株式日記と経済展望

ページを繰り越しましたのでホームページからどうぞ。


中国は米国の攻撃・暗殺後に人民解放軍を北朝鮮に派遣し、核施設を破壊すれば
よいのです。米国に協力するわけです。ついでに北朝鮮に傀儡政権を押し立てる。


2018年3月31日 土曜日

中朝首脳会談、「米韓同盟揺さぶり」で一致 金正恩ともトランプとも組める習近平 3月28日 鈴置高史

中国軍が北朝鮮に侵攻

米国や韓国が飲むのでしょうか。

鈴置:北朝鮮が本当に核を放棄するなら、在韓米軍の撤収くらいは受け入れるかもしれません。米国では、経済力の伸長が著しい韓国に米国の陸空軍を配備しておく必要があるのかとの疑問が高まっています。

 ことにトランプ(Donald Trump)大統領は選挙戦の最中から「駐留経費をちゃんと支払わないのなら、韓国や日本から軍を撤収する」と主張しています(「トランプとオバマの間で惑う朴槿恵」参照)。

 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領も米軍撤収に反対しないと思われます。この政権は「米韓同盟こそが民族の内部対立の元凶だ」と考える左派の集団です(「『米帝と戦え』と文在寅を焚きつけた習近平」参照)。

 米国との同盟を破棄すべきだ、と堂々と主張する青瓦台(韓国大統領府)の高官も登場しました(「『米韓同盟破棄』を青瓦台高官が語り始めた」参照)。

 大状況から言えば、朝鮮半島の非核化――つまり、北朝鮮の核武装放棄と在韓米軍撤収の交換は十分に起こり得るのです。

近未来小説『朝鮮半島201Z年』の展開ですね。

鈴置:朝鮮半島を巡る各国の思惑と実力を組み合わせると、そういう予想になります。

 ただ現実には、本当に北朝鮮が核を放棄するか、信用できないから話が進まないのです。『朝鮮半島201Z年』でも人民解放軍が北朝鮮に侵攻し、実力で核を取り上げるという筋立てにしました。

ワラにもすがる金正恩

北朝鮮が核の放棄を約束しても誰も信じない……。

鈴置これまで何度も騙してきましたからね。そこで今度は中国の保証を取り付けて米朝首脳会談に臨む作戦でしょう。

 トランプ大統領に「核武装を放棄しろ」と言われれば「そうする」と金正恩委員長は答える。横からボルトン(John Bolton)大統領補佐官(国家安全保障問題担当)が「証拠を見せろ」と迫れば「核関連施設に中国の査察を受け入れる。中国なら信用できるだろう」と言い返す。

トランプ政権はそれで納得するでしょうか。

鈴置:納得しないでしょうが、時間稼ぎにはなる。

「時間稼ぎ」を許すでしょうか、米国は。

鈴置:新たに大統領補佐官に就任したボルトン氏も、国務長官に指名されたポンペオ(Mike Pompeo)氏も北朝鮮の手口は知りつくしています。容易には騙されないでしょう。

 そもそも北朝鮮が時間稼ぎに利用してきた6カ国協議も、中国が主導しました。中国も「時間稼ぎ」の共犯者なのです。

 中国を巻き込んだ「朝鮮半島の非核化」で米国を騙せるとの自信は北朝鮮にもないでしょう。軍事的な圧迫と経済制裁が強化される中で、最後のカードを切ったということと思います。ワラにもすがる気持ちで。

メンツを保った習近平

中国は米国が「時間稼ぎするな」と怒り出してもいいのでしょうか。

鈴置:別段、中国は困らないでしょう。北朝鮮が「朝鮮半島の非核化」で共闘してくれ、と頼んできたからそれを受け入れた。金正恩が頭を下げてきたのですから、まずは自分のメンツも保てた。

 前回紹介した「Global Times」の記事が指摘したように、中国は外交ゲームで外されたと見なされていた。それが突然、すべての動きの黒幕であるかのように振る舞えるようになったのです。

 米国が「時間稼ぎ」に怒り出しても中国に損はない。米国は北朝鮮を先制攻撃するか、あるいは金正恩暗殺を実行するでしょう。ただ、北朝鮮に地上軍を本格的に派遣するつもりはない。

 中国は米国の攻撃・暗殺後に人民解放軍を北朝鮮に派遣し、核施設を破壊すればよいのです。米国に協力するわけです。ついでに北朝鮮に傀儡政権を押し立てる。

 さらには韓国をも手に入れることが可能です。韓国の左派政権は「北朝鮮の核の脅威がなくなったのだから米国との同盟はもう不要だ」と言い出すでしょう。

 米国もそれを期に半島から兵を引く可能性が高い。米軍を失った韓国は、今以上に中国の言いなりになるのは確実です

トランプも「韓国は中国の一部」

 トランプ大統領は、中国が韓国を自らの勢力圏に組み込むことを暗に認めています(「『韓国は中国の一部だった』と言うトランプ」参照)。

 2017年4月の習近平主席との会談後、WSJに「彼(習近平主席)は中韓の歴史に話を進めた。北朝鮮だけではなく朝鮮半島全体についてだ。数千年の間……多くの戦争があった。そして韓国は事実上、中国の一部であったのだ」と語っています。原文は以下です。

 「中国が北朝鮮の非核化に協力するなら、引き換えに韓国を渡す」という習近平主席との約束を、メディアを通じて担保したと受け止められました。

 中国はどちらに転んでもいいのです。米朝が野合しない限りは。北朝鮮と組んで米国を騙せるなら、在韓米軍の撤収を実現できる。騙すことに失敗したら、今度は実力で北朝鮮の非核化に協力すればいい。やはり在韓米軍の撤収を実現できる。

 どう転ぼうが北も南も――朝鮮半島全体が中国の傘下に入ることを期待できるのです。



(私のコメント)

朝鮮半島の問題は非常に厄介な問題であり、歴史的に見れば朝鮮半島は南端部を除けば中国の一部であり、中国は緩衝地帯として朝鮮半島を属国として扱ってきた。アメリカも、中国やロシアとの防波堤として日本を属国化していますが、アメリカと日本との間には広大な太平洋があり、日本から米軍を追い出せばアメリカは太平洋を失うことになる。

それに比べると在韓米軍は、韓国から撤退してもさほどの痛手は受けない。当初から韓国はアチソンラインの外側にあり、韓国はどうでもいい土地なのだ。だからムンジェイン政権の登場は、在韓米軍撤退のきっかけになるかもしれない。在韓米軍が撤退すれば韓国は自動的に北朝鮮に併合されることになるだろう。

それを一番望んでいるのは中国であり、だから中国やロシアは北朝鮮に対して、第三国を通じてミサイル技術や核爆弾技術などを提供しているのだろう。北朝鮮のICBMのエンジンの技術は明らかにロシアのものであり、移動式ミサイルの発射台のトレーラーは中国のものだ。

中国やロシアにとっては在韓米軍がいなくなれば、朝鮮半島がまるごと手に入るのだから北朝鮮をバックアップするのが当然だ。今から思えばアメリカが朝鮮戦争をする必要があったのかと思うのですが、ロシアのスターリンにすればアメリカがまさか反撃してくるとは思わなかったのだろう。

朝鮮半島は地政学的には中国のものであり、早かれ遅かれ韓国は中国のものになって行くだろう。ただし例外的に日本が強大化した場合には朝鮮半島や中国東北部は影響を受ける。このように見れば北朝鮮がやりたい放題できるのは日本が無力化しているからであり、日本が強国に再びなれば朝鮮半島は日本の影響下に置かれるだろう。

長期的戦略に立てば、アメリカは日本から朝鮮半島と台湾を取り上げて独立させましたが、朝鮮と台湾は独立させても緩やかな日本連邦として存続させるべきであった。そうすればアメリカにとって中国とロシアの太平洋進出は防げることになり、軍事費はそれだけ浮かせることができる。

大西洋においても、アメリカにとってはイギリスを抑えておけばロシアの大西洋進出は抑えられますが、イギリスが弱体化してしまうとそれが難しくなる。アメリカとしては中国とロシアの台頭は驚異であり、アメリカ単体では単独では防ぎきれなくなっている。

キッシンジャーあたりは、中国と組めばアメリカは安泰という戦略を取りましたが、中国は明らかにアメリカに敵対しようとしている。最近の北朝鮮問題でもそのことが伺えますが、中国はアメリカを騙してきたのだ。それが端的に現れたのがAIIB加盟問題でありアメリカに従った国は日本だけになってしまった。英国もアメリカを裏切った。

孤立しているのはアメリカ外交であり、それがトランプ政権を生んだ背景になっている。アメリカはキッシンジャーの戦略に従って中国とは融和的にやってきましたが、それがアメリカ外交の孤立化を招いている。EUはドイツを中心にしてアメリカとは一線を画して来るようになった。だからアメリカは北朝鮮にも馬鹿にされるような国になってしまった。




1年以上かけて、野党とマスコミは、「鴻池議員陳情案件」を安倍首相、昭恵夫人に
よる関与と早く立証して欲しいし、できない場合は明確に「責任」をとっていただきたい


2018年3月30日 金曜日

国民の「命」に対する“真の敵”は誰か 3月29日 門田隆将

昨日、たまたまテレビをつけたら、「“アッキード事件”では、まだ籠池さんしか出てきていない。自民党の皆さん、真相究明にはこれからガンガン証人を呼ばないといけないので、逃げないでほしい」と叫んでいる野党議員の声が聞こえてきた。

アッキード事件? 言いも言ったりである。そして、今朝(3月29日)の朝日新聞の記事を見て、私はますます驚いてしまった。

〈日本 置き去り懸念〉と題して、金正恩の想定外の訪中で、日本政府内に「日本だけが取り残されるのではないか」という懸念が浮上していることを報じているのだ。「おいおい、あなたが原因でしょ」とツッコミを入れたい向きは多かったのではないか

とっくに真相は明らかになっている森友問題が今もつづき、ついには、財務省の虚偽公文書作成事件という思いもかけない事件に発展した。連日の野党からの攻撃で、心身ともに疲労困憊であったことを佐川宣寿・前理財局長は証人喚問で証言した。

そんな中で、あの改竄事件は生じた。佐川局長の指示によるものなのか、それとも、佐川局長の国会答弁を見て、慌てて近畿財務局が改竄したのかは、捜査当局による究明を待ちたい。

すでに麻生財務相は、G20財務省・中央銀行総裁会議の欠席を余儀なくされた。安倍首相も、国会対応に大わらわで、ティラーソン国務長官やマクマスター大統領補佐官を解任した“裸の王様”トランプ大統領と共に、金正恩のくり出す作戦に、後手にまわらざるを得なくなっている。

いつも書いていることだが、私は「籠池氏のために、安倍首相が国有財産を8億円も値下げさせた」のが本当なら、一刻も早く総理を辞職して欲しいし、議員も辞めていただきたい。

そして、野党とマスコミには、そのことが真実なら、一刻も早く証明して欲しい。私も、さまざまな取材をし、資料にも当たり、現地も調査したが、安倍夫妻の関与で「8億円の値下げ」があった可能性は「ゼロである」としか思えなかった。

1年以上かけて、野党とマスコミは、この「鴻池議員陳情案件」を安倍首相、あるいは昭恵夫人による案件だと言いつづけてきたのだから、早く立証して欲しいし、できない場合は明確に「責任」をとっていただきたい。

金正恩の訪中で、もう「過去のもの」とまで言われていた朝鮮戦争以来の中朝の“血の友誼(ゆうぎ)”が、あらためてクローズアップされた。安倍首相は、今こそ日本人の「命」を守るために、あらゆる行動を取らなければならない。

日本を狙うスカッドとノドン、およそ1300発。米朝首脳会談が決裂したら、アメリカによる軍事オプション発動の可能性は高まる。一方で、米朝首脳会談が決裂しなければ、7月には、安倍―金正恩会談、すなわち「日朝首脳会談」が開かれる可能性は極めて高い。

それは、私たちの「命」を守り、また、長年苦しんできた拉致被害者を帰国させる“ラストチャンス”になるかもしれない。

しかし、野党とマスコミだけは、昨日も、今日も、「新たな証人喚問」を求めている。国民の「命」を蔑(ないがし)ろにして、ありもしない“事実”を追って、印象操作を、いまも野党とマスコミは、つづけているのである。国民は彼らの行動と姿勢を絶対に「忘れてはならない」と思う。

ネットの世界では、「いい加減にしろ!」という意見が満ち溢れている。日本のこの国会とマスコミの有り様を見て、笑っている国はどこだ、と私は思う。

野党もマスコミも胸に手をあてて、よく考えた方がいい。改竄前文書を読んで、事実はあらためて確認できたはずである。それでも、本当に安倍首相があの土地の値下げに「関与」したと思っているのか。私も声を大にして言う。もう「いい加減にしろ」と。



(私のコメント)

朝日新聞が、『〈日本 置き去り懸念〉と題して、金正恩の想定外の訪中で、日本政府内に「日本だけが取り残されるのではないか」という懸念が浮上している』と報じていますが、今まで散々モリカケ問題を焚きつけてきたのは朝日新聞だ。その結果、予算案もろくに審議されないまま通過してしまった。

大事な国会が、わずか数億円の国有地払い下げの問題で、安倍首相が口出しするような事は考えられないのですが、佐川前理財局長も地方部局の一案件に、あれこれ指示を出すような事はないと思うのですが、近畿財務局のミスに籠池氏が食らいついて売却された案件に過ぎない。

籠池氏の目論見が成功していたら、ほとんど只で小学校用地を取得して、補助金を浮かせた金で補助金を掠め取ろうとしたのだろう。だから三通りもの小学校建設費の見積も作らせた。このような事が行われれば明らかに詐欺事件ですが、国会で問題にするような事件ではない。

たまたま昭恵夫人が名誉校長をしていたということで、国会で追求される事になりましたが、詐欺師とマスコミと野党が結託して大疑獄事件のように大騒ぎにした。籠池氏という詐欺師と朝日新聞が仕込んで野党がこれに食らいついた。これに振り回されたのが財務省であり、文書改ざん事件にまで発展してしまった。

佐川理財局長が最初から改ざん前の決済文書を公開していれば、むしろ政治家の関与がなかった事が証明されたような事が、1年間に及ぶ大事件になってしまった。追求してきた野党も今頃になって「しまった」と思っているのでしょうが、佐川氏を証人喚問しても何も出てこない。

朝日新聞の目論見としては、とにかく騒ぎ立てて安倍内閣の支持率が落ちて選挙で自民党が大敗すれば安倍退陣と目論んでいたのでしょうが、むしろ安倍自民党は選挙で大勝してしまった。北朝鮮のおかげという見方もありますが、モリカケ問題の追求に追われて、国会は大わらわだ。

最近は朝日新聞までもが、〈日本 置き去り懸念〉と題して書いていますが、モリカケを焚きつけた朝日新聞までもが書いている。野党にとってモリカケ問題を追求すれば支持率が上がるのならそれなりの理由になりますが、モリカケをやればやるほど野党の政権への道は遠ざかっていく。

結果的に野党が安倍内閣を支えてるような結果になっていますが、どこから攻めても証拠が出てこない。出てきたのは野党の追求を恐れた財務省の決済文書改ざん事件だ。マスコミや野党は総理からの指示で書き換えさせたというシナリオを作って攻めたのでしょうが、改ざん前の文書の方が政治家の関与がない事が明らかになってしまった。

野党は更なる証人喚問を要求していますが、国民は「いい加減にしろ」と呆れている。このおかげで麻生財務大臣はG20の国際会議に出られませんでしたが、日本はこのおかげで情報収集に遅れてしまった。国際会議は大事な情報収集の場所なのですが、大臣が出なければトップレベルの情報が入ってこない。




今の子どもたちの語彙が貧困で、コミュニケーション力が落ちている最大の理由は、周囲の
大人たちの話す言葉が貧困で、良質なコミュニケーションとして成り立っていないからです


2018年3月29日 木曜日

言葉の生成について(前編) 3月28日 内田樹

今の子どもたちの語彙が貧困で、コミュニケーション力が落ちている最大の理由は、周囲の大人たちの話す言葉が貧困で、良質なコミュニケーションとして成り立っていないからです。周りにいる大人たちが陰影に富んだ豊かな言葉でやりとりをしていて、意見が対立した場合はさまざまな角度から意見を述べ合い、それぞれが譲り合ってじっくり合意形成に至る、そういうプロセスを日常的に見ていれば、そこから学ぶことができる。それができないとしたら、それは子どもたちではなく、周りの大人たちの責任です。

もし今の子どもたちの読解力が低下しているとしたら、その理由は社会自体の読解力が低下しているからです。子どもに責任があるわけじゃない。大人たち自身が難解な文章を「中腰」で読み続けることがもうできない。

時々、議論を始める前に、「まずキーワードを一意的に定義しましょう。そうしないと話にならない」という人がいますね。そういうことを言うとちょっと賢そうに見えると思っているからそんなことを言うのかも知れません。でも、よく考えるとわかりますけれど、そんなことできるわけがない。キーワードというのは、まさにその多義性ゆえにキーワードになっている。それが何を意味するかについての理解が皆それぞれに違うからこそ現に問題が起きている。その定義が一致すれば、もうそこには問題はないんです。語義の理解が違うから問題が起きている。語義についての理解の一致こそが議論の最終目的なわけです。そこに到達するまでは、キーワードの語義はペンディングにしておくしかない。多義的なまま持ちこたえるしかない。今日の僕の話にしても「教育」とは何か、「学校」とは何か、「言語」とは何か、「成熟」とは何か・・・無数のキーワードを含んでいます。その一つ一つについて話を始める前に一意的な定義を与え、それに皆さんが納得しなければ話が始められないということにしたら、僕は一言も話せない。語義を曖昧なままにして話を始めて、こちらが話し、そちらが聴いているうちに、しだいに言葉の輪郭が整ってくる。合意形成というのは、そういうものです。

