ちが他の言語との関係性が見出せないために孤立した言語となっていることは間違いないようです。

しかし、成り立ちを別にして、言語そのものを見ていったらどうでしょうか。

そんなことを探してみたら、面白い研究を見つけたので紹介したいと思います。

言語の区分は一般的には言葉(語彙)と文法の両面から見てなされています。

その観点から見た時に、日本語は本当に特殊な言語になっているのかどうかを検討した、国立国語研究所の所長である影山太郎博士の2010年のレポートです。

日本語が世界の言語の中でも特殊ではないという面から見た場合と、特殊であるとする場合を両方検討しているのが面白いところです。

まずは、決して特殊な言語ではないという観点から見てみたいと思います。

言語の分析においては、言葉(語彙)と文法の二面から検討をするそうです。

言葉における特徴比較として、その言語が持っている母音の数を一つの基準とするそうです。

世界の言語を調べたデータ(WALS)によると、対象となる563言語の分布は以下のようになっているとのことです。


日本語と同じ漢字を使用する中国語においては、36もの母音数となっています。

調査対象となった言語の中でも、日本語の5母音体系はきわめて「平均的」なグループに属しています。

母音と子音の数は意味の弁別につながるものです。

母音を少なくして意味の弁別を高めるためには子音を多くしなければいけません。

子音を多くすることは、唇、歯、舌、口腔、鼻腔などの器官を複雑に駆使しなければならなくなり、エネルギーの負担が多くなります。

聞き取りやすさとしてははるかに勝る母音については、自然発生に近い音となっているために楽に発声できることに比べると子音を多くすることはまた生理的な負担が増えることにもなります。

日本語の音については、他の言語と比べた時に、母音の数が平均的であるだけでなく、子音の数についても「適度に少ない」と評価されています。

日本語は母音数が平均的であるだけではなく、その発音は極めて合理的であり、楽をして自然に発することができるものされています。

更に、文法的に見た場合には日本語はS(主語)、O(目的語)、V(動詞)の構文によるアプローチがなされています。

言語によって基本的な構文がどのようなものになっているかを調査したものです。

調査対象は、1056言語に及んでいます。

その結果は以下のようになっています。


この中で日本語は、調査対象の47%を占めるSOVのグループに属しています。

したがって、構文(語順)からみても、日本語は特殊であるどころかきわめて普通の言語であると言うことができます。

日本語は極めて普通の世界にありふれた言語であるということができるものです。

では、よく言われている日本語の特殊性と言うのはどこからきていることなのでしょうか。

これはひとえに、言語の発展・伝達の系譜からだけ見た結果にしか過ぎないのです。

つまりは、漢語導入の前に存在していた「古代やまとことば」の起源がわからないだけのことなのです。

更に、漢語を利用して「古代やまとことば」を表記する独自の文字である仮名を生み出してしまったことの必然性が見つけられないだけのことなのです。

言語の成り立ちでグループ化しようとしたときにはめるべきグループが見つからなかったので、孤立した特殊言語とされているにすぎません。

ここでは,文法および発音の基本的要素について日本語が特殊かどうかを検証してみました。

その結果,少なくともこれらの現象に関する限りでは,日本語は通俗的に考えられているように「特殊」なのではなく、むしろ逆にごく普通のありふれたタイプの言語であることが分かるのではないでしょうか。

しかも,その「ごく普通で,ありふれている」という性質は、決して偶然の産物ではなく人間の心理的・生理的制約に即した極めて自然な結果であると言えるのではないでしょうか。

更に、日本語がこのような「中庸」の、すなわち「極端でない」性質を備えていることは他の研究でも見ることができるようです。

日本語をごくありふれたタイプにする要素は、言語の骨格を構成し、それなしでは言語が機能しないような要素です。

これらは認知的・生理的・生物学的基盤に依拠する要素であり、「自然さ,普通さ」を説明するための合理的な理由になりうるものです。

このあたりが、「日本語を母語として持っている者は、いつからでも他の言語が使えるようになる。」と言われる原因なのかもしれません。

言語としての基本的な部分が、世界に存在する言語の中でもきわめて標準的なポジションにあることは、日本語を母語として持つ私たちからすると大きなメリットをもたらしてくれます。

他の言語との接触場面においてはきわめて標準的な立場をキープできることになります。

しかも、一対一ではなく複数言語の中にあっては、どの言語に対しても標準的なポジションを取ることができることになります。

簡単に外国語を取り込むことが可能な言語であり、きわめて造語力に富んだ言葉を持っており、基本形の締め付けの厳しくない自由な構文を持つ言語である日本語は、他の言語へ合わせての対応すら可能なものとなっています。

世界最強の言語は、日本語ではないのでしょうか。



(私のコメント)

日本語は特殊な言語で、外国人には難しい言語だと言われていますが本当なのだろうか。このような誤解が生ずるのは、英語の授業などで、SOV型とかSVO型とか言った分類がなされていますが、日本語はSOV型であり英語はSVO型で文法の基本構造が異なるから日本人には理解が難しいと言われる。

しかし、ドイツ語やオランダ語などもSOV型に分類されており、SVO型の英語とは異なる。しかしオランダ人やドイツ人は英語を話せる人が多い。つまり文法の問題よりも単語の関係が深いから理解がしやすいのだ。中国語にしても日本人から見れば漢字が理解できるから理解しやすいのと同じだ。中国人も日本語は理解しやすい。

発音に関しては、英語や中国語は母音が多く発音が難しい。発音が難しいから話し方次第で生まれや育ちすら分かってしまうほどだ。中国などでは河一つ隔てただけで発音が違ってしまって通じないこともある。その点では日本語は文字通りに読めばそのまま通じる。英語は文字通り読めないし、中国語はイントネーションまで区分けしないと分からない。

外国人に日本語が難しいと思われるのは、漢字の単語が非常に多いので難しいと思われるのは確かだ。日本語が達者な外人でも漢字が読めない人はたくさんいる。日本人自身も漢字が読めない総理大臣がいるからルビを振らなければならないほどだ。デンデン総理やテイマイ総理などたくさんいる。

外国語をマスターするうえで一番困難なのは単語を覚えることですが、日本語の国語辞典は最大のものは50万語あまり収録されている。英語などは29万語あまりで、フランス語などは10万語程度です。さらに日本語は造語などの能力も高くカタカナで表記する外来語も増える一方だ。

だから外国語を日本語にはなんとか翻訳できても、日本語の文献を外国語に翻訳するには該当する単語が見つからない時は日本語をそのまま使う場合も多い。逆に明治の頃は外国語から日本語に翻訳するときに該当する言葉がないときは造語して訳した。

だから発音や文法などは、日本語は平均的なレベルの言語ですが、文字が漢字やカタカナや平仮名など3種類も使って表記しますが、ワープロができる前は書くのに非常に苦労した。しかし今はキーボードで打ち込めば国語辞典を開かなくとも該当する漢字を表記してくれる。漢字は表意文字だから文字だけである程度意味がわかりますが、英語などの専門用語は辞書をひかないと分からない。

中国語にしても、会話はできても漢字が難しいから世界に広まらなかったのと同じように、日本語が世界に広まることもないだろう。しかしAIの時代になって自動翻訳ができるようになってくると、文字の問題も障害にならなくなり、経済力や高度な科学技術力がものを言うようになり変わってくる。

問題は翻訳能力であり、英語のIT用語や金融用語や医学用語などを自国語に翻訳できる国語がどれだけあるだろうか。日本語などはIT用語や金融用語などはカタカナで表記して間に合わせられますが、多くの場合は翻訳は諦めて英語を学んで理解するよになってきている。ドイツの場合も今では英語ができないと最先端の医学知識は学べない。

仮定の場合として、もし日本語が世界の最先端の科学技術用語となった場合、漢字で書かれた専門用語をどのように翻訳するのだろうか。特に政治用語は専門家でないと翻訳できずに誤解を生むだろう。日本人がよく使う「おつかれさま」も「頑張ろう」も英語に翻訳のしようがない。

AI翻訳が進歩すれば同時通訳も機械化されて通訳がいらなくなることは書きましたが、膨大な文献をサーバーに収録して、翻訳に生かしていきますが、翻訳例が多くなればなるほど翻訳の精度が高まる。コンピューターが学習していくということが非常に画期的なことであり、スーパーコンピューターの存在がこれを可能にした。




死亡時に50歳代だったとみられるこの男性は、高齢化する日本で増加する
「孤独死」の犠牲者の1人だ。大都会で誰にも気付かれずに彼は独りで死んだのだ。


2017年12月21日 木曜日

大都市・東京で孤独に死ぬ、増える日本の「孤独死」 12月20日 AFP

【AFP=時事】遺品整理を行う「あんしんネット」の大島英充(Hidemitsu Ohshima)さんが足を踏み入れた東京の小さなアパートの一室は、蒸し暑い中で腐敗した肉の悪臭に満たされていた。そこには男性の遺体が3週間横たわっていたのだ。

【関連写真】孤独死の部屋に入った防護服姿の遺品整理作業員

 死亡時に50歳代だったとみられるこの男性は、高齢化する日本で増加する「孤独死」の犠牲者の1人だ。1000万人を超える人々が暮らすこの大都会で誰にも気付かれずに彼は独りで死んだのだ。

