株式日記と経済展望


トルコリラの下落が、欧州やトルコの銀行にとってリスク要因となりそうな
水準に下落したことで、世界の金融市場における懸念材料となった。


2018年8月15日 水曜日

トルコリラが急落した背景 8月14日 久保田博幸

トルコの通貨、トルコリラがここにきてさらに下げ足を速めてきている。対円では今年初めに30円台にあったのが、一時15円台にまで急落した。対ドルでも1ドル7.2リラ台に急落し、最安値を更新した。

トルコリラの下落が世界の金融市場のリスク要因としてあらためて認識されたのは、英紙フィナンシャルタイムズ(FT)が10日に、ECBが欧州の銀行のトルコ向け債権に対する懸念を強めていると報じたことがきっかけとなった。

伊国のBBVA、ウニクレディト、フランスのBNPパリバを特に注視しているという。これらの銀行はトルコで積極的に事業を展開しているとされている(ロイターの報道より)。

トルコリラの下落が、欧州やトルコの銀行にとってリスク要因となりそうな水準に下落したことで、世界の金融市場における懸念材料となった。ここからさらにトルコリラは下落するのかどうかがひとつの焦点になっていたが、そんな矢先に米国のトランプ大統領が火に油を注いだ。

米国とトルコの両国関係は米国人牧師アンドリュー・ブランソン氏の拘束を巡り悪化している。ブランソン氏は2016年のクーデター未遂事件を起こした反政府勢力を支援した罪に問われており、7月下旬に自宅軟禁に移されるまで約20か月にわたり収監されていた。

トルコのエルドアン大統領は12日、同国で拘束されている米国人牧師について、米国が解放の期限を8日に設定していたことを明らかにした(ロイター)。

エルドアン大統領は「テロ組織とつながりのある牧師と引き換えに8100万人のトルコを犠牲にするのか」とも発言し、トランプ大統領の対決色を強めたことによって、大西洋条約機構の加盟国同士の対立で欧州の安全保障にも懸念が出てきた。

このタイミングでトランプ大統領は、トルコ製の鉄鋼とアルミニウムに賦課する関税率を倍に引き上げると発表した。これについてトランプ大統領は、トルコとの関係悪化とともに、トルコの通貨リラが対ドルで急落したことを理由にしてしていた。

これに対してトルコのエルドアン大統領は自国民に「手持ちのドル、ユーロ、金をリラに転換せよ」と呼びかけた。通貨リラの相場安定のため不可欠とされる中央銀行による政策金利の引き上げに否定的な考えを示したことで、これが一段のリラ売りにつながったとみられる。

トルコリラの下落が、欧州やトルコの金融機関のリスクを増加させるとともに、その背景にあったトルコと米国の関係悪化がさらにトルコリラ売りを招くなど、今回の混乱は簡単に収まりそうもない。これが世界の金融市場にとって大きなリスク要因となってきたのである。



(私のコメント)

トルコリラが急落していますが、これは新興国に共通する経済危機であり、BRICSなどの新興国経済が危なくなってきていることが背景になっている。トルコも新興国の一つであり、特にヨーロッパからの投資を集めてきた。つまりトルコ経済がおかしくなれば投資してきたヨーロッパの銀行にも飛び火する。

新興国は、欧米などからの資本投資や技術供与などで経済発展をしてきましたが、新興国は政治不安を抱えていることが多く、民主国家としても成熟していない国が多い。だから経済が順調でも政治外交の混乱で足を引っ張る原因になることが多い。成熟した民主国家なら政治外交で失敗したら政権交代が起きますが、新興国ではそれが難しい。

中国でも、米中貿易戦争が起きていますが、習近平を簡単に取り替えるわけには行かない。トルコでも、同じようにエルドアン大統領と対米関係が悪化していますが、エルドアン大統領を簡単に代えるわけには行かない。日本ではジャパンバッシングで対米関係が悪化すると毎年のように総理大臣が交代した。日本では政権運営で失敗すれば民主制度で簡単に総理を代えることができる。

新興国では、簡単に大統領や首相を代えることは困難であり、エルドアンや習近平のように強権独裁政治になりやすい。ブラジルやアルゼンチンなどの通貨も急落していますが、経済運営の立て直しは難しいようだ。もともとBRICSなどへの投資ブームはゴールドマンサックスが主導したものであり、アメリカの国策でもあった。

アメリカは、新興国を経済成長させて市場を開拓していくと同時に、民主化を進めていこくことが国家の基本戦略であり、中央アジア諸国へのカラー革命や北アフリカ諸国などへのジャスミン革命などはそのあらわれだ。このようなアメリカの強引のやり方は反発を招きやすい。トルコもクーデター騒ぎがありましたが、アメリカの牧師が糸を引いていた。

このようなアメリカのBRICS戦略はアメリカの独善であり、経済成長させてくれるのはありがたいが、民主化を求めてくるなどの内政干渉は反発を招いてしまう。米中の貿易戦争もその一環であり、中国は経済成長して世界第二位の経済大国になったのに、民主化が進まないのにトランプ大統領は切れたのだ。

しかし新興国側にも国の事情が有り、BRICSと言われる諸国も民主主義政治では政治がうまく機能しない現実がある。形は民主制でも大統領などの権力者の独裁体制であり、政策で失敗しても権力者を交代させることは難しい。大陸国家と海洋国家の文化的な違いがあると思いますが、それが原因ではないだろうか。

海洋国家なら、船長が無能なら交代させないと船が難破してしまいます。だから民主的な論理で動きますが、大陸国家では強権的な独裁体制を作らないと他国に侵略されてしまう。トルコも大陸の一部であり強権的な国家体制を固めないと、周辺諸国に侵略されてしまう。

新興国は、ドル建てなどの外貨で大量に金を借りているから、自国の通貨の下落で借金が膨らんでいく。だからトルコの資産家はリラを売ってドルやユーロに買い換えている。ゴールドなども下落している。さらにトランプはトルコ製の鉄やアルミにも関税を引き上げた。さらにドルの金利の引き上げは新興国を窮地に追い込むだろう。




コミンテルンの戦略とは、第一に日米英を戦わせる。第二にとくに、米国を用いて、日本を
敗北させ、第三に共産革命政権を樹立し、『戦争は手段、目的は革命』と実行するのだ。


2018年8月14日 火曜日

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」平成30年(2018年)8月13日(月曜日)

トルーマン政権内部でも占領政策をめぐっての確執があった
   最後にウィークジャパン派が敗退して日本の共産化が回避された秘話

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江崎道朗『日本占領と「敗戦革命」の危機』(PHP新書)
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 あわや、日本にも全体主義国家に転落する危機が現実にあった。敗戦と戦後の秘話である。
 日本が北朝鮮や中国の全体主義体制のように「地獄」に陥落し、愛に満ちた日本社会を破壊し、大切な人間性を踏みにじり、独裁権力のために個人を犠牲にする。
そうした自由のない社会を画策する動きがあった。
国際的な謀略組織コミンテルンが潜り込ませた工作員達が、FDR政権を引き継いだトルーマン政権に陣取り、しかもGHQに浸透していたのだ。
その経過は百も承知してきたが、本書の特徴は新しい観点で現代史を見直したこと、もう一つは「ヴェノナ文書」など新資料がふんだんに駆使され、より迫真性に富むことである。
 そもそも共産主義は、まともな軍事力で敵を薙ぎ倒すなどという正攻法を用いない。もっとも卑劣な手段を講じて国家を簒奪するのだ。
 それは「(1)自国政府の敗北を助成する(2)帝国主義戦争を自己崩壊の内乱戦たらしめること(3)民主的な方法による正義の平和は到底不可能なるがゆえに、戦争を通じてプロレタリア革命を遂行すること」だと江崎氏は解説する。
 つまりコミンテルンの戦略とは、第一に日米英を戦わせる。第二にとくに、米国を用いて、日本を敗北させ、第三に日本を混乱させながら共産革命政権を樹立し、『戦争は手段、目的は革命』と実行するのだ。
日本を全体主義国家に転落させ、共産主義の独裁権力をもって人間を支配し、日本人をロボット化させて、革命の奴隷とすることにコミンテルンの目的があった。
 だからルーズベルト政権にはおよそ300名のコミンテルンの工作員が紛れ込み、対日強硬外交にアメリカを誤導し、真珠湾攻撃を誘発し、戦争後は日本に共産革命政権を樹立することにあった。
 しかし米国政権にはコミンテルンの謀略を見抜き、反対した勢力があった。FDR政権内部、そして敗戦後日本を占領したGHQの内部でウィークジャパン派とストロングジャパン派の死闘が繰り広げられていた。
 このGHQの内部抗争に関しては林房雄が『緑の日本列島』や『池田勇人』で、最初に指摘したが、日本の論壇はとくに注目もしなかった経緯がある。

 コミンテルンが最初に手をつけたのは日米和平交渉の妨害だった。暗号通信を読み取り、徹底的に妨害したのだ。
 これも多くの証言や資料が戦後でてきたため、おおよその全貌が明らかとなったが、「ヴェノナ文書」の公開により、より確定的な、強い証拠が揃ったのである。

 驚くべきは大東亜戦争の開戦から僅か三ヶ月して、アメリカでは日本の戦後処理を検討する特別チームが組織化されていたことである。
 もっと驚くべき事実を江崎氏はさりげなく挿入する。
 「OSSは、全米の俊秀を集めた頭脳集団であったのだが、多数の共産主義者が深く浸透していた。共産主義者の浸透に警戒していたにもかかわらず入り込まれた、というわけではない。共産主義者を積極的に迎え入れたのだ」(92p)
 OSSとはCIAの前身である。なんとCIAは誕生時に、反共ではなく、容共だったとは! 
 敗戦の土壇場のポツダム宣言受諾交渉は、複雑な駆け引きが秘密裏に展開されていた。この経緯も殆ど知られていない。
 無条件降伏、天皇制解体というのが当初のアメリカの占領計画だったのだ。
ウィークジャパン派(ヒスやハル、ホワイトら)とストロングジャパン派(グルー国務次官等)の死闘は、この天皇制解体が是か否かをめぐるもので、圧倒的に共産主義側が強く、トルーマン大統領も、この基本線で固まりかけていた。

 ヒス、ホワイトらウィークジャパン派の陰謀を粉々に砕いたのは、結果的に日本軍の鬼神も涙するほどの死闘だった。
ペリリュウ島でアンガゥル島で、硫黄島で、沖縄で。日本のあまりにも強靱な反撃と死をも恐れぬ民間防衛とによって、アメリカ兵の犠牲は鰻登りとなった。アメリカは怯んだ。日本の軍人の強さに怯懦が生まれ、ストロングジャパン派の勢いが増す。
 他方、北海道も盗もうとするソ連軍を食い止めたのは占守島の死闘だった。ソ連軍に多大な犠牲を与え、これによって日本は南北に分断された朝鮮半島のような国家分裂という悲劇、全体主義国家への転落を食い止めることが出来たのだ。
 同時にトルーマンが目撃していたのは、味方の筈だったソ連軍が東欧に電光石火と軍を進め、1944年二月から十二月にかけてバルト三国、ポーランド、チェコスロバキア、ハンガリー、ルーマニア、ブルガリアが、そしてバルカン半島でもユーゴスラビアとアルバニアが次々と共産化されてしまったという『あり得ない現実』だった。
 ソ連に対するアメリカの認識は激変した。

 もう一つ重要な要素は、昭和天皇のインテリジェンスだったことを江崎道朗氏は適格に指摘する。
 すなわち陸軍参謀本部からあがってくる情報いがいのルートを昭和天皇はお持ちだった。その決定的な情報がアフガニスタンとダブリンの在外公館からとどき、参謀本部を通さずに天皇陛下にもたらされた。
トルーマンは、無条件降伏から有条件に転換し、天皇制を守護する方針に切り替えていたことを昭和天皇は事前に掴んでおられたのである。
そのうえで「堪え難きを堪え、忍び難きを忍び」、「進んでマイクに立つ」と仰せになり、またマッカーサーとの会見では、この身はどうなろうとも日本民族の滅亡を避けるという断固たる決意を示されるに到った。
共産革命を目前と計測した日本の共産主義者らが企んだゼネストはマッカーサー命令で回避された。日本の共産革命は不成功に終わり、全体主義国家への転落は、こうして回避できたのである。



(私のコメント)

戦前の日本は、共産主義の脅威と戦っていたのですが、日本政府内部や軍部にも共産主義のスパイが浸透していた。そのような視点に立たないと、日本が戦争に巻き込まれていった過程がよく理解できない。アメリカにも共産主義のスパイが浸透していって、FDルーズベルト政権は共産主義のスパイに操られていた。

共産主義がそれほどの影響力を持つのは、私は理解に苦しむのですが、オーム真理教のようなもので、挫折したインテリたちが共産主義にかぶれるのだろう。しかし共産主義がうまく機能しないのはソ連や中国を見ればよくわかるのであり、共産主義が独裁制度に置き換えられてしまった。

ソ連崩壊以降は、共産主義の化けの皮がはがされて、日本における共産主義運動もすっかり下火になって、共産主義者たちは転向して様々な形で生き残っている。アメリカでもマッカーシーの赤狩りで共産主義者は追放されましたが、未だに民主党や国務省などには残党が生き残っているようだ。

なぜインテリたちが共産主義にかぶれてしまうのかよくわかりませんが、資本主義にも様々な欠陥があり、それを克服するには共産主義しかないと思い込んでしまうのだろう。特に格差の是正は共産主義運動の大きな柱であり、ロシアや中国などでは革命が起きると特権階級や資本家が粛清されて財産を没収された。

いわば99%の貧困層と1%の富裕層の戦いであり、格差が広がって社会にひずみが大きくなれば貧困層の不満が爆発する。戦後の社会福祉政策は、資本主義を是正して格差の拡大の歪を是正する制度ですが、日本は最も成功した社会主義国と言われるくらい誰もが中産階級と思うくらいに成功した。

現在のロシアや中国は、資本主義国家の最も悪い面を反映しており格差の広がりはひどいものだ。これなら共産主義時代の方が良かったという人がいるほどになっている。ロシアや中国は、どうしても独裁的になり強権政治になりやすい。日本やヨーロッパなどは資本主義と共産主義のいいとこどりをするバランス感覚があるが、ロシアや中国には極端から極端に走ってしまう。

資本主義がうまく機能するには、自由で民主的な体制でなければ機能しませんが、独裁的な国家で格差が広がってしまうと、特権階級だけが利益を独占してしまうことになる。戦前の日本もそのような傾向が有り、共産主義者が浸透する背景となった。アメリカも大恐慌で共産主義者がはびこってしまった。

『日本占領と「敗戦革命」の危機』という本では、コミンテルンの陰謀によって日本も共産主義国家になる寸前にまで行きましたが、アメリカもコミンテルンの陰謀に気がついて赤狩りが始まった。インテリたちが共産主義にかぶれるのは貧困に対する怒りからなのでしょうが、共産主義は独裁体制になりがちだ。

戦後において共産主義国家が爆発的に増えて広まってしまった。日本もそうなるところだったのですが、インテリたちの共産主義かぶれはソ連崩壊まで続いた。アメリカは共産主義の脅威には鈍感であり、戦後になって初めて気がついたようだ。中国を共産主義国家にしてしまったのはアメリカの責任であり、トルーマンの責任でもある。

トルーマン政権には共産主義のスパイ(ヒスやハル、ホワイトら)がいて、大統領も操られていた。ロシアや中国はスパイ工作活動が大好きで、今でも世界中で工作活動を行っている。それに対抗するには徹底した情報公開活動で工作活動を暴いていかなければなりません。オバマやクリントンにも中露の工作員が入り込んでいたようだ。あるいは金で買収されていた。石破自民党総裁候補もハニトラに引っかかってしまっている。




世界中のあらゆる人件費の安い地域に、コールセンター、工場、BPOセンターなどが次々と
進出するので、日本をはじめとする先進国の賃金はいくら景気が良くなっても上昇しない


2018年8月13日 月曜日

異次元緩和でも日本にインフレが起こらない極めてシンプルな事情 アナログな企業と人生こそデフレの勝者 8月13日 大原浩

金融緩和は終わらない

日本銀行の黒田総裁によって2013年4月から導入されたいわゆる「異次元」金融緩和政策。まさに「異次元」の金融緩和政策が続いているが、いまだにささやかな2%の物価上昇でさえ実現できていない。

しかも、7月31日の金融政策決定会合で「強力な金融緩和継続のための枠組み強化」を決めている。つまり、これからもさらに金融緩和を続けなければならないため、長期金利の変動をある程度認めて緩和の副作用に配慮するということである。

このような日銀(黒田氏)の政策は経済学で一般的な「資金を大量に供給すれば物価が上昇する」という理論に基づいている。しかし本当にその理論は(いつも)正しいのか?