僕たちが使う重要な言葉は、それこそ「国家」でも、「愛」でも、「正義」でも、一義的に定義することが不可能な言葉ばかりです。しかし、定義できるということと、その言葉が使えるということはレベルの違う話です。一意的に定義されていないということと、その言葉がそれを使う人の知的な生産力を活性化したり、対話を円滑に進めたりすることとの間に直接的な関係はないんです。むしろ、多義的であればあるほど、僕たちは知的に高揚し、個人的な、個性的な、唯一無二の定義をそこに書き加えていこうとする。

でも、それは言葉を宙吊りにしたまま使うということですよね。言葉であっても、観念であっても、身体感覚であっても、僕たちはそれを宙吊り状態のまま使用することができる。シンプルな解に落とし込まないで、「中腰」で維持してゆくことができる。その「中腰」に耐える忍耐力こそ、大人にとっても子どもにとっても、知的成熟に必須のものだと思います。でも、そういうことを言う人が今の日本社会にはいない。全くいない。誰もが「いいから早く」って言う。「400字以内で述べよ」って言う。だから、こういう講演の後に質疑応答があると、「先生は講演で『宙吊り』にするということを言われましたが、それは具体的にはどうしたらいいということですか」って(笑)、質問してくる人がいる。「どうしたらいいんですか」というシンプルな解を求めるのを止めましょうという話をしているのに、それを聞いた人たちが「シンプルな解を求めないためには、どうしたらいいんですか」というシンプルな解を求めてくる。自分で考えてください、自分で考えていいんです。自分で考えることが大切なんです、とそういう話をしているのに、「一般解」を求めてくる。
何を論じても、「で、早い話がどうしろと言っているんですか?」と聞いてくる。そこまで深く「シンプルな解」への欲求が内面化している。

メディア、特にテレビはその傾向が強い。まあ、仕方がないです。発言者に許された時間が非常に短いんですから。短い時間で、それこそ15秒くらいですぱっと言い切ることが求められている。カメラの前で、黙り込んだり、つっかえたり、前言撤回したりというようなことは絶対許されない。そういう人はテレビには出してもらえない。僕がテレビに出ないのはそのせいなんです。「で、結論は?」と訊かれるのがいやなんです。30分番組カメラ据え置きで、いくら黙り込んでも、同じ話を繰り返しても構わないというような番組があれば出てもいいですけれど。途中で「あれ、オレ何の話してたんだっけ?」がありで(笑)、途中で「話すことないので帰ります」もありで(笑)。それでもいいという番組があれば出てもいいけども。

首尾一貫した、整合的なセンテンスを語らなければならないというルールがいつから採用されたんでしょう。だって、言葉の生成というのはそういうものじゃないでしょう。言葉がなかなか着地できないまま、ふらふらと空中を漂って、「なんて言えばいいんだろう、もっと適当な表現はないかなあ」と、つっかえたり、言いよどんだり、前言撤回したり、そういう言語活動こそが「ヴォイス」を獲得するために必須の行程なんです。そういう言葉がうねうねと渦を巻くようなプロセスを「生成的なもの」だと見なして、大人たちが忍耐強く、興味深くそれを支援するということが言葉能力の成熟のためには絶対に必要なんです。さっさと言いたいことを言え、400字以内で過不足なく述べよ、というような圧力によって言語能力が育つということはないんです。うまく言えない子どもに対しては「うまく言えないというのは、いいことなんだよ」と励ましてあげなくちゃいけない

基本的に僕は学生たちが必死で紡ぎ出した言葉について全部「いいね!」です。僕が嫌いなのは定型です。できあいのテンプレートをなぞったような文章については、はっきり「つまらん!」と言います。大学生に文章を書かせると、本当に悲惨なものなんです。「定型的で整合的なことを書く」というより以前のレベルです。昔なら小学生の作文みたいなものを平然とレポートとして出してきますから。「朝起きて、顔洗って、ご飯を食べて…」それがエッセイだと言うんです。

困るのは、とにかく平然と「先生の授業は難しくてわかりませんでした」と書いてくること。「難しくてわからなかった」というのが批評的なコメントだと思っている。だから、わからないくせにえらそうなんです(笑)。たぶん学生たちは食堂へ行って、厨房のおばさんに「ちょっとこのうどん固かったわよ」とクレームつけているようなつもりなんでしょう(笑)。あの言い草はそうですね。授業がわからないのは、先生の責任だと思っている。もっと分かりやすく話して下さい、私たちにもわかるように噛み砕いて話してください。そういうことを要求する権利があると思っている。骨の髄まで消費者マインドがしみついている。

学校教育が、消費者である子どもたちに対して、教育商品を差し出して「買って頂く」という発想でやっていたら、そうなるのは当たり前です。だから、「私にもわかるようなやさしい授業をしろ」ということを平気で言う。それが学校教育に対する建設的な批評として成立していると思い込んでいる。(後略)



(私のコメント)

「株式日記」は、ひとつの記事を取り上げて、私なりの理解や見解を述べたものであり、人によって記事の受け止め方や解釈も違っていてもおかしくはない。どれが正しいかは時間が経ってみなければわからないことも沢山ある。しかも難しいことを一言で述べよと言っても無理であり、読者の受け止め方は人それぞれだ。

「2ちゃんねる」あたりをみても、少し長い文章を書くとクレームがつけられることが多くて、数行に渡る文書になると理解することが難しくなるようだ。だから「株式日記」を読んでも理解できない人も多いのだろうし、テキストだらけのブログでは読者を増やすことも難しい。

最近ではスマホでLINEでのやりとりなどでは、一言で返事を書かなければならない。だから一日中スマホをやっていても、頭の中は空っぽだ。だから政治の世界でもスローガンばかりで中身のない政治が行われやすくて、中身のある議論をするかは問題ではないようだ。

国語力の低下は、思考力の低下であり、単純なことしか理解できなくなる。自分の考えをまとめるには文章を書いて行きながらでないと考えがまとまらない。話だけでは長くなると何を言っているのかわからなくなる。内田樹氏の記事にしても長い記事であり一回読んだだけでは何を言わんとしているのかわからない。

特に文章化された講演では、本人の言葉として聞くのと違って、文字で追っていくから意味を理解するのに時間がかかる。だから何度も読み返すことでだんだん意味がわかってくる。世の中の出来事は、白か黒かとか0%か100%ではなくて、グレーゾーンに真実がある。

また一つの言葉の定義を決めようとしても定まらないのであり、言葉の多義性を無視した定義付は無理であり、文章の前後を見ないとわからない。難しい問題は最初から理解できるのではなくて、中途半端な状態のまま「中腰」のままの理解にとどまるわけですが、時間が経ったり経験を重ねるとわかってくることもある。

明治の文豪が書いた小説を、中学生や高校生は読むことはできるが、理解することは難しいのではないかと思う。だから面白くないということになってしまいますが、中高年になって読み返すと面白さがわかってくることもあるだろう。

内田氏の講演にしても、国語科教員向けのものですが、「中腰的な理解」は読解力が養われないと理解できないという意味であり、読解力をつけるには「成熟する」といったことがないと難しい。「成熟する」ということは成長するということであり教えられるものではない。




中国は外交巧者と言われます。しかし、周辺の小国に対してはしばしば見くびって
失敗します。完全に手なずけていたはずのミャンマーにも逃げられ、米国側に走られました。


2018年3月28日 水曜日

金正恩か金与正、訪中? 北朝鮮の「ミャンマー化」を恐れる中国 3月27日 鈴置高史

クリントンを招待した金正日

「中朝の結束」が大事、という主張ですね。

鈴置:最後の部分で再びそれを強調しました。ただ、それだけでは説得力が薄いと考えたのでしょう。北朝鮮に対し「中国なしで韓米日に対抗できないぞ」と脅しました。

 北朝鮮の対話攻勢に関し、日本や米国では核武装を完成するための時間稼ぎ、といった見方が多い。さらに韓国の保守は「時間稼ぎを幇助する韓国は米国から目の敵にされる」と危機感を増しています(「『文在寅の仲人口』を危ぶむ韓国の保守」参照)。

 しかし中国では「米朝首脳会談を期に北朝鮮が一気に米国側に鞍替えする」との警戒感が高まっているのです。

 2000年10月、当時の指導者、金正日(キム・ジョンイル)総書記がクリントン(Bill Clinton)米大統領を平壌(ピョンヤン)に招待したことがありました(日経・電子版「北朝鮮と米国の対話、20年前の既視感」参照)。

 1994年、米朝は核問題で対立し戦争の瀬戸際まで行きました。が、1999年9月にミサイル発射の中断と引き換えに対北制裁を解除するという妥協が成立。その後は米国が食糧援助に乗り出す一方、北朝鮮は米国の大統領を招待するに至ったのです。

米朝蜜月を日中で阻止

クリントン大統領は訪朝しませんでした。

鈴置:さすがに米国内で、大統領の北朝鮮訪問には反対の声があがったからです。クリントン政権はオルブライト(Madeleine Albright)国務長官を訪朝させるに留めました。

 この時の中国の態度が面白いものでした。現在と同様に、公式には米朝対話を大歓迎しました。でも、日本の朝鮮半島専門家に対し「米朝が手を握ることは中国と日本にとって望ましいことではない。中・日が協力して阻止すべきではないか」と持ちかけてきたのです。

 中国にとって米国の影響力が韓国だけではなく、朝鮮半島全体に及ぶのは何としても避けたかったのです。親米国家が中国と国境を接することになりますからね。

 中国は外交巧者と言われます。しかし、周辺の小国に対してはしばしば見くびって失敗します。完全に手なずけていたはずのミャンマーにも逃げられ、米国側に走られました。

 2010年11月、ミャンマー政府が民主化運動の指導者、アウンサン・スーチー(Aung San Suu Kyi)氏の軟禁を解いたのがきっかけでした。

 もちろん、米国と水面下で交渉した結果でした。これを期にミャンマーは米国や日本との関係を正常化したうえ、外国からの投資も本格化しました。

 中国は国境を接するミャンマーを「失った」のです。このころ、米国の次のターゲットは北朝鮮だ、との見方も浮かびました(「次は北朝鮮に触手? 米国、中国包囲網づくりへ全力」参照)

 米中が勢力圏を巡り争い始めた、との認識が定着したからでもあります。中国指導部としては「ミャンマーの悪夢」を繰り返すわけにはいかないのです。

先制攻撃を主張する大統領補佐官

では北朝鮮側に、中国の希望に応じて最高指導部を訪中させる必要があるのでしょうか。

鈴置:あります。北朝鮮も米国に騙されるのではないかと疑心暗鬼に陥っているはずです(「『文在寅の仲人口』を危ぶむ韓国の保守」参照)。

 米朝首脳会談でトランプ(Donald Trump)大統領が「核・ミサイルを直ちに廃棄せよ」と迫る。拒否したり、しなくとも時間稼ぎに出れば、それを名分に米国が北朝鮮を先制攻撃するかもしれないのです。

 ことに3月22日、トランプ大統領は国家安全保障問題担当の大統領補佐官にボルトン(John Bolton)元国連大使を指名しました。同氏は北朝鮮の核が「差し迫った脅威」であると主張し、先制攻撃を主張しています。

 2月28日にWSJに寄稿した「The Legal Case for Striking North Korea First」でも先制攻撃の正当性を説いています。最後の1文が以下です。

 米国は「何をするか分からない国」になりました。そんな米国に向き合う北朝鮮は「中国の後ろ盾」が欲しくなるのです。



(私のコメント)

昨日は一日中テレビを時々見ていましたが、結局野党が要求した佐川局長証人喚問は視聴率か稼ぎのテレビショーで終わってしまった。野党が佐川証人をつるし上げたところで何も出てこないのは最初からわかっていた。むしろ国有地の払い下げに政治家が関与していないことが、公開された改ざん前の文書ではっきりした。

むしろ国会で議論しなければならないのは、米朝関係であり、米中関係も大きく変化し始めている。しかし日本のマスコミや特にテレビは朝から晩までモリカケ問題一色だ。しかし1年間かけても出てきたのは財務省の文書改ざん問題であり、財務省の組織改革が必要だ。

北朝鮮の金正恩はなぜ中国を突如訪問したのだろうか。中国が呼んだのか金正恩が中国に駆け込んだのかわかりませんが、中国は北朝鮮のミャンマー化を恐れている。金正恩が中国を裏切ってアメリカと突如手を組むということも考えられますが、父親の金正日は嘗てそうしようとした事がある。

北朝鮮が突如ミャンマー化したら日本にどのような影響が出るだろうか。ミャンマーは中国と国境を接しており、裏切ることは考えられませんでしたが裏切られた。北朝鮮がミャンマー化したら韓国との緩やかな連邦ができる可能性もある。そうなる可能性は薄いが、それが実現できればトランプ大統領の成果になる。

しかし金正恩は突如中国を訪問して、ミャンマー化しないことを約束したのだろう。そうなると米朝会談は無意味になりますが、むしろ会談は実現せずに戦争の可能性が濃くなってくる。韓国と北朝鮮との会談も無意味になる可能性も出てきた。韓国の特使が北朝鮮とアメリカを訪問しましたが、この時点では北のミャンマー化も考えられた。

しかし金正恩の中国訪問で御破算になった可能性がある。中朝の間で何があったのだろうか。たとえ、米朝会談が行われても何も変わらないことを約束させられたのだろう。そして時間稼ぎができれば核とミサイルは完成する。つまり金正恩の訪中は戦争の危険性が高まったことになるのですが、国会では森友問題一色だ。

金正恩は中国とアメリカを両天秤にかけていますが、アメリカに対してはミャンマー化をそそのかして、中国には後ろ盾になることを期待している。韓国もアメリカの後ろ盾を期待しながら中国との関係を深めようとしている。しかし中国もアメリカもこのような虫のいい外交に乗らないだろう。

問題は日本ですが、北朝鮮がミャンマー化すれば、ミャンマーへの経済援助のような問題が北朝鮮に対して発生する。アメリカもそれを期待しているだろう。鈴置氏はそのような動きに対して「米朝が手を握ることは中国と日本にとって望ましいことではない。中・日が協力して阻止すべきではないか」と持ちかけたとありますが、中国の狼狽ぶりが目に浮かぶ。




今回の米中貿易戦争は、単なる貿易不均衡の問題ではない。もっと奥が深い
「21世紀の米中覇権戦争」の火ぶたが切って落とされたと見るべきである。


2018年3月27日 火曜日

中国版「クローズアップ現代」を見て分かった米国への「激烈な怒り」 3月27日 近藤大介

2017年の米中蜜月は完全に終わった

さて、今回の米中貿易戦争に関して、チャイナ・ウォッチャーとして以下、4点を指摘したい。

@習近平政権の変質

このコラムで3回にわたってお届けしたように、3月5日から20日まで、全国人民代表大会が開かれていた。この大会が終了したことで、日本のメディアは、「習近平政権の第2期の5年が始動した」と報じていた。

それはその通りなのだが、私はもう少し視野を広げて解釈している。すなわち、1978年から2018年の現在まで、40年にわたってケ小平の「改革開放路線」が続いた。ケ小平の後の江沢民政権、胡錦濤政権、そしてこれまで5年間の習近平政権は、いずれもケ小平が敷いた「改革開放路線」の延長だった。

それに対して、2018年から2035年までは、習近平主席の「強国路線」の時代に変わる。なぜ2035年までかと言えば、昨年10月の第19回中国共産党大会以降、習近平主席自身が「2035年までの目標」を強調しているからだ。つまりは、この年まで長期政権を続けようとしていると見られるのだ。

これからの中国のキーワードは「強国」であり、中国は、これまでの40年とはまったく異なる国になる。いまから一年半ほど前に、中国の外交関係者からこう言われたことがあった。

「中国はこれまで長く、貧しい発展途上国で、パンダの役割を演じていた。すなわち、国際社会で好かれよう、恵んでもらおうと、媚びを売ってきたのだ。だがいまや世界ナンバー2の大国にのし上がり、竜になった。だから、いつまでも中国がパンダと思ってもらっては困る。竜には竜の振る舞いがあるのだ」

全国人民代表大会が閉幕した2018年3月20日以降は、まさに中国は「竜の外交」を行おうとしているのである。ある意味、「プーチンのロシア」を凌駕するほどの「強国路線」である。

そのことを、トランプ大統領は理解していない。昨年11月に訪中した時、貿易不均衡で駄々をこねたら、習近平主席から2535億ドル(約28兆円)ものプレゼント(アメリカ産品の購入や投資)をもらえた。その成功体験から、中間選挙まで半年余りとなった今回、さらに大きな駄々をこねただけだろう。

だが、昨年11月に習近平政権が妥協したのは、今年3月の全国人民代表大会をつつがなく終えるまでは、「鷹」(トランプ政権)に暴れてほしくなかったからだ。大会が無事終了し、強権政権を確立した現在、習近平主席が恐れるものは何もない。

だから今回、中国はこれまでにない強烈な言葉を使っている。「来而不往非礼也」(礼記)、「奉陪到底」(ネット小説の流行語)、「We will fight」など、まさにケンカ用語であり、これからの中国は、世界最強のアメリカをも恐れないことを示している。

A中国国内での求心力向上と、国際社会の共感獲得

先の全国人民代表大会で、習近平主席は、憲法改正、国務院の機構改編、幹部人事という、1989年の天安門事件以降、最大の変革を行った。変革と言えば聞こえはよいが、要は独裁化である。そのため、反対するインテリや富裕層などは、「文化大革命の再来になる」と危機感を強めていた。