 白い防護服を着用してゴム手袋をはめた大島さんが、死亡した男性の体液でずぶ濡れになった布団のマットレスを持ち上げると、その下には大量のうじ虫と黒い虫がうごめいていた。

「ひどい時は防護服を着用します。知らない虫がいるときもありますし。自分を守るために」と大島さんは言う。

 孤独死は日本で深刻化している問題だ。人口の27.7%が65歳以上となっている日本では、中年になるとパートナーを探すことを諦め、一人で生きていくと選択する人が多い。専門家は日本特有の文化的、社会的、そして人口動態的要因が絡み合い、問題を悪化させていると言う。

■孤独な死

 たった独りで死を迎え、何日もあるいは何週間も気付かれずにいる人の数について公的な統計はない。だが専門家らは、その数を全国で年間約3万人と推定している。

「あんしんネット」の事業を行っているリサイクル会社アールキューブ(R-CUBE)の石見良教(Yoshinori Ishimi)事業部長は、年間3万人という推定はデータが取られた範囲の人数だと指摘し、「おそらく、予測できるのは、この2〜3倍の人数が孤独死しているのではないかと思っています」と語った。

 日本は過去数十年間に、広範囲に及ぶ文化的・経済的変化を遂げた。だが人口統計学者は、この国では社会的セーフティーネットが変化に追いつかず、高齢者の世話をいまだに家族が担っていると指摘する。


一人暮らしが増加、変わる社会

 みずほ情報総研の藤森克彦(Katsuhiko Fujimori)主席研究員は、「日本では、家族が支えあいの非常に強い基盤になっています。家族が生活のさまざまなリスクに対応していくわけです」と語る。「それが今、一人暮らしが増えていることで変わってきています。家族の一世帯あたりの規模も小さくなっています。標準世帯が減り一人暮らしが増えています。大きく変わってきています」

 日本では過去30年間で一人暮らしの人が2倍以上に増えて全人口の14.5%に達した。この増加をもたらしたのは主に50代の男性と80代以上の女性だ。

 婚姻率も低下している。専門家は、多くの男性が身を固めて家族を持つには自分の仕事は不安定過ぎると恐れている一方、女性の就業が進むなかで、稼ぎ手としての夫をもはや必要としなくなったと指摘する。

 50歳の日本人男性の4人のうち1人が未婚だ。2030年までにこの割合は3人のうち1人に増えると予想されている。

■孤立

 日本には何かあった時には近所の人ではなく家族を頼るという傾向が強く、このことが問題をいっそう悪化させている。日本の高齢者は迷惑をかけたくないという思いからささいな手助けさえ近所の人には頼みたがらないため、交流の機会を失って孤立しがちだと藤森氏は説明する。

 日本政府の調査によると、週に一度しか会話をしない一人暮らしの高齢者の割合はスウェーデンでは5%、米国では6%、ドイツでは8%だが、日本では約15%だ。

 家族はますます遠く離れて暮らし、厳しい経済状況の下で高齢の親族を助ける余裕もない。

 藤森氏は、「(家族が)これまでの役割を担えなくなっているならば、それに対応できる社会を、枠組みを作っていけばいいということです」と語り、増税して高齢者向けソーシャルケアの改善と保育への財政支援を行い、勤労世代の職場復帰を促すべきだと主張する。藤森氏は、現在の状況が続けば、一人暮らしの増加に伴って孤独死も増えると指摘した。

■写真も手紙もなし

 身内が死亡して何日も発見されずにいたことを知った親族の苦悩に加え、孤独死にはアパートの価格を急落させるという現実的な側面もある。

 あんしんネットの石見氏は、日本ではこの問題および孤独な高齢者が直面する尊厳の喪失という問題について若者を教育する必要があると語る。「個人が、最後どういった亡くなり方をしたいのか。社会全体が考えないといけないと思います」

 東京のアパートでは大島さんとそのチームが、人口が密集する近隣に悪臭が広がらないよう窓を閉め切ったままにしていた。部屋には多数のCDとDVDがあり、音楽と映画を愛する男性が質素で清潔な生活を送っていたことがうかがわれた。だがそれ以外の物はほとんど何もなかった。写真や手紙もなかった。

 男性の所持品の大半は処分されるが、大島さんは2人の同僚と共に、整然と順序よく遺品を見て貴重品がないか調べていた。いつの日か遺族が現れ、遺品を見たいと希望した場合に備えてのことだ。

 大島さんは「警察が探しているのですが、ご親族が見つかっていない状況です。警察も戸籍をさかのぼったりしているようです。現在のところ、まだ見つかっていないようです」 と語った。【翻訳編集】 AFPBB News



(私のコメント)

これからは高齢化社会になっていって、ひとり暮らしの高齢者が増えていきますが、これらの一人暮らし世帯に対する公的なサービス体制ができていない。結婚して妻や子がいたとしても、子供たちは独立して妻や夫が亡くなれば、高齢者の一人暮らしが増える結果になります。

中には近隣との付き合いもほとんどない高齢者も多くいることでしょう。貧しい国では高齢者は一人では暮らせないから、家族や誰かと暮らさなければ生活はできませんが、日本では年金制度などが整っているのでひとり暮らしができる。ひとり暮らしは本人が健康なうちは気楽でいいのですが、健康を害すると困ってしまう。

私なども一人暮らしですが、寝込むような病気が一番怖い。しかし日本の行政はこのような状況の対応がまだ出来ていない。たとえ若い人でも一人暮らしで病気になれば、場合によっては死ぬこともあるでしょう。そのような場合に一番頼りになるのは近隣の人なのですが、あいさつもしない関係では助けは難しい。

ひとり暮らしの場合は、自ら望んで一人暮らしをしている場合が多くて、近隣との付き合いもほんとんどない場合が多い。だから最低限近隣との付き合いは保つべきですが、騒音問題や些細な問題で絶交状態になりがちだ。マンション暮らしでも隣にどんな人が住んでいるのかも知らない場合もあり、管理人もいないマンションやアパートも多い。

大規模なマンションでも、トラブルが多くて管理人のなり手がいないといった問題も起きている。地方などの過疎地などでは高齢者の一人暮らしの介護サービス会社もありますが、大都会での介護サービスなどの活動は低調だ。近隣でも介護サービスの車を見かけることは稀ですが、住宅地区などではよく見かける。

このような高齢者の一人暮らし世帯が増えれば、それなりのバックアップ体制が必要になりますが、私の母の介護認定を受けた場合でも、認定員が来るまでに2週間かかり、認定がなされるまでに一ヶ月もかかった。医療なども在宅での医療体制はまだ出来てはいない。多くが病院に入院するか特養施設に入って終末を迎える。自宅で死ぬのは難しいようだ。

アパートやマンションなどで亡くなるのは難しいのは分かるのですが、自宅で亡くなるのは誰もが望むことではないだろうか。最近では病院で亡くなっても自宅には帰れずそのまま火葬にふされることが多い。マンションやアパートでは遺体が安置されるような通夜はできない。私の母の場合は三日間遺体を自宅で安置していましたが、最近ではそれができる家が少なくなった。

だから最近では、葬儀の様式もかなり変わってきて、通夜も初七日も一緒に葬儀場で行ってしまう。だから近隣で葬儀があっても全く分からない。地元ではかなりの名士であっても葬儀は寺で行われて、通夜も葬儀も自宅では行われない。だから葬儀の花輪なども葬儀場以外では見かけなくなった。

死は誰にでも必ず訪れるものであり、決して不浄なものでも不吉なものでもないはずですが、ましてや天寿をまっとうした死であればめでたいはずだ。人の死が忌避されるのは天寿を全うできなかった場合であり、事故死や戦死や病死はめでたい事ではない。しかし80歳代や90歳代での死は大往生であり祝うべきものだろう。

祖父母や両親の死は、子供にとっては人はいつかは亡くなるという事を教えるものであり、葬儀は自宅で行うのが理想だろう。亡くなった仏さんにとっても最後は自宅で過ごしたいと思うはずだ。それが今では病院で亡くなり火葬場にそのまま行ってしまう。遺体はそれほど不浄なものだろうか。

最近では親子であっても親不孝な子供が多くなり、親の介護を異常なほど嫌がるようになった。だからすぐに病院に入院させてしまいますが、病院に入院すればまだ歩けるのに寝たきりにされてしまう。いちいちトイレにまで付き添えないからだ。老衰は病気ではないから入院する必要はなく、自宅で亡くなった方がいいだろう。

記事にもあるように、「孤独死にはアパートの価格を急落させるという現実的な側面もある。」という事ですが、座間の事件のようなことがあれば本当に悲惨だ。アパートやマンションでの葬儀は避けられていますが、葬儀を不吉なものとして避けるのは間違っている。誰にでも死は避けられないからだ。




中国の「社会主義市場主義」は、もともとWTOの原則に合わない異質である。習氏は、
「中国的社会主義」を貫くと宣言したが、WTO原則に受け入れられるはずがない。


2017年12月20日 水曜日

中国、「日欧米が結束」差別と技術窃取の通商慣行を「告発」 12月20日 勝又壽良

日米欧が中国へ警告の共同宣言
米国は年間6千億ドルの損出へ 

中国はこれまで、外資系企業に対してやりたい放題できた。国内企業とは差別する、進出企業の技術を窃取するという「強盗」まがいの行動を取ってきた。現在、米国が「通商法301条」に基づいて、中国の通商慣行の見直し調査に入っている。日欧が、これに同調した形で中国へ、強い姿勢を見せている。 