極端に単純化して、この世の中に100本の缶ビールと1万円しか存在しないとする。その世界で、超金融緩和を行い通貨供給量を倍増して2万円にしたとする。これはとてつもない金融緩和で、マネーの価値は半分(物価は100%上昇する)になるというのがこの理論の示すところだが、大事なものが欠けている。

缶ビールの供給は増えないという前提だが、実際には缶ビールの価格が上昇すれば当然生産も増える。通貨供給を2倍にしても、商品の供給が2倍になれば(理論的には)物価は上昇しない。それが現実の経済である。

さらに言えば、50メートルプールから水をあふれさせるには、相当量の水を供給しなければならないが、プールへの水の供給を止めるには水道の蛇口を締めるだけでよい。

金利において、「高騰させるのは簡単だが低下させるのは難しい」ということを説明するのにこの「水道理論」が良く使われる。

いくら大量の資金供給を行っても、その供給によって増えた資金の保有者はいつでも自由に使える(使わなくても良い)ので、なかなか政策当局の思い通りの効果が出ない。

ところが、資金の供給を止めると、資金の調達(借り手)側は不渡りなどを出すわけにはいかないから、背に腹を替えることができず、かなりの高金利でも涙を飲んで借りるので、あっという間に金利が高騰するのだ。

この蛇口を止める現象は年末・年始、期末・期初の資金繁忙期には(ミクロ的に)頻繁に起こり、年率で数百%というとてつもない金利になることもある。 

だから日本でインフレは起きない

さて、ハイパー・インフレの恐怖はよく語られるが、典型的な第1次世界大戦後のオーストリアとドイツのハイパー・インフレは大戦で欧州の生産設備が破壊された後に起こっている。

また逆に、1929年から始まった「大恐慌」は、結局、39〜45年の世界大戦によって世界の生産設備が大打撃を受けたことによって解決した。

しかし、1945年以降70年以上にわたって世界規模の戦争は起こっていない。もちろんそれは喜ばしいことだが、経済面でみれば毎年生産設備が積み上がって、かなりの供給過剰構造になっているのである。

また、ベネズエラの現在の天文学的インフレの主要な原因は、石油産業などの不振で外貨不足に陥り、食料を中心とした必需品等が輸入困難になった点にある。国内では十分な供給ができないから「輸入という蛇口」が締められたら価格が高騰するのは必然である。

逆に言えば、円という「強い通貨」で、世界中から供給過剰の商品を自由に輸入できる日本において、インフレが起こらない理由も簡単に理解できる。

さらに、1989年のベルリンの壁崩壊、91年のソ連邦崩壊によって主要共産主義国家は鉄のカーテンを開けて世界市場に商品を供給することになった。

1978年からケ小平によって始められた「改革開放」も、ソ連崩壊直後で南巡講話が行われた92年から加速。竹のカーテンを開いた。

そして、世界市場への供給が急増し、いわゆるアジア・南米・アフリカなどの新興国の多くも供給側となった。日本のバブル崩壊がちょうどこの時期に重なったのは不幸である。

生産性の向上はデフレ要因

さらに忘れてならないのは生産性の向上である。

経営学者のピーター・F・ドラッカーによれば、テイラーの「科学的分析」が生産に取り入れられて以降、工業製品の生産性は50倍以上になっている。つまり50分の1の人手で足りることになる。

農業における生産性の向上も著しい。多くの国で戦前は国民の大部分が農民で、日本でも1960年においても農家世帯員数は3441万人であった。だが、いまや米国では農業従事者は全就業人口のわずか1・7%(2005年)であるが、全国民の胃袋を満たすだけではなく大量の輸出さえしている。

現在(2017年)の日本の農家人口は約470万人で、就業人口6720万人の約0・7%。現在の食料自給率が約65%(生産額ベース)であるから、理屈で言えば就業者の1%ほどの農民で日本国民全部の食料需要を賄えるのである。

20〜30年前には「ハ―ドディスク」が50MBのパソコンが30万円ほどしたが、今や50MBは数千円のUSBのレベルである。また1本1万円ほどした映画のDVDは、月額1000円ほどで見放題である。

また、世界中のあらゆる人件費の安い地域に、コールセンター、工場、BPOセンターなどが次々と進出するので、日本をはじめとする先進国の賃金はいくら景気が良くなっても上昇しない。(後略)



(私のコメント)

景気が良くなっても日本の賃金が上昇しないのは、海外の低賃金の国が活用できるからであり、日本企業は海外に工場を移してしまっているから、企業は大儲けしても日本の社員は給料が上がらない。給料が上がっているのは人手不足の建設労働者や宅配事業などであり、女性や未熟練労働者は建設業や宅配事業には就職しない。

IT産業のプログラマーなども4倍の求人率で人手不足なのですが、日本の教育界ではプログラミング教育は盛んではない。大学では事務職員ばかり養成しているが一人の求人に300人が応募するような状況だ。これでは事務職員の賃金が上がらない。「株式日記」では国家資格などを取ればいいと書いてきましたが、トラックの運転免許や電気工事士や看護師などの資格を取れば、かなりいい稼ぎになる。

日銀が異次元の金融緩和してもインフレにならないのは、海外から安いものがジャンジャン入ってきて供給過剰だからであり、トランプは関税を高くして供給過剰を抑えようとしている。そうしないと国内製造業が儲からないからだ。私も通販などでモノを買ったりするがラベルを見るとみんなメイドインチャイナだ。

日本で作るよりも中国に工場を作って輸入したほうが遥かに儲かるようだ。だからアメリカや日本は中国の投資をして企業は大儲けをしているが、日本人社員の給料は上がらない。政策としてはトランプのように関税で囲い込んで輸入制限をすれば商品を高くして売ることができる。

これらの政策は日本でも農産物に行っていますが、差別化された産物なら高くても売れるが、小麦や大豆などの農産物は関税では守りきれない。オランダのような装置化された農業で稼ぐべきなのでしょうが、農産物の温室栽培は高度な技術がいるからなかなか真似ができない。

トマトやイチゴなどは温室栽培化が進んでいますが、リンゴや桃などは台風が来て実が落ちてしまったり、野菜なども長雨や干ばつなどの影響で不作になったりしている。漁業などもマグロや鰻などの養殖が商業化されればかなり儲かる商売になるだろう。

工業製品などは、アメリカや日本は中国などに技術供与や資本投資など気前よくしてきたから、技術を盗まれて価格競争でやられてしまった。新幹線等も同じような目にあっていますが、彼らは契約を守らないし、知的財産権を尊重することもなくコピーしてしまう。

日本やアメリカが何故中国に技術や資本を投与したかといえば、14億人の巨大市場が得られるのと、30分の1とも言われる人件費の安さによる利益のためだ。それによるコストダウンの安さで企業は利益を得た。しかし年数が経つにつれて中国はコピー商品を安く売り始めた。日本のサンヨーや東芝など家電部門は中国に買収された。自ら招いた倒産ですが、中国ではなく他のアジアに投資すべきだった。

日本のように外貨がある国では外国から安く商品が輸入されて安く売られる。デフレが外国から輸入されるわけであり、関税で調整しないと国産メーカーは負けるだろう。一番早く直撃したのが日本で有り、欧米にも中国製品があふれるようになり世界にデフレを輸出した。

米中の貿易戦争は、これらを是正するためであり、中国は金融の自由化や為替の完全な自由化をしていない。トランプの最終目標は中国への為替と金融の自由化であり、中国のOECDへの加盟であろう。しかし中国はソ連の崩壊や日本のバブル崩壊を見ているから受け入れるわけにはいかないだろう。

中国のコピー商品の逆襲を恐れた日米は中国から他にシフトし始めたが、ドイツなどが中国との関係を深めている。それで中国はアメリカやEUのハイテク企業を買収して技術を得ようとしている。それでトランプは中国への危機感を深めて貿易戦争を仕掛けた。




海外投資家が取り引きしているCDSは、日本は世界でも最低水準で、その
保険料から計算される日本の5年以内の破綻確率は1%程度と無視できるほどだ


2018年8月12日 日曜日

信じちゃいけない「国の借金を家計に例える」財務省のyoutube 8月12日 ドクターZ

家計と財政を比べるそもそもの間違い

「ユーチューバー」がもてはやされる昨今だが、財務省もYouTubeに公式チャンネルを持っていることをご存じだろうか。

多くの動画は再生数3ケタ台と少ないが、このチャンネルに「日本の財政を家計に例えると、借金はいくら?」というタイトルの動画が上がっている。内容を見ると、月収30万円の家計でいえば、日本は毎月17万円の借金をし、5379万円のローンを抱えた状態だと表現されている。

さらに動画は「子供に莫大な借金を残し、いつか国家が破産する」とかなり強めの煽りで締められている。官庁の公式チャンネルとして、このような表現は問題ないのか。

じつは、財政を家計に例えることは正しくない。

経済学では、経済活動の単位を「家計」「企業」「政府」と分けるが、家計は貯蓄主体、企業は借り入れ主体が基本形で、家計の借り入れは企業ほど多くない。そして政府は家計より企業に似ている。もし政府を家計に例えると、借り入れイコール悪という結論に至りやすい。

これは、日本銀行が発表している各部門別のバランスシートでもわかる。2018年3月末でみると、家計部門は資産1829兆円、負債318兆円と資産超過になっている。

一方、企業部門(民間非金融法人企業)は資産1178兆円、負債1732兆円と負債超過だ。ちなみに、一般政府部門は、資産574兆円、負債1287兆円とこれも企業部門と同じく負債超過になっている。

世界からも大ウソと思われている

国家の財務状況をバランスシートで見るのはもはや常識となりつつあるのに、財務省は相変わらず負債のみを強調して日本の財政状況が悪いと煽っている。そのためだろうか、公式チャンネルのコメント欄には辛辣なコメントも散見される。

国家の財政を家計に例える話がいまだにまかり通っているのは、記者クラブに所属するメディアたちの影響によるものだと言わざるを得ない。だからこそ、既存メディアに頼らないネットでは国家の財政破綻論をウソだと暴く言説が多くみられるのだ。

ネットと同じように、海外でも財務省の財政危機論はまやかしだというのが当たり前になっている。その証拠に、北朝鮮関係などで緊張が高まる「有事」に突入すると、かならずと言っていいほど円高になる。ほんとうに日本が財政危機なら、有事に円高になるはずがないのだ。

このことは、海外投資家が取り引きしているCDS(クレジットデフォルトスワップ)レートにも反映されている。これは日本が財政破綻したときに備えるための保険料を示すが、日本は世界でも最低水準で、その保険料から計算される日本の5年以内の破綻確率は1%程度と無視できるほどだ。

財務省のホームページには、日本政府のバランスシートが毎年きちんと掲載されている。とはいえ、多少の知識がなければその意味を理解するのはむずかしい。だからこそ、財務省はマスコミに、そしてマスコミは読者に説明しなければならないのだが、それが不足している。結局、クラブの記者は財務省が都合よく流した資料をそのままニュースにするだけなのだ。

いずれにしても、日本の財政危機論は世界で「大ウソ」だと思われていることは知っておいたほうがいい。



(私のコメント)

「株式日記」では、何度となく国家財政を家計に例えるのは間違いだと書いてきましたが、財務省は相変わらず家計に例えた例で説明している。しかし会社を経営していれば、借金して会社を経営することが当たり前であり、借入金利息は経費で落とせるから、税制上有利なのだ。

国家財政は家計よりも企業会計に近いから資産よりも負債のほうが多いのが当たり前だろう。借金の利息を利益で払えないとなれば大変だが、60兆円も税収入があるのだから、1000兆円の国債があっても1%の金利でも10兆円だからまだまだ余裕がある。

家計なら元本まで返さなければならないが、国家財政は永久に借入れていくことができる。日銀券は償還期限のない無利子債権であり、国債も似たようなものだ。国債を日銀が買い取れば日銀券と同じことになる。日銀が政府の子会社なら連結会計で見れば親会社と子会社の貸し借りに過ぎなくなる。

政府日銀は、経済規模に合わせて通貨を発行していかなければ金詰まりになってしまう。ところが東大法学部を出た秀才は教科書を真に受けて、そのような仕組みが理解できない。政府は通貨を発行できるのであり、硬貨を見れば日本国と書いてある。

1000兆円の国債は、1000兆円の硬貨1枚を発行して買い取ってしまうことができる。国債を円で発行して買い手がいる限りは国債がデフォルトする可能性は理論的にはありえない。現在の国債はゼロ金利状態であり、買手はいても売る国債が品薄状態になっている。

借金が1000兆円というのは、政府の借金であり、政府は通貨発行権があるからいつでも返せる借金だ。バブル崩壊以来GDPはほとんど横ばいですが、公共投資を以前のように増やせばGDPは拡大する。中国がそうやってGDPを拡大させていますが、中国も最近は無駄な投資が多くなって、鬼城や赤字高速鉄道などを作り続けていますが、公共投資とGDPはつながりが深い。

最近は異常気象のせいで、水害が多発していますが、日本にも公共投資すべきことはたくさんある。河川の堤防や浚渫は必要だが行われていない。橋やトンネルなどの老朽化で公共投資はたくさんあるのですが、財務省の財政再建政策で思うようにできないようだ。

最近のニュースでは、トルコリラが急落していますが、アメリカの関税の引き上げと利上げと政情不安によるものだろう。ドル建てトルコ国債も急落してCDSは急騰している。トルコは金利は17%もの高金利ですが、高金利通貨に手を出すと大やけどをする。日本は世界でも最低水準で超低金利というのはそれだけ安全だということだ。




女性の医者も妊娠しようが出産しようが、夜中に呼ばれたり、
僻地に飛ばされたりするのが、真の意味での”男女平等”となる


2018年8月11日 土曜日

現役の医者が語る「医療の現場が男性医師を渇望する理由」 8月7日 高須賀

山奥に誰がいく?真夜中に誰が働く?