だが、3月23日以降、中国国内の空気はすっかり、「敵はトランプのアメリカ」に変わってしまった。つまり、トランプ大統領が仕掛けた貿易戦争は、中国国内において、「習近平独裁体制を是認する」という皮肉な効果を生んでしまったのである。

中国は自由な世論調査を認めていないので何パーセントとは言えないが、「習近平独裁体制に反対する」と考えていた層の一定部分が、「理不尽なトランプに対抗するには、いまはやむを得ない」という方向に傾いたのは確実だ。

同様に、アメリカを除く国際社会もまた、「習近平独裁体制の容認」に動きつつある。何と言っても習近平政権は、危険な保護主義に走るトランプ政権とは反対の方向、すなわち自由貿易の拡大を謳っているのだ。

換言すれば、国際社会の「手本」が、アメリカから中国に移行しつつあるのである。折りしも、3月18日には、習近平主席の「盟友」であるプーチン大統領が再選を果たして、6年の任期を得た。また、低迷するメルケル首相に代わって「EUの顔」になりつつあるフランスのマクロン大統領は、3月22日、習近平主席に電話して、「トランプ騒動」に関する善後策を話し合っている。

こうした意味では、習近平主席は「中南海」でほくそ笑んでいるかもしれない。

B次世代のIT覇権国を巡る米中の角逐

イギリスの『The Economist』(3月17日〜23日号)が、「米中デジタル覇権戦争」の興味深い特集を組んでいる。その記事によると、このところIT分野において、中国がアメリカを凌駕しつつあるというのだ。

一例として、2017年に中国移動通信は、サムスンを抜いて4割の市場占有率を得た。中国は年間460万人の理科系の大卒を輩出していて、これはアメリカの8倍規模。また、インターネット愛好者が8億人いて、AI(人工知能)やビッグデータから見た場合、アメリカの3倍規模の優勢。世界のスーパーコンピューター世界500強のうち、中国が202台で40%を占めているのに対し、アメリカは143台で29.6%に過ぎない。

トランプ大統領は3月12日、シンガポールの半導体大手ブロードコムが、同クアルコムを買収することを禁止した。成立すれば、IT業界史上最大の買収劇となるところだったが、これで買収は事実上、白紙撤回となった。

トランプ大統領が禁止の理由に挙げたのが、クアルコム社が、アメリカ政府と機密情報に関わるビジネスを展開しているからというものだ。その延長にあるのが、次世代ITの「5G」覇権を、中国に奪われるわけにいかないという危機感である。

同様にトランプ大統領は、今回貿易戦争を起こしたのも、「安全保障上の理由から」としている。中国をいま叩いておかなければ、「5G」覇権は中国に握られてしまうという危機感があるのだ。

その意味では、今回の米中貿易戦争は、単なる貿易不均衡の問題ではない。もっと奥が深い「21世紀の米中覇権戦争」の火ぶたが切って落とされたと見るべきである。

C台湾と南シナ海に飛び火

財務省森友スキャンダルに揺れる日本では、あまり大きなニュースにならなかったが、3月16日、トランプ大統領は中国を激震させる決定を行った。「台湾旅行法」を成立させたのだ。

これは台湾観光に関する法律ではない。1979年の国交断絶以降、自粛していたアメリカと台湾の高官往来を促進させる法律なのだ。蔡英文総統の訪米も可能となる。これは「台湾は中国の一部」と規定している中国は、絶対に看過できないものだ。

そればかりかトランプ政権は3月23日、11回目となる「航行の自由作戦」を敢行した。南シナ海スプラトリー(南沙)諸島のミスチーフ(美済)礁の12海里内に、アメリカ海軍がミサイル駆逐艦「マスティン」を入れたのだ。

中国国防部は同日、任国強報道官によるこれまでにない強烈なビデオメッセージを発表した。

「中国海軍は、570艦艇と514艦艇を即刻、出動させ、マスティンに警告を発した。中国は南シナ海において、争いようのない主権を有していて、アメリカの行為は中国の主権と安全を厳重に損なうものだ。かつ海空で思いがけない事件を引き起こすことになる。アメリカ軍の挑発行為は、中国軍の国防建設をさらに強化するものにしかならない」(後略)



(私のコメント)

相変わらずテレビでは、森友学園問題で朝から夕方まで国会中継がされている。佐川元局長の証人喚問をして1日が費やされてしまう。私も国会中継を見ていますが予想どうりの返答しか返ってこないだろう。野党も印象的に安倍内閣の支持率が下がればいいわけで、単なるテレビショーに過ぎない。

むしろ日本にとって一番気がかりなのは米中関係であり、判断を誤ると日本は中国の矢面に晒されかねない。北朝鮮の金正恩は急遽中国を訪問しましたが、トランプ政権の反中国政策は今までにないインパクトがあったのだろう。こうなると米朝会談も行われるのか疑問に思いますが、結局は北朝鮮問題ではなく対中国問題なのだ。

北朝鮮の問題は中国次第でどうにでもなることであり、米中間で決着しなければ解決がつかない。今までのアメリカ大統領なら北朝鮮に手が出せなかったが、トランプは何をするかわからない。対中国政策も大きく変わるようですが単なるブラフなのだろうか。

中国はこれに対してどのように対応するのだろうか。今までの中国なら裏工作などでアメリカに金をばら撒くなりして、アメリカ国内の親中派を動かして丸め込んできた。しかしトランプ大統領に対しては買収工作が効かない。中国と共和党本流とは繋がりがあるが、トランプ大統領を動かせるルートがない。

本来ならばキッシンジャーあたりが動くのでしょうが、トランプ大統領は共和党本流ではない。だからキッシンジャー子飼いのティラーソン国務長官もクビにした。こうなると中国お得意の裏工作もなかなかできない。中国は特使などを派遣して当たろうとしていますが、今までのやり方では通用しないようだ。

習金平は独裁体制を強めましたが、これはこれまでの中国とは異なり、「改革開放路線」とは異なり「強国路線」を取るということであり、アメリカとしては受け入れられないだろう。つまり中国はパンダから竜となりアメリカの言いなりにはならないだろう。

中国は元々中華思想の国であり、今までのケ小平路線とは決別したのだ。アメリカはこれまでは中国が経済的に豊かになれば民主化が進むということで容認してきた。しかし中国は経済的に豊かになっても独裁化は強まるばかりであり軍事独裁国家となってる。そして中国は南シナ海に進出した。

アメリカはこれまでは中国の「改革開放路線」を支持して、資本や技術を提供して中国を世界第二位の経済軍事大国にした。しかし中国が「強国路線」をとることにすればアメリカの目論見は失敗したことになる。このようにしてみればトランプの対中国強硬路線は遅きに失した感もありますが、成功するだろうか。

中国とアメリカは、北朝鮮や台湾や南シナ海で対立することになりますが、アメリカにその力があるのだろうか。アメリカは中東でも問題を抱えており二正面作戦はできない。味方になりそうなEUや日本はどう出るのだろうか。しかし日本はモリカケ問題ですったもんだであり、朝から夕方まで国会ではモリカケ問題一色だ。




「米中貿易戦争だ」と市場や世間は大騒ぎしている(貿易戦争に勝者はいないと間抜け
なことを言っている者もいる)
が、勝敗の行方はトランプ大統領の大勝利と見ている。


2018年3月26日 月曜日

米中貿易戦争 3月26日 経済コラムマガジン

各国は、最近の米国の保護貿易主義政策を強く批難している。しかし筆者が注目しているのは、トランプ政権の対中強硬路線である。「鉄・アルミ輸入制限」に始まり、通商法301条まで発動する見通しである。米通商代表部(USTR)は中国の知的財産権の侵害に「強い証拠がある」と通商法301条をチラつかせ、対象の中国製品を600億ドルとしている。

ちなみに日本が「鉄・アルミ輸入制限」から適用除外になっていないのは、米国とFTAを締結していないからである。除外されたカナダ、メキシコはNAFT、韓国はFTAを米国と結んでいる。EUは米国とのFTA交渉を前提に適用除外になる可能性がある。米国は日本にFTA締結を迫ろうと、今のところ適用除外にしていない。日本としては、FTAではなく米国のTPP復帰を目指している。

ともあれトランプ政権の保護主義政策のターゲットは明らかに中国である。しかしここで少し疑問が湧く。米朝主脳会談の話は進展しているが、北朝鮮問題が片付いたわけではない。したがって今後も中国から米国の北朝鮮政策への協力を得る必要があり、今、対中強硬路線を打出すことは得策ではないという見方ができる。どうもトランプ政権の対中強硬姿勢への転換を見ていると、ひょっとすると米朝の核に関する話合いは既に決着しているという推理が成立つ。


米中貿易戦争は米国の大勝利?

トランプ政権の対中強硬姿勢への転換は唐突という見方がある。通商法301条を持出すに到って、「米中貿易戦争が始まる」と株式市場は大荒れとなっている。これは中間選挙を目当てにしたパフォーマンスに過ぎないと酷評する者がいる。またトランプ政権の対中強硬政策は、米国内の物価上昇を招くなど自分の首を絞めるだけと言う論者もいる。それにしてもトランプ政権の主要メンバーには対中強硬派が揃った。どうもトランプ大統領は本気である。

これに対する中国の米国への対抗策は迫力がない。通商法301条が本当に実施されれば、中国はもっと大きな報復措置を採ると言われている。しかし有効な対米報復政策はほとんどない。関税で対抗すると言っても、対象は農作物と航空機ぐらいである。もし航空機に高関税をかけようものなら、米国はもっと大きな制裁を課すことになろう。


トランプ大統領と習主席は昨年4月に主脳会談を行い、100日の間に米中の貿易問題の解決案を見い出すと合意した。しかしその後、北朝鮮情勢の深刻化などで、トランプ政権の関心が移ったかのように見えた。中国は、米国からのシェールオイルやシェールガスの輸入を少し増やすといったお茶を濁す程度の政策で、これをかわしたと安心していたようだ。

中国は巨額の対米貿易黒字を続けてきた。不思議なことに、米国はオバマ政権までこの状態を放って来た。このように長年、この背景にある人民元安の問題を米国が見逃して来たことは異様であった。度々人民元が異常に安いという話になり、米議会で中国の不当な為替操作を批難する声が起った。しかし中国の為替操作国の認定という動きは、何故か常に腰砕けに終わっている。1ドル=1人民元だった為替レートを、中国は勝手に1ドル=8人民元台まで大幅に切下げて行った。今日は多少切り上がって1ドル=6人民元台を維持している


本誌は01/5/28(第209号)「中国との通商問題」以来、人民元が不当に安く維持されていることを何度も問題にしてきた。しかし世界最大の輸入国である米国がほとんど動かないのである。中国は人民元を8元台から6元台に少し切上げるといった、これもお茶を濁す政策で誤魔化して来た

このような不当な人民元安が続けば、米国だけでく日本の製造業も中国に移転せざるを得なくなると筆者は17年も前から警告してきた。実際、製品の組立といった人手のかかる工程のかなりの部分は中国に移転している。ところがWTOは為替や為替操作には全く関心がない。米国は、トランプ大統領が登場し、ようやくもう一つの中国の大問題である知的財産権の侵害をヤリ玉に挙げたのである(たしかに為替問題の方は、中国人の人件費が上がり理不尽さは以前より小さくなっている)


中国の不当な為替操作や知的財産権の侵害は米国でも昔から問題にされてきた。しかしどういう訳か、前述のように対抗措置は最後の段階になると腰砕けになった。これは中国による米政界に対する工作やロビー活動の成果と考える他はないとさえ筆者は感じている。実際、米国には親中派人脈がある。例えばクリントン財団に中国人が多額の寄付を行っていたことが明るみになり大問題となった。これが原因でオバマ大統領の2期目の大統領選に、ヒラリー・クリントン氏は対抗馬として出馬しなかった。

これらの様子を本誌は10/10/25(第636号)「人民元安容認の経緯」から10/11/8(第638号)「米政府に対するロビー活動」まで3週に渡り取上げた。ところが中国の工作が効かないトランプ大統領が誕生したのである。しかも周囲を対中強硬派で固めた。中国は事の成行きを察知し、鉄・アルミ輸入制限が公表される直前、急遽、米国に特使を2名派遣した。しかしトランプ大統領は、片方には会わないなど冷たく対応している。


「米中貿易戦争だ」と市場や世間は大騒ぎしている(貿易戦争に勝者はいないと間抜けなことを言っている者もいる)が、勝敗の行方ははっきりしている。筆者は、トランプ大統領の大勝利と見ている。これは当たり前である。中国が商人なら、米国はお客様である。まさに「お客様は神様」のはずである。お客様が売り主に対して「おたくの商売はおかしい」と言い始めたのだから、売り主である中国はこれに従う他はない

中国は、日本の経済成長が止まったのは、米国の要求を飲んだからと固く信じ込んでいる。例えば85年のプラザ合意によって超円高を飲まされたことが日本経済の凋落の原因と見ている(筆者は日本経済の低迷は財政規律派の台頭が原因と考える)。したがって米国の要求を絶対受入れないことを中国は方針として堅持している。実際のところ、今日まで米国の要求を政界工作などでなんとか切抜けてきた。しかし今回はこれで凌ぎ切れるのか注目される。


(私のコメント)

アメリカと中国は、80年代から日本を仮想敵国とした潜在的同盟国であった。その頃の日本経済はアメリカを追い越さんばかりの勢いが有り、それを驚異に感じたアメリカはプラザ合意で円高にすることで日本の勢いを止めることに成功した。円高と中国の人民元安は日本のダブルパンチをもたらした。

経済コラムマガジンでも、早くから「1ドル=1人民元だった為替レートを、中国は勝手に1ドル=8人民元台まで大幅に切下げて行った。」とあるように、アメリカも中国の人民元切り下げを認めた。そして日本円は240円から79円まで一気に円高に持って行かれた。これで中国の労働単価は日本の30分の一にまで下がった。

これでは、日本の輸出産業が成り立つはずがなく、日本国内にあった製造工場は中国に引っ越していってしまった。アメリカ自身も中国に対して資本と技術を提供して、世界中に中国製品が溢れるようになった。そして中国は日本を追い越して世界第二位の経済大国となり軍事大国となった。

日本はアメリカが目論んだ通りに停滞を余儀なくされたが、アメリカは同盟国と敵対し、潜在的敵国の中国とは経済同盟を組んで日本封じ込めに成功した。当時アメリカで出版された「日本封じ込め」の本は私も証拠として持っている。


◆『日本封じ込め』 ジェームズ ファローズ:著 日本はサウジアラビアよりもっと多くの点で重要であり、今後とも大部分の国よりも重要になろう。2007年11月30日 株式日記


90年代から始まったジャパンバッシングは、オバマ大統領の時代まで続いた。そしてアメリカは中国とのG2戦略を打ち出して、アメリカと中国の二カ国で世界をリードしようとオバマ大統領は演説するまでに至った。


◆オバマ・クリントン政権の米中G2戦略は明らかに失敗だ。アメリカ人は中国人を知らなさ過ぎる。米中接近が日本を刺激して親中政権ができた。2010年1月14日 株式日記


アメリカと中国による日本挟撃戦略は、日本に鳩山政権を生みましたが、鳩山首相は戦後初めてアメリカ軍に出て行けと言った首相になった。アメリカのG2戦略は日本の離反を招きましたが、鳩山首相はあっという間に失脚してしまった。民主党政権は米中等距離外交を打ち出しましたが、アメリカはこの鳩山民主党政権に相当な危機感を持ったのだろう。

経済コラムマガジンでも、「これは中国による米政界に対する工作やロビー活動の成果と考える他はないとさえ筆者は感じている。実際、米国には親中派人脈がある。例えばクリントン財団に中国人が多額の寄付を行っていたことが明るみになり大問題となった」とあるように、中国によるアメリカ政界買収工作は成功した。

アメリカは民主国家であり、独裁国家からの買収に弱く、FDルーズベルト政権もロシアのスパイに乗っ取られて日本との戦争になってしまった。アメリカはこのようにロシアに買収され中国に買収されて日本はえらい目にあってきた。中国ロシアにとっては日本は目の上のたんこぶであり、日本を叩くにはアメリカを利用すればいいと考えてきた。韓国も同じだろう。

そのような視点で見ればトランプ大統領の出現は画期的であり、中国はトランプが大統領になるとは思ってもいなかったから、トランプ大統領は中国から金をもらっていないのだろう。だから中国を叩ける初めての大統領が出現した。トランプ大統領は政権内から親中派を一掃してボルトンなどの対中強硬派を登用した。




トランプの対中敵視政策は本物である。その第一弾が米中貿易戦争、つぎは人民元の
為替操作非難ではないだろうか。そして中国の次なる報復手段は保有する米国国債の売却


2018年3月25日 日曜日

宮崎正弘の国際ニュース・早読み <<ジョン・ボルトン新大統領補佐官は「タカ派のなかのタカ派」 3月25日

 ジョン・ボルトン新大統領補佐官は「タカ派のなかのタカ派」
  この人事は米国の「対中貿易戦争」への宣戦布告に等しいのか

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 トランプ大統領は、マクマスター安全保障担当補佐官を更迭し、新しくジョン・ボルトン元国連大使(その前は国務次官)を指名した。この大統領安全保障担当補佐官というポストは、議会承認が不要なため、これで確定である。

 かつてボルトンはイランの核武装疑惑に立ち向かい、とりわけロシアと交渉して、国連での制裁決議の裏工作をなした。そのとき、ボルトンがロシアの国連大使に言ったことは「イランの核武装という悪夢は、アメリカへの脅威というより(距離的にも近い)ロシアへの脅威のほうが強いのですよ」。