この背景にあるのは、中国が欧米のような自由主義国になる訳でない。これ以上、「中国の進化」を待っていても無駄である。ならば、ここで中国の「デタラメ商慣行」を取り上げて糺すしかない、という認識に変わったのだ。「堪忍袋の緒が切れる」という状態になった。この決断をした裏には、中国が10月の党大会で21世紀半ばに米国へ対抗する経済力と軍事力を持つ。こう宣言したことに触発されている。民主主義国へ挑戦する姿勢を宣言した以上、中国を甘やかすことはない。これが、日欧米の共通認識になっている。

 日米欧が中国へ警告の共同宣言

『ブルームバーグ』(12月13日付)は、「日米欧、中国の通商慣行に警告、共同声明で−過剰生産や技術移転強制」と題する記事を掲載した。

中国は、14億人の世界一の人口を武器にして、対内直接投資する外資企業に対して「市場と技術の交換」という形で外資企業の技術を窃取する「泥棒行為」を恥じることもなく行なってきた。技術基盤のない中国が、短期間に急成長できた裏には、この技術窃取という忌むべき行為があった。中国は、この「技術窃取」にすっかり味をしめており、さらに大掛かりな「EV」(電気自動車)技術の取り込みも狙っている。

 これら中国の不法行為は、我慢の限界を超えている。日米欧の先進国グループが、結束して中国へ「お灸をすえる」挙に出たのは当然のこと。中国は、急に吹き始めた寒風に首をすくめているはずだ。

 (1)「日米欧はアルゼンチンのブエノスアイレスで開かれている世界貿易機関(WTO)閣僚会議に合わせて共同声明を発表。『主要セクターにおける深刻な過剰生産能力』や市場をゆがめる補助金、海外への知的財産権を伴う技術移転を企業に迫る政策を取り上げる方針を示した。世界貿易を巡り中国が影響力を強めようとする中で、声明での名指しはないものの、日米欧による今回の共闘は中国政府に対する明確な警告になると閣僚会議の通商当局者は話した」

 日米欧は、WTOの閣僚会議で「市場をゆがめる補助金、海外への知的財産権を伴う技術移転を企業に迫る政策を取り上げる方針を示した」もの。中国がいくら抗弁しても、輸出に補助金をつけるとか、技術窃取するいかがわしいやり方が許されるはずがない。断固として取り締まるべき事柄である。

 日欧米が、中国へ通商慣行見直しを迫っていることに対して、『人民網』(12月12日付)は、中国外交部の記者会見の様子を次のように報じている。

 【記者質問】報道によると、米国の学者と元高官はこのほど『米国にとって中国を妨害し、抑え込むのはすでに非現実的であり、強大化し続ける中国に徐々に適応するほかにない。米国は中国を直に観察し、経験して、新たな対中戦略を研究・策定する必要がある』との見解を示した。これをどう見るか。

報道官われわれは通常、学者の見解にコメントはしない。だが、米国の対中政策は時代の流れについていくべきだとの主張に賛同する

 米国の学者と元高官の具体名は記されていないが、中国の統戦部から資金援助を受けた「中国シンパ」であろう。中国は「諜報活動」の一環として、世界中にこういう中国擁護発言をさせる「サクラ」を育成している。客観的な発言を装った諜報活動だ。

 「米国にとって中国を妨害し、抑え込むのはすでに非現実的であり、強大化し続ける中国に徐々に適応するほかにない」という文言は、中国の「サクラ」のにおいが紛々としている。中国が、不法な手段で輸出を増やし、先進国の知的財産権を窃取することは許されるはずもない。WTOの自由貿易のルールに反するからだ。となれば、「米国は中国を直に観察し、経験して、新たな対中戦略を研究・策定する必要がある」という米国の学者と元高官とやらの主張と、逆のことが起こる。日欧米は、中国が経済大国になった不法要因を洗い出して即刻、改めさせることである。

 (2)「ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表と欧州委員会のマルムストローム委員(通商担当)、世耕弘成経済産業相は共同声明で、『われわれはこうした重大な懸念に対処するため、第三国による不公正な市場の歪曲や保護主義的な慣行を取り除くべくWTOで、必要に応じて他の場でも3者間の協力を強化することで合意した』と表明した。米通商当局は、中国が過剰な生産能力を背景に世界の鉄鋼市場を席巻し、価格を押し下げていると従来から批判。米商務省は、来年1月半ばまでに中国を中心に鉄鋼輸入が安全保障上のリスクをもたらし、関税を課すべきかどうかの判断に関しトランプ大統領に報告書を提出することになっている」

 日欧米は、WTOの原則にそって「不公正な市場の歪曲や保護主義的な慣行を取り除く」と

いう決意表明した。これは、中国にとって相当の重荷になるはずだ。2001年12月、中国はWTOに加盟したが、自由貿易ルールを利用して輸出大国に上り詰めた。その裏では、不公正な取引や技術窃取を含む極端な保護主義を行なってきた。それらの悪事が一切合切、これから表面化するとなれば、中国の欺瞞に満ちた「大国像」ははぎ取られる。

 中国の「社会主義市場主義」は、もともとWTOの原則に合わない異質である。習氏は、「中国的社会主義」を貫くと宣言したが、WTO原則に受け入れられるはずがない。方向転換できるのか。市場主義経済を100%受け入れる社会主義になると、欧州に見られる社会主義政党と変わらず、独裁政治を否定するはずだ。習氏にとっては、まさに自らの政治生命を賭けた問題へ発展するだろう。中国国民にとって、WTOの100%受入が独裁政治放棄へ繋がれば最大の勝利となる。その点で日米欧は、中国に対してWTO原則を遵守させ、それが近代化を促進させるテコになることを認識する必要がある。(後略)



(私のコメント)

中国が経済発展するに従って、洗練された民主国家になるというのは、プロパガンダであり、中国人を知らない人を騙すためのものだ。そもそも清朝が滅んでから100年以上も経っているのに未だに独裁国家であり、民主的な選挙も行われていない。内覧や戦乱が続いて共産党独裁国家となりましたが、経済は低迷した。

1978年からの改革開放経済から40年経ちましたが、世界第二位の経済大国となっても民主化の動きは見られない。むしろ共産党独裁体制は強まるばかりであり、アメリカに迫る軍事独裁国家が生まれようとしている。昨日も書いたようにアメリカには、ソ連が滅んだ後の共産主義国家としての期待があるのでしょうが、中国の共産主義はニセモノだ。

中国は2001年にWTOに加盟しましたが、17年経ってもWTOの規約を守るつもりはないようだ。知的財産権は盗み放題であり、コピー商品や偽物が出回っている。中国は確かに巨大市場になったが、もっぱら輸出で稼いでおり、GDPの主なものは資本投資であり、消費に占める割合は3割ほどしかない。つまり超高層マンションはどんどん建てられているが、庶民には手の出るようなものではない。

中国の経済発展は、アメリカからの技術供与や資本投資によるものであり、そのためにアメリカ自体が空洞化してしまった。来日しているバノン氏によれば「アメリカは中国の属国になってしまった」そうですが、アメリカ政府は自国民を犠牲にしてまでも中国に肩入れしてしまった。中国にあまりにも投資をしてしまってなかなか抜け出せないのが実情だろう。

最近のアメリカ大統領は、誰もが最初は中国に厳しい態度をとるが、周りを親中派に取り囲まれて中国べったりになってしまう。トランプ大統領も最初は厳しいことを言っていたが、反中国のバノン氏は解任されてトランプ政権から追い出されてしまった。

中国は民主化の兆しもなく、経済の拡大とともに軍事力も拡大させている。アメリカはその中国に対して対抗的な動きは見せておらず、南シナ海の問題も放置されたままだ。南シナ海の周辺諸国にとっては重大問題でしょうが、アメリカはこの問題に介入はしないようだ。

ロシアのクリミア半島領有に匹敵する問題なのに、アメリカは経済制裁一つしない。アメリカにとってはクリミア半島よりも南シナ海の方が国際航行路でもあり、マラッカ海峡にも影響が出てくるはずだ。それはオバマ大統領からトランプ大統領に代わっても大きな変化は見られていない。

北朝鮮問題に対しても、アメリカは中国に依存するばかりであり、米韓軍事演習ばかり行っている。単なる気休めなのでしょうが、北朝鮮は核とミサイル開発はやめていない。北朝鮮の核とミサイル開発には中国やロシアの隠れた援助があるからでしょうが、アメリカは経済制裁以上のことはしないだろう。

アメリカと中国の特殊な関係は昨日書いたとおりですが、中華人民共和国はアメリカが作ったようなものだ。しかし中国はアメリカの言うことは聞かずにやりたい放題で、技術も資本もぶったくられて、怒ったアメリカの貧しい白人層はトランプ政権を選んだ。しかしトランプもオバマと同じく戦略的忍耐を繰り返している。