僕も毎日山のように訪れる患者をさばきつつ、入院患者の問題もこなしていると、文字通り24時間勤務となってしまう事は普通にザラだ。これに急変でヘルプを頼まれた日には、それこそ目も当てられないような有様に直面する。

「人手を増やして、シフト制にすればいいじゃん?」と思われるかもしれない。

まあ医者を増やして社会保障費が山ほど上がることを受け入れられたら、それは実現可能かもしれない。ただし大都市圏では、だけど。

医療はそもそもの性質として、一極集中が難しい。

よく無医村なんかが問題になったりする事があるけれど、山奥だろうがどんな過疎地だろうが、医者は最低1人は必要だ。

じゃあ問題は、そういう所に誰が行くのか、という話である。

当然というか、黙っていると誰も行きたがらないので、日本では医局というマフィアみたいな集団が、当番制である程度の派遣みたいな業務を行うことでこれを解決しているのだけど、こういう所に妊娠・出産の絡んだ人を出すのは相当に残酷だ

こういう時、若くて働く気のある男が一人いると、心情的に割と楽に送り出せるというのは、まあ仕方がない事実だ。

送り出される方も、お金はそこそこもらえるし、働いて実力も身につくし、人によってはそこで若い女の子と遊べたりと、まあメリットが無くもなかったりするのがまた難しい。

夜中の勤務だって問題だ。真夜中に腸管穿孔を起こした人は、空いた穴を塞がないとこの方は亡くなってしまう。

こういう時に、妊娠・出産で働いている女性を駆り出すのはも相当に残酷だろう。結局、若くてガッツのある男の医者が呼ばれる傾向にあるのは、しょうがないけど事実ではある。

このように、東京医大だって、差別をやりたくてやったんじゃなくて、男が一刻も早く欲しいという事情が背景にある事を知れば、やったことが褒められた事ではないにしろ、まあ心情的には同情できやしないだろうか?

医療利用者のみなさん、サービスの質の低下の可能性を受け入れられますか?

まず大前提として、公平であることが前提とされている入試において、東京医大のやった事は許しがたい。

その上で言えるのは、じゃあ医療の受け取り手の皆さんは、多額のお金を払い、かつ現場が崩壊するリスクまでを背負ってまで、男女平等という正しさを追求したいのかという事である。

もし仮に今回の事件が端となり、入試での男女平等が徹底された場合、恐らくだけど、その男女平等は医者の勤務にすら適応されるのが妥当となるだろう。

そうなると、女性の医者も妊娠しようが出産しようが、夜中に呼ばれたり、僻地に飛ばされたりするのが、真の意味での”男女平等”となる。

まあそこまでやるのは問題だという事になったら、妊娠・出産を終えた段階から、夜勤の嵐がやってきたり、僻地に飛ばされたりが発生するわけだけど、個人的には年取ってからあれをやらされるのは個人的には結構キツイと思う。

個人的な実感からも、若いからなんとかやれたってのは事実だと思うし。

医者の数を増やすなら増やすで、社会保障費の増額が必要だ。ただでさえ重い税金が、さらに私達に重くのしかかることを、私達は果たして全力で支持できるだろうか?

更に言えば、現場がよくなるまでは最低でも現状では6年はかかる。

じゃあその6年間、私達は「3時間待ち5分診療」から、2週間待ち以上の利用者にとって不便な診療を受け入れられるだろうか?

オマケに6年経って、ようやく2週間待ちになる有様である。

男女平等だから、夜間の緊急事態はママ女医に優しくないという理由で”男女平等”に診療拒否が可能になったとして、夜間に緊急ごとが起きたのは患者の責任であり、それを寿命だと受け入れ、甘んじて私達は死を受け入れられるだろうか?

僕はそう考えると、功利主義的には今の男性有利な医療の入試状況が仮に行われているとして、全てのメリット・デメリットを考えると、これはもう仕方がない事なのかもな、と思う。

夜間診療や僻地医療の任を男性が重点的に担うのは、入試の男性優位のデメリットの補完と考えれば、それで性差の禊はある意味十分だと僕は思うのだけど。

これを読んだみなさんは、果たしてどうお考えになられるでしょう?男女平等という理想の実現の為に、現場をぶっ壊した結果、果たしてみんなの総幸福量は上がるのでしょうか?

理想は大事だけど、現実的である事も、同じ以上に大事だと僕は思うのですけどね。

理想の実現の為に、現実をぶっ壊すのは、カルト宗教のやってる神の国の実現とあまり大差ないと僕は思うのだけど。



(私のコメント)

東京医大の女性差別問題は、テレビのワイドショー的にはけしからん問題ですが、差別をしなければそれで解決のつく問題ではないようだ。医療現場は非常にきつい仕事であり、なんとかしなければならない問題ですが、「女性も働きやすい環境にすればよい」というのは無責任だ。

「女性も働きやすい環境にすればよい」と言えば、大正解のように見えるが、それには金も人もかかるようになって、別の問題が起きてくる。女性が男性並みに働ければ問題はないが、それが出来ないから問題が起きてくる。儲かっている会社なら人をたくさん雇って交代制にすればいいが、儲からなくなれば首を切らなければならなくなる。しかし日本ではそれができない。

人権問題としては男女は平等に扱わなければならないが、男女の体力差の問題は現実問題としてあるのであり、女性が強くなったといっても法律上強くなっただけで、体力的に女性が勝るようになったわけではない。私もサラリーマンを長いことやってきたが、サラリーマンも体力を使う仕事であり、連日の残業などで体を壊してしまった。

男のサラリーマンでも、体を壊すほど酷使されて仕事をしなければならないのは間違っていると思うのですが、できれば女性でも勤められるような勤務で、定時に毎日帰れたほうが仕事の能率も上がるだろう。しかし仕事は毎日定量あるわけではなく、殺人的に忙しい時も、全く仕事がないときもある。

特に医師の場合は、急病の患者は昼夜の別はないし、命がかかっている場合もあるから誰かが対応しなければならない。医師の立場に立って予約制で9時5時の間しか受け付けないというわけにもいかない。医師に診療してもらうには2週間待ってもらうといった体制にしなければならないとなったら、患者側は納得できるのだろうか。

女性医師も夜間診療や僻地の診療や、外科や産婦人科や小児科など担当してもらえればいいのですが、女性医師では体力的に無理なようだ。まさにブラック企業並みの酷使に耐えなければなりませんが、「人手を増やして、シフト制にすればいいじゃん?」というわけには行かない。社会保障費には限界があるからだ。

医療の世界ばかりでなく、無理で過酷な職業をこなせるのは若い男性しかいないし、女性に24時間働けと言えない。そのような事情から東京医大でも男性に加点したり女性を減点したりしていたのだろう。確かにこれは公平ではないが、女性医師が多くなれば、医療に偏りが出てしまう。

ワイドショーなどでは女性差別はけしからんで済ませているが、具体的な問題を指摘しても、答えは出てこない。女性は事務などの仕事は出来るがIT化が進んで仕事は減ってきている。その反面ではサービス業の24時間化が進んで深夜勤務の仕事が多くなった。

私もビル管理の仕事をしていた時があったが、誰もいない夜間にビルにひとりで仕事をするのは、男性でないと難しいだろう。現代では仕事が多様化してきて、女性でないとできないような仕事もあるが、タイピストや女子工員等は死語になってしまってOLも死語になりつつある。

高学歴女性が増えてきたのに、それを活かせる仕事は減ってきている。今足りないのは宅配の運転手やプログラマーや建設労働者などですが、女性はどれもやりたがらない。機械化が進んで必ずしも体力仕事ではなくなった仕事でも女性はやりたがらない。

欧米などでは女性の社会進出が目立ちますが、日本ではなかなか進まないのは何が原因なのだろうか。女性が働きやすいような環境整備が必要なのでしょうが、会社に託児所を設置させるのがいいのではないかと思う。




労働組合のお友達の中には少なくない数の女性がいて「終身雇用ばんざーい!」と
叫んでます。そういう女性たちは今回のような騒動を見て、なんとも思わないんですかね


2018年8月10日 金曜日

東京医大ってどうして女性合格者を減らしたいの?と思ったときに読む話 8月9日 城繁幸

医大が女性を敬遠する理由

医大というのは高等教育機関であるとともに、系列病院に医者を配属する人材採用&育成機関でもあります。となると、入試=採用活動に際して現場のニーズを完全無視というわけにはいきません。

一般的に言って、女性は結婚や出産を機に退職することが珍しくありません。本人がまだまだ頑張りたいと思っても、夫が全国転勤ありのフルタイム総合職なために仕方なく退職せざるを得ない女性も多いでしょう。

また、女性はハードな外科を避けて皮膚科や眼科を選ぶ傾向が強いとも言われています。「タフで徹夜もばんばんこなせる外科や内科をどんどん送り込んでくれ」という現場のニーズを満たすため、女性の合格者を抑制した、というのが大学側の本音でしょう。

でも、職場の事情で学ぶ機会に性差をもうけるなんて、やっぱりおかしいと感じる人は多いでしょう。意識高い系やフェミニストの皆さんの中からは「女性が働きやすい環境を作るのが筋だ!」という声が上がっています。筆者も同感です。筆者は皆さんと共に歩む仲間です。というわけで「女性の働きやすい職場」を考えてみました

1.年俸制にして外科の年俸を上げ、皮膚科や眼科の年俸は抑える

横並び基本給だったら、そりゃ誰でも仕事が楽な方に行くでしょう。市場原理を導入してサラリーにメリハリをつければ「外科のなり手がいない」なんてことにはならないはず。実際そうやっている米国で医師の偏在なんて聞いたことがありません

2.業務範囲を明確にしたうえで、短時間勤務の人のお給料をカットして、その人の仕事を代わりにこなす人の給料を上げる

短時間勤務等にブーブー文句言う人がいるのは、横並びの年功賃金のままで誰かの仕事減らしたり増やしたりするからなんですね。だから実際に担当する業務に応じて賃金を柔軟に上げ下げして、仕事減った人の賃金を下げて増えた人に回せば、だれも文句は言いません。

3.退職した女医の代わりに中途採用する

当たり前ですけど、だれか退職したら中途採用すればいいんです。生え抜きじゃないと通用しないなんてぬかす職場があったらそっちの責任者クビにして慣行を改めるべきです。

4.育休取った女医の代わりに中途採用し、復職時に誰かを解雇する

同様に、誰かが育休を取得して人手不足になったんなら新規に中途採用すればいいだけです。育休取っていた人が復職したら?その時点で誰かを選んで解雇すればいいでしょう。

5.残業ではなく人員増で対応する

日本企業全般に言えることですが、日本型組織は少数精鋭で残業で対応する傾向が強いものです。そこで人員を増やし、残業は抑制させます。仕事が減ったら誰かを解雇することになりますが、女性の働きやすい職場を作るためなんだから我慢しましょう。

要するに、横並びの基本給をベースに勤続年数で評価するなんてことはやめて、実際の担当業務に応じた職務給にして、中途採用をばんばん行う流動的な人事制度に切り替えるということです。この辺の処方箋は中高年フリーターが正社員採用されない問題への処方箋と同じですね。

【参考リンク】なんで中高年フリーターって正社員採用されないの?と思った時に読む話

〇〇流医術とかやってた時代と違い、医者なんて本来ポータブルな専門職のはずですから、一般企業よりはるかに流動化に馴染みやすいはずですけどね。

でも、たぶん中にはこんな風に考える人もいるでしょうね。

「そんなのは嫌だ、自分たちの年功賃金は手放したくないし、クビになるリスクとか絶対に受け入れられない、今のままがいい」

そういう困った中高年が少なくないから、医大の入り口段階で、女性だけしこしこ減点するなんてことになったんじゃないでしょうか。

それから「勤務医は徹夜や力仕事があるから現場は男性を欲しがるのだ」といった意見には、筆者はあまり賛成できません。というのも後述するように、徹夜や力仕事と縁のない大企業も、やっぱり女性は敬遠してますから。女性が日本型組織から敬遠されるのは、上記のように硬直した労働市場が一番の原因でしょう。

さて、上記のように終身雇用というのは超がつくほどの男社会なのが現実です。ちなみに東大の上野千鶴子センセイなどは「専業主婦は社畜の専属家政婦」などと命名しておられます(筆者が言ったんじゃないですよ!上野センセイですよ!)。

でも、労働組合や左派のお友達の中には少なくない数の女性がいて「終身雇用ばんざーい!」と叫んでおられます。そういう女性たちは今回のような騒動を見て、なんとも思わないんですかね。まあ「市場原理を受け入れるくらいなら女性の学ぶ権利を制限すべき」って言うんなら話は別ですが。

そうそう、ちょうど今、「LGBTは生産性が云々」とか言って絶賛炎上中の某女性議員がいますね。過去には「女性は家庭に入るのが日本の伝統」なんて発言もあった人です。そうしたスタンスに対し、上記のようなリベラルな女性陣は「女性でありながら男社会におもねって出世する女性の敵」みたいな感じでこれでもかってほどに叩きまくってますよね。

でもはっきり言って、筆者のような立場の人間から見れば、某議員も皆さんも「男社会におもねって男社会に囲われてる同じ穴のムジナ」にしか見えませんよという点は、最後に申し述べておこうと思います。



(私のコメント)

最近の日本企業の低迷は、硬直化した人事制度に問題があり、会社が社会の変化についていけないことであり、即戦力を自由に獲得できないから外国企業に負けてしまう。携帯電話でアンドロイドが有力だと分かっていても、社内にはアンドロイドのプログラマーがいないときは社員を再教育しなければならない。

それよりも外部からアンドロイドプログラマーをスカウトしてきたほうが早い。そしてガラケーを作ってきたプログラマーをクビにする。そのような事は韓国や中国のスマホメーカーがしてきたから、サムスンなどはNO1になることができた。日本企業はガラケーからスマホに切り替えるのが遅れた。