 その後、イランのナタンズにあった核施設はコンピュータウィルスをイスラエルの防諜機関が仕掛け、開発を数年遅らせた。
 ボルトンの持論は北朝鮮の絶対的な非核化である。「平壌が応じないのであれば、先制攻撃をなすべきだ」とトランプに進言してきた。
日本にとって、これほど強い味方があろうか。

 ジョン・ボルトンは中国を明確に敵視する論客であり、グローバリストの巣窟である国務省や、NYタイムズなどリベラルなメディアからは嫌われてきた。

なぜならボルトンは自由・法治を信奉し、祖国の国益を優先させ、自由世界を守るためには台湾を防衛せよと主張し、ウォール街のように国益よりも自分の利益のためなら、自由世界の一員であろうとも、台湾など切り捨てても構わないというグローバリズムと激しく敵対してきたからである。

 ところが日本のメディアは米国のリベラル新聞が敵視するボルトンを鸚鵡返しに「危険人物だ」と酷評しているのだから、始末に負えない。

ジョン・ボルトンは中国の軍事的脅威をつねに警告してきた米国の保守陣営を代表する論客でもある。それほどボルトンは北京から畏怖され、恐れられているようで、同時にボルトンは北朝鮮に対して「非核化が絶対の条件」と発言してきた。

また在沖縄海兵隊を「台湾へ移転」を唱えた。元国連大使として辣腕を振るったボルトンは、アメリカの言論界でも「タカ派のなかのタカ派」と言われた。

おりしもトランプは中国に対して鉄鋼、アルミに高関税を課したばかりか、ほかの1500品目を対象として、総額600億ドル相当の高関税を付与し、中国が「収奪」した不当な利益を回収するとした。
 中国へのスーパー301条適用に対して、中国の猛反発は凄まじく、報復として30億ドルの米国からの輸入品に高関税を課すとして息巻いている。ところが対象は農作物、ワインなど。

 こういう報復、あるいは中国の経済発展を効果的合法的に食い止める手段は、嘗て日本のハイテク産業を弱体化させた「スーバー301条」の適用であり、それを進言した対中タカ派のなかにジョン・ボルトンも加わっているようである。
ボルトンの噂がワシントンに流れ始めたとき、中国は対米特使として劉?を派遣していたが、冷遇された。劉?は習近平に尊重されるエコノミストで、國際金融に明るく、昨年度から政治局員のメンバーとなり、全人代で副首相兼任になった。 


▲トランプは考えたのは超弩級の発想の転換だ。

じつはトランプは最初からボルトンを国務長官に宛てようとしていたフシが濃厚なのである。
初代安全保障担当大統領補佐官はフリンになったが、その組閣中にもボルトンはトランプタワーに出入りし、またティラーソン国務長官の解任の噂が流れていた過去数ヶ月間にも、ホワイトハウスに頻繁に出入りしてきた。

しかし国務長官はハト派の多い議会承認が必要なポストであるため、共和党内のバランスを顧慮し、大統領選挙を戦ったミット・ロムニーなどに政治劇演出を兼ねた打診を行うというジェスチャーにトランプは興じた。

そのあとに、キッシンジャーを呼んで懇談し、ロシアとの交渉術に長けたティラーソンを国務長官に指名した。その時点での最大の理由は、ロシアとの宥和、雪解け。最終目的は中国を封じ込めるための「逆ニクソン・ショック」を狙っていたからである。

つまりロシアを陣営内に取り込み、中国を孤立化させる梃子にプーチンを利用する。そのためにはプーチンと個人的にも親しいティラーソンが適役というわけだった。
 奇想天外と思うなかれ、過去の歴史は予想外の同盟がいくども組まれてきたではないか。日英同盟、日独伊三国同盟、日英同盟の破綻。独ソ不可侵条約、日ソ不可侵条約。。。。。。。。。。


 ▲次なる外交目標はプーチンとの蜜月演出ではないか

 トランプは選挙中からプーチンへ秋波を送り続け、政権発足当時も、ロシアとの関係改善におおいなる熱意と意欲を示した。
 この外交方針の転換を不快とする国務省、共和党主流派、そしてメディアが、一斉にトランプの「ロシアゲート」なる架空の物語をでっち上げ、トランプとプーチンの間を裂いた。しばし米露関係は冷却期間が必要となった。

 つまり、トランプが企図しているのは「オバマ前政権の政治全否定」である。
北への「戦略的忍耐」が金正恩をつけあがらせた。貿易交渉、WTO、TPPなどは、アメリカの工業力を一段と弱体化させるではないか。
 中国へ「エンゲージメント」(関与)で積極的に近付いたのはブッシュ・シニア時代からで、クリントン政権は中国の大甘だった。
つぎのブッシュ・ジュニアはせっかくの中国封じ込めを対テロ戦争のために、逆戻りさせ、「戦略的パートナー」に格上げした。

オバマはニコニコと中国にやさしい顔をしていたら、南シナ海の七つの当初が中国軍に乗っ取られていた。後期にようやく「アジアピボット」を口先で言ったが、とき既に遅かった。

 そこでトランプは考え出したのは、超弩級の発想の転換だった。
 北朝鮮を、中国封じ込めの先兵に利用できないだろうか。習近平と金正恩の仲は最悪、平壌が豪語する「全米を射程に入れた核ミサイル」とは、「全中国をカバーできる」という逆の意味がある。


 トランプの対中敵視政策は本物である。
その第一弾が米中貿易戦争、つぎは人民元の為替操作非難ではないだろうか。そして中国の次なる報復手段は保有する米国国債の売却、ウォール街へのパニック・ミサイル発射をほのめかすことになるのではないか?



(私のコメント)

日本のマスコミは、モリカケ問題一色ですが、世界が大きく動いている。一番大きな動きはトランプ大統領の外交政策であり、トランプ政権からティラーソン国務長官などのグローバル派や対中融和派を追い出して、ボルトンなどの対中強硬派を補佐官に任命した。

ボルトンが補佐官となると、前前任者のフリンや前補佐官のマクマスターよりも中国にとっては厄介な人物であり、今でもトランプ大統領とバノン前主席補佐官とは電話で話し合っているということです。つまり最近のトランプ大統領は本来のトランプ政権の政策に戻りつつあり、敵を鮮明にすることで支持を集める作戦だ。

これは大統領選挙で行った作戦であり、クリントンを徹底的に攻撃して大統領に当選してしまった。これにはバノン前補佐官の作戦であり、中国を徹底的に敵にすることで支持を集めようという事なのだろう。最近の台湾への渡航の自由化もこの表れであり、ボルトンは台湾支持派だ。

このように見れば、トランプ大統領の外交政策ははっきりと対中強硬政策に舵を切った。なかにはまだこの政策に反対する人物がいてマスコミにリークしていますが、アメリカのマスコミも中国のハニトラにやられてしまってる。経済界も同じであり中国に取り込まれてしまって、アメリカ経済の空洞化に繋がってる。

確かに米中の経済関係は大きくなりすぎて手がつけられない状態となり、アメリカの対中政策は経済関係で大きく引っ張られてきた。それでアメリカのグローバル企業は大儲けしたが、製造業で働くアメリカ国民自身は失業してしまった。日本もこれと似たような目にあっており、中国にしてやられてる。

果たしてトランプの外交政策に大転換は上手くいくのだろうか。トランプはロシアを味方につけて中国と対峙しようとしましたが、ロシア疑惑をマスコミで大きく書き立てられてトランプ大統領自身が大きく揺さぶられている。しかしトランプ大統領は今までの大統領とは違ったタイプの大統領であり、マスコミを敵にして大統領に当選した。

中国を敵に回すことは、グローバル企業とマスコミを敵に回すことであり、今までの大統領ではできないことである。しかしグローバル企業の中でも中国で商売をしても技術を盗まれるばかりで知的財産権では多くの被害を受けている。中国も一時的には妥協するふりをしては、またしばらくすると元に戻ってしまう。

アメリカのIT企業はじゃんじゃん技術を中国に提供して、中国はIT大国として突っ走っていますが、ハッカーなども世界中から情報を盗み出している。一番被害に遭っているのがアメリカですが、アメリカはなかなか対抗措置をとることができなかった。日本企業も技術がどんどん中国に流出しても対抗措置は取れなかった。

最終的には中国市場から撤退するしかないのですが、グローバル企業は目先の利益に目が眩んでしまう。中国の共産党幹部や企業の幹部はそれで儲けたマネーをタックスヘイブンに預けて資金運用して更に稼いでいる。気がつけば中国の毒が世界中を覆ってしまって手がつけられなくなっている。

南シナ海で岩礁を埋め立てて軍事基地を建設しても、オバマ前大統領は手も足も出せなかった。そのようなオバマ前大統領とは正反対のことをトランプ大統領は行おうとしている。これは賭けであり成功するだろうか。誰もがトランプが当選すると思わなかったように、常識はずれの大統領であり、世界が彼に翻弄されている。




佐川氏は改ざん前文書を読み、関係者から話を聞いて経過を知るにつけ「これは
財務省の責任問題になりかねない」と受け止めて、改ざんを指示したのかもしれない。


2018年3月24日 土曜日

森友問題・改ざん前文書を精読したら見えてきた「すべての根源」 3月23日 長谷川幸洋

籠池理事長が押し切った

森友学園問題が再燃している。財務省の公文書改ざんは論外だ。だが「安倍晋三首相が小学校建設に特別な便宜を図ったのではないか」という本来の疑惑は皮肉にも、改ざん前の文書が明らかになったことで、逆に潔白が証明されつつある。改ざん前文書と会計検査院報告の核心部分を読んでみよう。

森友学園問題は本質的に異なる2つの問題がごちゃまぜになって報じられている。1つは公文書改ざん問題だ。国会は3月27日に財務省理財局長だった佐川宣寿(のぶひさ)前国税庁長官の証人喚問をすることを決めた。

佐川氏は刑事訴追を受ける可能性があることを理由に「だれが、なぜ、どのように改ざんしたのか」など肝心な部分で証言を拒否する可能性がある。だが、麻生太郎財務相兼副総理は会見などで「理財局の一部の職員によって書き換えられた」「佐川氏が責任者」と認めている。

細かい事実関係はどうあれ、大筋は「『森友側と価格交渉はなかった』『関係文書は廃棄した』などと語った佐川氏の国会答弁と辻褄を合わせるために、理財局と近畿財務局が組織を挙げて文書を書き換えた」という話ではないか、と私は思う

いずれにせよ、国会質疑と検察当局の捜査によって真相は明らかになるだろう。

改ざん問題とは別に、森友学園には本来の疑惑があった。それは「安倍首相が森友学園に特別な便宜を図っていたのではないか」という問題である。公文書改ざん問題でも、改ざん前文書に首相の昭恵夫人の名前があったことを理由に安倍政権を追及している。

だが、文書にある昭恵氏の「いい土地ですから、前に進めてください」という発言は近畿財務局の担当者が本人から聞いた言葉ではない。森友学園側(おそらく籠池泰典理事長)が「そう言っていた」という伝聞にすぎない(改ざん前文書=以下同じ=の40ページ。http://www.asahicom.jp/news/esi/ichikijiatesi/moritomo-list/20180312/all.pdf)。

安倍首相は昭恵夫人の言葉自体を「そんなことは言っていない」と否定している。

改ざん前文書に昭恵氏の名前と伝聞による発言があったというだけでは、首相の関与を証明するには不十分だ。新たな証言や証拠が出てくれば別だが、公表された改ざん前文書によって「首相の便宜供与が証明された」とは、とても言えない。

それどころか、改ざん前文書を読むと、財務省近畿財務局と国土交通省大阪航空局が籠池氏に押しまくられていた事情が鮮明に浮かび上がっている。

問題の経緯を振り返ると、もともと問題の土地にはコンクリート片や古い上下水管、生活ゴミなどが地中に埋まっていた。土壌汚染もあった。森友学園はそれを国側の費用負担できれいにしたうえで、いったん土地を借り受けたが、いざ小学校を建設する段になって「新たなゴミが見つかった」と言い出した。2016年3月である。ここから話がこじれていく。

学園側は国に対して「小学校建設の工期が遅延しないよう国による即座のゴミ撤去」を要請したが、大阪航空局は「予算が確保できていない等の理由から即座の対応は困難である旨を学園に回答した」(改ざん前文書の69ページ)。

学園側は2017年4月の小学校開校を目指していた。そこで学園はどうしたか。「本来は国に対して損害賠償請求を行うべきものと考えているが、現実的な問題解決策として早期の土地買受けによる処理案」を提案した(同)。

提案を受けて近畿財務局と大阪航空局は「学園の提案に応じなかった場合、損害賠償に発展すると共に小学校建設の中止による社会問題を惹起する可能性もあるため、…売払いによる問題解決を目指すこととした」(同)。

つまり、開校まで1年という段階で「新たなゴミが出てきた。国が処理しないなら損害賠償で訴えるぞ」と言われて、答えに窮した近畿財務局と大阪航空局がやむなく売却を決断した。

そういう構図である。以上の経過は改ざん前文書に出てくる。(中略)

いずれにせよ、国が大幅値引きせざるをえなくなった背景に「安倍首相の特別な便宜」は見当たらない。改ざん前文書で明確になったのは「損害賠償話で国が森友側に脅された」という事情である。

新たなゴミをよく調べもせず、損害賠償をチラつかされてビビった大阪航空局と近畿財務局は「情けない」というほかはない。本当にゴミが想定以上に深くまで埋まっていて、それを知らずに貸し付けたなら訴訟ざたになっても仕方ない。受けて立つ道もあったのではないか。

そうせずに、大幅値引きに追い込まれた(積極的に同調した?)のは大阪航空局と近畿財務局の失敗である。佐川氏は改ざん前文書を読み、関係者から話を聞いて経過を知るにつけ「これは財務省の責任問題になりかねない」と受け止めて、改ざんを指示したのかもしれない。

一言で言えば、改ざん前文書が打撃を与えたのは安倍政権ではなく、財務省と国交省だ。そうであれば、改ざんはマスコミが報じているように安倍政権を守るというより、財務省(と近畿財務局)を守ろうとする意図だった可能性がある。

とはいえ、安倍首相の側も昭恵氏が森友学園の名誉校長に収まったり、学園を訪れ、児童の歓待に「感涙した」りしたのは軽率のそしりを免れない。昭恵氏は籠池氏に体よく利用されたのだと思うが、利用される側にも落ち度はある。そこは首相も率直に認めるべきではないか。(後略)



(私のコメント)

今日もまたモリカケ問題ですが、マスコミと野党はモリカケ問題一色であり、おかげで自民党の憲法改正の問題やら、株価大暴落やら北朝鮮の問題や、米中の貿易戦争等はどこかに消えてしまった。わずか数億円の国有地払い下げの問題はそれほど大きな問題なのだろうか。最終的に払い下げは撤回された。

問題の根源は、安倍総理の「関与があれば辞める」発言にありますが、野党とマスコミは一斉にこの発言に飛びついた。しかしこれは「あの発言は訂正します」の一言で済む問題だ。しかし国会で発言したことはなかなか訂正しづらい。国会中継を見ていると野党の議員が興奮しすぎてケンカ腰の質問は醜い。

安倍総理もそれに釣られて感情的になってしまったのだろう。福島瑞穂議員などの質問は、質問などではなく「関与があったのだから辞めろ辞めろ」の連呼であり街頭演説を予算委員会でやっている。籠池氏の発言に昭恵夫人の名前を出したからといって関与があったとされる。

安倍総理や昭恵夫人が、籠池氏から賄賂をもらって理財局に口利きをしたというのなら違法行為だか、そのような証拠はどこにもない。関与した政治家の名前も出てきましたが、そちらの方の問題はほとんどマスコミ報道もされないのはどうしてなのだろうか。

物的な証拠もないから、マスコミは印象報道に終始していますが、そのような報道をしていれば誰もマスコミを信用しなくなる。モリカケ問題は財務省の決済文書の書き換えに移ってきていますが、財務省はこれで解体の危機にさらされることになるだろう。こんな小さな問題が財務省解体の危機につながるのだから予想外の展開だ。

改ざん前の文書を見ても政治家の関与はなかったことが明らかになっていますが、理財局と国土交通省の対応の仕方の問題が有り、それを誤魔化すための文書改ざんらしい。それらは来週の佐川元局長の証人尋問で明らかになるのだろうか。おかしいのは文書を改ざんした財務省よりも、野党やマスコミは安倍内閣の支持率を下げさせることに夢中だ。

なぜ支持率が落ちるかというと、マスコミは「消された昭恵夫人の名前」といった大きな見出しを出すからだ。多くの大衆は見出ししか見ないから如何にも関与があったかのような報道をされる。それが印象報道だ。だからテレビを見ても新聞記事を読んでも印象報道だから事実がわからなくなる。

事実は何なんのかを調べようとすれば、ネットで調べるしかなく、反マスコミのネット記事を見ると事実が見えてくる。結局は政局報道が一番関心を集めるからそうなるのでしょうが、経済や世界情勢のことがどこかに消えてしまう。昨日は株価大暴落の記事になるとコメントも数も一気に減ってしまう。政局しか関心がないからだろう。




NYダウはは724ドルの暴落。FRB議長も代わったばかりですし、トランプ大統領の
存在そのものが最大のリスクという私の予言が当たったということでもあります。


2018年3月23日 金曜日

ぐっちー「米経済は18年になって、これまでにない変化が見えている」〈AERA〉 3月18日 

経済専門家のぐっちーさんが「AERA」で連載する「ここだけの話」をお届けします。モルガン・スタンレーなどを経て、現在は投資会社でM&Aなどを手がけるぐっちーさんが、日々の経済ニュースを鋭く分析します。