アメリカは中東に対してはイスラエルの言いなりであり、アジアに関しては中国のやりたい放題を放置している。WTOに加盟しても中国は規約を守らないし、日本に対して行ったような貿易摩擦に対する対抗措置も、中国に対してはスーパー301条は適用外のようだ。裁判に訴え出ても中国は法治国家ではなく無意味であり、アメリカはこの面でも何もできない。




ヴェノナ文書がアメリカの知識人たちに与えた衝撃は大変なものだった。「やはりルーズ
ヴェルト民主党政権内部にソ連や中国共産党に利するような政策を推進したスパイがいた」


2017年12月19日 火曜日

アメリカを巻き込んだコミンテルンの東アジア戦略 『別冊正論』 15号 江崎道朗

収まらない「ヴェノナ」の衝撃

 第二次世界大戦前後の時期に、アメリカ政府内に多数のソ連のスパイが潜入したことを暴いた「ヴェノナ文書」の公開以降、同国内では「ルーズヴェルト政権はソ連や中国共産党と通じていたのではないか」という古くからの疑念が、確信へと変わりつつある。当然、当時をめぐる歴史観の見直しも進んでいる。しかも、そのピッチは近年、急加速していると言っていい。
 ヴェノナ文書とは、第二次世界大戦前後の時期にアメリカ内のソ連のスパイたちがモスクワの諜報本部とやり取りした秘密通信を、アメリカ陸軍情報部が秘密裡に傍受し解読した記録である。1995年、アメリカ国家安全保障局(NSA)が公開した。

 これら機密文書が次々と公開され、その研究が進んできた結果、ルーズヴェルト大統領の側近であったアルジャー・ヒス(1)[以下、主要人物に通し番号を附し、共産党員または協力者と思われる人物は傍線を引く]を始めとする200人以上のスパイ(あるいは協力者)が政府官僚として働いていたことが立証されつつあるのだ(中西輝政監修『ヴェノナ』PHP研究所)。
 ルーズヴェルト政権内部にソ連のスパイたちがいるという疑念は、60年以上前からあった。1948年、下院非米活動委員会において『タイム・マガジン』記者のH・チェンバースが、アルジャー・ヒス(1)を「ソ連のスパイだ」と告発した。1950年には、ジョセフ・マッカーシー上院議員が「国務省に潜む共産党員の名簿を入手した」と発言し、容共政策を進めた国務省や陸軍の幹部たち、特にジョージ・マーシャル国務長官(2)や、蒋介石政権の顧問を務めたオーエン・ラティモア(3)らの責任を激しく追及した。「マーシャル国務長官(2)やラティモア(3)らはソ連に通じており、ひそかに中国共産党政権の樹立を支援した」というのだ。
 確かに彼らはソ連や中国共産党に好意的な発言をしていたが、ソ連のスパイだと断定する証拠も当時は見つからなかった。しかも、ソ連のスパイだと名指しされた人物が次々と自殺をしたため、リベラル派のマスコミは、「マッカーシー上院議員らが根拠なく言論弾圧を行った結果、自殺に追い込まれた。これは現代版の魔女狩りで許されることではない」などと、保守派批判を繰り広げたのである。
 以後、ソ連や中国共産党に好意的な言動を理由に批判することはタブーとなってしまった。アメリカでも戦後、ソ連や中国に親近感をもつリベラル派にマスコミは支配され、保守派は肩身が狭かったのだ(リー・エドワーズ著『アメリカ保守主義運動小史』明成社)。
 それだけに、ヴェノナ文書がアメリカの知識人たちに与えた衝撃は大変なものだった。「国連創設にまで関与したアルジャー・ヒス(1)らがソ連のスパイであるはずがない」と断言していたリベラル派の学者やマスコミは沈黙を余儀なくされた。
 ソ連が崩壊し、1991年に登場したロシアのエリツィン政権が、旧ソ連時代のコミンテルン・KGB文書の一部を西側研究者に公開するようになったことも追い風となった。これらの文書の公開によって、「やはりルーズヴェルト民主党政権内部にソ連や中国共産党に利するような政策を推進したスパイがいた」という声が、保守派から実に60年ぶりに上がってくるようになった。その代表者が評論家のアン・コールター女史で、彼女はヴェノナ文書を引用しながら2003年、『トリーズン(反逆)』(邦訳『リベラルたちの背信――アメリカを誤らせた民主党の六十年』草思社)を書いた。
 その影響か、共和党のジョージ・ブッシュ大統領は2004年5月13日、アメリカ保守主義同盟40周年大会の記念講演で、アルジャー・ヒス(1)らを告発した『タイム・マガジン』記者のチェンバースを「アメリカの保守主義のリーダー」として高く評価した。
 そしてその翌年の2005年5月7日、ブッシュ大統領はラトビアで演説し、アルジャー・ヒス(1)が関与したヤルタ協定について「史上最大の過ちの一つ」だと強く非難したのである。
 ヤルタ協定とは1945年2月、ルーズヴェルト大統領、チャーチル首相、スターリン元帥という米英ソ三カ国首脳がソ連領ヤルタで行った会談において、国際連合構想にソ連が同意する見返りとしてポーランドやバルト三国などをソ連の勢力圏と認めることや、ソ連の対日参戦と引き換えに満州の権益や南樺太・北方領土を与えることを認めた秘密協定のことだ。
 第二次世界大戦後、東欧諸国がソ連の支配下で苦しんだのも、日本の降伏後、ソ連による満州・北方領土占領、中国共産党政府の樹立、朝鮮半島の分割など極東で連鎖的に起きた危機も、すべてヤルタ協定にその原因をたどることができる。
 後に「ヤルタ体制」と呼ばれるようになった戦後の国際秩序の出発点を、こともあろうに当事国であったアメリカのブッシュ大統領が正面から批判したのだ。これに対してロシアのプーチン大統領は5月7日付仏紙フィガロで、「米英ソの三首脳がナチズム復活を阻止し、世界を破局から防ぐ国際体制を目指して合意した。その目的に沿って国連も結成された」と、ヤルタ協定について擁護するなど、国際政治に少なからぬ反響を巻き起こした。

急増する歴史見直しサイト

 一方、アメリカの保守主義者たちは、ブッシュ大統領の発言を歓迎した。フェミニズム反対運動のリーダーとして著名なフィリス・シェラフリー女史は「ブッシュ大統領、ヤルタの屈辱を晴らす」と題した論文でこう書いた。

ジョージ・W・ブッシュ大統領、ありがとう。去る5月7日、ラトビアにおいて演説したブッシュ大統領は、大国同士の談合によって、多くの小国の自由を売り飛ばしたヤルタ協定は誤りだったと指摘しました。時期がだいぶ遅れたとはいえ、誤った歴史を見直し、F・D・ルーズヴェルト大統領の悲劇的な間違いの一つについてよくぞ(ヤルタ協定によってソ連に併合された東欧諸国に対して)謝罪の意を表明してくれました

 さらに、この数年で、ヴェノナ文書などを引用してソ連や中国共産党を支持していたルーズヴェルト政権の政府高官や知識人たちを告発するサイトが急増しているのである。
 その代表的なものが、2006年11月に開設された「コンサバペディア」である。ヴェノナでスパイとされた人物の一覧やそのプロフィール、他で明らかになっているソ連のスパイたちのリストとともに、相次ぐヴェノナ研究の新たな成果を紹介し続けている。
 この中では、従来の東京裁判史観とは違って、「日米戦争を引き起こしたのは、ルーズヴェルト政権内部にいたソ連のスパイたちではなかったのか」という視点まで浮上してきている。東京裁判史観からの脱却をめざす我々にとって、絶好のチャンスを迎えているのだ。
 意外なことに、アメリカの反日運動の背景にソ連のスパイたちの暗躍があることに当時から気づいていた人物がいた。日本外務省の若杉要ニューヨーク総領事である。若杉総領事は昭和13年から15年にかけてアメリカの反日運動の実態について詳細な報告書をたびたび作成し、外務省に報告していたのだ。
 若杉総領事が作成した報告書の多くは当時機密文書扱いであったが、平成14年からアジア歴史資料センターにおいて公開され、現在はアジア歴史資料センターのホームページにて誰でも見ることができるようになっている。
 これら若杉総領事の報告書とヴェノナ文書、コミンテルン文書等を併せ読むことで、ソ連・コミンテルンの対米工作の一端が見えてくる。その実態を最新の研究成果を踏まえ、順を追って再現したい。(後略)


(私のコメント)

世界共産主義運動は、信じられないほどの多くの活動家たちが参加した運動であり、ソ連崩壊後も、まだその残党が世界で活動をしている。共産主義の何がいいのかが私にはわかりませんが、多くのインテリたちが共産主義運動に参加した。共産主義は資本主義が高度に発達した段階で生ずるものであり、ロシアや中国の共産主義はデタラメだ。

資本主義は様々な欠点がありますが、社会主義的な政策も取り入れることで修正が進んでいる。ソ連の共産主義国家の崩壊は、共産主義の間違いを証明するものであり、中国は共産党の国家ですが名ばかりの共産主義であり、独裁体制と共産主義とは関係がない。そもそも共産主義を中国人は日本人から学んだ。