スマホは、携帯パソコンであり買い物の決済から個人認証までこなす機器であり、スマホがないと何もできない時代が来るだろう。このように変化が激しいから経営者は先を読んで、プロジェクトを組んで人材を揃えていかなければなりませんが、社内だけではそれができない。社内で教育していたら間に合わないのだ。

企業ではIT人材を求めているのに、大学が送り込んでくる新卒は事務しかできない学生ばかりで、事務仕事はITに置き換えられていらなくなってきている。今の大学生はパソコンも操作できない大学生が多くなり、コンピュータプグラミングの基礎ができていない。

最近では学校でもコンピュータプログラムを教える方向になっていますが、教えられる教師がいない。ならば新しく採用すればと思うのですが、国家資格制度などで壁が出来てしまっている。何もかも時代の変化に日本はついていけなくなってしまってスマホも中国韓国に負けてしまった。

もちろん終身雇用年功序列もいい面はあるが、時代の変化についていけない。人材を流動化させて、無能で働かない社員はクビにしていかないと外国企業に負けるようになってしまう。医療の世界でも同じであり、市場原理を活かして人材不足なら給料を上げて、余っている分野では給料を下げればいい。

新卒の一括採用は、終身雇用年功序列制度だから機能しているのであって、社内で再教育をして戦力としてきた。社内の移動などで状況の変化に対応させてきたのでしょうが、それでは間に合わなくなってきたのだ。今まで営業の仕事をしてきたのに、明日からコンピューターのプログラムを書けと言われてもできるわけがない。

病院にしても、診療科目によって医師の給料も変えればいいし、成果主義の会社では新卒一括採用などの制度はなじまなくなる。もちろん成果主義のデメリットもたくさんあって、日本企業では受け入れられないのはマネジメントが難しくなるからだろう。中高年社員にとっては成果主義では若い人に負ける。

日本企業では職務分担がはっきりと決められておらず、一律賃金制度だから年功で賃金が決められていく。だからきつい仕事は誰もやりたがらず楽な仕事に求職者が殺到する。ならばきつい仕事には高給を支払い、楽な仕事には低い給料を払えばいいだけの話だ。しかし日本企業では一律採用一律賃金でそれができない。




現在、決済を始めとした金融取引にはブロックチェーンは向いていない、といわれている。
まだ使える余地があるとしても、たまにデータを書き換える不動産の登記簿などぐらい


2018年8月9日 木曜日

とうとう国際決済銀行までダメ出しした「ブロックチェーンの欠陥」 あまりにピント外れな野田大臣事件  8月8日 宿輪純一

まだ「圧力」でなんとかなると思ってるんですか 

驚いたことに、最近、また、仮想通貨が世上、話題になっている。

7月、野田聖子総務大臣が、無登録での仮想通貨交換業を行なっていたとして金融庁から通告を受けていた業者を同席させたうえで、金融庁の担当者にスタンスを説明させていたと報道されたことだ。

この仮想通貨は、野田大臣の知人で、歌手でタレントのGACKT氏が広告塔にもなっていることから、ワイドショー的な話題を呼んだ。

筆者は、この出来事の個別の背景については詳らかではない。詳しい報道が、各所でなされているので、興味のある方はそちらをご覧いただきたい。

筆者が驚いているのは、政治家による圧力になるのかどうかなどではない。

金融の専門家から見て、仮想通貨、そしてその背景技術であるブロックチェーンが、有用性、信頼性については、問題ありということで、もはや結論の出た、「終わった」はずの存在なのである。

にもかかわらず、世間では、この期に及んでまだ、現役閣僚や有名タレントが「積極的な」行動をとっているというギャップに愕然としたのである。

BISのブロックチェーン否定

筆者は「仮想通貨」やブロックチェーン、そしてフィンテックについては、この欄で、昨年5月から冷静に事実を分析し、解説してきたつもりだ。

仮想通貨については、日本銀行をはじめ世界の当局が、「暗証資産」と再定義し、一般的な理解の法定通貨でも金融商品でもないことは明確になっている。また唯一の売りの安全性についても、実際にさまざまなトラブルが起き、問題があることが認識されている。

しかし、この間、公的な立場の方でも、仮想通貨は問題があるかもしれないが、ブロックチェーンは問題ないと主張する方が結構いた。「ブロックチェーン自体は安全」というが、現実には書き換えられるなどブロックチェーンの安全に対する信頼は揺らいでいた。

そして、とうとう、今年6月に出た、BIS(国際決済銀行)の「年次報告書」が致命的な欠陥があることを指摘したのである。

指摘があったのは報告書の第5章。ビットコインを例に挙げ、その仕組みを具体的に解説し、仮想通貨の欠陥、特にブロックチェーンを用いた分散台帳の欠点がはっきりと書かれている。

このような説明がBISから出たということ、そしてその厳しい論調に筆者も驚いた。
 
中央型(一元集中管理型クライアントサーバー)システムに比べ、ブロックチェーンを用いた分散型(分散台帳)は、遅い、効率が悪い、スケーラブルではない(データ量が増えると機能しなくなる、大量の処理でネットワークの混雑が発生する等)、莫大なエネルギー(電力)を消費する(多数のコンピュータを用いて演算を延々と行うために膨大なコンピュータの演算能力を消費するため)といった特徴がある。

金融取引などの処理や記録にこれを応用したシステムを導入すると、決して「安い、速い」になるはずがなく、「運営費用が高く、莫大な電力を消費し、遅い」になるわけである。さらに、BISの年次報告書では中央銀行デジタル通貨についてもかなり否定的な評論をしている。
 
このBISの年次報告書におけるブロックチェーンに対する評価の持つ意味は、非常に大きい。日本では、ブロックチェーンで送金が早く、安く(いつもだいたい1/10)可能になるとかという方がいたし、記事も見てきた。

現在、決済を始めとした金融取引にはブロックチェーンは向いていない、といわれている。まだ使える余地があるとしても、たまにデータを書き換える不動産の登記簿などぐらいとみられている。(後略)



(私のコメント)

「株式日記」でも仮想通貨やブロックチェーンについては前にも書いたことがありましたが、専門家の話を見ていくしかなく、騙されないように注意が必要なようだ。騙す方としては言葉巧みに仮想通貨やブロックチェーンについて話すのでしょうが、一種のねずみ講のようなものだろうか。

一番先に手を出したものは儲かるが、後から手を出したものはカモになるといったものだろうか。仮想通貨がモノになるかどうかは安全性が第一ですが、トラブルが相次いでいる。肝心の業者の運用に対する安全性の管理がずさんで数百億円の金が簡単に消えてしまった。誰が盗んだのかも見当もつかない。

カモになる人がいる限り仮想通貨詐欺は無くならないのでしょうが、現在の為替相場には関係のない世界通貨ができれば決済が楽になることは間違いがない。ドルにしても円にしてもアメリカや日本の政治や経済に大きく影響されて為替相場が変動してしまう。

ブロックチェーンの技術にしても、技術的な問題が出てきており、実験段階ではうまくいっても、データーが大量になると遅くなってトラブルを出すようだ。さらにネットインフラがパンクしてしまう。このような事を認識していれば、仮想通貨詐欺にも会わずに済むのでしょうが、野田大臣のGACKTコインもその一つのようだ。

仮想通貨という新手のねずみ講は、少額の投資で億万長者になれるという触れ込みですが、信用ができる交換所すら作ることができていない。計算上は億万長者になっても現金に変えられないのでは意味がない。現在では雨後の竹の子のように仮想通貨が発行されていますが、子供銀行券のようなものだろう。

ブロックチェーンの技術も、まだ過大評価されていて、理論的には完成されたものでも、実際にやると欠陥があちこちに出てくるような段階だ。大量の電気を食うし、処理も遅くなりデーターが増えるとパンクする。それよりかは中央型(一元集中管理型クライアントサーバー)システムの方が早い。

仮想通貨には、銀行や中央銀行などが運用する仮想通貨なども検討されているようですが、まだ海のものとも山のものともつかないものであり、早く安く決済ができるかどうかは疑問だ。しかし現金決済からキャッスレス化は進むし、セキュリティー対策も、より完成されたものができるだろう。

それらのシステムが完成されると、世界通貨となるようなデジタル通貨も可能性が大きくなるだろう。そうなると銀行の役割が変わることとなり、銀行自体が決済機関となり、現金取引が無くなって行って店舗そのものが必要なくなって行く。すべてがネットで手続きが済めば窓口もいらなくなる。

仮想通貨もブロックチェーンもまだ実用化は問題だらけであり、キャッシュレス化によるインフラ整備のほうが先だろう。そうなればATMもいらなくなるし、クレジットカードも無くなって、スマホによる決済が主流になるだろう。しかし便利すぎて使いすぎるようになるのが避けられない。現金なら無ければ使えないから使い過ぎるということもない。




習氏は軍事大国として米国に取って代わる決意をはっきり示したが、ケ小平の
「才能を隠して時機を待つ」戦略をそう簡単に捨てるべきではなかった、という批判だ


2018年8月8日 水曜日

相次ぐ試練に疲労の色濃い習近平国家主席 米中貿易戦争から欠陥ワクチン事件まで、じわり高まる批判の声 8月8日 Financial Times 

中国の習近平国家主席は、近年の巧みな権力掌握に意図せぬ結果が伴ったことを思い知らされている。

 絶対的な権力には絶対的な責任が伴い、習氏が在任6年間で特に厳しい時期を迎えるなか、数々の問題を同氏のせいにするのが容易になっているのだ。

 習氏はこの数週間、急激にエスカレートする米中貿易戦争から、全国で数十万人の子供に影響を及ぼしたワクチンスキャンダルまで、様々な難題に見舞われてきた。

年間340億ドルにのぼる中国からの輸出品に懲罰的な関税をかけたうえに、別途2160億ドル分の中国製品も標的にすることをちらつかせるドナルド・トランプ米大統領の対策は、金融リスクを減らそうとする習氏の取り組みと重なり、経済成長の劇的な鈍化につながりかねないダブルパンチとなっている。

 これを受け、ささやき声の批判の合唱が起きている。

 習氏は国家主席1期目に地域最大の軍事大国として米国に取って代わる決意をはっきり示したが、ケ小平の「才能を隠して時機を待つ」戦略をそう簡単に捨てるべきではなかった、という批判だ。

 「今は習にとって、権力の座に就いて以来、最も厳しい時期だ」

 北京在住の歴史学者で中国共産党の批判派として知られる章立凡氏はこう語る。「国民は、船長が船を危険水域に導き、沈めてしまうことを危惧している」

 時折、65歳の習氏にかかる重圧が露わになるようにも見える。

 7月半ば、国家主席の公務をカバーする外国人記者団からのリポートは、習氏は「目に見えて疲れ」ており、世界銀行のジム・ヨン・キム総裁や国連教育科学文化機関(ユネスコ)のオードレ・アズレ事務局長との会談中には、時折混乱していたと指摘している。

 「習は明らかに疲労困憊していた」。AFP通信の記者、ベン・ドゥーリー氏はツイッターにこう投稿した。

 「キムとの会談中には、ずっとウトウトしていた」。ドゥーリー氏はその後さらに、「(習主席が)あれほど疲れているのは見たことがない」と書いている。

ユネスコのアズレ氏との会談では、習氏は同氏のことを、何度も世界貿易機関(WTO)事務局長と言い間違えた。この2件の会談は、普段は機敏で自分の信念を完全に掌握しているように見える指導者にしては、極めて珍しい出来事だった。

 行方に待ち受ける幾多の難題のために習氏の権力掌握が弱まっている証拠は見られず、中国政府は公式発表で、貿易戦争の戦略と経済展望の双方について自信があるように見える。

 トランプ氏が2日に打ち出した貿易に関する最新の脅しに対し、中国商務省は「中国の威厳と中国国民の利益を守る・・・準備が完全にできている」と述べている。

 TSロンバードの主席中国エコノミスト、ボー・ツァン氏は、「私の見るところ、習氏に対する組織的な動きや本格的な脅威は一切ない」と言う。

 だが、内輪の会合では、習氏の対米関係の扱い方について疑念を口にする中国当局者と識者が増えている。

 ツァン氏は、中国の下っ端の官僚の間では、「習氏があれほど公然と米国に逆らったのが正しかったのかどうか疑問視する人が増えている」と指摘する。

 中国の政府高官と頻繁に会うある米企業幹部によれば、今年5月に貿易戦争が本格的に始まって以来、政府高官は「自信と苛立ち、怒りと不安が入り混じった気持ちを表しており、どの時点を取っても、いずれかの感情がその他の感情に勝っている」という。

 この幹部はさらに、「彼らはトランプに苛立ちを覚えており、トランプの要点が何なのか確信を持てずにいる」とつけ加えた。

中国では、社会的な不満も表面化しつつある。欠陥ワクチン事件については、政府の対応に対する最も露骨な批判は李克強首相に向けられた(そうした批判はすぐに、検閲によって削除されている)。

 だが、あるメディアが報道で、習氏も危機に「真剣に対処」するよう当局者に支持したと指摘したとき、オンラインに投稿された皮肉なコメントには、「政府はもはや、国民に信用されていない」という意見も含まれていた。

 ほかのソーシャルメディアのユーザーは最近、中国共産党への不満を表明するために、2016年に制作された愛国的な革命劇「湘江から遵義へ」の短い場面を流した。

 ある動画では、役者が「党はまだ国民への約束を覚えているのだろうか」と問いかけ、大きな喝采を浴びる。

 一つ、変わっていないことは、習体制の下では、たとえさり気なくても政権に嫌味を言ったり、政策について妥当な疑問を投げかけたりすることがいかに危険か、ということだ。

 8月1日、米政府系放送局「ボイス・オブ・アメリカ(VOA)」のテレビ生放送で、劇的な展開があった。

 中国東部の済南市から電話でゲスト出演していた元教授が、中国の海外援助予算は国内に回すべきだと主張し、習氏の対外投資政策への疑念を表明していたところ、警察が突如、自宅へ押し込んできたのだ。

電話回線が切れる前に、孫文広氏は番組の司会者に向かって「うちの玄関を壊すために警官が6人送り込まれてきた」と言った。

 今回、孫氏にコメントを求めようとしたが、連絡がつかなかった。



(私のコメント)

独裁国家が、近代的先進国となれないのは明らかであり、情報化社会とも相容れない体制であり、開発独裁国家の段階なら上手く行くが、先進国にはなれない。韓国にしても経済的には先進国だが、先進国とはなりきれないのは、政治的にも文化的にも安定した民主主義体制になりきれていない。

アメリカでトランプ大統領になってからの対中政策の変化は、驚く程の変化であり、オバマ大統領の頃の対中政策とは180度変わってしまった。中国はトランプ大統領の出方を慎重に見るべきでしたが、当初はトランプ政権にも対中融和派が多くいたから油断したのだろう。