*  *  *
 マーケットには「ストーリーが変わるときは注意せよ」という格言があります。アメリカで言われる“When the story changes, pay attention.”であります。その意味で言うと、ここ数年間のアメリカのマクロ経済におけるストーリーは変わっていませんでした。雇用は力強く増え、人口増を背景に経済は持続的に成長。低インフレで金融政策は緩和的――などですね。まあ、オバマ大統領の政策が一貫していたと言ってもいいと思います。

 2017年のトランプ大統領の登場は予期せぬ変化と言えば変化で、世界経済が再び成長の波に乗り始めたのも変化でしょう。しかし、友人でエコノミストのビル・マクブライド氏も指摘していますが、18年になって、これまでにない変化が見えています。経済にとって追い風と逆風が両方吹いている、というのはこれまでとまったく異なります。

 アメリカの税制変更は高所得者にはメリットがあり、短期的には経済成長を促す効果はあるでしょう。しかし一方でFRB(連邦準備制度理事会)が利上げを加速するかもしれません。その場合は思わぬ逆風となります。住宅投資にはネガティブなインパクトをもたらし、住宅ローン金利の上昇は明らかな逆風と言えるでしょう。さらにここにきて唐突な関税引き上げと輸入制限を宣言、あからさまな貿易戦争を仕掛けてきた感もあり、逆風というより、明らかにダウンサイドリスクと言うべきです。

 減税による若干の景気加速(景気が良すぎる状況で減税をしても効果は極めて小さい)、それによる財政悪化、貿易における様々な軋轢などを考えると、これまでの数年間と「同じストーリー」とは言えないことになりますね。

 私自身は18年のアメリカ経済が引き続き成長することには確信を持っていますが、「ストーリーが変わってきた」という兆候はよくお考えになるべきだと思います。

 起きないとは思いますが、リーマン級の金融危機が起きれば今の政権はひとたまりもないでしょう。ケリー大統領首席補佐官は軍人としての経歴は立派で人格的にも素晴らしいですが、経済問題に関しては未知数。FRB議長も代わったばかりですし、トランプ大統領の存在そのものが最大のリスクという私の予言が当たったということでもあります。

※AERA 2018年3月19日号



トランプ大統領、中国製品500億ドルに知財制裁関税 3月23日  Bloomberg

トランプ米大統領は22日、ホワイトハウスで少なくとも500億ドル(約5兆2800億円)相当の中国製品への関税賦課を命じる大統領令に署名した。中国による知的財産権侵害への制裁措置としているが、既に高まっている米中通商関係の緊張が一段とエスカレートする恐れがある。米株は急落、ボーイングが大きく下げた。

  トランプ大統領は大統領令でライトハイザー米通商代表部(USTR)代表に関税賦課を指示した。USTRは関税引き上げ対象リストを15日以内に取りまとめる。

  貿易戦争への懸念が広がり、ダウ工業株30種平均は724.42ドル(2.9%)安の23957.89ドルと、この6週間で最大の下げとなった。ボーイングは5%余り下げた。

  トランプ氏はまた、米国が戦略的と判断するテクノロジー保護を目的に、中国企業の対米投資への新たな制限を60日以内に提案するようムニューシン米財務長官に指示した。ホワイトハウスのシニア経済アドバイザー、エベレット・アイゼンスタット氏が明らかにした。

  トランプ大統領は「ここまでたどり着くのに長い時間を要した」とした上で、関税は最大600億ドルの製品に影響を及ぼす可能性があると発言。中国によって「知的財産権が著しく侵害される状況が続いており」、貿易への影響は年間で数千億ドルに達すると指摘した。

  トランプ大統領はホワイトハウスで署名する際に、「多数のうちの第1弾だ」と記者団に語った。

対立エスカレートも

  対中制裁関税に中国は鋭く反発しており、崔天凱駐米大使は「貿易戦争をわれわれは望まないが、それを恐れてはいない」と発言。「われわれに貿易戦争を仕掛けようとする者がいたら、必ず反撃し報復する。断固たる態度を取ろうとする人たちには、断固たる態度で応じ、どちらが長く続くか試すだろう」と語った。

  米シンクタンク、大西洋評議会の米中関係専門家、ロバート・マニング氏は、中国の当初の反応は多くの人が恐れているほどは強くないかもしれないが、対立は容易にエスカレートしかねないと指摘。「恐らく中国の反応は交渉を通じて打開策を探そうとする控えめなものになるだろう。関係が険悪化した場合、最終手段に訴えるのではないかと私は懸念している」とした上で、最終手段とは「数千億ドル」相当の米国債売却であり、そうなれば市場は暴落し、米金利は上昇するだろうと述べた。

  中国商務省は米中両国に「害をもたらす」措置を講じないよう米国に警告を発してきた。同省はウェブサイトに掲載した発表文で、このような一方的で保護主義的な措置に中国は強く反対し、自国の利益を断固として守るため、「あらゆる必要な措置」を取るだろうと表明した。

  元中国商務省次官で、現在は中国国際経済交流センター副理事の魏建国氏は、「トランプ大統領が本当に大統領令に署名するなら、対中貿易戦争の宣戦布告だと述べ、「中国は貿易戦争を恐れていないし、避けようとしないだろう。われわれには自動車輸入、大豆、航空機、半導体の分野で、反撃できる多くの手段がある。トランプ大統領はこれが極めて悪いアイデアであり、勝者はおらず、両国にとって良い結果は出ないと知るべきだ」と指摘した。

  トランプ政権は今回の措置を米中関係における大きな転換点と位置付けている。USTRは過去7カ月にわたり、1974年米通商法301条に基づいて中国による米国の知的財産権侵害についての調査を進めてきた。



(私のコメント)

株式の記事は本当に久しぶりになりますが、ぐっちー氏が数日前に警鐘を鳴らしていました。FRB議長が代わったりするとウォール街は揺さぶりをかけてきます。さらにトランプ大統領の貿易政策は株式の暴落をもたらす事が予想されていました。金利の引き上げもマイナス材料です。

700ドルを超える下げといっても2、9%の下げに過ぎませんが、米中の貿易戦争が本格化してきて、日本もアメリカの貿易戦争の対象国になっている。ただし90年代とは違ってアメリカの貿易赤字の大半は対中国のものであり、中国を狙い撃ちしたものだ。まさに米中貿易戦争の始まりですが、日本もとばっちりを喰らうだろう。

アメリカ国内には中国製品があふれており、中国が報復してきたらアメリカ経済はえらいことになりますが、中国も経済状態が良くないから何が起きるかわからない。中国も新体制が出来たばかりであり米中の貿易戦争で過剰反応が起きかねない。特に知的財産権の問題は中国のアキレス腱だ。

トランプ政権は台湾政策でも大きな転換をしており、米中関係は単に貿易戦争に限らず外交防衛面でも大きな転換をしようとしている。トランプ政権ではティラーソン国務長官が交代しますが、マクマスター補佐官の交代も報道されている。トランプ大統領の政策はますます過激さを増していますが、どうなるのだろうか。

ティラーソン国務長官は対中融和派であり、彼の辞任によって対中融和派がいなくなり対中強硬派が復活してくる可能性がある。国家通商会議委員長のピーター・ナヴァロ氏は対中強硬派で知られていましたが、トランプ政権は反グローバリストで固められつつある。

これらの強硬な政策は、選挙期間中の公約でありトランプはそれを忠実に実行している。選挙中は中国からの輸入品に45%の関税をかけると言っていましたが、それを実行しているだけだ。しかしそれがウォール街にどれだけの影響をもたらすかはトランプ大統領は考えていない。

グッチー氏は、リーマンショックの時も半年ぐらい前から、サブプライムローンが危ないと警鐘を鳴らしていましたが、今回も利上げと貿易戦争をあげて警鐘を鳴らしています。トランプ政権がリーマンショッククラスの金融危機が起きればひとたまりもないでしょう。

リーマンショッククラスの金融危機の始まりは中国から起きるのではないだろうか。中国のバブル崩壊は政府の力で抑え込んでいますが、アメリカからの貿易戦争は予想外のことに違いない。アメリカへの輸出が大きく減れば外貨準備にも影響が出て政府もバブル崩壊を支えきれなくなるかもしれない。そうなれば中国の金融破綻はアメリカから世界に伝わる。

日本では相変わらずモリカケ問題で朝から晩まですったもんだですが、円も105円台へと上昇しています。アメリカからも中国からも危機を察した投資資金が日本に引き揚げてきているのです。




財務省の太田充理財局長の安倍総理退陣を目論んでいることを示唆する答弁なの
ではなかろうか。内閣支持率の急低下やメディアの論調をみていると、思惑通りか?


2018年3月22日 木曜日

特別番組「モリカケ政局これだけは言いたい〜官邸の危機管理能力はかなり問題!」門田隆将 倉山満【チャンネルくらら・3月21日配信】

財務省決裁文書改ざん事件の本質は何か - 森永卓郎 3月21日

 財務省の決裁文書書き換え事件について、私は大きな危機感を抱いている。その不安をさらに大きくする記事が、3月18日の朝日新聞に掲載された。3月17日、大阪府高槻市内で行われた集会での辻元清美立憲民主党国会対策委員長の発言だ。

 「昨夜、首相官邸前で雨の中、ものすごい数の人が集まっていたが、『官僚頑張れ!』のコールが出てきた。普通、決裁文書の改ざんが起きれば『官僚は何なんだ』となるが、『今回は違う。誰かを守っている』とみんな見抜いている」

 私は、今ごろ、財務省は高笑いをしているのではないかと、感じているのだ。

 財務省が国会に提出した決裁文書から昭恵夫人の名前が消えていたことで、野党やマスメディアは、安倍総理の関与を再び追及する構えをみせている。もちろん、それはやらなければならないことだが、今回の決裁文書で、安倍総理の関与を示す証拠は出てきていないのだから、そこに力を注ぐより、財務省の責任をきちんと追及することのほうが、優先順位が高いと、私は考えている。それどころか、安倍内閣が弱体化することは、逆に財務省の思うつぼになる可能性が高いのだ。

 財務省は、国会に改ざんした決裁文書を示して、それに基づいて1年間も国会審議がなされてきたのだから、改ざんは国会への冒涜に他ならない。しかも、ミスによって誤った文書が出されたのではなく、悪意をもって、組織ぐるみでやったのだから、再発を防ぐためにも、厳罰を下す必要があるのだ。

ノーパンしゃぶしゃぶ事件の教訓

 ここで再確認しておくべきことは20年前の不祥事だ、財務省の前身の大蔵省は、いまから20年前に、いわゆるノーバンしゃぶしゃぶ事件を起こした。金融業界から過剰接待を受けて、内部情報を漏らしていたとされる事件だ。このときの大蔵省へのペナルティは、4つの方法で行われた。

 まず、刑事責任の追及だ。6人の大蔵官僚(OBを含む)が逮捕され、全員に執行猶予付きの有罪判決が下された。第二は、大蔵省としての処分だ。停職1人、減給17人など112人に対する処分が行われ、局長クラスも複数が辞任した。第三は、政治責任だ。当時の三塚博大蔵大臣は、この事件の責任をとって辞任した。そして第四は、大蔵省という組織へのペナルティだ。この事件をきっかけに、大蔵省から金融庁を切り離すことになり、そして大蔵省という名称自体も財務省に変更されることになったのだ。

 今回の決裁文書改ざんは、罪としては、ノーバンしゃぶしゃぶ事件よりもずっと重いだろう。有印公文書偽造は、最高刑が懲役10年の重罪だ。

 ところが、第一の刑事責任の追求に関して、いまのところ検察の具体的な動きがみられない。証拠固めをしているのかもしれないが、改ざんに関わった官僚は、すべて逮捕すべきだろう。

 そして、第二の財務省としての処分も動きがみえない。麻生太郎財務大臣は、決裁文書の改ざんは、3月11日になって初めて知ったのであり、自分は一切関与していないと断言している。もしそうだとすれば、財務省は、国会をだましただけでなく、自省のトップをも欺いていたことになる。それによって、国会を空転させ、内閣を窮地に追い込んだのだから、私は、改ざんを実行した財務官僚は、懲戒免職に相当すると思う。いまのところ、改ざんに関わった具体的な官僚の名前は出てきていないが、それが判明したときに、もし手ぬるい処分が下されることになったら、麻生大臣の関与が改めて疑われることになるだろう。

 第三の政治責任だが、麻生財務大臣の辞任は避けられない。仮にまったく知らないところで改ざんが行われたのだとしても、監督責任は大きいからだ。

 
そして、第四の財務省という組織に対するペナルティだ。麻生大臣は、問題を起こした理財局の分離を示唆しているようだが、それでは意味がない。私は今回こそ、国税庁の切り離しをすべきだと思う。財務省がなぜ日本の支配者として振る舞う強大な権力を持ってきたのかといえば、国税庁を抱えているからだ。財務省を批判したり、逆らったりすると、税務調査や国税の査察を受ける。だから、怖くて財務省批判ができないのだ。国税庁を分離すれば、財務省は普通の役所になり、国会や国民を欺いてまで、自らの政策を強行することができなくなるのだ。

なぜ国有地は8億円引きで払い下げられたのか

 以上で述べた財務省へのペナルティをきちんと行ったうえで、次に追及すべき問題が、そもそもなぜ財務省が森友学園に国有地を8億円もの値引きをして払い下げたのかということだ。ある元経済産業官僚は、私に、「官邸での地位低下にあせった財務省が、安倍総理にこびを売るためだったのではないか」と語った。安倍政権発足前は、財務官僚は官邸で圧倒的な地位を占めていた。

 ところが、安倍総理は政界のなかで唯一の「反財務省」の政治家だ。だから官邸内の主要ポストを経済産業省出身者で固めた。日本の支配者である財務省としては、当然面白くない。そこで、安倍総理の歓心を引こうと、昭恵夫人肝いりの森友学園に便宜を図ったというものだ。確かに、その可能性は十分ある。しかし、私は財務省にもう一つの思惑があったのではないかと思う。

 実は、一昨年の秋ごろから、安倍総理に「消費税引き下げ」の動きがみられた。昨年1月号の「文藝春秋」には、安倍総理の参謀である浜田宏一内閣官房参与が、「アベノミクス私は考え直した」という論文を寄稿し、減税の必要性を訴えた。その後、安倍総理自身も、官邸にイギリスのアデア・ターナー金融サービス機構前長官を招き、会談している。ターナー氏は、ヘリコプターマネーの提唱者として有名で、日本がデフレから脱却するためには、減税が必要と主張している。

 来年10月からの消費税率引き上げを控えて、安倍総理がこうした動きをすることは、財務省にとっては看過できない事態だ。そこで、財務省は安倍総理に取り入ることができなかった場合には、安倍総理を失脚させても構わないという含みをもたせて、8億円引きを行ったのではないか。

 
3月16日の参議院予算委員会で、財務省の太田充理財局長が、「政府全体の答弁は気にしていたと思う」と述べて、安倍総理が「自分と昭恵夫人が、払下げに関与していたら、総理も議員も辞める」と発言した国会答弁が、決裁文書改ざんに影響したことを否定しなかった。この期に及んでも、財務省が安倍総理退陣を目論んでいることを示唆する答弁なのではなかろうか。そして、その財務省の戦略は、内閣支持率の急低下やメディアの論調をみていると、思惑通りに進んでしまう可能性が高まっているようにみえるのだ。

 私は、働き方改革や原発の新増設、憲法改正といった安倍政権の政策には反対だが、もし安倍政権が崩壊したら、来年10月の消費税引き上げが予定通りに行われて、景気が失速するだろうと考えている。ポスト安倍の面々は、例外なく親財務省だからだ。(後略)



(私のコメント)

紀は高橋洋一シの見解の紹介しましたが、今日は森永卓郎氏の見解を紹介します。TV新聞などのマスコミは、財務省のいいなりだから、問題の本質がわからなくなってしまう。ネットは財務省のコントロールが効かないメディアであり、比較的中立的な記事が多い。

財務省官僚が無能でおかしなのは、バブル崩壊を招いたことからも明らかであり、ノーパンしゃぶしゃぶ事件は、腐敗した財務官僚たちを浮かび上がらせた。大蔵省は解体されて財務省と名を改めましたが、バブル崩壊後の日本経済再生にも何もできなかった。やったことは消費税の増税だけだ。

「株式日記」では消費税増税に大反対を唱えてきましたが、財務省は消費税増税に突っ走っている。そもそもバブル崩壊は消費税が原因だとサイトの表紙に書いているくらいの信念を持っている。それは毎日の買い物をしてみれば消費税がどれだけ消費を抑制しているかがわかる。食品だけは毎日買わなければ飢え死にしてしまう。

にもかかわらず財務省は消費税の増税を強行しようとしていますが、アベノミクスの障害になっているのが消費税であり、5%から8%に上げなければ消費も回復していたはずだ。マスコミも消費税増税一色ですが、いかに財務省がマスコミをコントロールしているかがわかる。

消費を回復させるには、消費税の減税をすれば確実に消費は増える。8%から5%に戻せば確実に消費は3%増える計算だ。しかし財務省はその動きを牽制するためにモリカケ問題を朝日新聞にリークして牽制しているのだ。マスコミと野党が1年間にわたってひつこく追求し続けているのも黒幕は財務省だ。

第一次安倍内閣では財務省のリーク作戦で辞任に追い込みましたが、安倍内閣と財務省の死闘はいつ決着がつくのだろうか。現在のところ消費税増税に反対している政治家は安倍氏くらいであり、安倍総理が辞任に追い込まれればいずれ消費税増税派の総理がなることになる。

財務省がこれほどの実権を握ることができるのも、国税庁を握っているからであり、財務省に批判的な言論をする人がいると国税庁が動いて査察が入ったりする。国税庁でダメなら検察・警察が動く。そのようにして政治家や言論人をコントロール下に置いてきた。