多くの共産主義用語は日本語であり、中国人は日本の文献から共産主義を学んだ。人民共和国 共産党 一党独裁政権 高級幹部指導、社会主義市場経済などこれらは日本語だ。資本主義経済すら未発達なのに共産主義もへったくれもないはずですが、ロシアや中国の共産主義はニセモノだ。

共産主義は、本来はヨーロッパやアメリカなど資本主義が発達した国で議論されるべき思想であり、資本家もいないような国で共産主義革命などお笑い種だ。本来ならば高度成長した現代の中国こそ共産主義が議論されるべき問題であり、経済格差の拡大はひどいものだ。

それからすれば、アメリカの共産主義運動は大恐慌などの教訓から共産主義運動が本格化していったものであり、アメリカの共産党こそ共産主義運動の本家本元に当たるのだろう。「共産主義」と言うと分かりづらいが「平等主義」と本来は翻訳すべきではなかっかと思う。だから本来は金持ちから税金を取り貧しい者への社会保障がなされなければならない。

だから戦後の日本の政治体制は、世界一進んだ社会主義国家であり、ロシアや中国などの共産主義とは対極的な形になった。しかし小泉構造改革によって市場原理主義が取り入れられて、格差社会となり悪しき資本主義の弊害が出てきてしまった。ソ連崩壊により共産主義の誤りが決定的となりましたが、ロシアだからこそ共産主義が崩壊したのだ。

中国は共産主義国家でもなんでもなく、「なんちゃって共産主義」なのだ。現代の中国こそ共産主義運動が起きるべきであり、多くの資本家たちが資本を独占している。しかし中国人には共産主義が理解できない。ロシア人にも無理であり、資本主義のベースがなければ共産主義は成り立たない。

その意味から考えれば、ルーズベルト政権こそ真性の共産主義国家であり、大恐慌から脱するには共産主義的な政策でしか方法がなかった。戦後の日本へ来たニューディーラーたちは共産主義者であり、だから戦後の日本が世界一の社会主義国となったのだ。

だからアメリカとソ連の対立は、真性共産主義国とニセ共産主義国との対立であり、ソ連はニセ共産主義だから崩壊した。中国は共産主義以前の問題であり、ソ連のスパイであるマーシャルなどが中国共産党を支援して作らせた。マーシャルは国務長官や国防長官を歴任した人物であり、彼がスパイであってもFBIは手が出せなかった。

貧富の格差の問題は、資本主義が抱える基本的な問題であり、これを解決する共産主義思想とソ連や中国の共産主義とは関係がない。彼らは共産主義を名乗っているだけであり中国の貧富の格差はひどいものだ。ソ連や中国の共産主義は一種の宗教であり、彼らに反抗するものは粛清された。

アメリカの共産主義者がなぜあのように狂信的に活動するのかということですが、ソ連や中国に買収されたというよりも、宗教的信念によるものであり、現代でも国務省やマスコミには共産主義者が大勢いる。中国共産党の生みの親はアメリカの政府高官であり、それはヴェノナ文書によって明らかにされた。

江崎道朗氏のブログ記事は長いものであり、詳しくそこに書かれていますが、日本にも共産主義者のスパイが大勢いた。まさに戦前の日本はソ連とアメリカの共産主義者に翻弄されたのであり、途中まではうまくいった。南京大虐殺も彼らによって捏造されましたが、反日の根源にはアメリカの共産主義スパイがいる。

このように共産主義のスパイが暗躍するのは、イデオロギー的に騙されていたり、スパイになることで出世が早くなるといった事に目がくらむからだろう。あるいはハニトラされたり買収されたりもあるが、ソ連の崩壊したあとでも共産主義スパイが暗躍している。もはや共産主義は国家イデオロギーとしては崩壊しているのですが、独裁国家にはスパイが不可欠だ。だからスパイが無くならない。

共産主義国家では、一人の人間が一人の人間を監視するので、半数がスパイということになる。北朝鮮でもスパイの密告で高官が処刑されたりしますが、ソ連にしても同じような体制だった。だから世界中にスパイを送り込んで工作活動をさせる。そして金や脅迫や出世でスパイたちを操る。




日本でビジネスをする大企業や日本で財産を築いた富豪がタックスヘイブンで税逃れをします。
当然、国の税収は減る。すると国はその分を「取りやすいところ」から取ろうとする


2017年12月18日 月曜日

もはや他人事ではない!「パラダイス文書」が示す国民の血税の行方 12月16日 AERA

 日本時間2017年11月6日午前3時。ある秘密文書に基づく報道が世界中で一斉に始まった。「パラダイス文書」。莫大(ばくだい)な内部告発データがつまびらかにしたのは、多国籍企業やセレブとタックスヘイブン(租税回避地)の関わりの実態だ。国際的なジャーナリスト集団の一員としてデータの分析・取材にあたり、著書『パラダイス文書』を緊急出版した朝日新聞の奥山俊宏編集委員に聞く、われわれにとっても他人事ではない実情とは?

――パラダイス文書の反響、影響は?

 昨年のパナマ文書の報道の際には、事前にはまったく予想していなかったような大きな反響があって、正直、驚いたのですが、今回のパラダイス文書はそれとは違います。量的には反響は小さいようにも感じますが、質的にはどうでしょうか。まだよく分かりません。

 欧州議会で突っ込んだ議論がされていて、おそらく制度改正につながるでしょう。米国の議会でも税制改革が議論されていて、その良し悪しは論者によって真逆でしょうが、法人税率が大幅に切り下げられそうです。

 多国籍企業の税逃れや富裕層の財産隠しなどの報道は近年これまで何度も経験していますが、いつも、欧米、特にヨーロッパでは非常に大きな反響があります。今回もそうです。一方、日本はいつも反応が弱い。

 というのも、欧米では、国税当局や議会の努力もあって、租税回避によって年間にどのぐらいの税収が失われているのかが明らかにされますし、アップルやアマゾンといった企業の租税回避の実態が公表されたりもします。日本ではそれがない。正直、実態がほとんど見えない。だから、実感も興味も持てないのかもしれません。つまびらかにすることで国民の納税意欲が失われることを危惧しているのかもしれませんが、実態が分からないと、対策を議論できない。議論がないと、対策もない。何となくの不公平感だけが漂っている。それでいいのかなと思いますね。

 多国籍企業や大金持ちの話だからよくわからない、庶民である自分とは関係ない――。日本では、そんなふうに他人事に感じている人が欧米以上に多いように感じます。しかし、割を食っているのは中流階級の庶民であり、ふつうの企業であり、一般の納税者なのです。

――どういうことですか?

 たとえば、日本でビジネスをする大企業や日本で財産を築いた富豪がタックスヘイブンで税逃れをしたとします。当然、国の税収は減る。すると国はその分を「取りやすいところ」から取ろうとする。どこか? 所得をすべて把握され、税金が給与天引きの会社員は、最たる「取りやすいところ」と言えるでしょう。

 2014年に非営利の報道機関「国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)」が公開した秘密文書「ルクセンブルク・リークス」には、「あおぞら銀行」の名がありました。同行の前身、日本債券信用銀行は1998年に破綻し、損失の穴埋めに3兆円を超える公的資金が投入された。その中にはわれわれの血税も含まれていましたが、一切戻ってきません。その後、アメリカの投資ファンド「サーベラス」が同行の株式の過半を買収し、売り抜けて1千億円超の利益を得ました。その際、サーベラスは、その利益を、タックスヘイブンのケイマン諸島やルクセンブルク、オランダの20の法人や組合を経由させ、日本国外に吸い上げたと思われます。ルクセンブルク・リークスの中にあった文書でそういう経緯を読み取ることができます。この利益にかかる税金を日本では払っていないと関係者は言うの ですが、サーベラスにそれを当てても 、「サーベラスはすべての税法や条約を順守している。日本投資に用いられたストラクチャーは売り手にも、しかるべき当局にも透明だった」という返答です。私はこれに割り切れないものを感じます。

 バブル崩壊後に金融機関が次々と破綻し、その損失穴埋めに公的資金が投入されました。それは最終的に血税でまかなわれるでしょう。日本の納税者は金融業界の不始末の尻ぬぐいをさせられたのです。また、この間、預金の金利はほとんどゼロに抑えられています。一般の預金者に入るべき金利が大規模に不良債権の処理に回されています。このようにして、私たち日本の納税者、預金者は他人の損失をかぶって日本の金融システムを守ってきたのです。にもかかわらず、その金融システムを利用 して富を築いた企業や人の一部が、タックスヘイブンにその富を逃している。私はこれを理不尽な話だと思います。

「庶民だけが損している」と言うつもりはありません。まじめに日本で税金を払っている日本の大企業もタックスヘイブンの被害を受けていると言っていいと思います。中国やアメリカの企業がタックスヘイブン(租税回避地)を使った税逃れに貪欲なのに対し、言葉の壁もあり、日本の企業はあまり積極的ではないようです。日本企業には地方税もあわせ三十数%の法人税が課せられるのに対し、海外の多国籍企業が15%しか納税していなければ、日本企業は20%ものハンディを背負わされることになります。国際競争の上で、これはとても大きなハンディです。 このハンディのせいで日本企業が海外の多国籍企業との競争に敗れるということになると、それは日本にとって国家的な損失です。

――正直者や弱いものがバカを見るのはおかしいですね。私たちにできることはあるのでしょうか?