しかしトランプ大統領は、対中融和派を次々クビにして対中強硬派で固めてしまった。そのへんが普通の大統領とは違うところであり、トランプは国務省すら信用していない。国務省は親中派の牙城であり、中国のスパイがゴロゴロいるところだ。アメリカのマスコミにも中国のスパイがたくさんいて、対策は万全だったはずだ。

だからトランプ大統領は、国務省やマスコミとは緊張関係にありますが、本来はこの二つを抑えておけば外交はどうにでもなったはずだ。日本でも同じような構造であり、朝日や毎日といった新聞は中国の意向にそった記事を書き続けている。だから中国にとってまずい記事は報道されない。

中国外交の非常にマズい点は、南シナ海の領土問題であり、対外膨張政策はアメリカを非常に警戒させるものだ。オバマ大統領の時は戦略的忍耐外交で中国のやりたい放題を容認してきた。これはまさに戦略であって、日本も戦前においてはインドシナ進駐が罠であった。

中国はあくまでも、『ケ小平の「才能を隠して時機を待つ」戦略をそう簡単に捨てるべきではなかった』のだろう。ソ連の崩壊も、ソ連のゴルシコフの大海軍構想がアメリカを刺激したのであり、大海軍の建設がソ連を経済的破綻に追い込んでしまった。そして中国の習近平も空母や原潜などを中心とする大海軍を作ろうとしていた。

しかしこのような軍事力の増強は、周辺諸国への威圧にはなっても、アメリカを警戒させて、様々な制裁を招く結果になる。FT紙の記事によれば、習近平はかなり消耗しているということですが、独裁国家といえども失策が続けば習近平の失脚につながる可能性もある。

中国の独裁政権は、経済成長することで国民の支持を集めてきましたが、経済制裁などで経済に陰りが見えるようになれば、国民の不満が爆発することになるかもしれない。中国は今のところ全面対決の姿勢を崩してはいないが、強気の姿勢を見せないと国民の批判を浴びかねない。

経済がいくら発展しても、政治が不安定だと繁栄が台無しになり、政治が安定するには完全な民主国家でないと安定しないし、無理に民主化を進めても混乱を招いてしまう。それよりも独裁国家で安定を維持しなければならないのが中国の現実だ。




武者氏は、「ドル高は米国の覇権、それを支える経済基盤を強化するのに
プラスの面が多く、マイナス面がほとんどないのです。」と解説している。


2018年8月7日 火曜日

ドル高で米国の覇権が復活する! トランプノミクスでも景気後退は起こらない 8月6日 森永輔

7月27日の発表では、米国の4〜6月期のGDP(国内総生産)成長率は年率換算で4.1%を記録しました。これは2014年7〜9月期以来の高い数字です。

ドル高はトランプノミクスがもたらす必然

武者:そうですね。もう一つのグループはトランプ政権の政策から米経済をみるグループです。彼らは、トランプ政権は貿易赤字を減らすため、輸出に有利なドル安を指向するとみていました。

 しかし現実には米企業は海外市場で価格競争をしていません。なので、輸出振興のためにドル安を誘導する必要はないのです。

 2月以降にドル高が進んでいるのは、米国経済の腰が実は強いこと、トランプ政権の政策が実はドル高を促すものであることに市場が気付いたからでしょう。

 米経済が好調であればドル高につながります。経常収支の赤字が縮小し、国際金融市場に供給されるドルが減るからです。

 トランプ政権は財政の拡大を指向しています。その一方でFRB(米連邦準備制度理事会)は金利を引き締めている。よって、金利は必然的に上昇します。そして、諸外国との金利差の拡大がドル高を誘発する。同様のポリシーミックスを取ったレーガン政権時代にもドル高が進みました。

 さらに、トランプ政権は貿易戦争を本気で始めました。これに勝つためにはドル高が有利です。“敵”を追い詰めるためにはドル決済の道を断ち、ドルを供給しないのが最も有効ですから。これまでのイランへの制裁を振り返れば明らかでしょう。ドルは「有事のドル」どころか「真の決済通貨」なのです。 対中貿易戦争が展開する中で、米国がドル供給を断つと示唆すれば、中国のお金持ちはみなドル買いに走るでしょう。金よりも円よりもユーロよりも、やはりドルです。(後略)



(私のコメント)

トランプ大統領が、ロシアスキャンダルや過激な外交スタイルなどでマスコミから叩かれ続けても、国民の支持率は底堅いし、議会などからの弾劾などの動きは収まっているのは、経済の状況がいいからだろう。株価も高値を更新しているし、GDPの伸び率は4%を超えているし、失業率も最低水準だ。

安倍政権が長く続いているのも、経済の回復が続いているためであり、野党がいくらモリカケで攻撃しても、選挙をしても自民が大勝する。やはり経済が良ければ政権は長続きするのであり、経済が悪ければ90年代のように首相が毎年のように交代する。

トランプ政権が長くは続かないとみられていたから、政権のスタッフがなかなか安定しませんが、今までとはまったく異なる政策を打ち出してきたから、政府のスタッフを揃えるのも大変なのだろう。議会与党の共和党もトランプを支持するかどうか迷うところですが、中間選挙の流れがまだわからない。

トランプの対中政策も米朝交渉も、中間選挙目当てだという外交評論家もいたが、より大きな政策の転換が起きているようだ。日本のマスコミもアメリカのマスコミ報道を見て報道するから、本当のアメリカ内部の動きがなかなか見えない。しかし経済から見るアメリカは好調であり、米中貿易戦争で中国は大敗するだろう。

しかし、田中宇氏のメルマガでは全く正反対のことが書かれていますが、米国の破綻は不可避だということです。それにたいして武者氏の見方は正反対であり、どちらが正しいのだろうか。田中氏はすっかり中国に取り込まれてしまって米国の覇権は喪失すると書いていますが、中国をはじめとするBRICSが世界を主導するとも言っている。

私自身は、武者氏の方が正しいと見ていますが、トランプ政権に対する見方でも武者氏はトランプを帝国主義者で、孤立主義者や保護主義者や差別主義者ではないとしている。トランプは軍事力を強化して中国を封じ込める姿勢を明確にしてきていますが、だからトランプ大統領に対するイメージがかなり変わってきているのだろう。

アメリカの対中国の外交政策での変化は、中国自身が読み誤っており、最近になってアメリカの対中国貿易戦争でかなり慌てているようだ。習近平は最近はかなりおとなしくなっているようですが、中国こそこれから正念場に向かうことになるのだろう。

武者氏は、『中国が力をつけ続け、米国と並ぶ覇権国になることを決して許しません。「中国をいかに封じ込めるか」を最優先課題にしています。それは、今まさに進んでいる貿易戦争と中国製造2025潰しをみれば明らかでしょう。』と言っている。中国はアメリカを怒らせたらどうなるかを知らなかったのでしょう。

日本も、ジャパンアズナンバーワンと言って浮かれていたら、叩きのめされてしまった。戦前の日本も、日本が軍需力を強化すればアメリカはおとなしくなると見ていたのでしょうが、大東亜戦争で叩きのめされてしまった。中国が今後どのように巻き返してくるか見ものですが、中国は日本の例をよく学んでいる。

トランプ大統領自身は、ドル高がいいのかドル安がいいのか分からないようですが、武者氏は、「ドル高は米国の覇権、それを支える経済基盤を強化するのにプラスの面が多く、マイナス面がほとんどないのです。」と解説している。まさにレーガン政権時代を彷彿とさせるものですが、トランプ大統領はレーガンのような大統領になるつもりなのだろう。


(English)

Mr. Musha said, "Strong dollar is the hegemony of the United States. There are many positive aspects and few negative aspects to strengthen the economic base that supports it. "

 

Tuesday, August 7, 2018

 

(My comment)

 

Even though Trump keeps being criticized by the mass media for Russian scandal and his radical diplomatic style, the citizens still support him. Also, there are not many actions such as impeachment from parliament because the economic situation is good. Stock prices are hitting high, the growth rate of GDP is over 4% and the unemployment rate is also the lowest level. 

 

The Abe administration has been in existence for a long time because the economic recovery continues. No matter how much the opposition party attacks, the Liberal Democratic Party wins in elections. If the economy is being good, the administration will last long, and if the economy becomes bad, the prime minister will be replaced every year like the 1990s.

 

Because Trump regime was considered not to last long, the staff of the administration was not quite stable, but since it has devised a completely different policy, it seems hard to align government staff. I am not sure whether Republicans of the ruling Legislative party will support Trump or not, and I do not yet know the flow of the mid-term election.

 

There were diplomatic critics who said that Trump 's policy toward China and North Korea are for the mid-term election, but there seems to be a bigger shift in policy. Since Japanese media reports news from what American media says, it is hard to see the true movement inside the United States. It seems like the United States is doing good from the economic perspective, and China will be defeated in the trade war with the United States.


Although Mr. Sakai Tanaka's online magazine says the collapse of the United States is inevitable, Mr. Musha has totally opposite view. Which one is correct?  Mr. Tanaka wrote that the hegemony of the United States will be taken by China and will be lost, and he said that BRICS such as China would lead the world.

 

I believe that Mr. Musha is right. Mr. Musha also said that the Trump regime is more like imperialist, not an isolationist, a protectionist or a discriminator. Trump is clearly taking the position of strengthening military capabilities to be against China, and it made the image for President Trump changed considerably.


China misread the changes of the foreign policy of the United States, and recently China is being troubled by the trade war with the United States. Xi Jinping is being fairly quiet, and China probably will face to its crucial moment soon.

 

Mr. Musha said that the United States would never allow China to get stronger and stronger, and become a hegemon country alongside the United States. Thus, "How to seal China" is the top priority of them. It is pretty obvious when you see the ongoing trade war and the demolition of "Made in China 2025". China probably did not know what would happen if they made America angry.

 

Japan was also beaten up when it was overly excited and saying "Japan As Number One". Before wartime, Japan was thinking that if it strengthened the military power, the United States would become quiet, but Japan was actually beaten up by the Greater East Asia War. I am wondering how China will come back in the future, but I think China is learning very well from what happened to Japan.

 

President Trump does not know whether the high dollar rate is good or the low dollar rate is good, but Mr. Musha said, "Strong dollar is the hegemony of the United States. There are many positive aspects and few negative aspects to strengthen the economic base that supports it.". It is exactly reminiscent of the era of Reagan administration. President Trump may have an intention to become like Reagan.

 





今東京や大阪でホテル建設ラッシュだが、これが完成することにバブルが崩壊する
かと思うとゾッとする。あの悪夢が蘇る。過疎で悩む地方金融機関は特に危ない。


2018年8月6日 月曜日

平成バブルは二度崩壊の予感 8月5日 酒井直樹

最近、中国やシンガポールや台湾、ベトナム、フィリピン、香港と良く出張するのだけれど、何となく、かつてのようなほとばしる経済興隆の勢いがなくなってきたように思える。シンガポールの和食店のご主人に聞いてもメッキリと客足が落ちているということだ。高い寿司も売れないそうだ。

今年の初めには中国の湖南省にある長沙という首都に出張した。州政府に蓄電池に関する世界展望に関する講演を頼まれたからだ。長沙は黄河にほど近い肥沃な大地が続く毛沢東の生誕地の良い街だ。平和堂という繁華街の中心にある老舗日系百貨店は業績が伸びているそうだが、郊外にある湖の周りにあるいわゆるニュータウン、地上80階のシェラトン系ホテルやウォルマート、スターバックス、ユニクロが入るモールには人影がほぼない。湖を取り囲むタワーマンションに生活の気配は感じられない。でも、マクロ経済で見れば中国の貿易黒字は順調だそうだ。

日本に目を転じると、そういえば、昔毎年「超円高で日本終了」「アベノミクス大失敗」という本を書いていた髪型に特徴のある関西私大の名物女性大学教授も、関東超一流私大経済学部のの暗い顔をした男性大学教授もメッキリ見なくなった。モリカケやその後の官僚不祥事で内閣支持率は総じて低いが、メディアからも自民党からも安倍おろしの声は聞こえてこない。テレビをつけると、日大アメフト問題やアマチュアボクシング協会会長のバッシングが続く。平和だ。とても平和すぎる。何か奇妙な違和感を覚える。この感じ何となくどこかで覚えている。そうだ、1980ー90年代のバブル景気の頃と雰囲気がとても似ている、と思いついた。

先月の週末金曜日の午後10時僕は銀座のコリドー街にいた。いわゆるプレミアムフライデーだ。そこは身動きが取れないほどの人で一杯だった。ここ30年近く当地を訪れるが、こんなの初めてだ。もちろんインバウンドの外国人観光客も多くいたけれど、明らかに30ー40台の日本人会社員がごった返していた。

そういえば去年の今頃生まれた始めて銀座のクラブに行った。そんなスノッブなところは好きではないが、知り合いに頼まれて二度と付き合った。ママがもう一店舗出したい、このビルの階上がフルで空いたので買いたいと言っていた。作れば儲かると。たしかにやり手のママではあった。いわゆる同伴をさせられた超高給中華は3ヶ月先まで予約で一杯だそうだ。

だいぶ前置きが長くなった。ここからが本論だ。昨日から今日の日経新聞に4つの記事が載った。

世界の金利に上昇圧力 日銀政策変更が契機に 

米、安保協力3億ドル 中国念頭、ASEAN支援 

南シナ海問題で米中外相が応酬 

貿易戦争、中国「弾切れ」近づく

この四つの話が同時に出たのは恐らく偶然ではない。

2007年のリーマショックから上海株式市場暴落でグローバル経済はほぼ終焉してたのに、中国が桁外れの公共投資で供給過剰なエコシティという都市開発、新幹線、PVパネル蓄電池・電気自動車と海外投融資を進めた。恐らく相当な外貨準備金を取り崩した筈だ。日欧米がマイナス金利で資本市場をジャブジャブにしたので世界経済はロスタイム入りした。だから、先ほどの大学教授の本の通りにはならなかった。

ところがこの一ヶ月で状況が逆転してきた。すなわち、この流れが逆回転し始めた。金利上昇で金も下がり、新興国株式も売られはじめている。さらに財務省に10年に一度の大物岡本事務次官就任した。産経新聞や読売新聞、毎日新聞は誤報を打った。毎日新聞はこの1ヶ月、二度も別の事務次官で決定という誤報を打った。それだけ、財務大臣官房と、首相官邸が綱引きを繰り返したということだ。黒田日銀総裁は少しずつ長期金利を上げに動いている。これは明らかに消費税10%引き上げに備えたシフトだと専門家は見ている。増税直前に大規模な金融緩和を行えるようのりしろを作るためだ。