「財務省が日本を滅ぼす」という本を書いた三橋貴明氏は、単なる夫婦喧嘩で警察に逮捕されましたが、これも印象報道で抹殺されようとしている。高橋洋一氏も印象報道で抹殺されましたが、財務省と警察検察とマスコミは一体だ。安倍総理も一旦はリーク作戦でやられましたが、第2ラウンドはどうだろうか。財務省を解体して消費税を減税させられれば安倍内閣の勝ちになる。




忖度云々の説明より、財務官僚のおごりとともに、佐川氏の国会答弁の
ほころびを繕う保身の精神から書き換えが行われた、という説明がしっくりいく


2018年3月21日 水曜日

森友文書「佐川氏はなぜ書き換えを指示したのか」を読み解く鍵 3月19日 高橋洋一

「倒閣」の可能性もある

むしろ財務キャリア官僚は、官邸を「忖度」するより、「倒閣」を考えることさえある。

これは筆者が第一次安倍政権で官邸に勤務していたときの話であるが、当時安倍政権は公務員改革を進めており、これが官僚には不評であった。そこで、事実上の官僚の代表である財務省が官邸ネットワークを駆使して安倍政権に様々な仕掛けを行った。

たとえば筆者が用意した経済財政諮問会議ペーパーを、閣僚にレクチャーする前にブロックしたりする(こちらが閣僚に話をする前にそれを潰そうとする)のは日常茶飯事だった。

これはある閣僚が、「財務省は倒閣運動をしているのではないか」とこっそり筆者に伝えてくれたことだ。この閣僚は、実際に某官邸高官から「(財務省をはじめとする官僚組織が)倒閣を画策している」と聞いたといっていた。これだけではなく、財務省は官邸ネットワークを使って、首相、官房長官の国会での想定問答を差し替えることもしばしば行っていた。そのたびに、筆者は本来の想定問答を用意して、首相、官房長官に上げなければならなかった。

ちなみに想定問答を差し替える手法とは、想定問答のなかの肝心な部分をざくっと削除するもので、なにか今回の書き換えをほうふつとさせる(もっとも、官邸ネットワークにいる秘書官らには、事務方からあがってくる想定問答を書き直すのは彼らの権限として認められているので、何ら法令上の問題はないのだが)。

 

このように考えると、財務官僚が首相を忖度することはないと捉えるべきだろう。思うに、いまから1年ほど前の時期は、安倍官邸が消費税を10%へ増税をするかどうかを決めるという厳しい局面だった。財務省も相当四苦八苦したはずだし、首相への「忖度」がありえるなら、消費増税での恨みを込めた「倒閣」「自爆テロ」だってありえるだろう(ただし、これは確証のない話だが)。

また、書き換えの理由として、首相への「忖度」とともに、昨年2月27日の国会予算委員会での、安倍首相の「この案件(森友案件)に、私や妻が関与していれば、国会議員を辞める」という発言も影響しているという意見もある。つまり、首相の関与が少しでも疑われることがあってはならないので、それをにおわせる文書の該当部分を削除したのではないか、という推測だ。

しかし、この首相の発言の時は、前述のとおり消費増税を巡って官邸と財務省が緊張関係にあったころで、むしろ財務省の官僚なら、首相が森友問題に「関与」していて「辞めてくれればいい」と思っていたとしても不思議ではない。

なぜ佐川氏は嘘をついたのか

そうでないとしても、その当時の国会議事録をみれば、真相がわかる。

森友問題の発端は、昨年2月9日の朝日新聞記事「学校法人に大阪の国有地売却 価格非公表、近隣の1割か」である。

この問題についての国会質問が行われたのは、2月15日の衆議院財政金融委員会が初めてである。共産党の宮本岳志議員に質問され、佐川氏は上手く答弁できていなかった。特に、森友学園の売却土地と隣接した、豊中市への売却土地を比較した説明はかなり危うかった(二つの土地の話については、1年前の2017年4月3日付け本コラム「森友問題は結局、財務省の大チョンボ!? 3枚のメモから見えた真相」 http://gendai.ismedia.jp/articles/-/51362 に書かれている)。

初めての国会答弁はその後の議論のベースになるものなので、佐川氏はここで「ミスをした」と思ったことだろう(なお、その財政金融員会には、安倍首相は出席していない)。

その後、2月17日の衆議院予算委員会でも、当時民進党の福島伸享議員から同問題を追及されている。ここでも、佐川氏はちょっとさえない。佐川氏との質疑の最後には、安倍首相に「昭恵夫人が同校の名誉校長をしている」という質問がなされて、それが例の「関与していれば辞める」発言につながっている。

この安倍首相の発言は、佐川氏の答弁の後だ。佐川氏の答弁があまりに頼りなかっただので、安倍首相がやや強めの答弁をしたような印象である。

つまり、佐川氏の国会答弁は、安倍首相の「関与していれば辞める」発言の以前からほころびが出ていたことが分かる。

その後も、佐川氏は「価格交渉」がなかったと答弁しているが、これは嘘であることは各種の情報からすぐばれる。そこで、決裁文書の書き換えをして、その後は文書を破棄したとか、嘘の上塗りを繰り返したのではないか。筆者は元財務官僚であったが、本省局長がこの程度の答弁ができなかった点に驚いている。

本コラムでも、佐川氏の虚偽答弁を指摘していた(2017年11月27日付け「森友問題で『的外れな追及』続けるマスコミには書けない、本当の結論」 http://gendai.ismedia.jp/articles/-/53622)。(中略)

「財務官僚の犯罪」という起点を忘れるな

さて、筆者が佐川氏のことを「適材適所」と思ったことはないが、佐川氏だけで今回の「書き換え」をやったのかどうか、その上の財務省の関与があるのかどうか、今のところわからない。だから、佐川氏から事情を財務省ではない第三者が聞く必要がある。

佐川氏は証人喚問の場に出ても、「捜査対象になっているから」という理由で真相を話さない可能性があるが、もし「官邸を忖度した」とか、「安倍首相発言を意識した」とか言うと、冒頭のツイートで書いたように、前川氏の二の舞になるかもしれない。前川氏はあれほど安倍政権を叩きながら、国会で安倍首相の関与を立証できなかった。

長々と述べてきたが、筆者が言いたいことは、安倍叩きを期待するがあまり、犯罪に手を染めた人に世論が過剰な期待をして、一躍ヒーローになる、という「本末転倒」を危惧すべきだ、ということだ。

もともとは、財務官僚のおごり・過信による公文書書き換えという「犯罪」が行われたという問題であり、その点を国民は忘れてはいけない。また、忖度云々の説明より、財務官僚のおごりとともに、佐川氏の国会答弁のほころびを繕う保身の精神から書き換えが行われた、という説明がしっくりいくように思えてくる。

佐川氏の証人喚問には日本中が注目することになるが、そのポイントを見失ってはならないと筆者は思っている。



(私のコメント)

第一次安倍内閣は、官僚のマスコミへのリーク作戦で辞任に追い込まれましたが、第二次安倍内閣も財務省の自爆テロで辞任に追い込まれるのだろうか。モリカケ問題も籠池氏への用地売却問題から端を発していますが、近畿理財局内部からのリークから始まっているのだろう。

森とも学園問題も発端は朝日新聞へのリークがあったことですが、財務省の決済文書書き換え問題も朝日新聞へのリークから発している。つまり財務省内部から朝日新聞へのリークが度々行われているというものだ。これは第一次安倍内閣が倒れたのと同じ構造が今もあるということだ。

このような構造がある事を一番知っているのが、元財務官僚で官邸にもいた高橋洋一氏であり、高橋氏によれば大臣への想定問答集を、一番肝心な部分を抜き取るといった嫌がらせを、高橋氏は暴露している。財務相は決済文書を改ざんしたり、重要な部分を抜き取ったり書き換えたりして、内閣を揺さぶってきた。

安倍内閣は、このような財務省を解体しなければ、同じことが何度も行われることだろう。財務官僚は、信じられないことだが消費税増税のためなら何でもするのであり、それで財務省が解体されても消費税増税だけはやりぬくつもりらしい。だから何が何でも安部総理を引きずり下ろして、消費税増税に賛成の総理に代えるという使命感があるのだろう。

だから度々朝日新聞へのリークは財務省からのものであり、財務省はマスコミを使って内閣を動かし世論を動かしてきた。財務省においては高橋洋一氏は異端者であり裏切り者であった。だから財務省は警察を動かしてロッカー事件で高橋氏を失脚させた。財務省は検察と一体であり、政治家のスキャンダルをリストアップして、適時にリークして政治家を失脚させている。

モリカケ問題はまさに安倍内閣と財務省の死闘であり、財務省はモリカケで安部総理を辞任に追い込むことができず、ついには決済文書書き換え暴露で自爆テロに打って出た。問題の中心人物は佐川元理財局長ですが、安倍総理が例の発言の前からの答弁ミスから起きている。

佐川局長の答弁ミスは15日であり、安部総理の発言は17日だ。高橋氏は、「この安倍首相の発言は、佐川氏の答弁の後だ。佐川氏の答弁があまりに頼りなかっただので、安倍首相がやや強めの答弁をしたような印象である。」と書いているが、マスコミはこの前後関係を指摘していない。

佐川局長は「価格交渉はなかった」と答弁したため、そこを野党につけ込まれてしまったそれで財務省は決済文書を書き換えて隠そうとした。佐川氏は財務省内部でも部下から恐れられていた人物だそうですが、テレビのワイドショーでは普通の人物として報道している。しかし高橋氏の言うように恐れられていたことは物的な文書で証明されている。

決済文書書き換え問題は、朝日に暴露されましたが、これは財務省が解体されるほどの大スキャンダルですが、誰が暴露したのだろうか。これは近畿理財局か大阪地検しかありえない。財務省はマスコミを使って安倍降ろしをしていますが、国民はネットで情報を得ているので上手く行っていないようだ。




人間は、外の世界から断絶された極度に狭い一ヶ所に閉じ込められて、距離をとる
ことができない集団生活をさせられると、ひどく残虐な行為をする傾向があるのだ。


2018年3月20日 火曜日

閉鎖された空間に人間を密集させると、人は人をいじめるようになる 3月13日 高須賀

いじめが何で起きるのか、考えた事があるだろか。

実はいじめがおきる理由は既に専門家によって解明されている。

もったいぶらずに答えを言ってしまうと「閉鎖された空間に人間を密集させると、人は人をいじめるようになる」のである。

これがいじめ問題の本質であり、この事は私達に多くの学びを与えてくれる。

私達は11人が自由意志を持っていると思いがちだけど、実は置かれた環境でいかようにも変化する。

特に大切なのが人と人との間の距離感と、置かれた場所が閉鎖された環境か開かれた環境なのかの違いだ。

これらの事をしっかり理解する事は、人生というゲームを生きるにあたって非常に有益な知見を私達に与えてくれる。

というわけで今回は、人間がいかに置かれた距離で豹変するかについて様々な角度から検証していく事にしよう。

怪物になる子供達

一つ事例をあげよう。「ジャンプいじめレポート」に載せられた、あるイジメ加害者側だった19歳女性の声である。

この方は小学校6年生の時に、同級生の男の子と女の子をクラス全員でいじめ、女子を自殺未遂にまで追い込んだ経験があるとのことだけど、彼女は当時の事を振り返りこう語っている。

「冷たいようですが、彼等の事をかわいそうと思った事は、一度もありませんでした」

「もちろん今では当時の事を深く反省しています。暮らしの他のみんなも、私と同じ気持ちでしょう」

「なんであんな事をやったんだろうと不思議な気持ちです」

これを読んで「やはりいじめる側の精神構造がおかしいからこんなことがおきるのでは?」と思う人もいるかもしれない。

けど本当の問題はそこにはない。1番の問題は、子供を閉鎖された空間に、圧縮させる事にある。

実はこれは大人でもほぼ同様のことが起きることが確認されている。

人間は、外の世界から断絶された極度に狭い一ヶ所に閉じ込められて、距離をとることができない集団生活をさせられると、ひどく残虐な行為をする傾向があるのだ。

かつてアメリカの心理学者であるフィリップ・ジンバルドーが行ったスタンフォード監獄実験という有名な実験がある。

ジンバルドーは新聞で公募したアメリカとカナダの中流家庭出身の「十分に分別があり、情緒的に安定した、正常で、知的な」男子大学生24人をスタンフォード大学地下の実験室に閉じ込めた。

そして半数に看守役を、半数に囚人役を割りあて、2週間の時をすごさせるという実験を行った。

驚くべきことに実験は終了を待たず、6日で中止される事となった。当初は被験者達は人間味のある振る舞いをしていたようだが、時間がたつにつれてどんどん現実と与えられた役割の境目がわからなくなっていったのである。

その結果、看守役の被験者たちは囚人役の人間を動物のように扱うようになったのだという。

「十分に分別があり、情緒的に安定した、正常で、知的な」大学生ですら、閉鎖空間に幽閉されると、たったの6日たっただけで、ガチで人を人とも思わぬ扱いをするようになるのである。

閉鎖空間という環境は、人から人間性を容易に奪い去るのだ。

実は学校生活というのは、子供達に物凄いストレスを与えることが知られている。これまで何の縁もなかった赤の他人と一ヶ所に集められ、長時間にわたって集団生活を行わせられる。

おまけにそこでは授業という個人の能力差を無視した集団学習に強制的に集中させられ、おまけに刑務所や軍隊のような集団摂食を強要されたり、班活動というグループを組まされ、掃除などの強制労働に従事される。

こんな高ストレスな状況下にさらされれば、子供の中に「看守役」と「囚人役」が現れ始めるのは全然不思議でもなんでもない。

こうして、自然状態でスタンフォード監獄実験のような環境下に置かれた子供達は、徐々に怪物化してゆき、冒頭のジャンプいじめレポートで告解してくれた女性のような心理になってゆくのである。

いじめは個人の問題ではなく、置かれた環境の問題なのである。

いじめの解決方法

この事を踏まえて、いじめ研究の第一人者である内藤朝雄氏はいじめの解決方法をシンプルに提示されている。

いじめが閉鎖された環境下で子供達を密集させるから生じるのだから、この2点を撤廃すればいじめの発生率は相当に下がることが予期される。

なら学校という閉鎖環境をぶっ壊し、キチンと民法・刑法が及ぶ環境にした上で、かつての寺子屋のように個々人の能力にあった形で、自分の所属する場所を自分で選べるようにすればよいというのである。

実は、このいじめ問題と似た構図は実は様々な場所に見出すことができる。

例えば直近では角界の暴力問題が話題になった。

貴乃花親方は弟子の貴ノ岩が暴行事件で被害を受けた際、日本相撲協会を通さずに直接警察に被害届を提出したことで大問題となった。

この問題をうけて、日本相撲協会は「なんで警察より先に協会に相談しなかったのか」と怒り心頭となり、結果とじて貴乃花親方は理事を辞任する事になった。

実はこれは学校のイジメと全く同じ構図である。「なんで警察より先に協会に相談しなかったのか」の協会を先生や学校に入れ替えて読むと、実は角界で起きたことは小学生のイジメと驚くほど相似の関係にある事がわかって頂けると思う。

スタンフォード監獄実験でもわかった通り、人は閉鎖空間に置かれると、どんなに理性がある人間であれ、残虐にならざるをえなくなる。

私達も大人になって少しは賢くはなったのかもしれないけど、置かれた距離次第でいつだって豹変するリスクがあるのだ。

他にも職場のパワハラ・セクハラ問題も全く同じだろう。あれを一般社会でやったら、恫喝や恐喝・痴漢と何も変わりがない。けど会社という閉ざされた閉鎖空間でそれが行われると、なぜか加害者ではなく被害者が悪い事になってしまったりする。

おまけにそれを上司や会社に相談する前に、警察に相談すると、それは何故か非常に悪い事のように捉えられてしまう。

どう考えても犯罪のような行動を行ったのだから、社会的には罰せられるはずべきなのに、閉鎖された空間で行われると、なぜか看守と囚人の関係として捉えられるのである。

この問題が難しいのは、結局のところ人は社会的な動物であり、ある方向に特化した社会を作り出す為には閉鎖的な集団が必要であるという前提がある。

角界には確かに問題はあるかもしれないけど、相撲という競技を発達させる為には角界はなくてはならない存在だ。

同じく、会社にも確かに問題はあるのだけど、やはり仕事を行うにあたって会社はなくてはならない存在だろう。

会社という存在が切磋琢磨するからこそ、私達はその成果物を仕事の結果として得ることができ、豊かな社会で生きることが可能となっているのである。

学校だって問題はたくさんあるけども、多くの子供は比較的健全に学問を収め知恵を研鑽し、社会性を学ぶ事に成功している。

困ったことに、私達は閉鎖空間からそこそこの恩恵も受けてしまっているのである。だからこそ、この問題は一筋縄ではいかないのである。

開かれた社会と閉じた社会の両方の論理を併用していいとこ取りをする事はとても難しい。この難しい問題を解決するためには、私達が生産法の手法をそもそも根本的に見直す必要がある。

閉じた空間と開かれた空間の2つの環境を止揚し、新しい環境を生み出すよい手法はあるのだろうか。

この難しい問題の解決方法の模索について、私達は今一度、腰を据えて考える時期に来ているのかもしれない。



(私のコメント)

日本の学校は塀に囲まれて見るからに閉鎖的ですが、一般社会とのつながりがあまりない。生徒たちは狭い教室に閉じ込められて授業を受けている。学校の先生方も社会における外部の経験がなくて、新卒で学校の先生になることが多い。だから一般社会の事をあまり知らない先生が多い。