 そういう状況を許している制度を改正する必要があり、そのためには、制度改正への世論の盛り上がりが必要だ、と思います。そのためには、もっともっと実態が知られる必要がある。特にパナマ文書以降、そう感じています。

 先日、「グローバル連帯税フォーラム」という市民グループと民間税制調査会が共催で「税と正義/パラダイス文書、グローバル・タックス、税制改正」をテーマにしたシンポジウムが青山学院大学で開かれました。私も見にいったのですが、その会場の熱気には驚かされました。「日本人は租税回避地の問題には無関心」とは必ずしも言えなくなってきている、そういう変化があるのかな、と感じました。

 かつてタックスヘイブンはなかば野放し状態でした。政治家とか大企業とかお金持ちとか社会的影響力の大きい層がタックスヘイブンをよく利用しているということがパナマ文書やパラダイス文書で分かってきていますが、そういうこともあって、意図的にタックスヘイブンは放置されてきたのかもしれません。しかし、近年、パナマ文書やスターバックスの税逃れなどの報道の影響もあって、租税回避地への対策が急速に強化されてきています。また、多くの多国籍企業は世論を敵に回すのは得策ではないと考え、少なくともポーズの上では、世論が強いアメリカやイギリスでは税逃れをやめ、納税をするようになってきているようです。批判的な世論が強ければ、租税回避はしにくくなり、歯止めになる。一般消費者を直接相手にする企業にとって、イメージダウンは大きな打撃になるからです。逆に言えば、国民がそうした問題に無関心で世論が甘い国では、租税回避されてしまう可能性が高いとも言えます。

 もう一つ、世論が後押ししているのではないかと私が考えているのが「内部告発」です。パナマ文書にせよ、パラダイス文書にせよ、法律事務所の内部文書をその意思に反して大量に外に出したのですから、ふつうに考えると、盗みに当たるように見えます。でも、それに対する批判がほとんどない。特にヨーロッパでは、「すばらしい」「よくやった」という称賛の声が上がっている。正当な内部告発のための情報流出は違法性がなく、保護されるべきだという見方が強まっています。例えばタックスヘイブンと関係のある法律事務所などに勤めていて、データを持ち出せる環境にある人がいたとします。そんなとき「間違ったことをしている」という思いに駆られたら、内部告発を好意的に受け入れてくれる世間の風潮は、勇気を与えてくれるはずです。

 意を決して内部告発した人が身元を暴かれたり逮捕されたりすることなく、守られることが重要です。近年そうした法整備が進んでいることも、内部告発の増加につながっていると感じています。ちなみに、ICIJのメンバーはもちろん、データを入手した南ドイツ新聞の記者ですらパナマ文書の情報提供者の素性は知らないそうです。

 世間が好意的に内部告発を受け入れるようになった背景には、ICIJや私たちジャーナリストが、内部告発者によってもたらされたデータを丁寧に扱っていることもあると自負しています。流出したデータを丸ごとそのまま公開するというような乱暴なことはしません。適切な分析と取材を重ね、相手にも言い分の機会を与え、きちんとした形で社会に提供する。今回のパラダイス文書まで続いた一連の大型金融リークではジャーナリズムの責務も改めて問われていると感じています。


(私のコメント)

タックスヘイブンの問題は、脱税の温床であり国際的な企業ではおおっぴらに使われている。取り締まる法律がないのだからそれは合法的ということになる。これといった産業がない小さな南方の島では、企業誘致のために法人や個人の税金を低くするかゼロにして、金を集めて金融で稼ごうとする。

このようなタックスヘイブンの国に行くと、近代的な超高層ビルが立ち並んで、金融立国として成功している。法人や個人の大富豪ともなれば税金を逃れるためにはこのようなタックスヘイブンを使うことが常識となり、日本からもかなりの資金がタックスヘイブンに流れ込んでいる。

日本の課税制度は年々厳しくなる一方であり、それにたいして法人税は20%にまで切り下げられる。最近の円安と減税によって法人の内部留保は溜まる一方であり、その額は400兆円を超えている。その内部留保をタックスヘイブンに預けて運用すれば、儲けた金には税金がほとんどかからない。そのようなことは国内ではできない。

日本の株式市場も外人投資家に運用されていますが、タックスヘイブンからの投資であり、株で儲けた利益はタックスヘイブンに行ってしまって課税ができない。以前にも「株式日記」でアメリカの投資ファンド「サーベラス」の例を挙げましたが、オランダなどを経由して税を日本には支払わなかった例があります。

最近でもシャープや東芝などが、上場廃止とか再上場を繰り返していますが、再上場されれば株は確実も儲かる。東京株式市場はこのような投資ファンドのおもちゃにされており、彼らがやりたい放題しても、東証も国税庁も手も足も出せない。取り締まる法律がないのだから彼らのやり方は合法だ。

このような国際的な脱税は合法であり、国外に持ち出されてしまえば国は税金を取り立てることができない。ならば日本国内にタックスヘイブンを作ってしまえば、資金が海外に流れることを防げますが、日本の政治はそのようなことには関心がないようだ。

財務省はもっぱらサラリーマンを狙い撃ちにして、850万円以上のサラリーマン課税を強化するそうです。数十億円もの資金を持つ大金持ちたちは、香港やシンガポールにファンドに金を預けて転がしています。国内の真面目なサラリーマンは課税に苦しみ消費を減らしていますが、富裕層はいくら儲けても日本には税金を収めません。

パナマ文書やパラダイス文書はタックスヘイブンの実態の一部を明らかにしましたが、日本人は思ったほどタックスヘイブンを活用していないようだ。むしろ中国や中東の大金持ちたちの資金運用の場であり、真面目に税金を収めるような環境ではないようだ。99%の国民は貧しく1%の金持ちは税金天国で稼いでいる。

日本からの課税逃れは50兆円ほどだという計算ですが、財務省はそのような課税逃れには打つ手がなく、日本国内の真面目なサラリーマンの課税を強化して、赤字財政を賄おうとしている。タックスヘイブンから税金を取り立てるには、資金移動に税金をかければいいのであり、以前にも書いたようにトービン税のように国際通貨取引自体に税金をかければいい。




韓国企業はアベノミクスの円安政策で苦戦中だ。9月初めに100円=1045ウォンだった
円・ウォン相場は11日には同963ウォンまで円安が進んだ。3カ月で8%も下落した


2017年12月17日 日曜日

アベノミクスにやられた…韓国企業に円安ショック 12月16日 朝鮮日報

トヨタ、ホンダなど日本の自動車メーカー5社は今年1−11月に米国市場で600万3000台を売り上げた。シェアは昨年の37.2%から38.4%に上昇した。特に7−10月のシェアは48.7%を記録。米国で販売された自動車の2台に1台が日本車だった計算だ。一方、韓国の現代・起亜自動車の販売台数は116万9000台にとどまり、前年を10%以上下回った。日本車は韓国でも前年比25%増の3万9968台が売れ、輸入車市場でのシェアは18.8%に上昇した。

 日本メーカーが「アベノミクス」と「円安」を武器に華やかに復活している。しかし、文在寅(ムン・ジェイン)政権の最低賃金引き上げ、労働時間短縮、通常賃金拡大など労働者寄りの政策と規制に苦しむ韓国企業は最近、円安の急激な進行でダブルパンチを受けている。財界関係者は「日本企業は円高が追い風だが、韓国企業は手足を縛られた状態で日本企業と競争しなければならない状況だ」と漏らした。

■企業を勢いづけたアベノミクス効果

 ソニーは7−9月期の売上高が前年同期比22%増の2兆600億円だった。営業利益は実に346%増加した。ソニーは今年、6300億円の営業利益を予想しているが、過去20年で最高益となる。ゲーム大手の任天堂も4−9月に399億円を営業利益を上げ、黒字に転換した。

 2012年12月に発足した安倍政権の「アベノミクス」効果で日本の製造業が復活した。アベノミクスは規制改革と法人税引き下げといった親企業政策と円安を柱とする企業活性化策が中心だ。2013年に37%だった日本の法人税率を29.74%まで引き下げたが、最近になって米国、フランスが法人税引き下げに動くと、一時的に20%まで追加減税を目指している。

日本の上場企業による純利益は2年連続で過去最高を記録する見通しだ。失業率は安倍政権が発足した12年12月時点の4.3%から今年10月には2.8%まで低下し、23年ぶりの低水準となった。国内総生産(GDP)は今年7−9月期まで7四半期連続で伸び、日経平均は21年ぶり高値の2万3000円に迫っている。

■韓国企業に円安ショック

 一方、韓国企業はアベノミクスの円安政策で苦戦中だ。9月初めに100円=1045ウォンだった円・ウォン相場は11日には同963ウォンまで円安が進んだ。3カ月で8%も下落し、2015年12月以来の円安水準となった。アベノミクスが始まった12年末と比較すると、20%近い円安となる。韓国銀行が最近利上げを実施したのに対し、安倍政権は毎年80兆円を供給する量的緩和政策を継続する予定で、円はウォンに対し当面安値を付けそうだ。