するとどうなるか?最悪、世界的なグローな経済バブルの崩壊と、消費税10%引き上げというダブルパンチに見舞われる可能性がある。

インバウンドに頼ればいいという楽観論が広がる。インバウンドはパタッとこなくなる可能性だってある。家計への収入が減れば、真っ先に削るのは旅行費だ。今は、グローバル経済のおかげで所得が上がった中間層が、外貨を解禁されて、LCCで大挙して押し寄せている。しかし日本の行動成長期、ジャルパックでハワイやグアムにこぞって出かけた農協の人たちはリピーターになっただろうか?もちろん希にはいるだろうが一回行けば十分という感じだ。ハワイはともかくグアムやサイパンで日本人旅行客は明らかに減っている。

だから今のインバウンドは恒常的に続くとはとても思えないし、今東京や大阪でホテル建設ラッシュだが、これが完成することにバブルが崩壊するかと思うとゾッとする。開発事業者、ゼネコン、投資家(REIT)の受ける打撃のあの悪夢が蘇る。過疎で悩む地方金融機関は特に危ない。

僕はオカルト経済学は好きではないので出来るだけ、このような最悪な状況は避けてほしいと心から思うが、こればかりは予見不可能だ。



(私のコメント)

最近は中国経済の状況があまりよくないことは何度も書いてきましたが、独裁国家で情報の公開もなされていない国家なので、現在の状況がどうなのかもはっきりとはわからない。為替も株式市場も管理相場で宛にはならず、中国を旅行した人の感想ぐらいしかわからない。

中国にはゴーストタウンのようなニュータウンがいくつも建設されているそうですが、人気がなくて鬼城と呼ばれるマンションが林立している。国家主導の計画経済だから、上から指示が出されればニュータウン建設が次々と行われて止まらない。需要があろうがなかろうが、国家資本主義国家だから決められた計画は変えられない。

中国自慢の超高速鉄道も、作られ続けていますが、採算の取れている路線はあるのだろうか。インフラだから採算は度外視という事なのでしょうが、維持管理にどれだけの金がかかるか中国政府はわかっているのだろうか。超高層ビルやマンションも10年も空室のまま放置すれば使い物にならなくなるだろう。

それとは対照的に、日本経済はアベノミクスで最悪の状況は脱してきて、円安株高で企業業績はバブル景気以来の好決算が続いている。90年代から日本は円高不況に悩まされてきましたが、投資資金がみんな中国に行ってしまって日本経済は冷え込んでしまったままになっていた。

日本国内に投資するよりも中国に投資したほうが、はるかに投資効率がよく見えたからだろう。人件費は30分の1で土地などは政府が提供してくれるから、日本企業も2万社以上も中国に進出が続いた。NHKなども中国は巨大市場と宣伝してきたからですが、中国に経済活動が吸い取られるような状況だった。

このように中国経済がだんだん不振になるにつれて日本経済が立ち直ってきたのは、日中経済がトレードオフの関係になるからだろうか。日韓経済についても同じことが言えるのであり、産業構造が日本とよく似ているから日本がダメになれば中韓が良くなるようだ。

中国や韓国の輸出商品には日本製の素材や部品が使われていますが、円高でシフトせざるを得なくなっていた。ところが円安になると日本企業の業績が回復して、観光客も増えてきて、大都市のホテルは観光客で満杯となり、ホテルの建設ラッシュが続いている。

都内の盛り場でも外国の観光客でいっぱいですが、円高の頃は500万人以下だったのが今では年間3000万人もの観光客が日本に来ている。それだけアジア各国が豊かになり、中国や韓国や台湾からの観光客が特に多い。それだけ円安円高が観光産業にも影響が出る。

90年代の円高は、政府日銀の金融政策の失敗によるものであり、アベノミクスで金融緩和するといっぺんに円安になったのがいい証拠だ。90年代は金融の引き締めで株安円高にしてしまったからダメになったのだ。日銀出身の総裁が続いて金融を引き締めスタンスで円高にしたのは明らかだ。

都内はどこも建設ラッシュですが、バブル期以上の建設ラッシュだ。それでも好景気と思われないのは、賃金の上昇がないからであり、消費が停滞してしまっている。中国も家計の債務残高が増え続けて限界に達しつつある。国家の総債務残高も増え続けてGDP比率からしても危険水準に達しているのだろう。




この会社ではなぜ、夕方6時に仕事を終えて帰る人よりも、仕事が遅くて夜中まで
会社にいる人の方がたくさんお金をもらえるのか。その理由が僕にはわからない


2018年8月5日 日曜日

書評「残業の9割はいらない」 8月5日 城繁幸

キャッチーなタイトルに気をひかれがちだが、本書は残業の減らし方のみにフォーカスしているわけではなく、ヤフーが挑戦している働き方改革全般の解説を通じて、日本型雇用の行く末を示唆する良書だ。

では、著者の考える働き方改革の本質とは何か。それはズバリ「成果主義の徹底」だ。

なぜなら、この制度の裏側には「成果主義の徹底」というコンセプトがあるからです。「時間にとらわれずに自由な働き方をしてください。だけど会社はあなたの成果をもとに評価しますよ」というのが、ヤフーの進めようとしている働き方改革にほかなりません。会社は社員に対して、拘束時間の対価としてではなく成果の対価としてお金を払う。そういう考え方に立っていると言っていいでしょう。

と聞くと、人事に詳しい人などは「本当にそんなことが出来るの?」と思う人も多いだろう。というのも現状、日本企業の評価制度はほぼ形骸化しており、当たり障りのないB評価で固めたり、評価面談も上司と部下の間で年数回行われる“儀式”になってしまっている企業がほとんどだからだ。

成果主義を貫くためには、社員の評価が適正になされていることが大前提となりますが、そのための目標管理制度(MBO)を今の日本企業で正しく機能させるのはかなり困難だからです。詳しくは後述しますが、企業の人事担当者の中で「わが社の成果主義はうまくいっている」と胸を張って言える人は皆無なのではないでしょうか。むしろ「わが社のMBOは形骸化している」というのが実際の感覚だろうと思います。

でも後戻りはできない。グローバルな競争で勝ち残るためには社内制度を世界標準の方に寄せていき、優秀な人材を囲い込む以外にはないからだ。本書に登場する優秀なインド人エンジニアのセリフはストレートだ。

「本間さん、この会社ではなぜ、夕方6時に仕事を終えて帰る人よりも、仕事が遅くて夜中まで会社にいる人の方がたくさんお金をもらえるのか。その理由が僕にはわからない」

では目標管理が日本で機能しづらい原因とは何か。それはずばり賃金制度の違いにある。

米国企業の多くでは、ポジションに応じて「ジョブ・ディスクリプション(職務記述書)」という文書が作られ、具体的な職務内容、職務の目標・目的、責任や権限の範囲、そのポジションが有する社内外の関係先、必要とされる知識や技術、資格、経験、学歴などが克明に記されます。これにより、そのポジションに就く社員が遂行すべき仕事や出すべきアウトカムがはっきりしますし、社員の評価もやるやすくなります。

かたや、職務記述書どころか「入社するまでどこに配属されて何の仕事をするのかすらわからない」会社丸投げ方式の日本だと、会社はせいぜい、社員が仕事に投入した時間を買い取るくらいしかできない。早く終わったら暇なのかと思われ追加で仕事を振られ、花見の席取りといった雑用まで降ってくる。

こういう風土のままでは目標管理はワークしないのは当然だろう。筆者自身も常々口にしているように、残業抑制や高プロといった一連の働き方改革の本丸は業務範囲の明確化であり、逆に言えばそれさえ実現できれば、後の問題はほっておいてもかなり改善が見込めるということだ。

「職務記述書なんか作って仕事を切り分けたら、日本企業の強みであるチームワークがボロボロになるぞ」みたいなことを言う日本型経営信者の皆さんには少々ショッキングな現実も紹介されている。

2001年に日本企業と欧米企業で働く従業員を対象に行われた調査では、「職場の仲間が仕事に行き詰まったり、困っていたりしたら助け合いますか」という問いに、日本企業の場合は「YES」が48%と半数にも及ばず、「NO」が31%もありました。これに対し、欧米企業では「YES」が78%、「NO」は7%です。

日本型経営における“チームワーク”なるものは、皆が明るい未来を信じて疑わない状況ならワークするものの、成長が停滞し始めると一転して「ババの押し付け合いになる」というのが筆者個人の感覚だ。

以下、私見。

本書を読んで強く印象に残ったのは、これから日本企業の浮沈を決めるのは人事制度改革の成否ではないか、ということだ。少なくとも10年後に組織として活躍できているのは、上手く成果評価に軸足を移せた企業だけだろう。そして、ヤフーがその最有力候補であるのは言うまでもない。



(私のコメント)

日本の会社の人事制度は、年功序列制度であり欧米などの成果主義とは異なる人事制度で動いている。どちらも一長一短あるのですが、経済情勢によって長所と短所による結果が違ってくるのだろう。高度経済成長の頃は年功序列制度でも上手く機能してきたのでしょうが、低成長時代になると会社内に歪が生じてしまった。

年功序列制度では、仕事ができない中高年社員だらけになてしまって、若年労働者にしわ寄せがいってしまった。人件費を抑えるには新卒採用を抑えて、派遣社員などの非正規社員に置き換えていって人件費を減らしてきた。中高年社員たちは終身雇用年功序列のつもりで仕事をしてきたから、肩たたきをすれば一気にやる気を失ってしまう。

日本の会社は、やる気をなくした中高年社員と、最初からやる気のない若い非正規社員だらけになてしまったのだろう。大企業もモラルの崩壊で会社の不祥事が相次いでいる。中高年社員は会社に忠誠を尽くすことしかできないから、上司から不正を命じられればそのまま不正を行ってしまう。

会社の団結と忠誠を維持するにはいい制度なのでしょうが、業績不振がそれで回避できるというものでもない。経済情勢や技術の進歩に付いていくには、会社組織も対応ができる制度に変えていくべきなのでしょうが、年功序列制度ではそれが難しい。即応ができる人材を揃えられないからだ。

しかし成果主義を取り入れるには、職務の分担を明確にしておかないと成果の評価が出来ないことになる。さらに人材の入れ替えも難しくなる。日本企業の評価制度はあってなきがごときになってしまって、毎日のように残業をして残業代をもらう社員が評価されるといった事になってしまう。

日本企業で成果主義がうまくいっているという会社は無いようだ。私のサラリーマン時代でも、同じ仕事なのに、社員が移動等で代わると、時間内で終わって何事もなかったのに、連日違算をだして残業をするような羽目になることが多々あった。私が出納主任であった頃は、時間内に集計して終わらせて5時には帰れたが、仕事ができない社員だと連日違算を出して残業ということになった。

しかし融資などの仕事は、分担がはっきりせず、仕事の割り振りもはっきりしていなかった。一生懸命やってもやらなくても給料も出世も差がつかないのだから、誰も一生懸命やらなくなる。かと言って仕事ができる社員だけ出世させると摩擦が生じさせてしまう。

だから日本企業では、一旦会社に入ってしまえば無能で怠惰でも首にもならず出世もできるから天国ですが、入社することが難しい。その点では成果主義の会社では無能で怠惰なら簡単に首にできる。会社に出てきたら机がなかったといったこともあるようだ。

だから、人材の中途採用しても有能なものだけを残して、無能な者はクビにしていけば会社の業績が伸びるという考え方だ。しかし会社に忠誠を尽くすような事は期待ができない。この会社ま見込みがないとわかれば、有能な者はクモの子を散らすようにいなくなって、無能な者だけが残る。

だから有能な者には給料を上げて引き止めないとならない。だから同一労働同一賃金が徹底されることになる。そうなれば男も女も差別がなくなる。それがなかなか変えられないところに日本企業の問題なのでしょうが、役所自体が年功序列制度の総本山になっている。

一番の問題は、記事にもあるように、『米国企業の多くでは、ポジションに応じて「ジョブ・ディスクリプション(職務記述書)」という文書が作られ、具体的な職務内容、職務の目標・目的、責任や権限の範囲、そのポジションが有する社内外の関係先、必要とされる知識や技術、資格、経験、学歴などが克明に記されます。』という事であり、数値化して給料を計算すればいい。

日本の外資系企業がその先駆けになってくれればと思うのですが、日本には日本の法律があるから勝手に首は切れない。ならば法律次元から変えていかなければなりませんが、ホワイトカラーエグゼンプションすら決められない。働き方改革は官庁から始めるべきであり、残業が無くなれば民間企業もそれに習うだろう。




不倫に走る人がこんなにも多いのは、やはり私たちの遺伝子と脳の仕組みが
一夫一婦制向きにはできていないことの何よりの証拠です。 中野信子


2018年8月4日 土曜日

「なぜ不倫する男性は早死にするのか?」――脳科学者が考えた 不倫は必ずしも合理的な行動とは言えないが…… - 中野 信子 8月3日 

「一人口は食えぬが、二人口は食える」と昔は言いました。「独身でいるより世帯を持ったほうが経済的な負担が少なくて済む」という意味のことわざです。しかし、現代の日本社会では「結婚する方がむしろコストが大きくなる」と感じている若者が増えているようです。

 男性の場合、低所得者層は高所得者層に比べて結婚できない傾向にあることはよく知られています。世帯を持ったほうが経済的な負担が少なくなるのであれば、低所得者層ほど結婚率が高くなるはずですが、現実はそうなっていません。結婚に至るまでの恋愛と交際、そして結婚生活にコストがかかるので結婚しない(できない)のです。

 貧富の格差がある状況では、経済力のある男性が複数の女性の生活負担を一手に引き受ける一夫多妻のほうが合理的な選択になってくるということを説明しましたが、現代日本も高所得者層の男性に女性が集中している点を見る限り、貧富の格差が拡大してきたと言えるのかもしれません。

 一方、女性の場合は年収が高い職業ほど未婚率も高い傾向にあります。総務省「就業構造基本調査」を元に教育社会学者・舞田敏彦氏が年収と未婚率の相関を調査した結果です。

 これにはさまざまな理由が考えられますが、日本では職場の産休、育休制度が不十分なこともあり、高所得者の女性ほど、結婚によって失うものが大きいことが考えられます。妊娠、出産して今現在の仕事、ないし同等の収入を得られる仕事に復帰できるかどうかの見通しは立ちにくいものです。ゆえに高収入の女性たちは「結婚するとデメリットやリスクが大きくなる」と考えるのが自然です。

結婚する男性は長生き、不倫する男性は早死に

 視点を変えて、結婚するのとしないのとでは、どちらが長生きできるかを見てみましょう。

 国立社会保障・人口問題研究所「人口統計資料集」には「性、配偶関係別20歳時及び40歳時平均余命」の調査があります(1955年〜95年までのデータのみ)。これは未婚、有配偶(既婚)、死別、離別に分かれていますが、いちばん新しい95年のデータを見ると、20歳時点でも40歳時点でも、男女ともに配偶者がいる場合の平均余命がもっとも長いことがわかります。