学校の先生になるような人は、新卒の先生ではなくて、社会で実績のある人を先生に入れていったらと思うのですが、学校の先生は年功賃金体系であり、途中から採用になった先生は新卒者と同じ給料になってしまう。学校の校長も一般公募した例がありますが、あまり上手く行っていない。

ただでさえ閉鎖的な学校で、先生も閉鎖的になりがちで、いじめの問題が起きても学校内で隠蔽しようとする。結局は校舎自体も塀に囲まれた閉鎖空間であり、外部との人的な交流も少ない。日本の会社も新卒採用から始まって終身雇用と年功序列の閉鎖された社会であり、中途採用の少なさは閉鎖された環境をもたらす。

学校におけるいじめや企業におけるパワハラも同じであり、閉鎖された環境でなければ起きない現象だろう。もし学校も会社も自由な環境ならば、いじめが起きればそんな学校は辞めてたの学校に移ればいい。パワハラが起きるような会社も辞めて他の会社に移ればいい。ところが日本社会はそのようになっていない。

私の学校生活にしても会社員だった生活にしても、あまりいい思い出はない。閉鎖された空間が生徒や会社員を陰湿にさせて行ってしまう。サラリーマン時代でも一歩裏に回れば足の引っ張り合いであり、影で悪口を言い合っている。私はいじめられることもパワハラに合うこともなかったが、会社員時代には自殺したり精神がおかしくなる同僚がいた。

だから私は早くから会社を辞めて独立起業を目指すことにした。自営業を始めてから上司のパワハラは受けることはなくなったが、何から何まで困難は自分の実力で切り抜けなければならなくなった。逆に言えば実力さえあれば自由になれる。サラリーマン社会は実力がなくても出世ができる社会であり、失敗しても責任を問われない。

高須賀氏は、「他にも職場のパワハラ・セクハラ問題も全く同じだろう。あれを一般社会でやったら、恫喝や恐喝・痴漢と何も変わりがない。けど会社という閉ざされた閉鎖空間でそれが行われると、なぜか加害者ではなく被害者が悪い事になってしまったりする。」と書いているが、隠蔽体質は会社にもある。

日本全体でも、島国の環境から閉鎖的になりがちですが、日本人は村八分になることを異常の恐れる。少し変わっていると変人奇人扱いして排除しようとする。人と同じであることに喜びを感じて、個性的であることを変人扱いする。アメリカなどでは個性的で自己主張がなければ埋没してしまう。結局はアメリカという環境が広くて自由だからだろう。




スマホを代表とする情報通信端末が広く普及したことにより、人類と社会、文明の
破壊が一気に進みだしたのではないか。特にヒトの心の内なる破壊が始まっている


2018年3月19日 月曜日

スマホが学力を破壊する 川島隆太(著)

スマホを捨てれば子どもの偏差値は10上がる 3月18日 川島隆太

学力に強い影響を与えるアプリは

次いで考えたのは、スマホ等を使用したから成績が下がったのではなく、もともと成績の低い生徒達はスマホへの親和性が高いのではないかということだ。要は、原因と結果を取り違えている可能性はないかと考えたのである。

そこで、匿名化を行ったうえで全ての児童・生徒の追跡調査を開始した。児童・生徒の個人情報は我々には開示されないが、その子にいわば背番号を付ける方式で、生活習慣と学力の経年変化を追跡調査できるようにした。

その結果、

@スマホ等を使用しないと良い成績が向上していく
Aスマホ等を使用し続けると悪い成績がさらに悪くなる
Bスマホ等の使用を開始すると良かった成績が低下する
C逆に使用を止めると成績が向上する

以上4点が明らかになった。つまり、もともと成績の低い生徒達のスマホへの親和性が高いのではなく、スマホ等を使用しているから学力が低下しているのだ。

では、スマホ等の何が学力低下をきたしているのか。調べもの学習のための使用と、ゲームプレイや動画視聴では影響が異なるであろう。そこでアンケート調査にスマホ等をどのような目的でどのくらい使用しているかの項目を加えて解析を行った。

結果の詳細は拙書「スマホが学力を破壊する」を参照されたいが、LINEに代表されるインスタントメッセンジャーの使用が、最も学力低下の影響が強いことがわかった。追跡調査結果でも、強い負の影響が証明された。

試験の難易度などは教科ごとに異なるので、2017年度の最新データで4教科の平均偏差値を計算してみたところ、LINE等をまったく使わない群が50.8だったのに対し、1時間未満の群は50.2、同1〜2時間は47.7、同2〜3時間は45.1、同3〜4時間の群は43.0、そして同4時間以上は40.6となっていた。偏差値で10以上の差が出る結果となったのだ。

多少の勉強で偏差値を10上げることは至難の業だ。この結果を知って以来、私は受験生やその保護者に半分冗談、半分本気でスマホを捨てれば、偏差値10向上も夢ではない!と言っている。

「ながら勉強」の蔓延

海外で行われた高校生や大学生を対象とした調査研究でも、インスタントメッセンジャーの使用時間が長い生徒の学業成績が低い、教科書を読むときに注意散漫になりやすい、読解力が低い、など様々なネガティブな影響がたくさん報告されている。

こうした多くの論文では、勉強中にインスタントメッセンジャーを使うなど、何かをしながら同時にインスタントメッセンジャーを利用する「マルチタスキング」が問題ではないかと議論されている。特に、テレビやラジオ、パソコン、スマートフォンなど、複数のメディア機器を同時に利用する「メディア・マルチタスキング」のネガティブな影響に注目が集まっていた。

そこで我々もメディア・マルチタスキングの観点から調査結果を眺めてみると、なんと、スマホ等を所持している7割以上の中学生が、家庭で勉強中にスマホ等を操作していることが判明した。3割以上の生徒は学習中にゲームで遊んでいた(最近では、ゲームを起動した状態で放置することでポイントが貯まるといったゲームもある)。

ヒトは弱い生き物であることを再認識した。スマホ等を持ってしまったら、いけないと思っていても、勉強中にゲームで遊んでしまうのだ。そして、メディア・マルチタスキングの学力への影響はシビアであった。

ゲームに限らず、学習中に音楽を聴いても、LINE等を操作しても、成績は大きく低下していた。また操作するアプリの数が多ければ多いほど、成績が低下することも判明した。海外の研究に目をむけても、青少年のメディア・マルチタスキングに関しては、学力の他認知機能も低下する、社会性に悪影響を与える、記憶力を低下させるなどネガティブな影響を論じる論文がたくさんある。

主に中学生のデータを基にスマホの影響を論じてきたが、このネガティブな影響が、全ての年代の方々にあてはまることを忘れてはいけない。明るい将来を担保するために、自制心を持ち、スマホの使用は1日1時間以内とするのが望ましいだろう。

今世紀、情報通信技術、コンピュータ技術が飛躍的に発展し、スマホを代表とする情報通信端末が広く普及したことにより、人類と社会、文明の破壊が一気に進みだしたのではないか。特にヒトの心の内なる破壊が、すでに深く静かに始まっているのではないか。私はこうした危機感を強く感じている。

破壊が非可逆的になる前に、社会全体で歯止めをかける必要があると固く信じている。



(私のコメント)

「株式日記」では、スマホに関しては批判的に見ていますが、電車の中で多くの人がスマホに見入っている姿を見ると異様に思える。その多くはゲームやLINEやメールをしてる。スマホを持って歩けば自然とそうなるのは当然だろう。私自身も通話用のスマホを持ってはいるが、ほとんど使わない。

スマホは人間をコントロールするリモコンのようなものであり、人間から思考力を無くす道具ではないかと思う。だから私が長時間電車に乗るときは本を読むことにしている。テレビやパソコンだけではなくスマホが普及したことによる弊害は学習面でも影響が大きいようだ。

パソコンなら学習に役立てるといった使い方もできるが、スマホは学習することには適していない。多くの小中学生は、スマホを机に置きながらLINEをして勉強していては精神集中もできないだろう。最近では食事をしながらでもスマホを食卓に置いて食事をするようになっている。いっときもスマホを離せないのだ。

スマホが便利すぎる結果、友達や家族とのコミニケーションもスマホを通じてという現象が起きている。これはやはり異常な現象であり、電話で話せば済むことまでLINEで伝達している。話で伝えるのと文字で伝えるのとでは伝わる感じも違ってくる事もあるでしょう。

根本的には、小中学生にスマホを与えるのは有害であり、学習にも調査した結果では大きな影響が出てきている。勉強しながらLINEをしていたのでは精神の集中もできず学習能率も落ちるだろう。私もながら勉強をしたが、ラジオの音楽を聴きながら勉強した。しかしスマホは耳だけではなく画面を見ながらだから勉強にならなくなるだろう。

ゲームには中毒性が有り止められなくなる人もいるようだ。LINEだと既読スルーする事が失礼になるとかで延々とLINEを続ける事にもなる。スマホを持っていなければ友達からのLINEもせずに済みますが、持っていればどうしても使いたくなる。記事においても1日にLINEを4時間以上もするというのは、既に中毒患者だ。

教育ママにとって偏差値が10も低くなるというのに、スマホを与えるという行為が支離滅裂ですが、子供が欲しがるからとスマホを与えれば大学進学にも大きな影響が出る。Fランクの大学などでは授業をそっちのけでスマホをいじっている学生もいるようだ。

家庭でスマホを取り上げることはほとんど不可能になっているが、学校ではスマホ持ち込み禁止にして授業を行わなければ、授業そのものが無意味になりかねない。現実に学校ではスマホ禁止のところが多いですが、家庭ではやりたい放題だ。親が甘やかしてしまうから禁止ができない。

スマホを見るようになると、確実に本を読む習慣に影響が出てくる。しかしまとまった情報を得るには本は不可欠であり、スマホでは1冊分の本の分量のあるものを読むことは不可能に近い。読書の習慣を身につけなければ社会人になってからでは無理だ。本から身につけた知識とスマホで身に付ける知識では格段の差が出るだろう。




使用済み核燃料が、10万年保管が必要ということは、10万年ずっと同じように
危険ということを意味しない。本当の本当に危険なのは最初の10年程度なのだ。


2018年3月18日 日曜日

考え続けている。原子力発電は本当に危険か? 3月14日 松浦晋也

「核廃棄物は無害になるまで10万年」の意味

 原発事故が起き、ご多分に漏れず私も原発というものについて調べ始めた。その一部は当時書き続けていた「人と技術と情報の界面を探る」という連載の中に、「原子力発電を考える」という名称で書いたのだが、執筆中から引っかかっていた疑問があった。

 それは「本当に原子力発電は危険なのか」ということだ。

 「なにをいうか、あれほどの事故を起こしたものが危険でないはずがない」というのが大方の反応だろう。

 だが、正確には「原子力発電は危険」なのではなく「原子力には原子力特有の危険性がある」ということだ。そして、原子力工学が決して危険に対して無策でいたわけではないということも見えてくる。

 例えば、「発電の結果発生する核廃棄物は10万年間、環境中に漏れ出さないように保管する必要がある」という事実がある。

 「10万年も! なんという危険性だ」と思う方がほとんどだろう。が、10万年という時間にどのような意味があるかをきちんと理解している人は少ないようだ。

 10万年というのは核廃棄物に含まれる放射性同位体の出す放射線が、稼働前の核燃料と同じレベルになるまでの時間だ。核分裂反応でエネルギーを取り出すと、後には様々な種類の放射性同位体を含む使用済み核燃料が残る。最初の核燃料1トンが出す放射線と、使用済み核燃料1トンの出す放射線が等しくなるのに10万年かかるということである。

 「元に戻るのにそれほどの時間がかかるとは!」と驚くところだ。が、具体的な減り方を見ていくと、想像していたのと様子が少し違うことがわかる。

「10万年かかる」というと、10万年の間、ずっと非常に危険な状態が続くように思うが、そうではない。

 このグラフはベクレル単位で測定する放射性同位体の量が、時間と共にどう減っていくかを示したものだ。様々な元素の放射性同位体にはそれぞれ固有の半減期がある。半減期の時間が過ぎると半分に減る。2回半減期が過ぎると1/4になるし、3回過ぎれば1/8だ。半減期の短い同位体は、大量の放射線を出して急速に消えていくし、長い同位体はだらだらと少量の放射線を出しつつ、ゆっくりと減っていく。

 グラフ(縦軸も横軸も対数であることに注意してほしい)を見ると、発電前の核燃料1トンは1000GBqの放射性同位体を含んでいる。それが、使用後は一気に100億GBqまで増える。実に1000万倍だ。比較を容易にするために指数表記で書くと、1000GBqは10^12Bqで、100億GBqは10^19Bqである。

もっとも危険な期間は最初の10年程度

 しかし一気に放射線を出す同位体は短寿命なので、急速に消えていく。このため、放射性同位体の量も急減する。最初の10年でだいたい1/500程度まで減る。そして50年程度で1/1000になり、100年で1/5000ぐらいにまで減る。1000年ともなると1/10万ぐらいになる。

 このあたりで強力な短寿命の同位体が消えてしまい、後には長寿命の弱い同位体が残るので減り方はゆっくりになる。それでも元の核燃料の2倍程度まで減るのは1万年後。使用直後に1000万倍もあったことを考えると、もとの核燃料の2倍というのは大した放射線を出すわけではない。10万年のうち9万年はそんな状態で、だらだら、ゆっくりと放射線が弱くなっていくのである。

 10万年保管が必要ということは、10万年ずっと同じように危険ということを意味しない。本当の本当に危険なのは最初の10年程度なのだ。

 このグラフを理解すると、地層処分の印象も変わってくる。「危険なものを埋めて知らんぷりするのか」「本当に漏れてこないのか」などと考えがちだが、100年もすれば埋めても問題ない程度に放射線が減衰している、ということなのである。(中略)

科学的に、定量的に、考え続けることの大事さ

 このように考えて、私は震災から7年後の今も、ぐるぐると思考を巡らし、迷っている。何かを見落としていないか。日常的な感覚を信用して、自然の有り様を間違って理解していないか。ちょっと目には分かりやすい言説にのって、かえって社会を退歩させ、破壊する思潮や運動に加担していないか。

 「そういうお前は、原子力をどう考えているのか」という問いならば、今のところ私は、今後100年程度は日本社会にとって原子力発電は必要ではないかと考えている。

 これには色々な理由がある。エネルギー安全保障的観点もあるし、今後の廃炉に必要な原子力技術者を定常的に育成するという観点もある。

 100年というのは、おそらくその間の技術開発で原子力発電以上に利便性が高く危険性の小さい発電手法が実用化する、と考えているからだ。太陽光発電は候補の一つだし、100年もあれば核融合発電も可能になるだろう。それまでは、原子力には他に代替できない利便性があり、「10万年の危険性」に注意しつつ使うしかなかろうと見ている。

 が、もちろん私が絶対正しいという保証なんかない。
 あなたが「原発の存続に反対だ」というならば、その考えを私は尊重する。(後略)



(私のコメント)

久しぶりに原発問題を取り上げますが、マスコミは原発問題にどの程度正確な報道をしてきたのだろうか。マスコミが原発にこれほど無知であったことは、福島第一原発事故報道でも明らかになりましたが、報道機関に科学報道の専門家がいなかったというのは意外だった。

万が一の事故が起きた時に、どんなことが起きるのかを説明できる人がいなかった。大学から専門家を呼んでも次にどんなことが起きるかを説明ができていなかった。アメリカなら原子力空母や原子力潜水艦などを運用しているから、原発が破損した時なにが起きるかを知っている。

原発の暴走は、想定できる事態であり、全電力停止が起きる事態も想定されているはずなのに、ありえないとして想定された訓練もされていなかった。バッテリーすらも水没してしまってディーゼル発電機も水没してしまって、機器のコントロールが出来なくなってしまった。

非常用発電車の手配も遅れて交通渋滞に巻き込まれてしまった。大地震が起きれば道路は車で大渋滞が起きるがその規制すらも想定されていなかった。そのために非常用の緊急車両も動けなくなってしまった。ならばヘリで大型発電機を運べばと思うのですが、手配ができなかったのだろうか。全ては24時間以内に決まってしまう。

なんとか幸運にも最悪の事態は回避ができましたが、原発の可動に関しては遅々として進まない。マスコミが正確な報道をせず、原発が危険だという扇動的な報道ばかりしているからだ。核廃棄物の最終処分場が決まらないのも、核廃棄物は10万年も危険な状態が続くという誤解があるからだろう。

核廃棄物が、どれくらい経てばどれくらいになるといった情報はあまり報道されていない。松浦氏の記事では、「一気に放射線を出す同位体は短寿命なので、急速に消えていく。このため、放射性同位体の量も急減する。最初の10年でだいたい1/500程度まで減る。そして50年程度で1/1000になり、100年で1/5000ぐらいにまで減る。1000年ともなると1/10万ぐらいになる。」という事であり、」マスコミ報道とだいぶイメージが異なる。

最近のマスコミ報道は結論ありきの報道が多く、読者に判断を任せるといった中立的な報道姿勢がない。マスコミがこのような姿勢だから読者は中立的な情報を求めるためにネットを見るようになる。あるいはマスコミ報道とは逆の視点からの情報を求めて判断するようになってきた。「株式日記」条件付き再稼動派ですが、安全対策はどこまで進んでいるのだろうか。

最終処分場に関しても目処すらついていない状況ですが、10年も経てば放射線は500分の1まで減る。それがマスコミでは10万年も危険な状態が続くかのような印象報道がされている。だから最終処分場もなかなか決まらない。福島第一原発の事故現場も10年も経てば放射線は放置していても500分の1になる。50年で1000分の1になるから、廃炉作業も思ったよりも進むのではないだろうか。

だから核廃棄物にしても、「100年もすれば埋めても問題ない程度に放射線が減衰している、ということなのである。」といったマスコミ報道はされることがない。とにかく10万年という言葉が一人歩きをして、反対運動を煽るようなことばかりしている。