 建国大経済学科の崔培根(チェ・ベグン)教授は「韓国は主力産業が製造業であり、最大の競争相手は日本だ。円が下落すれば、韓国は日本に価格競争力で押されざるを得ない」と指摘した。

 特に自動車への影響は大きい。現代自動車の場合、米国市場で販売が12%ダウンするなど不振で、円安を武器に世界市場を攻略する日本車にさらに押されることが懸念される。現代自グローバル経営研究所のイ・ボソン理事は「円安が始まる前の11年、ソナタとホンダアコードの世界市場でのシェア差は10ポイントあったが、今年は2%に縮小した」と述べた。

10%円安進行で輸出4%減

 円安は日本と競争を展開する造船、石油化学、バッテリー、鉄鋼、機械など韓国の主力輸出品目全てにマイナスだ。造船業界関係者は「最近中国やシンガポールに大口受注を奪われたのは人件費による価格競争力の差だったが、円安が重なり、日本にもやられかねない」と表情が暗い。化学業界関係者は「エコカー用バッテリー市場で韓日が激しく争う中、円安は長期的に日本メーカーの価格競争力を高める」と懸念した。

 明知大経済学科の趙東根(チョ・ドングン)教授は「安倍首相は企業を後押ししているが、韓国は法人税、賃金引き上げなど企業の生産コスト上昇を招く政策ばかり打ち出している。現在輸出は好調だが、円安の影響は6カ月後の韓国経済に大きなショックを与えるのではないか」と分析した。

 現代経済研究院によると、円が対ウォンで10%下落すると、石油化学の輸出が13.8%減少すると試算されるという。このほか、鉄鋼(11.8%減)、機械(7.9%減)、自動車(7.6%減)、家電(6.9%減)、情報技術(6.9%減)など多くの主力品目の輸出も大幅な減少が見込まれる。韓国輸出入銀行は円が対ウォンで10%下落すれば、韓国の輸出が平均4.6%減少すると分析した。



(私のコメント)

日本における円高や円安はそれぞれ利益不利益がありますが、90年代からの極端な円高はバブル崩壊につながった。円高になれば海外から安いものが入ってくるから物価が下がって消費者には利益だが、輸出業界にとっては海外との価格競争にさらされてダメージを負ってしまう。特に韓国や中国とは競合するから大変だ。

それで日本の輸出業界は中国などに工場をシフトして円高を回避するようにした。韓国なども日本から製造装置を輸入して、液晶パネルやDRAMなどを大量生産して安価で販売してシェアを広げた。その結果日本の電機業界は致命的なダメージを負ってしまった。それはサムスンとソニーの現在を見ればわかる。

家電業界はコモディティ化が進んで、部品や製造装置が同じなら同じものができるから、日本で作っても韓国や中国で作ってもほとんど変わらないものができる。そのような状況で日本の円高で、日本の家電産業は致命的なダメージを負ってしまった。その結果がシャープや東芝の悲劇だ。日本企業は画期的新製品が作れなくなってしまった。

日本の家電メーカーは毎年巨額の赤字を出すようになり、数千人単にのリストラが行われた。リストラされた日本の技術者たちは韓国や中国に転職して、日本の技術も移転してしまった。有機ELパネルなども今や韓国のメーカーの独占状態であり、それが韓国ウォン高と日本の円安になって現れている。

円高が10年20年と続けば、日本のメーカーがいくら努力しても輸出産業に大きなダメージが出る。逆に円安になれば努力しなくても自動的に利益が膨れ上がり、努力しなくても自動車などがアメリカで売れ出してさらに儲かっている。円安は輸入にはダメージになりますが、石油もその他の資源も価格が低迷して影響は少ない。

韓国や中国の繁栄は、日本の円高によるものであり、日本メーカーのシェアを食ってきた。1ドル80円の時代から1ドル120円となれば50%の価格変動であり、日本の輸出製品は半値に下がった計算になる。本来ならば日本の円は110円から120円くらいで安定させるべきでしたが、政府日銀は円高を放置してきた。

韓国から見れば円高円安がいかに大きな影響を与えているかがわかりますが、現代自動車のソナタとホンダのアコードはほとんど同じものだ。エンブレムも似ているしスタイルもほとんど同じで、素人には見分けがつかない。製造技術も部品も同じなら同じものができる。問題は価格だけだ。日韓貿易は常に韓国の慢性赤字ですがそれは日本から部品素材を輸入しているからだ。

日本は円高対策として、部品や素材を輸出する戦略に変えた。だからスマホなども日本製部品が使われている。アメリカで作られている自動車も主要部品は日本から輸出されているが、表からは分かりにくい。だから部品なども現地生産するように圧力がかけられているが、現地生産すれば倒産したタカタのように不良品が作られて大損害が出る。

ウォン高円安によって、『円安は日本と競争を展開する造船、石油化学、バッテリー、鉄鋼、機械など韓国の主力輸出品目全てにマイナスだ。造船業界関係者は「最近中国やシンガポールに大口受注を奪われたのは人件費による価格競争力の差だったが、円安が重なり、日本にもやられかねない」と表情が暗い。』というように韓国は深刻だ。

ならば韓国もアベノミクスを見習って大幅な金融緩和すればいいのでしょうが、そうなると外貨危機が起きかねない。ウォン高と外貨危機とは矛盾しますが、ウォンを安くすると外貨危機懸念から外国からの投資が減ってしまう。中国も同じで人民元を安くすると外貨が逃げ出してしまう。だから日本の円安に追随できない。

日本は円安になっても世界最大の債権国家なので外貨の心配がない。むしろ円安が続くことでまたアメリカとの貿易摩擦が心配されますが、中国の対米黒字に隠れている。だから中国も韓国も日本の円安に対して打つ手がなく、競争力でじわじわと日本が巻き返してくるだろう。だから必死になって中韓はアベノミクスを潰すしか手はない。




ソ連のスパイであった疑いの濃厚なヒスが、病人のルーズベルトと素人のステティニアスを
リードしていた。ヒスは戦後、ソ連のためにスパイ行為を働いたとして告発された人物である


2017年12月16日 土曜日

終戦を遅らせたソ連の秘密工作 〜 江崎道朗『日本は誰と戦ったのか』から  12月10日 伊勢雅臣

■1.ソ連の工作員が終戦を遅らせた

 昭和16(1941)年、ソ連の工作員がアメリカのルーズベルト政権と日本の近衛文麿内閣に潜り込んで、日米を戦争に引きずりこんだことは、弊誌で何度か取り上げた[a]。

 しかし、同じくソ連の工作員たちが、日米の講和を妨害した事はあまり知られていない。その結果、終戦が何ヶ月も遅れ、硫黄島や沖縄での激戦で日米双方での多数の軍民が犠牲になった事、さらに空襲や原爆投下、そしてソ連侵攻による満洲・北朝鮮での民間人暴行、将兵のシベリアへの拉致、北方領土侵略など、戦争末期の被害がもたらされた。

 このあたりを、江崎道朗氏の最新刊『日本は誰と戦ったのか』[1]がアメリカでの近年の歴史研究成果に基づいて明らかにしているので、本号ではその一部を紹介して、この好著への誘いとしたい。


■2.「ずっと黙っていた。口を開けば的外れなことを言った」

 話は終戦の6か月前、昭和20(1945)年2月4日から11日にかけて、クリミア半島南端、黒海に臨むヤルタで行われた米英ソの首脳会談、ヤルタ会談に遡(さかのぼ)る。

 当時、ルーズベルト大統領は心臓疾患による極度の高血圧で、ほとんど執務不可能の状態となっていた。ヤルタへの長旅と時差は、さらなる負担となっただろう。

 ヤルタ会談では英国外務次官アレクサンダー・カドガンは、ルーズヴェルトは「会議を主宰するよう呼ばれても掌握も先導もできず、ずっと黙っていた。口を開けば的外れなことを言った」と述べている。ルーズベルトはこの会談の2か月後、高血圧性脳出血で死去している。スターリンはこういう状態のルーズベルトを相手に、交渉したのである。

■3.「背中に鏡を置いたままポーカーの試合をする」

 さらにルーズベルトが連れて行った国務長官ステティニアスは外交に関しては全く素人で、しかも国務長官に就任してわずか二か月しか経っていなかった。

 元駐日大使で国務次官ジョゼフ・グルーや、モスクワでの代理大使を務めたジョージ・ケナンなどは連れて行かなかった。グルーは早期の対日講和を主張しており、ケナンは後にソ連封じ込め政策を立案する人物で、ソ連にとっては好ましい人物ではなかった。

 そのかわりにルーズベルトが指名したのは、無名の一官僚アルジャー・ヒスだった。ヒスは戦後、ソ連のためにスパイ行為を働いたとして、告発された人物である。スパイ行為については有罪にはならなかったが、ソ連のスパイとの関係があったのに嘘の証言をしたとして、偽証罪で禁固5年の有罪となっている。

 ステティニアスはヒスに頼りきりで、発言はほとんどヒスが主導した。しかもヒスはアメリカ側のすべての最高機密ファイルを見られる立場にいた。

 ソ連のスパイであった疑いの濃厚なヒスが、病人のルーズベルトと素人のステティニアスをリードしていた。ルーズヴェルトは「背中に鏡を置いたままポーカーの試合をする」状況に置かれたようなものだと、戦後、ヤルタ会談の実態を知って怒った共和党のウィリアム・ノーランド上院議員は述べている。