 40歳時点での余命を比較すると、男性の場合は未婚では30.42年、有配偶では39.06年、死別では34.95年、離別では28.72年となっています。

女性の場合は未婚37.18年、有配偶45.28年、死別43.32年、離別40.49年です。

 男性の方が、伴侶を失ったあとの平均余命の短くなる度合いが大きく出ています。

 この傾向は日本だけではないようで、2012年に行われたアメリカのロチェスター工科大学の研究では、「妻を亡くした男性は、平均よりも早死にする可能性が30%高い」という結果が出ています。

 また、東京大学大学院・近藤尚己准教授がハーバード大学の大学院生と行った研究でも、男女ともにパートナーに先立たれると早く死亡してしまう傾向があるとしています。ただし、男女に分けて調べると、男性の場合は死亡リスクが23%の増加だったのに対して、女性はわずか4%の増加にとどまる──やはり女性の方がパートナーが亡くなってもダメージが少ないということがわかっています。

 第3章でご紹介したハリー・ハーロウやフリードリヒ2世の実験でもわかるとおり、人間は免疫機能を十分に発揮するためにも他者とのふれあいが必要なのです。

若い女性と不倫すると、早死にの確率が増す

 孤独な生活は、認知症になるリスクを高めてしまうこともわかっています。独身男性の寿命が短い理由も、パートナーがいないと食生活をはじめとする生活サイクルが不摂生になりやすいということよりも、もともと男性の方が女性よりもコミュニケーションが苦手であり、年を取ってから新しい関係を築くことが不得手だということが、大きな要因だと推測されています。

 一方、女性は夫がいなくても家庭の外に人間関係をつくることが得意なため、深刻なダメージを受けにくいようです。

 女性は夫との死別、離別から受ける影響が軽度とはいえ有配偶のほうが平均余命は長く、未婚と有配偶の平均余命の長さは約8歳ですから、やはり結婚生活をつづけたほうが長生きするには得なようです。

 じつは、不倫している男性は早死にする傾向にあります。その原因についての研究者たちの見解は、「複数の異性を同時に愛するのは肉体的、精神的な負荷が大きいためではないか」というものです。とくに若い女性と不倫すると、早死にの確率が増すようです。

 一方、不倫している女性の寿命が短くなるという研究は見当たりませんが、秘密の関係を続ける負荷は、もちろん女性側にもあるでしょう。不倫は妬みの対象になりますが、実際には板挟みになったり、周囲にバレないように振る舞わなければならないなど、心理的な負荷は大きいでしょう。もっとも、そうした困難とスリルを乗り越えて得られる快楽だからこそ、不倫にハマる人が多いのかもしれませんが。

 このように見てみると、不倫は必ずしも合理的な行動とは言えません。純粋に生物としての損得を見た場合、本人の生存確率が上がるか、子孫を増やす確率が上がらなければ、合理的な行動とはみなせないからです。

 農耕が始まる前の人類にとっては、乱婚のほうが効率よく子孫を残せたかもしれません。しかし一夫一婦制が根づいたように見える現代日本社会では、不倫する男性は寿命を縮め、男女問わず不倫相手とは子どもをもうけることが困難です。日本で婚外子は全体の2.3%しかおらず、国際的に見ても韓国(1.9%)に次いで最も低い部類に入ります。また、中絶率もきわめて高いのです。

 現代社会では賢い選択とは言えないのに、不倫に走る人がこんなにも多いのは、やはり私たちの遺伝子と脳の仕組みが一夫一婦制向きにはできていないことの何よりの証拠ではないでしょうか。

出典:『不倫』第5章「不倫をやめられないあなたへ」より抜粋



(私のコメント)

「株式日記」では、少子化問題について、「経済力のある男性が何人もの愛人を持って子供を作ったほうがいい」という事を書いたことがあります。これはもちろん冗談ですが、格差社会になるとそのほうが合理的だと書いている女性がいます。

脳科学者の中野信子氏ですが、テレビでもコメンテーターとしてよく見る方です。女性が一夫多妻制の方が合理的というの言うのは意外ですが、一般的にもダメ男と結婚して苦労するよりも、経済的に成功した男の愛人になったほうがいいという女性も以前から居ました。

女性から見れば、最後まで生活の面倒まで見てくれる男ならば愛人でもいいという女性が増えてきたように思えます。現在の婚姻制度だとガチガチに法律で縛られてしまって、離婚するのも大変ですが、愛人なら毎月のお手当がもらえて、別れたければいつでも別れられます。

一夫一婦制度は、権力者が作り上げたものであり、性病の蔓延や家族制度の乱れを嫌ったからそのようにしたのでしょう。だから重婚などは犯罪ですが、愛人関係は当事者の合意があれば、誰からも文句を言われる筋合いではない。しかし結婚していれば愛人を持つことは妻からは許せないだろう。

実際には、成功した経営者などでは、結婚していても愛人を持っている人が多くいるようです。これは世の東西を問わずに見られる現象ですが、普通のサラリーマンが妻以外の女に手を出すのは、感情的には分かりますが、経済的に妻と愛人の二人の女の生活の面倒まで見るのは難しいだろう。だから問題になる。

年収が300万以下だと、結婚すら難しくなりますが、だから結婚しない人が増えてきて少子化問題が起きるようになった。新自由主義経済で格差社会になれば、中産階級が分解して富裕層と貧困層に分かれてくる。

具体的には年収が2000万円以上が富裕層で0、7%位の人がいるそうです。貧困層は300万円以下の人があそれにあたりますが、40%位の人がそれにあたります。だから年収が300万円でも夫婦共稼ぎなら600万円になりなんとか生活ができますが、子供ができると共稼ぎが難しくなります。

富裕層を1000万円以上とすると、7%位になりますが少数派であることには変わりがない。しかし手取りが700万円では夫婦子供の生活費で消えてしまうだろう。だから愛人をもう一人持つには1500万円くらいの手取り収入が必要だ。しかしそれができる男は0、7%しかいない。

中野信子氏は、東大出の医学博士で大学教授をされている人ですが、多くのテレビ番組でも出演している美人の方です。著書では脳科学から見た恋愛感情などの本が多いのですが「不倫」もその一つです。多くの女性にとっても不倫は関心があることなのでしょうが、ダメ男と不倫しても家庭が壊れるだけでロクなことはないでしょう。

そもそも不倫するのは、夫がダメ男だからであり、性的にも金銭的にも恵まれた男なら不倫する理由が見つからない。それよりも性的にも金銭的にも充分面倒見てくれる男なら愛人でも女は満足するのではないだろうか。ネットの出会い系サイトの女性のコメントを見ても、そのような書込みが多い。

テレビのワイドショーなどにおける、有名人の不倫騒動は奥様方の視聴率を稼ぐには格好の材料ですが、若い女性タレントへの不倫に対するバッシングが激しい。既婚男性との不倫関係では妻が被害者になりますが、視聴者の多くが奥様方たちだからだろう。しかし妻たちにも不倫願望は有り、夫以外との恋愛も楽しみたいといった感情はあるようだ。

しかし一夫一婦制度では限界が有り、フランスやヨーロッパのように事実婚がこれからの主流になっていくのではないだろうか。生まれてくる子供も婚外子が半数を占めるようになってきている。日本はその過渡期に差し掛かっているような気がする。中野信子はフランスでの生活経験もあり、それに影響されているのだろう。




同盟とは、ある日突如、相手国の政治的打算によって打ち切られ、まじめに
条約を信じていた国は裏切られたと感じるが、それは情緒的反応でしかない


2018年8月3日 金曜日

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 8月2日 

 アメリカの外交がなぜ中国敵視に急変したのか
  過去の世界史のグレートゲームに、その智恵と教訓がある

中西輝政『日本人として知っておきたい世界史の教訓』(育鵬社、発売=扶桑社)
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 「グレートゲーム」の変遷、そのおりおりに起きた情勢の変化による同盟関係の変質を世界史の広い展望のなかに捉え直して、日本が生き残るためになすべきことを考える。

世界史に多くの智恵と教訓があると中西教授が力説される。

 近代における日本の「同盟」感覚のずれは、いまも根が深いものがある。

幕末維新のときの世界史のゲームは列強のアジア侵略という文脈の中で、極東においても、英国とロシアの対決だったのである。

英国はユーラシア大陸の南縁を次々と掠め取って中国にアヘン戦争を仕掛けた。ロシアは不凍港を求めて、南進を開始し清の衰退期に乗じて極東沿岸部から、愛軍条約によって清の北側を強奪した。

 ロシアは対馬に上陸して居座る構えを見せた。江戸幕府は、このとき英国の軍事支援の提供を断りながらも、いずれにしても英国はロシアに圧力を駆けると踏んでいた。案の定、英国は軍事的威圧をもってロシアを対馬から退去させた。

また新興勢力のアメリカが、中国への巨大市場を求めて日本に橋頭堡を構築すべく、四隻の軍艦を派遣して開国を迫った。

 つぎなるは、30年後の「日ソ不可侵条約」前史である。「日独防共協定」ではソ連が共通の敵であるはずだった。そのドイツが、突如、ソ連と「独ソ不可侵条約」を締結し、青天の霹靂として平沼内閣は退陣するに到った。

 そして27年後、中国の辛亥革命を巡り、日英同盟の関係から、英国は清朝を支援するはずと日本は思いこみによる予測をしていたが、英国は共和国側の支援に走って、日本は混乱に陥った。西園寺内国は退陣を余儀なくされた。

 つまり同盟とは、ある日突如、相手国の政治的打算によって打ち切られ、まじめに条約を信じていた国は裏切られたと感じるが、それは情緒的反応でしかない。国益をかけた戦いは、ドライである。同盟関係の基軸は、突如として組み替えになることがある。

 古くは1814年のナポレオン戦争で、英国とロシアがナポレオンを挟撃した。ところが以後、英国とロシアが対立し、そのグレートゲームが極東に及び、幕末の日本を揺らした。

 しかし極東は英露のグレートゲームに於いてはワンノブゼムでしかなく、主舞台はバルカンと中央アジア、三番目がアジアの満州と朝鮮半島をめぐり地政学上のせめぎ合いだったのである。 

 中西輝政教授は言う。

「これはヨーロッパ近代史に繰り返される一つのパターンなのです。ヨーロッパの内部で欧州全土の覇権を握ろうとする国がでてくると、必ず欧州大陸側の両端(つまり英・露)から強大な力がはたらいて、その覇権志向の国を潰す」

 現代政治に、その余波が及ぶ。EU内部の亀裂と反露感情の強い西欧とNATOへの期待が大きい東欧との温度差ばかりか、EUから離脱する英国、それを横目にロシアに接近するアメリカという図式があらわれる。

 なによりも、ソ連崩壊によって現代史は一時期のパックスアメリカーナの実現をみたが、「歴史の終わり」ではなく、あたらしい始まりであり、

ロシアの衰退を代替したのが中国の登場だった。EUはロシアに敵対し、アメリカはEUの頭越しにロシアに近付く気配を濃厚とし、また朝鮮半島でもトランプは金王朝を揺らして、中国圏からの脱落を誘発させようとする。

 つまりグレートゲームの新展開は、評者(宮崎)がたびたび指摘してきたように、旧来の同盟の組み替えが、まさに行われようとしてことである。

中西教授が殆ど同じことを主張されているのは心強い限りで、本書では氏の持論が縦横に、広範囲に展開されている。


(私のコメント)

最近のアメリカ外交の豹変ぶりには驚きますが、中国の習近平もこのような事態は全く予想していなかったのだろう。歴代の大統領は、大統領選挙の時は反中国的な政策でも、大統領になってからは中国に丸め込まれて親中派になってしまった。アメリカのグローバル企業は中国に多大な投資をしてきたから、親中政策にならざるを得ない。

中国も、ケ小平時代から胡錦濤時代まではその事をよくわきまえていたから、対米外交は融和的なものであり、アメリカも米中によるG2による経済同盟関係を打ち出してきた。アメリカはテロとの戦いで中東にのめり込みましたが、国力を消耗するばかりで、その隙をついて中国が台頭してきた。

2010年には、日本を追い越してGDPで世界第二位の経済大国となり、日本は第三位に転落した。日本の高度成長といっても中国と同じであり、アメリカからの技術や資金などの援助で経済成長しただけであり、アメリカからの支援が無くなれば日本は25年にわたる経済の低迷が続くようになった。

電機や自動車といった産業も、アメリカが買ってくれたから高度成長しましたが、アメリカが経済的パートナーを日本から中国に切り替えると、とたんに日本経済は低迷してしまった。中国は低コストを武器に世界の工場とまで言われるほどとなった。日本企業も工場を中国に移転してきた。

日本は、アメリカと中国という二つの超大国に挟まれた形になり、日本外交の舵取りが難しくなってきた。中国はアメリカに対して太平洋の分割協定を持ちかけるほどとなりましたが、中国人の夜郎自大ぶりがよくうかがえるエピソードだ。日本人やアメリカ人から見れば冗談としか思えないのですが、中国人は本気だ。

習近平はAIIB構想を打ち出して、英独仏伊もこれに参加した。まさに中国とEUとが手を組むことであり、これは対米包囲網につながりかねない。特にドイツと中国との関係はアメリカを警戒させた。まさに中国、ロシア、EUとユーラシア同盟が形成されて、太平洋も西半分が中国のものとなれば、アメリカが孤立する。

オバマ大統領は、中国海軍をリムパックにも参加させて、まさに太平洋分割協定を容認するかのような態度をとった。だから南シナ海の軍事基地建設にも黙認してきたのだろう。日本はアメリカ海軍に基地を提供していますが、50隻以上の第七艦隊の軍艦が南シナ海から消えてしまった。

このようなオバマ大統領の外交は、アメリカ国民から見ればいらだたしいものであり、このような背景からトランプ大統領が誕生する事になったのだろう。ヒラリー・クリントンは選ばれなかったのは中国から金をもらってきたからだ。グローバル経済を肯定すれば必然的に親中国ならざるを得ない。

ヨーロッパの歴史から見れば、中国の台頭はナチスドイツの台頭によく似ている。それにたいしてアメリカは、EUやロシアと手を組まなければならない。アジアに対してもASEAN各国とも手を組まなければならない。今までのアメリカの対中外交とは正反対の外交ですが、台頭する大国を叩くのは外交の常套手段だ。

これに対して中国はどう対応するのだろうか。日本のようにアメリカに対して全面べたおれするか、少しずつ譲歩していくか、全面対決するかの方法しかない。ソ連は少しずつ譲歩しようとしたら国が全面崩壊してしまった。中国はおそらく同じような道を選ぶだろう。イギリスはいち早くEUと手を切ってアメリカにつきましたが、EUのドイツはまだ中国と手を組んでいる。メルケルはどうするのだろうか。