私は、20年官僚として霞が関で働き、特に金融担当大臣秘書官として財務官僚の凄さを
目の当たりにしてきた経験から、以下の3つの本質的な疑問を解明することが不可欠


2018年3月17日 土曜日

森友問題「理財局の単独犯行」では説明がつかない3つの疑問 3月16日 岸博幸

野党やメディアが連日大々的に森友問題を追及し続けていますが、野党の政治家や識者の発言、さらには報道ぶりを見ていると、霞が関で20年働いた経験からはちょっとズレているというか、大事な論点を見逃してしまっているのではないかと感じます。そこで今回は、元官僚の経験から感じている本質的な疑問を通じて、森友問題の真相を考えてみたいと思います。

野党やメディアの追求は表層的すぎないか

 野党やメディアは、朝日新聞が決裁文書の改ざん疑惑を報じて以降、特に財務省が改ざんを認めた後は、“誰が、なぜ、公文書の改ざんを行ったのか”という点を追及し続けています。

 もちろん、この点について追及することは大事です。“誰が”については、財務省の公式見解では佐川氏を筆頭に理財局の官僚がやったとなっていますが、もし大臣官房(=財務省の中枢)も関与していたら財務省という組織全体の責任になりますし、また万が一にも麻生大臣か官邸が了解していたとしたら、政治の責任に直結します。

 また、“なぜ”については、財務省の公式見解では“佐川氏の国会答弁に平仄を合わせるために改ざんが行われた”となっていますが、もし政治への忖度などそれ以外の要素が大きかったら、責任の所在も当然変わってきます。

 ちなみに、“誰が”という点に関して、“官僚は真面目だし自分の判断で公文書を改ざんできるような度胸はない、従って政治家が関与したはずだ”という趣旨の発言をしている政治家や元官僚がいますが、これは間違っていると思います。むしろ逆で、自己保身と組織防衛が行動原理の官僚は、バレないと思えば何でもやります。かつ、一定期間いるだけの大臣(=政治家)に、組織にとって致命傷となりかねないヤバいことを話すはずがありません。そうした官僚の行動は、小泉政権で大臣秘書官を務めていた頃に何度も見てきました。

 それはともかく、“誰が”“なぜ”を追及することはもちろん大事ですが、それだけで疑惑の真相を本当に解明できるでしょうか。私は、自分自身が20年官僚として霞が関で働き、特に金融担当大臣秘書官として財務官僚の凄さを目の当たりにしてきた経験から、以下の3つの本質的な疑問を解明することが不可欠であり、それなしには疑惑の全貌は明らかにならないのではないかと考えています。

森友問題を巡る3つの本質的な疑問

 一つ目の疑問は、私自身が改ざん前の決裁文書に目を通した際に感じたことですが、なぜ決裁文書を改ざんせずにそのまま公開しなかったのか、なぜあれほどまでに大規模な改ざんをしたのか、ということです。

 改ざん前のオリジナルの決裁文書のままでも、疑惑を裏付けるような決定的な内容があったとはとても思えませんので、改ざんせずに公表したとしても、財務官僚の優秀な頭脳(=理屈や言い逃れを考える能力)をもってすれば、十分に国会審議やメディアの追及を切り抜けられたはずです。

 麻生大臣は、佐川氏の国会答弁に平仄を合わせるためと説明していますが、仮にそうだとしても、文書を見る限り300ヵ所近くという異常な分量を削除しなくても十分に対応できたはずであることを考えると、なぜそのような過剰反応をする必要があったのか、まったく理解できません。

 次に、この一つ目の疑問の延長として湧き上がってくる二つ目の疑問は、そもそもなぜ佐川氏は事実と違う国会答弁をしたのかということです。仮に事実に基づく答弁をすることとした場合でも、やましいことは何もなかったと答弁することは十分にできたはずだからです。

そして、三つ目の疑問は、これもそもそも論になりますが、財務省は日本で最高の頭脳が集まった場所であり、かつ他の省庁とまったく異なり、一糸乱れぬ統制が取れた軍隊のような組織であるにもかかわらず、なぜ“完全犯罪”(=完璧な答弁を用意する、改ざんするなら元の文書を物理的にもデータ的にも完全に消去するなど)ができなかったのか、ということです。その延長としては、なぜ組織防衛と自己保身に長けた軍隊組織なのに、情報が外部(朝日新聞)に流出したのかという点も気になります。

「理財局がやった」では3つの疑問は解消されない

 この3つの疑問に答える一つの仮説は、財務省の公式見解である“理財局単独犯”説です。確かに、大臣官房も含め財務省の組織全体で対応していたら、もっと賢い対応をしたのではないかと推測できます。一部の識者が主張しているように、国会対応のドタバタの中で、佐川氏が決裁文書の内容や詳しい経緯などを十分に把握せずに答弁してしまい、後になってそれに平仄を合わせるために決裁文書を改ざんした、という可能性は十分にあり得ます。

 ただ、この仮説が本当に真実かと考えてみると、個人的には疑わしいと感じざるを得ません。

 そもそも佐川氏の国会答弁は、基本的には理財局で作成されているとはいえ、その内容が持つ政治的な意味の大きさを考えると、少なくとも部分的には大臣官房もチェックしているはずです。それだけ考えても、本当に理財局の暴走と言えるのかは疑問なのです。

 次に、佐川氏が勉強不足で事実と違う答弁をしたという主張も、一見もっともらしいですが、やはり疑問です。というのは、官僚ならば国会答弁の重みは分かっているので、スタッフ総出で連日徹夜してでも穴のない答弁を用意するのが普通だからです。

 さらに言えば、もし理財局だけですべて行われていたとして、佐川氏の答弁と平仄を合わせるだけのために過剰すぎる改ざんをする必要があったのかと考えると、まったく納得が行きません。

 このように考えると、理財局の暴走という公式見解は、部分的には正しいとしても、それが全面的な真実ではない可能性もあるのではないでしょうか。私は独自に情報を収集した上で、3つの疑問について自分なりの別の仮説を立てており、それが真実ではないかと思っています。まだ物証がないのでそれを披露することは差し控えますが…。

“森友祭り”ではなく真摯な“真相の解明”が必要

 いずれにしても、読者の方にぜひご理解いただきたいのは、森友問題の真相を本当に明らかにしようと思ったら、“誰が、なぜ改ざんしたのか”という表面的な事象の解明にとどまらず、上記の3つの本質的な疑問点も解明することが不可欠だということです。

 そう考えると、野党やメディアの追及のやり方はちょっとズレているのではないかと思います。例えば、野党は昭恵氏の証人喚問を求めていますが、これは真相の解明にはまったく意味がありません。それならば、佐川氏のみならず、事実と違う答弁の作成や決裁文書の改ざんに関与した理財局や近畿財務局の職員を証人喚問した方がよっぽど有益です。

 本件を政局につなげたい野党の気持ちも分からないではないですが、今回の問題が本当に深刻であるからこそ、野党もメディアも、“森友祭り”ではなく“森友問題の真相の解明”に真摯に取り組むべきだと思います。

 ちなみに、麻生大臣の対応もズレていると思います。会見中の態度の大きさはまあしょうがないとして、理財局の官僚がやったからトップの大臣の責任は免れるというのは、永田町と霞が関では通用しても世間一般では通用しません。

 最近で言えば、神戸製鋼の不祥事はトップの預かり知らぬところで行われていましたが、トップは引責辞任しています。それを政治責任と言うかどうかはともかく、トップが責任を取らない組織は世間から信頼されません。民間では当たり前のことが通用しないようでは、行政や政治が国民から信頼されるはずないのではないでしょうか。



(私のコメント)

今日もまたモリカケ問題ですが、財務省は解体の危機に直面しています。岸氏が言うように決済書の原本を公開しても、何の問題も起きないと思いますが、佐川理財局長はなぜ国会であのような答弁をしたのだろうか。後で調べましたら出てきましたと答弁すれば何の問題もない。

しかしそれができないのが財務官僚であり、財務官僚は完全無欠でなければならない。昨日の窪田氏の記事でも、一度答えた答弁の辻褄を合わせるために、証券会社に嘘の回答をするように求めた事例がある。だから国会答弁のつじつまを合わせるために決済書を書き換えさせることはありうることだ。

しかし今回は杜撰にも原本が国土交通省にも行っており、国土交通省から問い合わせがあった時に改ざん後の文書が決定稿だということで済んでいた。財務省と国土交通省では力関係では財務相が上だから、財務省の言い分がそのまま通ってしまったのだろう。

朝日にタレ込んだのは近畿財務局であることが分かってきましたが、原本を何故抹消しなかったのだろうか。自殺した近畿財務局の職員が自宅に持って帰っていていたのだろう。写も他に渡っていたかもしれない。大阪地検にも原本が渡ってしまっていますが、会計検査院にも原本が渡っていた。この辺の杜撰さは財務省とは思えない。

国会へは改ざんされた文書が渡されて、原本があちこちに残っていたのではあまりにも杜撰だ。完全主義者の財務官僚なら原本を完全抹消するくらいの事はできただろう。文書公開請求すれば原本が出てくるから、国会に提示された文書と比べれば改ざんがバレてしまう。しかし今までもそうしてきてきたのかもしれない。

もともとモリカケ問題が、これほどの大問題になるとは想定しておらず、安易に考えていたのだろう。だから今は、モリカケそのものよりも文書改ざんそのものが財務省解体の危機に直面している。完全犯罪が成立するはずだったものが、近畿財務局の反乱で本省まで危機に陥ってしまった。

このような組織は、終身雇用と年功序列の絶対的忠誠心のある組織でないと成り立たない。このような組織を能力主義に変えればどうなるか。外部からどんどん人材が入ってきて、文書改ざんのような事は不可能になる。完全犯罪はできなくなるからだ。鉄の団結は独裁体制と同じであり、財務省の権力の源泉はここにあった。




財務省に「国益のためなら改ざんやむなし」という思想が根付いてしまったのは、
大蔵省時代に「金融社会主義」に傾倒したことの「副作用」という側面はないだろうか。


2018年3月16日 金曜日

緊急配信!「どうするどうなる安倍内閣〜モリカケの罠と財務省の分裂」山村明義 倉山満【チャンネルくらら・3月14日配信】

大蔵省時代にも前科あり、「忖度と改ざん」は財務省伝統の悪癖だ 3月15日 窪田順生

佐川氏は安倍首相に忖度し
部下たちが佐川氏に忖度した

 いずれにせよ「国会答弁に合わせてズルをする」という不正体質が大蔵省時代にもあったのはまぎれもない事実であり、1982年入省の佐川氏も、そのカルチャーの中で出世の階段を登っていった1人だ。

 そう見ていくと、今回の「改ざん」と「忖度」は“あり得ない話”には思えない。

 まず、安倍首相が昨年2月、森友学園を巡る土地売買に関して「私も妻も関与していない。関与していたら首相を辞める」と答弁をした。こうなると、若い時から「国会答弁に合わせてズルをする」というカルチャーが骨の髄まで染みついている佐川氏はどうするか。

 おわかりだろう、安倍首相の答弁に合わせて発言するという「ズル」をするのだ。

 部下たちは慌てたに違いない。局長が明らかに事実と異なることを言っている。しかし、先ほどの大蔵省時代の事例を見てもわかるように、局長に恥をかかせるのは、民間企業に「嘘」をつかせることよりも重い罪。持てる能力を総結集して避けなければいけない。

 では、どうするか。答弁はもう動かせないので、動かすのは「決裁文書」しかない。それは、文書作成にあたった近畿財務局の職員たちに「嘘」を強要するという意味でもある。

 つまり、26年前に大蔵省証券局が、証券会社らにおこなった強要とまったく同じことが、地方支分部局へ向けておこなわれた可能性があるのだ。

 ここまで述べた“前科”に加えてもう1つ、筆者は財務省に隠蔽体質をはびこらせている原因があると考えている。旧大蔵省という組織に骨の髄まで染み付いていた、「社会主義」である。

大蔵省時代に培われた
計画経済的発想が不正を招く

 実は戦後日本の金融政策は旧ソ連からモロに影響を受けた「計画経済」という考えに基づいて進められてきた。為替、税制、金融機関への厳しい統制、護送船団方式など、あらゆることが大蔵官僚の計画と統制のもとで進められなくてはいけなかったので、いつしか「金融社会主義」などと揶揄されるようになった。

 この構造が日本の金融をダメにしていると指摘してきた日本経済新聞も1990年代、「金融社会主義の罪と罰」「金融社会主義の罪をどう償うか」と社説などで厳しく批判した。この傾向は財務省となった今もまったく改まることはなかった。「とにかく我々の計画どおりに消費増税を実行せよ!」と突き進んでいるのがその証左である。

 こういう社会主義的な思想の強い組織は、不正や改ざんがはこびりやすい。

 以前、神戸製鋼の記事(「神戸製鋼『不正40年以上前から』証言で注目すべきソ連との関係」)で詳しく述べたが、社会主義的組織は何事も「計画経済」という目標ありきで物事を進める。そして、ちょっとでも計画と実態の齟齬が生まれることを極度に恐れ、経済統計の操作や、文書改ざんなどの「辻褄合わせ」が常態化して、「大義の前には不正もやむなし」というモラルハザードが引き起こされるのだ。

 そんな馬鹿な話があるかと思うかもしれないが、旧ソ連の流れをくむロシア社会の最近の「改ざん」に対する意識をみれば笑っていられない。

「独立系の調査会社による4月の世論調査では、7割近くが国益や安全保障のための報道規制は必要と答え、3割が情報改ざんもやむなしと回答した」(日本経済新聞2015年9月20日)

 ソ連が崩壊したのは1991年だ。あれから24年も経過しているのに、ロシア社会には社会主義国家時代の「辻褄合わせ文化」が今も受け継がれている。「金融社会主義」を実践していた大蔵省の流れを汲む財務省という組織の構成員たちの間に「辻褄合わせ文化」が継承されていても、何の不思議もないのだ。

 ならば、財務省に「国益のためなら改ざんやむなし」という思想が根付いてしまったのは、大蔵省時代に「金融社会主義」に傾倒したことの「副作用」という側面はないだろうか。

 今回の「国会答弁に合わせた改ざん」は、26年前の「国会答弁に合わせたズル」のリバイバルなのか。それとも、野党やマスコミの主張するように、ヒトラー安倍による恐怖政治の産物か。今後の調査報道に注目したい。



(私のコメント)

鉄の団結を誇る財務省が、今回なぜ近畿理財局から朝日にリークされたのか。どうやら大阪地検ではないらしい。朝日にリークしたのはノンキャリなのだろうが、それでも泣く子も黙る財務省の役人なのだから完全犯罪が成立するはずだった。国土交通省も大阪地検も会計検査院も原本は渡っていても秘密は保たれていた。

朝日へのタレコミは、今までならありえない話であり、佐川理財局長もまさか大阪理財局から裏切り者が出ることは想定していなかったのだろう。加計問題でも文科省からマスコミへのリークが始まりましたが、霞ヶ関の高級官僚のグリップが効かなくなってきているのだろう。

霞ヶ関は安倍支持派と反安倍の二つに分かれて分裂しているらしい。前川前事務次官は反安倍であり自爆テロを仕掛けた。鉄の団結を誇る財務省からなぜ朝日へのリークが起きたかというと、自殺した大阪理財局の職員は国鉄からの中途採用職員らしい。つまりそれだけ財務省への忠誠心にかけていた。

日本型組織では、能力よりも忠誠心が重要視されて、上司からの命令は絶対だ。そこに中途採用の職員を入れれば鉄の団結が崩れてしまう。本来ならば完全犯罪が成立するはずだったのに、国鉄から入ってきた職員が裏切ったようだ。つまり新卒から純粋培養しなければ鉄の団結は保てない。

財務省の鉄の団結は、消費税にも現れていますが、あれは金融社会主義による計画経済では絶対だから、財務官僚は日本経済の事など考えずにひたすら増税に突っ走ってしまう。完全無欠の完全主義者の官僚は計画経済に組み込まれてしまうとほかのことは考えられなくなってしまう。外から見ればバカそのものだが。

財務省の力を持ってすれば、公文書偽造も完全犯罪でごまかせると言うのが財務省の文化であり、公開された原本の文書を見ても公開しても問題はなかった内容だ。それを書き換えさせて総理に忖度したのだろう。それくらいの事をしても完全犯罪なら問題はないと判断したのだろう。

財務省は完全無欠であり、国会答弁でミスをしてもそのミスを押し通してしまうのが財務省なのだ。完全主義者にミスが起きるとそのミスをごまかすために常識はずれのことをしてしまう。戦前の軍部も同じであり、一度戦略をミスするとそのミスを誤魔化すために戦局を拡大させてしまう。ミスを訂正する柔軟性がないのだ。

窪田氏が書いている「26年前に大蔵省証券局が、証券会社らにおこなった強要とまったく同じこと」とは国会答弁につじつまを合わせるための行為ですが、それと同じ構造が今でも起きているということだ。完全無欠に人間にミスを指摘すると完全無欠の人間は狂ってしまう。消費税がこれにあたる。

所得の伸びが止まってしまっているのに増税すれば、その分だけ消費が減るのは誰でもわかる理屈なのに、財務省は一度決めた計画経済を変える訳にはいかないのだろう。財務省は解体されても消費税増税だけは守りぬくといった使命感を完全無欠の財務官僚は持っている。

大蔵省解体されても、財務省が解体されても、官僚が変わらなければ同じことが何度も起きるだろう。完了は事務処理能力は非常に優れているが、正しい判断をするということは頭の良さとはズレがある。目標に到達する能力は高いが、目標が正しいかを判断する能力がなければ何の意味もない。



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