■4.ヤルタ密約

 その「鏡を背にしたポーカー」の結果、ヤルタ密約が結ばれた。その原案はソ連側が作成した。ドイツ降伏から2,3か月後にソ連が対日参戦することと引き換えに、多くの領土と権益を与えるという内容だった。日本の領土に関する部分だけを列挙すると:

千島列島のソ連への引き渡し(南千島(現在、北方領土と呼ばれる北方四島)は1855(安政元)年の日露和親通好条約で日本領土と確認された。明治8(1875)年の樺太・千島交換条約で、日露混住の樺太をロシア領とし、千島列島全体が日本領となった。)

樺太の南部のソ連返還(樺太南部は、日露戦争の結果、日本に割譲された)

 当時、アメリカの国務省はソ連との交渉を念頭に、千島列島に関して次のようなレポートをまとめていた。

__________
 南部の諸島に対するソヴィエトの権利を正当化する要因は、ほとんどないように思われる。ソヴィエト連邦へのこのような譲渡は、将来の日本が永久の解決としては受入れ難い事態を造り出すことになろう。それは、歴史的にも民族的にも日本のものである島々と、漁業的価値のある海域を、日本から奪うことになる。
南部の諸島は、もし要塞化されるならば、日本に対して絶えず脅威となるであろう。
[1, 2579]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 現在の日本が抱える北方領土問題を正確に予言している。このレポートはルーズベルトに宛てて提出されたが、ヤルタ会談のための準備資料には含まれていなかった。資料を統括をしていたヒスが外したと推測されている。

 そしてルーズベルトはスターリンとの交渉で「サハリンの南半分と千島列島が戦後、ソビエトに行くことについては何らの困難もないと思う」と発言したと記録されている。

 ヤルタ密約では、このほかに満鉄と旅順・大連の運営権をソ連に与える事がとり決められた。ヤルタ密約はルーズベルトとスターリンによって署名され、イギリスのチャーチルは同席せず、後に形式的に署名した。文書は一切公表されず、存在そのものが隠蔽された。

 アメリカでは外国との条約締結は上院の3分の2以上の賛成による承認が必要である。ヤルタ密約はルーズベルトの越権行為であり、戦後、アメリカ政府から条約としての効力を持つものではないと否定されている。


■5.日本の降伏を遅らせよ

 ヤルタ会談で満足な結果を挙げたスターリンにとっての最大のリスクは、ソ連参戦前に日本が降伏してしまうことであった。そうなれば何も得られない。ヤルタ会談の時点では、ソ連はドイツとの激戦を続けており、アジアで日本との戦いに入るためには、もう数ヶ月必要だった。

 なんとか日本の降伏を引き延ばしたいスターリンの援軍となったのが、ルーズベルトの無条件降伏要求だった。条件付き講和の道を閉ざされれば、敗色濃厚となっても日本は簡単には降伏できない。ルーズベルトはこの無条件降伏要求を、1943年1月の連合国首脳とのカサブランカ会談で打ち上げた。

 自国の国務省に相談することもなく、チャーチルの反対を押し切って、ルーズベルトはあたかも連合国首脳の総意であるかのように発表したのである。

 ルーズベルトがヤルタ会談に向けて出発する2日前、マッカーサーからの急報がルーズベルトに届いた。日本側が講和案を5つのルートで打診してきており、アメリカはこの提案を受け入れるべきだと進言するものだった。日本は天皇の安全以外何も求めておらず、これは最終的に日本が受諾した降伏条件と同じものであった。

 しかしルーズベルトは「マッカーサーは最も素晴らしい将軍だが、ダメな政治家だ」とこの進言を却下した。

 陸軍のマッカーサーだけでなく、ウィリアム・リーヒ、チェスター・ニッミツの2人の海軍元帥も、1945(昭和20)年2月のヤルタ会談の時点では戦争の勝負はついており、ソ連軍の参戦は不必要、かつ望ましくないと考えていた。

 これらの陸海軍トップの意見は無視され、逆に「アメリカ陸軍はソ連の対日参戦を必要としている」という全く逆の意見が、あたかも軍の総意であるかのように吹聴された。ジョージ・マーシャル参謀総長の仕業で、この人物は後に国共内戦においてアメリカの蒋介石側への支援を遅らせ、シナ大陸を共産党の手に渡した人物である。[b]
(後略)


(私のコメント)

「株式日記」では大英帝国を滅亡させたチャーチルが名宰相とよばれて、ソ連のスパイに操られたルーズベルト大統領を非難してきましたが、ダメな首相やダメな大統領ほど歴史的に賞賛しなければならない事情があるのだろう。確かに米英は戦争には勝ったが外交戦でスターリンに負けてしまった。

チャーチルは、ナチスドイツに勝つためにはアメリカの参戦を望んでいたが、アメリカの国内世論は参戦反対だった。そこでチャーチルは日本を日米戦争に引きずり込んでアメリカを巻き込む事にした。ルーズベルトも日本に先制攻撃させれば国民世論は参戦に賛成するだろうと読んだ。

アメリカのスパイである山本五十六はその期待に答えてパールハーバーを奇襲攻撃した。日本海軍の戦略は日本近海における決戦でしたが、日本が守りを固めてしまえばアメリカといえども日本との戦争は無理だっただろう。しかし日本海軍はハワイのみならず、南太平洋まで進出してしまった。燃料がないにもかかわらず補給が難しいところまで進出してしまった。

ガダルカナルまで進出したところで山本五十六の役目が終わったので、アメリカはスパイの山本五十六を処分した。日本海軍が南方諸島を取ったところで、日本本土が直接攻撃されれば何の意味もない。だから日本の戦略的な意図がわからない。そして戦争半ばで空母もパイロットも失ってしまってフィリピン沖で大敗してしまった。

山本はアメリカのスパイだったが、米内光政はロシア語が堪能なソ連のスパイだった。だから米内は東京裁判でも訴追されなかった。戦前の近衛内閣にはソ連のスパイがいて日本を戦争に巻き込むことに成功した。民主主義国家ではスパイが潜入するのは容易であり、スパイの疑いがあっても排除しにくい。それに対して独裁国家ではスパイの疑いだけでも暗殺処分することができる。

現代の日本もスパイ天国であり、国会議員の中には明らかな外国のスパイがいてもどうすることもできない。日本にはスパイ防止法がないからだ。そのような究極のスパイ対策としては権力を分散させることで工作活動の焦点を作らせないことだ。首相になんの権力も持たせなければスパイも手の打ちようがない。

そこで日本のような国を操るにはマスコミを操ることで国民世論を誘導することがスパイの役割となる。90年代まではマスコミの誘導工作はうまくいった。しかしネット化社会になるとマスコミの影響力が低下してスパイ工作が上手く行かなくなった。マスコミと違ってネットは買収が効かないからだ。

アメリカも民主主義国家であり、外国からのスパイが入りやすい。CIAやFBIなどの機関もありますが、中国のスパイであるキッシンジャーやブレジンスキーを見ればわかるように大統領を取り込んでしまえばどうすることもできない。クリントン政権では中国に多核弾頭技術を供与したが、クリントン大統領をスパイで捕まえることは不可能だ。

トランプ政権にもロシアのスパイが入り込もうとしたが、なかなかトランプを辞任にまでは追い込めないようだ。CIAもFBIも大統領の下部組織だから簡単に長官を首にできる。ルーズベルト政権でもソ連にスパイが入り込んで工作活動をしていましたが、アメリカ政府自身がそのことを認めたがらない。連邦議会にもスパイの巣窟であり議員は簡単に買収ができる。

ならば日本もアメリカに対して買収工作などをすればいいのですが、独裁国家ではないのでそれができない。日本は独裁国家に囲まれてスパイ天国になってしまった。だからネットで○○は○○国のスパイだと情報公開するしか手はない。石破氏も北朝鮮のハニトラかかっていることは明白だ。

ルーズベルトの時代にネットがあれば、国民世論も違ったのでしょうが、スパイが大統領を取り込んでしまえば思い通りの事ができるような時代だった。アメリカの新聞などのマスコミもスパイの巣窟であり、ブッシュ大統領は911を利用してFOXテレビと連携してイラク戦争にまで持ち込んでしまった。アメリカのネットには戦争を止めるほどの力はないようだ。

ヤルタの密約は、国際条約ではなく密約に過ぎませんが、戦後の体制を作ってしまった密約だ。チャーチルはその密約に参加できず、ルーズベルトとスターリンの密約で世界が線引きされてしまった。しかしその密約はソ連を利するものでアメリカは貧乏くじを引いてしまった。ルーズベルトは既に病人であり、国務長官は素人であり、官僚はソ連のスパイだった。

戦後になってもアメリカ政府は冷戦体制になることは読めておらず、陸軍元帥になでなったマーシャルは国務長官や国防長官を歴任しましたが、中国共産党を利することばかり行って中国を共産主義国家にしてしまったが、赤狩りのマッカーシーでもマーシャルには手が出せなかった。アメリカでは大統領や国務長官がスパイであっても彼らを逮捕できる機関がない。



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