日本のライバルともいうべき中国、韓国、台湾、ドイツは、ハイテクそのものに
投資してはいるものの、その周辺や基盤は技術・商品の多くを日本に依存しています


2018年8月2日 木曜日

これから日本に「メガ景気」がやってくる 失われた20年で日本企業は最強に 7月31日 武者陵司

希少性で価格支配力を強める日本の技術

このように、オンリーワン戦略によって価格競争に巻き込まれることなく、独自の成長ビジネスモデルを展開している日本企業、なかでもハイテク業界においては、これから数十年ぶりに、極めて高い成長率をともないながら、投資対象の首位に座る時期が到来しそうです。なぜなら世界的に、IoT関連投資が活発になるからです。

インターネットを介して、あらゆるものがつながる、IoT時代に向けたインフラストラクチャー構築が、いよいよ本格化してきます。加えて中国が、すさまじいまでの勢いで、ハイテク投資に邁進しています。中国は巨額の投資を継続的に行うことで、経済成長が維持されている国ですが、言い換えれば、投資を止めた時点で経済成長が止まり、ただちに景気後退に陥る恐れがあります。

その中国が、ハイテクに照準を絞って巨額な投資を始めていることの意味を、私たちはよく考える必要があります。このことは世界的にハイテク業界への資金流入が、今後もしばらく続くことを意味しています。それは、「ハイテクブーム」というにふさわしいほどの、大きな流れになるでしょう。そのハイテクブームにおいて、日本は極めて有利なポジションに立っています。

前述したように、日本のハイテク産業は、新たなイノベーションに必要な周辺技術、基盤技術のほぼすべてを兼ね備えているからです。ハイテク産界において、日本のライバルともいうべき中国、韓国、台湾、ドイツは、ハイテクそのものに投資してはいるものの、その周辺や基盤は技術・商品の多くを日本に依存しています。つまり、日本のエレクトロニクス企業群は、このイノベーションブームの到来に際して、最も適切なソリューションを世界の顧客に提案・提供できるという、唯一無二の強みを持っているのです。

ディスカウント合戦の中で強みを発揮

さらにいえば、半導体製造のように大量の資金が投入される中枢分野は、極めて激しい競争にさらされ続けます。現在、中国がハイテクセクターに多額の投資を行っているのは、この中枢分野における業界標準とシェアを取りに行こうとしているからです。ただし、多額の投資をしたからといって、必ず勝者になれるとは限りません。敗者になってしまったら、莫大な投資は無駄になります。実に苛烈な競争なのです。特に中国はこの中枢分野における支配力を強めようとして、国家資本を国有企業を通して半導体と液晶に大量に投下しており、価格競争の主役になり始めています。

あちらこちらでディスカウント合戦が繰り広げられ、最後の最後には、どこにも勝者がいなくなるという悲惨な状況になることも、十分に考えられます。こうなったときに、ますます強みを発揮するのが、日本なのです。前述したように、ハイテクの中枢分野において、日本はすでに負け組となり、多くのハイテク企業は、もはやこの分野に収益を依存していません。日本が今、強い競争力を維持しているのは、希少性が高く、価格支配力が維持できる、オンリーワンの分野なのです。



(私のコメント)

日本経済は長期停滞したままであり、GDPも頭打ちであり、国民所得も平均賃金は下がり続けている。その反面では企業業績はバブル以来の好業績であり、内部留保は年々貯まり続けて400兆円を越している。今日のニュースでは大手企業のボーナスは95万円で8%の伸びだそうです。建設業は161万円ものボーナスが出ている。

だから大手企業は、儲かっているから賃金にも反映されているのでしょうが、中小企業にも好景気が及んでくるのはいつになるのだろうか。GDPは伸びていないのに大手企業業績が絶好調なのはどういうことなのだろうか。それはGDPの6割を占める消費が伸びていないからであり、所得が伸びていないのに増税したから伸びないのだ。

武者氏は、「日本の名目GDPはここ二十数年、ほぼ500兆円で横ばいであったにもかかわらず、なぜ企業収益だけが顕著な増加を見せているのか、と。」述べていますが、私は、企業業績がいいのは、人件費を削ってきたからであり、正社員を非正規社員に置き換えることで利益を上げた事が大きいのではないかと思う。

あとは円安で、ドル建てを円に換算すれば売上が大きくなりますが、同じ輸出売上でも円が3割安くなれば3割売上が大きくなる事になります。90年代から円が70円台から120円台のあいだを大きく変動しましたが、政府日銀は効果的な手を打てなかった。しかしアベノミクスで金融緩和したらいっぺんに円が安くなった。

政府日銀が、いかに為替相場に無知であったかがわかりますが、株式相場も政府日銀の金融政策で大きく変動することに私は気がついていた。このように株価が2万円台で安定して、円も110円前後で安定していますが、金融緩和が続いているからだ。株価が上がれば企業の持つ株式価値も上がって、資金繰りも楽になります。

もちろん武者氏が言うような、「周辺と基盤の分野」稼ぐようになって過去最高の利益を上げているのも事実でしょう。スマートフォンも富士通が完全に撤退するニュースがありましたが、中国製や韓国製のスマートフォンが世界のシェアを占めるようになりました。しかし中に使われている部品はアメリカ製や日本製の部品だ。

つまり一番儲かる製品については韓国や中国に譲って、見えない部分で稼いでいる。日本は円高と中国の人件費の安さによって価格競争に敗れて、素材や部品や製造装置等の分野にシフトした。この分野は、中国や韓国のハイテク企業も参入しようとしても技術をパクることは難しい分野であり、日本から輸入することを選択した。

アメリカのトランプ大統領も、日本からの鉄やアルミに関税をかけましたが、日本でしかできない鉄製品やアルミ製品では関税がかけられない。円高でも輸出競争力のあるものしか生き残れなかったからそうなったのでしょうが、黒字体質は今も変わりがない。

中国は、国家資本主義国家であり、国営企業や民間企業でも共産党支部ができるなど国家が産業を統制している。外資系企業でも共産党支部が作られるようになり、民営化が進まずむしろ国営化している。日本で言えばかつての国鉄や専売公社のような企業ばかりになり、株式市場は実質的に自由に売買できず閉鎖状態だ。

このような状況から米中の貿易戦争が始まりましたが、WTOも骨抜きになり、国際ルールが中国には通用しなくなり、中国は産業を保護しながらハイテク産業を育ててきた。途上国にはよくあることですが、世界第二位の経済大国になっても途上国体質が変わらない。

武者氏の経済予測は、逆進の帝王とも呼ばれましたが、超楽観的に思えますが、米中の貿易戦争で中国の輸出がダメになれば、日本にその余波が回ってくるかもしれない。アメリカも日本も製造業を本国に取り戻そうとしていますが、上手く行くのだろうか。あるいは中国の代わりをインドなどが引き継ぐのだろうか。




鳥取出身の石破が、前回の参院選における「鳥取・島根」合区選挙区で
青木の長男、一彦の再選に尽力したことへの“返礼” の意味がある


2018年8月1日 水曜日

竹下派が“分裂総裁選”へ 8月1日 杉浦正章

 “ラスプーチン”も暗躍
 自らの将来を思うと暗然とした気分にならざるを得ないのが元幹事長・石破茂だろう。依然として自民党総裁、すなわち首相への道は見えてこないと言わざるを得ないからだ。ジタバタすればするほど、先が見えなくなるのが石破の置かれた立場のように見える。それにもかかわらず参院竹下派が、たった21人とはいえ石破支持に動くのも解せない。どうも暑さで政治家も、意識が朦朧として判断力が鈍っているかのようだ。

 竹下派は保守本流を行く名門派閥だ。遠く吉田派に端を発し、佐藤→田中→竹下→小渕→橋本→津島→額賀→竹下派と続いてきたが、常に時の政権の基盤となる動きが目立ったものだ。ところがここにきて9月の総裁選で参院側が各派のトップを切って総裁選への態度を決定、石破を押す流れとなった。参院竹下派は31日、幹部8人が会合、石破支持の方向を確認したのだ。「反旗」をかかげたが、一方で、竹下派の衆院議員は、経済再生担当相茂木敏充らをはじめ首相支持派が8割以上に上る見込み。同派は分裂投票となる。派閥会長竹下亘は、板挟み状態となった。判断力が試されている。総裁選の大勢は、事実上細田、麻生、岸田、二階の4派の支持を取り付けている安倍の圧倒的優位は変わらない。

 新聞はすぐにこうした動きを「森友・加計を抱える安倍への国民の不信感」に結びつけたがるが、森友・加計は1年半たっても何も政権直撃の疑惑など生ぜず、朝日と野党の結託が生じさせた虚構にすぎない。加えてこの参院竹下派の動きの背景には政局と言えば顔を出す怪僧ラスプーチンの暗躍がある。政界引退後も竹下派に影響を持つ元参院議員会長・青木幹雄だ。今回の青木の“仕掛け”は極めて個人的な原因に根ざしているようだ。鳥取出身の石破が、前回の参院選における「鳥取・島根」合区選挙区で青木の長男、一彦の再選に尽力したことへの“返礼” の意味があるといわれているのだ。

 引退後も“参院のドン” は健在ということになる。竹下派の参院議員らも「石破を支持して安倍に圧力をかける」と威勢は良いが、この選択は得るものが少ないことを分かっていない。というのも大きな政局の流れは安倍の3選が確実であり、安倍政権はあと3年継続する。安倍の後は岸田が本命であり、岸田政権は6年は続くだろう。当然安倍の後を石破も目指そうとするだろうが、安倍支持グループの大勢が石破を推すことはまずあり得ない。岸田を推す者が多いだろう。そうなれば、石破派と支持グループは、かれこれ10年冷や飯を食らうことになりかねないのだ。10年の冷や飯ということは、政治家にとっては夢も希望も失せるのであり、致命傷だ。従って石橋支持の選択肢はいずれ潰れるのが落ちだ。青木も「真夏の夜の夢」を見るのは自由だが、議席を失ってまで政局に口を出すのは「年寄りの冷や水」と心得た方がよい。

  こうした中で幹事長二階俊博が31日、ソウルで「安倍総理への絶対的支持を表明する。国民が真のリーダーシップを託せるのは安倍総理をおいて他にない」と支持を表明。衆参で総裁選対応が割れる可能性が出てきた竹下派についても、「私らのグループはこっちが安倍さんを支持し、そっちが誰かを支持するとか、そんな器用なことはやらせたことはない。そんなのは派閥とは言えない」と酷評した。確かに総裁の選択という重要局面で衆参の判断が異なるとは、派閥の体をなしていない。名門竹下派も凋落したものだ。

 こうした中で派閥間の動きも活発化しはじめており、31日夜には岸田、石破、前経済再生相・石原伸晃、元防衛相・中谷元が会合。石破が岸田に「私が立候補の際はよろしく」と支援を要請するなど、水銀柱の上昇と比例するかのように生臭さが一段と強まってきた。



(私のコメント)

今日は久しぶりに国内政局の話になりますが、ほとんど無風状態で「株式日記」の出番がない。政界の流れがわからなくなったときは「株式日記」か「二階堂ドットコム」あたりみ見ればわかるのですが、今のところ安部総理に代わる政治家がいない。

北朝鮮につながる石破では総理になれる資格もない。きっと北朝鮮でハニトラにあったのでしょうが、日本の政治家は韓国や北朝鮮や中国に行くのが大好きだ。きっといい事があるからでしょうが、金丸さんは北朝鮮から金塊をもらって帰ってきた。小沢さんも毎年のように中国に行っていたが、最近はどうなのでしょうか。


「噂の真相」2003年12月号
■石破茂防衛庁長官(現・自民党政調会長、衆院議員)の由々しき疑惑■(「噂の真相」03.12号)


1992年に石破が金丸訪朝団メンバーとして平壌を訪問した際に「女をあてがった」との北朝鮮政府高官の永田町を直撃するミサイル級の爆弾発言が遂に飛び出した…。
(中略)
実は今から半年ほど前、「週刊文春」(5.1−8号)が
「北朝鮮で女をおねだりした『拉致議連』代議士」なる特集記事を掲載。
その中で北朝鮮高官のこんなコメントを紹介したことがある。
「…。彼(拉致議連に所属するある議員)が共和国に来た時は、『女、女!』と要求してみなを苦笑させました。それでもしつこく要求してきて、結局その議員は女の子と夜を過ごしました」
記事では実名を伏せられているものの、実はこの「拉致議連に所属するある議員」こそ防衛庁長官就任前に拉致議連会長をつとめていた、石破茂だというのである。

(中略)
本誌があらためて取材を行ったところ、少なくとも、北朝鮮高官が石破について「女をあてがった」という発言をしていたのは紛れもない事実だった。
北の高官からその発言を聞いたのは今年3月、平壌入りした訪朝団のメンバーだった。
(中略)
「…『日本の政治家は女にだらしがない』『今、日本の防衛庁長官をやっている政治家も女にだらしがない』という発言だった」

そしてこの訪朝団メンバーが「それは石破茂のことか」と問いただすと、対文協職員はうなずきながら、こう語ったという。
「10年ほど前、このカラオケバーにきた。そして水割りを飲んで『女、女』と要求してきた。そこで一旦泊まっていた高麗ホテルに帰し、女性をホテルに連れて行った。…」

(中略)
また、北の高官から石破に関する話を聞いたのは、3月の訪朝団メンバーだけではなかった。
ここ数年の間、何度か訪朝しているあるマスコミ関係者が今年に入ってからの訪朝で、孫哲秀対文協日本副局長、李成浩対文協日本課長からほとんど同様の話を聞いていたことも確認できた。
(中略)
「…。その政治家の実名は口にしませんでしたが、10年ほど前、“若くて三白眼の代議士”が小指を立てて、『これ、いないの?』と要求したというのです。『この政治家は共和国の人間に似ている』ともいっていました。そして部屋での“サービス”を受けたと聞きました」
(後略)



なんとも情けないことですが、日本の政治家がだらしがないのは、日本がアメリカの植民地だからだ。だから誰が政治家になったところでアメリカにヨイショしないと何もできない。本来は政治家ほどしんどい仕事はないと思うのですが、政治家は自分の息子や娘を政治家にしたがる。

農家や中小企業の社長なら、こんなしんどい仕事はさせたくないと仕事を継がせない親が多いのですが、日本の政治家は三日やったら辞められないほどいい商売なのでしょう。国会議員であるうちはいいのでしょうが、大臣になったりすると何もできないことが分かってしまうような国会議員が多い。

総理大臣ともなれば、責任の重さは大臣とは比較になりませんが、並の神経では持たないほどの図太い神経でないと務まらない。だから東大を出たような人物では神経が繊細すぎて務まらないのだろう。かと言って北朝鮮でハニトラにかかったような人物でも困るわけで、それらを考えると安倍総理しかいなくなってしまう。



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